JP3303489B2 - ポリエステル複合糸条 - Google Patents
ポリエステル複合糸条Info
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Description
チ、ソフトな薄起毛調タッチおよび自然でナチュラルな
外観を合わせ持つ新規な織編物用のポリエステル複合糸
条に関する。
でナチュラルな外観を有するポリエステルフィラメント
織編物は、例えば一重捲付部と多重捲付部とを交互に有
する仮撚捲付複合加工糸を使用したり、複数本の糸条を
用い、一方を他方に比べて間歇的に過供給で供給しエア
ー交絡させたスラブ、ネップ糸を撚糸した強撚スラブ糸
を使用したり、未延伸部を含むT&T糸を強撚した糸を
使用することにより、製造されてきた。
物は、ムラが目立つ、ジャリジャリして硬すぎる、ラフ
な感覚が有りすぎる等の理由から、カジュアルやナチュ
ラル感覚の一部の商品には使用されてはきたが、高級感
に乏しく広い分野の商品には使用出来ないという問題が
あった。
複合糸の撚数を下げる、エアー交絡スラブ糸の絡合を
小さくしたり追撚数を下げる、T&T糸のムラレベル
を小さくし且つ追撚数を小さくする、等の対策が取られ
てきたが、ではナチュラルな感覚が小さくなる、で
は太糸部の絡合性が悪くなってスラブ部が分散しネップ
になり、織編ものの表面がきたなくなると共に、スラ
ブ、ネップ部が移動して糸溜まりが発生し、ガイドに引
っ掛かったり、編針、リード、ヘルドで糸切れしたりし
て、撚糸、捲返、整経、サイジング、製編織等の工程通
過性が悪くなる、ではと同様の問題が生ずる、
では糸の太さ斑が目立たず且つ充分なドライタッチが得
られない、等の問題があった。
従来技術の問題点を解決し、従来の技術では得られなか
った、適度なシャリ感、ドライ感、自然でナチュラルな
外観、およびソフトでエアリー感に優れ、スムースな薄
起毛調の風合いを合わせ持つ高級感の有る新規なポリエ
ステル複合糸条を提供することにある。
合糸条は、下記の糸物性をそれぞれ有するポリエステル
マルチフィラメントA 10〜80%(デニール比率)
と、ポリエステル糸条B 90〜20%(デニール比
率)とから主として構成され、かつ交絡度20〜100
コ/mおよび撚係数(撚数×√D)≧1000のうちの
少なくとも一方を満たすように加撚されているポリエス
テル複合糸条であって、該複合糸条を製編織し、染色、
セット処理を施すことにより、織編物表面にマルチフィ
ラメントAが複層ループを形成して突出し、かつ自然な
斑感を呈することを特徴とするものである。 ポリエステルマルチフィラメントA: 該マルチフィラメントAを構成する各単糸の繊度平均:
3デニール以下、 SHW(A):−2〜3%、SHD(A):−15〜0
%、 SHW(A)>SHD(A)、かつ、 破断伸度DE(%):50%以上 ; ポリエステル糸条B: 破断強度:2.5g/d以上、 糸の太さ斑UR(%):30%以上、 撚係数≧5000で加撚されており、 SHW(B):0〜50%、かつ、SHD(B):3〜
60% ; ここで、SHWは、100℃における熱水収縮率(%)
であり、SHDは、160℃における乾熱収縮率(%)
である。
エステルマルチフィラメントAおよびポリエステル糸条
Bの熱収縮特性について述べる。本発明のポリエステル
複合糸条を構成するマルチフィラメントAは、通常の撚
セット、サイジング工程等では、ポリエステル糸条Bと
の収縮率差は小さく、しかも実質的には収縮挙動を示
す。この為織編物で、従来知られている低収縮率糸と高
収縮率糸とからなる異収縮混織糸の場合と同じ糸長差を
発現させる時にも、糸段階では撚セット、サイジング等
をしても糸長差(膨らみ、ループ)は余り発現せず、通
常の低収縮率糸と高収縮率糸の両者とも収縮する異収縮
混織糸に比べても、製織編時の取扱性、製織編性は悪く
ないのである。即ち糸の状態で糸長差(ループ、たる
み)が発現すると、当然の事ながら後工程でループ、た
るみが擦れあってガイド、コーム、リード、針等に引っ
掛ったり、開口が悪くなり、工程通過性が著しく低下す
る。更に通常の熱収縮性マルチフィラメントは、撚セッ
ト、サイジング等で熱処理を受けると、それでほぼ熱セ
ットが固定されファイナルセット等で160〜180℃
程度の高温熱処理を受けても糸長差は最初の熱セット時
以上に余り発現しないが、本発明の複合糸条の如く、熱
水では実質的には収縮するがプレセット、染色、ファイ
ナルセットに相当する高温熱処理では伸張するフィラメ
ントを含むことにより、全体として収縮した布表面から
高温での仕上げ加工によりマルチフィラメントAがルー
プ状に突出し、その結果、あたかもマイクロパウダーの
ようにソフトで柔軟なタッチが得られるのである。この
為にはマルチフィラメントAのSHW(A)が−2.0
%以上、SHD(A)が0%以下で、且つSHW(A)
>SHD(A)が必須である。更に膨らみ、嵩高性を持
たせる為には、ポリエステル糸条BのSHD(B)とS
HD(A)とが、SHD(B)−SHD(A)≧5%で
あることが好ましい。ただ余り大きいと後述する自然な
糸斑が目立たない、シャリ感、ドライ感が出にくいの
で、SHD(B)−SHD(A)≦30%が好ましい。
すなわち、5%≦SHD(B)−SHD(A)≦30%
であることが好ましい。また同様の理由で、SHW
(A)は3%以下、SHD(A)は−15%以上であ
る。
0%以上であるのは、ソフトで柔軟な風合いを得る為で
ある。一般にポリエステルでは、ソフトな風合いを得る
ためにはフィラメントのSHWは小さく、破断伸度は大
きい方が得られ易い。これ迄に詳述したごとく布帛の表
面をループ、たるみからなる複層ループを形成して覆う
のは熱により伸張するマルチフィラメントAであり、こ
の複層ループが布帛のタッチを決めるからである。しか
し余りマルチフィラメントAの破断伸度が大きすぎると
後工程での取扱性が悪くなるので、破断伸度は100%
以下が好ましく、80%以下がより好ましい。
を構成する各単糸の繊度平均は、3デニール以下であ
る。繊度平均が3デニールを越えると破断伸度が大き
く、ヤング率が低くても風合いが粗硬になるので本発明
からは除外される。しかし余り細くなると、後述する異
型断面のフィラメントにしてもハリ、腰が無くなるの
で、繊度平均は0.1デニール以上が好ましい。この繊
度は、各単糸の繊度平均であるので、3デニール以上の
単糸が混じっていてもよい(デニールミックス)。更に
フィラメントの断面は、外周面に少なくとも一つの凹部
を有する異型断面であることが好ましい。特に本発明の
複合糸条の如く製織編、セット、仕上げで破断伸度の大
きいマルチフィラメントAは、織編物の表面に複層ルー
プを形成し突出するので、丸断面ではヌメリ感が出易い
からである。ここでいう異型断面とは、外周面に少なく
とも一つの凹部を有する三角形、六角形、扁平形、U字
形、V字形、W字形断面、それらの中空等の断面をい
う。またこのような風合い、効果を持たせる為には、マ
ルチフィラメントAがこれらの単糸10本以上のフィラ
メントからなることが好ましい。またフィラメントの側
面にマイクロポーラスを形成し得る微粒子をポリマーに
均一に混合して糸条として、製織編後減量処理によりマ
イクロポーラスを形成することが、ドライ感と深色性を
持たせるためには更に好ましい。この為の微粒子として
は、酸化チタン、シリカ、カオリン、メタカオリン等が
好適に使用される。
る。ポリエステル糸条Bは、糸の太さ斑URが30%以
上であり、撚係数(撚数×√D)が5000以上であ
る。ここでDは糸の平均デニールである。撚係数が50
00未満ではシャリ感、ドライ感が充分に発揮されない
ので本発明からは除外される。この為には撚係数は、好
ましくは7500以上、更に好ましくは10000以上
である。ただ余り強撚ではガリガリになるとともに、後
工程の取扱性も悪くなるので、撚係数は、好ましくは3
0000以下、更に好ましくは25000以下である。
糸(撚糸された後)において、上記の撚数範囲になれば
よく、また仮撚複合糸は、細糸部の一重捲付部の撚数が
上記範囲であれば特に後工程で撚糸する必要はない。ま
た仮撚捲付複合糸やスラブ糸等は撚糸すると、細糸部に
撚りが集中するが、この場合は細糸部の撚数が上記以上
であればよい。また他の強撚糸と合糸、撚糸、複合する
場合は、強撚糸が本発明の範囲であればよい。しかしこ
の場合は強撚糸の効果が発揮出来るだけの比率が必要で
あり、強撚糸は複合糸のデニール比率で少なくとも10
%は必要である。
未満では太細が殆ど見えず、斑感のないプレーンなもの
になるので本発明から除外される。しかし本糸と他の糸
と合糸、撚糸、混繊等で複合されている場合は、糸条全
体としては、URが30%以下であってもよい。これは
自然でナチュラルな感覚は構成糸で決まるからである。
ただ太さ斑を持った糸の構成糸中の構成比率が30%未
満のように小さい時はナチュラルな感じが見えなくなる
ので、30%以上は必要であり、更に好ましくは35%
以上がよい。
下が好ましい。これは撚糸、巻返し、整経、サイジン
グ、製編織等の後工程で複合糸条が伸張されることによ
るトラブルを発生させないためである。更に布帛にした
後製品での膝抜け等の問題を防止するためである。また
複合糸条の破断強度はポリエステル糸条Bにほぼ依存す
るので、ポリエステル糸条Bの破断強度は、少なくとも
2.5g/dであり、且つ複合糸条のデニール比率で1
0%以上でなければならない。勿論、ポリエステル糸条
Bの破断強度が高いか、もしくは他の破断強度の高い糸
条が複合されていればポリエステル糸条Bの比率は若干
低くてもよいが、10%未満では斑感が目立たなくな
り、且つ本ポリエステル複合糸条としての収縮力が小さ
くなり、織編物の風合いが確保しにくいので、本発明か
らは除外される。
SHD(B)はそれぞれ0〜50%、3〜60%であ
る。SHW(B)が0%より小さいと、SHW(A)が
−2%であっても充分なふくらみが発現しないからであ
り、SHW(B)が50%より大きいと、染色化工程な
どで熱により不均斉に収縮し外観がイレギュラーになる
ので、本発明からは除外される。
としては、仮撚捲付複合糸、エアー交絡等によるスラブ
糸などが好ましい。仮撚捲付複合糸は、例えば特公昭5
0−35147号公報、特公昭59−29689号公
報、特公昭61−31219号公報等公知の方法で得る
ことができ、撚数が不足の場合は撚糸機で追撚すればよ
い。エアー交絡によるスラブ糸は、例えば特公昭48−
3112号公報、特公昭49−6508号公報などで得
られる糸を撚糸することにより得られる。
エステル糸条Bとから主として構成される本発明の複合
糸条は、交絡度20〜100コ/mおよび撚係数≧10
00のうちの少なくとも一方を満たすように加撚されて
いることが必須である。交絡度20未満、かつ撚係数1
000未満では、糸は簡単に分離してしまい、特に本発
明の如く性質の大きく異なった糸条を複合する場合は個
々の糸条に分離し易く、糸だまりにより、後工程でガイ
ド、リード、ヘルド、編針などに引っ掛かりトラブルに
なる。この為、交絡度20以上、又は撚係数1000以
上が必要である。更に好ましくは交絡した後または交絡
に引き続いて撚糸されることが好ましい。しかし交絡度
が100を越えると、布帛でインターレース斑が目立つ
と共に、マルチフィラメントAのモノフィラメントが切
断し、毛羽になることもあり好ましくない。また、撚係
数は30000未満が好ましい。これは撚係数が多すぎ
るとマルチフィラメントAが、染色、仕上げ加工しても
複層ループとして布帛表面に突出しがたく、従ってソフ
ト、柔軟性が出にくいためである。
エステル糸条Bが芯、ポリエステルマルチフィラメント
Aが鞘という芯/鞘構造をとることが好ましい。このよ
うな芯/鞘構造をとることにより、マルチフィラメント
Aが布帛表面に突出し易いからである。ただ撚糸された
ものでもマルチフィラメントAが突出し得るものであれ
ば、特に芯/鞘構造をとらなくてもよい。
エステル糸条Bの断面形状は、特に限定されないが、嵩
高性を持たせるためには中空糸を、ドライハンドを更に
強調するためには、マルチフィラメントAと同様に、断
面の外周部に少なくとも一つの凹部を有する異型断面糸
等も好ましい。
ポリエステルマルチフィラメントA、ポリエステル糸条
Bでいうポリエステルとは、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート等のほか、イソフタル
酸成分共重合ポリエステル、カチオン染料可染性ポリエ
ステル等の共重合ポリエステルであっても良い。さらに
は酸化チタン等の艶消し剤や、カオリナイト等の微細孔
形成剤の他、帯電防止剤等が小量添加されていても良
い。又、本発明のポリエステル複合糸を構成する複数の
フィラメント群間において、同一の種類のチップから得
られるポリエステルであっても良いし、フィラメント群
間で異なる種類のチップから得られるポリエステルであ
っても良い。
方法について説明する。ポリエステルフィラメントAの
製造は、紡速1500〜4000M/分で紡糸した未延
伸糸を、Hot Roller,Hot Pinなどに
より延伸点を固定する温度をTg〜Tg+20℃とし、
ついで実質的にホットプレート等で熱処理することな
く、延伸後の破断伸度30〜45%、△n0.10〜
0.14の範囲で延伸することにより行うことができ
る。
物性が不安定であり、且つ太さ斑が大きくなるので好ま
しくない。また、4000M/分を越えると延伸後の熱
収縮率が低くなり、後述する弛緩熱処理時のオーバーフ
ィードが充分取れないため熱伸長率が低くなり、織編物
としての風合いが所定のものにならないので好ましくな
い。延伸点を固定する温度は、延伸の安定性のためにT
g以上の温度が必要だが、Tg+20℃以上では結晶化
が進み、自発伸長性が低下するので好ましくない。ま
た、熱処理温度は、伸長性発現にとって重要であり、実
質的に室温で延伸する。延伸倍率は、延伸時の糸切れ等
の操業性の面で破断伸度30%以上にすることが好まし
い。しかし45%以上の高い場合には糸斑の発生がみら
れるので好ましくない。
ようにして行った。光源にNaのD線(589mμ)を
用い編向顕微鏡下で常法により測定した。複屈折率△n
はレターデンションΓ、厚さd、干渉線n、波長λとの
間に、 △n=(nλ+Γ)/d なる関係があり、ペレックのコンペンセーターにより測
定した。△nが0.10未満では延伸斑が出易く、逆に
△nが0.14を超える条件では伸度が小さくなり延伸
の安定性に欠ける。これにより、その後の弛緩熱処理に
よっても充分な物性(収縮率、伸長率)が出ず、且つ斑
欠点が出易いので、△nは0.10〜0.14が好まし
い。
による弛緩熱処理は、供給原糸の物性により適宜選べば
良く、温度150〜200℃、弛緩率30〜60%程度
が好適である。尚、ヒーターは接触式ヒーターでは、マ
ルチフィラメントの走行抵抗により、ヒーター入口の糸
張力が不足して、ローラー捲付き、糸切れが発生するの
で非接触式ヒーターが好ましい。
ステル糸条Bとを、デニール比で、A/B=10〜80
%/90〜20%となるようにあわせて、交絡数20〜
100コ/m又は/及び撚係数≧1000で加撚集束す
る。尚本複合糸の如く加撚された糸条Bとマルチフィラ
メントAは、交絡しても一体化しにくいので、交絡した
後、引き続いて撚糸することが好ましい。また、本発明
においては、必要に応じて他の糸条Cを、例えばデニー
ル比で、A/(B+C)=10〜80%/90〜20%
となるようにあわせて、加撚集束してもよい。
本発明で実施した測定方法は以下の通りである。
シロンを用いて、試料長(ゲージ長)200mm、引張
速度200mm/分でS−S曲線を測定し、破断伸度を
算定した。
(SHD) JIS-L-1073(1981)に準じ、次のように行った。適当な枠
周のラップリールで初荷重1/10g/dで8回捲のカ
セをとり、カセに1/30g/dの荷重をかけその長さ
l0 (mm)を測定する。ついでその荷重を取り除き、
1/1000g/dの荷重をかけた状態でカセを沸騰水
中に30分間浸漬する。その後カセを沸騰水から取出
し、冷却後再び1/30g/dの荷重をかけてその時の
長さl1 (mm)を測定する。同様にとったカセを同じ
方法でl0 (mm)を測定し、ついで1/1000g/
dの荷重をかけた状態で乾熱160℃オーブン中で熱処
理する。ついで冷却後再び1/30g/dの荷重をかけ
てその時の長さl2 (mm)を測定する。熱水収縮率
(SHW)、乾熱収縮率(SHD)は次式により算定さ
れる。 SHW(%)=[(lo −l1 )/l0 ]×100 SHD(%)=[(lo −l2 )/l0 ]×100
て、試料を50M/分で仮撚を付与しながら、走行させ
試料のデニールによりスロットを選択し、ノーマルで2
分測定し、チャートを2.5cm/分で、2分測定す
る。ついでチャートを2.5cm毎に2分割し、それぞ
れの区間の最高値H1 、H2 及び最低値L1、L2 を読
取り、次式により算定する。
(|L1 +L2 |)/2]×100
をかけて、1Mの所にマークをつける。ついで糸を水面
に浮かべ、交絡部を数える。20回測定しその平均値で
表す。
テルマルチフィラメントAをそれぞれ次のようにして得
た。
販の東洋紡エステル E50−24−718を使用し、
鞘糸供給ローラーを取り付けた三菱重工(株)製LS−
6仮撚機を使用して、 スピンドル回転数 300,000rpm 仮撚数 2750T/m 鞘糸オーバーフィード 82.5% 鞘糸供給位置 350mm ヒーター温度(1次) 220℃ ヒーター温度(2次) 230℃ で仮撚した。 この時の一重捲付部の撚数 1310T/m (撚係数1310×√145=15.774) 得られたポリエステル糸条Bは、 加工糸デニール 145.0 UR 73% であった。
常のポリエステルのセミダルチップを用いて、紡糸温度
290℃でY字型孔を有する20ホールのノズルを用い
て、紡糸し3000M/分で巻取り32dの未延伸糸を
得た。この未延伸糸を、(株)石川製作所製 延伸機
タイプ16Sで下記条件で延伸し、20デニール、20
フィラメントの延伸糸を得た。 延伸倍率 1.65 ホットローラー温度 80℃ ホットプレート温度 室温(非接触)
℃(非接触ヒーター)で熱処理し、次いで前記ポリエス
テル糸条Bと引き揃え、インターレーサーにより、エア
ー圧3.0kg/cm2 Gで交絡し、次いで撚数450
T/mで追撚して、ポリエステル複合糸条を得た。
用いて、T 72本/in、W64本/inの平ボイル
を製織し、ついで通常の染色仕上げ加工を実施した。
で実施例と同じ規格の平ボイルを製織した。その後、実
施例と同様のリラックス、プレセット、減量、染色、仕
上げ加工を実施した。
ントAは、実施例と同条件で、紡糸、延伸、熱処理し
た。次いで、ポリエステル糸条Bとして、東洋紡エステ
ル E140−48−729を用い、ポリエステルマル
チフィラメントAとポリエステル糸条Bを引き揃えた
後、インターレーサーで、エアー圧3.5kg/cm2
Gで交絡し、次いで900T/Mで撚糸し、この複合糸
を用いて、実施例と同条件で製織した。その後、実施例
と同様のリラックス、プレセット、減量、染色、仕上げ
加工を実施した。
と、ソフトな薄起毛調のタッチとともに、自然でナチュ
ラルな外観を合わせ持った、これまでにない質感に優れ
たものであった。
とナチュラル感の勝ったものでカジュアル分野でしか使
用出来なかった。比較例2の製品は、ソフトな薄起毛調
に優れたものであるが、外観は綺麗で、変化に乏しいも
のであった。
と、薄起毛調新合繊の上品な表面、ふくらみ、ぬくもり
等のタッチと、スラブ糸のナチュラルな表面、強撚糸の
シャリ感、ドライタッチを両立した、これ迄にない新鮮
な感覚で、フェミニン調から、カジュアル調に至るまで
その用途が拡大される。
Claims (1)
- 【請求項1】 下記の糸物性をそれぞれ有するポリエス
テルマルチフィラメントA 10〜80%(デニール比
率)と、ポリエステル糸条B 90〜20%(デニール
比率)とから主として構成され、かつ交絡度20〜10
0コ/mおよび撚係数≧1000のうちの少なくとも一
方を満たすように加撚されているポリエステル複合糸条
であって、該複合糸条を製編織し、染色、セット処理を
施すことにより、織編物表面にマルチフィラメントAが
複層ループを形成して突出し、かつ自然な斑感を呈する
ことを特徴とするポリエステル複合条糸。 ポリエステルマルチフィラメントA: 該マルチフィラメントAを構成する各単糸の繊度平均:
3デニール以下、 SHW(A):−2〜3%、SHD(A):−15〜0
%、 SHW(A)>SHD(A)、かつ、 破断伸度DE(%):50%以上 ; ポリエステル糸条B: 破断強度:2.5g/d以上、 糸の太さ斑UR(%):30%以上、 撚係数≧5000で加撚されており、 SHW(B):0〜50%、かつ、SHD(B):3〜
60% ; ここで、SHWは、100℃における熱水収縮率(%)
であり、SHDは、160℃における乾熱収縮率(%)
である。
Priority Applications (1)
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JP32356193A JP3303489B2 (ja) | 1993-12-22 | 1993-12-22 | ポリエステル複合糸条 |
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JPH07173733A JPH07173733A (ja) | 1995-07-11 |
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JP32356193A Expired - Lifetime JP3303489B2 (ja) | 1993-12-22 | 1993-12-22 | ポリエステル複合糸条 |
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Families Citing this family (1)
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-
1993
- 1993-12-22 JP JP32356193A patent/JP3303489B2/ja not_active Expired - Lifetime
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