JP3302325B2 - 壁パネルの製造方法 - Google Patents

壁パネルの製造方法

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JP3302325B2 JP14674698A JP14674698A JP3302325B2 JP 3302325 B2 JP3302325 B2 JP 3302325B2 JP 14674698 A JP14674698 A JP 14674698A JP 14674698 A JP14674698 A JP 14674698A JP 3302325 B2 JP3302325 B2 JP 3302325B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は壁パネルの製造方法
に係り、更に詳しくは、特別な模様付けをしなくとも、
樹脂塗料に含まれるパール調顔料によって立体感、自然
感を表出させることのできる壁パネルの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、浴室或いは洗面室の内装材に
用いられる壁パネルとして、立体感や自然感を表出させ
ることを意図した種々のものが提案されている。この種
の公知の壁パネルとしては、例えば、図1(A)に示さ
れるように、表面に凹凸が施された基材20を用い、こ
の基材20の凹凸面にクリア層21を塗布することによ
って当該凹凸面をそのまま表出できるようにしたもの、
或いは、図1(B)に示されるように、基材22の表面
に着色されたベース層23を設けるとともに、このベー
ス層23にスクリーン印刷層24を設けた後、当該スク
リーン印刷層24の表面にクリア層25を設けたもの、
更には、図1(C)に示されるように、基材26の表面
に接着層27を介して加飾フィルム28をラミネート
し、これの表面にクリア層29を設けたもの等が知られ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図1
(A)に示された構造にあっては、基材20自体の表面
に凹凸を設けなければならず、工程が複雑になる他、凹
凸面に挨等が堆積して汚れが目立ち易くなり、且つ、汚
れの洗浄も容易ではないという不都合がある。また、図
1(B)に示されたスクリーン印刷層24を設ける方法
では、版の作成費用や時間的負担が不可避的に要求さ
れ、これが製品のコスト高を惹起し、また、柄の自由度
も制限されるという不都合を招来する。更に、図1
(C)に示された加飾フィルム28を採用した構造で
は、立体感や自然感に乏しいという不都合がある。
【0004】そこで、本発明者は、パール調顔料を樹脂
塗料に含有させて基材面に吹き付ける種々の実験を行っ
たところ、一定の温度条件下でパール調顔料が多数箇所
に分散した箇所で顔料の密なる部分を形成し、これら密
なる部分の間に顔料の粗なる部分が形成されることを知
見した。
【0005】
【発明の目的】本発明は、前記知見に基づいて案出され
たものであり、表面が平坦な基材を用いた場合であって
も、また、前述したスクリーン印刷若しくは加飾フィル
ムのラミネートを行わなくとも立体感や自然感を表出さ
せることのできる壁パネルを提供することを目的とした
ものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明は、基材と、この基材の面に積層されたパー
ル調顔料入りクリアー層とを備えた壁パネルの製造方法
において、前記基材に前記クリアー層の塗装面を形成す
る前又はその後、面厚が多段階に異なった分布を有する
形状により熱容量が部分的に異なった所定温度下の加熱
板に前記基材を支持させて、前記クリアー層の乾燥速度
を異ならせることで、パール調顔料の密なる部分と疎な
る部分とを形成して模様を表出させる、という手法を採
っている。
【0007】このような手法を採用することにより、本
発明では、樹脂塗料に含まれる溶剤が揮発して乾燥する
過程で、パール調顔料の流動(配列)時間に差が生じ、
その差に応じて基材面の各所でパール調顔料の集合、離
散が行われ、これが乾燥して固化したときに、パネル各
部における顔料の密集度の相違が生じる。すなわち、基
材温度の高い部分では、パール調顔料の流動時間が短く
なるため、その密集度が高くなる一方、基材温度の低い
部分では、パール調顔料の流動時間が長くなるため、そ
の密集度が低くなる。従って、その密集度の相違による
コントラストがパネル各部に表出し、外観上では奥行感
若しくは深み感、或いは輝きの程度が各所で異なって見
え、ひいてはパネル全体として自然感や立体感を表出す
るようになる。また、加熱板には、その面厚の相違によ
る熱容量の差があるため、加熱板全体を加熱すれば、加
熱板の所定部位毎に加熱させることなく、それに支持さ
れる基材の温度分布を簡易に相違させることができる。
【0008】
【0009】
【0010】
【発明の実施の形態】本発明に係る壁パネル10は、図
2に示されるように、基材1と、この基材1の面に順次
形成されたベース層2、パール調顔料入りクリア層3及
びコート層4とにより構成されている。
【0011】本発明における基材1は、特に限定される
ものではないが、金属板、珪酸カルシウム板、スレート
板、木材、繊維強化プラスチック板(FRP)、シート
モールディングコンパウンドを成形素材とした板(SM
C)等が例示できる。この基材1の厚みは、壁パネルと
して利用可能な厚みと、一定の剛性を備えていれば足り
る。一般的には、0.1mm〜10mm程度のものを用いる
とよい。また、基材1は、800mm×2200mm、12
00mm×2200mmの平面サイズを備えたものを例示す
ることができる。
【0012】ベース層2は、基材1の隠蔽用として用い
たり、或いは、パール調顔料入りクリア層3の基材1と
の密着性を高める必要性がある場合に用いられるもので
ある。このベース層2は、基材1が前記FRP、SMC
等、隠蔽を必要とせず、且つ、密着性の不都合も生じな
い限り省略することができる。
【0013】パール調顔料入りクリア層3は、パール調
顔料3Aを半透明若しくは透明の樹脂塗料に含有させた
ものをスプレーガン等によって吹き付けることによって
形成される。ここで、パール調顔料とは、マイカに酸化
チタンを蒸着したもの、アルミフレーク、パール粉末等
を含む。この顔料3Aの粒形としては、立体感若しくは
自然感の顕出を図るために、例えば、粒径0.1μm〜
1mm、好ましくは5μm〜50μmの鱗片状の形状を備
えたものを採用することが好ましい。0.1μm未満で
は細かすぎて自動車のパール塗装若しくはメタリック塗
装等に見られるように平坦すぎてしまう一方、1mmを越
えると、模様が大柄になりすぎるためである。また、パ
ール調顔料3Aの含有割合は、樹脂塗料の固形部に対し
て0.1〜30%、好ましくは0.5〜5%である。
0.1%未満では少なすぎて柄にならず、30%を越え
るとパール調顔料3Aの密なる部分と粗なる部分とのコ
ントラストが得られなくなり立体感を消失する傾向をも
たらすためである。パール調顔料3Aは、前述した範囲
の中で、粒径、含有量を種々異ならせることによって模
様に変化を与えることとなる。また、パール調顔料入り
クリア層3の層厚は、10μm〜2mmである。クリア層
3を形成する塗料としては、ポリエステル、ポリウレタ
ン、アクリル、フッ素系樹脂塗料を好適に用いることが
できる。この塗料中の溶剤としては、特に限定されるも
のではないが、シンナーが採用される。
【0014】前記コート層4は、パール調顔料入りクリ
ア層3の保護被膜であり、透明な樹脂塗料によって形成
される。このコート層3は、必ずしも必要となるもので
はない。
【0015】壁パネルの製造に際しては、例えば、図3
に示されるように、所定温度下の加熱用治具としての加
熱板11を壁パネル10の底面、すなわち基材1の底面
に面接触させ、それと前後して、図示しないスプレーガ
ン等により、パール調顔料入り樹脂塗料を基材1の面に
噴霧することでクリア層3を形成することができる。具
体的には、加熱板11は、その上面が壁パネル10に面
接触可能な平らな面となっている一方、その下部に複数
の凹凸が形成されており、面厚が多段階に異なった分布
を有する形状になっている。このため、加熱板11の熱
容量が前記凹凸に応じて部分的に異なり、当該加熱板1
1を所定温度に加温すると、それに面接触する基材1の
温度分布が相違し、これにより、クリア層3の塗料中の
溶剤の揮発速度がコントロールされ、クリア層3の顔料
の密集度を相違させることができる。すなわち、基材1
において、面厚の薄いA部に接触する部位は、面厚の厚
いB部に接触する部位に比べて、温度が低くなって溶剤
の揮発速度が遅くなる。このため、A部に接触する部位
においては、パール調顔料3Aの流動時間が長くなっ
て、顔料の疎なる部分が形成されることとなる。その一
方、B部に接触する部位においては、パール調顔料3A
の流動時間が短くなって、顔料が均一に固定化され、顔
料の密なる部分が形成されることとなる。
【0016】前記加熱板11は、特に限定されるもので
はないが、金属板、SMC成形品、珪酸カルシウム板等
の無機板、木材等が例示できる。この加熱板11の厚み
は、壁パネル10を支持可能な厚みと、一定の剛性を備
えていれば足りる。一般的には、1mm〜100mm程度の
ものを用いるとよい。また、加熱板11の平面サイズ
は、基材1を載置可能なものとなっていればよい。ここ
で、加熱板11は、30℃〜80℃、好ましくは50℃
に加熱されるとともに、それによって加温された基材1
の温度差が5℃以上、好ましくは10℃以上生じるよう
な面厚差をもって形成される。
【0017】
【0018】
【実施例】以下に、本発明の実施例を比較例とともに説
明する。
【0019】[実施例1]基材1として厚み5mm、平面
サイズ800mm×2200mmのSMC板を用いた。パー
ル調顔料入り樹脂塗料は、ポリウレタン樹脂塗料であ
り、これに40μmの鱗片状パール調顔料(マイカに酸
化チタンを蒸着したもの)3Aを対ポリウレタン樹脂塗
料5%として含有させた。ここで用いられている溶剤と
しては、シンナーを用いた。また、加熱板11として厚
み10mm、平面サイズ780mm×2180mmの金属板を
用いた。基材1の表面に樹脂塗料を吹き付け完了後、5
0℃に加熱した加熱板11を基材1の下面に敷設し、そ
の後、加熱炉にて硬化させて壁パネル10を得た。な
お、加熱板11によって加温された基材1は、A部接触
部位とB部接触部位とで10℃の差が生じるようにし
た。得られた壁パネルは、パール調顔料3Aが集合して
密に固化した部分と、パール調顔料3Aが略均等に分散
した粗なる部分とを備えたものとなり、これが模様とな
って明瞭に表れるとともに、全体として立体感及び自然
感を表出するものとなった。
【0020】[比較例1]加熱板11を用いず、その他
の条件を前記実施例と同一として壁パネルを製造した。
得られた壁パネルは、顔料の密なる部分と粗なる部分と
の区別ができず、同様に立体感を表出するには至らなか
った。
【0021】
【発明の効果】以上の実施例及び比較例からも明らかな
ように、本発明によれば、基材に凹凸面を付けたり、或
いは特別な模様付けをしなくとも、樹脂塗料に含まれる
パール調顔料によって立体感、自然感を表出させること
が可能な、従来にない優れた効果を奏する壁パネルの製
造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A),(B),(C)は、それぞれ従来の
製造方法による壁パネルの断面図。
【図2】 本発明に係る壁パネルの断面図。
【図3】 本発明に係る壁パネルに敷設される加熱板の
一例を示す概略正面図。
【符号の説明】
1・・・基材、3・・・パール調顔料入りクリア層、3
A・・・パール調顔料、10・・・壁パネル、11・・
・加熱板

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材と、この基材の面に積層されたパー
    ル調顔料入りクリアー層とを備えた壁パネルの製造方法
    において、 前記基材に前記クリアー層の塗装面を形成する前又はそ
    の後、面厚が多段階に異なった分布を有する形状により
    熱容量が部分的に異なった所定温度下の加熱板に前記基
    材を支持させて、前記クリアー層の乾燥速度を異ならせ
    ることで、パール調顔料の密なる部分と疎なる部分とを
    形成して模様を表出させることを特徴とする壁パネルの
    製造方法。
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