JP6512439B2 - 車両用操舵装置 - Google Patents

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この発明は、車両用操舵装置に関する。
車両が目標経路に沿って走行するように、レーンキープアシストトルクを転舵用モータに発生させる車両用操舵装置が開発されている。このような車両用操舵装置においては、路面状況の変化等の環境変化やタイヤ劣化等の経時的変化によって、レーンキープアシストトルクが必ずしも適切な値にならないおそれがある。
特許文献1には、環境変化や経時的変化に応じた適切なレーンキープアシストトルクが得られるように、レーンキープアシストトルクを調整できるようにした車両用操舵装置が開示されている。特許文献1に記載の車両用操舵装置では、車速と操舵角とからモデルヨーレートが演算される。モデルヨーレートと実ヨーレートとに基づいて、車両状態指標が演算される。車両状態指標に基づいて、レーンキープアシストトルクを調整するためのゲインが演算される。
特開平11−78951号公報 特開2013−212839号公報 特許第4292562号公報 特開平11−34774号公報
この発明の目的は、新規な方法でアシストトルクを補正することにより、環境変化や経時的変化に対応した適切なアシストトルクが得られるようになる、車両用操舵装置を提供することである。
請求項1記載の発明は、車両の転舵機構(4)に転舵用駆動力を与えるための電動モータ(18)と、操舵角を検出する操舵角検出手段(25)と、前記車両のヨーレートを検出するヨーレート検出手段(26)と、車速を検出する車速検出手段(23)と、アシストトルクの目標値に対応するアシスト電流値を演算するアシスト電流値演算手段(51)と、前記操舵角検出手段によって検出される操舵角(θ)と、前記ヨーレート検出手段によって検出されるヨーレート(Yr)と、前記車速検出手段によって検出される車速(V)とに基づいて、前記アシスト電流値演算手段によって演算されるアシスト電流値を補正する補正手段(52,53)と、前記補正手段によって補正された後のアシスト電流値を用いて、目標電流値を演算する目標電流値演算手段(44)と、前記目標電流値演算手段によって演算される目標電流値に基いて、前記電動モータを駆動制御する制御手段(45,46)とを含み、前記補正手段は、ヨーレートを車速で除算した値を正規化ヨーレート(Yr/V)として、操舵角の変化量に対する正規化ヨーレートの変化量の平均比率(μ(n))を間欠的に推定する推定手段と、前記推定手段によって推定された平均比率を用いて、前記アシスト電流値演算手段によって演算されるアシスト電流値を補正する手段とを含む、車両用操舵装置である。なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表すが、むろん、この発明の範囲は当該実施形態に限定されない。以下、この項において同じ。
この発明では、操舵角(θ)の変化量に対する正規化ヨーレート(Yr/V)の変化量の平均比率(μ(n))が間欠的に推定され、推定された平均比率を用いてアシスト電流値が補正される。つまり、この発明では、新規な方法でアシストトルクが補正される。操舵角の変化量に対する正規化ヨーレートの変化量の平均比率は、環境変化および経時的変化に応じて変化する。したがって、この発明によれば、環境変化や経時的変化に対応した適切なアシストトルクが得られるようになる。
請求項2記載の発明は、前記アシスト電流値演算手段は、車両を目標走行ラインに沿って走行させるためのレーンキープアシストトルクの目標値に対応するレーンキープアシスト電流値を演算するように構成されている、請求項1に記載の車両用操舵装置である。
請求項3記載の発明は、目標走行ラインからの車両の横偏差と、前記横偏差の単位時間当たりの変化率である横偏差変化率とを取得する情報取得手段(42)をさらに含み、前記アシスト電流値演算手段は、前記横偏差および前記横偏差変化率を零に近づけるためのレーンキープアシストトルクの目標値に対応するレーンキープアシスト電流値を演算するように構成されている、請求項1に記載の車両用操舵装置である。
請求項4記載の発明は、操舵アシストトルクの目標値に対応した操舵アシスト電流値を設定する操舵アシスト電流値設定手段(41)をさらに含み、前記目標電流値演算手段は、操舵アシスト電流値設定手段によって設定される操舵アシスト電流値と、前記補正手段によって補正された後のレーンキープアシスト電流値とを用いて、目標電流値を演算するように構成されている、請求項2または3に記載の車両用操舵装置である。
図1は、本発明の一実施形態に係る車両用操舵装置が適用された電動パワーステアリング装置の概略構成を示す模式図である。 図2は、ECUの電気的構成を示すブロック図である。 図3は、検出操舵トルクTに対する操舵アシスト電流値Isの設定例を示すグラフである。 図4は、情報取得部の動作を説明するための模式図である。 図5は、レーンキープアシスト電流値演算部の電気的構成を示すブロック図である。 図6Aは、横偏差wに対する第1レーンキープアシスト電流値Ir1の関係の一例を示すグラフであり、図6Bは、横偏差wに対する第1レーンキープアシスト電流値Ir1の関係の他の例を示すグラフであり、図6Cは、横偏差wに対する第1レーンキープアシスト電流値Ir1の関係のさらに他の例を示すグラフである。 図7Aは、横偏差変化率dw/dtに対する第2レーンキープアシスト電流値Ir2の関係の一例を示すグラフであり、図7Bは、横偏差変化率dw/dtに対する第2レーンキープアシスト電流値Ir2の関係の他の例を示すグラフである。 図8は、車速Vに対する車速ゲインGvの設定例を示すグラフである。 図9は、補正用ゲイン演算部の動作を説明するための模式図である。 図10は、補正用ゲイン演算部の動作を説明するためのフローチャートである。
以下では、この発明の実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る車両用操舵装置が適用された電動パワーステアリング装置の概略構成を示す模式図である。
電動パワーステアリング装置(EPS:electric power steering)1は、車両を操向するための操舵部材としてのステアリングホイール2と、このステアリングホイール2の回転に連動して転舵輪3を転舵する転舵機構4と、運転者の操舵を補助するための操舵補助機構5とを備えている。ステアリングホイール2と転舵機構4とは、ステアリングシャフト6および中間軸7を介して機械的に連結されている。
ステアリングシャフト6は、ステアリングホイール2に連結された入力軸8と、中間軸7に連結された出力軸9とを含む。入力軸8と出力軸9とは、トーションバー10を介して相対回転可能に連結されている。
入力軸8の周囲には、入力軸8の回転角である操舵角θを検出するための舵角センサ25が配置されている。この実施形態では、舵角センサ25は、入力軸8の中立位置からの入力軸8の正逆両方向の回転量(回転角)を検出するものであり、中立位置から右方向への回転量を例えば正の値として出力し、中立位置から左方向への回転量を例えば負の値として出力する。
トーションバー10の周囲には、トルクセンサ11が配置されている。トルクセンサ11は、入力軸8および出力軸9の相対回転変位量に基づいて、ステアリングホイール2に与えられた操舵トルクTを検出する。この実施形態では、トルクセンサ11によって検出される操舵トルクTは、たとえば、右方向への操舵のためのトルクが正の値として検出され、左方向への操舵のためのトルクが負の値として検出され、その絶対値が大きいほど操舵トルクの大きさが大きくなるものとする。
転舵機構4は、ピニオン軸13と、転舵軸としてのラック軸14とを含むラックアンドピニオン機構からなる。ラック軸14の各端部には、タイロッド15およびナックルアーム(図示略)を介して転舵輪3が連結されている。ピニオン軸13は、中間軸7に連結されている。ピニオン軸13は、ステアリングホイール2の操舵に連動して回転するようになっている。ピニオン軸13の先端(図1では下端)には、ピニオン16が連結されている。
ラック軸14は、車両の左右方向に沿って直線状に延びている。ラック軸14の軸方向の中間部には、ピニオン16に噛み合うラック17が形成されている。このピニオン16およびラック17によって、ピニオン軸13の回転がラック軸14の軸方向移動に変換される。ラック軸14を軸方向に移動させることによって、転舵輪3を転舵することができる。
ステアリングホイール2が操舵(回転)されると、この回転が、ステアリングシャフト6および中間軸7を介して、ピニオン軸13に伝達される。そして、ピニオン軸13の回転は、ピニオン16およびラック17によって、ラック軸14の軸方向移動に変換される。これにより、転舵輪3が転舵される。
操舵補助機構5は、操舵補助力(操舵アシストトルク)を発生させるための操舵補助用の電動モータ18と、電動モータ18の出力トルクを転舵機構4に伝達するための減速機構19とを含む。減速機構19は、ウォーム軸20と、このウォーム軸20と噛み合うウォームホイール21とを含むウォームギヤ機構からなる。減速機構19は、伝達機構ハウジングとしてのギヤハウジング22内に収容されている。
ウォーム軸20は、電動モータ18によって回転駆動される。また、ウォームホイール21は、ステアリングシャフト6とは同方向に回転可能に連結されている。ウォームホイール21は、ウォーム軸20によって回転駆動される。
電動モータ18によってウォーム軸20が回転駆動されると、ウォームホイール21が回転駆動され、ステアリングシャフト6が回転する。そして、ステアリングシャフト6の回転は、中間軸7を介してピニオン軸13に伝達される。ピニオン軸13の回転は、ラック軸14の軸方向移動に変換される。これにより、転舵輪3が転舵される。すなわち、電動モータ18によってウォーム軸20を回転駆動することによって、転舵輪3が転舵されるようになっている。つまり、電動モータ18は、転舵輪3を転舵させるための転舵用駆動力を発生させるためのモータである。
車両には、車速Vを検出するための車速センサ23、車両のヨーレートYrを検出するためのヨーレートセンサ26、車両の進行方向前方の道路を撮影するCCD(Charge Coupled Device)カメラ24が搭載されている。
舵角センサ25によって検出される操舵角θ、トルクセンサ11によって検出される操舵トルクT、車速センサ23によって検出される車速V、ヨーレートセンサ26によって検出されるヨーレートYrおよびCCDカメラ24から出力される画像信号は、ECU(電子制御ユニット:Electronic Control Unit)12に入力される。ECU12は、これらの入力信号に基いて、電動モータ18を制御する。
図2は、ECU12の電気的構成を示すブロック図である。
ECU12は、電動モータ18を制御するためのマイクロコンピュータ31と、マイクロコンピュータ31によって制御され、電動モータ18に電力を供給する駆動回路(インバータ回路)32と、電動モータ18に流れるモータ電流(実電流値)Iを検出する電流検出回路33とを含んでいる。
マイクロコンピュータ31は、CPUおよびメモリ(ROM,RAM,不揮発性メモリなど)を備えており、所定のプログラムを実行することにより、複数の機能処理部として機能するようになっている。この複数の機能処理部には、操舵アシスト電流値設定部41と、情報取得部42と、レーンキープアシスト電流値設定部43と、目標電流値演算部44と、電流偏差演算部45と、PI制御部46と、PWM制御部47とが含まれる。
操舵アシスト電流値設定部41は、操舵アシストトルクの目標値に対応したモータ電流値である操舵アシスト電流値Isを設定する。操舵アシスト電流値設定部41は、トルクセンサ11によって検出される操舵トルクTと車速センサ23によって検出される車速Vとに基づいて、操舵アシスト電流値Isを設定する。検出操舵トルクTに対する操舵アシスト電流値Isの設定例は、図3に示されている。検出操舵トルクTは、例えば右方向への操舵のためのトルクが正の値にとられ、左方向への操舵のためのトルクが負の値にとられている。また、操舵アシスト電流値Isは、電動モータ18から右方向操舵のための操舵補助力を発生させるべきときには正の値とされ、電動モータ18から左方向操舵のための操舵補助力を発生させるべきときには負の値とされる。
操舵アシスト電流値Isは、検出操舵トルクTの正の値に対しては正をとり、検出操舵トルクTの負の値に対しては負をとる。検出操舵トルクTが−T1〜T1(たとえば、T1=0.4N・m)の範囲(トルク不感帯)の微小な値のときには、操舵アシスト電流値Isは零とされる。そして、検出操舵トルクTが−T1〜T1の範囲外の値である場合には、操舵アシスト電流値Isは、検出操舵トルクTの絶対値が大きくなるほど、その絶対値が大きくなるように設定されている。また、操舵アシスト電流値Isは、車速センサ23によって検出される車速Vが大きいほど、その絶対値が小さくなるように設定されるようになっている。これにより、低速走行時には大きな操舵補助力を発生させることができ、高速走行時には操舵補助力を小さくすることができる。
情報取得部42は、図4に示すように、CCDカメラ24によって撮像された画像に基いて、車両100が走行している車線を示す一対の車線境界線(白線)Ll,Lrを認識し、車両100の走行車線を認識する。そして、情報取得部42は、車両100の走行車線内に、車両100の目標走行ラインLsを設定する。この実施形態では、目標走行ラインLsは、走行車線の幅中央に設定される。また、情報取得部42は、目標走行ラインLsからの車両100の横偏差wおよび横偏差wの単位時間当たりの変化率である横偏差変化率dw/dtを取得する。
車両100の横偏差wは、平面視において、車両100の基準位置Cから目標走行ラインLsまでの距離を表す。車両100の基準位置Cは、車両100の重心位置であってもよく、車両100におけるCCDカメラ24の配置位置であってもよい。この実施形態では、車両100の基準位置Cが、進行方向に向かって、目標走行ラインLsの右側にある場合には、横偏差wの符号は正となり、目標走行ラインLsの左側にある場合には、横偏差wの符号は負となるように、横偏差wは設定される。
横偏差変化率dw/dtは、今回取得した横偏差w(t)と、所定の単位時間Δt前に取得した横偏差w(t-Δt)との偏差(w(t)−w(t-Δt))であってもよい。また、横偏差変化率dw/dtは、所定の単位時間Δt後に予測される横偏差w(t+Δt)と、今回取得した横偏差w(t)との偏差(w(t+Δt)−w(t))であってもよい。横偏差の予測値w(t+Δt)は、車速、ヨー角等を考慮して求められてもよい。
また、横偏差変化率dw/dtは、所定時間Δtx後の時点t1に予測される横偏差w(t+Δtx)と、時点t1から所定の単位時間Δt後の時点t2に予測される横偏差w(t+Δtx+Δt)との偏差(w(t+Δtx+Δt)−w(t+Δtx))であってもよい。前記横偏差の予測値w(t+Δtx)およびw(t+Δtx+Δt)は、車速、ヨー角等を考慮して求められてもよい。車両の進行方向前方の道路を撮像して、車両の横偏差wを演算または予測する手法は、前記特許文献2,3,4等に記載されているように公知なのでその説明を省略する。
図2に戻り、レーンキープアシスト電流値設定部43は、車速V、横偏差w、横偏差変化率dw/dt、操舵角θおよびヨーレートYrに基いて、車両100を目標走行ラインLsに沿って走行させるためのレーンキープアシスト電流値Irを設定する。レーンキープアシスト電流値設定部43の詳細については、後述する。
目標電流値演算部44は、操舵アシスト電流値設定部41によって設定された操舵アシスト電流値Isに、レーンキープアシスト電流値設定部43によって設定されたレーンキープアシスト電流値Irを加算することにより、目標電流値Iを演算する。電流偏差演算部45は、目標電流値演算部44によって得られた目標電流値Iと電流検出回路33によって検出された実電流値Iとの偏差(電流偏差ΔI=I−I)を演算する。
PI制御部46は、電流偏差演算部45によって演算された電流偏差ΔIに対するPI演算を行うことにより、電動モータ18に流れる電流Iを目標電流値Iに導くための駆動指令値を生成する。PWM制御部47は、前記駆動指令値に対応するデューティ比のPWM制御信号を生成して、駆動回路32に供給する。これにより、駆動指令値に対応した電力が電動モータ18に供給されることになる。
電流偏差演算部45およびPI制御部46は、電流フィードバック制御手段を構成している。この電流フィードバック制御手段の働きによって、電動モータ18に流れるモータ電流Iが、目標電流値Iに近づくように制御される。
以下、レーンキープアシスト電流値設定部43について詳しく説明する。図2に示すように、レーンキープアシスト電流値設定部43は、レーンキープアシスト電流値演算部51と、補正用ゲイン演算部52と、ゲイン乗算部53とを含む。
レーンキープアシスト電流値演算部51は、情報取得部42によって取得された横偏差wおよび横偏差変化率dw/dtに基いて、横偏差wおよび横偏差変化率dw/dtを零に近づけるためのレーンキープアシストトルクに対応したレーンキープアシスト電流値Iroを演算する。
図5は、レーンキープアシスト電流値演算部51の電気的構成を示すブロック図である。レーンキープアシスト電流値演算部51は、第1電流値演算部61と、第2電流値演算部62と、加算部63と、車速ゲイン設定部64と、乗算部65とを含んでいる。
第1電流値演算部61は、横偏差wに基いて、第1レーンキープアシスト電流値Ir1を演算する。第2電流値演算部62は、横偏差変化率dw/dtに基いて、第2レーンキープアシスト電流値Ir2を演算する。加算部63は、第1電流値演算部61によって演算された第1レーンキープアシスト電流値Ir1と、第2電流値演算部62によって演算された第2レーンキープアシスト電流値Ir2とを加算することにより第3レーンキープアシスト電流値Ir3(=Ir1+Ir2)を演算する。車速ゲイン設定部64は、車速Vに応じた車速ゲインGvを設定する。乗算部65は、加算部63によって演算された第3レーンキープアシスト電流値Ir3(=Ir1+Ir2)に、車速ゲイン設定部64によって設定された車速ゲインGvを乗算することにより、レーンキープアシスト電流値Iro(=Gv・(Ir1+Ir2))を演算する。このレーンキープアシスト電流値Iroは、ゲイン乗算部53に与えられる。
以下、第1電流値演算部61、第2電流値演算部62および車速ゲイン設定部64のそれぞれについて、より具体的に説明する。
第1電流値演算部61は、予め設定された横偏差wに対する第1レーンキープアシスト電流値Ir1の関係を示すマップまたは演算式に基いて、第1レーンキープアシスト電流値Ir1を演算する。第2電流値演算部62は、予め設定された横偏差変化率dw/dtに対する第2レーンキープアシスト電流値Ir2の関係を示すマップまたは演算式に基いて、第2レーンキープアシスト電流値Ir2を演算する。
a1,a2を同符号の定数とし、b1を2以上の自然数からなる次数とし、b2をb1より小さな自然数からなる次数とすると、第1電流値演算部61および第2電流値演算部62は、それぞれ次のようにして、第1レーンキープアシスト電流値Ir1および第2レーンキープアシスト電流値Ir2を演算することが好ましい。
つまり、第1電流値演算部61は、b1が奇数に設定される場合には、Ir1=a1・wb1の関数で表される、wとIr1との関係に基いて、第1レーンキープアシスト電流値Ir1を演算することが好ましい。一方、b1が偶数に設定される場合には、w≧0の範囲では、Ir1=a1・wb1の関数で表され、w<0の範囲では、Ir1=−a1・wb1の関数で表される、wとIr1との関係に基いて、第1レーンキープアシスト電流値Ir1を演算することが好ましい。
また、第2電流値演算部62は、b2が奇数に設定される場合には、Ir2=a2・(dw/dt)b2の関数で表される、dw/dtとIr2との関係に基いて、第2レーンキープアシスト電流値Ir2を演算することが好ましい。一方、b2が偶数に設定される場合には、dw/dt≧0の範囲では、Ir2=a2・(dw/dt)b2の関数で表され、dw/dt<0の範囲では、Ir2=−a2・(dw/dt)b2の関数で表される、dw/dtとIr2との関係に基いて、第2レーンキープアシスト電流値Ir2を演算することが好ましい。
前述したように、この実施形態では、操舵アシスト電流値Isは、電動モータ18から右方向操舵のための操舵補助力を発生させるべきときには正の値とされ、電動モータ18から左方向操舵のための操舵補助力を発生させるべきときには負の値とされている。そして、車両の基準位置が、進行方向に向かって、目標走行ラインLsの右側にある場合には、横偏差wの符号は正となり、目標走行ラインLsの左側にある場合には、横偏差wの符号は負となるように、横偏差wが設定されている。符号がこのように設定されている場合には、定数a1およびa2は、負の値に設定される。
操舵アシスト電流値Isの符号が前記実施形態とは逆に設定され、かつ横偏差wの符号が前記実施形態とは逆に設定されている場合にも、定数a1およびa2は、負の値に設定される。
一方、操舵アシスト電流値Isの符号が前記実施形態と同様に設定され、かつ横偏差wの符号が前記実施形態とは逆に設定されている場合、または操舵アシスト電流値Isの符号が前記実施形態とは逆に設定され、かつ横偏差wの符号が前記実施形態と同様に設定されている場合には、定数a1およびa2は、正の値に設定される。
第1電流値演算部61および第2電流値演算部62が、前述のようにして、第1レーンキープアシスト電流値Ir1および第2レーンキープアシスト電流値Ir2を演算することが好ましい理由について、説明する。
一般的に、aを定数とすると、f(x)=ax(bは自然数からなる次数)で表される関数においては、xの絶対値が大きくなるほどf(x)の絶対値は大きくなる。また、bの値が2以上である場合には、平均変化率は、xの絶対値が大きくなるほど大きくなる。平均変化率とは、(f(x)の変化量)/(xの変化量)をいう。
前記b1の値が2以上であれば、横偏差wの絶対値が大きくなるほど、第1レーンキープアシスト電流値Ir1の絶対値が大きくなるとともに、横偏差wの絶対値が大きくなるほど平均変化率(第1レーンキープアシスト電流値Ir1の絶対値の増加率)が大きくなる。このため、車両を目標走行ライン側(この実施形態では、走行車線の幅中央側)により迅速に誘導することができるようになる。
また、f(x)=axで表される関数では、bが大きくなるほど、xの絶対値が1未満の範囲における平均変化率は小さくなり、xの絶対値が1以上の範囲における平均変化率は大きくなる。
前記a1が前記a2と等しい場合、前記b1が前記b2より大きいと、横偏差wの絶対値が1未満の範囲での第1レーンキープアシスト電流値Ir1の平均変化率は、横偏差変化率dw/dtの絶対値が1未満の範囲での第2レーンキープアシスト電流値Ir2の平均変化率に比べて小さくなり、横偏差wの絶対値が1より大きな範囲での第1レーンキープアシスト電流値Ir1の平均変化率は、横偏差変化率dw/dtの絶対値が1より大きな範囲での第2レーンキープアシスト電流値Ir2の平均変化率に比べて大きくなる。
したがって、車両の基準位置が目標走行ラインから離れた領域にある場合には、第2レーンキープアシスト電流値Ir2の符号が第1レーンキープアシスト電流値Ir1の符号に対してたとえ逆になったとしても、第1レーンキープアシスト電流値Ir1によって横偏差wを零に近づけようとする働きが、第2レーンキープアシスト電流値Ir2によって横偏差変化率dw/dtを零に近づけようとする働きよりも強くなりやすくなると考えられるため、車両を目標走行ライン側(この実施形態では、走行車線の幅中央側)に誘導させることができるようになる。
また、横偏差wの値にかかわらず、横偏差変化率dw/dtの大きさに応じた第2レーンキープアシスト電流値Ir2が得られるため、車両の基準位置が目標走行ライン付近の領域にある場合においても、車両の幅方向中心線が目標走行ラインに平行となるように、車両を誘導することができるようになる。
この実施形態では、第1電流値演算部61は、図6Aに示されている、横偏差wに対する第1レーンキープアシスト電流値Ir1の関係を記憶したマップまたは当該関係を表す演算式に基いて、第1レーンキープアシスト電流値Ir1を演算する。図6Aの例では、第1レーンキープアシスト電流値Ir1は、a1を負の定数として、Ir1=a1・wの3次関数で表される。つまり、この関数は、前記a1が負でかつ前記b1が3である場合に相当する。
第1電流値演算部61は、たとえば、図6Bに示されている、横偏差wに対する第1レーンキープアシスト電流値Ir1の関係を記憶したマップまたは当該関係を表す演算式に基いて、第1レーンキープアシスト電流値Ir1を演算してもよい。図6Bに示されている曲線は、図6AにおけるIr1が零以上の領域の曲線を横軸方向に−A(A>0)だけ移動させ、図6AにおけるIr1が零未満の領域の曲線を横軸方向に+Aだけ移動させることによって作成されている。図6Bの曲線では、第1レーンキープアシスト電流値Ir1が−A(A>0)〜Aまでの範囲において、第1レーンキープアシスト電流値Ir1が零となる不感帯が設定されている。
第1電流値演算部61は、たとえば、図6Cに示されている、横偏差wに対する第1レーンキープアシスト電流値Ir1の関係を記憶したマップまたは当該関係を表す演算式に基いて、第1レーンキープアシスト電流値Ir1を演算してもよい。図6Cの例では、第1レーンキープアシスト電流値Ir1は、a1を負の定数とすると、w≧0の範囲では、Ir1=a1・wという2次関数で表され、w<0の範囲では、Ir1=−a1・wという2次関数で表される。この関数は、前記a1が負でかつ前記b1が2である場合に相当する。
この実施形態では、第2電流値演算部62は、図7Aに示されている、横偏差変化率dw/dtに対する第2レーンキープアシスト電流値Ir2の関係を記憶したマップまたは当該関係を表す演算式に基いて、第2レーンキープアシスト電流値Ir2を演算する。図7Aの例では、第2レーンキープアシスト電流値Ir2は、a2を負の定数として、Ir2=a2・dw/dtの1次関数で表される。つまり、この関数は、前記a2が負でかつ前記b2が1である場合に相当する。なお、横偏差変化率dw/dtの絶対値が零付近において、第2レーンキープアシスト電流値Ir2が零となる不感帯を設けてもよい。
第2電流値演算部62は、たとえば、図7Bに示されている、横偏差変化率dw/dtに対する第2レーンキープアシスト電流値Ir2の関係を記憶したマップまたは当該関係を表す演算式に基いて、第2レーンキープアシスト電流値Ir2を演算してもよい。図7Bの例では、第2レーンキープアシスト電流値Ir2は、a2を負の定数とすると、dw/dt≧0の範囲では、Ir2=a2・(dw/dt)という2次関数で表され、dw/dt<0の範囲では、Ir2=−a2・(dw/dt)という2次関数で表される。この関数は、前記a2が負でかつ前記b2が2である場合に相当する。
図5に戻り、車速ゲイン設定部64は、車速センサ23によって検出された車速Vに基いて、車速ゲインGvを設定する。車速Vに対する車速ゲインGvの設定例は、図8に示されている。図8の例では、車速ゲインGvは、車速Vが零付近の範囲では、0に固定され、車速Vが所定値を超えると、1に固定される。車速ゲインGvは、車速Vが中間範囲内の値であるときには、車速Vに応じて0から1まで増加する特性にしたがって設定される。
レーンキープアシスト電流値演算部51によって演算されたレーンキープアシスト電流値Iroは、ゲイン乗算部53(図2参照)に与えられる。
図2に戻り、補正用ゲイン演算部52は、路面状況の変化等の環境変化やタイヤ劣化等の経時的変化に応じて、レーンキープアシスト電流値演算部51によって演算されたレーンキープアシスト電流値Iroを補正するための補正用ゲインGを演算する。具体的には、補正用ゲイン演算部52は、車速V、操舵角θおよびヨーレートYrに基づいて、レーンキープアシスト電流値Iroを補正するための補正用ゲインGを演算する。補正用ゲイン演算部52の動作の詳細は後述する。
ゲイン乗算部53は、レーンキープアシスト電流値演算部51によって演算されたレーンキープアシスト電流値Iroに、補正用ゲイン演算部52によって設定された補正用ゲインGを乗算することにより、レーンキープアシスト電流値Iroを補正する。補正後のレーンキープアシスト電流値G・Iroが、最終的なレーンキープアシスト電流値Irとして、目標電流値演算部44に与えられる。補正用ゲイン演算部52およびゲイン乗算部53は、レーンキープアシスト電流値Iroを補正する補正手段を構成している。
以下、補正用ゲイン演算部52について詳しく説明する。操舵角θが一定であるとすると、車速が低速である場合および操舵角の絶対値が大きい場合を除くと、ヨーレートYrの絶対値は、車速Vにほぼ正比例する。そこで、ヨーレートYrの絶対値が車速Vにほぼ正比例すると仮定して、ヨーレートYrを車速Vで除算することにより、ヨーレートYrを車速Vで正規化する。このようにして正規化されたヨーレートの値(Yr/V)を、「正規化ヨーレート」ということにする。路面状況や車両状態を含めたコンデションがある一定のコンデションである場合には、図9に示すように、操舵角θと正規化ヨーレートYr/Vとの関係は、Yr/V=μ・θで表される一次関数に近い関数になると考えられる。μは、一次関数の傾きであり、操舵角θの変化量に対する正規化ヨーレートYr/Vの変化量の比率である。この傾きμは、路面状況や車両状態を含めたコンデションに応じて変化する。
そこで、補正用ゲイン演算部52は、傾きμの平均値(操舵角θの変化量に対する正規化ヨーレートYr/Vの変化量の平均比率)を間欠的に演算(推定)する。そして、補正用ゲイン演算部52は、演算(推定)された傾きμの平均値に基づいて補正用ゲインGを演算する。したがって、推定された傾きμの平均値に基づいて、レーンキープアシスト電流値Iroが補正されることになる。前述したように、傾きμは、路面状況や車両状態を含めたコンデションに応じて変化する値である。したがって、間欠的に演算(推定)される傾きμの平均値に基づいてレーンキープアシスト電流値Iroを補正することにより、路面状況や車両状態を含めたコンデションに応じた適切なレーンキープアシスト電流値Irが得られるようになる。
図10は、補正用ゲイン演算部52の動作例を説明するためのフローチャートである。図10の処理は所定の演算周期毎に繰り返し実行される。
補正用ゲイン演算部52は、車速V、操舵角θおよびヨーレートYrを取得する(ステップS1)。そして、補正用ゲイン演算部52は、車速Vが所定の閾値E(E>0)以上であるか否かを判別する(ステップS2)。車速Vが閾値E未満である場合には(ステップS2:NO)、操舵角が一定である場合にはヨーレートYrの絶対値が車速Vにほぼ正比例するという仮定が成立しない可能性が高いので、補正用ゲイン演算部52は、今演算周期での処理を終了する。
前記ステップS2において車速Vが閾値E以上であると判別された場合には(ステップS2:YES)、補正用ゲイン演算部52は、操舵角θの絶対値|θ|が所定の閾値F以下であるか否かを判別する(ステップS3)。操舵角θの絶対値|θ|が閾値Fよりも大きい場合には(ステップS3:NO)、操舵角が一定である場合にはヨーレートYrの絶対値が車速Vにほぼ正比例するという仮定が成立しない可能性が高いので、補正用ゲイン演算部52は、今演算周期での処理を終了する。
前記ステップS3において操舵角θの絶対値|θ|が所定の閾値F以下であると判別された場合には(ステップS3:YES)、補正用ゲイン演算部52は、カウント値iを1だけインクメント(+1)する(ステップS4)。カウント値iの初期値は0である。そして、補正用ゲイン演算部52は、カウント値iが所定値m(mは所定の自然数)よりも大きな値であるか否かを判別する(ステップS5)。
カウント値iがm以下の値である場合には(ステップS5:NO)、補正用ゲイン演算部52は、操舵角θの二乗値の積算値Sx および操舵角θと正規化ヨーレートYr/Vとの積θ・Yr/Vの積算値Sxyを演算するための積算値演算処理を行う(ステップS6)。
この積算値演算処理について具体的に説明する。ステップS1で取得された操舵角θをxとすると、補正用ゲイン演算部52は、次式(1)に基いて、操舵角θの二乗値の積算値Sxを演算する。
Sx =Sx (i−1)+x …(1)
Sx (i−1)は、カウント値iが今回のカウント値iよりも1だけ小さい値であるときに演算された操舵角θの二乗値の積算値を表している。
また、ステップS1で取得されたヨーレートYrをステップS1で取得された車速Vで除算した値(正規化ヨーレート)をyとすると、補正用ゲイン演算部52は、次式(2)に基いて、操舵角θと正規化ヨーレートYr/Vとの積θ・Yr/Vの積算値Sxyを演算する。
Sxy=Sxy(i−1)+x・y …(2)
Sxy(i−1)は、カウント値iが今回のカウント値iよりも1だけ小さい値であるときに演算された積θ・Yr/Vの積算値を表している。このようにして、Sx およびSxyが演算されると、補正用ゲイン演算部52は、今演算周期での処理を終了する。
前記ステップS4で、カウント値iが所定値mよりも大きな値であると判別された場合には(ステップS5:YES)、補正用ゲイン演算部52は、補正用ゲインGを演算するためのゲイン演算処理を行う(ステップS7)。
このゲイン演算処理について具体的に説明する。補正用ゲイン演算部52は、まず、次式(3)に基いて、傾きμの尤度の平均値μMLを演算する。
μML=Sxy/Sx …(3)
Sxyは、前述したステップS6において最新に演算された、操舵角θと正規化ヨーレートYr/Vとの積θ・Yr/Vの積算値である。Sxyは、i=1からi=mまでのm回分の積θ・Yr/Vの積算値である。Sx は、前述したステップS6において最新に演算された操舵角θの二乗値の積算値である。Sx は、i=1からi=mまでのm回分の操舵角θの二乗値の積算値である。
また、補正用ゲイン演算部52は、次式(4)に基いて、傾きμの尤度の分散σ MLを演算する。
σ ML=σ/Sx …(4)
σは、傾きμの母集団の分散であり、予め求められて不揮発性メモリ(図示略)に記憶されている。
次に、補正用ゲイン演算部52は、次式(5)に基いて傾きμの平均値μ(n)を演算するとともに、次式(6)に基いて分散の平均値σ (n)を演算する。
Figure 0006512439
式(5)において、μ(n−1)は、ステップS7で前回演算された傾きμの平均値を表している。また、式(5),(6)において、σ (n−1)は、ステップS7で前回演算された分散の平均値を表している。
次に、補正用ゲイン演算部52は、次式(7)に基づいて、補正用ゲインGを演算する。
G=μ(n)/μo …(7)
式(7)において、μoは、傾きμの基準値であり、予め設定されている。
このようにして、補正用ゲインGが演算されると、補正用ゲイン演算部52は、カウント値i、積算値SxおよびSxyを零に設定する(ステップS8)。そして、補正用ゲイン演算部52は、今演算周期での処理を終了する。
以上、この発明の実施形態について説明したが、この発明はさらに他の形態で実施することもできる。
例えば、前述の実施形態では、補正用ゲイン演算部52によって演算された補正用ゲインGを用いてレーンキープアシスト電流値演算部51によって演算されるレーンキープアシスト電流値Iroを補正している。しかし、それに加えてまたはそれに代えて、操舵アシスト電流値設定部41によって設定される操舵アシスト電流値Isを、補正用ゲイン演算部52によって演算された補正用ゲインGによって補正するようにしてもよい。
また、例えば、加算部63(図5参照)と乗算部65の間に、第3レーンキープアシスト電流値Ir3(=Ir1+Ir2)の絶対値を所定範囲に限定するためのリミッタを設けてもよい。
また、前述の実施形態では、乗算部65(図5参照)が設けられているが、乗算部65を省略してもよい。乗算部65を省略する場合には、車速ゲイン設定部64は不要である。
また、前述の実施形態では、操舵アシスト電流値設定部41は、操舵トルクTを用いて(具体的には操舵トルクTおよび車速Vに基づいて)、操舵アシスト電流値Isを設定しているが、操舵角を用いて操舵アシスト電流値Isを設定してもよい。
また、前述の実施形態では、電動パワーステアリング装置にこの発明が適用された例について説明したが、この発明は、ステア・バイ・ワイヤ(SBW)システムその他の車両用操舵装置に適用できる。
また、この発明は、ステアリングホイール2が操舵されない自動運転モードにおいても、適用することができる。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1…電動パワーステアリング装置、18…電動モータ、11…トルクセンサ、23…車速センサ、42…情報取得部、43…レーンキープアシスト電流値設定部、44…目標電流値演算部、45…電流偏差演算部、46…PI制御部、51…レーンキープアシスト電流値演算部、52…補正用ゲイン演算部、53…ゲイン乗算部、61…第1電流値演算部、62…第2電流値演算部、63…加算部、64…車速ゲイン設定部、65…乗算部

Claims (4)

  1. 車両の転舵機構に転舵用駆動力を与えるための電動モータと、
    操舵角を検出する操舵角検出手段と、
    前記車両のヨーレートを検出するヨーレート検出手段と、
    車速を検出する車速検出手段と、
    アシストトルクの目標値に対応するアシスト電流値を演算するアシスト電流値演算手段と、
    前記操舵角検出手段によって検出される操舵角と、前記ヨーレート検出手段によって検出されるヨーレートと、前記車速検出手段によって検出される車速とに基づいて、前記アシスト電流値演算手段によって演算されるアシスト電流値を補正する補正手段と、
    前記補正手段によって補正された後のアシスト電流値を用いて、目標電流値を演算する目標電流値演算手段と、
    前記目標電流値演算手段によって演算される目標電流値に基いて、前記電動モータを駆動制御する制御手段とを含み、
    前記補正手段は、
    ヨーレートを車速で除算した値を正規化ヨーレートとして、操舵角の変化量に対する正規化ヨーレートの変化量の平均比率を間欠的に推定する推定手段と、
    前記推定手段によって推定された平均比率を用いて、前記アシスト電流値演算手段によって演算されるアシスト電流値を補正する手段とを含む、車両用操舵装置。
  2. 前記アシスト電流値演算手段は、車両を目標走行ラインに沿って走行させるためのレーンキープアシストトルクの目標値に対応するレーンキープアシスト電流値を演算するように構成されている、請求項1に記載の車両用操舵装置。
  3. 目標走行ラインからの車両の横偏差と、前記横偏差の単位時間当たりの変化率である横偏差変化率とを取得する情報取得手段をさらに含み、
    前記アシスト電流値演算手段は、前記横偏差および前記横偏差変化率を零に近づけるためのレーンキープアシストトルクの目標値に対応するレーンキープアシスト電流値を演算するように構成されている、請求項1に記載の車両用操舵装置。
  4. 操舵アシストトルクの目標値に対応した操舵アシスト電流値を設定する操舵アシスト電流値設定手段をさらに含み、
    前記目標電流値演算手段は、操舵アシスト電流値設定手段によって設定される操舵アシスト電流値と、前記補正手段によって補正された後のレーンキープアシスト電流値とを用いて、目標電流値を演算するように構成されている、請求項2または3に記載の車両用操舵装置。
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