JP2725735B2 - 射出成形同時絵付け方法及びそれに用いる絵付けフィルム - Google Patents

射出成形同時絵付け方法及びそれに用いる絵付けフィルム

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JP2725735B2 JP15088993A JP15088993A JP2725735B2 JP 2725735 B2 JP2725735 B2 JP 2725735B2 JP 15088993 A JP15088993 A JP 15088993A JP 15088993 A JP15088993 A JP 15088993A JP 2725735 B2 JP2725735 B2 JP 2725735B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は射出成形同時絵付け方法
及びそれに用いる絵付けフィルムの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】射出成形同時絵付け法とは、射出成形の
際に雌雄金型間に挿入した絵付けフィルムをキャビティ
内に射出注入する熔融樹脂と一体化させ、成形体表面に
絵付けをする方法であり、用いる絵付けフィルムの違い
により、ラミネート印刷法又は転写印刷法と呼ばれてい
る。すなわち、ラミネート印刷法においては、基材フィ
ルム及び絵柄層からなる絵付けフィルムの全層が成形体
表面に接着一体化して化粧層となる貼合わせ絵付けフィ
ルム(ラミネートフィルム)が用いられ、転写印刷法に
おいては、成形体表面に一体化した絵付けフィルムのう
ち基材フィルムのみを剥離し、絵柄層等の転写層を成形
体側に残留させ化粧層とする転写アィルムが用いられ
る。
【0003】射出成形同時絵付け方法の一例を転写フィ
ルムを用いる場合について、図1、図2を参照して説明
する(特公平4−42172号公報等も合わせて参照さ
れたい)。この装置60は、雌金型70とこの雌金型7
0の側方に対向配置された雄金型80とを備えている。
雌金型70は、得るべき成形体の外形に対応するキャビ
ティ72が設けられるとともに、その内部に上記キャビ
ティ72に開口する吸気孔74が設けられていて、シリ
ンダ等からなる進退装置75により雄金型80に対して
接近−離隔する方向に進退動せしめられるようになって
いる。また、雄金型80は、上記キャビティ72内に挿
入されるコア部82を有し、その内部に溶融樹脂の注湯
孔(ゲート)84が設けられている。そして、必要に応
じて、上記雌金型70と雄金型80との間に進退可能に
熱盤90が配される。
【0004】かかる装置60を用いて射出成形と同時に
絵付けを行うには、まず、雌金型70の側方に絵付け用
の転写フィルム100を対向配置し、この転写フィルム
100を必要に応じて上記熱盤90で加熱軟化させ、次
いで、転写フィルム100を雌金型70と熱盤90との
間に挟んでキャビティ72の開口面を閉じ、雌金型70
に設けられた吸気孔74を通じて真空引きを行うととも
に、熱盤90に設けられた通気孔を通じて圧空供給を行
う。
【0005】それにより、転写フィルム100は図1に
示される如くに、キャビティ72の内周面に沿うように
延伸せしめられて密着する。なお、この工程は一般に予
備成形と呼ばれている。続いて、熱盤90を退避させた
もとで、図2に示される如くに、雌金型70を前進させ
ることにより、雄金型80と合体させて型締めを行った
後、雌金型70と雄金型80との間に形成されるキャビ
ティ空間に雄金型80に設けられた注湯孔84を通じて
溶融樹脂を注入充填して射出成形を行う。
【0006】それにより、雌金型80内の転写フィルム
100が注入樹脂(成形体P)と一体化して貼り付き、
射出成形完了後に型開きを行なうと、型内から外表面に
転写フィルム100が貼着された成形品が取り出され
る。後工程において、成形体S外表面に一体化した転写
フィルム100のうちの基材フィルムのみを剥離し、絵
柄層等の転写層を成形体S側に残留させて転写層となす
ことにより絵付けが完了する。
【0007】上記の記載から分かるように、このような
射出成形同時絵付け方法においては転写フィルム100
がキャビティ72の内周面に沿うように延伸せしめられ
て密着し得ること(成形性)がよい成形品を得るための
重要な要件となる。このことは、転写フィルムの代わり
にラミネートフィルムを用いる場合も同様であり、特
に、奥行きの深い金型を用いるような成形においては、
転写フィルムあるいはラミネートフィルムに深い絞りが
なされることから重要な要件となる。
【0008】従来、好ましい成形性が得られるように、
転写フィルム及びラミネートフィルムの基材フィルムと
しては、熱成形性の良い、ポリ塩化ビニル(PVC)、
アクリルニトリル・ブタジエン・スレチン共重合体(A
BS)等が用いられているが、用いられる基材フィルム
と射出樹脂の組み合わせによっては、射出成形時に基材
フィルムの熔融温度あるいは融点TM よりも射出樹脂の
温度TN (後記するように実質的に射出熔融樹脂のノズ
ル温度と同等)が高くなる(TN ≧TM )場合が多く生
じ(表1及び表2参照、例えば、基材フィルムとしてP
VCフィルムを用い、射出樹脂としてABS樹脂を用い
る場合、PVCの融点又は熔融温度TMは約170℃程
度であり、ABS樹脂の通常の成形時のノズル温度TN
は約200〜260℃であり、明らかにTN ≧TM とな
っている)、その場合に、射出熔融樹脂の熱及び圧力に
より、絵付けフィルムに変形、流動、破れ等が生じがち
であった。
【0009】すなわち、射出成形時に絵付きフィルムの
絵柄面に射出樹脂の熱が伝達されるが、その際に金型か
らの冷却が効率よく行われる場合には、射出樹脂が絵付
きフィルムに接触すると同時に樹脂は固化し、絵付きフ
ィルムに変形、流動、破れ等が生じるのを防ぐことがで
きるが、金型からの冷却が不十分な場合あるいは特に絵
付きフィルムが厚く熱伝導率が低い場合には、射出樹脂
の固化が迅速に行われず絵付けフィルム表面との間で樹
脂が動く場合があり、それにより加熱軟化した印刷イン
キが樹脂に押し流される。さらには、金型内の剪断発熱
の大きい場所(広い所から狭い所へ樹脂が流れていくよ
うな箇所)では一度固化した樹脂が再度熔融して流れる
場合があることや発熱量それ自体が大きいこと等から、
ポリ塩化ビニル(PVC)のように熱変形の大きい(成
形性の良い)フィルムを基材フィルムとして用いた絵付
きフィルムの場合に、フィルム自体が変形し流れだす
(熔融する)現象が生じている。
【0010】このような不都合を解消するために、例え
は特公平2−42080号公報に記載のように、Tmk
高い2軸延伸ポリエステルフィルム又は2軸延伸ナイロ
ンフィルムを絵付けフィルム(転写フィルム)の基材フ
ィルムとして用いることが提案されており、この場合に
は表1及び表2に示すように、TN <TM なる条件下で
成形することが可能となる。
【0011】また、実公平4−5358号公報に記載の
ように、熱成形性の良好なポリ塩化ビニルの表面にポリ
塩化ビニルより耐熱性の高いナイロン66等のフィルム
を貼合わせたものを転写フィルムの基材フィルムとして
用い、成形時にはその耐熱性の高いフィルム側を射出熔
融樹脂と接する側として用いるようにすることが提案さ
れている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記の各提案は、成形
時に絵付けフィルムに生じがちであった絵付けフィルム
の変形、流動、破れ等の問題はある程度解消するもので
あるが、2軸延伸ポリエステルフィルム又は2軸延伸ナ
イロンフィルムはポリ塩化ビニルに比べ熱成形性に劣
り、成形金型の凹凸の段差が大きい場合、曲率半径の小
さいRを有する場合、絞り比が大きい場合等に、絵付け
フィルムが十分金型形状に沿わない場合があり極端な場
合にはフィルムが破損することも生じている。また、金
型の形状、寸法あるいは射出樹脂の種類等の条件によっ
ては、成形時にTN ≧TM の条件で成形せざるを得ない
場合も生じうる。
【0013】さらに、ポリ塩化ビニルの表面に耐熱性の
高いナイロン66等のフィルムを貼合わせたものにおい
ては、2枚の異種フィルムを貼合わせるためにその製造
工程が繁雑となり材料費も増えることからコスト高とな
りがちであり、また、貼合わせるナイロン等の耐熱性フ
ィルムはポリ塩化ビニルフィルムよりも熱変形性に劣る
ため、ポリ塩化ビニルフィルム本来の良好な熱成形性を
十分生かしきれないものとなっている。この絵付けフィ
ルムにおいても、前記のものと同様に、場合によっては
N ≧TM の条件で成形せざるを得ない場合も生じうる
(表1及び表2参照)。
【0014】本発明の目的は、従来の射出成形同時絵付
け方法において用いられる絵付けフィルムが持つ上記の
ような不都合を解消した絵付けフィルム及びその絵付け
フィルムを用いた射出成形同時絵付け方法を開示するこ
とにあり、より具体的には、十分な成形性を持つもので
ありながら、射出する熔融樹脂の温度をTN 〔℃〕、絵
付けフィルムの基材フィルムの融点(又は熔融温度)を
M 〔℃〕としたときに、TN ≧TM なる条件で射出成
形する場合であっても、射出熔融樹脂の熱あるいは圧力
により絵柄あるいはフィルムの変形、流動、破れ等が生
じることのない絵付けフィルム及びそれを用いた射出成
形同時絵付け方法を開示することにある。また、本発明
の他の目的は製造が容易でありかつ材料費も低減できる
絵付けフィルムを開示することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決しかつ
目的を達成するために、本発明者らは射出成形同時絵付
け方法について多くの実験と研究を行った。まず、射出
成形同時絵付けにおいて、TN ≧TM の成形条件下で成
形を行わざるを得ない場合を避けることができないこと
を前提とし、TN ≧TM の成形条件下で絵付けフィルム
に変形、流動、破れ等が生じないようにするために、絵
付けフィルムの基材フィルムの厚さΔxを厚くすること
を試みた。それにより、基材フィルムの熱容量が増大し
て温度上昇速度が低下し、かつ基材フィルム自体の強度
も増大することから、フィルムの変形等を解消できるも
のと考えた。しかし、実験からは単に基材フィルムの厚
さΔxを厚くすることでは満足な結果を得られなかっ
た。それは厚さの厚い基材フィルムはそれだけフィルム
表裏間の温度勾配が低くなり同じ熱伝導率であってもも
熱流密度が低下し、フィルム温度はより急速に上昇する
ことに起因すると推定された。
【0016】そこで、さらに実験と論理的考察を継続し
て行った。まず、図3に示すように絵付けフィルムが金
型と射出充填された熔融樹脂との間に挟まれている状態
を単位断面積部分だけ取り出したモデルについて考察し
た。すなわち、絵付けフィルムF内で、(熔融樹脂R)
→(絵付けフィルムF)→(金型C)の方向に移動する
熱流密度QF [cal/cm2.sec] は、絵付けフィルムの熱伝
導率κ、温度勾配∂T/∂x、熔融樹脂温度TN 、金型
温度To 、絵付けフィルム厚みΔxとすると、 QF =κ・∂T/∂x≒κ(TN −To )/Δx ・・・・・・(1)
【0017】一方、熔融樹脂から絵付けフィルムに流入
する熱流密度をQIN、絵付けフィルムから金型へ流出す
る熱流密度をQOUT とすると、熔融樹脂、絵付けフィル
ム、金型の3者で、熱伝導率、比熱、温度等の条件も異
なるため、成形途中においては一般に熱平衡状態ではな
く、QIN≠QF ≠QOUT であり、QIN−QOUT の分だけ
の熱量が単位時間当たり絵付けフィルム内に貯えられ温
度が上昇する。この温度上昇ΔTは、絵付けフィルムの
比熱をC[cal/℃.g] 、密度をρ[g/cm3] とすると、 ΔT=(QIN−QOUT )/CρΔx ・・・・・・(2) ここで、フィルムの厚みΔxのフィルム温度への寄与を
見ると式(1) と式(2)とでは逆方向に作用していること
が分かる。
【0018】すなわち、今、フィルム厚Δxを小さく
(薄く)する場合について考えると、式(1) より、フィ
ルムに入った熱量は速やかに金型側へ排出され温度低下
方向に向かうが、一方式(2) より、熱容量(CρΔx)
が小さくなるため温度上昇に向かうことが分かる。逆
に、フィルム厚Δxを大きく(厚く)する場合について
考えると、式(1) より、フィルムに入った熱量は停滞し
温度上昇に向かうが、一方式(2) より、熱容量(CρΔ
x)が増加するため温度低下に向かうことが分かる。
【0019】いずれの場合も、式(1) の効果と式(2) の
効果と、どちらの寄与が大きいかにより、絵付けフィル
ムの温度は決定される。式(1) と式(2) の両者の寄与を
総合的に評価して、温度Tの空間(x,y,z) 分布及び時間
(t) による変化を正確に求めるには、熱伝導方程式 κ/cρ∇2 T=∂T/∂t ・・・・・・(3) を所定の初期条件、境界条件の下に解けばよいが、複雑
な金型形状と熔融樹脂の流入状態について解くことは難
しい。
【0020】そこで、本発明者らは、様々なκ、C、
ρ、Δxを持つ樹脂フィルムについて、様々な射出樹脂
の温度TN 、金型温度To で成形を行い、実験的に絵付
けフィルムが変形、流動、流れ等の問題を生じないため
の条件を求めた結果、最初に予想したのとは逆に、両金
型表面温度を絵付けフィルムの熱変形温度〔TD1〕及び
射出樹脂の熱変形温度〔TD2〕のいずれよりも低い温度
に維持した状態で成形する場合には、通常使用される樹
脂フィルム及び通常の射出条件下(すなわち、κ=1×
10-4〜13×10-4〔cal/sec.cm. ℃〕程度、Δx=
10〜500μm程度、C=0.2〜0.6〔cal/℃.g〕、
ρ=0.9〜1.5〔g/cm3 〕、TN =180〜280
℃、T=100〜280℃程度)においては、式(2)
より式(1)の寄与が大きく、フィルム厚Δxはむしろ
従来想定していたものよりも薄い方が射出熔融樹脂によ
る流動等の変形は少なくなることを見い出した。
【0021】また、その厚みΔxは、フィルムの熱伝導
率κにも依存し、κ/Δxが絵付けフィルムの流動等の
変形を支配するパラメータとなり、一般に、 κ/Δx≧3.0×10-2〔cal/sec.cm2.℃〕 にとれば、TN ≧TM の場合であっても、絵付けフィル
ム及びそれによって付与される絵柄等意匠に問題となる
ように変形等が生じるのを解消できることを知見した。
【0022】本発明は、上記の知見に基づくものであ
り、基本的に、射出する熔融樹脂の温度をTN 〔℃〕、
絵付けフィルムの融点(又は熔融温度)をTM 〔℃〕と
したときに、TN ≧TM なる条件で射出成形同時絵付け
方法において、絵付けフィルムとして、κ/Δx≧3.0
×10-2〔cal/sec.cm2.℃〕(κ:フィルムの熱伝導率
〔cal/sec.cm. ℃〕、Δx:フィルムの厚み〔cm〕)を
満足する絵付けフィルムを選択して用い、かつ、両金型
表面温度を絵付けフィルムの熱変形温度〔TD1〕及び射
出樹脂の熱変形温度〔TD2〕のいずれよりも低い温度に
冷却した状態で成形することを特徴とする射出成形同時
絵付け方法を開示する。
【0023】それにより、絵付けフィルム内に熔融射出
樹脂から入ってくる熱量を速やかに金型側に逃がすこと
ができ、TN ≧TM なる条件で射出成形同時絵付けをす
る場合であっても、絵付けフィルムの過度の温度上昇は
防止され絵付けフィルムの変形、流動、破れ等の発生が
確実に防止される。用いる絵付けフィルムは転写フィル
ムてあってもよくラミネートフィルムであってもよい。
【0024】なお、転写フィルムもラミネートフィルム
も共に基材フィルム上に装飾層、転写絵柄層を有してお
り、それらの層は基材フィルムとは異なった融点(又は
熔融温度)TM ’、熱伝導率κ' 、厚みΔx' 、及び熱
変形温度〔TD ' 〕をそれぞれ有している。しかし、通
常基材フィルムに比べてこれらの層は厚み、体積等も小
さいことから、絵付けフィルムとしての上記各値を定め
るに際して、装飾層、転写絵柄層を無視して、基材フィ
ルムのみの値によっも行っても実際上は差し支えない。
しかし、装飾層、転写絵柄層の寄与が無視できない場合
には、これらの層も含めた絵付けシート全体としての、
各値を用いるようにする。
【0025】さらに、本発明において、該絵付けフィル
ムの熱変形温度(ASTM−D−648、18kg/cm2 )を
D としたとき、両金型間に挿入した絵付けフィルム
を、T D ≦TPRE <TM 、なる温度TPRE (℃)に加熱
軟化させた後、真空成形、圧空成形、又は真空圧空成形
により、該絵付けフィルムを雌型表面に沿うよう予備成
形し、しかる後、両金型を閉じ、型締めするようにして
もよく、深絞りを必要とする場合であっても良好な射出
成形同時絵付けを行うことができる。
【0026】本発明はまた、基材フィルム上に絵付け層
を積層してなる射出成形同時絵付け用フィルムであっ
て、該基材フィルムの熱伝導率κ〔cal/sec.cm. ℃〕、
厚みΔx〔μm〕、融点(又は熔融温度)をT
M 〔℃〕、射出する熔融樹脂の温度をT N 〔℃〕とした
とき、TM ≦TN 、κ/Δx≧3.4×10-2〔cal/sec.
cm2.℃〕、の条件を満たす射出成形同時絵付け用フィル
ムをも開示する。このフィルムは単層のフィルムで十分
目的を達成することができることから製造も容易となり
かつ製作コストも低減できる。
【0027】なお、本発明において、射出熔融樹脂温度
N は現象的にみて本来絵付けフィルム近傍の樹脂温度
を利用すべきであるが実用上それは困難であることから
(熱電対をキャビティ中の絵付けフィルムから少し離れ
た所に固定し、そこへ熔融樹脂を射出することにより射
出熔融樹脂温度を測定することは不可能ではないが、成
形後に熱電対を回収することは困難であるうえ熱電対が
埋設された成形品は商品としては不良品となる)、種々
検討した結果、射出成形機のノスル部分で計測した樹脂
温度をTN とすると、計測も容易でありまた絵付けフィ
ルム近傍に到達した直後の樹脂温度とも相関が良いこと
も分かった。従って、本明細書において特に断らないか
ぎり、射出熔融樹脂温度TN としてはノズル部温度を指
すものとする。
【0028】また、絵付けフィルムの熱変形温度TD1
び射出樹脂の熱変形温度TD2としては、ASTM−D−64
8の18.6〔kg/cm2 〕の熱変形温度、ASTM−D−64
8の4.6〔kg/cm2 〕の熱変形温度、ViCat軟化点温度
等で評価できる。本発明の場合には、加熱軟化した樹脂
基材フィルムは金型形状に成形されるため、ASTM−D−
648の18.6〔kg/cm2 〕の熱変形温度を採用するの
が好ましい。
【0029】また、本発明においてTM 値は対象となる
フィルムの種類に応じて異なったものを用いる。すなわ
ち、一般に、結晶化度の高い樹脂の場合は明確な融点を
持っており、この場合には融点温度をTM とする。非晶
質又は結晶化度の低い樹脂は温度上昇と共に漸次流動性
が増し、明確な液相−固相間の相移転温度を有しない。
この場合には、十分な流動性を持ち明らかに液状となっ
たと見なしうる最低の温度をTM 値とする。通常、熔融
温度と呼称されている温度がこれに当たる。
【0030】本発明において、絵付けフィルムは前記の
ようにラミネートフィルムと転写フィルムの2態様であ
ってよい。ラミネートフィルムは基材フィルム上に、印
刷、塗装、エンボス、金属蒸着等の手法により装飾を付
与したものであり、射出成形と同時に成形品表面に接着
一体化し、そのまま最終形態として使用される。装飾層
を基材フィルム側に設けるか成形品と反対側に設けるか
は任意であるが、普通は装飾層を成形品側に向けてラミ
ネート(貼合わせ)し、基材フィルムを表面保護膜とし
て利用する。転写フィルムは基材フィルムを支持体フィ
ルムとし、この上に再剥離可能な程度の接着力で転写絵
柄層を形成したものであり、転写絵柄層は、印刷、塗
装、蒸着等を用いて形成される。転写フィルムの場合
は、必ず転写層側が射出樹脂側(キャビティ側、あるい
は成形品側でもある)を向くようにして金型間に挿入さ
れる。転写フィルムを成形品表面に射出成形と同時に張
り合わせた後、基材フィルム(又は基材フィルム/離型
層)のみ剥離除去し、成形品表面には転写絵柄層のみが
残される。
【0031】本発明が有効に機能する射出熔融樹脂と絵
柄フィルムの基材フィルムとの組み合わせの代表例を表
1ないし表4に示した(特に、表3及び表4におけるΔ
x参照)。なお、表における樹脂名の略称は以下の通り
である。 PVC ポリ塩化ビニル PS ポリスチレン ABS アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体 AS アクリロニトリル・スチレン共重合体 PP ポリプロピレン PMMA ポリメタアクリル酸メチル NYLON−66 ナイロン−66 PBT ポリブチレンテレフタレート PET ポリエチレンテレフタレート
【0032】本発明において、金型での冷却温度は、金
型内部に冷却水を流す等の方法により所定の温度に保持
することができる。また、金型は効率よく冷却できるよ
う、鉄、ステンレス鋼の鉄合金、銅、黄銅等の銅合金、
等の熱伝導率の高い金属を用いる(必要に応じて表面に
クロム等のメッキを施す)ことが望ましい。設定温度
は、成形が完了し金型を開いて成形品及びこれに接着し
た絵付けフィルムを取り出すことが可能となるよう、絵
付けフィルムの基材フィルム及び射出樹脂の熱変形温度
よりは低い温度に設定する。金型の冷却設定温度を低く
するほど、絵付けフィルムの熱による流動等を押さえる
上では効率的てはあるが、射出樹脂の金型内での過度の
急冷による射出樹脂の金型内への流動不良や、ウエルド
ラインの発生、成形品内部の残留応力等を防ぐため、金
型温度は低くても室温(20℃程度)以上に保つことが
好ましい。
【0033】本発明の実施に際して、絵付けフィルムの
厚さが極端に薄くなると、フィルムが破れ易くなり、ま
たしわ等の変形もし易くなる。従って、このような問題
が生じない程度のフィルム厚は確保する必要があり、Δ
xの下限値は、フィルムの樹脂の種類、フィルムの取り
扱い方、成形条件(温度、圧力)によって異なるが、通
常、20μm以上は確保することが望まれる。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】
【表4】
【0038】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。 〔実施例及び比較例1〕 次のフィルムを用意した。 (a)可塑剤を10重量部添加した半硬質タイプの厚さ
50μm(=0.5×10 -2〔cm〕)のPVCフィルム
(本発明の実施例)。 PVCフィルム:融点(又は熔融温度)TM =170
℃、熱変形温度TD1=70℃、熱伝導率κ=3.4×10
-4〜4.0×10-4〔cal/sec.cm. ℃〕 すなわち、κ/Δx=3.4×10-4〜4.0×10-4/0.
5×10-2=6.9×10-2〜×8.1×10-2>3.0×1
-2〔cal/sec.cm2.℃〕 (b)(a)と同じPVCフィルムであるが、厚さが1
50μm(=1.5×10 -2〔cm〕)のもの(比較例)。
このフィルムは、κ/Δx=2.3×10-2〜2.7×10
-2〔cal/sec.cm2.℃〕であり、その値は3.0×10
-2〔cal/sec.cm2.℃〕より小さい。
【0039】 (a)(b)のフィルムに以下の順で印刷を施し、転写フィルムとした。 (1)離型層 ウレタン 塗布量3g/m2(dry) (2)剥離層 アクリル 塗布量1g/m2(dry) (3)柄×3色 アクリル、塩酢ビ、塗布量1g/m2(dry) (4)感熱接着層 アクリル 塗布量1g/m2(dry) この転写フィルムを雌金型にキャビティに転写絵柄
層を向けて設置して、転写絵柄層側から加熱後(約10
0℃)、真空圧空成形により金型内面に沿わせて密着さ
せた。
【0040】 次に、金型表面温度を40℃に維持し
た状態で、雄型側から、熔融したPS樹脂(スミブライ
トM566)(熱変形温度TD2=70℃)をノズル温度
N 230℃(>TM =170℃(PVCの融点(又は
熔融温度))で射出した。冷却後、成形品を取り出して
観察した。 結果 (a)のフィルムの場合、樹脂注入ゲート部も含めて、
絵柄インキに流動や変形等はなく、良好な転写絵柄を形
成していた。 (b)のフィルムの場合、樹脂注入ゲート付近が円状に
抜けていた。また、成形形状が狭くなっている部分で
は、インキが流れると共にフィルム面もとけていた。
【0041】〔実施例及び比較例2〕 次のフィルムを用意した。 (a)厚さ100μm(=1.0×10-2〔cm〕)のPM
MAフィルム(本発明の実施例)。 PMMAフィルム:融点(又は熔融温度)TM =160
℃、熱変形温度TD1=68℃、熱伝導率κ=4.0×10
-4〜6.0×10-4〔cal/sec.cm. ℃〕 すなわち、κ/Δx=4.0×10-2〜×6.0×10-2
3.0×10-2〔cal/sec.cm2.℃〕 (b)(a)と同じPMMAフィルムであるが、厚さが
250μm(=2.5×10-2〔cm〕)のもの(比較
例)。このフィルムは、κ/Δx=1.6×10-2〜2.4
×10-2〔cal/sec.cm2.℃〕であり、その値は3.0×1
-2〔cal/sec.cm2.℃〕より小さい。
【0042】 (a)(b)のフィルムに実施例及び
比較例1の印刷層のうち(3)柄3色のみを形成してラ
ミネートフィルムとし、実施例及び比較例1と同様にし
て射出成形同時絵付けを行い、冷却後、成形品を取り出
して観察した。 結果 (a)のフィルムの場合、樹脂注入ゲート部も含めて、
絵柄インキに流動や変形等はなく、良好な絵柄を形成し
ていた。 (b)のフィルムの場合、樹脂注入ゲート付近のインキ
が流れて、外観上うすく見えていた。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、十分な成形性を持つも
のでありながら、射出熔融樹脂の熱あるいは圧力により
絵柄あるいはフィルムの変形、流動、破れ等が生じるこ
とのなく、かつ製造が容易でありかつ材料費も低減でき
る絵付けフィルム、及び該絵付けフィルムにより絵付け
された成形品を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】射出成形同時絵付け方法による成形工程を示す
図。
【図2】射出成形同時絵付け方法による成形工程を示す
図。
【図3】絵付けフィルム、金型、射出充填された熔融樹
脂との間の熱の授受を説明する図。
【符号の説明】
70…雌金型、72…キャビティ、80…雄金型、84
…ゲート、90…熱盤、100…転写フィルム、P…熔
融樹脂

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャビティ空間を形成する雌型と雄型と
    を開き、両金型間に少なくとも絵柄層及び基材フィルム
    とを持つ絵付けフィルムを挿入し、両金型を絵付けフィ
    ルムを間に挟んで閉じ型締めし、ゲートより熔融樹脂を
    キャビティ内に射出充填し、冷却固化させることによ
    り、射出された樹脂の表面に該絵付けフィルムを接着一
    体化させ、しかるのち両金型を開き、表面に絵付けがな
    された成形品を得る射出成形同時絵付け方法において、 射出する熔融樹脂の温度をTN 〔℃〕、また、絵付けフ
    ィルムの融点(又は熔融温度)をTM 〔℃〕として、T
    N ≧TM なる温度TN の熔融樹脂を射出すること、 該絵付けフィルムの熱伝導率κ〔cal/sec.cm.℃〕、厚
    みΔx〔cm〕としたとき、絵付けフィルムとして、κ/
    Δx≧3.0×10-2〔cal/sec.cm2.℃〕の条件を満たす
    絵付けフィルムを用いること、及び、 該両金型の表面温度を絵付けフィルムの熱変形温度〔T
    D1〕及び射出樹脂の熱変形温度〔TD1〕のいずれよりも
    低い温度に冷却して成形すること、 を特徴とする射出同時絵付け方法。
  2. 【請求項2】 該絵付けフィルムとして、基材フィルム
    上に転写絵柄層を積層してなる転写フィルムを用い、金
    型間に絵付けフィルムを挿入する際、転写絵柄層側をキ
    ャビティ空間側に向け、両金型間から成形品を取り出し
    て後、基材フィルムのみを成形品から剥離除去すること
    を特徴とする請求項1記載の射出同時絵付け方法。
  3. 【請求項3】 該絵付けフィルムの熱変形温度をT
    D1〔℃〕とするとき、両金型間に挿入する絵付けフィル
    ムを、TD1≦TPRE <TM である温度TPRE (℃)に加
    熱軟化させて、真空成形、圧空成形、又は真空圧空成形
    により、該絵付けフィルムを雌型表面に沿うよう予備成
    形し、しかる後、両金型を閉じ、型締めすることを特徴
    とする請求項1記載の射出同時絵付け方法。
  4. 【請求項4】 該絵付けフィルムの熱変形温度〔TD1
    が、ASTM−D−648、18.6kg/cm2 での値であるこ
    とを特徴とする請求項3記載の射出同時絵付け方法。
  5. 【請求項5】 前記絵付けフィルムの融点(又は熔融温
    度)TM 、熱伝導率κ、厚みΔx、及び熱変形温度〔T
    D1〕が、それぞれ絵付けフィルムを構成する基材フィル
    ムの融点(又は熔融温度)TM 、熱伝導率κ、厚みΔ
    x、及び熱変形温度〔TD1であることを特徴とする請
    求項1ないし4いずれか記載の射出同時絵付け方法。
  6. 【請求項6】 基材フィルム上に転写絵柄層を積層して
    なる射出成形同時絵付け用フィルムであって、該基材フ
    ィルムの熱伝導率κ〔cal/sec.cm. ℃〕、厚みΔx〔c
    m〕、融点(又は熔融温度)をTM 〔℃〕、射出する熔
    融樹脂の温度をTN 〔℃〕としたとき、 TN ≧TM 、κ/Δx≧3.0×10-2〔cal/sec.cm2.℃〕、 の条件を満たすことを特徴とする射出成形同時絵付け用
    フィルム。
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