JP3396654B2 - 成形同時加飾成形品の製造方法 - Google Patents
成形同時加飾成形品の製造方法Info
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Description
樹脂が十分に充填され、加飾シートの損傷がない優れた
外観を有する成形同時加飾成形品を製造する方法に関す
る。
として、加飾シートを利用した成形同時加飾法がある。
成形同時加飾法には、加飾シートとして転写材を用いた
成形同時転写法や、加飾シートとしてインサート材を用
いたインサート法がある。
離層、図柄層、接着層などからなる転写層を形成した転
写材を成形金型内に挟み込み、金型内に溶融樹脂を注入
し、冷却して樹脂成形品を得るのと同時に成形品表面に
転写材を接着した後、基体シートを剥離して、被転写物
面に転写層を転移して装飾を行う方法である。
などが形成されたインサート材を成形金型内に挟み込
み、金型内に溶融樹脂を注入し、冷却して樹脂成形品を
得るのと同時に成形品表面にインサート材を接着して装
飾を行う方法である。
によって直接図柄を形成することが困難な形状の成形品
であっても図柄を形成することができるという特長を有
する。
形同時加飾法においては、溶融樹脂を注入する際に、加
飾シートが部分的に損傷するという問題点を有してい
た。
ポイントゲートがある。ピンポイントゲートを有する成
形用金型を用いると、成形品のゲート跡が小さくて目立
たず、ランナーを成形品から容易にもぎ取ることができ
るなどの利点を有する。しかし、シリンダ内でおよそ1
70〜280℃に加熱された高温の溶融樹脂が、ピンポ
イントゲートのように径の小さいゲート部分を流動する
ことにより摩擦熱が発生してさらに高温となり、この高
温の溶融樹脂が、成形用金型内に装着した加飾シートに
高圧で急激に衝突することにより、加飾シートを構成す
る接着層、図柄層、基体シートなどが部分的に溶融して
飛散するのである。しかも、ゲート径が小さいと樹脂の
流量が阻害されて成形品の末端まで樹脂が流れず、より
高い圧力をかけて樹脂を注入する必要があるため、加飾
シートがより損傷しやすいという問題があった。
ート処理の必要性はあるが大量に溶融樹脂を注入できる
サイドゲート、フィルムゲートなどがある。このような
比較的大きなゲート径を有する成形用金型を用いると、
シリンダ内で170〜280℃に加熱された高温の溶融
樹脂が、大量に一度にキャビティ内に流入することにな
り、加飾シートの接着層が溶融樹脂の熱量で溶かされて
流されてしまって加飾シートが成形樹脂と接着しなくな
ったり、溶融樹脂の熱量で加飾シート自体が溶けるなど
の損傷を受けたりするという問題があった。
い場合は、高温高圧の溶融樹脂による衝撃の影響をより
大きく受けやすい。
層、基体シートなどが、射出時の溶融樹脂の熱と圧力で
損傷を受け、接着不良、図柄の流れ、加飾シートのシ
ワ、溶融などを起こし、成形同時加飾成形品の外観に不
具合が生じるという問題があった。
点を解消し、キャビティ内に樹脂が十分に充填され、加
飾シートの損傷がない優れた外観を有する成形同時加飾
成形品を容易に製造する方法を提供することを目的とす
る。
成形品の製造方法は、上記の目的を達成するために、つ
ぎのように構成した。
の製造方法は、キャビティを有する金型内に加飾シート
を設置し、金型内に溶融樹脂を注入し、加飾シートと樹
脂とが一体化した成形品を得る成形同時加飾成形品の製
造方法において、金型のゲートの径をa(mm)、成形
同時加飾成形品の平均厚さをb(mm)、加飾シートの
厚さをc(mm)としたとき、0.35≦a/(b−
c)≦6.5の関係が成立するように構成した。
成形品の厚さが一定値である部分が90%以上の場合、
この一定値を平均厚さbとするように構成してもよい。
同時加飾成形品の裏側に位置し、ゲートから加飾シート
までの距離をd(mm)とするとき、d=b−cの関係
が成立するように構成してもよい。
ポイントゲートであるように構成してもよい。
度が170〜280℃であるように構成してもよい。
が、転写材またはインサート材であるように構成しても
よい。
施の形態について詳しく説明する。
製造方法の一実施例を示す断面図である。図2は、この
発明の成形同時加飾成形品の製造方法によって得られた
成形同時加飾成形品の一実施例を示す断面図である。図
3は、この発明の成形同時加飾成形品の製造方法によっ
て得られた成形同時加飾成形品の一実施例を示す一部断
面斜視図である。図4は、成形同時加飾成形品の製造方
法の比較例を示す断面図である。図中、1は成形同時加
飾成形品、2は加飾シート、3は成形樹脂、4は金型、
5はゲートである。
法は、キャビティを有する金型4内に加飾シート2を設
置し、金型4内に溶融樹脂を注入し、加飾シート2と成
形樹脂3とが一体化した成形品を得る成形同時加飾成形
品1の製造方法において、金型4のゲート5の径をa
(mm)、成形同時加飾成形品1の平均厚さをb(m
m)、加飾シート2の厚さをc(mm)としたとき、
0.35≦a/(b−c)≦6.5の関係が成立する方
法である(図1参照)。
ート送り装置で加飾シート2が供給される場合、また、
キャビティ面積より加飾シート2が大きい場合、スリー
プレート方式の成形金型構造とするのが好ましい。ま
た、キャビティ面積より加飾シート2が小さい場合また
は同程度の場合は、ツープレート方式の成形金型構造で
も適用可能である。
内のキャビティに成形機のシリンダー内で溶融された樹
脂がノズルより射出され直接または金型4内のランナ
ー、スプルーなどを経てキャビティに流入される口とな
る部分をいう。ゲート5の種類としては、その形状や配
置される位置によって、ピンポイントゲート、サイドゲ
ート、フィルムゲートなどに分類される。ピンポイント
ゲートは、通常、円形であり、この場合ゲート5の径と
はゲート5の直径をさす。また、ピンポイントゲートで
あっても何らかの理由により楕円、その他の変形形状で
ある場合、あるいは、サイドゲート、フィルムゲートな
どのゲート5の形状が円形でない場合は、ゲート5の最
小内径と最大外径の平均をもって径とする。また、ゲー
ト5の形状が長方形である場合は、対角線と短辺の平均
をもって径とする。ピンポイントゲートの場合、ゲート
5の径は、0.8〜2.5mmの範囲であるのが好まし
い。ゲート5の径が0.8mmに満たないと、溶融樹脂
の流れが悪くなり、高い圧力をかけると加飾シート2を
損傷するという不都合がある。また、ゲート5の径が
2.5mmを越えると、溶融樹脂の熱量で加飾シート2
が溶かされるという不都合がある。
m)は、キャビティの形成する各ポイントの接線方向に
対し垂直に測定した距離、つまり、各ポイントでの最小
数値の出る部分の厚さを平均したものとする(図2参
照)。たとえば、図3のように成形同時加飾成形品1の
一部に凸部がある場合は、[(Aの凸部の厚さ×Aの凸
部の面積)+(Bのフラット部の厚さ×Bのフラット部
の面積)]÷全体の面積とする。また、ここで各部分の
面積は、金型4の投影面積を代用することも可能であ
る。通常、成形樹脂3の流れの変化があると、成形品の
ひけやウェルドラインなどが生じて外観に不具合をもた
らすことが多く、成形同時加飾成形品1の各部分の厚さ
はなるべく一定となるように設計する。また、凸部もこ
の肉厚に対しひけの生じない高さに制限するのが通常で
ある。したがって、この一定部分が90%以上となる場
合は、この値を成形同時加飾成形品1の平均厚さとす
る。成形同時加飾成形品1の平均厚さは、具体的には、
0.9〜5.0mmの範囲であるのが好ましい。成形同
時加飾成形品1の平均厚さが0.9mmに満たないと、
溶融樹脂の流れが悪くなる。また、成形同時加飾成形品
1の平均厚さが5.0mmを越えると、溶融樹脂の熱量
によって加飾シート2が溶ける恐れがある。
シート2を構成するすべての層を合計した厚さである。
たとえば、加飾シート2が転写材である場合は、基体シ
ート、剥離層、図柄層、接着層などを合計した厚さをい
う。具体的には、0.02〜0.1mmが好ましい。ま
た、加飾シート2がインサート材である場合は、基体シ
ート、図柄層、接着層などを合計した厚さをいう。具体
的には、0.08〜1.0mmが好ましい。成形同時加
飾成形品1の平均厚さb(mm)が小さい場合は薄い加
飾シート2を用い、大きい場合は厚い加飾シート2を用
いるのが一般的である。なお、b−cは、金型4内面に
加飾シート2が密着して沿った状態におけるキャビティ
の大きさを示し、流動する溶融樹脂の挙動に影響する。
5の関係が成立することが重要である。すなわち、溶融
した高温樹脂がキャビティに注入充填される際に、成形
用金型4内に装着した加飾シート2に損傷を与える問題
は、溶融樹脂が注入される際の速度、流量とキャビティ
内の流れやすさに依存することを見出した。特に、シリ
ンダ内で溶融され170℃〜280℃の温度で溶融樹脂
が射出される場合、溶融樹脂が注入される速度、流量は
ゲート5の径に依存し、かつ、キャビティ内の流量は樹
脂の流れるキャビティの大きさ、すなわち成形品の成形
樹脂3部分の厚さ(b−c)に依存することが判明し
た。より具体的には、金型4のゲート5の径a(m
m)、成形同時加飾成形品1の平均厚さb(mm)、加
飾シート2の厚さc(mm)が上記の関係を満たすこと
によって、加飾シート2が溶融樹脂の圧力や熱によって
損傷しないものとなる。a/(b−c)が0.35に満
たないと、溶融樹脂の流れが悪くなり、高い圧力をかけ
ると加飾シート2を損傷するという不都合がある。ま
た、a/(b−c)が6.5を越えると、溶融樹脂の熱
量で加飾シート2が溶かされるという不都合がある。
(mm)とするとき、d=b−cの関係を満たす場合と
はゲート5が図1のように成形品の裏面にゲート5が設
けられた場合をいう。また、ゲート5から加飾シート2
までの距離をd(mm)とするときd=b−cの関係を
満たさない場合とは、図4に示されるように、成形品の
厚み方向の途中にゲート5が位置する場合や、平均的で
ない厚さのボスやリブ上にゲート5が位置する場合など
をいう。d=b−cの関係を満たすことによって、溶融
樹脂の流れが安定し、加飾シート2の損傷が少なくな
る。
は、一般に、加飾シート2に近接しない方が好ましい。
より具体的には、ゲート5位置は、フィルムとの距離が
(b−c)/2より大となる値にあるのが好ましい。
280℃であるのが好ましい。溶融樹脂の温度が170
℃に満たないと、溶融樹脂の流動が悪くなり成形品にシ
ョートが生じたり加飾シート2の密着不良が生じたりす
る恐れがある。また、溶融樹脂の温度が280℃を越え
ると、樹脂ヤケが起こって成形品に着色が生じたり、炭
化が生じてシリンダ内に樹脂かすが残ったりする恐れが
ある。また、加飾シート2が溶融する恐れもある。ここ
で、溶融樹脂の温度と射出成形機のノズル指示温度と
は、溶融樹脂はシリンダー内で溶融され、一般的にはノ
ズル指示温度より10〜40℃高い状態にある。そし
て、溶融樹脂はノズルを経て金型4内に注入される。し
たがって、ノズル指示温度は、注入直前の溶融樹脂の温
度を示しているとみなしてよい。
ト材を用いることができる。
層、接着層などからなる転写層が設けられたものであ
る。
ン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポ
リエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系
樹脂などの樹脂シートなど、通常の転写材の基体シート
として用いるものを使用することができる。また、基体
シートの表面が微細な凹凸を有する場合は、転写層に凹
凸が写し取られ、艶消しやへアラインなどの表面形状を
表現することができる。
合には、基体シート上に転写層を直接設ければよい。基
体シートからの転写層の剥離性を改善するためには、基
体シート上に転写層を設ける前に、離型層を全面的に形
成してもよい。
面的に形成する。剥離層は、成形同時転写後に基体シー
トを剥離した際に、基体シートまたは離型層から剥離し
て被転写物の最外面となる層である。剥離層の材質とし
ては、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ塩化
ビニル系樹脂、セルロース系樹脂、ゴム系樹脂、ポリウ
レタン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂などのほか、塩化
ピニル−酢酸ビニル共重合体系樹脂、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体系樹脂などのコポリマーを用いるとよい。
剥離層に硬度が必要な場合には、紫外線硬化性樹脂など
の光硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂などの放射線硬化性
樹脂、熱硬化性樹脂などを選定して用いるとよい。剥離
層は、着色したものでも、未着色のものでもよい。剥離
層の形成方法としては、グラビアコード法、ロールコー
ト法、コンマコート法などのコート法、グラビア印刷
法、スクリーン印刷法などの印刷法がある。
して形成する。印刷層の材質としては、ポリビニル系樹
脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル
系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアセタール系
樹脂、ポリエステルウレタン系樹脂、セルロースエステ
ル系樹脂、アルキド樹脂などの樹脂をバインダーとし、
適切な色の顔料または染料を着色剤として含有する着色
インキを用いるとよい。印刷層の形成方法としては、オ
フセット印刷法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法な
どの通常の印刷法などを用いるとよい。印刷層は、表現
したい図柄に応じて、全面的に設ける場合や部分的に設
ける場合もある。
の、あるいは印刷層と金属薄膜層との組み合わせからな
るものでもよい。金属薄膜層は、図柄層として金属光沢
を表現するためのものであり、真空蒸着法、スパッター
リング法、イオンプレーティング法、鍍金法などで形成
する。表現したい金属光沢色に応じて、アルミニウム、
ニッケル、金、白金、クロム、鉄、銅、スズ、インジウ
ム、銀、チタニウム、鉛、亜鉛などの金属、これらの合
金または化合物を使用する。金属薄膜層は部分的に形成
してもよい。また、金属薄膜層を設ける際に、他の転写
層と金属薄膜層との密着性を向上させるために、前アン
カー層や後アンカー層を設けてもよい。
するものである。接着層としては、被転写物の素材に適
した感熱性あるいは感圧性の樹脂を適宜使用する。たと
えば、被転写物の材質がアクリル系樹脂の場合はアクリ
ル系樹脂を用いるとよい。また、被転写物の材質がポリ
フェニレンオキシド・ポリスチレン系樹脂、ポリカーボ
ネート系樹脂、スチレン共重合体系樹脂、ポリスチレン
系ブレンド樹脂の場合は、これらの樹脂と親和性のある
アクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹
脂などを使用すればよい。さらに、被転写物の材質がポ
リプロピレン樹脂の場合は、塩素化ポリオレフィン樹
脂、塩素化エチレンー酢酸ビニル共重合体樹脂、深化ゴ
ム、クマロンインデン樹脂が使用可能である。接着層の
形成方法としては、グラビアコード法、ロールコート
法、コンマコート法などのコート法、グラビア印刷法、
スクリーン印刷法などの印刷法がある。また上記材質よ
りなる接着性を持つシートをラミネート法などにより貼
り合せて接着層を設けることも可能である。
樹脂が熱可塑性樹脂であり、ASTM−D−648で規
定される軟化点が50〜120℃であるのが好ましい。
るものではなく、たとえば、図柄層の材質として被転写
物との接着性に優れたものを使用する場合には、接着層
を省略することができる。また、図柄層に隠蔽が必要な
場合は、隠蔽層を設けてもよい。隠蔽層は、図柄層と同
様にして形成するとよい。
よる成形同時転写法を利用して被転写物である樹脂成形
品の面に装飾を行う方法について説明する。
型4内に転写材を送り込む。その際、枝葉の転写材を1
枚づつ送り込んでもよいし、長尺の転写材の必要部分を
間欠的に送り込んでもよい。長尺の転写材を使用する場
合、位置決め機構を有する送り装置を使用して、転写材
の図柄層と成形用金型4との見当が一致するようにする
とよい。また、転写材を間欠的に送り込む際に、転写材
の位置をセンサーで検出した後に転写材を可動型と固定
型とで固定するようにすれば、常に同じ位置で転写材を
固定することができ、図柄層の位置ずれが生じないので
便利である。
ゲート5より溶融樹脂を金型4内に射出充満させ、被転
写物を形成するのと同時にその面に転写材を接着させ
る。
ポリオレフィン系樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、AN樹
脂などの汎用樹脂を挙げることができる。また、ポリフ
ェニレンオキシド・ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネ
ート系樹脂、ポリアセタール系樹脂、アクリル系樹脂、
ポリカーボネート変性ポリプェニレンエーテル樹脂、ポ
リブチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタ
レート樹脂、超高分子量ポリエチレン樹脂などの汎用エ
ンジニアリング樹脂や、ポリスルホン樹脂、ポリフェニ
レンサルファイド系樹脂、ポリフェニレンオキシド系樹
脂、ボリアリレート樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポ
リイミド樹脂、液晶ポリエステル樹脂、ボリアリル系耐
熱樹脂などのスーパーエンジニアリング樹脂を使用する
こともできる。さらに、ガラス繊維や無機フィラーなど
の補強材を添加した複合樹脂も使用できる。
成形用金型4を開いて樹脂成形品を取り出す。最後に、
転写材の基体シートを剥離する。このようにして、転写
層のみを成形品に転移することで、成形同時加飾成形品
1を得ることができる。
な方法で行うとよい。
も図柄層を有するものである。基体シートとしては、転
写材の場合と同様のものを用いるとよい。また、図柄層
は、転写材の場合と同様のものを用いるとよい。また、
接着層は、転写材の場合と同様のものを用いるとよい。
したがって、インサート材は、転写材と比較すると、剥
離層を有しない点で相違するものである。
ができる。次に、インサート材の使用方法について説明
する。
どを使用して、ゲート5を有するコア型と、凹部を有す
るキャビティ型との間に配置し、クランプなどの手段で
キャビティ型内または周囲に固定する。成形形状が深絞
りである場合、熱源によりインサート材を加熱軟化させ
るとともにキャビティ型側から真空吸引してキャビティ
型の表面に密着させてもよい。キャビティ型とコア型を
型締めし、インサート材とコア型との間に密閉空間を形
成する。この空間に溶融樹脂を射出する。キャビティ型
とコア型を型開きすれば、インサート材と成形樹脂3と
が一体化した成形品を得ることができる。
ることができる。まず、インサート材を、深絞りのため
の凹部を有する予備成形型にクランプなどの手段で固定
し、次に、熱源によりインサート材を加熱軟化させると
ともに予備成形型側から真空吸引して予備成形型の表面
に密着させる。次いで真空吸引を解除し、予備成形型か
らインサート材を取り出す。このようにして、深絞り加
工したインサート材を得ることができる。次いで、予備
成形したインサート材を、ゲート5を有するコア型と、
深絞りのための凹部を有するキャビティ型との間に配置
し、クランプなどの手段でキャビティ型内または周囲に
固定する。次に、キャビティ型とコア型を型締めし、イ
ンサート材とコア型との間に密閉空間を形成する。この
空間に溶融樹脂を射出し、キャビティ型とコア型を型開
きすれば、インサート材と成形樹脂3とを一体化するこ
とができる。
ンテレフタレートフイルムに、接着強固なインキを用い
て、中央に透明な窓部を有し、その周囲に隠蔽色のパタ
ーンおよび文字からなる図柄を有するように8色で図柄
層をグラビア印刷法によって形成し、厚さ0.1mmの
インサート材を得て加飾シートとした(c=0.1)。
に挟み込み、インサート成形を行った。金型としては、
最終成形品としての銘板パネルのパネル部分の厚さが2
mmであり、厚さ2mmの部分が銘板パネルの面積の9
8%を占め、ところどころに高さ2mmのボスが設けら
れたものが作成できるものを使用した(b=2.0)。
ゲートとしては、パネル裏面に直径0.8mmの円形の
ピンポイントゲートを有するものを使用した(a=0.
8)。この場合、a/(b−c)=0.8/(2.0−
0.1)≒0.421となった。
加熱して溶融したアクリル樹脂をゲートを通じて金型内
に射出して成形同時加飾成形品を得た。
は、加飾シートの接着層、図柄層に損傷もなく、図柄の
崩れも生じなかった。
0.6mmとしたほかは実施例1と同様にして成形同時
加飾成形品を得た。この場合、a/(b−c)=0.6
/(2.0−0.1)≒0.315となった。このよう
にして得た成形同時加飾成形品は、溶融樹脂がキャビテ
ィ内に十分に充填されにくく、射出圧を上げることによ
り溶融樹脂が製品形状にまで充填できたが、加飾シート
の接着層、図柄層の溶融が起こり、図柄の崩れが生じ
た。
フイルムに、接着強固なインキを用いて、木目模様パタ
ーンおよび文字からなる図柄を有するように8色で図柄
層をグラビア印刷法にて形成し、厚さ0.12mmのイ
ンサート材を得て加飾シートとした(c=0.12)。
に挟み込み、インサート成形を行った。金型としては、
最終成形品としての銘板パネルの平均肉厚が3.0mm
であり、ところどころにボス・リブが設けられたものを
使用した(b=3.0)。ゲートとしては、製品のサイ
ドよりに短辺2mm、対角線15mmの長方形のサイド
ゲートを有するものを使用した(a=(22+152)
1/2≒15.132)。この場合、a/(b−c)=
15.132/(3.0−0.12)≒5.25となっ
た。
溶融したABS樹脂をゲートを通じて金型内に射出して
成形同時加飾成形品を得た。
は、加飾シートの接着層、図柄層に損傷もなく、図柄の
崩れも生じなかった。
をゲートの径は銘板パネルの一辺20mmとほぼ同サイ
ズである短辺2mm、対角線20mm(a=(22+2
02) 1/2≒20.09)としたほかは実施例1と同
様にして成形同時加飾成形品を得た。この場合a/(b
−c)=20.09/(3.0−0.12)≒6.97
5となった。このようにして得た成形同時加飾成形品
は、加飾シートがサイドゲートよりの樹脂で片側に流さ
れ、シワの状態になりまたゲート付近は図柄層の溶融に
よる絵柄の損傷が起きた。
で、以下のような効果を奏する。
は、キャビティを有する金型内に加飾シートを設置し、
金型内に溶融樹脂を注入し、加飾シートと樹脂とが一体
化した成形品を得る成形同時加飾成形品の製造方法にお
いて、金型のゲートの径をa(mm)、成形同時加飾成
形品の平均厚さをb(mm)、加飾シートの厚さをc
(mm)としたとき、0.35≦a/(b−c)≦6.
5の関係が成立するので、キャビティ内に樹脂が十分に
充填され、加飾シートの損傷もない優れた外観の成形同
時加飾成形品を容易に得ることができる。
実施例を示す断面図である。
って得られた成形同時加飾成形品の一実施例を示す断面
図である。
って得られた成形同時加飾成形品の一実施例を示す一部
断面斜視図である。
断面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 キャビティを有する金型内に加飾シート
を設置し、金型内に溶融樹脂を注入し、加飾シートと樹
脂とが一体化した成形品を得る成形同時加飾成形品の製
造方法において、金型のゲートの径をa(mm)、成形
同時加飾成形品の厚さが一定値である部分が90%以上
で、この一定値を平均厚さb(mm)、加飾シートの厚
さをc(mm)としたとき、0.35≦a/(b−c)
≦6.5の関係が成立することを特徴とする成形同時加
飾成形品の製造方法。 - 【請求項2】 ゲートが成形同時加飾成形品の裏側に位
置し、ゲートから加飾シートまでの距離をd(mm)と
するとき、d=b−cの関係が成立する請求項1記載の
成形同時加飾成形品の製造方法。 - 【請求項3】 ゲートがピンポイントゲートである請求
項1〜2のいずれかに記載の成形同時加飾成形品の製造
方法。 - 【請求項4】 溶融樹脂の温度が170〜280℃であ
る請求項1〜3のいずれかに記載の成形同時加飾成形品
の製造方法。 - 【請求項5】 加飾シートが、転写材またはインサート
材である請求項1〜4のいずれかに記載の成形同時加飾
成形品の製造方法。
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---|---|---|---|
JP37198899A JP3396654B2 (ja) | 1999-12-28 | 1999-12-28 | 成形同時加飾成形品の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP37198899A JP3396654B2 (ja) | 1999-12-28 | 1999-12-28 | 成形同時加飾成形品の製造方法 |
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JP2001179772A JP2001179772A (ja) | 2001-07-03 |
JP3396654B2 true JP3396654B2 (ja) | 2003-04-14 |
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JP37198899A Expired - Lifetime JP3396654B2 (ja) | 1999-12-28 | 1999-12-28 | 成形同時加飾成形品の製造方法 |
Country Status (1)
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