JP2747681B2 - 皮付き発泡体の成形方法 - Google Patents
皮付き発泡体の成形方法Info
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Description
法に関するものである。
ック(単に発泡体ともいう)は断熱材、吸音材、浮き等
の広い範囲の用途に使用されているが、この発泡プラス
チックの一つの成形法に「型物発泡成形法」が知られて
いる。この型物発泡成形法は、予備発泡樹脂粒子を金型
に入れ、これに加熱水蒸気を吹込んで加熱・融着させる
方法である(例えば、特公平3−56905号公報参
照)。
た皮付き発泡体が知られている(例えば、特公昭42−
10752号公報参照)。これは、例えば中空状非発泡
体の中に予備発泡樹脂粒子を充填して発泡させたもの
で、この皮付き発泡体の出現により、発泡プラスチック
は更に用途を拡大している。
皮を構成する非発泡性パリソンを、ブロ−金型内でブロ
−成形した後、冷却固化して中空体にし、これをブロ−
金型から取出し、この中空体に予備発泡樹脂粒子(以
下、単に発泡ビ−ズということがある)を入れ、更に、
これに加熱水蒸気噴射パイプを挿入して、この噴射パイ
プより加熱水蒸気を吹込んで発泡ビ−ズを加熱して、さ
らに発泡させ、各ビ−ズが互に融着する前に噴射パイプ
を抜取ることにより、皮付き発泡体を製造する方法が知
られている(例えば、特公昭62−19239号公報、
特公昭58−10217号公報、実公昭62−9073
号公報等参照)。
法では、1)中空体と、この中空体の中の発泡体とを別
工程で成形するので、金型等の設備も別々に必要とな
り、工程が複雑となる。殊に、中空体の冷却固化時間
と、発泡ビ−ズの加熱・融着及び冷却固化時間とを別々
に必要とするので、生産性が悪くなる、2)冷却されて
いる中空体に発泡ビ−ズを入れて成形するので、中空体
と発泡体との融着が完全に行なわれない、という問題が
あった。
を構成するパリソンをブロ−金型に密閉したまま、その
パリソン内にウレタン等反応系発泡液体を注入して、パ
リソンをブロ−金型の内面に沿わせた後、その型締めの
状態でパリソンを冷却固化させると共に、発泡材を反応
固化させて皮付き発泡体を得る方法が提案されている
(例えば、特公昭58−10217号公報、特開平3−
293113号公報参照)。
は、パリソンをブロ−成形して金型の内面に沿わすの
に、発泡材の発泡圧で行なっているので、パリソンのブ
ロ−圧力が不足がちとなって、特に複雑な内面形状に対
してはパリソンを充分に沿わすことができず、また、パ
リソンの展開倍率も不均一となる、という問題があっ
た。
パリソンを入れて金型を閉じた後、ブロ−成形用加圧エ
アの吹込みと共に、発泡ビ−ズをエア圧送して充填し、
この発泡ビ−ズをパリソン内の熱により発泡させた後、
前記金型内に挿入したパイプを取除いて、エアを抜きな
がら冷却する皮付き発泡体の成形方法が提案されている
(特開昭59−145125号公報参照)。
法では、発泡ビ−ズの発泡にパリソンの熱を利用してい
るので、肉厚方向の中心部まで充分熱が届かず、発泡・
融着が均一に行われず、ひいては、皮付き発泡体の品質
を低下させる、という問題があった。
行う金型と、型物発泡成形を行う金型とを一つにして、
パリソンを通常のブロ−成形して中空体とし、この中空
体に発泡ビ−ズを充填し、この発泡ビ−ズをスチ−ム加
熱することにより、発泡ビ−ズの均一発泡を可能とした
皮付き発泡体の成形方法を見出した(特願平3−252
111号)。
ものであるが、この方法においても、中空体によって密
閉されているため、加熱水蒸気の残留凝縮水の逃げ場が
なく、皮付き発泡体内部に残留凝縮水が残る、という未
解決の問題があった。
未解決の問題を解決するためになされたもので、その要
旨とするところは、ブロ−成形用金型内で、該金型内に
垂下させたパリソンをブロ−成形して中空成形体とな
し、引続いて、該中空成形体が固化する前に、該中空成
形体内に熱可塑性予備発泡樹脂粒子を充填し、該粒子を
加熱・融着させた後、冷却させて発泡成形体を成形する
皮付き発泡体の成形方法であって、上記冷却を、中空成
形体内をバキュ−ムしながら行うことを特徴とする皮付
き発泡体の成形方法にある。
図を参照しながら以下に例示する。
型(一対の割型からなるブロ−成形用金型の他方を取り
除いた状態で示した一方の割型)であり、各図はブロ−
成形用金型5のパ−ティングラインに沿った断面図で示
されている。また、4はブロ−成形用金型5の上方に設
置されたパリソン押出機である。パリソン押出機4は、
所望の樹脂を加熱、溶融させてパリソン2としてブロ−
成形用金型5に供給できるようになっている。
イプ8,9と充填フィ−ダ7が、ブロ−成形用金型5の
パ−ティングライン上に設けたガイド溝8a,9a,及
び7aをそれぞれ摺動してそれらの先端がブロ−成形用
金型5内に出入し得るように設置されている。これらの
パイプ8,9及び充填フィ−ダ7の他端は、昇降可能な
取付台6に充填フィ−ダ7を中央にして固定されてい
る。この取付台6は、その脚部10に昇降装置11等を
設けて昇降可能とし、パイプ8,9及び充填フィ−ダ7
をブロ−成形用金型5内へ出入可能な構造にしている。
この昇降装置11にはラックピニオン機構及びサ−ボモ
−タ機構やエアまたは油圧シリンダ昇降機構等が用いら
れる。
プ8,9がブロ−成形用金型5内全体に均一にエア等を
吹き込めるようにある程度深く進入し、充填フィ−ダ7
がブロ−成形用金型5内壁面に接するか、近接するか、
或いはやや突出した状態になるように、パイプ8,9の
長さと充填フィ−ダ7の長さとに差を設けている。
たが、1本でもよく、また大型製品を成形する場合には
さらに多数本としてもよい。
小さい径を持つ先端を開放したパイプや、それらの側壁
に同程度の大きさの細孔またはスリット8”,9”を複
数穿設したパイプやその先端を閉塞8’,9’したパイ
プ等が用いられ、さらに、それらのパイプを伸縮自在に
構成して、その細孔またはスリット8”,9”の上下位
置を制御するようにしてもよい。
アの吹込み、発泡ビ−ズ3の充填前及び/又は充填中の
中空成形体内のバキュ−ム、発泡ビ−ズ3への加熱水蒸
気の供給及び、後述する加熱水蒸気の供給中の排気、バ
キュ−ム及び冷却時のバキュ−ムの働きを兼ねるもので
あり、減圧弁23とブロ−用エアパイプ19を通してエ
ア源18、加熱水蒸気源20、バキュ−ム装置21、及
びドレンパイプ25が、それぞれバルブ22,22,2
2,………を介して連通しているが、勿論それぞれの用
途に応じてパイプを別々に設けてもよい。
する導入口12と、エア源18に連通し、この発泡ビ−
ズ3をブロ−成形用金型5内にエア圧送によって充填す
るエア・インジェクタ−口13と、これらの導入口12
とエア・インジェクタ−口13を開閉するピストン式バ
ルブ14とが設けられている。そして、この導入口12
にはビ−ズ収納ボックス15が可撓性パイプ16を介し
て連通されている。このビ−ズ収納ボックス15には、
発泡ビ−ズ3の充填を効果的に行うための加圧装置17
が設けられている。
部に設けた、発泡ビ−ズ3の径より小さい孔をもつ針状
ピンである。
き発泡体の成形を行う方法を、図1〜図4を参照しなが
ら以下に説明する。
機4から加熱溶融したパリソン2(例えば、ポリプロピ
レン系樹脂では180〜220℃、ポリエチレン系樹脂
では160〜200℃、)を、開放された金型5に押出
し供給する。この時金型5は40〜80℃に設定されて
いる(図2参照)。
は供給前に取付台6を上昇させて、パリソン2内に充填
フィ−ダ7及びパイプ8,9を挿入する。パリソン2の
供給が終わった時点で金型5を閉じ、パリソン2を密閉
する。次いで、ブロ−用エアパイプ19,19の各バル
ブ22を開き、エア源18から減圧弁23を介して圧力
2〜7kg/cm2 (ゲ−ジ圧)のエアを、パイプ8,9か
ら10〜20秒間パリソン2内へ吹き込んで、パリソン
2をブロ−して中空成形体2aを成形する。
各バルブ22を閉じ、中空成形体2aの冷却途中で、ピ
ストン式バルブ14を開き、エア源18よりエアをエア
・インジェクタ−口13に供給し、発泡ビ−ズ3をエア
圧送して導入口12を通して、中空成形体2a内に充填
する(図3参照)。
を向上させるために、ビ−ズ収納ボックス15に取付け
た加圧装置17を用いて、発泡ビ−ズ3に大きな変形を
与えない程度の圧力0.5〜3kg/cm2 、好ましくは
0.8〜1.2kg/cm2 (ゲ−ジ圧)に加圧して充填し
てもよい。
に、発泡ビ−ズ3の中空成形体2a内への充填の前及び
途中に、ドレンパイプ25,25の各バルブ22を開
き、及び/又は針状ピン24,24で成形された中空成
形体2aに穴を開けて、中空成形体2a内を大気に開放
したり、バキュ−ム装置21,21の各バルブ22を開
き、及び/又はバキュ−ム装置(図示せず)を接続した
針状ピン24,24を中空体2a内に差し込んで中空体
2a内をバキュ−ムしてもよい。この針状ピン24は、
上記のブロ−成形用金型5の上方コ−ナ−部の他、適宜
の場所に設けることができ、特に充填フィ−ダ7の充填
方向に対向する位置に設けると効果的である。
0,20の各バルブ22を開き、パイプ8,9を用い
て、充填された発泡ビ−ズ3中に0.1〜1.2kg/cm
2 、好ましくは0.8〜1.0kg/cm2 (ゲ−ジ圧)、
即ち115〜120℃の加熱水蒸気を2〜20秒間吹き
込む。その結果、予備発泡されている発泡ビ−ズ3は、
さらに発泡して互に融着し発泡成形体が成形される。こ
の時、2本のパイプ8,9のうち片方から加熱水蒸気を
流し、もう一方のパイプは大気に開放するか、またはバ
キュ−ムすることにより、充填された発泡ビ−ズ3中で
の加熱水蒸気の流れを円滑にすると共に、加熱蒸気が凝
縮されたドレンを取出す。さらには、成形する皮付き発
泡体の形状によっては、パイプ8,9をバキュ−ム装置
21と加熱水蒸気源20に、一定時間毎に交替して連通
してもよい。
る。その冷却方法は、パイプ8,9からバキュ−ム装置
21,21を通してバキュ−ムしたり、コ−ナ部に設け
た針状ピン24からバキュ−ムしたり、それらの両方か
らバキュ−ムして凝縮水及び熱を吸出す方法が用いられ
る。
却法を用いてもよい。また、バキュ−ムするパイプ等
は、適宜の場所に設けてもよい。この時のバキュ−ム力
は、200〜760mmHg、好ましくは600〜760mm
Hgとする。
ダ7、パイプ8,9を抜き取り、ブロ−成形用金型5を
開いて、製品である皮付き発泡体1を取り出す(図4参
照)。
チレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポ
リスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ABS樹脂等
からなる中空成形体2aと、直径1mm〜3mm程度のポリ
スチレン系、ポリエチレン系等の予備発泡樹脂粒子3を
加熱・融着させた発泡成形体とよりなることとなる。
物発泡成形用金型を一つの金型にしたため成形工程が一
工程となり、成形装置が簡単化すると共に、設備費が安
くなり、ひいては皮付き発泡体の生産コストを下げるこ
とができるのは勿論、成形された発泡体の冷却に際し、
発泡成形体内をバキュ−ムするので、発生したドレンを
取出すことができ、冷却を早めると共に、皮付き発泡体
の品質を向上させる。
パ−ティングラインに沿った断面図である。
である。
である。
である。
3…熱可塑性予備発泡樹脂粒子、5…ブロ−成形用金
型、7…充填フィ−ダ、8,9…パイプ、20…加熱水
蒸気源、21…バキュ−ム装置、22…バルブ
Claims (1)
- 【請求項1】 ブロ−成形用金型内で、該金型内に垂下
させたパリソンをブロ−成形して中空成形体となし、引
続いて、該中空成形体が固化する前に、該中空成形体内
に熱可塑性予備発泡樹脂粒子を充填し、該粒子を加熱・
融着させた後、冷却させて発泡成形体を成形する皮付き
発泡体の成形方法であって、 上記冷却を、中空成形体内をバキュ−ムしながら行うこ
とを特徴とする皮付き発泡体の成形方法。
Priority Applications (6)
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Families Citing this family (2)
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DE19930903A1 (de) * | 1999-07-06 | 2001-01-18 | Kautex Textron Gmbh & Co Kg | Verfahren und Vorrichtung zum Herstellen von zumindest teilweise mit Schaumstoff gefüllten Hohlkörpern aus Kunststoff |
JP5881164B2 (ja) * | 2012-04-23 | 2016-03-09 | 株式会社ジェイエスピー | 表皮被覆発泡成形体の製造方法 |
-
1992
- 1992-07-17 JP JP4213583A patent/JP2747681B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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JPH06166095A (ja) | 1994-06-14 |
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