JP3304776B2 - 車輌の車輪グリップ判定装置 - Google Patents

車輌の車輪グリップ判定装置

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JP3304776B2
JP3304776B2 JP19711696A JP19711696A JP3304776B2 JP 3304776 B2 JP3304776 B2 JP 3304776B2 JP 19711696 A JP19711696 A JP 19711696A JP 19711696 A JP19711696 A JP 19711696A JP 3304776 B2 JP3304776 B2 JP 3304776B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の車輌の
車輪グリップ判定装置に係り、更に詳細には車輌の実ヨ
ーレート及び基準ヨーレートに基づき車輪のグリップ状
態を判定する装置に係る。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車輌の車輪グリップ判定装置
の一つとして、例えば本願出願人の出願にかかる特開平
5−273623号公報に記載されている如く、車輌の
挙動制御装置に於て、車輌の実ヨーレートγを検出し、
車速及び操舵角に基づき基準ヨーレートγを演算し、
ヨーレートの偏差γ(γ−γ)が正の基準値を越える
ときには車輪がドリフトアウト(アンダステア状態)の
非グリップ状態と判定し、ヨーレートの偏差が負の基準
値未満であるときには車輪がスピン(オーバステア状
態)の非グリップ状態であると判定する車輪グリップ判
定装置が従来より知られている。
【0003】かかる車輪グリップ判定装置によれば、車
輪がアンダステア状態の非グリップ状態(運転者が希望
する車輌の進行方向に対し車輌の前後方向が旋回外側に
大きく傾斜した状態での車輪の非グリップ状態)にある
か否かの判定及びオーバステア状態の非グリップ状態
(車輌の進行方向に対し車輌の前後方向が旋回内側に過
大に傾斜した状態での非グリップ状態)にあるか否かの
判定が何れもヨーレートの偏差に基づいて行われるの
で、これら二つの判定がそれぞれ個別のパラメータに基
づいて行われる場合に比して、二つの判定を簡便に行う
ことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし車輌がオーバス
テア状態になると、運転者が車輌の挙動を安定化させる
べくステアリングホイールを切り戻しすることがある。
車輌の実ヨーレートは操舵角に対し遅れをもって変化
し、ステアリングホイールの切り戻し時には切り増し時
に比して実ヨーレートの遅れが大きくなることが多いの
で、上述の如き車輪グリップ判定装置に於いては、車輌
がオーバステア状態にある状況に於いて運転者により素
早いステアリングホイールの切り戻しが行われると、実
際にはオーバステア状態が解消しているにも拘らず誤っ
て車輌がオーバステア状態にあると判定されることがあ
るという問題がある。
【0005】特に車輌のスピン状態やドリフトアウト状
態を低減する挙動制御装置が搭載された車輌の場合に
は、オーバステア状態にあるとの誤判定に起因して挙動
制御装置により不必要なオーバステア状態低減制御が行
われ、その不必要な制御に起因して車輌がアンダステア
状態になり、その結果車輌が繰返し交互にオーバステア
状態及びアンダステア状態になり、挙動制御のハンチン
グが生じやすいという問題がある。
【0006】本発明は、従来の車輪グリップ判定装置に
於ける上述の如き問題に鑑みてなされたものであり、本
発明の主要な課題は、車輌のアンダステア状態に対応す
る車輪の非グリップ状態の判定の基準値及び車輌のオー
バステア状態に対応する車輪の非グリップ状態の判定の
基準値を適宜に設定することにより、車輌が実際にはオ
ーバステア状態にはないにも拘らず運転者によるステア
リングホイールの切り戻しに起因して誤ってオーバステ
ア状態にあると判定されることを防止することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の如き主要な課題
は、本発明によれば、車輌の実ヨーレートを検出する手
段と、少くとも車速及び操舵角に基づき基準ヨーレート
を演算する手段と、前記実ヨーレート及び前記基準ヨー
レートの偏差を演算する手段と、前記基準ヨーレートの
大きさが前記実ヨーレートの大きさよりも大きく且つ前
記偏差の大きさが第一の基準値よりも大きいときには前
記車輌のアンダステア状態に対応する車輪の非グリップ
状態と判定し、前記実ヨーレートの大きさが前記基準ヨ
ーレートの大きさよりも大きく且つ前記偏差の大きさが
第二の基準値よりも大きいときには前記車輌のオーバス
テア状態に対応する車輪の非グリップ状態と判定する手
段とを有し、前記第二の基準値は前記第一の基準値より
も大きいことを特徴とする車輌の車輪グリップ判定装置
(請求項1の構成)、又は車輌の実ヨーレートを検出す
る手段と、少くとも車速及び操舵角に基づき基準ヨーレ
ートを演算する手段と、運転者によるステアリングホイ
ールの切り戻しを検出する手段と、前記実ヨーレート及
び前記基準ヨーレートの偏差を演算する手段と、前記基
準ヨーレートの大きさが前記実ヨーレートの大きさより
も大きく且つ前記偏差の大きさが第一の基準値よりも大
きいときには前記車輌のアンダステア状態に対応する車
輪の非グリップ状態と判定し、前記実ヨーレートの大き
さが前記基準ヨーレートの大きさよりも大きく且つ前記
偏差の大きさが第二の基準値よりも大きいときには前記
車輌のオーバステア状態に対応する車輪の非グリップ状
態と判定する手段とを有し、前記第二の基準値は運転者
によりステアリングホイールの切り戻しが行われている
ときには増大補正されることを特徴とする車輌の車輪グ
リップ判定装置(請求項2の構成)によって達成され
る。
【0008】上記請求項1の構成によれば、第二の基準
値は第一の基準値よりも大きいので、運転者によりステ
アリングホイールが切り戻しされる場合にこれに起因し
て実ヨーレートの大きさが基準ヨーレートの大きさより
も大きく且つヨーレートの偏差の大きさが第二の基準値
よりも大きくなる虞れが低減され、これにより車輌のオ
ーバステア状態に対応する車輪の非グリップ状態と誤判
定される虞れが低減される。
【0009】また上記請求項2の構成によれば、第二の
基準値は運転者によりステアリングホイールの切り戻し
が行われているときには増大補正されるので、運転者に
よりステアリングホイールが切り戻しされる場合にはこ
れに起因して実ヨーレートの大きさが基準ヨーレートの
大きさよりも大きく且つヨーレートの偏差の大きさが第
二の基準値よりも大きくなる虞れが低減され、これによ
り車輌のオーバステア状態に対応する車輪の非グリップ
状態と誤判定される虞れが低減され、またステアリング
ホイールが切り戻しされない場合には第二の基準値は増
大補正されないので、車輌のオーバステア状態に対応す
る車輪の非グリップ状態が確実に判定される。
【0010】
【課題解決手段の好ましい態様】本発明の一つの好まし
い態様によれば、上記請求項1又は2の構成に於いて、
ヨーレートの偏差は基準ヨーレートと実ヨーレートとの
差が車速にて除算された値として演算されるよう構成さ
れる(好ましい態様1)。
【0011】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項2の構成に於いて、ステアリングホイー
ルの切り戻しは操舵角と操舵角速度との積が負であるか
否かにより判別されよう構成される(好ましい態様
2)。
【0012】本発明の更に他の一つの好ましい態様によ
れば、上記好ましい態様2の構成に於いて、第二の基準
値の増大補正量は操舵角速度の大きさが大きいほど大き
くなるよう構成される(好ましい態様3)。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に添付の図を参照しつつ、本
発明を好ましい実施形態について詳細に説明する。
【0014】図1は挙動制御装置の一部として構成され
た本発明による車輪グリップ判定装置の第一の実施形態
を示す概略構成図である。
【0015】図1に於いて、10FL及び10FRはそれぞ
れ左右の前輪を示し、10RL及び10RRはそれぞれ左右
の後輪を示している。操舵輪である左右の前輪10FL及
び10FRは運転者によるステアリングホイール12の転
舵に応答して駆動されるラック・アンド・ピニオン式の
パワーステアリング装置14によりタイロッド16FL及
び16FRを介して操舵される。
【0016】各輪の制動力はアクティブブレーキ装置1
8の油圧回路20によりホイールシリンダ22FL、22
FR、22RL、22RRの制動圧が制御されることによって
制御されるようになっている。油圧回路20による各ホ
イールシリンダの制動圧の制御はブレーキペダル24の
踏み込み操作に応じて駆動されるマスタシリンダ26に
より制御され、また必要に応じて左右後輪のホイールシ
リンダの制動圧の制御は後に詳細に説明する如く電気式
制御装置28のマイクロコンピュータ30により制御さ
れる。
【0017】図1には詳細に示されていないが、電気式
制御装置28はマイクロコンピュータ30と駆動回路と
よりなっており、マイクロコンピュータ30は例えばC
PUとROMとRAMと入出力ポート装置とを有し、こ
れらが双方向性のコモンバスにより互いに接続された一
般的な構成のものであってよい。
【0018】マイクロコンピュータ30にはヨーレート
センサ32より車輌の実ヨーレートγd を示す信号、車
速センサ34より車速Vを示す信号、操舵角センサ36
より操舵角θを示す信号が入力されるようになってい
る。尚ヨーレートセンサ32及び操舵角センサ50は車
輌の左旋回方向を正としてそれぞれヨーレート及び操舵
角を検出する。
【0019】電気式制御装置28は上述の種々のセンサ
により検出されたパラメータに基づき図2に示された車
輪グリップ判定ルーチンに従って車輪がグリップ状態に
あるか否か、詳細には車輪が車輌のアンダステア状態に
対応する非グリップ状態又は車輌のオーバステア状態に
対応する非グリップ状態にあるか否かを判定する。また
電気式制御装置28は図3に示された挙動制御ルーチン
に従い車輪が車輌のアンダステア状態に対応する非グリ
ップ状態にあるときには後輪を制動して車速を低減する
と共にアンダステア状態を低減し、車輪が車輌のオーバ
ステア状態に対応する非グリップ状態にあるときには旋
回外側前輪に制動力を付与してオーバステア状態を低減
するようになっている。
【0020】次に図2に示されたフローチャートを参照
して図示の実施形態に於ける車輪グリップ判定ルーチン
について説明する。尚図2に示されたフローチャートに
よる制御は図には示されていないイグニッションスイッ
チの閉成により開始され、所定の時間毎に繰返し実行さ
れる。
【0021】まずステップ10に於いては各信号を読み
込み、ステップ20に於いては操舵角θに基づいて前輪
の実舵角δを演算し、HをホイールベースとしKh をス
タビリティファクタとして下記の数1に従って目標ヨー
レートγc を演算すると共に、Tを時定数としsをラプ
ラス演算子として下記の数2に従って基準ヨーレートγ
t を演算する。尚目標ヨーレートγc は動的なヨーレー
トを考慮すべく車輌の横加速度Gy を加味して演算され
てもよい。
【0022】
【数1】γc =V*δ/(1+Kh *V2 )*H
【数2】γt =γc /(1+T*s)
【0023】ステップ30に於いては実ヨーレートγd
が正であるか否か、即ち車輌が左旋回中であるか否かを
判別し、肯定判別のときにはステップ40に於いて下記
の数3に従ってヨーレートの偏差量Dを演算し、否定判
別のときにはステップ50に於いて下記の数4に従って
ヨーレートの偏差量Dを演算する。
【0024】
【数3】D=(γt −γd )/V
【数4】D=(γd −γt )/V
【0025】ステップ60に於いては偏差量Dが基準値
Du (正の定数)を越えているか否か、即ち車輪の非グ
リップにより車輌がアンダステア状態にあるか否かを判
別し、肯定判別のときにはステップ80に於いて車輌が
アンダステア状態にあると判定してフラグFd を1にセ
ットすると共に、車輌がオーバステア状態にあることを
示すフラグFs を0にリセットする。
【0026】ステップ60に於ける判別が否定判別のと
きにはステップ70に於いてDo をDu よりも大きい正
の定数として偏差量Dが基準値−Do 未満であるか否
か、即ち車輪の非グリップにより車輌がオーバステア状
態にあるか否かを判別し、肯定判別のときにはステップ
90に於いて車輌がオーバステア状態にあると判定して
フラグFs を1にセットすると共にフラグFd を0にリ
セットし、否定判別のときにはステップ100に於いて
フラグFd 及びFs を0にリセットする。
【0027】図3に示された挙動制御ルーチンのステッ
プ210に於いてはフラグFs が1であるか否か、即ち
車輌がオーバステア状態にあるか否かを判別し、肯定判
別のときにはステップ220に於いて偏差量Dに応じて
旋回外側前輪に制動力を付与してオーバステア状態低減
制御を実行する。
【0028】ステップ210に於ける判別が否定判別の
ときにはステップ230に於いてフラグFd が1である
か否か、即ち車輌がアンダステア状態にあるか否かを判
別し、肯定判別のときにはステップ240に於いて偏差
量Dに応じて左右後輪に制動力を付与してアンダステア
状態低減制御を実行し、否定判別のときにはステップ2
10へ戻る。
【0029】かくして図示の第一の実施形態によれば、
ステップ60及び70に於いてそれぞれヨーレートの偏
差量Dに基づき車輌がアンダステア状態にあるか否かの
判別及び車輌がオーバステア状態にあるか否かの判別が
行われるが、ステップ70に於ける判別の基準値の大き
さDo はステップ60に於ける判別の基準値の大きさD
u よりも大きいので、運転者によりステアリングホイー
ルの素早い切り戻しが行われる場合にこれに起因して誤
って車輌がオーバステア状態にあると判定されることを
防止することができる。
【0030】また図示の第一の実施形態によれば、ヨー
レートの偏差量Dは基準ヨーレートγt と実ヨーレート
γd との差を車速Vにて除算した値として演算されるの
で、ヨーレートの偏差量が基準ヨーレートと実ヨーレー
トとの差である場合に比して車速の如何に拘らず正確に
車輪のスリップを判定することができる。
【0031】図4は挙動制御装置の一部として構成され
た本発明による車輪グリップ判定装置の第二の実施形態
に於ける車輪グリップ判定ルーチンを示すフローチャー
トである。尚図4に於いて図2に示されたステップに対
応するステップには図2に於いて付されたステップ番号
と同一のステップ番号が付されている。
【0032】この実施形態に於いては、ステップ60に
於ける判別が否定判別、即ち車輌がアンダステア状態に
ない旨の判定のときには、ステップ62に於いて運転者
によりステアリングホイールの切り戻しが行われている
か否かを判別し、否定判別のときにはステップ64に於
いてDocを正の定数としてDo をDocにセットし、肯定
判別のときにはステップ66に於いて補正係数Ka を正
の定数としてDo をKa *Docにセットする。
【0033】尚ステップ62に於けるステアリングホイ
ールの切り戻しが行われているか否かの判別は、例えば
操舵角θの微分値θd を演算し、θ*θd が負であるか
否かの判別により行われてよい。
【0034】この第二の実施形態によれば、ステップ6
2に於いて運転者によるステアリングホイールの切り戻
しが行われている旨の判別が行われた場合にのみステッ
プ70に於ける判別、即ち車輌がオーバステア状態にあ
るか否かの判別の基準値の大きさDo が増大補正される
ので、ステアリングホイールの切り戻しが行われていな
い状況に於いては車輌がオーバステア状態であるか否か
を正確に判定することができ、しかもステアリングホイ
ールの切り戻しが行われている場合にこれに起因して誤
って車輌がオーバステア状態にあると判定されることを
防止することができる。
【0035】以上に於ては本発明を特定の実施形態につ
いて詳細に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定
されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実
施形態が可能であることは当業者にとって明らかであろ
う。
【0036】例えば上述の二つの実施形態に於いては、
ステップ30に於いて実ヨーレートγd が正であるか否
かが判別され、その判別結果に応じてヨーレートの偏差
量Dの演算式が切り換えられるようになっているが、第
一及び第二の実施形態はそれぞれ図6及び図7に示され
ている如く修正されてもよい。
【0037】即ちステップ42に於いて基準ヨーレート
γt と実ヨーレートγd とが同符号であるか否かを判別
し、同符号のときにはステップ44に於いて基準ヨーレ
ートγt の大きさが実ヨーレートγd の大きさよりも大
きいか否かを判別し、肯定判別のときにはステップ60
に於いて車輌がアンダステア状態にあるか否かを判別
し、否定判別のときにはステップ70に於いて車輌がオ
ーバステア状態にあるか否かを判別するよう構成されて
もよい。
【0038】また図示の第二の実施形態及びその修正例
に於いては、補正係数Ka は正の定数であるが、この補
正係数はステップ66に於いて操舵角速度θd の大きさ
に基づき図5に示されたグラフに対応するマップより演
算されてもよい。かかる構成によれば、ステアリングホ
イールの切り戻しが素早く行われる場合にのみ切り戻し
速度に応じてDo が増大補正されるので、ステアリング
ホイールの切り戻しがゆっくりと行われる場合にDo が
不必要に増大補正されることを防止し、これにより図示
の第二の実施形態及びその修正例の場合に比してステア
リングホイールの切り戻しに起因して車輌がオーバステ
ア状態にあると誤判定されることを確実に防止しつつ、
ステアリングホイールの切り戻しが行われていない状況
に於ける車輌のオーバステア状態を正確に判定すること
ができる。
【0039】更に図示の各実施形態及びその修正例に於
いては、ステップ210及び230に於いて肯定判別が
行われるとそれぞれオーバステア状態低減制御及びアン
ダステア低減制御が実行されるようになっているが、こ
れらの制御は他の条件も満たされた場合に始めて実行さ
れるよう修正されてもよい。またステップ60又は70
に於いて肯定判別が行われ車輪が非グリップ状態にある
と判定されたときには、車体のスリップ角推定のパラメ
ータを変更する等の処理が行われてもよい。
【0040】
【発明の効果】以上の説明より明らかである如く、本発
明の請求項1の構成によれば、第二の基準値は第一の基
準値よりも大きいので、運転者によりステアリングホイ
ールが切り戻しされる場合にこれに起因して実ヨーレー
トの大きさが基準ヨーレートの大きさよりも大きく且つ
ヨーレートの偏差の大きさが第二の基準値よりも大きく
なる虞れを低減し、これにより車輌のオーバステア状態
に対応する車輪の非グリップ状態と誤判定される虞れを
低減することができる。
【0041】また本発明の請求項2の構成によれば、第
二の基準値は運転者によりステアリングホイールの切り
戻しが行われているときには増大補正されるので、運転
者によりステアリングホイールが切り戻しされる場合に
はこれに起因して実ヨーレートの大きさが基準ヨーレー
トの大きさよりも大きく且つヨーレートの偏差の大きさ
が第二の基準値よりも大きくなる虞れを低減し、これに
より車輌のオーバステア状態に対応する車輪の非グリッ
プ状態と誤判定される虞れを低減することができ、また
ステアリングホイールが切り戻しされない場合には第二
の基準値は増大補正されないので、車輌のオーバステア
状態に対応する車輪の非グリップ状態を確実に判定する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】挙動制御装置の一部として構成された本発明に
よる車輪グリップ判定装置の第一の実施形態を示す概略
構成図である。
【図2】第一の実施形態に於ける車輪グリップ判定ルー
チンを示すフローチャートである。
【図3】第一の実施形態に於ける挙動制御ルーチンを示
すフローチャートである。
【図4】本発明による車輪グリップ判定装置の第二の実
施形態に於ける車輪グリップ判定ルーチンを示すフロー
チャートである。
【図5】操舵角速度θd の絶対値と補正係数Ka との間
の関係を示すグラフである。
【図6】第一の実施形態の修正例に於ける車輪グリップ
判定ルーチンを示すフローチャートである。
【図7】第二の実施形態の修正例に於ける車輪グリップ
判定ルーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
12…ステアリングホイール 18…アクティブブレーキ装置 26…マスタシリンダ 28…電気式制御装置 32…ヨーレートセンサ 34…車速センサ 36…操舵角センサ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−205685(JP,A) 特開 平6−99800(JP,A) 特開 平8−40232(JP,A) 特開 平5−105048(JP,A) 特開 平7−215193(JP,A) 特開 平8−164833(JP,A) 特開 平5−222672(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60T 8/24 B60T 8/58 B62D 6/00 - 6/06

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車輌の実ヨーレートを検出する手段と、少
    くとも車速及び操舵角に基づき基準ヨーレートを演算す
    る手段と、前記実ヨーレート及び前記基準ヨーレートの
    偏差を演算する手段と、前記基準ヨーレートの大きさが
    前記実ヨーレートの大きさよりも大きく且つ前記偏差の
    大きさが第一の基準値よりも大きいときには前記車輌の
    アンダステア状態に対応する車輪の非グリップ状態と判
    定し、前記実ヨーレートの大きさが前記基準ヨーレート
    の大きさよりも大きく且つ前記偏差の大きさが第二の基
    準値よりも大きいときには前記車輌のオーバステア状態
    に対応する車輪の非グリップ状態と判定する手段とを有
    し、前記第二の基準値は前記第一の基準値よりも大きい
    ことを特徴とする車輌の車輪グリップ判定装置。
  2. 【請求項2】車輌の実ヨーレートを検出する手段と、少
    くとも車速及び操舵角に基づき基準ヨーレートを演算す
    る手段と、運転者によるステアリングホイールの切り戻
    しを検出する手段と、前記実ヨーレート及び前記基準ヨ
    ーレートの偏差を演算する手段と、前記基準ヨーレート
    の大きさが前記実ヨーレートの大きさよりも大きく且つ
    前記偏差の大きさが第一の基準値よりも大きいときには
    前記車輌のアンダステア状態に対応する車輪の非グリッ
    プ状態と判定し、前記実ヨーレートの大きさが前記基準
    ヨーレートの大きさよりも大きく且つ前記偏差の大きさ
    が第二の基準値よりも大きいときには前記車輌のオーバ
    ステア状態に対応する車輪の非グリップ状態と判定する
    手段とを有し、前記第二の基準値は運転者によりステア
    リングホイールの切り戻しが行われているときには増大
    補正されることを特徴とする車輌の車輪グリップ判定装
    置。
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