JP3309382B2 - 金型装置およびその組立て方法 - Google Patents

金型装置およびその組立て方法

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JP3309382B2 JP16774195A JP16774195A JP3309382B2 JP 3309382 B2 JP3309382 B2 JP 3309382B2 JP 16774195 A JP16774195 A JP 16774195A JP 16774195 A JP16774195 A JP 16774195A JP 3309382 B2 JP3309382 B2 JP 3309382B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラスチックの成形な
どに用いられる金型装置およびその組立て方法に係わ
り、特に、一対の型体を相互に位置合わせする手段に関
する。
【0002】
【従来の技術】プラスチックの成形、例えば射出成形で
は、互いに開閉する一対の型体である固定型および可動
型間に製品形状のキャビティを形成し、このキャビティ
に熱可塑性樹脂を充填することにより成形を行うように
している。その際、固定型と可動型とが正しく位置合わ
せされていることが重要である。
【0003】従来の金型装置では、図5に示すような位
置決めブロック1,2を用いて、固定型3と可動型4と
を位置合わせするようにしている。位置決めブロック
1,2は、固定型3、可動型4の枠板5,6に形成され
た凹部7,8内に嵌合され、ボルト9,10により枠板
5,6に固定されている。そして、一方の位置決めブロ
ック1は凸部11を有し、他方の位置決めブロック2は凹
部12を有しており、その凹凸嵌合により位置合わせが行
われ、あるいは確認される。また、前記従来の金型装置
において、位置決めブロック1,2は、四角い枠板5,
6の各辺の中央部に設けられていた。
【0004】位置決めブロック1,2の位置合わせ精度
は、まず、これら位置決めブロック1,2および枠板
5,6の機械加工の精度や組立て精度による。もし、位
置決めブロック1,2が正規の位置から偏った状態で枠
板5,6に固定されたとすると、型閉時にいわゆるかじ
り(正規でない部品相互の衝突や擦れなど)を生じるお
それがある。金型製作において、もし位置決めブロック
1,2が合わなかった場合、再加工が行われる。
【0005】また、位置決めブロック1,2自体のかじ
りを防止するために、位置決めブロック1,2の凸部11
および凹部12をテーパー状にすることも行われている。
しかし、テーパー状にすると、位置決めブロック1,2
の高さ調節が難しくなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、従来の
金型装置では、単に、固定型3および可動型4の枠板
5,6に固定された位置決めブロック1,2を凹凸嵌合
させて、固定型3と可動型4との位置合わせを行うよう
にしていたため、位置合わせ作業が面倒で確実に行いに
くい問題があった。
【0007】本発明は、このような問題点を解決しよう
とするもので、互いに開閉する一対の型体の位置合わせ
に係わる作業を確実にかつ容易に行えるようにすること
を第1の目的とする。また、位置合わせのための手段が
金型設計上制約になりにくいようにするとともに、位置
合わせをいっそう確実なものとすることを第2の目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、前記
第1の目的を達成するために、互いに開閉する一対の型
体を備え、一方の型体には、型体基体に他方の型体側へ
突出させて複数のガイドブロックを設けるとともに、こ
れらガイドブロックにそれぞれ他方の型体側へ突出させ
て位置決め子を着脱自在に取り付け、他方の型体には、
型体基体に複数のガイドブロック受けを設け、これらガ
イドブロック受けに、前記各ガイドブロックがそれぞれ
嵌入される第1の嵌合孔を形成するとともに、この第1
の嵌合孔に、前記位置決め子がそれぞれ嵌入される第2
の嵌合孔を形成し、前記ガイドブロック、第1の嵌合
孔、位置決め子および第2の嵌合孔の側面は、それぞれ
両型体の開閉方向と平行にし、ガイドブロックおよび第
1の嵌合孔の側面間の隙間よりも位置決め子および第2
の嵌合孔の側面間の隙間を小さくしたものである。
【0009】請求項2の発明は、請求項1の発明の金型
装置において、前記第2の目的をも達成するために、前
記両型体はそれぞれ正方形状または長方形状をなし、こ
れら両型体の四隅部にそれぞれ前記ガイドブロック、ガ
イドブロック受けを設けたものである。
【0010】請求項3の発明は、前記第1の目的を達成
するために、請求項1記載の金型装置の組立て方法であ
って、一方の型体の型体基体に設けられた複数のガイド
ブロックにそれぞれ位置決め子を取り付け、他方の型体
の型体基体に各ガイドブロックを組み込み、つぎに、各
ガイドブロックを各ガイドブロック受けの第1の嵌合孔
にそれぞれ嵌入するとともに、各位置決め子を各ガイド
ブロック受けの第2の嵌合孔にそれぞれ嵌入し、つぎ
に、第2の型体の型体基体に各ガイドブロック受けを固
定し、金型装置の使用前に各ガイドブロックから各位置
決め子をそれぞれ外すものである。
【0011】
【作用】請求項1の発明の金型装置は、請求項3の発明
の金型装置の組立て方法を可能とするものである。この
組立て方法においては、一方の型体の型体基体に設けら
れたガイドブロックに位置決め子を取り付け、他方の型
体の型体基体に各ガイドブロックを組み込んだ上で、ガ
イドブロックをガイドブロック受けの第1の嵌合孔に嵌
入するとともに、位置決め子をガイドブロック受けの第
2の嵌合孔にそれぞれ嵌入した上で、両型体を位置合わ
せする。このとき、位置決め子と第2の嵌合孔との嵌合
により、他方の型体の型体基体に対してガイドブロック
受けが位置規制されることになるが、この状態で、他方
の型体の型体基体にガイドブロック受けを固定する。そ
の後、ガイドブロックから位置決め子を外して、金型装
置を使用に供する。
【0012】この使用時には、一方の型体のガイドブロ
ックが他方の型体のガイドブロックの第1の嵌合孔に嵌
入することにより、両型体の位置合わせが行われ、ある
いは確認される。その際、組立て時には、前述のように
位置決め子とガイドブロック受けの第2の嵌合孔とを基
準として両型体が位置合わせされており、ガイドブロッ
クおよび第1の嵌合孔の側面間の隙間よりも位置決め子
および第2の嵌合孔の側面間の隙間が小さいことによ
り、ガイドブロックとガイドブロック受けの第1の嵌合
孔との位置合わせは確実にかつ容易に行えることにな
る。
【0013】なお、以上の位置合わせにおいて、ガイド
ブロック、第1の嵌合孔、位置決め子および第2の嵌合
孔の側面は、それぞれ両型体の開閉方向と平行であるか
ら、ガイドブロックと第1の嵌合孔との嵌合高さの調節
および位置決め子と第2の嵌合孔との嵌合高さの調節は
もとより不要である。
【0014】さらに、請求項2の発明の金型装置では、
正方形状または長方形状をなす両型体の四隅部にそれぞ
れ配されたガイドブロック、ガイドブロック受けは、冷
却用水路の配置などの邪魔にならず、また、中央から前
記四隅部までは等距離でかつ比較的遠いことにより、熱
の影響が均等に生じるとともに、この熱の影響自体が小
さくなり、熱変形によるガイドブロック、ガイドブロッ
ク受けの位置ずれが生じにくい。
【0015】
【実施例】以下、本発明の金型装置の一実施例につい
て、図1から図4を参照しながら説明する。なお、本実
施例の金型装置は、記録ディスクである光磁気ディスク
の射出成形用金型装置である。21は一方の型体である固
定型、22は他方の型体である可動型22で、これら固定型
21および可動型22は、図1および図2において左右方向
(型開閉方向)に開閉し、型閉時に相互間にディスクの
形状をしたキャビティ23を形成するものである。
【0016】前記固定型21は、射出成形機の固定側プラ
テンに取り付けられる型体基体としての固定側基板26を
有している。この固定側基板26は、型開閉方向から見た
全体形状が長方形状をなしているとともに、固定側基板
26の両側部を除く本体部27は正方形状をなしているが、
その四隅部にそれぞれガイドブロック28が可動型22側へ
突出させて設けられている。このガイドブロック28は、
径大な本体部29と、この本体部29の一端面に突出成形さ
れた基部30と、本体部29の他端面に突出成形された嵌入
部31とを有している。そして、固定側基板26に形成され
た取付け孔32に前記基部30が嵌入され、ボルト33により
固定されており、本体部29は、固定側基板26における可
動型22側の面に突き当たっている。また、前記嵌入部31
は、円柱の両側を平行な平面で切り欠いた形状をなして
おり、この両平面間の中心線は固定側基板26の中心を通
る。その角度決めのために、固定側基板26に固定された
ノックピン34がガイドブロック28の本体部29の側面に形
成された凹溝35に嵌合している。さらに、前記各ガイド
ブロック28の嵌入部31の先端部には取付け孔36が形成さ
れており、この取付け孔36に位置決め子としての円柱形
状の位置決めピン37が嵌合されて着脱自在に取り付けら
れている。この位置決めピン37は、可動型22側へ突出し
ている。なお、前記嵌入部31の側面および位置決めピン
37の側面は、型開閉方向と平行になっており、テーパー
は付いていない。
【0017】また、前記固定側基板26には、キャビティ
23の一方の底面を形成する固定側型板41がボルト42によ
り固定されている。この固定側型板41の周辺部には、キ
ャビティ23の側面を形成する型リング43がボルト44によ
り支持されている。また、固定側基板26には、固定側型
板41を囲む受けリング45がボルト46により固定されてい
る。この受けリング45の先端部外側には、可動型22側へ
向かって径が小さくなるテーパー面47が形成されてい
る。さらに、固定側基板26には、スプルーブッシュ51、
ローケートリング52およびエアブロースリーブ53が固定
されている。スプルーブッシュ51は、射出成形機のノズ
ル54が接続されるスプルー55を有している。
【0018】さらに、固定側基板26の側面には、冷却用
水路の接続部56および離型用空気通路の接続部57などが
露出している。これら接続部56,57は、固定側基板26の
正方形状の本体部27の辺部に配置されており、この配置
のために、必要に応じて固定側基板26には肉抜き部58が
形成されている。なお、固定型21内に形成された冷却用
水路や離型用空気通路は、図示を省略してある。
【0019】前記可動型22は、型体基体としての可動側
基板61を有しており、この可動側基板61における反固定
型21側の面には、射出成形機の可動側プラテンに取り付
けられる可動側取付け板62が固定されている。可動側基
板61は、型開閉方向から見た全体形状が正方形状をなし
ているが、その四隅部にそれぞれガイドブロック受け63
が埋め込まれている。これらガイドブロック受け63は、
円柱形状をなし、可動側基板61を貫通させて形成された
円柱形状の貫通孔64内に嵌合されている。この嵌合には
若干の余裕がある。そして、各ガイドブロック受け63に
は、固定型21側へ開口したスリット状の第1の嵌合孔65
が形成されている。これら第1の嵌合孔65は、前記固定
型21の各ガイドブロック28の嵌入部31がそれぞれ嵌入す
るものである。なお、第1の嵌合孔65の側面の一部は前
記貫通孔64の側面によって形成されるが、位置決めのた
めの嵌合には、第1の嵌合孔65および嵌入部31の平面状
の側面が係わる。また、各ガイドブロック受け63の第1
の嵌合孔65の奥部中央には、円柱形状の第2の嵌合孔66
がそれぞれ形成されている。これら第2の嵌合孔66は、
前記各ガイドブロック28に取り付けられた位置決めピン
37がそれぞれ嵌入されるものである。なお、両嵌合孔6
5,66の側面は、型開閉方向と平行になっており、テー
パーは付いていない。また、ガイドブロック28の嵌入部
31および第1の嵌合孔65の側面間の隙間C1よりも、位置
決めピン37および第2の嵌合孔66の側面間の隙間C2は小
さくしてある。隙間C1は、片側で0.005mm 程度(両側で
0.01mm程度)、隙間C2は、片側で 0.002〜 0.003mm程度
(両側で0.005mm 程度)である。さらに、ガイドブロッ
ク受け63の内部、ガイドブロック受け63と可動側取付け
板62との間および可動側基板61と可動側取付け板62との
間には、第2の嵌合孔66の先端面から可動型22外へ至る
エア抜き孔67が形成されている。
【0020】また、前記可動側基板61には、キャビティ
23の他方の底面を形成する可動側型板71がボルト72によ
り固定されている。これとともに、可動側基板61には、
可動側型板71を囲んで、固定型21側へ向かって径が大き
くなるテーパー面73が形成されている。このテーパー面
73は、前記固定型21の受けリング45のテーパー面47と平
行で、このテーパー面47が突き当たるものである。ま
た、可動側基板61には、可動側型板71を貫通してエアブ
ロースリーブ76が固定されているとともに、このエアブ
ロースリーブ76の内側に位置して、突き出しスリーブ7
7、ゲートカットスリーブ78および突き出しピン79が型
開閉方向に可動に組み込まれている。
【0021】そして、型閉時、前記スプルーブッシュ51
およびゲートカットスリーブ78の先端面間に、スプルー
55に連通するランナー81が形成され、ゲートカットスリ
ーブ78の先端面外周とエアブロースリーブ53の先端面内
周との間に、ランナー81からキャビティ23に通じるゲー
ト82が形成されるようになっている。なお、エアブロー
スリーブ53,76および突き出しスリーブ77の先端面はキ
ャビティ23の一部を形成する。
【0022】さらに、可動側基板61の側面には、冷却用
水路の接続部86および離型用空気通路の接続部87などが
露出している。これら接続部86,87は、正方形状の可動
側基板61の辺部に配置されており、この配置のために、
必要に応じて可動側基板61には肉抜き部88が形成されて
いる。なお、可動型22内に形成された冷却用水路や離型
用空気通路は、図示を省略してある。
【0023】つぎに、前記金型装置の組立て方法につい
て、固定型21と可動型22との位置合わせを中心に説明す
る。固定型21の固定側基板26に4つのガイドブロック28
をボルト33により固定する。また、これらガイドブロッ
ク28の先端部にそれぞれ位置決めピン37を取り付ける。
一方、可動型22の可動側基板61の4つの貫通孔64内には
それぞれガイドブロック受け63を嵌合する。つぎに、固
定型21と可動型22とを突き合わせ、各ガイドブロック28
の嵌入部31を各ガイドブロック受け63の第1の嵌合孔65
にそれぞれ嵌入するとともに、各ガイドブロック28の位
置決めピン37を各ガイドブロック受け63の第2の嵌合孔
66にそれぞれ嵌入する。この状態で、固定型21と可動型
22とを位置合わせする。この位置合わせは、特に固定側
型板41と可動側型板71との芯合わせである。そして、固
定型21においては、固定側型板41を基準に、受けリング
45が位置合わせされるとともに、エアブロースリーブ53
およびスプルーブッシュ51が順次位置合わせされること
になる。また、可動型22においては、可動側基板61のテ
ーパー面73の中心と正確に芯合わせされた可動側型板71
を基準に、エアブロースリーブ76、突き出しスリーブ7
7、ゲートカットスリーブ78および突き出しピン79が順
次位置合わせされる。
【0024】前述のように、固定型21と可動型22とを位
置合わせしたとき、位置決めピン37と第2の嵌合孔66と
の嵌合により、可動側基板61に対してガイドブロック受
け63が位置規制されることになる。そこで、固定型21と
可動型22との位置合わせの後、可動側基板61に各ガイド
ブロック受け63を接着剤により固定する。以上の組立て
時における位置合わせ作業の後、各ガイドブロック28か
らそれぞれ位置決めピン37を外し、位置決めピン37を外
した金型装置を使用に供する。
【0025】この金型装置の使用時には、固定側基板26
を射出成形機の固定側プラテンに取り付け、可動側基板
61に固定された可動側取付け板62を射出成形機の可動側
プラテンに取り付ける。そして、固定型21と可動型22と
を型閉すると、まず固定型21の各ガイドブロック28の嵌
入部31が可動型22の各ガイドブロック受け63の第1の嵌
合孔65に嵌入される。これにより、固定型21と可動型22
との位置合わせが行われ、あるいは確認される。その
際、組立て時には、前述のように位置決めピン37とガイ
ドブロック受け63の第2の嵌合孔66とを基準として固定
型21と可動型22とが位置合わせされており、ガイドブロ
ック28および第1の嵌合孔65の側面間の隙間C1よりも位
置決めピン37および第2の嵌合孔66の側面間の隙間C2が
小さいことにより、ガイドブロック28とガイドブロック
受け63の第1の嵌合孔65との位置合わせは確実かつ容易
に行えることになる。そして、ガイドブロック28および
第1の嵌合孔65の側面間の両側の隙間C1を等しくでき
る。
【0026】なお、固定型21と可動型22との型閉時、最
終的には、固定型21の受けリング45のテーパー面47と可
動型22の可動側基板61のテーパー面73とが突き当たり、
これにより、固定型21と可動型22との位置合わせが行わ
れ、あるいは確認されることになる。この構造をとれ
ば、テーパー面47とテーパー面73が突き当たる前に、ほ
ぼ芯合わせは完了しているので、テーパー面47,73に擦
れなどは発生せず、テーパー面47,73の長寿命化が達成
される。
【0027】成形時には、固定型21と可動型22とを型閉
した状態で、射出成形機のノズル54から溶融した樹脂が
射出される。この樹脂は、スプルー55およびランナー81
を通って、ゲート82からキャビティ23内に流入し、充填
される。さらに、キャビティ23内の樹脂が十分に冷却、
固化した後、固定型21と可動型22とが型開する。型開に
伴い固定型21から離れたランナー81内の樹脂は、突き出
しピン79により突き出されて、さらに可動型22から離れ
る。また、型開に伴い固定型21から離れたキャビティ23
内の樹脂すなわち製品は、ランナー81内の樹脂の後か
ら、突き出しスリーブ77により突き出されて、さらに可
動型22から離れる。
【0028】成形時には、冷間時である組立て時と違っ
て加熱された樹脂により金型装置の温度が高くなること
や、金型装置や成形機での位置ずれの発生によって、固
定型21と可動型22とが位置ずれを生じる可能性がある。
この位置ずれの発生の可能性は、金型装置の使用が長期
になるにつれ大きくなってくる。これに対して、前述の
ように、固定型21のガイドブロック28と可動型22のガイ
ドブロック受け63とが正確に芯合わせされていることに
より、ガイドブロック28とガイドブロック受け63とがか
じりを生じにくい。そして、ガイドブロック28とガイド
ブロック受け63との案内機能が長く確実に働くことによ
り、金型装置の寿命の延長化の上でも有利である。
【0029】なお、組立て時でも使用時でも、型閉時に
は、ガイドブロック28がガイドブロック受け63内に嵌合
するのに伴い、その嵌合孔65,66内からエア抜き孔67を
通って外へ空気が抜け、型開時には、ガイドブロック28
がガイドブロック受け63から抜けるのに伴い、その嵌合
孔65,66内へエア抜き孔67を通って外から空気が入る。
【0030】以上のように、前記実施例の構成によれ
ば、着脱自在の位置決めピン37を利用したことにより、
固定型21と可動型22との位置合わせに係わる作業を確実
にかつ容易に行える。また、ガイドブロック28の嵌入部
31、第1の嵌合孔65、位置決めピン37および第2の嵌合
孔66の側面は、それぞれ型開閉方向と平行であるから、
位置合わせにおいて、ガイドブロック28と第1の嵌合孔
65との嵌合高さの調節および位置決めピン37と第2の嵌
合孔66との嵌合高さの調節はもとより不要である。
【0031】また、固定側基板26の正方形状の本体部27
および正方形状の可動側基板61の四隅部にガイドブロッ
ク28およびガイドブロック受け63をそれぞれ設けたの
で、金型装置の中心軸から前記四隅部までが等距離でか
つ比較的遠いことにより、熱の影響が比較的均等に生
じ、かつ、この熱の影響が極力減る。したがって、熱変
形によるガイドブロック28およびガイドブロック受け63
の位置ずれが生じにくく、冷間時である組立て時などに
調節された位置合わせ精度を成形時にも保持でき、位置
合わせをいっそう確実なものとできる。これとともに、
四隅部に配されたガイドブロック28、ガイドブロック受
け63は、金型設計上大きな制約とならず、冷却用水路や
離型用空気通路の配置などの邪魔にならない。すなわ
ち、前記実施例のように、冷却用水路の接続部56,86や
離型用空気通路の接続部57,87を固定側基板26や可動側
基板61の辺部に配したりすることが問題なくできる。
【0032】なお、本発明は、前記実施例に限定される
ものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、
ガイドブロックやガイドブロック受けの形状、構造、位
置あるいは数などは、前記実施例のものに限らない。さ
らに、前記実施例の金型装置は記録ディスクの成形用の
ものであったが、本発明は、もちろん記録ディスクに限
らず、各種製品の成形用の金型装置に適用できる。ただ
し、本発明は、記録ディスクの成形のように、高精度が
要求されるものに特に効果的である。
【0033】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、互いに開閉す
る一対の型体のうち一方の型体には、ガイドブロックを
設けるとともに、このガイドブロックに位置決め子を着
脱自在に取り付け、他方の型体に設けたガイドブロック
受けには、前記ガイドブロックが嵌入される第1の嵌合
孔を形成するとともに、この第1の嵌合孔に、前記位置
決め子が嵌入される第2の嵌合孔を形成し、ガイドブロ
ック、第1の嵌合孔、位置決め子および第2の嵌合孔の
側面は、両型体の開閉方向と平行にし、ガイドブロック
および第1の嵌合孔の側面間の隙間よりも位置決め子お
よび第2の嵌合孔の側面間の隙間を小さくしたので、両
型体の位置合わせに係わる作業を確実にかつ容易に行え
る。
【0034】すなわち、請求項3の発明のように、組立
て時、一方の型体の型体基体に設けられた複数のガイド
ブロックに位置決め子を取り付け、他方の型体の型体基
体にガイドブロックを組み込み、つぎに、ガイドブロッ
クを第1の嵌合孔に嵌入するとともに、位置決め子を第
2の嵌合孔に嵌入し、つぎに、第2の型体の型体基体に
ガイドブロック受けを固定することにより、位置決め子
および第2の嵌合孔の側面間の隙間がより小さいことか
ら、両型体の位置合わせとともにガイドブロックとガイ
ドブロック受けとの位置合わせを正確にでき、その後、
金型装置の使用前にガイドブロックから位置決め子を外
すことにより、ガイドブロックとガイドブロック受けと
の嵌合によって両型体の位置合わせが行われ、あるいは
確認される使用時には、ガイドブロックとガイドブロッ
ク受けとの位置合わせは容易に、しかも確実にできる。
【0035】さらに、請求項2の発明によれば、正方形
状または長方形状をなす両型体の四隅部にそれぞれガイ
ドブロック、ガイドブロック受けを設けたので、金型設
計上、これらガイドブロックおよびガイドブロック受け
が冷却用水路の配置などに対して制約になりにくいとと
もに、熱の影響に抗して、位置合わせをいっそう確実な
ものとできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の金型装置の一実施例を示すガイドブロ
ック、ガイドブロック受け付近の断面図である。
【図2】同上全体の断面図である。
【図3】同上固定型の平面図である。
【図4】同上可動型の平面図である。
【図5】従来の金型装置の一例を示すもので、(a)は
固定型の平面図、(b)は断面図である。
【符号の説明】
21 固定型(一方の型体) 22 可動型(他方の型体) 23 キャビティ 26 固定側基板(型体基体) 28 ガイドブロック 37 位置決め子(位置決めピン) 61 可動側基板(型体基体) 63 ガイドブロック受け 65 第1の嵌合孔 66 第2の嵌合孔 C1 ガイドブロックおよび第1の嵌合孔の側面間の隙間 C2 位置決めピンおよび第2の嵌合孔の側面間の隙間
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 45/26 - 45/38 B29C 33/00 - 33/76 B22D 17/22 B30B 15/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに開閉する一対の型体を備え、一方
    の型体には、型体基体に他方の型体側へ突出させて複数
    のガイドブロックを設けるとともに、これらガイドブロ
    ックにそれぞれ他方の型体側へ突出させて位置決め子を
    着脱自在に取り付け、他方の型体には、型体基体に複数
    のガイドブロック受けを設け、これらガイドブロック受
    けに、前記各ガイドブロックがそれぞれ嵌入される第1
    の嵌合孔を形成するとともに、この第1の嵌合孔に、前
    記位置決め子がそれぞれ嵌入される第2の嵌合孔を形成
    し、前記ガイドブロック、第1の嵌合孔、位置決め子お
    よび第2の嵌合孔の側面は、それぞれ両型体の開閉方向
    と平行にし、ガイドブロックおよび第1の嵌合孔の側面
    間の隙間よりも位置決め子および第2の嵌合孔の側面間
    の隙間を小さくしたことを特徴とする金型装置。
  2. 【請求項2】 前記両型体はそれぞれ正方形状または長
    方形状をなし、これら両型体の四隅部にそれぞれ前記ガ
    イドブロック、ガイドブロック受けを設けたことを特徴
    とする請求項1記載の金型装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の金型装置の組立て方法で
    あって、一方の型体の型体基体に設けられた複数のガイ
    ドブロックにそれぞれ位置決め子を取り付け、他方の型
    体の型体基体に各ガイドブロックを組み込み、つぎに、
    各ガイドブロックを各ガイドブロック受けの第1の嵌合
    孔にそれぞれ嵌入するとともに、各位置決め子を各ガイ
    ドブロック受けの第2の嵌合孔にそれぞれ嵌入し、つぎ
    に、第2の型体の型体基体に各ガイドブロック受けを固
    定し、金型装置の使用前に各ガイドブロックから各位置
    決め子をそれぞれ外すことを特徴とする金型装置の組立
    て方法。
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