JP3302602B2 - 複合成形品の成形方法及び複合成形品 - Google Patents

複合成形品の成形方法及び複合成形品

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JP3302602B2 JP7843997A JP7843997A JP3302602B2 JP 3302602 B2 JP3302602 B2 JP 3302602B2 JP 7843997 A JP7843997 A JP 7843997A JP 7843997 A JP7843997 A JP 7843997A JP 3302602 B2 JP3302602 B2 JP 3302602B2
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  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発泡層が裏打ちさ
れた表皮体をスラッシュ成形で形成したのち、そのスラ
ッシュ成形表皮体の裏側に芯材をインジェクション成形
により一体的に設けてなる複合成形品の成形方法および
複合成形品に関する。さらに詳しくは、インジェクショ
ン成形時に表皮に皺が生じないようにされてなる複合成
形品に関し、たとえば、インストルメントパネル、コン
ソールボックス、ドアトリムなどの自動車内装品表皮に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、加温された成形金型の型面に沿っ
て樹脂パウダーを供給し、溶融させたのち冷却・硬化さ
せて表皮体(成形体)を得るパウダースラッシュ成形方
法において、成形体の厚さが均一となるように、型温を
均一化することが大きな課題となっている。とくに、2
品を一度に成形するために、型を2個並列に配置したも
のなどでは、加熱されにくい部位が発生し易い型形状と
なる場合が多く、複数個同時生産を困難なものにしてい
る。
【0003】型温のらつきは、加熱炉内の熱風の風
速、角度、輻射熱、型の位置、厚さなどによって生じて
おり、時間をかけて成形温度になるまで加熱炉内の温度
を徐々に上げるか、成形温度以上に一気に温度を上げた
あと加熱炉内の温度を徐々に下げるなどして型温をゆっ
くり均一にする方法のほか、加熱炉内の熱風の風速、角
度、および型の回転速度を制御して型温度を均一にする
方法(特開平2─217212号公報参照)や、加熱出
力を多段階に制御可能な熱風加熱炉を用い、加熱出力切
換時間と送風量切換時間を制御して調整する方法(特開
平4─355108号公報参照)などが提案されてい
る。
【0004】一方、図7に示されるように、パウダース
ラッシュ成形表皮体54は、表面層51、発泡層52お
よび裏面層53からなり、さらにその裏面側に芯材55
をインジェクション成形により一体的に設けたものが製
品50として利用される場合がある。表面層51は、外
観を良くするため、革しぼ、ステッチ、艶消しなどの加
工が施されており、発泡層52はクッション性を付与
し、裏面層53は、発泡層52の保護と芯材との接着性
に寄与する。それぞれの厚さは、表面層51が、0.2
〜1.0mm、発泡層52が、1.5〜5.0mm、裏
面層53が、0.4〜1.2mmである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、型温を
均一化する方法として、炉内の温度を徐々に上げたりす
る方法では成形サイクルが長くなるので生産性がよくな
いという問題がある。
【0006】また、加熱炉内の各諸条件を制御する方法
では、加熱時間は短縮されるものの、かなりの工夫を必
要とし、条件調整に多大な工数を要するという問題があ
る。加えて、そのような条件調整は、形状の異なる成形
型に変更しようとすると、その度に行わなければならな
いものであり、多品種同時生産への対応が困難であっ
た。
【0007】さらに、図7に示されるように、発泡層5
2が裏打ちされたパウダースラッシュ成形表皮体54の
裏面側に、インジェクション成形により芯材55を一体
的に設けてなる複合成形品50では、凹部56に皺が生
じ易いという問題があった。これは、図8の(a)に示
されるように、パウダースラッシュ成形時に、発泡層5
2の肉厚を均一に成形するためであり、図8の(b)に
示されるように、インジェクション成形時には、発泡層
52が圧縮された状態で芯材55が成形され、成型後、
成形型58から出すと、図8の(c)に示されるよう
に、発泡層52が薄い表面層51を押し上げるように膨
張し(芯材55は強度を有するので変形しにくい)、と
くに凹部56では凹部56の凹みを小さくする向きに膨
張するので表面層51に歪みが生じ、皺が生じてしまう
と考えられる。このような皺は、発泡層52の発泡率が
大きいほど、インジェクション成形時の圧縮率が大きく
なるので顕著に現れ、美観および触感を損ねてしまい好
ましくない。
【0008】そこで、本発明は、急速加熱による成形サ
イクルの短縮が容易で、厚さの均一な成形品のみなら
ず、部分的に肉厚を薄くすることのできるスラッシュ成
形方法および装置を提供するものである。加えて、皺の
ないパウダースラッシュ成形体を表皮とする複合成形品
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1にかかる発明
は、発泡層が裏打ちされた表皮体をスラッシュ成形で形
成したのち、そのスラッシュ成形表皮体の裏側に芯材を
インジェクション成形により一体的に設けてなる複合成
形品の成形方法であって、前記スラッシュ成形におい
て、成形温度にされた成形金型に粉末材料を供給し、該
粉末材料を溶融・固化して成形するパウダースラッシュ
形であって、加温された成形金型を部分的に冷却した
のち、粉末材料を供給し、前記発泡層の一部分を低発泡
化して薄肉部にし、前記発泡層の一部分を低発泡化して
薄肉部とし、前記薄肉部の発泡倍率を1〜1.5とし、
前記発泡層の他の部分の発泡倍率を3〜5とすることを
特徴とするものである。スラッシュ成形において、部分
冷却をするタイミングは、粉末材料を供給する直前であ
り、単層品および多層品の1層めを形成するばあいは予
熱後、加熱炉から出して直ぐであり、多層品の2層め以
上を形成するばあいは、予熱後もしくは各層材料付着
後、あるいはキュアなどのために行う加熱の後、加熱炉
から出して直ぐ、もしくは、それらの組み合わせ後であ
る。
【0010】請求項2にかかる発明は、請求項1に記載
の発明に加えて、前記スラッシュ成形において、前記加
温された成形金型の他の部分よりも温度が高くなった高
温部分を部分的に冷却し、型温を均一化するものであ
る。他の部分よりも高温にされた部分を部分的に冷却す
ることにより、成形金型の温度を均一にする。この方法
は、従来のように加熱手段のみを有する成形方法に比べ
て、複雑な形状の成形金型、2つ以上の製品を同時に形
成するために2つ以上が合体されたものも含めて、その
ような成形金型の型温の均一化を、速く、炉内の状態を
複雑に調整することなく、容易にすることができる。発
泡層のばあいは、発泡倍率を下げて薄肉化する。
【0011】請求項3にかかる発明は、請求項1に記載
の発明に加えて、前記スラッシュ成形において、前記加
温された成形金型の一部分を他の部分よりも低い温度に
し、成形体のその部分の肉厚を他の部分よりも薄くする
ものである。他の部分よりも肉厚を薄くしたい部分に該
当する成形金型の一部分を冷却することにより、意図的
に薄肉部を作ることができる。
【0012】請求項4にかかる発明は、前記スラッシュ
成形が、成形金型の局部に向けて流体を吹きつけうるノ
ズルを先端に有する冷却手段と、該冷却手段に流体を供
給するとともに進退可能に支持する中空パイプ枠からな
る部分冷却装置を備えてなることを特徴とするパウダー
スラッシュ成形装置によって行なわれるものである。中
空パイプ枠内に流体を導入すると、冷却手段の先端のノ
ズルから成形型に向けて流体が噴出し、これを部分的に
冷却する。
【0013】請求項5にかかる発明は、請求項4に記載
の発明に加えて、前記中空パイプ枠が、前記冷却手段を
着脱自在に接続する接続部を複数有するものである。接
続部を複数有しており、冷却手段の取付け位置および取
付け個数を、成形金型の部分的冷却部に合わせて種々変
更することができる。
【0014】請求項6にかかる発明は、請求項5に記載
の発明に加えて、前記各接続部が、前記冷却手段の装着
で開弁される弁構造を備えている。したがって、中空パ
イプ枠の冷却手段が取り付けられていない接続部は、閉
弁していて流体が漏れず、冷却手段が取り付けられてい
る接続部は開弁していて流体がノズルに至る。その開弁
操作は、冷却手段の接続によってなされる。
【0015】請求項7にかかる発明は、発泡層が裏打ち
された表皮体をスラッシュ成形で形成したのち、そのス
ラッシュ成形表皮体の裏側に芯材をインジェクション成
形により一体的に設けてなる複合成形品であって、前記
発泡層の一部分を低発泡化して薄肉にし、インジェクシ
ョン成形時に表皮に皺が生じないようにされてなること
を特徴とするものである。インジェクション成形時に発
泡層が押しつぶされて表皮に皺ができるようなところで
は、あらかじめ発泡層を低発泡化しておいてこれを防
ぐ。発泡層が裏打ちされた表皮体とは、少なくとも表面
層と発泡層の2層からなるものである。発泡層の裏にさ
らに裏面層などが設けられているものも含む。
【0016】請求項8にかかる発明は、請求項7に記載
の発明に加えて、前記発泡層の薄肉部が、凹部であるも
のである。凹部は、インジェクション成型時に皺が生じ
易いところであり、この部分の発泡層を薄肉にしておく
ことによって皺発生を防ぐことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図示例とと
もに説明する。図1は、本発明の複合成形品における
ウダースラッシュ成形方法の概略説明図、図2は、本発
のスラッシュ成形に用いられる部分冷却装置の構造説
明図、図3は、本発明の方法を用いた多品種同時成形の
概略説明図、図4、図5および図6は、複合成形品の一
例の全体形状、断面形状および成形方法の説明図であ
る。
【0018】図1において、本発明の複合成形品におけ
パウダースラッシュ成形方法は、成形金型の温度を上
げる予熱工程、部分冷却工程、成形工程、キュアのため
の加熱工程、冷却工程、脱型工程の6工程からなり、脱
型後の成形金型は、再び予熱工程に回され、次の成形に
使用される。また、多層成形体を形成するばあいには、
破線の矢印で示されるように加熱工程のあと、部分冷却
工程、成形工程を繰り返すことによってできる。
【0019】予熱工程は、成形金型を加熱炉に入れて行
う。従来の成形方法では、加温後(加熱炉から出したあ
と)に成形金型の温度を下げる手段がなく、型温を加熱
炉内だけで均一にするために、加熱炉内の調整手段、調
整条件などを複雑に設定しなければならず、また、一部
分のみの温度が高温にならないように時間をかけてゆっ
くりと加温しなければならなかったが本発明ではそのよ
うな複雑な条件設定を必要としないばかりか、一気に温
度を上げることができる。そして、一気に温度を上げ
て、高温となった部分に、冷却手段2により流体をあて
て温度を下げ、粉末材料12を供給する直前には型温を
均一にしておくことができる。また、一部分の温度を下
げて意図的に他の部分よりも肉厚の薄い薄肉部を形成す
ることもできる。
【0020】部分冷却工程は、部分冷却装置1を成形金
型10に近づけて、冷却手段2より空気または水など、
適温にされた流体を吹き掛けることによって行われる。
この部分冷却工程は、多層成形体を形成するばあい、す
べての層の成形に行う必要はなく、ある特定の層の成型
時にのみ行うようにしてもよい。
【0021】成形工程は、成形金型10に、粉末材料1
2の入ったパウダーボックス11を取付け、回転させ
て、型面に適量の粉末材料を供給する工程である。多層
成形体を形成するばあい、各層ごとにパウダーボックス
11を付け替えて行う。
【0022】加熱工程は、型面についた半溶融状態の粉
末材料の完全な溶融と固化を行う工程であり、粉末材料
を供給したあと、脱型のために型を冷やす冷却工程の直
前に行われる。多層成形体を形成するばあいは、各層ご
とで成型後直ぐに行ってもよいが、型温の保温状態、ま
たは成形品のキュア状態によっては加熱工程は省いても
よい。
【0023】冷却工程は、全ての層が形成されて加熱工
程により、全ての層の粉末材料の完全な溶融と固化がな
されてから、空冷、水冷などによってなされる。脱型工
程は、成形金型10から成形体13を脱く工程であり、
おもに、人手によってなされる。
【0024】前述のような方法により、例えば、従来の
熱風のみの加熱方式における型温のバラツキは、軟質ポ
リ塩化ビニルパウダー(PVC)で成形したばあい、一
般におよそ230±(10〜20)℃であるが、本発明
ではその高温部を部分冷却することにより230±(0
〜5)℃までバラツキを減少することができた。
【0025】つぎに、本発明の複合成形品の成形方法に
おけるスラッシュ成形に用いられるパウダースラッシュ
成形装置の一実施例を説明する。図2は、部分冷却装置
の構造説明図であり、図1に示される部分冷却工程の部
分冷却装置1に該当する。
【0026】図2において、部分冷却装置1は、冷却手
段2と、中空パイプ枠3と、中空パイプ枠3内に流体を
注入するための流体ポンプ4と、中空パイプ枠3を成形
金型10に向けて進退させるための昇降装置(図示せ
ず)を備えてなるものである。なお、成形金型10は、
取付手段14に取り付けられ、図1のパウダーボックス
11が下方に取り付けられると軸15によって回転す
る。
【0027】冷却手段2は、その先端にノズル2aが取
り付けられたフレキシブルパイプ2bからなるものであ
り、根元に設けられた装着部2cによって中空パイプ枠
3の接続部5に装着される。ノズル2aは成形金型10
の部分冷却部(高温部または低温化したい部分)10a
に向かって、適温にされた空気または水などの冷却用流
体を吹きつけるよう、中空パイプ枠3によって固定され
る。
【0028】中空パイプ枠3は、汎用の鉄製パイプなど
固い中空パイプを成形金型10を取り囲めるような大き
さに組んでなるものであり、直方体の12辺(4つの下
パイプ3a、4つの横パイプ3bおよび4つの上パイプ
3cから構成される)に加えて、成形型10の背面と対
峙する面に橋渡された一本の中央パイプ3dからなる。
各パイプ3の内部は連続しており、流体ポンプ4からの
流体が全てのパイプ3a、3b、3c、3d内に導入さ
れる。また、中空パイプ枠3は、冷却手段2を着脱自在
に接続するための接続部5を多数有しており、必要に応
じて、冷却手段2の位置および個数を自在に変更するこ
とができるようになっている。この接続部5は、上パイ
プ3cと横パイプ3bと中央パイプ3dでは、成形金型
方向に向けて、約100mm間隔で設けられることが好
ましく、下パイプ3aでは、内側向きの接続部5aと下
向きの接続部5bとが交互に設けられていることが好ま
しい。
【0029】接続部5は、図示しないが、弁構造を有し
ており、冷却手段2を接続すると、開弁して中空パイプ
枠3内に注入された流体がノズル2aから噴出される
が、冷却手段2を接続しなければ閉弁しており、流体を
漏れないように構成されていることが好ましい。このよ
うな弁構造として、スプリングを有する逆止弁などを好
適に利用することができる。また、接続部5に冷却手段
の装着部2cを装着する手段として、雄ネジ、雌ネジな
どが好適に利用される。
【0030】このような中空パイプ枠3は、鉄製に限ら
ず、他の金属あるいは硬質樹脂製など、冷媒との関係よ
り適宜選択することができる。また、搬送用のキャリア
枠と兼用するばあいには、強度の確保の観点からSUS
304などのステンレス鋼製とすることが好ましい。こ
のばあい、ロボットに把持させる部分である上パイプ3
cのみをステンレス鋼製としてもよい。
【0031】この部分冷却装置1は、図示されない昇降
装置によって、自動的または手動で昇降できるようにな
っている。したがって、加熱炉から出された成形金型1
0に向けて中空パイプ枠3を下降させ、部分冷却部分1
0aに流体を吹きつける。冷却の度合いは流体圧および
冷却時間によって調整する。また、流体を吹きつけなが
ら成形金型10を回動させたりしてもよい。さらに、パ
ウダーボックスを取付手段14に取り付けて回転させな
がら流体を吹きつけるようにしてもよい。それらは適宜
選択される。
【0032】つぎに、前述の成形方法および装置を用い
て多品種を同時に生産するばあいの生産ラインの一例を
図3に基づいて説明する。
【0033】図3において、成形型A、B、Cは、それ
ぞれ形状が異なるため、従来の加熱工程のみでは、型温
を調整するための条件がそれぞれ大幅に異なってしま
い、同時または順次成形するのが困難であったものであ
る。本発明では、このように形状の異なる成形金型A、
B、Cを同じ加熱炉21に同時または順次入れて加温し
たのち、部分冷却装置22、23で型温調整する。ばあ
いによっては、部分冷却装置を設けなくてもよい成形金
型24もある。そのように適当な成形温度にされた成形
金型に、それぞれの粉末材料a、b、cが入ったパウダ
ーボックスを付けて回転させ、加熱および冷却工程を経
て形状の異なる成形体25、26、27を同時または順
次得ることができる。本発明では、型温の調整を、加熱
炉21から出したあとに部分冷却装置22、23によっ
ておこなうことができるため、加熱炉21内での型の形
状に合わせた微妙で複雑な調整を必要としない。したが
って、このように形状の異なる成形体、および、形状の
同じものを2つ並設してなる合体金型などを用いて、多
品種同時生産および同品種複数箇同時生産を容易に行う
ことができる。なお、部分冷却装置22、23は、図3
では別装置のようにかかれているが、同じものを用いて
冷却手段(図2の冷却手段2参照)のみを付け替えるよ
うにしてもよい。
【0034】次に、図4乃至図6に基づいて複合成形品
の形状および成形方法について説明する。
【0035】ここでいう複合成形体とは、異なる成形方
法により形成されたものを一体にしてなる成形体をい
い、前述のパウダースラッシュ成形方法によるスラッシ
ュ成形体を表皮として、その裏面に芯材をインジェクシ
ョン成形により接着しつつ一体化成形したものを指す。
図4乃至図6に示される複合成形品40は、発泡層42
の一部42aを低発泡化させて薄肉にし、不良を防い
だことを特徴としている。なお、前述した本発明の方法
および装置は、発泡層42のみならず、必要によっては
表面層41および裏面層43にも薄肉部を容易に形成す
ることができるものである。
【0036】図4において、この複合成形体40は、表
面層41、発泡層42および裏面層43からなるパウダ
ースラッシュ成形表皮体44と、その裏面側にインジェ
クション成形により固着された芯材45からなるもので
ある。それぞれの層に用いられる粉末材料は熱可塑性樹
脂であり、なかでも表面層41には、触感の良好性よ
り、PVCなどが使用される。また、機械的強度と伸び
の良さから触感のよいエラストマー、たとえば、スチレ
ン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラス
トマー(TPU)などが利用されるばあいもある。それ
らは使用部分によって適宜選択される。クッション性を
付与するための発泡層42には、接着性のよさから表面
層41と同系統の発泡性を有する樹脂が用いられ、発泡
層42の保護と芯材45との接着性に寄与する裏面層4
3には、芯材45がポリプロピレン(PP)のばあいに
は、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)が用
いられ、発泡層42がPVCのばあいにはPPとPVC
の混合パウダーが好適に使用される。また、芯材45に
は、強度を有するという観点から、PP(ポロプロピレ
ン)、PS(ポリスチレン)、ABS樹脂、変性ポリフ
ェニリレンオキサイドなどが好適に利用される。
【0037】図5の(a)は、スラッシュ成形により形
成された表皮体44の断面を示し、図5の(b)は、イ
ンジェクション成形後の複合成形体40を示す。発泡層
42は部分的に低発泡化されて薄肉部42aを有するよ
うに形成されている。この薄肉部42aは凹部46に形
成されており、他の部分の厚さt1が1.5〜5.0m
m(発泡倍率3〜5)であるのに対し、薄肉部の厚さt
2は0.8〜2.0mm(発泡倍率1〜1.5)であ
る。なお、表面層41の厚さは、0.2〜1.0mmで
あり、革シボ、ステッチなどの加工が施される。また、
裏面層43の厚さは、0.4〜1.2mmである。低発
泡化された薄肉部42aは、インジェクション成形時に
圧縮されることもないので、型から出したあとに復元力
で表面層41を押し上げて皺を生じさせることもない。
【0038】図6は、図4の3層からなる表皮体44を
パウダースラッシュ成形によって形成する方法を説明す
るものである。図6において、#1成形工程は表面層4
1を形成するものであり、#2成形工程は発泡層42を
形成するものであり、#3成形工程は裏面層43を形成
するものである。予熱工程を経て加温された成形金型
は、第1部分冷却装置31によって高温部を冷却されて
型温が均一化されてのち粉末材料I(表面層41の原
料)が供給される。粉末材料Iが半溶融状態になったと
ころで(必要に応じて図中()内に示されるように、加
熱工程を加えて溶融・固化する)、パウダーボックスを
外し、第2部分冷却装置32を成形金型にあて、薄肉に
したい部分(凹部)の温度を下げておいてから発泡性の
粉末材料II(発泡層42の原料)を供給する。つぎ
も、必要に応じて図中()内に示されるような加熱工程
を設け、第3部分冷却装置33を当ててから粉末材料I
II(裏面層43の原料)を供給し、キュアするための
加熱工程を経て冷却され、脱型をされる。第1および第
3部分冷却装置31、33はおもに成形金型の型温の均
一化のため、第2部分冷却装置32は発泡層42の凹部
42aを薄肉化するために用いられる。
【0039】
【発明の効果】以上のように、成形金型を部分冷却する
ことにより型温度の均一化を急速に行えるので、成形サ
イクルの短縮化を図ることができる。また、加熱炉内に
おいて複雑な条件設定を行う必要がなく、形状が大幅に
異なっていたり複雑な形状となっていたりする成形金型
を同時または順次加温することができるので、多品種同
時生産および複数品同時生産を容易に行うことができ
る。
【0040】さらに、成形金型を部分冷却することによ
って、成形金型の部分低温化を図ることができ、成形体
に薄肉部を故意にしかも自在に形成することができる。
これによって、インジェクション成形後に表面に皺のな
い複合成形品とできる。
【0041】また、発泡層の一部(凹部)を薄肉または
発泡度合いを低くしたスラッシュ成形表皮体にインジェ
クション成形により芯材を一体化して設けたものであ
り、インジェクション成形後に表面層に皺が生じている
ようなこともなく、美観および触感に優れた製品とする
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複合成形品の成形方法におけるパウダ
ースラッシュ成形方法の概略説明図である。
【図2】本発明のスラッシュ成形に用いられる部分冷却
装置の構造説明図である。
【図3】品種同時成形の概略説明図である。
【図4】複合成形体の一例の全体形状説明図である。
【図5】図4の複合成形体の断面形状および成形方法の
説明図である。
【図6】図4の複合成形品のパウダースラッシュ成形表
皮体部分の成形方法の説明図である。
【図7】従来の複合成形品の形状の説明図である。
【図8】従来の複合成形品の断面形状および成形方法の
説明図である。
【符号の説明】
1 部分冷却装置 2 冷却手段 2a ノズル 3 中空パイプ枠 5 接続部 10 成形金型 12 粉末材料 40 複合成形品 42 発泡層 44 パウダースラッシュ成形表皮体 45 芯材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // B29L 31:30 B29L 31:30 (56)参考文献 特開 平9−39005(JP,A) 特開 平7−156167(JP,A) 特開 昭62−253417(JP,A) 特開 平9−136329(JP,A) 特開 平8−258224(JP,A) 特開 平5−208467(JP,A) 特開 平5−200893(JP,A) 実開 平3−36423(JP,U) 実開 平6−64827(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 45/14 B29C 41/18 B29C 41/22 B29C 41/46

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発泡層が裏打ちされた表皮体をスラッシ
    ュ成形で形成したのち、そのスラッシュ成形表皮体の裏
    側に芯材をインジェクション成形により一体的に設けて
    なる複合成形品の成形方法であって、 前記スラッシュ成形において、 成形温度にされた成形金
    型に粉末材料を供給し、該粉末材料を溶融・固化して成
    形するパウダースラッシュ成形であって、加温された成
    形金型を部分的に冷却したのち、粉末材料を供給し、前
    記発泡層の一部分を低発泡化して薄肉部とし、前記薄肉
    部の発泡倍率を1〜1.5とし、前記発泡層の他の部分
    の発泡倍率を3〜5とすることを特徴とする複合成形品
    の成形方法
  2. 【請求項2】 前記スラッシュ成形において、前記加温
    された成形金型の他の部分よりも温度が高くなった高温
    部分を部分的に冷却し、型温を均一化するものである請
    求項1記載の複合成形品の成形方法
  3. 【請求項3】 前記スラッシュ成形において、前記加温
    された成形金型の一部分を他の部分よりも低い温度に
    し、成形体のその部分の肉厚を他の部分よりも薄くする
    ものである請求項1記載の複合成形品の成形方法
  4. 【請求項4】 前記スラッシュ成形が、成形金型の局部
    に向けて流体を吹きつけうるノズルを先端に有する冷却
    手段と、該冷却手段に流体を供給するとともに進退可能
    に支持する中空パイプ枠からなる部分冷却装置を備えて
    なることを特徴とするパウダースラッシュ成形装置によ
    って行われる請求項1に記載の複合成形品の成形方法。
  5. 【請求項5】 前記中空パイプ枠が、前記冷却手段を着
    脱自在に接続する接続部を複数有するものである請求項
    4記載の複合成形品の成形方法。
  6. 【請求項6】 前記各接続部が、前記冷却手段の装着で
    開弁される弁構造を備えている請求項5記載の複合成形
    品の成形方法。
  7. 【請求項7】 発泡層が裏打ちされた表皮体をスラッシ
    ュ成形で形成したのち、そのスラッシュ成形表皮体の裏
    側に芯材をインジェクション成形により一体的に設けて
    なる複合成形品であって、前記発泡層の一部分を低発泡
    化して薄肉にし、インジェクション成形時に表皮に皺が
    生じないようにされてなることを特徴とする複合成形
    品。
  8. 【請求項8】 前記発泡層の薄肉部が、凹部である請求
    項7記載の複合成形品。
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