JP3025424B2 - 二重壁を有する成形体の製造方法 - Google Patents

二重壁を有する成形体の製造方法

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JP3025424B2 JP7170316A JP17031695A JP3025424B2 JP 3025424 B2 JP3025424 B2 JP 3025424B2 JP 7170316 A JP7170316 A JP 7170316A JP 17031695 A JP17031695 A JP 17031695A JP 3025424 B2 JP3025424 B2 JP 3025424B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内部にポリウレタン樹
脂等が充填された二重壁を有する成形体の製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】薄い熱可塑性樹脂フィルムを成形型に載
置して真空成形を行った後、原料樹脂を注入して成形品
を製造する方法は、いわゆるRIM(Reaction Injectio
n Molding)成形として、特開昭56−33931号や
特開平5−42561号公報等で知られている。それら
は原料樹脂の自己接着力によって真空成形された熱可塑
性樹脂フィルムと一体とされた表面に模様を有する樹脂
成形品に関するものであって、0.2mm程度の厚さの
熱可塑性樹脂フィルムが、離型剤としての役割り、成形
品の表面の着色や模様の付与のために用いられている。
また、5mm程度の厚さの熱可塑性樹脂シート材料で二
重壁を有する中空成形体を製造する方法は、特開平6−
114919号公報に記載されて公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前者のRI
M成形は離型剤を不要とすること或いは意匠性を与える
ための方法であって、樹脂成型品の強度を向上させる機
能を持たせるには不向きである。後者の中空成形体を製
造方法は、前者の薄いフィルムと異なる厚いシートを用
いて大形の成形体を製造するものであるから、成形体と
しての強度を有するとしても保温機能がなく、保温性を
考慮したものではない。しかして、強度と保温性とを備
えた樹脂成形品は従来の何れの方法によっても成形する
ことができなかったことから、それらの不都合を解決す
る成形方法の実現が期待されていた。
【0004】よって、この発明は、強度と保温性とを備
えた二重壁を有する成形体を能率よく製造する方法を提
案することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に請求項1に記載した発明は、上下に一定間隔をおいて
クランプされた2枚の熱可塑性樹脂シートを加熱軟化す
る工程と、前記シートを成形型に載置して形締めを行っ
た後、両シート間の内部空間内に圧縮空気を供給してキ
ャビティー面に密着させて予備成形を行う成形工程と、
その予備成形の状態で冷却させた後、前記内部空間内に
ポリウレタン樹脂等の発泡性の原料樹脂を射出する工程
とを備えて、熱可塑性樹脂シート中に発泡性の樹脂を充
填した成形体を得ることを特徴とする。
【0006】同様の目的を達成するために請求項2に記
載した発明は、上下に一定間隔をおいてクランプされた
2枚の熱可塑性樹脂シートを加熱軟化する工程と、前記
シートを成形型に載置して形締めを行った後、両シート
の表面の成形型側から真空吸引を施して熱可塑性樹脂シ
ートをキャビティー面に密着させて予備成形を行う成形
工程と、その予備成形の状態で冷却させた後、前記シー
ト間の内部空間内にポリウレタン樹脂等の発泡性の原料
樹脂を射出する工程とを備えて、熱可塑性樹脂シート中
に発泡性の樹脂を充填した成形体を得ることを特徴とす
る。
【0007】また、請求項3に記載した発明は、上下に
一定間隔をおいてクランプされた2枚の熱可塑性樹脂シ
ートを加熱軟化する工程と、前記シートを成形型に載置
して形締めを行った後、両シート間の内部空間内に圧縮
空気を供給し、同時に成形型側から真空吸引を施して熱
可塑性樹脂シートをキャビティー面に密着させて予備成
形を行う成形工程と、その予備成形の状態で冷却させた
後、前記内部空間内にポリウレタン樹脂等の発泡性の
料樹脂を射出する工程とを備えて、熱可塑性樹脂シート
中に発泡性の樹脂を充填した成形体を得ることを特徴と
する。
【0008】
【作用】このように構成された製造方法によれば、2枚
の熱可塑性樹脂シートを上下に一定間隔をおいてクラン
プし、該シートをその外側から加熱軟化させた後、成形
型に載置して形締めを行う。ついで、両シート間の内部
空間内に圧縮空気を供給し(請求項1)、若しくは両シ
ートの表面の成形型側から真空吸引を施し(請求項
2)、又は両シート間の内部空間内に圧縮空気を供給
し、同時に成形型側から真空吸引を施す(請求項3)こ
とにより熱可塑性樹脂シートをキャビティー面に密着さ
せて予備成形を行う。その状態で冷却後、前記空間内に
ポリウレタン樹脂等の発泡性の原料樹脂を射出して成形
を行い、成形後に成形型を開いて、成形品を取り出す。
【0009】予備成形は前記3態様の中の何れかによる
ものとするが、圧空若しくは真空圧空形式の場合には、
特にバスタブ等の深絞り形状の成形品に適する。かかる
シート成形とRIM成形とを有効に組み合わせた本発明
の製造方法は、熱可塑性樹脂シートの中に発泡性の樹脂
があんこ状に充填された構成の、表面が滑らかで硬度を
有すると共に、強度と保温性とを備えた成形体を同一ス
テーションで能率よく製造することができる。
【0010】
【実施例】以下に、本発明の一実施例を図面に基づいて
説明する。図1は本発明方法を実施する成形装置の一例
を示す概要断面図、図2は同成形時の状態を示す断面
図、図3はフイルムゲート方式の注入部とフレームとの
関係を示す平面図、図4は成形体の断面図、図5は同じ
く成形直後の成形体の一例を示す斜視図である。
【0011】図において、1は厚さ1〜2mm程度の塩
化ビニル系樹脂等の熱可塑性樹脂シートsを上下に一定
間隔をおいて保持するためのフレームであり、該シート
sの周縁部に合わせて額縁形状とし、成形に際して分解
と組立てができるように構成する。図3に示すようにフ
レーム1の一辺をなす枠材2の側面3には、幅広で一文
字状の射出孔4と、圧縮空気の供給と排出を行うための
通孔5を透設する。該射出孔4の位置に、いわゆるフイ
ルムゲート方式でポリウレタン樹脂等の発泡性の原料樹
脂を射出する注入部6をボルト7で固定する。原料樹脂
の射出部は前記フイルムゲート方式に限らないが、この
方式によれば成形後の注入口跡が目立たないため、成形
品の側面部分を美麗に仕上げる場合に最適である。
【0012】成形型10は一対の上型11と下型12と
からなり、両型11、12には、そのキャビティー面1
1a、12aに通ずる真空吸引のための吸引孔13、1
4を設ける。また、原料樹脂と空気を通す箇所には、上
型11と下型12に切欠を設ける。前記フレーム1の通
孔5にはチューブ15を取り付け、該チューブ15を切
替弁16を介して圧縮空気源に接続する。17はフレー
ム1の上下に配した熱可塑性樹脂シートsの周縁部を挟
着するためのシートクランプである。
【0013】かかる構成になる製造方法の成形動作につ
いて説明する。まず、2枚の熱可塑性樹脂シートsをフ
レーム1の上下に配置してシートクランプ17によりク
ランプする。該シートsをその外側からヒーター(図示
せず)で加熱して軟化させた後、成形型10に載置して
から形締めを行う。ついで、両シートs間の内部空間i
内にチューブ15を通じて圧縮空気を供給し、軟化した
熱可塑性樹脂シートsを外方に張り出させる。同時に、
上型11と下型12の吸引孔13、14から真空吸引を
施すことにより、該熱可塑性樹脂シートsをキャビティ
ー面11a、12aにそれぞれ密着させて予備成形を行
う。その状態で該シートsが変形しない温度、具体的に
はシートsの表面温度が約60〜80度になるまで冷却
させた後、射出成型機(図示せず)によって前記内部空
間i内にポリウレタン樹脂等の発泡性の原料樹脂を射出
孔4から射出して成形を行う。この時、切替弁16を大
気側に切り替え、内部の残留空気がチューブ15から外
部の大気側に排出されるようにする。上記成形後に成形
型10の上型11と下型12とを開き、図4、5に示す
ような成形品20を取り出す。フレーム1を取り外した
後、成形品20の不要部分21(図4に示す)を別途の
トリミング装置で裁断cすることにより、目的の二重壁
を有する成形体を得る。
【0014】前記予備成形は真空圧空形式について述べ
たが、この形式と圧空形式の場合には、特にバスタブ等
の深絞り形状の成形品に適する。この他、真空形式でも
予備成形を施すことができるので、成形品の形態によっ
て適宜選択する。かかるシート成形とRIM成形とを有
効に組み合わせてなる本発明の製造方法は、熱可塑性樹
脂シートs中に発泡性の樹脂xがあんこ状に充填された
構成の、表面が滑らかで硬く、強度と保温性とを備えた
成形体を同一ステーションで能率よく製造することがで
きる。
【0015】
【発明の効果】本発明は上述した構成・作用になるもの
で、熱可塑性樹脂シートによる強度と該シート間に充填
された樹脂による保温性とを兼備した二重壁を有する成
形体を同一ステーションで能率よく製造することができ
る効果をもつ。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実施する成形装置の一例を示す概
要断面図
【図2】同成形時の状態を示す断面図
【図3】フイルムゲート方式の注入部とフレームとの関
係を示す平面図
【図4】成形体の断面図
【図5】同じく成形直後の成形体の一例を示す斜視図
【符号の説明】
c→裁断 s→熱可塑性樹脂シート i→内部空間 x
→発泡性の樹脂 1→フレーム 2→枠材 3→側面 4→射出孔 5
→通孔 6→注入部 7→ボルト 10→成形型 11→上型 11a→キャ
ビティー面 12→下型 12a→キャビティー面 13、14→吸
引孔 15→チューブ 16→切替弁 17→シートクランプ
20→成形品 21→不要部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 45/00 - 45/84 B32B 1/00 - 35/00 B29D 1/00 - 31/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下に一定間隔をおいてクランプされた
    2枚の熱可塑性樹脂シートを加熱軟化する工程と、前記
    シートを成形型に載置して形締めを行った後、両シート
    間の内部空間内に圧縮空気を供給してキャビティー面に
    密着させて予備成形を行う成形工程と、その予備成形の
    状態で冷却させた後、前記内部空間内にポリウレタン樹
    脂等の発泡性の原料樹脂を射出する工程とを備えて、熱
    可塑性樹脂シート中に発泡性の樹脂を充填した成形体を
    得ることを特徴とする二重壁を有する成形体の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 上下に一定間隔をおいてクランプされた
    2枚の熱可塑性樹脂シートを加熱軟化する工程と、前記
    シートを成形型に載置して形締めを行った後、両シート
    の表面の成形型側から真空吸引を施して熱可塑性樹脂シ
    ートをキャビティー面に密着させて予備成形を行う成形
    工程と、その予備成形の状態で冷却させた後、前記シー
    ト間の内部空間内にポリウレタン樹脂等の発泡性の原料
    樹脂を射出する工程とを備えて、熱可塑性樹脂シート中
    に発泡性の樹脂を充填した成形体を得ることを特徴とす
    る二重壁を有する成形体の製造方法。
  3. 【請求項3】 上下に一定間隔をおいてクランプされた
    2枚の熱可塑性樹脂シートを加熱軟化する工程と、前記
    シートを成形型に載置して形締めを行った後、両シート
    間の内部空間内に圧縮空気を供給し、同時に成形型側か
    ら真空吸引を施して熱可塑性樹脂シートをキャビティー
    面に密着させて予備成形を行う成形工程と、その予備成
    形の状態で冷却させた後、前記内部空間内にポリウレタ
    ン樹脂等の発泡性の原料樹脂を射出する工程とを備え
    て、熱可塑性樹脂シート中に発泡性の樹脂を充填した成
    形体を得ることを特徴とする二重壁を有する成形体の製
    造方法。
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KR101386204B1 (ko) * 2012-07-19 2014-04-17 영보화학 주식회사 두 개의 시트를 이용하여 내부에 중공부를 갖는 성형물을 제조하기 위한 성형 장치, 및 이를 이용한 성형방법

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