JP3300365B2 - ウイルスまたは細菌ノイラミニダーゼの新規な選択的インヒビター - Google Patents

ウイルスまたは細菌ノイラミニダーゼの新規な選択的インヒビター

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JP3300365B2 JP52644296A JP52644296A JP3300365B2 JP 3300365 B2 JP3300365 B2 JP 3300365B2 JP 52644296 A JP52644296 A JP 52644296A JP 52644296 A JP52644296 A JP 52644296A JP 3300365 B2 JP3300365 B2 JP 3300365B2
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リウ,ホンタオ
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ギリアード サイエンシーズ,インコーポレイテッド
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    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 発明の分野 ノイラミニダーゼ(シアリダーゼ、アシルノイラミニ
ルヒドロラーゼ、およびEC 3.2.1.18としても公知であ
る)は、動物および多くの微生物の間で共通の酵素であ
る。これは、糖タンパク質、糖脂質、およびオリゴ糖か
ら末端α−ケトシド結合したシアル酸を切断する糖加水
分解酵素である。ノイラミニダーゼを含む多くの微生物
は、ヒト、ならびにニワトリ、ウマ、ブタ、およびアザ
ラシを包含する他の動物に対して病原性である。これら
の病原性の有機体としては、インフルエンザウイルスが
挙げられる。
ノイラミニダーゼは、インフルエンザウイルスの病原
性に関係してきた。これは感染細胞からの新規に合成さ
れたビリオンの溶出に役立ち、そして気道の粘液を介し
ての(加水分解酵素活性を通じて)ウイルスの運動を助
けると考えられている。
関連分野の簡単な説明 Itzstein,M.vonら;「Nature」、363(6428):418−4
23(1993)は、インフルエンザウイルス複製のシアリダ
ーゼベースインヒビターの理論的なデザインを開示して
いる。
Colman,P.M.ら;国際特許公開番号WO 92/06691(国際
出願番号PCT/AU90/00501、公開日1992年4月30日)、It
zstein,L.M.vonら、欧州特許公開第0 539 204 A1号(欧
州特許出願第92309684.6号、公開日1993年4月28日)、
およびItzstein,L.M.vonら、国際公開番号WO 91/16320
(国際出願番号PCT/AU91/00161、公開日1991年10月31
日)は、ノイラミニダーゼに結合し、そしてインビボで
抗ウイルス活性を示すとされる化合物を開示している。
発明の目的 本発明の主な目的は、ウイルス(特にインフルエンザ
ウイルス)の阻害である。特に、ノイラミニダーゼのよ
うな解糖酵素の阻害、特にウイルス性または細菌性ノイ
ラミニダーゼの選択的阻害を目的とする。
本発明のさらなる目的は、尿による排泄の速度が遅
く、全身循環から鼻または肺の分泌に入り、治療的に有
効な充分な経口バイオアベイラビリティーを有し、向上
した効力を有し、臨床的に受容可能な毒性プロファイル
を示し、かつ他の所望の薬理学的特性を有するノイラミ
ニダーゼインヒビターを提供することである。
別の目的は、ノイラミニダーゼインヒビターの改善さ
れかつ低コストの合成方法を提供することである。
またさらなる目的は、公知および新規なノイラミニダ
ーゼインヒビターの改善された投与方法を提供すること
である。
さらなる目的は、ポリマー、界面活性剤、または免疫
原を調製するに有用であり、そして他の工業的プロセス
および物品に使用するための組成物を提供することであ
る。
これらおよび他の目的は、全体として本発明を考慮す
れば、当業者に容易に明らかである。
発明の要旨 式(I)または(II)を有する化合物または組成物、
ならびにそれらの塩、溶媒和物、分割されたエナンチオ
マー、および精製されたジアステレオマーが、本明細書
中において提供される: ここで A1は−C(J1)=または−N=であり; A2は−C(J1−、−N(J1)−、−N(O)
(J1)−、−N(O)=、−S−、−S(O)−、−S
(O)−、または−O−であり; E1は−(CR1R1m1W1であり; G1は、N3、−CN、−OH、−OR6a、−NO2、または−(C
R1R1m1W2であり; T1は、−NR1W3、複素環であるか、あるいはU1またはG
1と一緒になって以下の構造を有する基を形成し U1はHまたは−X1W6であり; J1およびJ1aは、独立してR1、Br、Cl、F、I、CN、N
O2、またはN3であり; J2およびJ2aは、独立してHまたはR1であり; R1は、独立してHまたは1個〜12個の炭素原子を有す
るアルキルであり; R2は、独立してR3またはR4であり、ここで、各R4は、
独立して0個〜3個のR3基で置換され; R3は、独立してF,Cl,Br,I,−CN,N3,−NO2,−OR6a,−O
R1,−N(R12,−N(R1)(R6b),−N(R6b2,−S
R1,−SR6a,−S(O)R1,−S(O)2R1,−S(O)O
R1,−S(O)OR6a,−S(O)2OR1,−S(O)2OR6a,
−C(O)OR1,−C(O)R6c,−C(O)OR6a,−OC
(O)R1,−N(R1)(C(O)R1),−N(R6b)(C
(O)R1),−N(R1)(C(O)OR1),−N(R6b
(C(O)OR1),−C(O)N(R12,−C(O)N
(R6b)(R1),−C(O)N(R6b2,−C(NR1
(N(R1),−C(N(R6b))(N(R1),
−C(N(R1))(N(R1)(R6b)),−C(N
(R6b))(N(R1)(R6b)),−C(N(R1))(N
(R6b),−C(N(R6b))(N(R6b),−
N(R1)C(N(R1))(N(R1),−N(R1)C
(N(R1))(N(R1)(R6b)),−N(R1)C(N
(R6b))(N(R1),−N(R6b)C(N(R1))
(N(R1),−N(R6b)C(N(R6b))(N
(R1),−N(R6b)C(N(R1))(N(R1)(R
6b)),−N(R1)C(N(R6b))(N(R1
(R6b)),−N(R1)C(N(R1))(N
(R6b),−N(R6b)C(N(R6b))(N(R1
(R6b)),−N(R6b)C(N(R1))(N
(R6b),−N(R1)C(N(R6b))(N(R6b
),−N(R6b)C(N(R6b))(N(R6b),
=O,=S,=N(R1)または=N(R6b) であり; R4は、独立して1個から12個の炭素原子を有するアル
キル、2個〜12個の炭素原子を有するアルケニル、また
は2個〜12個の炭素原子を有するアルキニルであり; R5は、独立してR4であり、ここで、各R4は0個〜3個
のR3基で置換され; R5aは、独立して1個〜12個の炭素原子を有するアル
キレン、2個〜12個の炭素原子を有すアルケニレン、ま
たは2個〜12個の炭素原子を有するアルキニレンであ
り、これらのアルキレン、アルケニレン、またはアルキ
ニレンのうちの任意の1つが0個〜3個のR3基で置換さ
れ; R6aは、独立してH、あるいはエーテル形成基または
エステル形成基であり; R6bは、独立してH、アミノに対する保護基、または
カルボキシル含有化合物の残基であり; R6cは、独立してHまたはアミノ含有化合物の残基で
あり; W1は、酸性水素を含む基、保護酸性基、または酸性水
素を含む基のR6cアミドであり; W2は、塩基性ヘテロ原子または保護塩基性ヘテロ原
子、または塩基性ヘテロ原子のR6bアミドを含む基であ
り; W3は、W4またはW5であり; W4は、R5または−C(O)R5、−C(O)W5、−SO2R
5、または−SO2W5であり; W5は炭素環または複素環であり、ここで、W5は、独立
して0個〜3個のR2基で置換され; W6は、−R5、−W5、−R5aW5、−C(O)OR6a、−C
(O)R6c、−C(O)N(R6b、−C(NR6b)(N
(R6b)、−C(NR6b)(N(H)(R6b))、−C
(N(H)(N(R6b)、−C(S)N(R6b
または−C(O)R2であり; X1は、結合、−O−、−N(H)−、−N(W6)−、
−N(OH)−、−N(OW6)−、−N(NH2)−、−N
(N(H)(W6))−、−N(N(W6)−、−N
(H)N(W6)−、−S−、−SO−、または−SO2−で
あり;そして 各m1は、独立して0〜2の整数であり; ただし、以下の化合物、ならびにそれらの薬学的に受
容し得る塩および溶媒和物は除く。ここで: (a)A1は−CH=または−N=であり、そしてA2は−CH
2−であり; (b)E1はCOOH、P(O)(OH)、SOOH、SO3H、また
はテトラゾールであり; (c)G1は、CN、N(H)R20、N3、SR20、OR20、グア
ニジノ、−N(H)CN、 であり; (d)T1は−NHR20であり; (e)R20はH;1個〜4個の炭素原子を有するアシル基;1
個〜6個の炭素原子を有する直鎖または環状アルキル基
またはそのハロゲン置換アナログ;アリル基または未置
換アリール基またはハロゲンにより置換されたアリー
ル、OH基、NO2基、NH2基、またはCOOH基であり; (f)J1はHであり、そしてJ1aは、H、F、Cl、Br、
またはCNであり; (g)J2はHであり、そしてJ2aは、H、CN、またはN3
であり; (h)U1は、CH2YR20a、CHYR20aCH2YR20a、またはCHYR
20aCHYR20aCH2YR20aであり; (i)R20aは、Hまたは1個〜4個の炭素原子を有する
アシルであり; (j)YはO、S、H、またはNHであり; (k)0個〜2個のYR20aはHであり、そして (l)U1基中の連続するY部分は同一かまたは異なり、
そしてYがHである場合はR20aは共有結合であり、ただ
し、G1がN3である場合にはU1は−CH2OCH2Phではない。
本発明の別の実施態様は、以下の式を有する化合物、
ならびにその塩、溶媒和物、分割されたエナンチオマ
ー、および精製されたジアステレオマーに関し: ここで E1は−(CR1R1m1W1であり; G1は、N3、−CN、−OH、−OR6a、−NO2、または−(C
R1R1m1W2であり; T1は、−NR1W3、複素環であるか、あるいはU1またはG
1と一緒になって以下の構造を有する基を形成し U1はHまたは−X1W6であり、そして−X1W6である場合
にはU1は分枝鎖であり; J1およびJ1aは、独立してR1、Br、Cl、F、I、CN、N
O2、またはN3であり; J2およびJ2aは、独立してHまたはR1であり; R1は、独立してHまたは1個〜12個の炭素原子を有す
るアルキルであり; R2は、独立してR3またはR4であり、ここで、各R4は、
独立して0個〜3個のR3基で置換され; R3は、独立してF,Cl,Br,I,−CN,N3,−NO2,−OR6a,−O
R1,−N(R12,−N(R1)(R6b),−N(R6b2,−S
R1,−SR6a,−S(O)R1,−S(O)2R1,−S(O)O
R1,−S(O)OR6a,−S(O)2OR1,−S(O)2OR6a,
−C(O)OR1,−C(O)R6c,−C(O)OR6a,−OC
(O)R1,−N(R1)(C(O)R1),−N(R6b)(C
(O)R1),−N(R1)(C(O)OR1),−N(R6b
(C(O)OR1),−C(O)N(R12,−C(O)N
(R6b)(R1),−C(O)N(R6b2,−C(NR1
(N(R1),−C(N(R6b))(N(R1),
−C(N(R1))(N(R1)(R6b)),−C(N
(R6b))(N(R1)(R6b)),−C(N(R1))(N
(R6b),−C(N(R6b))(N(R6b),−
N(R1)C(N(R1))(N(R1),−N(R1)C
(N(R1))(N(R1)(R6b)),−N(R1)C(N
(R6b))(N(R1),−N(R6b)C(N(R1))
(N(R1),−N(R6b)C(N(R6b))(N
(R1),−N(R6b)C(N(R1))(N(R1)(R
6b)),−N(R1)C(N(R6b))(N(R1
(R6b)),−N(R1)C(N(R1))(N
(R6b),−N(R6b)C(N(R6b))(N(R1
(R6b)),−N(R6b)C(N(R1))(N
(R6b),−N(R1)C(N(R6b))(N(R6b
),−N(R6b)C(N(R6b))(N(R6b),
=O,=S,=N(R1)または=N(R6b) であり; R4は、独立して1個〜12個の炭素原子を有するアルキ
ル、2個〜12個の炭素原子を有するアルケニル、または
2個〜12個の炭素原子を有するアルキニルであり; R5は、独立してR4であり、ここで、各R4は0個〜3個
のR3基で置換され; R5aは、独立して1個〜12個の炭素原子を有するアル
キレン、2個〜12個の炭素原子を有すアルケニレン、ま
たは2個〜12個の炭素原子を有するアルキニレンであ
り、0個〜3個のR3基で置換され; R6aは、独立してH、あるいはエーテル形成基または
エステル形成基であり; R6bは、独立してH、アミノに対する保護基、または
カルボキシル含有化合物の残基であり; R6cは、独立してHまたはアミノ含有化合物の残基で
あり; W1は酸性水素を含む基、保護酸性基、または酸性水素
を含む基のR6cアミドであり; W2は、塩基性ヘテロ原子または保護塩基性ヘテロ原子
を含む基、あるいは塩基性ヘテロ原子のR6bアミドであ
り; W3はW4またはW5であり; W4は、R5または−C(O)R5、−C(O)W5、−SO2R
5、または−SO2W5であり; W5は、炭素環または複素環であり、ここで、W5は独立
して0個〜3個のR2基で置換され; W6は、−R5、−W5、−R5aW5、−C(O)OR6a、−C
(O)R6c、−C(O)N(R6b、−C(NR6b)(N
(R6b)、−C(S)N(R6b、または−C
(O)R2であり; X1は、結合、−O−、−N(H)−、−N(W6)−、
−N(OH)−、−N(OW6)−、−N(NH2)−、−N
(N(H)(W6))−、−N(N(W6)−、−N
(H)N(W6)−、−S−、−SO−、または−SO2−で
あり;そして 各m1は、独立して0〜2の整数である。
本発明の別の実施態様は、以下の式を有する化合物、
ならびにその塩、溶媒和物、分割されたエナンチオマ
ー、および精製されたジアステレオマーに関し: ここで E1は−(CR1R1m1W1であり; G1は、N3、−CN、−OH、−OR6a、−NO2、または−(C
R1R1m1W2であり; T1は、−NR1W3、複素環であるか、あるいはU1またはG
1と一緒になって以下の構造を有する基を形成し U1はHまたは−X1W6であり; J1およびJ1aは、独立してR1、Br、Cl、F、I、CN、N
O2、またはN3であり; J2およびJ2aは、独立してHまたはR1であり; R1は、独立してHまたは1個〜12個の炭素原子を有す
るアルキルであり; R2は、独立してR3またはR4であり、ここで、各R4は、
独立して0個〜3個のR3基で置換され; R3は、独立してF,Cl,Br,I,−CN,N3,−NO2,−OR6a,−O
R1,−N(R12,−N(R1)(R6b),−N(R6b2,−S
R1,−SR6a,−S(O)R1,−S(O)2R1,−S(O)O
R1,−S(O)OR6a,−S(O)2OR1,−S(O)2OR6a,
−C(O)OR1,−C(O)R6c,−C(O)OR6a,−OC
(O)R1,−N(R1)(C(O)R1),−N(R6b)(C
(O)R1),−N(R1)(C(O)OR1),−N(R6b
(C(O)OR1),−C(O)N(R12,−C(O)N
(R6b)(R1),−C(O)N(R6b2,−C(NR1
(N(R1),−C(N(R6b))(N(R1),
−C(N(R1))(N(R1)(R6b)),−C(N
(R6b))(N(R1)(R6b)),−C(N(R1))(N
(R6b),−C(N(R6b))(N(R6b),−
N(R1)C(N(R1))(N(R1),−N(R1)C
(N(R1))(N(R1)(R6b)),−N(R1)C(N
(R6b))(N(R1),−N(R6b)C(N(R1))
(N(R1),−N(R6b)C(N(R6b))(N
(R1),−N(R6b)C(N(R1))(N(R1)(R
6b)),−N(R1)C(N(R6b))(N(R1
(R6b)),−N(R1)C(N(R1))(N
(R6b),−N(R6b)C(N(R6b))(N(R1
(R6b)),−N(R6b)C(N(R1))(N
(R6b),−N(R1)C(N(R6b))(N(R6b
),−N(R6b)C(N(R6b))(N(R6b),
=O,=S,=N(R1)または=N(R6b) であり; R4は、独立して1個から12個の炭素原子を有するアル
キル、2個〜12個の炭素原子を有するアルケニル、また
は2個〜12個の炭素原子を有するアルキニルであり; R5は、独立してR4であり、ここで、各R4は0個〜3個
のR3基で置換され; R5aは、独立して1個〜12個の炭素原子を有するアル
キレン、2個〜12個の炭素原子を有すアルケニレン、ま
たは2個〜12個の炭素原子を有するアルキニレンであ
り、0個〜3個のR3基で置換され; R6aは、独立してH、あるいはエーテル形成基または
エステル形成基であり; R6bは、独立してH、アミノに対する保護基、または
カルボキシル含有化合物の残基であり; R6cは、独立してHまたはアミノ含有化合物の残基で
あり; W1は、酸性水素を含む基、保護酸性基、または酸性水
素を含む基のR6cアミドであり; W2は、塩基性ヘテロ原子または保護塩基性ヘテロ原子
を含む基、あるいは塩基性ヘテロ原子のR6bアミドを含
む基であり; W3はW4またはW5であり; W4は、R5または−C(O)R5、−C(O)W5、−SO2R
5、または−SO2W5であり; W5は炭素環または複素環であり、ここで、W5は独立し
て0個〜3個のR2基で置換され; W6は、−R5、−W5、−R5aW5、−C(O)OR6a、−C
(O)R6c、−C(O)N(R6b、−C(NR6b)(N
(R6b)、−C(S)N(R6b、または−C
(O)R2であり; X1は、−O−、−N(H)−、−N(W6)−、−N
(OH)−、−N(OW6)−、−N(NH2)−、−N(N
(H)(W6))−、−N(N(W6)−、−N(H)
N(W6)−、−S−、−SO−、または−SO2−であり;
そして 各m1は、独立して0〜2の整数である。
本発明の別の実施態様は、以下の式を有する化合物、
ならびにその塩、溶媒和物、分割されたエナンチオマ
ー、および精製されたジアステレオマーに関し: ここで: E1は−CO2R1であり; G1は、−NH2、−N(H)(R5)、または−N(H)
(C(N(H))(NH2))であり; T1は−N(H)(C(O)CH3)であり; U1は−OR60であり; R1は、Hまたは1個、2個、3個、4個、5個、6
個、7個、8個、9個、10個、11個、または12個の炭素
原子を有するアルキルであり;そして R60は、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9
個、10個、11個、または12個の炭素原子を有する分枝ア
ルキルである。
本発明の別の実施態様は、以下の式(VII)または(V
III)を有する化合物、ならびにその塩、溶媒和物、分
割されたエナンチオマー、および精製されたジアステレ
オマーに関し: ここで E1は−(CR1R1m1W1であり; G1は、N3、−CN、−OH、−OR6a、−NO2、または−(C
R1R1m1W2であり; T1は、−NR1W3、複素環であるか、あるいはG1と一緒
になって以下の構造を有する基を形成し U1は−X1W6であり; J1およびJ1aは、独立してR1、Br、Cl、F、I、CN、N
O2、またはN3であり; J2およびJ2aは、独立してHまたはR1であり; R1は、独立してHまたは1個〜12個の炭素原子を有す
るアルキルであり; R2は、独立してR3またはR4であり、ここで、各R4は、
独立して0個〜3個のR3基で置換され; R3は、独立してF,Cl,Br,I,−CN,N3,−NO2,−OR6a,−O
R1,−N(R12,−N(R1)(R6b),−N(R6b2,−S
R1,−SR6a,−S(O)R1,−S(O)2R1,−S(O)O
R1,−S(O)OR6a,−S(O)2OR1,−S(O)2OR6a,
−C(O)OR1,−C(O)R6c,−C(O)OR6a,−OC
(O)R1,−N(R1)(C(O)R1),−N(R6b)(C
(O)R1),−N(R1)(C(O)OR1),−N(R6b
(C(O)OR1),−C(O)N(R12,−C(O)N
(R6b)(R1),−C(O)N(R6b2,−C(NR1
(N(R1),−C(N(R6b))(N(R1),
−C(N(R1))(N(R1)(R6b)),−C(N
(R6b))(N(R1)(R6b)),−C(N(R1))(N
(R6b),−C(N(R6b))(N(R6b),−
N(R1)C(N(R1))(N(R1),−N(R1)C
(N(R1))(N(R1)(R6b)),−N(R1)C(N
(R6b))(N(R1),−N(R6b)C(N(R1))
(N(R1),−N(R6b)C(N(R6b))(N
(R1),−N(R6b)C(N(R1))(N(R1)(R
6b)),−N(R1)C(N(R6b))(N(R1
(R6b)),−N(R1)C(N(R1))(N
(R6b),−N(R6b)C(N(R6b))(N(R1
(R6b)),−N(R6b)C(N(R1))(N
(R6b),−N(R1)C(N(R6b))(N(R6b
),−N(R6b)C(N(R6b))(N(R6b),
=O,=S,=N(R1)または=N(R6b); であり; R4は、独立して1個〜12個の炭素原子を有するアルキ
ル、2個〜12個の炭素原子を有するアルケニル、または
2個〜12個の炭素原子を有するアルキニルであり; R5は、独立してR4であり、ここで、各R4は0個〜3個
のR3基で置換され; R5aは、独立して1個〜12個の炭素原子を有するアル
キレン、2個〜12個の炭素原子を有すアルケニレン、ま
たは2個〜12個の炭素原子を有するアルキニレンであ
り、これらのアルキレン、アルケニレン、またはアルキ
ニレンうちの任意の1つは0個〜3個のR3基で置換さ
れ; R6aは、独立してH、あるいはヒドロキシルまたはチ
オに対する保護基であり; R6bは、独立してH、アミノに対する保護基、または
カルボキシル含有化合物の残基であり; R6cは、独立してHまたはアミノ含有化合物の残基で
あり; W1は、酸性水素を含む基、保護酸性基、または酸性水
素を含む基のR6cアミドであり; W2は、塩基性ヘテロ原子または保護塩基性ヘテロ原子
を含む基、あるいは塩基性ヘテロ原子のR6bアミドを含
む基であり; W3はW4またはW5であり; W4は、R5または−C(O)R5、−C(O)W5、−SO2R
5、または−SO2W5であり; W5は、炭素環または複素環であり、ここで、W5は、独
立して0個〜3個のR2基で置換され; W6は、−R5、−W5、−R5aW5、−C(O)OR6a、−C
(O)R6c、−C(O)N(R6b、−C(NR6b)(N
(R6b)、−C(NR6b)(N(H)(R6b))、−C
(N(H)(N(R6b)、−C(S)N(R6b
または−C(O)R2であり; X1は、結合、−O−、−N(H)−、−N(W6)−、
−S−、−SO−、または−SO2−であり;そして 各m1は、独立して0〜2の整数であり; ただし、U1がHまたは−CH2CH(OH)CH2(OH)である化
合物は除かれる。
本発明の別の実施態様では、本発明の化合物または組
成物は、さらに薬学的に受容可能なキャリアを含むよう
に提供される。
本発明の別の実施態様では、ノイラミニダーゼの活性
は、ノイラミニダーゼを含有すると予想されるサンプル
を本発明の化合物または組成物で処理する工程を包含す
る方法により阻害される。
本発明の別の実施態様は、ノイラミニダーゼを含有す
ると予想されるサンプルを、本発明の実施態様の組成物
と接触させる工程を包含する、ノイラミニダーゼの活性
を阻害する方法を提供する。
本発明の別の実施態様は、WO 91/16320号、WO 92/066
91号、または米国特許第5,360,817号に記載の抗ウイル
ス活性化合物の治療的有効用量を、気道に対する局所的
以外の経路により宿主に投与する工程を包含する、宿主
内のウイルス、特にインフルエンザウイルス感染の治療
または予防のための方法である。
他の実施態様においては、本発明の化合物の新規合成
方法が提供される。このような実施態様の1つにおい
て、式281の化合物を使用する方法が提供され、ここ
で、この方法は、化合物281を式R5−X1−Hの化合物で
処理して式281.1の化合物を形成する工程を包含し ここで: X1およびR5は上記の通りであり; R51は、カルボン酸に対する酸に安定な保護基であ
り;そして R54は、アジリジン活性基である。
別の実施態様では、以下の式を有する化合物を使用す
る方法が提供され: ここで、該方法は、キナ酸をジェミナルジアルコキシア
ルカンまたはジェミナルジアルコキシシクロアルカンお
よび酸で処理して以下の式を有する化合物を形成する工
程: 化合物274を金属アルコキシドおよびアルカノールで処
理して以下の式を有する化合物を形成する工程: 化合物275をスルホン酸ハロゲン化物およびアミンで処
理して以下の式を有する化合物を形成する工程: 化合物276を脱水剤で処理し、その後、酸およびアルカ
ノールで処理して以下の式を有する化合物を形成する工
程: を包含し、ここで: R50は、1,2ジオール保護基であり; R51は、酸に安定なカルボン酸保護基であり;そして R52は、ヒドロキシ活性基である。
図面の簡単な説明 図1および図2は、公知の抗インフルエンザ化合物で
あるGG167(4−グアニジノ−2,4−ジデオキシ−2,3−
デヒドロ−N−アセチルノイラミン酸)(図1)、およ
び本発明の化合物203(図2)のi.p.用量を変化させて
処置したインフルエンザ−A感染マウスの動脈酸素飽和
(SaO2)レベルを示す:50、10、2、および0.5mpk(mg/
kg/日)のテスト化合物および生理食塩水コントロール
を、それぞれ四角、黒丸、三角、菱形、および白丸で表
す。全ての図面において、生理食塩水コントロールと比
較してP<0.05、**P<0.01である。
図3〜5は、リバビリン(三角)、化合物203(四
角)、およびGG167(黒丸)のp.o.用量を用いて処置し
たインフルエンザA感染マウスにおいて達成されたSaO2
レベルを比較する;生理食塩水コントロールは白丸であ
る:図3:150mpkの化合物203およびGG167のそれぞれ、10
0mpkのリバビリン;図4:50mpkの化合物203およびGG167
のそれぞれ、32mpkのリバビリン;図5:10mpkの化合物20
3およびGG167のそれぞれ、10mpkのリバビリン。
図6〜8は、化合物262(丸)および260(黒四角)お
よびGG167(三角)の低p.o.用量で処置されたインフル
エンザA感染マウスにおけるSaO2レベルを示す;生理食
塩水コントロールは白丸であり、そして非感染コントロ
ールは白四角である:図6:mpkの各テスト化合物;図7:1
mpkの各テスト化合物;図8:0.1mpkの各テスト化合物。
詳細な説明 本発明の組成物 本発明の化合物は、今までに公知の化合物を除外す
る。しかし、他の実施態様において以下でさらに明らか
となるように、今までは抗ウイルス性化合物の調製にお
ける中間体としてのみ製造されかつ使用されてきた公知
の化合物を、抗ウイルス剤の目的のために使用すること
は本発明の範囲内である。米国に関して、本明細書中の
化合物または組成物は、米国特許法第102条に基づいて
記載されているか、または米国特許法第103条に基づい
て自明である化合物を除く。特に、添付の請求の範囲
は、WO 91/16320号、WO 92/06691号、および米国特許第
5,360,817号、またはChandler,M.ら、J.Chem.Soc.Perki
n Trans.、1995、1189−1197に記載されているか、ま
たは新規性を有していない化合物を除く意味に解釈され
るべきである。
それにもかかわらず、本発明の実施態様においては、
WO 91/16320号、WO 92/06691号、または米国特許第5,36
0,817号の一般的な範囲に入り得る化合物が認識される
が、しかしこれらの化合物は、(a)'320出願の式I a
を有し、(b)'320出願における基「A」について炭素
を有し、そして(c)'320および'691出願のR5が「−CH
2YR6、−CHYR6CH2YR6、または−CHYR6CHYR6CH2YR6」で
ある。ここで、YR6はOHまたは保護OHのいずれでもあり
得ず、ここで保護基は加水分解可能であって、ヒトの胃
腸管の条件下で遊離OHを生じる(すなわち、この化合物
は胃腸管内での加水分解に適する)。従って、'320また
は'691出願の化合物であって、その出願におけるR5がア
セチルまたは1個〜4個の炭素原子を有する他のカルボ
アシルである化合物は、代表的には本実施態様から除か
れる。
代用の胃腸管分泌液中における化合物の安定性を測定
するための処方および方法は公知である。化合物は、代
用の腸液内または胃液内において、37℃で1時間インキ
ュベートしたときに約50モル%未満の保護基が脱保護さ
れる場合、胃腸管内で安定であると本明細書中で定義さ
れる。このような化合物は、本実施態様の使用に適切で
ある。化合物が胃腸管に対して安定であることのみで、
それらの化合物がインビボで加水分解し得ないことを意
味するのではないことに留意すべきである。プロドラッ
グは、代表的には消化系において安定であるが、消化管
腔、肝臓、または他の代謝器官内で、または一般に細胞
内で実質的に加水分解されて、親薬剤となる。
しかし、以下に、さらに詳細に記載される本発明の他
の実施態様は、WO 91/16320号、WO 92/06691号、または
米国特許第5,360,817号に事実、具体的に開示されてい
る化合物(YR6が遊離ヒドロキシル、またはアセチルの
ような容易に加水分解可能な基により保護されたヒドロ
キシルである化合物を包含する)の使用を意図している
ことを理解すべきである。しかし、この場合において、
化合物は、新規な経路の投与により送達される。
別の実施態様において、本明細書中の化合物は以下の
化合物を除く: (a)E1が、−CO2H、−P(O)(OH)、−NO2−、
−SO2H、−SO3H、テトラゾリル、−CH2CHO、−CHO、ま
たは−CH(CHO)であり; (b)G1が、−CN、N3、−NHR20、NR20、−OR20、グア
ニジノ、SR20、−N(R20)→O、−N(R20)(O
R20)、−N(H)(R20)N(R20、非置換ピリミ
ジニル、または非置換(ピリミジニル)メチルであり; (c)T1が、−NHR20、−NO2であり;そしてR20が、H;1
個〜4個の炭素原子を有するアシル基;1個〜6個の炭素
原子を有する直鎖または環状アルキル基、あるいはそれ
らのハロゲン置換アナログ;アリル基、もしくは非置換
アリール基、あるいはハロゲン、OH基、NO2基、NH2基、
またはCOOH基によって置換されたアリールであり; (d)各J1がHであり;そして (e)X1が、結合、−CH2−、または−CH2CH2−であ
り; この場合において、W6が、H、W7、または−CH2W7
はない(ここで、W7は、H、−OR6a、−OR1、−N
(R1、−N(R1)(R6b)、−N(R6b、−S
R1、または−SR6aである)。
さらなる実施態様において、本発明の化合物は、U1
−CH2OH、−CH2OAc、または−CH2OCH2Phではない化合物
である。
さらなる実施態様において、本発明の化合物は、E1
−CH2OH、−CH2OTMS、または−CHOではない化合物であ
る。
さらなる実施態様において、本発明の化合物は、U1
炭素原子により核の環に直接結合していないか、または
U1がヒドロキシルまたはヒドロキシエステルで置換され
ておらず、特にU1が、ポリヒドロキシアルカン、とりわ
け−CH(OH)CH(OH)CH2OHではない化合物である。さ
らなる実施態様において、U1は、以下に記載されるよう
な分枝鎖基R5、または少なくとも1つの基R5で置換され
た炭素環である。
さらなる実施態様において、以下の式を有する化合物
は本発明から除かれる: ここで: 1.式(V)において: A2は−O−または−CH2−であり; E1は−CO2Hであり; G1は−N(H)(C(NH)(NH2))であり; T1は−N(H)(Ac)であり;そして U1は以下の式を有する: 2.式(V)において: A2は−O−または−CH2−であり; E1は−CO2Hであり; G1は−NH2であり; T1は−N(H)(Ac)であり;そして U1は−CH2OHである; 3.式(V)において: A2−CH2−; E1は−CH2OHまたは−CH2OTMSであり; G1は−N3であり; T1は−N(H)(Ac)であり;そして U1は−CH2OCH2Phである; 4.式(V)において: A2−CH2−; E1は−CO2Hまたは−CO2CH3であり; G1は−N3であり; T1は−N(H)(Ac)であり;そして U1は−CH2OHである; 5.式(V)において: A2−CH2−; E1は−CO2H,−CHO,または−CH2OHであり; G1は−N3であり; T1は−N(H)(Ac)であり;そして U1は−CH2OCH2Phである; 6.式(VI)において: A2−CH2−; E1は−CO2Hであり; G1は−OCH3であり; T1は−NH2であり;そして U1は−CH2OHであり;そして 7.式(VI)において: A2−CH2−; E1は−CO2Hであり; G1は−OCH3であり; T1は−N(H)(Ac)であり;そして U1は−CH2OAcである。
本明細書中に記載される化合物が、1つを越える同じ
表現の基(例えば、「R1」または「R6a」)で置換され
る場合は、これらの基は、同一または異なり得る(すな
わち、各基は独立して選択される)ことが理解される。
本明細書中に用いられる「複素環」としては、例とし
て、Paquette,Leo A.、「Principles of Modern Hetero
cyclic Chemistry」(W.A.Benjamin,New York、196
8)、特に第1、3、4、6、7、および9章;「The C
hemistry of Heterocyclic Compounds,A series of Mon
ographs」(John Wiley & Sons、New York、1950から
現在)、特に第13、14、16、19、および28巻;ならびに
「J.Am.Chem.Soc.」、82:5566(1960)に記載されてい
る複素環が挙げられるが、これらの複素環に限定されな
い。
複素環の例としては、これらに限定されないが、ピリ
ジル、チアゾリル、テトラヒドロチオフェニル、イオウ
酸化テトラヒドロチオフェニル、ピリミジニル、フラニ
ル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、
テトラゾリル、ベンゾフラニル、チアナフタレニル、イ
ンドリル、インドレニル、キノリニル、イソキノリニ
ル、ベンズイミダゾリル、ピペリジニル、4−ピペリド
ニル、ピロリジニル、2−ピロリドニル、ピロリニル、
テトラヒドロフラニル、テトラヒドロキノリニル、テト
ラヒドロイソキノリニル、デカヒドロキノリニル、オク
タヒドロイソキノリニル、アゾシニル、トリアジニル、
6H−1,2,5−チアジアジニル、2H,6H−1,5,2−ジチアジ
ニル、チエニル、チアントレニル、ピラニル、イソベン
ゾフラニル、クロメニル、キサンテニル、フェノキサチ
イニル、2H−ピロリル、イソチアゾリル、イソキサゾリ
ル、ピラジニル、ピリダジニル、インドリジニル、イソ
インドリル、3H−インドリル、1H−インダゾリル(1H−
indazoly)、プリニル、4H−キノリジニル、フタラジニ
ル、ナフチリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、
シンノリニル、プテリジニル、4aH−カルバゾリル、カ
ルバゾリル、β−カルボリニル、フェナントリジニル、
アクリジニル、ピリミジニル、フェナントロリニル、フ
ェナジニル、フェノチアジニル、フラザニル、フェノキ
サジニル、イソクロマニル、クロマニル、イミダゾリジ
ニル、イミダゾリニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニ
ル、ピペラジニル、インドリニル、イソインドリニル、
キヌクリジニル、モルホリニル、オキサゾリジニル、ベ
ンゾトリアゾリル、ベンズイソキサゾリル、オキシイン
ドリル、ベンズオキサゾリニル、およびイサチノイルが
挙げられる。
例としては、これらに限定されないが、炭素結合複素
環は、ピリジンの2、3、4、5、または6位で;ピリ
ダジンの3、4、5、または6位で;ピリミジンの2、
4、5、または6位で;ピラジンの2、3、5、または
6位で;フラン、テトラヒドロフラン、チオフラン、チ
オフェン、ピロール、またはテトラヒドロピロールの
2、3、4、または5位で;オキサゾール、イミダゾー
ル、またはチアゾールの2、4、または5位で;イソキ
サゾール、ピラゾール、またはイソチアゾールの3、
4、または5位で;アジリジンの2または3位で;アゼ
チジンの2、3、または4位で;キノリンの2、3、
4、5、6、7、または8位で;あるいはイソキノリン
の1、3、4、5、6、7、または8位で結合される。
さらにより代表的には、炭素結合複素環としては、2−
ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、5−ピリジ
ル、6−ピリジル、3−ピリダジニル、4−ピリダジニ
ル、5−ピリダジニル、6−ピリダジニル、2−ピリミ
ジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル、6−ピ
リミジニル、2−ピラジニル、3−ピラジニル、5−ピ
ラジニル、6−ピラジニル、2−チアゾリル、4−チア
ゾリル、または5−チアゾリルが挙げられる。
例としては、これらに限定されないが、窒素結合複素
環は、アジリジン、アゼチジン、ピロール、ピロリジ
ン、2−ピロリン、3−ピロリン、イミダゾール、イミ
ダゾリジン、2−イミダゾリン、3−イミダゾリン、ピ
ラゾール、ピラゾリン、2−ピラゾリン、3−ピラゾリ
ン、ピペリジン、ピペラジン、インドール、インドリ
ン、1H−イミダゾールの1位で;イソインドールまたは
イソインドリンの2位で;モルホリンの4位で;そして
カルバゾールまたはβ−カルボリンの9位で結合され
る。さらにより代表的には、窒素結合複素環としては、
1−アジリジル、1−アゼテジル、1−ピロリル、1−
イミダゾリル、1−ピラゾリル、および1−ピペリジニ
ルが挙げられる。
本明細書中で用いられる「アルキル」は、特に指示の
ない限り、ノルマル、二級、三級、または環状炭素原子
を含有するC1〜C12炭化水素である。例としては、 メチル(Me,−CH3),エチル(Et,−CH2CH3),1−プ
ロピル(n−Pr,n−プロピル,−CH2CH2CH3),2−プロ
ピル(i−Pr,i−プロピル,−CH(CH3),1−ブチ
ル(n−Bu,n−ブチル、−CH2CH2CH2CH3),2−メチル−
1−プロピル(i−Bu,i−ブチル,−CH2CH(C
H3),2−ブチル(s−Bu,s−ブチル,−CH(CH3)C
H2CH3),2−メチル−2−プロピル(t−Bu,t−ブチ
ル,−C(CH3),1−ペンチル(n−ペンチル,−C
H2CH2CH2CH2CH3),2−ペンチル(−CH(CH3)CH2CH2C
H3),3−ペンチル(−CH(CH2CH3),2−メチル−2
−ブチル(−C(CH32CH2CH3),3−メチル−2−ブチ
ル(−CH(CH3)CH(CH3),3−メチル−1−ブチル
(−CH2CH2CH(CH3),2−メチル−1−ブチル(−C
H2CH(CH3)CH2CH3),1−ヘキシル(−CH2CH2CH2CH2CH2
CH3),2−ヘキシル(−CH(CH3)CH2CH2CH2CH3),3−ヘ
キシル(−CH(CH2CH3)(CH2CH2CH3)),2−メチル−
2−ペンチル(−C(CH32CH2CH2CH3),3−メチル−
2−ペンチル(−CH(CH3)CH(CH3)CH2CH3),4−メチ
ル−2−ペンチル(−CH(CH3)CH2CH(CH3),3−
メチル−3−ペンチル(−C(CH3)(CH2CH3),2
−メチル−3−ペンチル(−CH(CH2CH3)CH(C
H3),2,3−ジメチル−2−ブチル(−C(CH32CH
(CH3),3,3−ジメチル−2−ブチル(−CH(CH3
C(CH3) がある。アルキル基の例は、基2〜5、7、9、および
100〜399として表2に示す。
本発明の化合物は、以下のいずれかの式を有する化合
物を含む: 代表的な実施態様においては、式Iの化合物が選択さ
れる。
J1およびJ1aは、独立してR1、Br、Cl、F、I、CN、N
O2、またはN3であり、代表的にはR1またはFであり、よ
り代表的にはHまたはFであり、さらにより代表的には
Hである。
J2およびJ2aは、独立してHまたはR1であり、代表的
にはHである。
A1は、−C(J1)=または−N=であり、代表的には
−C(J1)=であり、より代表的には−CH=である。
A2は、−C(J1−、−N(J1)−、−N(O)
(J1)−、−N(O)=、−S−、−S(O)−、−S
(O)−、または−O−であり、代表的には−C
(J1−、−N(J1)−、−S−、または−O−であ
り、より代表的には−C(J1−または−O−であ
り、さらにより代表的には−CH2−または−O−であ
り、またさらに代表的には−CH2−である。
E1は−(CR1R1m1W1である。
代表的には、R1はHまたは1個〜12個の炭素原子を有
するアルキルであり、通常H、あるいは1個〜4個また
は5個〜10個の炭素原子を有するアルキルであり、また
より代表的にはH、あるいは1、2、3、4、5、6、
7、8、9、10、11、または12個の炭素原子を有するア
ルキルであり、さらにより代表的にはH、あるいはメチ
ル、エチル、n−プロピル、およびi−プロピルが選択
される1個〜3個の炭素原子を有するアルキルである。
最も代表的にはR1はHである。
m1は、0〜2の整数であり、代表的には0または1で
あり、最も代表的には0である。
m2は0〜1の整数である。
m3は1〜3の整数である。
W1は、酸性水素を含有する基、保護酸性基、または酸
性水素を含有する基のR6cアミドであり、本発明の文脈
においては、塩基により除去され得、アニオンあるいは
その対応する塩または溶媒和物を生じる水素原子を有す
る基を意味する。有機物質の酸性および塩基性の一般的
原則は、充分に理解されており、そしてW1を定義するよ
うに理解されるべきである。それらはここで詳述しな
い。しかし、説明は、Streitwieser,A.およびHeathcoc
k,C.H.、「Introduction to Organic Chemistry,第二
版」(Macmillan、New York、1981)60〜64頁に示され
ている。一般に、本発明の酸性基は、水よりも小さいpK
値を有し、通常pK=10未満であり、代表的にはpK=8未
満であり、そしてしばしばpK=6未満である。それらと
しては、テトラゾール、ならびに炭素、イオウ、リン、
および窒素の酸が挙げられ、代表的には、カルボン酸、
硫酸、スルホン酸、スルフィン酸、リン酸、およびホス
ホン酸、ならびにこれらの酸のR6cアミドおよびR6bエス
テルが挙げられる。(R6aおよびR6cは以下で定義する)
W1の例は、−CO2H、−CO2R6a、−OSO3H、−SO3H、−SO2
H、−OPO3H2、−PO3(R6a、−PO3H2、−PO3(H)
(R6a)、および−OPO3(R6aである。W1は、代表的
にはE1であり、そしてE1は代表的には−CO2H、−CO
2R6a、−CO2R4、またはCO2R1であり、そして最も代表的
にはCO2R14であり、ここで、R14はノルマルまたは末端
が二級のC1〜C6アルキルである。
W1はまた保護酸性基であり得、これは、本発明の文脈
内においては、上記のような酸性基であって、このよう
な基について当該分野で一般に用いられる基のうちのひ
とつにより保護されている基を意味し、そしてR6aとし
て以下に記載されている。より代表的には、保護W1は、
−CO2R1−、−SO3R1−、−S(O)OR1、−P(O)(O
R1、−C(O)NHSO2R4、または−SO2NHC(O)−R
4であり、ここで、R1は上記で定義される通りである。
最も代表的には、E1は、−C(O)O(CH2bCH
((CH2cCH3、(ここで、b=0〜4、c=0〜
4、そしてb+c=1〜4)から選択されるか、または
以下の群から選択される: E1基の例を、表3a〜3bに示す。
G1は、N3、−CN、−OH、OR6a、−NO2、または−(CR1
R1m1W2であり、ここで、R1およびm1は、上記で定義さ
れた通りである。通常は、G1は−(CR1R1m1W2であ
る。
W2は、塩基性ヘテロ原子を含有する基、保護塩基性ヘ
テロ原子、または塩基性ヘテロ原子のR6bアミドであ
る。W2は、一般に塩基性ヘテロ原子を含む。塩基性ヘテ
ロ原子は、本発明の文脈内においては、代表的にはW1
ついて上述した範囲の酸性を有する酸性水素によりプロ
トン化し得る、炭素以外の原子を意味する。塩基性の基
本原則は、StreitwieserおよびHeathcock(前述)に記
載されており、そして当業者に理解されるような用語塩
基性ヘテロ原子についての意味を与える。一般に、本発
明の化合物に用いられる塩基性ヘテロ原子は、対応する
プロトン化形態について、W1について上述した値の範囲
内にあるpK値を有する。塩基性ヘテロ原子としては、非
共有電子対、非結合電子対、n−型電子対などを有する
有機化合物に共通するヘテロ原子が挙げられる。例とし
ては、これらに限定されないが、代表的な塩基性ヘテロ
原子としては、アルコール、アミン、アミジン、グアニ
ジン、スルフィドなど、多くはアミン、アミジン、およ
びグアニジンのような基の酸素原子、窒素原子、および
硫黄原子が挙げられる。通常、W2は、アミノまたはアミ
ノアルキル(一般的には低級アルキル)基(例えば、ア
ミノメチル、アミノエチル、またはアミノプロピル);
アミジニルまたはアミジノアルキル基(例えば、アミジ
ノメチル、アミジノエチル、またはアミジノプロピ
ル);あるいはグアニジニルまたはグアニジノアルキル
基(例えば、グアニジノメチル、グアニジノエチル、ま
たはグアニジノプロピル)である(それぞれの場合にお
いて、アルキル基は塩基性置換基を炭素環に架橋する働
きをする)。より代表的には、W2は、アミノ、アミジ
ノ、グアニジノ、複素環、1個または2個のアミノまた
はグアニジノ基(通常1個)で置換された複素環、ある
いはアミノまたはグアニジノで置換された2個または3
個の炭素原子を有するアルキル、あるいはアミノ、なら
びにヒドロキシおよびアミノからなる群より選択される
第2の基で置換されたこのようなアルキルである。W2
して有用な複素環は、代表的にはNまたはSを含有する
5員環または6員環を包含し、ここで、該環は1個また
は2個のヘテロ原子を含有する。このような複素環は、
一般的には環炭素原子で置換される。それらは、飽和ま
たは不飽和であり得、そして低級アルキル(m1=1また
は2)によるか、または−NR1−により核のシクロヘキ
センに結合され得る。さらにより代表的には、 W2は−NHR1,−C(NH)(NH2),−NR1−C(NR1
(NR1R3),−NH−C(NH)(NHR3),−NH−C(NH)
(NHR1),−NH−C(NH)NH2,−CH(CH2NHR1)(CH2O
H),−CH(CH2NHR1)(CH2NHR1),−CH(NHR1)−(C
R1R1m2−CH(NHR1)R1,−CH(OH)−(CR1R1m2−CH
(NHR1)R1,or−CH(NHR1)−(CR1R1m2−CH(OH)
R1,−(CR1R1m2−S−C(NH)NH2,−N=C(NHR1
(R3),−N=C(SR1)N(R12,−N(R1)C(N
H)N(R1)C=N,または−N=C(NHR1)(R1) であり;ここで、各m2は、通常0であり、通常R1はHで
あり、そしてR3はC(O)N(R1である。
W2は、場合によっては保護塩基性ヘテロ原子である。
この保護塩基性ヘテロ原子は、本発明の文脈内において
は、当該分野において一般的な基のうちの1つのような
R6bにより保護された上記の塩基性ヘテロ原子を意味す
る。このような基は、以下に示されるようにGreene(上
述)中で詳細に記載されている。このような基として
は、例示する目的であり限定されないがアミド、カルバ
メート、アミノ、アセタール、イミン、エナミン、N−
アルキルまたはN−アリールホスフィニル、N−アルキ
ルまたはN−アリールスルフェニルまたはスルホニル、
N−アルキルまたはN−アリールシリル、チオエーテ
ル、チオエステル、ジスルフィド、スルフェニルなどが
挙げられる。いくつかの実施態様においては、保護基R
6bは、生理学的条件下において開裂可能であり、代表的
にはインビボにおいて開裂可能であり、ここで、例え
ば、塩基性ヘテロ原子は、R6a基について以下に記載す
る天然のアミノ酸またはポリペプチドのような有機酸ま
たはアミノ酸とアミドを形成する。
代表的には、G1は以下からなる群より選択される: さらなるG1基の例を表4に示す。
T1は−NR1W3または複素環であるか、あるいはU1また
はG1と一緒になって以下の構造を有する基を形成し、 ここで、R6bは、以下に定義される通りであり、そしてR
1およびW3は、上記に定義される通りである。一般に、T
1は、以下からなる群より選択される: T1基の例を表5に示す。
W3はW4またはW5であり、ここで、W4は、R1、または−
C(O)R5、−C(O)W5、−SO2R5、または−SO2W5
ある。代表的には、W3は−C(O)R5またはW5である。
R2は、独立して以下に定義されるR3またはR4であり、
但し、各R4は、独立して0個〜3個のR3基で置換され; R3は、独立してF,Cl,Br,I,−CN,N3,−NO2,−OR6a,−O
R1,−N(R12,−N(R1)(R6b),−N(R6b2,−S
R1,−SR6a,−S(O)R1,−S(O)2R1,−S(O)O
R1,−S(O)OR6a,−S(O)2OR1,−S(O)2OR6a,
−C(O)OR1,−C(O)R6c,−C(O)OR6a,−OC
(O)R1,−N(R1)(C(O)R1),−N(R6b)(C
(O)R1),−N(R1)(C(O)OR1),−N(R6b
(C(O)OR1),−C(O)N(R12,−C(O)N
(R6b)(R1),−C(O)N(R6b2,−C(NR1
(N(R1),−C(N(R6b))(N(R1),
−C(N(R1))(N(R1)(R6b)),−C(N
(R6b))(N(R1)(R6b)),−C(N(R1))(N
(R6b),−C(N(R6b))(N(R6b),−
N(R1)C(N(R1))(N(R1),−N(R1)C
(N(R1))(N(R1)(R6b)),−N(R1)C(N
(R6b))(N(R1),−N(R6b)C(N(R1))
(N(R1),−N(R6b)C(N(R6b))(N
(R1),−N(R6b)C(N(R1))(N(R1)(R
6b)),−N(R1)C(N(R6b))(N(R1
(R6b)),−N(R1)C(N(R1))(N
(R6b),−N(R6b)C(N(R6b))(N(R1
(R6b)),−N(R6b)C(N(R1))(N
(R6b),−N(R1)C(N(R6b))(N(R6b
),−N(R6b)C(N(R6b))(N(R6b),
=O,=S,=N(R1)または=N(R6b) である。代表的には、R3は、F,Cl,−CN,N3,NO2,−OR6a,
−OR1,−N(R12,−N(R1)(R6b),−N(R6b2,
−SR1,−SR6a,−C(O)OR1,−C(O)R6c,−C
(O)OR6a,−OC(O)R1,−NR1C(O)R1,−N(R6b
C(O)R1,−C(O)N(R12,−C(O)N(R6b
(R1),−C(O)N(R6b2,または=O. である。R6bを含む、より代表的なR3基としては、−C
(O)N(R6b、−C(O)N(R6b)(R1)、−C
(S)N(R6b、または−C(S)N(R6b)(R1
が挙げられる。さらにより代表的なR3は、F、Cl、−C
N、N3、−OR1、−N(R1、−SR1、−C(O)OR1
−OC(O)R1、または=Oである。さらにより代表的な
R3は、F、−OR1、−N(R1、または=Oである。
本明細書の文脈において、「=O」は、二重結合した酸
素原子(オキソ)を示し、そして「=S」、=N
(R6b)および「=N(R1)」はイオウおよび窒素アナ
ログを示す。
R4は、1個〜12個の炭素原子を有するアルキル、およ
び2個〜12個の炭素原子を有するアルキニルまたはアル
ケニルである。アルキルR4は、代表的には1、2、3、
4、5、6、7、8、9、10、11、または12個の炭素原
子を有し、そしてアルケニルおよびアルキニルR4は、代
表的には2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、ま
たは12個の炭素原子を有する。R4は、通常、アルキル
(上記で定義される通り)である。R4がアルケニルであ
る場合、代表的には、 エテニル(−CH=CH2),1−プロプ−1−エニル(−C
H=CHCH3),1−プロプ−2−エニル(−CH2CH=CH2),2
−プロプ−1−エニル(−C(=CH2)(CH3)),1−ブ
ト−1−エニル(−CH=CHCH2CH3),1−ブト−2−エニ
ル(−CH2CH=CHCH3),1−ブト−3−エニル(−CH2CH2
CH=CH2),2−メチル−1−プロプ−1−エニル(−CH
=C(CH3),2−メチル−1−プロプ−2−エニル
(−CH2C(=CH)(CH3)),2−ブト−1−エニル(−
C(=CH2)CH2CH3),2−ブト−2−エニル(−C(C
H3)=CHCH3),2−ブト−3−エニル(−CH(CH3)CH=
CH2),1−ペント1−エニル(−C=CHCH2CH2CH3),1−
ペント−2−エニル(−CHCH=CHCH2CH3),1−ペント−
3−エニル(−CHCH2CH=CHCH3),1−ペント−4−エニ
ル(−CHCH2CH2CH=CH2),2−ペント−1−エニル(−
C(=CH2)CH2CH2CH3),2−ペント−2−エニル(−C
(CH3)=CH2CH2CH3),2−ペント−3−エニル(−CH
(CH3)CH=CHCH3),2−ペント−4−エニル(−CH(CH
3)CH2CH=CH2)または3−メチル−1−ブト−2−エ
ニル(−CH2CH=C(CH3) である。より代表的には、R4アルケニル基は、2、3、
または4個の炭素原子を有する。R4がアルキニルである
場合、代表的には エチニル(−CCH),1−プロプ−1−イニル(−CCC
H3),1−プロプ−2−イニル(−CH2CCH),1−ブト−1
−イニル(−CCCH2CH3),1−ブト−2−イニル(−CH2C
CCH3),1−ブト−3−イニル(−CH2CH2CCH),2−ブト
−3−イニル(CH(CH3)CCH),1−ペント−1−イニル
(−CCCH2CH2CH3),1−ペント−2−イニル(−CH2CCCH
2CH3),1−ペント−3−イニル(−CH2CH2CCCH3)また
は1−ペント−4−イニル(−CH2CH2CH2CCH) である。より代表的には、R4アルキニルは、2、3、ま
たは4個の炭素原子を有する。
R5は、上記の定義された通りR4であるか、または0個
〜3個のR3基で置換されたR4である。代表的にはR5は0
個〜3個のフッ素原子で置換された1個〜4個の炭素原
子を有するアルキルである。
R5aは、1個〜12個の炭素原子を有するアルキレン、
2個〜12個の炭素原子を有するアルケニレン、または2
個〜12個の炭素原子を有するアルキニレンであり、これ
は0個〜3個のR3基で置換される。R4について上記に定
義されるように、R5aは、アルキレンの場合、1、2、
3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12個の炭
素原子を有し、そしてアルケニレンまたはアルキニレン
の場合、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、ま
たは12個の炭素原子を有する。代表的なR4基のそれぞれ
は、代表的にはR5a基であり、ただし、記載されたR4
の水素原子の1つが外れて、R5aに対する第2の結合が
付加する炭素原子に対して、空の原子価(open valenc
e)を形成する。
R10は、0個〜3個のR2で置換された、1個〜12個の
炭素原子を有するアルキル、アルケニル、アルキニルで
ある。
R11は、独立してHまたはR10である。
R12は、3個〜10個の炭素原子を有するシクロアルキ
ル、または4個〜10個の炭素原子を有するシクロアルケ
ニルである。
R14は、ノルマルまたは末端が2級のC1〜C6アルキル
である。
W5は、炭素環または複素環であり、ただし、各W5が、
独立して0個〜3個のR2基で置換される。W5炭素環なら
びにT1およびW5複素環は、安定な化学構造である。この
ような構造は、測定可能な収率で、測定可能な純度で、
反応混合物から−78℃〜200℃の温度にて単離可能であ
る。各W5は、独立して0個〜3個のR2基で置換される。
代表的には、T1およびW5は、単環式または二環式炭素環
または複素環を含む飽和、不飽和、または芳香環であ
る。より代表的には、T1またはW5は、3個〜10個の環原
子を有し、さらにより代表的には3個〜7個の環原子を
有し、そして通常は3個〜6個の環原子を有する。T1
よびW5環は、3個の環原子を含む場合に飽和であり、そ
して4個の環原子を含む場合に飽和またはモノ不飽和で
あり、5個の環原子を含む場合に飽和、あるいはモノ飽
和またはジ不飽和であり、そして6個の環原子を含む場
合に飽和、モノ飽和、またはジ不飽和、あるいは芳香族
である。
W5が炭素環である場合、これは代表的には3個〜7個
の炭素原子の単環、または7個〜12個の炭素原子の二環
である。より代表的には、W5単環式炭素環は、3個〜6
個の環原子を有し、さらにより代表的には5個または6
個の環原子を有する。W5二環式炭素環は、ビシクロ[4,
5]、[5,5]、[5,6]、または[6,6]系として配置さ
れる7個〜12個の環原子を有し、さらにより代表的に
は、ビシクロ[5,6]または[6,6]系として配置される
9個または10個の環原子を有する。例としては、シクロ
プロピル、シクロブチル、シクロペンチル、1−シクロ
ペンテ−1−エニル、1−シクロペンテ−2−エニル、
1−シクロペンテ−3−エニル、シクロヘキシル、1−
シクロヘキセ−1−エニル、1−シクロヘキセ−2−エ
ニル、1−シクロヘキセ−3−エニル、フェニル、スピ
リル、およびナフチルが挙げられる。
T1またはW5複素環は、代表的には3員〜7員(2個〜
6個の炭素原子およびN、O、P、およびSから選択さ
れる1個〜3個のヘテロ原子)を有する単環、または7
員〜10員(4個〜9個の炭素原子およびN、O、P、お
よびSから選択される1個〜3個のヘテロ原子)を有す
る二環である。より代表的には、T1およびW5複素環式単
環は、3個〜6個の環原子(2個〜5個の炭素原子、お
よびN、O、およびSから選択される1個〜2個のヘテ
ロ原子)を有し、さらにより代表的には5個または6個
の環原子(3個〜5個の炭素原子、およびNおよびSか
ら選択される1個〜2個のヘテロ原子)を有する。T1
よびW5複素環式二環は、ビシクロ[4,5]、[5,5]、
[5,6]、または[6,6]系として配置される、7個〜10
個の環原子(6個〜9個の炭素原子、およびN、O、お
よびSから選択されるヘテロ原子)を有し、さらにより
好ましくはビシクロ[5,6]または[6,6]系として配置
される、9個〜10個の環原子(8個〜9個の炭素原子、
およびNおよびSから選択される1個〜2個のヘテロ原
子)を有する。
代表的には、T1およびW5複素環は、ピリジル、ピリダ
ジニル、ピリミジニル、ピラジニル、s−トリアジニ
ル、オキサゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、イソキ
ナゾリル、ピラゾリル、イソチアゾリル、フラニル、チ
オフラニル、チエニル、またはピロリルから選択され
る。
より代表的には、T1およびW5の複素環は、それらの炭
素原子または窒素原子を介して結合される。さらにより
代表的には、T1複素環は、本発明の組成物のシクロヘキ
セン環に対し、それらの窒素原子を介して安定な共有結
合により結合され、そしてW5複素環は、本発明の組成物
のシクロヘキセン環に対し、それらの炭素または窒素原
子を介して安定な共有結合により結合される。安定な共
有結合は、上記のような化学的に安定な構造である。
W5は、必要に応じて以下からなる群より選択される: U1は、Hまたは−X1W6であるが、代表的には後者であ
る。
X1は、結合、−CR5R5−、−(CR5R5−、−O−、
−N(H)−、−N(W6)−、−N(OH)−、−N(OW
6)−、−N(NH2)−、−N(N(H)(W6))−、−
N(N(W6)−、−N(H)N(W6)−、−S−、
−SO−、または−SO2−であり;代表的には、X1は、結
合、−CR5R5−、−(CR5R5−、−O−、−N(H)
−、−N(R5)−、−N(OH)−、−N(OR5)−、−
N(NH2)−、−N(N(H)(R5))−、−N(N(R
5)−、−N(H)N(R5)−、−S−、−SO−、
または−SO2−であり、より代表的には、X1は、結合、
−CR1R1−、−(CR1R1−、−O−、−NR1−、−N
(OR1)−、−N(NR1R1)−、−S−、−SO−、または
−SO2−である。通常は、X1は、−O−、−NH−、−S
−、−SO−、または−SO2−である。
W6は、−R5、−W5、−R5aW5、−C(O)OR6a、−C
(O)R6c、−C(O)N(R6b、−C(NR6b)(N
(R6b)、−C(NR6b)(N(H)R6b))、−C
(N(H)(N(R6b)、−C(S)N(R6b
または−C(O)R2であり、代表的には、−R5、−W5
または−R5aW5であり;いくつかの実施態様において
は、W6は、R1、−C(O)−R1、−CHR1W7、−CH(R1
aW7、−CH(W7(ここで、aは0または1である
が、W7が二価である場合0である)、または−C(O)
W7である。いくつかの実施態様においては、 W6は−CHR1W7または−C(O)W7,またはW6は−(C
H2m1CH((CH2m3R32,−(CH2m1C((CH2
m3R33;−(CH2m1CH((CH2m3R5aW52;−(CH2
m1CH((CH2m3R3)((CH2m3R5aW5);−(CH2m1
C((CH2m3R3(CH2m3R5aW5),(CH2m1C
((CH2m3R5aW5または−(CH2m1C((CH2m3R
3)((CH2m3R5aW52. であり;そしてここで、m3は1〜3の整数である。
W7はR3またはR5であるが、代表的には0個〜3個のR3
基で置換される1個〜12個の炭素原子を有するアルキル
であり、後者は、代表的には−NR1(R6b)、−N
(R6b、−OR6a、またはSR6aからなる群より選択さ
れる。より代表的には、W7は−OR1またはOR1で置換され
た3個〜12個の炭素原子を有するアルキルである。
一般に、U1は、R1O−、−OCHR1W7 U1基の例を表2に示す。
本発明の実施態様は、以下の式を有する化合物を含
む: ここで、E2はE1であるが、代表的には以下からなる群よ
り選択され: そしてここで、G2はG1であるが、代表的には以下からな
る群から選択され: そしてここで、T2はR4またはR5である。一般に、T2は、
0個〜3個のフッ素原子で置換された1個〜2個の炭素
原子を有するアルキルである。
U2は以下のうちの1つであり: ここで、R7は、H、−CH3、−CH2CH3、−CH2CH2CH3、−
OCH3、−OAc(−O−C(O)CH3)、−OH、−NH2、ま
たは−SHであり、代表的にはH、−CH3、または−CH2CH
3である。
基R6aおよびR6bは重要な官能基ではなく、そして広範
に変化し得る。Hでない場合、これらの機能は、親薬剤
物質のための中間体として作用することである。これ
は、それらが生物学的に不活性であることを意味してい
ない。それどころか、これらの基の重要な機能は、親薬
剤をプロドラッグに変換することであり、その結果、親
薬剤はインビボにおけるプロドラッグの変換によって放
出される。活性プロドラッグは、親薬剤よりも効果的に
吸収されるので、それらは、事実、インビボでしばしば
親薬剤よりも大きな効力を有する。R6aおよびR6bは、イ
ンビトロ(化学中間体の場合)、またはインビボ(プロ
ドラッグの場合)のいずれかで除去される。化学中間体
では、得られるプロファンクショナリティ(profunctio
nality)生成物(例えば、アルコール)が生理学的に受
容され得ることは特に重要ではないが、一般に、その生
成物が薬学的に無毒であればさらに望ましい。
R6aは、Hあるいはエーテル形成基またはエステル形
成基である。「エーテル形成基」は、親分子との間に安
定な共有結合を形成し得る基を意味し、そして以下の式
を有する基である: ∫−O−Va(V13,∫−O−Va(V1)(V2),∫−O
−Va(V3) ∫−O−Vb(V12,∫−O−Vb(V2),または∫−O
−Vc(V1) ここで、Vaは、代表的にはCおよびSiから選択される四
価の原子であり;Vbは、代表的にはB、Al、N、および
P、より代表的にはNおよびPから選択される三価の原
子であり;Vcは、代表的にはO、S、およびSeから選択
される二価の原子であり、より代表的にはSであり;V1
は、安定な1つの共有結合によりVa、VbまたはVcに結合
する基であり、代表的にはV1はW6基であり、より代表的
にはV1はH、R2、W5、または−R5aW5、さらにより代表
的にはHまたはR2であり;V2は、安定な共有二重結合に
よりVaまたはVbに結合する基であり、ただし、V2は=
O、=Sまたは=N−ではなく、代表的にはV2は、=C
(V1であり、ここで、V1は上記に定義される通りで
あり;そしてV3は安定な共有三重結合によりVaに結合す
る基であり、代表的にはV3は≡C(V1)であり、ここ
で、V1は上記に定義される通りである。
「エステル形成基」は、親分子との間に安定な共有結
合を形成し得る基を意味し、そして以下の式を有する基
である: ∫−O−Va(V1)(V4),∫−O−Vb(V4),∫−O
−Vd(V1(V4), ∫−O−Vd(V42,∫−O−Ve(V1(V4),また
は∫−O−Ve(V1)(V4 ここで、Va、Vb、およびV1は、上記に定義される通りで
あり;Vdは、代表的にはPおよびNから選択される五価
の原子であり;Veは、六価の原子(代表的にはS)であ
り;そしてV4は、安定な共有二重結合によりVa,Vb、Vd
またはVeに結合する基であり、ただし、少なくとも1つ
のV4は、=O、=Sまたは=N−V1であり、代表的には
V4は、=O、=S、または=N−以外の場合、=C
(V1であり、ここで、V1は上記に定義される通りで
ある。
−OH官能性(ヒドロキシ、酸または他の官能性のいず
れか)のための保護基は、「エーテルまたはエステル形
成基」の具体例である。
特に重要なものは、本明細書中に示される合成スキー
ム中で保護基として機能し得るエーテルまたはエステル
形成基である。しかし、いくつかのヒドロキシルおよび
チオ保護基は、当業者により理解されるように、エーテ
ル形成基またはエステル形成基のいずれでもなく、そし
て以下でR6cについて議論されるアミドの中に含まれ
る。R6cは、親分子からの加水分解によりヒドロキシル
またはチオを生じるように、ヒドロキシルまたはチオ基
を保護し得る。
エステル形成の役割において、R6aは、代表的には、
任意の酸性基(例としては、限定されないが、−CO2Hま
たは−C(S)OH基)に結合し、それにより、−CO2R6a
を生じる。R6aは、例えば、WO 95/07920号に列挙された
エステル基から導き出される。
R6aの例としては、(上記の)C3〜C12複素環またはア
リールが挙げられる。これらの芳香基は、必要に応じて
多環式または単環式である。例としては、フェニル;ス
ピリル;2−および3−ピロリル;2−および3−チエニ
ル;2−および4−イミダゾリル;2−、4−、および5−
オキサゾリル;3−および4−イソキサゾリル;2−、4
−、および5−チアゾリル;3−、4−、および5−イソ
チアゾリル;3−および4−ピラゾリル;1−、2−、3
−、および4−ピリジニル;ならびに1−、2−、4
−、および5−ピリミジニルが挙げられる; ハロ、R1、R1−O−C1−C12アルキレン、C1〜C12アル
コキシ、CN、NO2、OH、カルボキシ、カルボキシエステ
ル、チオール、チオエステル、C1〜C12ハロアルキル、
(1個〜6個のハロゲン原子)、C2〜C12アルケニル、
またはC2〜C12アルキニルで置換されたC3〜C12複素環ま
たはアリールがある。このような基としては、2−、3
−、および4−アルコキシフェニル(C1〜C12アルキ
ル);2−、3−、および4−メトキシフェニル;2−、3
−、および4−エトキシフェニル;2,3−、2,4−、2,5
−、2,6−、3,4−、および3,5−ジエトキシフェニル;2
−および3−カルボエトキシ−4−ヒドロキシフェニ
ル;2−および3−エトキシ−4−ヒドロキシフェニル;2
−および3−エトキシ−5−ヒドロキシフェニル;2−お
よび3−エトキシ−6−ヒドロキシフェニル;2−、3
−、および4−O−アセチルフェニル;2−、3−、およ
び4−ジメチルアミノフェニル;2−、3−、および4−
メチルメルカプトフェニル;2−、3−、および4−ハロ
フェニル(2−、3−、および4−フルオロフェニル、
ならびに2−、3−、および4−クロロフェニルを含
む);2,3−、2,4−、2,5−、2,6−、3,4−、および3,5
−ジメチルフェニル;2,3−、2,4−、2,5−、2,6−、3,4
−、および3,5−ビスカルボキシエチルフェニル;2,3
−、2,4−、2,5−、2,6−、3,4−、および3,5−ジメト
キシフェニル;2,3−、2,4−、2,5−、2,6−、3,4−、お
よび3,5−ジハロフェニル(2,4−ジフルオロフェニルお
よび3,5−ジフルロフェニルを含む);2−、3−、およ
び4−ハロアルキルフェニル(1個〜5個のハロゲン原
子、C1〜C12アルキル(4−トリフルオロメチルフェニ
ルを含む));2−、3−、および4−シアノフェニル;2
−、3−、および4−ニトロフェニル;2−、3−、およ
び4−ハロアルキルベンジル(1個〜5個のハロゲン原
子、C1〜C12アルキル(4−トリフルオロメチルベンジ
ル、ならびに2−、3−、および4−トリクロロメチル
フェニル、ならびに2−、3−、および4−トリクロロ
メチルフェニルを含む));4−N−メチルピペリジニ
ル;3−N−メチルピペリジニル;1−エチルピペラジニ
ル;ベンジル;アルキルサリチルフェニル(C1〜C4アル
キル(2−、3−、および4−エチルサリチルフェニル
を含む));2−、3−、および4−アセチルフェニル;
1,8−ジヒドロキシナフチル(−C10H6−OH)およびアリ
ールオキシエチル[C6〜C9アリール(フェノキシエチル
を含む)];2,2'−ジヒドロキシビフェニル;2−、3
−、および4−N,N−ジアルキルアミノフェノール;−C
6H4CH2−N(CH32;トリメトキシベンジル;トリエト
キシベンジル;2−アルキルピリジニル(C1〜4アルキ
ル); 2−カルボキシフェニルのC4〜C8エステル;ならびにア
リール部分が、3個〜5個のハロゲン原子、あるいはハ
ロゲン、C1〜C12アルコキシ(メトキシおよびエトキシ
を含む)、シアノ、ニトロ、OH、C1〜C12ハロアルキル
(1個〜6個のハロゲン原子;−CH2−CCl3を含む)、C
1〜C12アルキル(メチルおよびエチルを含む)、C2〜C
12アルケニルまたはC2〜C12アルキニルから選択される
1個〜2個の原子または基によって置換されたC1〜C4
ルキレン−C3〜C6−アリール(ベンジル、−CH2−ピロ
リル、−CH2−チエニル、−CH2−イミダゾリル、−CH2
−オキサゾリル、−CH2−イソキサゾリル、−CH2−チア
ゾリル、−CH2−イソチアゾリル、−CH2−ピラゾリル、
−CH2−ピリジニル、および−CH2−ピリジニルを含
む); アルコキシエチル[C1〜C6アルキル(−CH2−CH2−O
−CH3(メトキシエチル)を含む)]; アリールについての上述した任意の基、特にOH、また
は1個〜3個のハロ原子(−CH3、−CH(CH3、−C
(CH3、−CH2CH3、−(CH22CH3、−(CH23C
H3、−(CH24CH3、−(CH25CH3、−CH2CH2F、−CH2
CH2Cl、−CH2CF3、および−CH2CCl3を含む)によって置
換されたアルキル; −N−2−プロピルモルホリノ;2,3−ジヒドロ−6−ヒ
ドロキシインデン;セサモール;カテコールモノエステ
ル;−CH2−C(O)−N(R12;−CH2−S(O)
(R1);−CH2−S(O)(R1);−CH2−CH(OC
(O)CH2R1)−CH2(OC(O)CH2R1);コレステリ
ル;エノールピルベート(HOOC−C(=CH2)−);グ
リセロール; 5個あるいは6個の炭素の単糖、二糖、またはオリゴ
糖(3個〜9個の単糖残基); トリグリセリド、例えば、トリグリセリドのグリセリ
ル酸素を介して本明細書中の親化合物のアシルに結合し
たα−D−β−ジグリセリド(ここで、グリセリド脂質
を構成する脂肪酸は、一般的には天然に存在する飽和ま
たは不飽和C6〜26、C6〜18、またはC6〜10脂肪酸
(例えば、リノール酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パ
ルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、パルミトール
酸、リノレン酸などの脂肪酸)である); リン脂質のホスフェートを介してカルボキシル基に結
合したリン脂質; フタリジル(Claytonら、Antimicrob.Agents Chemo.5
(6):670−671[1974]の図1に示されている); 環状カーボネート、例えば、(5−Rd−2−オキソ−
1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルエステル(Sakam
otoら、Chem.Pharm.Bull.32(6)2241−2248[198
4])、ここでRdは、R1、R4、またはアリールである;
ならびに が挙げられる。
本発明の化合物のヒドロキシル基は、必要に応じてWO
94/21604号に開示の基III、IV、またはVのうちの1
つ、またはイソプロピルで置換される。
さらなる実施態様として、表Aは、例えば、酸素を介
して−C(O)O−および−P(O)(O−)基に結
合し得るR6aエステル部分の例を示す。いくつかのR6c
ミデートもまた示されており、これらは−C(O)−ま
たは−P(O)に直接結合する。構造1〜5、8〜1
0、および16、17、19〜22のエステルは、遊離ヒドロキ
シルを有する本明細書中の化合物と、対応するハロゲン
化物(クロライドまたはアシルクロライドなど)および
N,N−ジシクロヘキシル−N−モルホリンカルボキシア
ミジン(またはDBU、トリエチルアミン、CsCO3、N,N−
ジメチルアニリンなどのような別の塩基)とをDMF(ま
たはアセトニトリルまたはN−メチルピロリドンのよう
な他の溶媒)中で反応させることにより合成される。W1
がホスホネートである場合、構造5〜7、11、12、21、
および23〜26のエステルは、アルコールまたはアルコキ
シド塩(あるいは13、14、および15のような化合物の場
合には対応するアミン)と、モノクロロホスホネートま
たはジクロロホスホネート(あるいは別の活性化ホスホ
ネート)との反応により合成される。
本明細書中での使用に適切な他のエステルは、欧州特
許第632,048号に記載されている。
R6aはまた、「二重エステル」形成プロファンクショ
ナリティ(例えば、 あるいは、(酸性基の酸素に結合した)構造−CH(R1
たはW5)O((CO)R37)または−CH(R1またはW5
((CO)OR38)のアルキル−またはアリール−アシルオ
キシアルキル基であり、ここで、R37およびR38は、アル
キル、アリール、またはアルキルアリール基である(米
国特許第4,968,788号参照)。しばしば、R37およびR38
は、嵩高い基(例えば、分枝アルキル、オルト置換アリ
ール、メタ置換アリール、またはそれらの組合せ)であ
り、1個〜6個の炭素原子を有する、ノルマル、二級、
イソ、および三級アルキルを含む。例としては、ピバロ
イルオキシメチル基がある。これらは、経口投与のため
にプロドラッグで特に用いられる。このような有用なR
6a基の例は、アルキルアシルオキシメチルエステルおよ
びそれらの誘導体であり、以下を含む: プロドラッグの目的のために、代表的に選択されるエ
ステルは、抗生物質薬物のために以前から用いられてい
るエステルであって、特に環式カーボネート、2重エス
テル、またはフタリジル、アリール、またはアルキルエ
ステルである。
指摘したように、R6a、R6c、およびR6b基は必要に応
じて用いられ、合成手順の間の被保護基との副反応を防
止する。従って、これらは合成時に保護基(PRT)とし
て機能する。たいてい、保護を行う場合、どの基を保護
するかの決定、およびPRTの性質は、保護されるべき反
応の化学的性質(例えば、酸性、塩基性、酸化状態、還
元状態、または他の状態)および意図する合成方向(di
rection)に依存する。化合物が複数のPRTで置換される
なら、PRTは同一である必要ではなく、一般的に同一で
はない。一般に、PRTはカルボキシル、ヒドロキシル、
またはアミノ基を保護するために用いられる。遊離基を
得る脱保護の順序は、意図される合成方向および用いら
れる反応条件に依存し、そして当業者によって決定され
る通り、任意の順序で行われる。
非常に多くのR6aヒドロキシ保護基およびR6cアミド形
成基、および対応する化学的切断反応は、「Protective
Groups in Organic Chemistry」、Theodora W.Greene
(John Wiley & Sons、Inc.、New York、1991、ISBN−
0−471−62301−6)(「Greene」)に記載されてい
る。Kocienski、Philip J.;「Protecting Groups」(Ge
org Thieme Verlag Stuttgart、New York、1994)(こ
の全体は本明細書中に参考として援用される)も参照の
こと。特に第1章、保護基:概要、1頁〜20頁、第2
章、ヒドロキシ保護基、21頁〜94頁、第3章、ジオール
保護基、95頁〜117頁、第4章、カルボキシ保護基、118
頁〜154頁、第5章、カルボニル保護基、155頁〜184頁
を参照のこと。R6aカルボン酸、リン酸、ホスホネー
ト、スルホン酸、およびW1酸のための他の保護基につい
ては、以下で述べるGreeneを参照のこと。このような基
としては、エステル、アミド、ヒドラジドなどが挙げら
れるが、これらは例示のためであり、限定のためではな
い。
いくつかの実施態様においては、R6a保護された酸性
基は、酸性基のエステルであり、R6aはヒドロキシル含
有官能基の残基である。他の実施態様においては、R6c
アミノ化合物は、酸官能基を保護するために用いられ
る。適切なヒドロキシまたはアミノ含有官能基の残基
は、上述のものか、またはWO95/07920に見出される。ア
ミノ酸、アミノ酸エステル、ポリペプチド、またはアリ
ールアルコールの残基が特に重要である。代表的なアミ
ノ酸、ポリペプチド、およびカルボキシルエステル化ア
ミノ酸残基は、11頁〜18頁および基L1またはL2としてWO
95−07920の関連する本文に記載されている。WO 95/07
920は、リン酸のアミデートを明確に教示するが、この
ようなアミデートは、本明細書で述べられている任意の
酸基とWO 95/07920で述べられている任意のアミノ酸と
を用いて形成されることを理解すべきである。
W1酸官能基を保護するための代表的なR6aエステルも
また、WO95/07920に記載されているが、同一のエステル
が、'920公開公報のホスホネートを用いて形成されるよ
うに、本明細書の酸基を用いて形成され得ることをここ
でも理解すべきである。代表的なエステル基は、少なく
ともWO 95/07920、89頁〜93頁(R31〜R35として)、105
頁の表、および21頁〜23頁(Rとして)で定義されてい
る。非置換アリール(例えば、フェニルまたはアリール
アルキル(例えば、ベンジル))のエステルまたはヒド
ロキシ−、ハロ−、アルコキシ−、カルボキシ−、およ
び/またはアルキルエステルカルボキシ−置換アリール
もしくはアルキルアリール(特にフェニル、オルト−エ
トキシフェニル、またはC1〜C4アルキルエステルカルボ
キシフェニル(サリチル酸C1〜C12アルキルエステ
ル))のエステルが重要である。
保護された酸性基W1は、特にWO 95/07920のエステル
またはアミドを用いる場合、経口投与用のプロドラッグ
として有用である。しかし、本発明の化合物が経口経路
によって有効に投与されるためには、W1酸性基が保護さ
れることは必要不可欠ではない。保護された基を有する
本発明の化合物(特にアミノ酸アミデート、または置換
および非置換アリールエステル)は、全身的に投与され
るか、あるいは経口投与される場合、これらの化合物
は、インビボで加水分解により開裂し得、遊離酸を与え
る。
1またはそれ以上の酸性ヒドロキシルが保護される。
2以上の酸性ヒドロキシルが保護される場合、同一また
は異なる保護基が用いられる。例えば、エステルは異な
り得、あるいは同一であり得、あるいはアミデートとエ
ステルとの混合物が用いられ得る。
Greene(14頁〜118頁)に記載されている代表的なR6a
ヒドロキシ保護基としては、以下が挙げられる:エーテ
ル(メチル);置換メチルエーテル(メトキシメチル、
メチルチオメチル、t−ブチルチオメチル、(フェニル
ジメチルシリル)メトキシメチル、ベンジルオキシメチ
ル、p−メトキシベンジルオキシメチル、(4−メトキ
シフェノキシ)メチル、グアイアコールメチル、t−ブ
トキシメチル、4−ペンテニルオキシメチル、シロキシ
メチル、2−メトキシエトキシメチル、2,2,2−トリク
ロロエトキシメチル、ビス(2−クロロエトキシメチ
ル)、2−(トリメチルシリル)エトキシメチル、テト
ラヒドロピラニル、3−ブロモテトラヒドロピラニル、
テトラヒドロpチオピラニル(tetrahydropthiopyrany
l)、1−メトキシシクロヘキシル、4−メトキシテト
ラヒドロピラニル、4−メトキシテトラヒドロチオピラ
ニル、4−メトキシテトラヒドロpチオピラニル(4−
Methoxytetrahydroptiopyranyl)、S,S−ジオキシド、
1−[(2−クロロ−4−メチル)フェニル]−4−メ
トキシピペリジン−4−イル、35、1,4−ジオキサン−
2−イル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフ
ラニル、2,3,3a,4,5,6,7,7a−オクタヒドロ−7,8,8−ト
リメチル−4,7−メタノベンゾフラン−2−イル));
置換エチルエーテル(1−エトキシエチル、1−(2−
クロロエトキシ)エチル、1−メチル−1−メトキシエ
チル、1−メチル−1−ベンジルオキシエチル、1−メ
チル−1−ベンジルオキシ−2−フルオロエチル、2,2,
2−トリクロロエチル、2−トリメチルシリルエチル、
2−(フェニルセレニル)エチル、t−ブチル、アリ
ル、p−クロロフェニル、p−メトキシフェニル、2,4
−ジニトロフェニル、ベンジル);置換ベンジルエーテ
ル(p−メトキシベンジル、3,4−ジメトキシベンジ
ル、o−ニトロベンジル、p−ニトロベンジル、p−ハ
ロベンジル、2,6−ジクロロベンジル、p−シアノベン
ジル、p−フェニルベンジル、2−および4−ピコリ
ル、3−メチル−2−ピコリルN−オキシド、ジフェニ
ルメチル、p,p'−ジニトロベンズヒドリル、5−ジベン
ゾスベリル、トリフェニルメチル、α−ナフチルジフェ
ニルメチル、p−メトキシフェニルジフェニルメチル、
ジ(p−メトキシフェニル)フェニルメチル、トリ(p
−メトキシフェニル)メチル、4−(4'−ブロモフェナ
シルオキシ)フェニルジフェニルメチル、4,4',4"−ト
リス(4,5−ジクロロフタルイミドフェニル)メチル、
4,4',4"−トリス(レブリノイルオキシフェニル)メチ
ル、4,4',4"−トリス(ベンゾイルオキシフェニル)メ
チル、3−(イミダゾール−1−イルメチル)ビス
(4',4"−ジメトキシフェニル)メチル、1,1−ビス(4
−メトキシフェニル)−1'−ピレニルメチル、9−アン
トラニル、9−(9−フェニル)キサンテニル、9−
(9−フェニル−10−オキソ)アントラニル、1,3−ベ
ンゾジチオラン−2−イル、ベンズイソチアゾリル S,
S−ジオキシド);シリルエーテル(トリメチルシリ
ル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリル、ジメ
チルイソプロピルシリル、ジエトキシイソプロピルシリ
ル、ジメチルテキシルシリル、t−ブチルジメチルシリ
ル、t−ブチルジフェニルシリル、トリベンジルシリ
ル、トリ−p−キシリルシリル、トリフェニルシリル、
ジフェニルメチルシリル、t−ブチルメトキシフェニル
シリル);エステル(ホルメート、ベンゾイルホルメー
ト、アセテート、クロロアセテート、ジクロロアセテー
ト、トリクロロアセテート、トリフルオロアセテート、
メトキシアセテート、トリフェニルメトキシアセテー
ト、フェノキシアセテート、o−クロロフェノキシアセ
テート、p−ポリ−フェニルアセテート、3−フェニル
プロピオネート、4−オキソペンタノエート(レブリネ
ート)、4,4−(エチレンジチオ)ペンタノエート、ピ
バロエート、アダマントエート、クロトネート、4−メ
トキシクロトネート、ベンゾエート、p−フェニルベン
ゾエート、2,4,6−トリメチルベンゾエート(メシトエ
ート));カーボネート(メチル、9−フルオレニルメ
チル、エチル、2,2,2−トリクロロエチル、2−(トリ
メチルシリル)エチル、2−(フェニルスルホニル)エ
チル、2−(トリフェニルホスホニオ)エチル、イソブ
チル、ビニル、アリル、p−ニトロフェニル、ベンジ
ル、p−メトキシベンジル、3,4−ジメチルベンジル、
o−ニトロベンジル、p−ニトロベンジル、S−ベンジ
ルチオカーボネート、4−エトキシ−1−ナフチル、メ
チルジチオカルボネート);開裂を補助する基(2−ヨ
ードベンゾエート、4−アジドブチレート、4−ニトロ
(Niotro)−4−メチルペンタノエート、o−(ジブロ
モメチル)ベンゾエート、2−ホルミルベンゼンスルホ
ネート、2−(メチルチオメトキシ)エチルカーボネー
ト、4−(メチルチオメトキシ)ブチレート、2−(メ
チルチオメトキシメチル)ベンゾエート);その他のエ
ステル(2,6−ジクロロ−4−メチルフェノキシアセテ
ート、2,6−ジクロロ−4−(1,1,3,3−テトラメチルブ
チル)フェノキシアセテート、2,4−ビス(1,1−ジメチ
ルプロピル)フェノキシアセテート、クロロジフェニル
アセテート(Chorodiphenylacetate)、イソブチレー
ト、モノスクシネート、(E)−2−メチル−2−ブテ
ノエート(チグロネート)、o−(メトキシカルボニ
ル)ベンゾエート、p−ポリ−ベンゾエート、α−ナフ
トエート、ニトレート、アルキルN,N,N',N'−テトラメ
チルホスホロジアミデート、N−フェニルカルバメー
ト、ボレート、ジメチルホスフィノチオイル、2,4−ジ
ニトロフェニルスルフェネート);およびスルホネート
(スルホネート、メタンスルホネート(メシレート)、
ベンジルスルホネート、トシレート)。
より代表的には、R6aヒドロキシ保護基としては、置
換エチルエステル、置換ベンジルエーテル、ジリルエー
テル、およびエステル(スルホン酸エステルを含む)が
挙げられ、さらにより代表的には、トリアルキルシリル
エーテル、トシレートおよびアセテートが挙げられる。
代表的な1,2−ジオール保護基(従って、一般的に2
つのOH基がR6a保護官能基となっている)は、Greeneの1
18頁〜142頁に記載されており、環式アセタールおよび
ケタール(メチレン、エチリデン、1−t−ブチルエチ
リデン、1−フェニルエチリデン、(4−メトキシフェ
ニル)エチリデン、2,2,2−トリクロロエチリデン、ア
セトニド(イソプロピリデ)、シクロペンチリデン、シ
クロヘキシリデン、シクロヘプチリデン、ベンジリデ
ン、p−メトキシベンジリデン、2,4−ジメトキシベン
ジリデン、3,4−ジメトキシベンジリデン、2−ニトロ
ベンジリデン);環式オルトエステル(メトキシメチレ
ン、エトキシメチレン、ジメトキシメチレン、1−メト
キシエチリデン、1−エトキシエチリデン、1,2−ジメ
トキシエチリデン、α−メトキシベンジリデン、1−
(N,N−ジメチルアミノ)エチリデン誘導体、α−(N,N
−ジメルアミノ)ベンジリデン誘導体、2−オキシシク
ロペンチリデン);シリル誘導体(ジ−t−ブチルシリ
レン基、1,3−(1,1,3,3−テトライソプロピルジシロキ
サニリデン)、およびテトラ−t−ブトキシジシロキサ
ン−1,3−ジイリデン)、環状カーボネート、環式ボロ
ネート、エチルボロネートおよびフェニルボロネートが
挙げられる。
より代表的には、1,2−ジオール保護基としては、表
Bに示されるものが挙げられ、さらにより代表的には、
エポキシド、アセトニド、環式ケタール、およびアリー
ルアセタールである。
R9はC1〜C6アルキルである。
R6bはH、アミノ保護基、またはカルボキシル含有化
合物の残基であり、特にH、−C(O)R4、アミノ酸、
ポリペプチド、もしくは−C(O)R4、アミノ酸、また
はポリペプチドではない保護基である。アミドを形成す
るR6bは例えば、G1基において見出される。R6bがアミノ
酸またはポリペプチドである場合、R6bは構造R15NHCH
(R16)C(O)−(ここで、R15はH、アミノ酸、また
はポリペプチド残基であるか、またはR5であり、そして
R16以下に定義される)を有する。
R16は低級アルキル、またはアミノ置換低級アルキル
(C1〜C6)、カルボキシル、アミド、カルボキシエステ
ル、ヒドロキシル、C6〜C7アリール、グアニジニル、イ
ミダゾリル、インドリイル、スルフヒドリル、スルホキ
シド、および/またはアルキルホスフェートである。R
10もまたアミノ酸αNと一緒になってプロリン残基(R
10=−(CH2−)を形成する。しかし、R10は一般
に、天然のアミノ酸の側鎖(例えば、H、−CH3、−CH
(CH3、−CH2−CH(CH3、−CHCH3−CH2−CH3
−CH2−C6H5、−CH2CH2−S−CH3、−CH2OH、−CH(O
H)−CH3、−CH2−SH、−CH2−C6H4OH、−CH2−CO−N
H2、−CH2−CH2−CO−NH2、−CH2−COOH、−CH2−CH2
COOH、−(CH2−NH2および−(CH2−NH−C(N
H2)−NH2)である。R10としてはまた、1−グアニジノ
プロプ−3−イル、ベンジル、4−ヒドロキシベンジ
ル、イミダゾール−4−イル、インドール−3−イル、
メトキシフェニルおよびエトキシフェニルが挙げられ
る。
R6bは、その大部分が、カルボン酸の残基であるが、G
reeneの315頁〜383頁に記載されている任意の代表的な
アミノ保護基が有用である。これらとしては、カルバメ
ート(メチルおよびエチル、9−フルオレニルメチル、
9(2−スルホ)フルオロエニルメチル、9−(2,7−
ジブロモ)フルオレニルメチル、2,7−ジ−t−ブチル
−[9−(10,10−ジオキソ−10,10,10,10−テトラヒド
ロチオキサンチル]メチル、4−メトキシフェナシ
ル);置換エチル(2,2,2−トリクロロエチル(trichor
oethyl)、2−トリメチルシリルエチル、2−フェニル
エチル、1−(1−アダマンチル)−1−メチルエチ
ル、1,1−ジメチル−2−ハロエチル、1,1−ジメチル−
2,2−ジブロモエチル、1,1−ジメチル−2,2,2−トリク
ロロエチル、1−メチル−1(4−ビフェニルイル)エ
チル、1−(3,5−ジ−t−ブチルフェニル)−1−メ
チルエチル、2,(2'−および4'−ピリジル)エチル、2
−(N,N−ジシクロヘキシルカルボキサミド)エチル、
t−ブチル、1−アダマンチル、ビニル、アリル、1−
イソプロピルアリル、シンナミル、4−ニトロシンナミ
ル、8−キノリル、N−ヒドロキシピペリジニル、アル
キルジチオ、ベンジル、p−メトキシベンジル、p−ニ
トロベンジル、p−ブロモベンジル、p−クロロベンジ
ル、2,4−ジクロロベンジル、4−メチルスルフィニル
ベンジル、9−アントリルメチル、ジフェニルチル);
開裂を補助する基(2−メチルチオエチル、2−メチル
スルホニルエチル、2−(p−トルエンスルホニル)エ
チル、[2−(1,3−ジチアニル)]メチル、4−メチ
ルチオフェニル、2,4−ジメチルチオフェニル、2−ホ
スホニオエチル、2−トリフェニルホスホニオイソプロ
ピル、1,1−ジメチル−2−シアノエチル、m−クロロ
(choro)−p−アシロキシベンジル、p−(ジヒドロ
キシボリル)ベンジル、5−ベンズイソキサゾリルメチ
ル、2−(トリフルオロメチル)−6−クロモニルメチ
ル);光分解開裂し得る基(m−ニトロフェニル、3,5
−ジメトキシベンジル、o−ニトロベンジル、3,4−ジ
メトキシ−6−ニトロベンジル、フェニル(o−ニトロ
フェニル)メチル);尿素型誘導体(フェノチアジニル
−(10)−カルボニル、N'−p−トルエンスルホニルア
ミノカルボニル、N'−フェニルアミノチオカルボニ
ル);その他のカルバメート(t−アミル、S−ベンジ
ルチオカルバメート、p−シアノベンジル、シクロブチ
ル、シクロヘキシル、シクロペンチル、シクロプロピル
メチル、p−デシルオキシベンジル、ジイソプロピルメ
チル、2,2−ジメトキシカルボニルビニル、o−(N,N−
ジメチルカルボキサミド)ベンジル、1,1−ジメチル−
3−(N,N−ジメチルカルボキサミド)プロピル、1,1−
ジメチルプロピニル、ジ(2−ピリジル)メチル、2−
フラニルメチル、2−ヨードエチル、イソボルニル、イ
ソブチル、イソニコチニル、p−(p'−メトキシフェニ
ルアゾ)ベンジル、1−メチルシクロブチル、1−メチ
ルシクロヘキシル、1−メチル−1−シクロプロピルメ
チル、1−メチル−1−(3,5−ジメトキシフェニル)
エチル、1−メチル−1−(p−フェニルアゾフェニ
ル)エチル、1−メチル−1−フェニルエチル、1−メ
チル−1−(4−ピリジル)エチル、フェニル、p−
(フェニルアゾ)ベンジル、2,4,6−トリ−t−ブチル
フェニル、4−(トリメチルアンモニウム)ベンジル、
2,4,6−トリメチルベンジル);アミド(N−ホルミ
ル、N−アセチル、N−クロロアセチル(N−choroace
tyl)、N−トリクロロアセチル(N−trichoroacety
l)、N−トリフルオロアセチル、N−フェニルアセチ
ル、N−3−フェニルプロピオニル、N−ピコリノイ
ル、N−3−ピリジルカルボキサミド、N−ベンゾイル
フェニルアラニル、N−ベンゾイル、N−p−フェニル
ベンゾイル);開裂を補助するアミド(N−o−ニトロ
フェニルアセチル、N−o−ニトロフェノキシアセチ
ル、N−アセトアセチル、(N'−ジチオベンジルオキシ
カルボニルアミド)アセチル、N−3−(p−ヒドロキ
シフェニル)プロピオニル、N−3−(O−ニトロフェ
ニル)プロピオニル、N−2−メチル−2−(o−ニト
ロフェノキシ)プロピオニル、N−2−メチル−2−
(o−フェニルアゾフェノキシ)プロピオニル、N−4
−クロロブチリル、N−3−メチル−3−ニトロブチリ
ル、N−o−ニトロシンナモイル、N−アセチルメチオ
ニン、N−o−ニトロベンゾイル、N−o−(ベンゾイ
ルオキシメチル)ベンゾイル、4,5−ジフェニル−3−
オキサゾリン−2−オン);環式イミド誘導体(N−フ
タルイミド、N−ジチアスクシノイル、N−2,3−ジフ
ェニルマレオイル、N−2,5−ジメチルピロリル、N−
1,1,4,4−テトラメチルジシリルアザシクロペンタン付
加体、5−置換1,3−ジメチル−1,3,5−トリアザシクロ
ヘキサン−2−オン、5−置換1,3−ジベンジル−1,3,5
−トリアザシクロヘキサン−2−オン、1−置換3,5−
ジニトロ−4−ピリドニル);N−アルキルおよびN−ア
リールアミン(N−メチル、N−アリル、N−[2−
(トリメチルシリル)エトキシ]メチル、N−3−アセ
トキシプロピル、N−(1−イソプロピル−4−ニトロ
−2−オキソ−3−ピロリン−3−イル)、第4級アン
モニウム塩、N−ベンジル、N−ジ(4−メトキシフェ
ニル)メチル、N−5−ジベンゾスベリル、N−トリフ
ェニルメチル、N−(4−メトキシフェニル)ジフェニ
ルメチル、N−9−フェニルフルオレニル、N−2,7−
ジクロロ−9−フルオレニルメチレン、N−フェロセニ
ルメチル、N−2−ピコリルアミンN'−オキシド)、イ
ミン誘導体(N−1,1−ジメチルチオメチレン、N−ベ
ンジリデン、N−p−メトキシベンジリデン、N−ジフ
ェニルメチレン、N−[(2−ピリジル)メシチル]メ
チレン、N,(N',N'−ジメチルアミノメチレン、N,N'−
イソプロピリデン、N−p−ニトロベンジリデン、N−
サリチリデン、N−5−クロロサリチリデン、N−(5
−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)フェニルメチレ
ン、N−シクロヘキシリデン);エナミン誘導体(N−
(5,5−ジメチル−3−オキソ−1−シクロヘキセニ
ル));N−金属誘導体(N−ボラン誘導体、N−ジフェ
ニルほう酸誘導体、N−[フェニル(ペンタカルボニル
クロムまたはタングステン)]カルベニル、N−銅また
はN−亜鉛キレート);N−N誘導体(N−ニトロ、N−
ニトロソ、N−オキシド);N−P誘導体(N−ジフェニ
ルホスフィニル、N−ジメチルチオホスフィニル、N−
ジフェニルチオホスフィニル、N−ジアルキルホスホリ
ル、N−ジベンジルホスホリル、N−ジフェニルホスホ
リル);N−Si誘導体;N−S誘導体;N−スルフェニル誘導
体(N−ベンゼンスルフェニル、N−o−ニトロベンゼ
ンスルフェニル、N−2,4−ジニトロベンゼンスルフェ
ニル、N−ペンタクロロベンゼンスルフェニル、N−2
−ニトロ−4−メトキシベンゼンスルフェニル、N−ト
リフェニルメチルスルフェニル、N−3−ニトロピリジ
ンスルフェニル);およびN−スルホニル誘導体(N−
p−トルエンスルホニル、N−ベンゼンスルホニル、N
−2,3,6−トリメチル−4−メトキシベンゼンスルホニ
ル、N−2,4,6−トリメトキシベンゼンスルホニル、N
−2,6−ジメチル−4−メトキシベンゼンスルホニル、
N−ペンタメチルベンゼンスルホニル、N−2,3,5,6−
テトラメチル−4−メトキシベンゼンスルホニル、N−
4−メトキシベンゼンスルホニル、N−2,4,6−トリメ
チルベンゼンスルホニル、N−2,6−ジメトキシ−4−
メチルベンゼンスルホニル、N,2,2,5,7,8−ペンタメチ
ルクロマン−6−スルホニル、N−メタンスルホニル、
N−β−トリメチルシリエタンスルホニル(trimethyls
ilyethanesulfonyl)、N−9−アントラセンスルホニ
ル、N−4−(4',8'−ジメトキシナルチルメチル)ベ
ンゼンスルホニル、N−ベンジルスルホニル、N−トリ
フルオロメチルスルホニル、N−フェナシルスルホニ
ル)が挙げられる。
より代表的には、保護されたアミノ基としては、カル
バメートおよびアミドが挙げられ、よりさらに代表的に
は、−NHC(O)R1または−N=CR1N(R1が挙げら
れる。G1部位、特にアミノまたは−NH(R5)についてプ
ロドラッグとしても有用な他の保護基は以下である: 例えば、Alexander,Jら;J.Med.Chem,1996,39,480−486
を参照のこと。
R6cはHまたはアミノ含有化合物の残基であり、特に
アミノ酸、ポリペプチド、保護基、−NHSO2R4、NHC
(O)R4、−N(R4、NH2、または−NH(R4
(H)である。ここで例えば、W1のカルボン酸またはリ
ン酸基はこのアミンと反応し、−C(O)R6c、−P
(O)(R6cまたは−P(O)(OH)(R6c)におけ
るようにアミドを形成する。一般的には、R6cは構造R17
C(O)CH(R16)NH−(ここで、R17はOH、OR6a、OR5
アミノ酸またはポリペプチド残基である)を有する。
アミノ酸は低分子量(約1000MW未満のオーダー)の化
合物であり、少なくとも1つのアミノまたはイミノ基、
および少なくとも1つのカルボキシル基を含む。一般
に、アミノ酸は天然に見出される。すなわち、アミノ酸
は生物学的物質(例えば、細菌または他の微生物、植
物、動物またはヒト)中に検出され得る。適切なアミノ
酸は、代表的にはαアミノ酸である。すなわち、1つの
アミノまたはイミノの窒素原子が、1置換または非置換
α炭素原子によって1つのカルボキシル基の炭素原子か
ら隔てられていることによって特徴づけられる化合物で
ある。特に重要なのは、疎水性残基(例えば、モノまた
はジ−アルキルあるいはアリールアミノ酸、シクロアル
キルアミノ酸など)である。これらの残基は、親薬剤の
分配係数を増加させることにより、細胞浸透性に寄与す
る。代表的には、残基はスルフヒドリルまたはグアニジ
ノ置換基を含有しない。
天然のアミノ酸残基は、植物、動物、または微生物
(特にこれらのタンパク質)に天然に見出される。ポリ
ペプチドは、最も代表的には、このような天然のアミノ
酸残基で実質的に構成される。これらのアミノ酸は、グ
リシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、
セリン、スレオニン、システイン、メチオニン、グルタ
ミン酸、アスパラギン酸、リジン、ヒドロキシリジン、
アルギニン、ヒスチジン、フェニルアラニン、チロシ
ン、トリプトファン、プロリン、アスパラギン、グルタ
ミン、およびヒドロキシプロリンである。
R6bおよびR6cが単一のアミノ酸残基またはポリペプチ
ドである場合、これらは通常、R3、W6、W1および/また
はW2で置換されるが、代表的にはW1またはW2だけで置換
される。これらの結合体(conjugate)は、アミノ酸の
カルボキシル基(または、例えば、ポリペプチドのC末
端のアミノ酸)とW2との間にアミド結合を形成すること
により生成される。同様に、W1と、アミノ酸またはポリ
ペプチドのアミノ基との間で結合が形成される。一般
に、親分子の任意の部分の1つだけが、本明細書に記載
されるようなアミノ酸でアミド化されるが、1つを超え
る許容された部位でアミノ酸を導入するのは、本発明の
範囲内である。通常、W1のカルボキシル基がアミノ酸で
アミド化される。一般に、アミノ酸のα−アミノ基また
はα−カルボキシ基、またはポリペプチドの末端アミノ
基もしくはカルボキシル基が、親官能基に結合してい
る。すなわち、アミノ酸側鎖のカルボキシル基またはア
ミノ基は、通常、親化合物とアミド結合を形成するため
には用いられない(これらの基は、さらに以下に記載さ
れるように結合体の合成の間に保護を必要とし得る
が)。
アミノ酸またはポリペプチドのカルボキシル含有側鎖
に関して、カルボキシル基は必要に応じて、例えばR6a
でブロックされるか、R5でエステル化されるか、あるい
はR6cでアミド化されることが理解される。同様に、ア
ミノ側鎖R16は、必要に応じてR6bでブロックされるか、
またはR5で置換される。
側鎖アミノ基またはカルボキシル基でのこのようなエ
ステル結合またはアミド結合は、親分子でのエステルま
たはアミドのように、インビボまたはインビトロで、酸
性条件下(pH<3)または塩基性条件下(pH>10)で、
必要に応じて加水分解性である。あるいは、これらはヒ
トの胃腸管内で実質的に安定であるが、血液内、あるい
は細胞内環境において酵素によって加水分解する。エス
テルまたはアミノ酸、あるいはポリペプチドアミデート
はまた、遊離アミノ基またはカルボキシル基を含有する
親分子の調製のための、中間体として有用である。親化
合物の遊離酸または塩基は、例えば、本発明のエステ
ル、またはアミノ酸、あるいはポリペプチド結合体から
通常の加水分解手順により容易に形成される。
アミノ酸残基が1またはそれ以上のキラル中心を含む
場合、任意のD、L、、メソ、トレオ、またはエリトロ
(適切な)ラセミ体、スケールメート(scalemate)、
またはこれらの混合物のいずれもが用いられ得る。(ア
ミドが遊離酸または遊離アミンの化学的中間体として用
いられる場合のように)一般に中間体が酵素によらずに
加水分解されるのならば、D異性体が有用である。他
方、L異性体はより用途が広い。なぜなら、L異性体は
酵素によらない加水分解および酵素による加水分解の両
方に鋭敏であり得、そして胃腸管内のアミノ酸またはジ
ペプチジル輸送系によってより効率よく輸送され得る。
残基がR6bおよびR6cによって表現される適切なアミノ
酸の例としては、以下が挙げられる: グリシン; アミノポリカルボン酸(例えば、アスパラギン酸、β
−ヒドロキシアスパラギン酸、グルタミン酸、β−ヒド
ロキシグルタミン酸、β−メチルアスパラギン酸、β−
メチルグルタミン酸、β,β−ジメチルアスパラギン
酸、γ−ヒドロキシグルタミン酸、β,γ−ジヒドロキ
シグルタミン酸、β−フェニルグルタミン酸、γ−メチ
レングルタミン酸、3−アミノアジピン酸、2−アミノ
ピメリン酸、2−アミノスベリン酸、および2−アミノ
セバシン酸); アミノ酸アミド(例えば、グルタミンおよびアスパラ
ギン); ポリアミノ−または多塩基−モノカルボン酸(例え
ば、アルギニン、リジン、β−アミノアラニン、γ−ア
ミノブチリン、オルチニン、シトルリン、ホモアルギニ
ン、ホモシトルリン、ヒドロキシリジン、アロヒドロキ
シリジン、およびジアミノ酪酸); 他の塩基性アミノ酸残基(例えば、ヒスチジン); ジアミノジカルボン酸(例えば、α,α’−ジアミノ
コハク酸、α,α’−ジアミノグルタル酸、α,α’−
ジアミノアジピン酸、α,α’−ジアミノピメリン酸、
α,α’−ジアミノ−β−ヒドロキシピメリン酸、α,
α’−ジアミノスベリン酸、α,α’−ジアミノアゼラ
イン酸、およびα,α’−ジアミノセバシン酸); イミノ酸(例えば、プロリン、ヒドロキシプロリン、
アロヒドロキシプロリン、γ−メチルプロリン、ピペコ
リン酸、5−ヒドロキシピペコリン酸、およびアゼチジ
ン−2−カルボン酸); モノ−またはジ−アルキル(代表的にはC1〜C8分枝ま
たは直鎖)アミノ酸(例えば、アラニン、バリン、ロイ
シン、アリルグリシン、ブチリン(butyrine)、ノルバ
リン、ノルロイシン、ヘプチリン、α−メチルセリン、
α−アミノ−α−メチル−γ−ヒドロキシ吉草酸、α−
アミノ−α−メチル−δ−ヒドロキシ吉草酸、α−アミ
ノ−α−メチル−ε−ヒドロキシカプロン酸、イソバリ
ン、α−メチルグルタミン酸、α−アミノイソ酪酸、α
−アミノジエチル酢酸、α−アミノジイソプロピル酢
酸、α−アミノジ−n−プロピル酢酸、α−アミノジイ
ソブチル酢酸、α−アミノジ−n−ブチル酢酸、α−ア
ミノエチルイソプロピル酢酸、α−アミノ−n−プロピ
ル酢酸、α−アミノジイソアミル酢酸(α−aminodiiso
amyacetic acid)、α−メチルアスパラギン酸、α−メ
チルグルタミン酸、1−アミノシクロプロパン−1−カ
ルボン酸、イソロイシン、アロイソロイシン、tert−ロ
イシン、β−メチルトリプトファン、およびα−アミノ
−β−エチル−β−フェニルプロピオン酸); β−フェニルセリニル; 脂肪族α−アミノ−β−ヒドロキシ酸(例えば、セリ
ン、β−ヒドロキシロイシン、β−ヒドロキシノルロイ
シン、β−ヒドロキシノルバリン、およびα−アミノ−
β−ヒドロキシステアリン酸); α−アミノ、α−、γ−、δ−またはε−ヒドロキシ
酸(ホモセリン、γ−ヒドロキシノルバリン、δ−ヒド
ロキシノルバリン、およびε−ヒドロキシノルロイシン
残基;カナビン(canavine)およびカナリン;γ−ヒド
ロキシオルチニン; 2−ヘキソサミン酸(hexosaminic acid)(例えば、
D−グルコサミン酸、またはD−ガラクトサミン酸); α−アミノ−β−チオール(例えば、ペニシルアミ
ン、β−チオールノルバリン、またはβ−チオールブチ
リン); システインを含む他のイオウ含有アミノ酸残基;ホモ
システイン、β−フェニルメチオニン、メチオニン、S
−アリル−L−システインスルホキシド、2−チオール
ヒスチジン、シスタチオニン、ならびにシステインまた
はホモシステインのチオールエーテル; フェニルアラニン、トリプトファン、および環置換α
アミノ酸(例えば、フェニル−またはシクロヘキシルア
ミノ酸α−アミノフェニル酢酸、α−アミノシクロヘキ
シル酢酸、およびα−アミノ−β−シクロヘキシルプロ
ピオン酸;アリール、低級アルキル、ヒドロキシ、グア
ニジノ、オキシアルキルエーテル、ニトロ、イオウ、ま
たはハロ置換フェニルを含有するフェニルアラニンアナ
ログおよび誘導体(例えば、チロシン、メチルチロシ
ン、およびo−クロロ、p−クロロ、3,4−ジクロロ、
o−、m−、またはp−メチル、2,4,6−トリメチル、
2−エトキシ−5−ニトロ、2−ヒドロキシ−5−ニト
ロおよびp−ニトロ−フェニルアラニン);フリル−、
チエニル−、ピリジル−、ピリミジニル−、プリニル
−、またはナフチル−アラニン;およびトリプトファン
アナログおよび誘導体(キヌレニン、3−ヒドロキシキ
ヌレニン、2−ヒドロキシトリプトファンおよび4−カ
ルボキシトリプトファンを含む); α−アミノ置換アミノ酸(サルコシンン(N−メチル
グリシン)、N−ベンジルグリシン、N−メチルアラニ
ン、N−ベンジルアラニン、N−メチルフェニルアラニ
ン、N−ベンジルフェニルアラニン、N−メチルバリン
およびN−ベンジルバリンを含む);および α−ヒドロキシおよび置換α−ヒドロキシアミノ酸
(セリン、トレオニン、アロトレオニン、ホスホセリ
ン、およびホスホトレオニンを含む)。
ポリペプチドは、あるアミノ酸モノマーのカルボキシ
ル基が、アミド結合で隣のアミノ酸モノマーのアミノ基
またはイミノ基と結合しているアミノ酸のポリマーであ
る。ポリペプチドとしては、ジペプチド、低分子量ポリ
ペプチド(約1500−5000MW)、およびタンパク質が挙げ
られる。タンパク質は、必要に応じて、3、5、10、5
0、75、100またはこれ以上の残基を含有し、さらに適切
にはヒト、動物、植物、または微生物タンパク質と実質
的に配列が相同である。これには、酵素(例えば、ヒド
ロゲンペルオキシダーゼ)およびKLHのような免疫原、
または抗体、あるいはそれに対する免疫反応が生じるこ
とが望まれる任意のタイプのタンパク質が挙げられる。
ポリペプチドの性質および種類は、非常に広範囲で変化
し得る。
ポリペプチドアミデートは、ポリペプチド(投与され
る動物において免疫原性でなければ)または本発明の化
合物の残余部分上のエピトープのいずれかに対する抗体
を生じることにおいて、免疫原として有用である。
親の非ペプチジル化合物に結合し得る抗体は、例え
ば、診断または親化合物の製造において、混合物から親
化合物を分離するために用いられる。親化合物とポリペ
プチドとの結合体は、一般に、非常に相同の動物におい
て、そのポリペプチドよりも免疫原性であり、従ってポ
リペプチドがより免疫原性になり、これに対する抗体を
生じさせることが促進される。従って、ポリペプチドま
たはタンパク質は、抗体を生じるために一般的に用いら
れる動物(例えば、ウサギ、マウス、ウマ、またはラッ
ト)において免疫原性である必要は必ずしもないが、最
終生成物である結合体は、少なくとも1種のそのような
動物において免疫原性であるべきである。ポリペプチド
は、必要に応じて、酸性ヘテロ原子に近接する第1残基
と第2残基との間のペプチド結合にペプチド分解性酵素
切断部位を有する。このような切断部位は、酵素認識構
造(例えば、ペプチド分解性酵素により認識される特定
の残基配列)に隣接する。
本発明のポリペプチド結合体を切断するペプチド分解
性酵素は周知であり、そして特にカルボキシペプチダー
ゼを包含する。カルボキシペプチダーゼは、C末端残基
を除去することによりポリペプチドを切断し、そして多
くの場合、特定のC末端配列に特異的である。このよう
な酵素およびそれらの一般的な基質に必要とされる条件
は周知である。例えば、(残基の所定の対および遊離カ
ルボキシル末端を有する)ジペプチドは、そのα−アミ
ノ基により本明細書中の化合物のリン原子または炭素原
子に共有結合する。W1がホスホネートである実施態様に
おいては、このペプチドは、適切なペプチド分解性酵素
によって切断され、近接するアミノ酸残基のカルボキシ
ルが、ホスホノアミデート結合を自己触媒的に切断する
ようになると考えられる。
適切なジペプチジル基(これらの1文字コードにより
示される)は、 トリペプチド残基もまた、R6bまたはR6cとして有用で
ある。W1がホスホネートである場合、配列−X4−pro−X
5−(ここで、X4は任意のアミノ酸残基であり、そしてX
5はアミノ酸残基、プロリンのカルボキシルエステル、
または水素である)は、管腔内(luminal)カルボキシ
ペプチダーゼによって切断され、遊離カルボキシルを有
するX4を生じ、これは次にホスホノアミデート結合を自
己触媒的に切断すると考えられる。X5のカルボキシ基
は、必要に応じて、ベンジルでエステル化される。
ジペプチド種またはトリペプチド種は、腸の粘膜また
は他の細胞型への輸送に影響を与え得る公知の輸送特性
および/またはペプチダーゼへの感受性に基づいて選択
され得る。α−アミノ基を欠くジペプチドまたはトリペ
プチドは、腸の粘膜細胞の刷子縁膜に見出されるペプチ
ド輸送体のための輸送基質である(Bai、J.P.F.、「Pha
rm Res.」9:969−978(1992))。従って、輸送に適し
た(transport competent)ペプチドは、アミデート化
合物のバイオアベイラビリティを増強するために用いら
れ得る。D立体配置で1つまたはそれ以上のアミノ酸を
有するジ−またはトリペプチドもまた、ペプチド輸送に
適合し、そして本発明のアミデート化合物中に用いられ
得る。D立体配置のアミノ酸は、刷子縁に一般的なプロ
テアーゼ(例えば、アミノペプチダーゼN(EC.3.4.11.
2))による加水分解に対するジ−またはトリペプチド
の感受性を低下させるために用いられ得る。さらに、ジ
−またはトリペプチドは、あるいは、腸の管腔に見出さ
れるプロテアーゼによる加水分解に対する相対的な耐性
に基づいて選択される。例えば、aspおよび/またはglu
を欠くトリペプチドまたはポリペプチドは、アミノペプ
チダーゼA(EC.3.4.11.7)に対する基質としては十分
でなく、N末端側に疎水性アミノ酸(leu、tyr、phe、v
al、trp)のアミノ酸残基を欠くジ−またはトリペプチ
ドは、エンドペプチダーゼ24.11(EC 3.4.24.11)に対
する基質としては十分でなく、そして遊離カルボキシル
末端から2番目の部分のpro残基を欠くペプチドは、カ
ルボキシペプチダーゼP(EC 3.4.17)に対する基質と
しては十分ではない。同様の考察が、サイトゾル、腎
臓、肺、血清および他のペプチダーゼによる加水分解に
対して比較的耐性であるか、あるいは比較的影響を受け
やすいかのいずれかであるペプチドの選択に当てはま
る。このような切断されにくいポリペプチドアミデート
は、免疫原性であるか、または免疫原を調製するために
タンパク質と結合するために有用である。
本発明の他の実施態様は、式(VII)または(VIII)
の組成物、およびその塩、溶媒和物、分割されたエナン
チオマー、および精製されたジアステレオマーに関す
る: ここで、E1、G1、T1、U1、J1、J1a、J2およびJ2aは、以
下を除き、上記で定義された通りである: T1は−NR1W3、ヘテロ環、またはG1と一緒になって以
下の構造を有する基を形成する X1は、結合、−O−、−N(H)−、−N(R5)−、
−S−、−SO−、または−SO2−である;但し、U1がH
または−CH2CH(OH)CH2(OH)である化合物を除く。
上記に詳細に記載された式(I)−(VI)の代表的ま
たは通常の各々の実施態様もまた、式(VII)および(V
III)の代表的実施態様である。
式(VII)および(VIII)(ここで、U1はHまたは−C
H2CH(OH)CH2(OH)である)の多くの化合物の合成
は、Nishimura、Yら;J.Antibiotics、1993、46
(2)、300;46(12)、1883;およびNat.Prod.Lett.199
2、(1)、39で提供されている。本発明のU1基の付
着は、それらに記載されたように行われる。
立体異性 本発明の化合物は、任意のまたは全ての不斉原子で富
化または分割された光学異性体である。例えば、表記か
ら明らかなキラル中心体は、キラル異性体またはラセミ
混合物として提供される。ラセミおよびジアステレオマ
ー混合物の両方、および単離あるいは合成され、エナン
チオマーのもう一方あるいはジアステレオマーのもう一
方が実質的に存在しない個々の光学異性体は、全て本発
明の範囲内である。ラセミ混合物は、その個々の実質的
に光学的に純粋な異性体に、周知の方法(例えば、光学
活性な補助体(例えば、酸または塩基)を用いて形成さ
れたジアステレオマー塩を分離し、次いで光学活性物質
に戻す方法)によって分離される。ほとんどの場合、所
望の光学異性体は、(所望の出発物質の適切な立体異性
体を用いて開始する)立体特異的反応によって合成され
る。
本発明の化合物の例示的な立体化学を以下の表Cに述
べる。
本発明の化合物は、特定の場合、互変異性体として存
在し得る。例えば、イミダゾール、グアニジン、アミジ
ン、およびテトラゾール系については、エン−アミン互
変異性体が存在し得、そして全ての可能な互変異性形態
は本発明の範囲内である。
例示的に列挙された化合物 例示を目的とし、制限を目的とせず、実施態様の化合
物は、以下の表形式(表6)で命名される。一般に、各
々の化合物は置換された核として表され、核が大文字で
示され、そして各々の置換基は、小文字、または数字の
順で示される。表1aおよび表1bは、主として環の不飽和
の位置および環置換基の性質によって異なる核の一覧表
である。各々の核には、表1aおよび表1bからのアルファ
ベット記号が与えられ、そしてこの記号が、各々の化合
物の名称の最初にくる。同様に、表2a〜av、3a〜b、4a
〜c、および5a〜dは、選択されたQ1、Q2、Q3、および
Q4置換基を同様に文字および数字の記号で示して列挙す
る。従って各々命名された化合物は、表1a〜1bからの核
を示す大文字、次いでQ1置換基を示す数字、Q2置換基を
示す小文字、Q3置換基を示す数字、およびQ4置換基を示
す小文字(単数または複数)により表記される。従っ
て、スキーム1の構造8は、A.49.a.4.iと表される。Q1
〜Q4は、基や原子を表すのではなく、単に連結した(co
nnectivity)記号であると理解されるべきである。
塩および水和物 本発明の組成物は、必要に応じて、本明細書中の化合
物の塩、特に、例えば、Na+、Li+、K、Ca++、およびMg
++を含む薬学的に受容可能な非毒性の塩を含む。このよ
うな塩はアルカリ金属イオンおよびアルカリ土類金属イ
オンまたはアンモニウムイオンおよび第四級アミノイオ
ンのような適切なカチオンと酸アニオン部分(代表的に
はW1基カルボン酸)との組合せに由来する塩を包含し得
る。水溶性塩が所望であるならば一価の塩が好ましい。
代表的には、金属塩は、金属水酸化物と本発明の化合
物との反応により調製される。このような方法により調
製される金属塩の例は、Li+、Na+、およびK+を含む塩で
ある。より小さい可溶性の金属塩は、適切な金属化合物
の添加により、より大きい可溶性の塩の溶液から沈澱す
る。
さらに、塩は特定の有機酸および無機酸(例えば、HC
l、HBr、H2SO4、または有機スルホン酸)の塩基中心
(代表的にはG1基のアミン、またはE1のような酸性基)
への酸付加から形成され得る。最後に、本明細書の組成
物が、非イオン化形態ならびに両性イオンの形態の本発
明の化合物、および水和物におけるような化学量論量の
水との組み合わせを含むことが理解される。
親化合物と1つまたはそれ以上のアミノ酸との塩もま
た、本発明の範囲内に包含される。上記のアミノ酸(特
に、タンパク質の成分として見出される天然に存在する
アミノ酸)のいずれもが適切であるが、代表的にはアミ
ノ酸は、塩基性基または酸性基の側鎖を有するアミノ酸
(例えば、リジン、アルギニン、またはグルタミン
酸)、または中性基の側鎖を有するアミノ酸(例えば、
グリシン、セリン、スレオニン、アラニン、イソロイシ
ン、またはロイシン)である。
ノイラミニダーゼの阻害の方法 本発明の別の局面は、ノイラミニダーゼの活性を阻害
する方法に関し、ノイラミニダーゼを含有する疑いのあ
るサンプルを本発明の化合物で処理する工程を包含す
る。
本発明の組成物は、ノイラミニダーゼのインヒビター
として、このようなインヒビターの中間体として作用す
るか、または下記のような別の有用性を有する。インヒ
ビターはノイラミニダーゼに独特のジオメトリを有する
ノイラミニダーゼの表面上または空洞中の位置に結合す
る。ノイラミニダーゼと結合する組成物は、種々の可逆
性の程度で結合し得る。実質的に不可逆的に結合するそ
れらの化合物は、本発明のこの方法において使用するに
理想的な候補である。一旦標識されると、実質的に不可
逆的に結合する組成物は、ノイラミニダーゼの検出のた
めのプローブとして有用である。したがって、本発明は
ノイラミニダーゼを含有する疑いのあるサンプルにおい
てノイラミニダーゼを検出する方法に関し、以下の工程
を包含する:ノイラミニダーゼを含む疑いのあるサンプ
ルを標識と結合した本発明の化合物を含有する組成物で
処理する工程;および、この標識の活性に対するサンプ
ルの効果を観察する工程。適切な標識は、診断の分野に
おいて周知であり、安定なフリーラジカル、蛍光物質、
放射性同位元素、酵素、化学発光基、および色素原が挙
げられる。本明細書中の化合物は、水酸基またはアミノ
基のような官能基を用いて従来の様式で標識される。
本発明の文脈内で、ノイラミニダーゼを含有する疑い
のあるサンプルは、天然物質または人工物質(例えば、
生きている生物);組織または細胞培養物;生物学的物
質サンプル(血液、血清、尿、脳脊髄液、涙、痰、唾
液、組織サンプルなど)のような生物学的サンプル;実
験室サンプル;食物、水、または空気サンプル;生物産
物(例えば、細胞抽出物、特に所望の糖タンパク質を合
成する組換え細胞)などが挙げられる。代表的には、サ
ンプルは、ノイラミニダーゼを産生する生物(頻繁には
ウイルスのような病原性生物)を含む疑いがある。サン
プルは任意の培地(水、および有機溶媒/水混合物を含
む)中に含まれ得る。サンプルは、ヒトのような生きて
いる生物体、および細胞培養のような人工物質を含む。
本発明の処置工程は、本発明の組成物をサンプルへ添
加する工程を包含するか、または組成物の前駆物質をサ
ンプルに添加する工程を包含する。添加工程は、上記の
ような任意の投与方法を包含する。
所望であれば、組成物の適用後のノイラミニダーゼの
活性は、ノイラミニダーゼ活性の直接的または間接的検
出方法を包含する任意の方法により観察され得る。ノイ
ラミニダーゼ活性を測定する定量的、定性的、および半
定量的方法が全て意図される。代表的には、上記のスク
リーニング方法の1つが適用されるが、生きている生物
の生理学的特性の観察のような他の任意の方法もまた適
用可能である。
ノイラミニダーゼを含有する生物としては、細菌(Vi
brio cholerae、Clostridium perfringens、Streptococ
cus pneumoniae、およびArthobacter sialophilus)お
よびウイルス(特に、オルトミクソウイルスまたはパラ
ミクソウイルス(例えば、インフルエンザウイルスAお
よびB、パラインフルエンザウイルス、ムンプスウイル
ス、ニューカッスル病ウイルス、家禽ペスト、およびセ
ンダイウイルス))が挙げられる。任意のこれらの生物
から得られる、または見出されるノイラミニダーゼ活性
の阻害は、本発明の目的内である。インフルエンザウイ
ルスのウイルス学は、「Fundamental Virology」(Rave
n Press,New York,1986)、第24章に記載される。本発
明の化合物は、動物(例えば、カモ、ゲッ歯動物、また
はブタ)における、あるいはヒトにおけるこのような感
染の処置または予防に有用である。
しかし、インフルエンザウイルスを阻害し得る化合物
のスクリーニングにおいて、Chandlerら、上述の表1に
示すように、酵素アッセイの結果が細胞培養アッセイと
相関し得ないことを留意すべきである。したがって、プ
ラーク減少アッセイは、一次スクリーニングの手段であ
るべきである。
ノイラミニダーゼインヒビターのスクリーニング 本発明の組成物は、酵素活性を評価するための任意の
従来の技術によりノイラミニダーゼに対する阻害活性に
ついてスクリーニングされる。本発明の文脈内で、代表
的には組成物は、最初にインビトロでのノイラミニダー
ゼの阻害についてスクリーニングされ、次いで、阻害活
性を示す組成物がインビボでの活性についてスクリーニ
ングされる。約5×10-6M未満の、代表的には約1×10
-7M未満の、好ましくは約5×10-8M未満のインビトロKi
(阻害定数)を有する組成物が、インビボでの使用に好
ましい。
有用なインビトロスクリーニングが詳細に記載されて
おり、本明細書では詳述しない。しかし、Itzstein,M,v
onら;「Nature」,363(6428):418−423(1993)、特
に420頁第2欄第3段落全体〜421頁第2欄第1段落の一
部までに、Chong,A.K.J.ら;「Biochem.Biophys.Act
a」,1077:65−71(1991)により改変されたPotier,M.
ら;「Analyt.Biochem.」,94:287−296(1979)の適切
なインビトロアッセイが記載されており;そしてColma
n,P.M.ら;国際公開番号WO 92/06691(国際出願番号PCT
/AU90/00501号、公開日1992年4月30日)の34頁13行〜3
5頁16行は、別の有用なインビトロスクリーニングを記
載している。
インビボスクリーニングもまた、詳細に記載されてお
り(Itzutein,M.vonら;上掲載中,特に421頁第2欄第
1段落全体〜423頁第2欄第1段落の一部分までを参照
のこと)、そしてCloman,P.M.ら;上記掲載中,36頁1行
〜38行は、適切なインビボスクリーニングを記載してい
る。
薬学的処方物および投与経路 本発明の化合物は、通常の実施に合うように選択され
る従来のキャリアおよび賦形剤とともに処方される。錠
剤は、賦形剤、滑剤(glidant)、充填剤、結合剤など
を含有する。水性処方物は、滅菌形態で調製され、そし
て、経口投与以外による送達について意図される場合、
一般的に等張性である。全ての処方物は、必要に応じ
て、「Handbook of Pharmaceutical Excipients」(198
6)に記載のような賦形剤を含む。賦形剤としては、ア
スコルビン酸および他の抗酸化剤、EDTAのようなキレー
ト剤、デキストリンのような炭水化物、ヒドロキシアル
キルセルロース、ヒドロキシアルキルメチルセルロー
ス、ステアリン酸などが挙げられる。処方物のpHは、約
3〜約11の範囲であるが、通常は約7〜10である。
本発明の1つまたはそれ以上の化合物(本明細書では
活性成分という)は、処置される状態に適切な任意の経
路により投与される。適切な経路としては、経口、直
腸、鼻、局所(口腔内、舌下を含む)、腔、および非経
口(皮下、筋肉内、静脈内、皮膚内、髄腔内、および硬
膜外を含む)などが挙げられる。好ましい経路は、例え
ば、受容者の状態で変化し得ることが理解される。本発
明の化合物の利点は、それらが経口的にバイオアベイラ
ブルであり、そして経口的に投与され得ることであり;
肺内経路または鼻内経路によりそれらを投与する必要は
ない。驚くべきことに、WO91/16320号、WO92/06691号、
および米国特許第5,360,817号の抗インフルエンザ化合
物は、経口経路または腹腔内経路により首尾良く投与さ
れる。以下の実施例161を参照のこと。
活性成分について単独で投与することは可能である
が、それらが薬学的組成物として存在することが好まし
くあり得る。獣医学のためのおよびヒトの使用のための
両方のための本発明の処方物は、上記で定義した少なく
とも1つの活性成分を、それらのための1つまたはそれ
以上の受容可能なキャリアおよび必要に応じて他の治療
成分とともに含む。1つまたは複数のキャリアは、処方
物の他の成分に適合性である観点から「受容可能」であ
り、そしてその受容者に対して生理学的に無害でなくて
はならない。
処方物は、前述の投与経路に適切な処方物を含む。処
方物は、単位投与形態によりおいて便利よく存在し得、
そして薬学の分野において周知の任意の方法により調製
され得る。技術または処方物は、一般的に、Remington'
s Pharmaceutical Sciences(Mack Publishing Co.,Eas
ton,PA)に見出される。このような方法は、活性成分を
1つ以上の副成分と構成するキャリアとを会合させる工
程を包含する。一般に、処方物は、活性成分と液体キャ
リアまたは細かく分割された固体キャリア、あるいはそ
の両方とを均等におよび完全に(intimately)会合さ
せ、必要であればその生成物を成形することにより調製
される。
経口投与に適切な本発明の処方物は、所定の量の活性
成分を含む、カプセル剤、カシェ剤、または錠剤のよう
な分離された単位として;粉剤または顆粒剤として;水
性液体または非水性液体中の溶液または懸濁液として;
あるいは水中油型液体エマルジョンまたは油中水型液体
エマルジョンとして調製される。活性成分はまた、ボー
ラス剤、舐剤、またはパスタ剤として存在し得る。
錠剤は、必要に応じて、1つまたはそれ以上の副成分
とともに、圧縮または成形により作製される。圧縮錠剤
は、粉末または顆粒のような自由に流動する形態の活性
成分を、適切な機械で圧縮することにより調製され得、
必要に応じて、結合剤、滑沢剤、不活性な希釈剤、保存
剤、表面活性剤または分散剤と混合される。湿製錠剤
は、不活性な液体希釈剤で湿らせた粉末化された活性成
分の混合物を、適切な機械で成形することにより作製さ
れ得る。錠剤は、必要に応じてコートされ得るか、また
は刻み目がつけられ得、そして必要に応じて、錠剤から
活性成分を遅延してまたは制御して放出するように処方
される。
眼または他の外面の組織(例えば、口および皮膚)の
感染に対して、処方物は、好ましくは、例えば、(0.1
%w/wの増加量(例えば、0.6%w/w、0.7%w/wなど)で
0.1%と20%との間の範囲で1つまたは複数の活性成分
を含む)0.75〜20%w/wの量で、好ましくは0.2〜15%w/
w、および最も好ましくは0.5〜10%w/wの量で活性成分
(1つまたは複数)を含有する局所軟膏またはクリーム
として適用される。軟膏において処方される場合、活性
成分は、パラフィン軟膏基剤、または水混和性軟膏基剤
のいずれかとともに処方される。あるいは、活性成分
は、水中油クリーム基剤とともにクリーム中に処方され
得る。
所望であれば、クリーム基剤の水相は、例えば、少な
くとも30%w/wの多価アルコール、すなわち、2つまた
はそれ以上の水酸基を有するアルコール(例えば、プロ
ピレングリコール、ブタン1,3−ジオール、マンニトー
ル、ソルビトール、グリセロール、およびポリエチレン
グリコール(PEG400を含む))、およびこれらの混合物
を包含し得る。局所用処方物は、望ましくは、皮膚また
は他の罹患領域を介する活性成分の吸収または浸透を増
強する化合物を含み得る。このような皮膚の浸透増強剤
の例は、ジメチルスルホキシドおよび関連アナログを含
む。
本発明のエマルジョンの油相は、公知の方法で公知の
成分から構成され得る。この相は乳化剤(そうでなけれ
ば、エマルジェント(emulgent)として知られる)のみ
を含み得るが、望ましくは、少なくとも1つの乳化剤と
脂肪または油との混合物、あるいは脂肪および油の両方
との混合物を含む。好ましくは、親水性乳化剤が安定剤
として作用する親油性乳化剤とともに含まれる。また、
油と脂肪の両方を含むことが好ましい。同時に、安定剤
(1つまたは複数)を含むまたは含まない1つまたは複
数の乳化剤は、いわゆる乳化ワックスを作製し、そして
このワックスは油および脂肪とともにいわゆる乳化軟膏
基剤を作製して、これはクリーム処方物の油性分散相を
形成する。
本発明の処方物における使用に適切なエマルジェント
およびエマルジョン安定剤には、Tween 、Span 80、
セトステアリルアルコール、ベンジルアルコール、ミリ
スチルアルコール、モノステアリン酸グリセリン、およ
びラウリル硫酸ナトリウムが挙げられる。
処方物に適切な油または脂肪の選択は、所望の香粧品
特性を達成することに基づく。クリームは、好ましく
は、チューブまたは他の容器からの漏出を避けるための
適切な稠度を有する非油脂性、非着色性、および洗浄可
能な製品であるべきである。直鎖または分枝鎖、一塩基
性または二塩基性アルキルエステル(例えば、ジイソア
ジペート、イソセチルステアレート、ヤシ脂肪酸のプロ
ピレングリコールジエステル、イソプロピルミリステー
ト、デシルオレエート、イソプロピルパルミテート、ブ
チルステアレート、2−エチルヘキシルパルミテート、
またはCrodamol CAPとして公知の分枝鎖エステルのブレ
ンド)が使用され得、最後の3つが好ましいエステルで
ある。これらは、必要とされる特性に応じて、単独また
は組合せて用いられ得る。あるいは、高融点脂質(例え
ば、白色軟パラフィンおよび/または液体パラフィン)
または他の鉱油が使用される。
眼への局所投与に適切な処方物はまた、点眼薬を含
み、ここで活性成分は活性成分のための適切なキャリア
(特に、水性溶媒)に溶解または懸濁される。活性成分
は好ましくは、0.5〜20%の、好都合には0.5〜10%、特
に約1.5%w/wの濃度でこのような処方物中に存在するこ
とが好ましい。
口における局所投与に適切な処方物には、香料基剤
(通常はスクロースおよびアカシアまたはトラガカン
ト)中に活性成分を含有するトローチ剤(lozenge);
不活性基剤(例えば、ゼラチンおよびグリセリン、また
はスクロースおよびアカシア)中に活性成分を含有する
トローチ剤(pastille);および適切な液体キャリア中
に活性成分を含む洗口剤が挙げられる。
直腸投与用の処方物は、例えば、ココアバターまたは
サリチレートを含む適切な基剤とともに坐剤として存在
し得る。
肺内投与または鼻投与に適切な処方物は、例えば、0.
1〜500ミクロンの範囲で(0.5、1、30ミクロン、35ミ
クロンなどのようなミクロンの増加で、0.1と500ミクロ
ンとの間の範囲における粒子サイズを含む)で粒子サイ
ズを有し、これは肺胞嚢に達するように鼻経路を介する
迅速な吸入により、または口を介する吸入により投与さ
れる。適切な処方物は、活性成分の水性溶液または油性
溶液を含む。エアゾール投与または乾燥粉末投与に適切
な処方物は、従来の方法によって調製され得、そして以
下に記載のようなインフルエンザAまたはB感染の処置
または予防に使用される本明細書中前記の化合物のよう
な他の治療剤とともに送達され得る。
膣投与に適切な処方物は、ペッサリー、タンポン、ク
リーム、ゲル、パスタ、泡またはスプレー処方物として
存在し得、活性成分に加えて、当該分野において適切で
あることが知られているようなキャリアを含有する。
非経口投与に適切な処方物は、抗酸化剤、緩衝剤、静
菌剤、およびこの処方物を意図した受容者の血液と等張
による溶質を含み得る水性および非水性滅菌注射溶液;
ならびに、懸濁化剤および濃稠化剤を含み得る水性およ
び非水性滅菌懸濁液を含む。
処方物は、単位用量または多数回用量容器(例えば、
密封されたアンプルおよびバイアル)中に存在し、そし
て使用直前に滅菌液体キャリア(例えば、注射用水)の
添加のみを必要とする凍結乾燥状態で保管され得る。即
時の注射溶液および懸濁液は、既に記載された種類の滅
菌された粉末、顆粒剤および錠剤から調製される。好ま
しい単位用量の処方物は、本明細書中上記のような日用
量または日単位分割用量、あるいはそれらの適切な画分
の活性成分を含む処方物である。
上記の特に記載した活性成分に加えて、本発明の処方
物が、問題の処方物のタイプを考慮して当該分野におけ
る従来の他の薬剤を含み得ることが理解されるべきであ
る。例えば、経口投与に適切な薬剤は矯味剤を含み得
る。
本発明はさらに、上記で定義したような少なくとも1
つの活性成分とともにそのための獣医学的キャリアを含
む獣医学的組成物を提供する。
獣医学的キャリアは、組成物の投与の目的に有用な物
質であり、固体、液体、または気体物質であり得、これ
らはそうでなければ、不活性であるかまたは獣医学的技
術において受容可能であり、そして活性成分に適合性で
ある。これらの獣医学的組成物は、経口的に、非経口的
にまたは任意の他の所望の経路により投与され得る。
本発明の化合物は、活性成分として1つまたはそれ以
上の本発明の化合物を含有する制御放出薬学的処方物
(「制御放出処方物」)を提供するために使用される。
この中で活性成分の放出は制御および調節されて、少な
い投与頻度可能にし、または所定の活性成分の薬物動力
学プロフィルまたは毒性プロフィルを改良する。
活性成分の有効用量は、少なくとも処置される状態の
性質、毒性、化合物が予防的に使用(低用量)されるか
または活性なインフルエンザ感染に対して使用され得る
か、送達方法、および薬学的処方物に依存し、そして従
来の用量漸増研究を用いて臨床医により決定される。1
日当たり約0.0001〜約100mg/kg体重であると予測され得
る。代表的には、1日当たり約0.01〜約10mg/kg体重で
ある。より代表的には、1日当たり約0.01〜約5g/kg体
重である。より代表的には1日当たり約0.05〜約0.5mg/
kg体重である。例えば、吸入のための毎日の候補用量
は、約70kg体重の成人ヒトについて1mg〜1000mgの範囲
であり、好ましくは5mgと500mgとの間であり、そして単
回または複数回の用量の形態であり得る。
本発明の活性成分はまた、他の活性成分と組み合わせ
て使用される。このような組み合わせは処置される状
態、成分の交差反応性、および組み合わせの薬学的特性
に基づいて選択される。例えば、呼吸器系のウイルス感
染(特にインフルエンザ感染)を処置する場合、本発明
の組成物は、抗ウイルス剤(アマンチジン、リマンタジ
ン、およびリバビリン)、粘液溶解剤(mucolytic)、
去痰薬、気管支拡張薬、抗生物質、解熱剤、または鎮痛
薬と組み合わされ得る。通常、抗生物質、解熱剤、およ
び鎮痛薬は、本発明の化合物とともに投与される。
本発明の化合物の代謝物 本明細書中に記載される化合物のインビボ代謝産物は
また、このような産物が先行文献から新規および非自明
である範囲まで本発明の範囲内である。このような産物
は、投与される化合物の、例えば、酸化、還元、加水分
解、アミド化、エステル化などから主に酵素的プロセス
により生じる。したがって、本発明は、本発明の化合物
を、その代謝産物を生じるに十分な期間、哺乳動物と接
触させる工程を包含するプロセスにより生成される新規
および非自明な化合物を含む。このような産物は、代表
的には、放射標識(例えば、C14またはH3)された本発
明の化合物を調製し、検出可能な用量(例えば、約0.5m
g/kgを超える)で動物(例えば、ラット、マウス、モル
モット、サル)、またはヒトに非経口的に投与し、十分
な時間(代表的には、約30秒〜30時間)代謝してその転
換産物を生じさせ、そして尿、血液、または他の生物学
的サンプルから単離することにより同定される。これら
の産物は、それらが標識されているので、容易に単離さ
れる(その他は、代謝物中に残存するエピトープに結合
し得る抗体の使用により単離される)。代謝物の構造
は、従来の様式(例えば、MSまたはNMR分析)において
決定される。一般的に、代謝物の分析は当業者に周知の
従来の薬物代謝研究と同様の方法で行われる。転換産物
は、他にインビボで見出されない限り、それら自体のノ
イラミニダーゼ阻害活性を有さない場合でも、本発明の
化合物の治療用量についての診断アッセイに有用であ
る。
本発明の化合物の別の使用 本発明の化合物、あるいは加水分解またはインビボで
の代謝によりこれらの化合物から生じる生物学的に活性
な物質は、免疫原として使用されるか、またはタンパク
質の結合のために使用される。それにより本発明の化合
物は免疫原性組成物の成分として作用して、免疫学的に
認識されるエピトープ(抗体結合部位)を保持するタン
パク質、化合物、またはその代謝産物に特異的に結合し
得る抗体を調製する。それゆえ、免疫原性組成物は、診
断、品質管理などの方法、あるいは化合物またはそれら
の新規な代謝産物についてのアッセイにおける使用のた
めに抗体を調製する中間体として有用である。化合物
は、そうでなければ、非免疫原性のポリペプチドに対し
て惹起する抗体について有用である。つまり、化合物
は、改変されていない結合タンパク質と交差反応する免
疫応答を刺激するハプテン部位として作用する。
目的の加水分解産物は、上記の保護された酸性基また
は塩基性基の加水分解の産物を含む。上記のように、ア
ルブミンまたはキーホールリンペットヘモシアニンのよ
うな免疫原性ポリペプチドを含む酸性アミドまたは塩基
性アミドは、一般に、免疫原として有用である。上記の
代謝産物は、本発明の化合物との実質的な程度の免疫学
的交差反応性を保持し得る。したがって、本発明の抗体
は、保護された化合物に結合せずに本発明の保護されて
いない化合物に結合し得る;あるいは、代謝産物は、本
発明の保護された化合物に結合せずに、保護された化合
物および/または代謝産物に結合し得るか、または任意
の1つまたは3つ全てに特異的に結合し得る。望ましく
は、抗体は天然に存在する物質と実質的に交差反応しな
い。実質的な交差反応性は、アッセイの結果を妨げるに
十分な特異的分析物についての特異的アッセイ条件下で
反応性である。
本発明の免疫原は、免疫原性基質と会合する所望のエ
ピトープを提示する本発明の化合物を含む。本発明の文
脈内で、このような会合は共有結合を意味し、免疫原性
の結合(適用可能な場合)または非共有結合した物質の
混合物、あるいは上記の組合せを形成する。免疫原性物
質には、アジュバント(例えば、フロイントアジュバン
ト)、免疫原性タンパク質(例えば、ウイルス、細菌、
酵母、植物、および動物のポリペプチド、特に、キーホ
ールリンペットヘモシアニン、血清アルブミン、ウシチ
ログロブリンまたはダイズトリプシンインヒビター)、
および免疫原性ポリサッカライドが挙げられる。代表的
には、所望のエピトープの構造を有する化合物は、多官
能性(通常は二官能性)架橋剤を使用することにより、
免疫原性ポリペプチドまたはポリサッカライドに共有結
合される。ハプテン免疫原を製造する方法は、それ自体
一般的であり、そしてハプテンを免疫原性ポリペプチド
などに結合するための以前から使用される任意の方法
が、架橋に利用可能である前駆体または加水分解産物上
の官能基または、および免疫原性物質とは対照的に問題
となるエピトープに特異的な抗体を生成する可能性を考
慮に入れて、本発明でも適切に用いられる。
代表的には、ポリペプチドは、認識されるべきエピト
ープから離れた本発明の化合物上の部位に結合する。
結合体は、従来の様式で調製される。例えば、架橋剤
であるN−ヒドロキシスクシンイミド、無水コハク酸、
またはalkN=C=Nalkは、本発明の結合体を調製するの
に有用である。結合体は、1〜100個、代表的には、1
〜25個、より代表的には1〜10個の炭素原子の結合また
は結合基により免疫原性物質に対して付着した本発明の
化合物を含む。この結合体は、クロマトグラフィーなど
を用いて出発物質および副生成から分離され、次いで滅
菌濾過され、そして保管のためにバイアルに入れる。
本発明の化合物は、例えば、任意の1つまたはそれ以
上の以下の基を介して架橋される:U1の水酸基;E1のカル
ボキシル基、U1、E1、G1、またはT1の炭素原子(Hの置
換において);およびG1のアミン基。ポリペプチドのア
ミドはこのような化合物内に含まれ、ここでポリペプチ
ドは上記のR6c基またはR6b基として作用する。
動物は、代表的には、従来の様式で調製された免疫原
性結合体または誘導体、および抗血清またはモノクロー
ナル抗体に対して免疫される。
本発明の化合物は、組換え細胞培養における糖タンパ
ク質の構造完全性を維持するために有用である。すなわ
ち、糖タンパク質が回収のために産生される発酵に添加
されて、所望の糖タンパク質のノイラミニダーゼで触媒
される切断を阻害する。これは、合成されるタンパク質
の糖質部分を不利に減成し得る異種宿主細胞における、
タンパク質の組換え合成に特に価値がある。
本発明の化合物は多官能性である。それ自体で本発明
の化合物はポリマーの合成について独特のクラスのモノ
マーを示す。例として、本発明の化合物から調製される
ポリマーはポリアミドおよびポリエステルを含むが、こ
れらに限定されない。
本発明の化合物は、モノマーとして使用され、独特の
ペンダント官能基を有するポリマーへのアクセスを提供
する。本発明の化合物は、ホモポリマーにおいて、また
は本発明の範囲内に入らないモノマーとのコモノマーと
して有用である。本発明の化合物のホモポリマーは、モ
レキュラーシーブ(ポリアミド)、織物、繊維、フィル
ム、成形品などの調製において、カチオン交換剤(ポリ
エステルまたはポリアミド)としての有用性を有する。
ここでは酸機能性E1が、U1中の水酸基にエステル化さ
れ、例えば、それによりペンダント塩基性基G1が、精製
が所望されるポリペプチド中に見出されるような酸性官
能基を結合し得る。ポリアミドは、E1およびG1をU1と架
橋することにより調製され、そして環の近隣の部分は、
親水性親和性基または疎水性親和性基として機能するた
めに遊離のままであり、U1基の選択に依存している。本
発明の化合物からのこれらのポリマーの調製は、それ自
身は従来のものである。
本発明の化合物はまた、独特のクラスの多官能性界面
活性剤として有用である。特にU1が親水性置換基を含ま
ず、そして例えば、アルキルまたはアルコキシである場
合、化合物は二官能性界面活性剤の特性を有する。この
ように、これらは有用な界面活性剤特性、表面コート特
性、エマルジョン改変特性、レオロジー改変特性、およ
び表面湿潤特性を有する。
定義されたジオメトリを有し、そして極性部分および
非極性部分を同時に有する多官能性化合物であるので、
本発明の化合物は独特のクラスの相転移剤(phase tran
sfer agent)として有用である。例として、本発明の化
合物は、相転移触媒反応および液/液イオン抽出(LI
X)において有用であるが、これらに限定されない。
本発明の化合物は、必要に応じてU1、E1、G1、および
T1基中に不斉炭素原子を含有する。このように、これら
は、他の光学活性物質の合成または分割に用いるための
独特のクラスのキラルな補助剤である。例えば、カルボ
ン酸のラセミ混合物は、その成分のエナンチオマーに以
下の工程により分割され得る:1)ジアステレオマーのエ
ステルまたはアミドと本発明の化合物との混合物を形成
すること(ここで、U1は不斉なヒドロキシアルカン基ま
たはアミノアルカン基);2)ジアステオマーを分離する
こと;および3)エステル構造を加水分解すること。ラ
セミのアルコールはE1の酸基とのエステル形成により分
離される。さらに、このような方法は、光学的に活性な
酸またはアルコールがラセミの出発物質の代わりに使用
される場合、本発明の化合物自身を分割するために使用
され得る。
本発明の化合物は、親和性吸着マトリックス、プロセ
ス制御のための固定化酵素、またはイムノアッセイ試薬
を調製する際にリンカーまたはスペーサーとして有用で
ある。本明細書の化合物は、所望の物質を架橋するたの
部位として適切である多様な官能基を含む。例えば、親
和性試薬(例えば、ホルモン、ペプチド、抗体、薬物な
ど)を不溶性基質に結合することは習慣的である。これ
らの不溶化された試薬は、公知の様式で用いられ、製造
された調製物、診断サンプル、および他の不純な混合物
から、親和性試薬に対する結合パートナーを吸収する。
同様に、固定化酵素は、酵素の容易な回収を伴う触媒転
換を行うために使用される。二官能性化合物は、診断試
薬の調製において、分析物を検出可能基に結合するため
に通常使用される。
本発明の化合物の多くの官能基が架橋における使用に
適切である。例えば、E1基のカルボキン酸またはホスホ
ン酸は、架橋される試薬のアルコールとともにエステ
ル、またはアミンとともにアミドを形成するために使用
される。OH、NHR1、SH、アジド(所望であれば、架橋の
前にアミノに還元される)、CN、NO2,アミノ、グアニジ
ノ、ハロなどで置換されるG1部位は、適切な部位であ
る。反応基の適切な保護が、架橋された試薬を組み立て
る間に必要であれば、本発明の二官能性化合物の重合を
妨げるために用いられる。一般に、本明細書の化合物は
カルボン酸またはホスホン酸を介して第一の結合パート
ナーの水酸基またはアミノ基にそれらを結合し、次いで
T1基またはG1基を介して別の結合パートナーに共有結合
されることにより使用される。例えば、第一の結合パー
トナー(例えば、ステロイドホルモン)は、本発明の化
合物のカルボン酸にエステル化され、次いでこの結合体
はG1水酸基を介して臭化シアン活性化Sepaharoseに架橋
される。これにより固定化ステロイドが得られる。結合
に対する別の化学は周知である。例えば、Maggio「Enzy
me−Immunoassay」(CRC、1988、71−135頁)およびそ
こで引用されている参考文献を参照のこと。
上記のように、本発明の治療的に有用な化合物(ここ
で、W1、またはG1カルボキシル基、水酸基、またはアミ
ノ基が保護されている)は、経口形態または持続性放出
形態として有用である。これらの使用において、保護基
はインビボで除去される(例えば、加水分解または酸化
されて、遊離カルボキシル、アミノ、またはヒドロキシ
ルを生じる)。この使用に適切なエステルまたはアミド
は、前駆体の加水分解が所望される細胞内に見出される
ことが予想されるエステラーゼおよび/またはカルボキ
シペプチダーゼの基質特異性に基づいて選択される。こ
れらの酵素の特異性が知られていない限りは、所望の基
質特異性が見出されるまで、本発明の化合物の複数をス
クリーニングする。これは、遊離の化合物または抗ウイ
ルス活性の出現から明白である。一般的に、本発明の化
合物のアミドまたはエステルが選択される。これらは、
(i)上部消化管中で加水分解されないかまたは比較的
緩やかに加水分解され、(ii)消化管または細胞浸透性
であり、そして(iii)細胞の細胞質および/または全
身の循環中で加水分解される。スクリーニングアッセイ
は、好ましくは、インフルエンザの感染の疑いがある特
定の組織からの細胞(例えば、気管支肺気管の粘膜)を
使用する。当該分野において公知のアッセイは、インビ
ボのバイオアベイラビリティーを決定するのに適切であ
り、腸管腔安定性アッセイ、細胞浸透性アッセイ、肝臓
ホモジネート安定性アッセイ、および血漿安定性アッセ
イが挙げられる。しかし、エステル、アミド、または他
の保護された誘導体が、インビボで遊離のカルボキシル
基、アミノ基、または水酸基に転換されない場合であっ
ても、それらはなお化学中間体として有用である。
本発明の化合物を作製する例示的な方法 本発明はまた、本発明の組成物を作製する方法に関す
る。組成物は、任意の適用可能な有機合成の技術により
調製される。多くのこのよな技術は当該分野で周知であ
る。しかし、公知の方法の多くが、「Compendium of Or
ganic Synthetic Methods」(John Wiley & Sons,New
York)、第1巻、Ian T.HarrisonおよびShuyen Harriso
n,1971;第2巻、Ian T.HarrisonおよびShuyen Harriso
n,1974;第3巻、Louis S.HegedusおよびLeroy Wade,197
7;第4巻、Leroy G.Wade,jr.,1980;第5巻、Leroy G.Wa
de,jr.,1984;および第6巻、Michael B.Smith;ならびに
March,J.,「Advanced Organic Chemistry,第3版」、
(John Wiley & Sons,New York,1985)、「Comprehens
ive Organic Synthesis.Selectivity,Strategy & Effi
ciency in Modern Organic Chemistry.第9巻」、Barry
M.Trost、編集主任(Pergamon Press,New York,1993出
版)に詳述されている。
本発明の組成物の調製のための多くの例示的な方法
が、以下に提供される。これらの方法は、このような調
製物の性質を例示するために意図され、適用可能な方法
の範囲を制限することを意図しない。
一般的に、反応条件(例えば、温度、反応時間、溶
媒、ワークアップ手順など)は、実施される特定の反応
に対して当該分野において通常のものである。引用され
る参考物質は、そこで引用された物質とともに、このよ
うな条件の詳細な記載を含む。代表的には、温度は−10
0℃〜200℃であり、溶媒は非プロトン性またはプロトン
性であり、そして反応時間は10秒〜10日である。ワーク
アップは、代表的には、あらゆる未反応試薬をクエンチ
した後に、水/有機層系の間の分配(抽出)をし、そし
て生成物を含む層を分離することからなる。
酸化反応および還元反応は、代表的には、室温に近い
温度(約20℃)で行われるが、金属水素化物の還元につ
いては、しばしば温度が0℃〜−100℃まで低下され、
溶媒は代表的には、還元については非プロトン性であ
り、そして酸化についてはプロトン性または非プロトン
性のいずれかであり得る。反応時間は、所望の転換が達
成されるように調整される。
縮合反応は、代表的には、室温に近い温度で行われる
が、非平衡の動力学的に制御された縮合については、低
下した温度(0℃〜−100℃)がまた一般的である。溶
媒はプロトン性(平衡化反応において一般的である)ま
たは非プロトン性(動力学的に制御された反応において
一般的である)のいずれかであり得る。
標準的な合成技術(例えば、反応副生成物の共沸除去
および無水反応条件(例えば、不活性ガス環境)の使
用)は、当該分野において一般的であり、そして適用可
能な場合、適用される。
本発明の化合物を調製する1つの例示的な方法を、以
下のスキーム1に示す。この方法の詳細な説明は以下の
実施例の項において見られる。
別の実施態様を形成するためのスキーム1の改変を、
スキーム2−4に示す。
スキーム2 Utimotoおよび共同研究者「Tetrahedron Lett.」、3
1:6379(1990)の手順に従って、アジリジン5は、Yb
(CN)により触媒されたTMSCNの付加によってアミノ
ニトリル9に転化される。
ニトリル9の対応するアミジン10への転化は、標準的
な3つの連続工程:i)H2S;ii)CH3I;iii)NH4OAcを用い
て達成される。代表的な転化は、「J.Med.Chem.」、36:
1811(1993)に見出される。
ニトリル9は、「Modern Synthetic Reactions」第2
版H.O.House,Benjamin/Cummings Publishing Co.,1972
において見出される任意の利用可能な方法を用いて還元
することにより、アミノメチル化合物11に転化される。
アミノメチル化合物11は、「Tetrahedron Lett.」、3
6:299(1995)において見出される方法に従って、11を
N,N'−ビス−Boc−1H−ピラゾール−1−カルボキシア
ミンで処理することにより、ビス−Boc保護グアニジノ
化合物12に転化される。
スキーム3 アジリジン5は、α−シアノ酢酸t−ブチルエステル
で開環することにより13を与える。このタイプのアジリ
ジン開環は、「Tetrahedron Lett.」、23:5021(1982)
において見出される。酸性条件下でのt−ブチルエステ
ル部分の選択的加水分解と、それに続く脱カルボキシル
化によりニトリル14を与える。
14のアミノエチル誘導体15への還元は、9の11への転
化と同様の様式で達成される。アミン15は次いで、「Te
trahedron Lett.」、36:299(1995)において見出され
る方法に従って、N,N'−ビス−Boc−1H−ピラゾール−
1−カルボキシアミジンでグアニジノ誘導体16に転化さ
れる。
ニトリル14は、9の10への転換について上記と同様の
順序を用いることにより、対応するアミジン17に転化さ
れる。
スキーム4 エポキシアルコール1は、例えばMOMClで保護される
(PG=保護基)。代表的な条件は「Protective Groups
in Organic Synthesis」第2版、T.W.GreeneおよびP.G.
M.Wuts、John Wiley & Sons,New York,NY,1991に見出
される。
エポキシド19は、Sharplessおよび共同研究者、「J.O
rg.Chem.」50:1557(1985)の手順に従って、NaN3/NH4C
lでアミノアルコール20に開環される。
20のN−アセチルアジリジン21への還元は、3つの連
続した工程:1)MsCl/トリエチルアミン;2)H2/Pd;3)Ac
Cl/ピリジンにおいて達成される。このような転換は「A
ngew.Chem.Int.Ed.Engl.」,33:599(1994)に見出され
得る。
アジリジン21は、「J.Chem.Soc.Perkin Trans I」、8
01(1976)に記載されるように、DMF中、65℃でNaN3/NH
4Clを用いて開環することによりアジドアミド22に転化
される。
22のMOM保護基の除去は、「Protective Groups in Or
ganic Synthesis」第2版、T.W.GreeneおよびP.G.M.Wut
s,Jhon Wiley & Sons,New York,NY,1991において記載
される方法を用いて達成される。得られるアルコールは
ピリジン中でTsClを用いてアジリジン24に直接転化され
る。このような転換は「Angew.Chem.Int.Ed.Engl.」、3
3:599(1994)に見出される。
アジリジン24は、次いでROH、RNH2、RSHまたは有機金
属(金属−R)と反応して、それぞれ対応する開環誘導
体25、26、27および27.1を生じる。このタイプのアジリ
ジン開環は、「Tetrahedon Lett.」23:5021(1982)お
よび「Angew.Chem.Int.Ed.Engl.」33:599(1994)に見
出される。
スキーム5 本発明の別のクラスの化合物は、スキーム5aおよび5b
の方法により調製される。キナ酸はShing,T.K.M.;ら;
「Tetrahedron」47(26):4571(1991)の方法により28
に転化される。TEA/CH2Cl2中、MsClを用いるメシル化に
より29を生じ、29はDMF中、NaN3と反応して30を生じ
る。CH2Cl2中での30とTFAとの反応により31が生じ、31
はTEA/CH2Cl2中、MsClを用いるメシル化により32を生じ
る。水中でトリフェニルフォスフィンと反応して33が生
じ、1)ピリジン中のCH3C(O)Cl、2)DMF中のNa
N3、および3)THF中のNaHの連続適用により35に転化さ
れる。当該分野において一般的な広範な種々の求核試薬
を用いる35のアルキル化は36のような多くの化合物を提
供する。36のような化合物を本発明の他の実施態様にす
る(elaboration)のための方法は、上記の方法と同様
である。
スキーム6 本発明の化合物の別のクラスは、スキーム6の方法に
より調製される。保護されたアルコール22(PG=メトキ
シメチルエーテル)は、「Protective Groups in Organ
ic Synthesis」第2版、T.W.GreeneおよびP.G.M.Wuts,J
ohn Wiley & Sons,New York,NY,1991において記載され
る標準的な条件下で脱保護される。アルコール51は、標
準的な条件下で無水酢酸およびピリジンを用いてアセテ
ート52に転化される。アセテート52は、TMSOTfまたはBF
3・OEtで処理されてオキサゾリン53を与える。このよう
な転換は、それぞれ「Liebigs Ann.Chem.」129(1991)
および「Carbohydrate Research」181(1993)に記載さ
れている。あるいはアルコール51は、対応するメシレー
トまたはトシレート23への転換、続いて「J.Org.Che
m.」50:1126(1985)および「J.Chem.Soc」1385(197
0)に記載されるような標準的な条件下でオキサゾリン
へと閉環されることによりオキサゾリン53に転換され
る。オキサゾリン53は、ROH、RR'NH、またはRSH(ここ
で、RおよびR'は上記W6の定義に一致するように選択さ
れる)と反応して、それぞれ対応する開環誘導体54、5
5、および56を提供する。このような転換は、「J.Org.C
hem.」49:4889(1984)および「Chem.Rev.」71:483(19
71)に記載されている。
スキーム7−35 本発明の化合物を調製する別の例示的な方法を、下記
のスキーム7−35に示す。方法の詳細な説明は、下記の
実施例の項において見出される。
本発明の組成物の製造および使用方法のさらなる実施
態様をスキーム36〜40.1に示す。本発明の1つの局面
は、スキーム36〜40.1のプロセスA、B、C、D、E、
F、G、H、I、J、K、L、M、N、O、P、Q、
R、S、T、U、VまたはWの単独または互いに組み合
わせたプロセスを包含する本発明の化合物の製造方法に
関する。表27は、プロセスA〜Wの典型的方法の実施態
様を記載する。各実施態様は、ユニットプロセスA〜W
を単独または組み合わせて使用する個々の方法である。
表27の各方法の実施態様を、「;」により分ける。実施
態様が1文字表記である場合は、プロセスA〜Wの1つ
に対応する。実施態様が1より多い文字である場合は、
示された順で連続して行われる各プロセスに対応する。
本発明の他の局面は、スキーム36のAとして示される
化合物270を調製するためにシキミ酸を使用する方法、
スキーム36のBとして示される化合物271を調製するた
めに化合物270を使用する方法、スキーム36のCとして
示される化合物272を調製するために化合物271を使用す
る方法、スキーム36のDとして示される化合物273を調
製するために化合物272を使用する方法、スキーム37の
Eとして示される化合物274を調製するためにキナ酸を
使用する方法、スキーム37のFとして示される化合物27
5を調製するために化合物274を使用する方法、スキーム
37のGとして示される化合物276を調製するために化合
物275を使用する方法、スキーム37のHとして示される
化合物272を調製するために化合物276を使用する方法、
スキーム38のIとして示される化合物277を調製するた
めに化合物273を使用する方法、スキーム38のJとして
示される化合物278を調製するために化合物277を使用す
る方法、スキーム38のKとして示される化合物279を調
製するために化合物278を使用する方法、スキーム38の
Lとして示される化合物280を調製するために化合物279
を使用する方法、スキーム38のMとして示される化合物
281を調製するために化合物280を使用する方法、スキー
ム39のNとして示される化合物282を調製するために化
合物281を使用する方法、スキーム39のOとして示され
る化合物283を調製するために化合物282を使用する方
法、スキーム39のPとして示される化合物284を調製す
るために化合物283を使用する方法、スキーム40のQと
して示される化合物285を調製するために化合物283を使
用する方法、スキーム40のRとして示される化合物286
を調製するために化合物285を使用する方法、スキーム4
0.1のSとして示される化合物288を調製するために化合
物287を使用する方法、スキーム40.1のTとして示され
る化合物289を調製するために化合物288を使用する方
法、スキーム40.1のUとして示される化合物290を調製
するために化合物289を使用する方法、スキーム40.1の
Vとして示される化合物291を調製するために化合物290
を使用する方法、およびスキーム40.1のWとして示され
る化合物292を調製するために化合物291を使用する方法
に関する。
これらの典型的方法の一般的な局面は、以下におよび
実施例に記載されている。以下のプロセスのそれぞれの
生成物は、次のプロセスに使用する前に、必要に応じ
て、分離、単離、および/または精製される。
「処理される(treated)」、「処理する(treatin
g)」、「処理(treatment)」などの用語は、接触す
る、混合する、反応する、反応させる、接触させる、お
よび1つ以上の化学物質が1つ以上の他の化学物質に変
換されるように処理されることを示すための当該分野で
普通の他の用語を意味する。これは、「化合物1を化合
物2で処理する」が、「化合物1を化合物2と反応させ
る」、「化合物1を化合物2と接触させる」、「化合物
1が化合物2と反応する」、および化合物1が化合物2
と「処理される」、「反応する」、「反応させる」など
のことを正当に示す有機合成の技術分野で普通の他の表
現と同義語であることを意味する。
「処理する」とは、有機化合物が反応する正当なおよ
び普通の様式を示す。通常の濃度(0.01M〜10M、代表的
には0.1M〜1M)、温度(−100℃〜250℃、代表的には−
78℃〜150℃、より代表的には−78℃〜100℃、さらによ
り代表的には0℃〜100℃)、反応容器(代表的には、
ガラス、プラスチック、金属)、溶媒、圧力、大気(代
表的には、酸素および水に不感応性反応用の空気あるい
は酸素または水に感応性用の窒素またはアルゴン)など
が、他に指示がなければ意図される。有機合成の技術分
野で公知の同様の反応の知見が、所定のプロセスで「処
理する」ための条件および装置を選択することにおいて
用いられる。特に、有機合成の分野の当業者は、この技
術分野の知見に基づいて、記載されたプロセスの化学反
応を成功裏に行うことを正当に予測する条件および装置
を選択する。
プロセスA、スキーム36 シキミ酸を用いて以下のプロセスにより化合物270を
調製する。
シキミ酸のcis−4,5−ジオール機能は、これらの2つ
の機能性の選択的保護により炭素1でカルボン酸と区別
される。代表的には、cis−4,5−ジオール機能は環状ケ
タールとして保護され、そしてカルボン酸機能はエステ
ルとして保護される。
R50は、上記引用されたGreeneの文献に記載されるよ
うな酸不安定性1,2−ジオール保護基であり、代表的に
は環状ケタールまたはアセタール、より代表的にはシク
ロヘキサノンまたはアセトンのケタールである。R
51は、上記引用されたGreeneの文献に記載されるような
酸安定性カルボン酸保護基であり、代表的には、表2の
グループ2〜7、9〜10、15、または100〜660として示
されるような1〜12個の炭素原子の直鎖、分枝、または
環状のアルキル、アルケニル、またはアルキニル、より
代表的には表2のグループ2〜5、9、または100〜358
として示されるような1〜8個の炭素原子の直鎖または
分枝のアルキル、さらにより代表的には表2のグループ
2〜5、9、または100〜141として示されるような1〜
6個の炭素原子の直鎖または分枝のアルキルであり、さ
らにより代表的には、R51はメチル、エチル、n−プロ
ピル、i−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、i−
ブチル、またはt−ブチルである。
シキミ酸を反応させて、カルボン酸をR51基で保護
し、そしてcis−4,5−ジオールをR50基で保護する。代
表的には、シキミ酸は、アルコール(例えば、メタノー
ル、エタノール、n−プロパノール、またはi−プロパ
ノール)、および酸触媒(例えば、鉱酸またはスルホン
酸(例えば、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、
またはトルエンスルホン酸))で処理され、次いで、ア
セトンまたはシクロヘキサノンのような対応するケトン
またはアルデヒドの存在下で、2,2−ジメトキシ−プロ
パンまたは1,1−ジメトキシ−シクロヘキサンのような
ケトンまたはアルデヒドのジアルキルケタールまたはア
セタールで処理される。必要に応じて、アルコールおよ
び酸触媒処理の生成物は、ジアルキルケタールまたはア
セタールでの処理前に、分離、単離、および/または精
製される。あるいは、シキミ酸はCH2N2で処理される。
代表的には、このプロセスは、シキミ酸をアルカノー
ルおよびスルホン酸で処理する工程、次いでジェミナル
−ジアルコキシアルカンまたはジェミナルジアルコキシ
シクロアルカンおよびアルカノンまたはシクロアルカノ
ンで処理して化合物270を形成する工程を包含する。よ
り代表的には、このプロセスは、シキミ酸をアルカノー
ルおよびスルホン酸で処理する工程;過剰のアルカノー
ルをエバポレートして残渣を形成する工程;この残渣を
ジェミナル−ジアルコキシアルカンまたはジェミナル−
ジアルコキシシクロアルカンおよびアルカノンまたはシ
クロアルカノンで処理して化合物270を形成する工程を
包含する。さらにより代表的には、このプロセスは、シ
キミ酸をメタノールおよびパラ−トルエンスルホン酸で
処理する工程;過剰のメタノールをエバポレートして残
渣を形成する工程;この残渣を2,2−ジメトキシプロパ
ンおよびアセトンで処理して化合物270を形成する工程
を包含する。
このプロセスの典型的実施態様を以下の実施例55に示
す。
プロセスB、スキーム36 化合物270を用いて以下のプロセスにより化合物271を
調製する。
3位のヒドロキシ基を活性化する、代表的には、置換
反応のために活性化する。より代表的には、4位のアル
コールと一緒にエポキシド環形成置換のために活性化す
る。
R52はアルコール活性化基であり、代表的には置換反
応のための活性化基である。より代表的には、4位のア
ルコールと一緒にエポキシド環形成置換のための活性化
基である。このような基には、スルホン酸エステル、代
表的にはメタンスルホン酸エステル、ベンゼンスルホン
酸エステルまたはトルエンスルホン酸エステルのような
当該技術分野で代表的な基が挙げられる。1つの実施態
様では、R52は、O(すなわち、−OR52)とともに、当
該技術分野で普通の脱離基である。
代表的には、このプロセスは、化合物270を酸ハライ
ドで処理して化合物271を形成する工程を包含する。よ
り代表的には、このプロセスは、適切な溶媒中で化合物
270をスルホン酸ハライドで処理して化合物271を形成す
る工程を包含する。さらにより代表的には、このプロセ
スは、適切な溶媒(例えば、アミン)中で、必要に応じ
てハロアルカンのような共溶媒の存在下で、化合物270
をスルホン酸ハライドで処理して化合物271を形成する
工程を包含する。なおより代表的には、このプロセス
は、トリエチルアミン/ジクロロメタン中で、化合物27
0をスルホニルクロリドで処理して化合物271を形成する
工程を包含する。
このプロセスの典型的実施態様を以下の実施例56に示
す。
プロセスC、スキーム36 化合物271を用いて以下のプロセスにより化合物272を
調製する。
4位および5位でのヒドロキシ基に対する酸不安定性
保護基(R50)が除去される。代表的には、塩基不安定
性カルボン酸保護基(例えば、R51)またはヒドロキシ
活性化基(例えば、R52)を実質的に除去することな
く、R50は除去される。さらにより代表的には、R50は酸
性条件下で切り離される。
代表的には、このプロセスは、化合物271をプロトン
性溶媒で、より代表的には、上記のような酸触媒の存在
下で処理する工程を包含する。さらにより詳細には、こ
のプロセスは、化合物271を上記のようなアルカノール
および上記のような酸触媒で処理する工程を包含する。
なおより代表的には、このプロセスは、化合物271をメ
タノールおよびパラ−トルエンスルホン酸で処理して化
合物272を製造する工程を包含する。
このプロセスの典型的実施態様を以下の実施例57に示
す。
プロセスD、スキーム36 化合物272を用いて以下のプロセスにより化合物273を
調製する。
化合物272の3位の活性化ヒドロキシ基は、化合物272
の4位のヒドロキシにより置換されて、エポキシド化合
物273を製造する。代表的には、この置換は、適切な塩
基、より代表的にはDBUまたはDBNのようなアミン塩基に
より触媒される。
代表的には、このプロセスは、化合物272を塩基性触
媒で、必要に応じて、適切な溶媒の存在下で処理する工
程を包含する。さらにより詳細には、このプロセスは、
ジエチルエーテルまたはTHFのような極性の非プロトン
性溶媒中で、化合物272をアミン塩基で処理する工程を
包含する。なおより代表的には、このプロセスは、化合
物272をTHF中でDBUで処理して化合物273を製造する工程
を包含する。
このプロセスの典型的実施態様を以下の実施例58に示
す。
プロセスE、スキーム37 キナ酸を用いて以下のプロセスにより化合物274を調
製する。
キナ酸のcis−4,5−ジオール機能は、これらの2つの
機能性の選択的保護により炭素1でカルボン酸と区別さ
れる。代表的には、cis−4,5−ジオール機能は環状ケタ
ールとして保護され、そしてカルボン酸機能は3位のヒ
ドロキシ基とともにラクトンとして保護される。
R50は、上記の通りである。
代表的には、このプロセスは、必要に応じて上記のよ
うに酸触媒の存在下で、上記のようにジェミナル−ジア
ルコキシアルカンまたはジェミナルジアルコキシシクロ
アルカン、および上記のようにアルカノンまたはシクロ
アルカノンでキニン酸を処理して化合物274を形成する
工程を包含する。より代表的には、このプロセスは、キ
ナ酸をジェミナル−ジアルコキシアルカンまたはジェミ
ナル−ジアルコキシシクロアルカン、アルカノンまたは
シクロアルカノン、および酸触媒で処理して化合物270
を形成する工程を包含する。さらにより代表的には、こ
のプロセスは、キナ酸を2,2−ジメトキシプロパン、ア
セトン、およびパラ−トルエンスルホン酸で処理して化
合物274を形成する工程を包含する。
このプロセスの典型的実施態様を以下の実施例101に
示す。
プロセスF、スキーム37 化合物274を用いて以下のプロセスにより化合物275を
調製する。
ラクトンは、開環されて化合物275を形成する。代表
的には、ラクトンは開環されて1位に保護されたカルボ
ン酸および3位に遊離のヒドロキシを製造する。より代
表的には、ラクトンは塩基性条件下で開環されて、1位
にカルボン酸を保護したR51および3位に遊離のヒドロ
キシ基を製造する。
R51は、上記の通りである。
代表的には、化合物274は、適切なプロトン性溶媒中
で適切な塩基で処理される。より代表的には、化合物27
5は、上記のようなアルカノール中で、金属アルコキシ
ド塩基(例えば、ナトリウムアルコキシド、カリウムア
ルコキシド、またはリチウムアルコキシド)で処理され
る。さらにより代表的には、化合物274はMeOH中でNaOMe
で処理されて化合物275を製造する。
このプロセスの典型的実施態様を以下の実施例102に
示す。
プロセスG、スキーム37 化合物275を用いて以下のプロセスにより化合物276を
調製する。
3位のヒドロキシ基が活性化され、代表的には置換反
応のために活性化される。より代表的には、4位のアル
コールと一緒にエポキシド環形成置換のために活性化さ
れる。
R52はアルコール活性化基であり、代表的には置換反
応のための活性化基であり、より代表的には4位のアル
コールと一緒にエポキシド環形成置換するための活性化
基である。このような基には、スルホン酸エステル、代
表的にはメタンスルホン酸エステル、ベンゼンスルホン
酸エステルまたはトルエンスルホン酸エステルのような
当該技術分野で代表的な基が挙げられる。1つの実施態
様では、R52は、O(すなわち、−OR52)とともに、当
該技術分野で普通の脱離基である。
代表的には、このプロセスは、化合物275を酸ハライ
ドで処理して化合物276を形成する工程を包含する。よ
り代表的には、このプロセスは、適切な溶媒中で化合物
275をスルホン酸ハライドで処理して化合物276を形成す
る工程を包含する。さらにより代表的には、このプロセ
スは、適切な溶媒(例えば、アミン)中で、必要に応じ
てハロアルカンのような共溶媒の存在下で、化合物275
をスルホン酸ハライドで処理して化合物276を形成する
工程を包含する。なおより代表的には、このプロセス
は、ピリジンジクロロメタン中で、化合物275をp−ト
ルエンスルホニルクロリドで処理して化合物276を形成
する工程を包含する。
このプロセスの典型的実施態様を以下の実施例103に
示す。
プロセスH、スキーム37 化合物276を用いて以下のプロセスにより化合物272を
調製する。
1位のヒドロキシ基が脱離され、そしてcis−4,5−ジ
オール保護基が除去される。1位のヒドロキシ基が脱離
されて1位と6位との間にオレフィン結合を形成し、そ
してcis−4,5−ジオール保護基が除去されてcis−4,5−
ジオールを再生する。
代表的には、このプロセスは、化合物276を適切な脱
水剤(例えば、鉱酸(HCl、H2SO4)またはSO2Cl2)で処
理する工程を包含する。より代表的には、化合物276
は、SO2Cl2で処理され、次いで、必要に応じて酸触媒の
存在下で、アルカノールで処理される。さらにより代表
的には、化合物276は、適切な極性の非プロトン性溶媒
(例えば、アミン)中で、SO2Cl2で処理されてオレフィ
ンを形成し;このオレフィンは上記のようなアルカノー
ル、および上記のような酸触媒で処理されて化合物272
を形成する。より代表的にはなお、化合物276は、ピリ
ジン/CH2Cl2中で、−100℃と0℃との間、代表的には−
100℃と−10℃との間、より代表的には−78℃の温度でS
O2Cl2で処理されてオレフィンを形成し;このオレフィ
ンはメタノールおよびパラ−トルエンスルホン酸で処理
されて化合物272を形成する。
このプロセスの典型的実施態様を以下の実施例104に
示す。
プロセスI、スキーム38 化合物273を用いて以下のプロセスにより化合物277を
調製する。
5位のヒドロキシ基は保護されている。代表的には、
保護基は酸不安定性ヒドロキシ保護である。より代表的
には、保護基は、隣接するヒドロキシ基への転位を妨げ
る。
R53は、上記引用されたGreeneの文献に記載されるよ
うな酸不安定性ヒドロキシ保護基である。より代表的に
は、R53は、酸開裂性エーテルであり、さらに代表的に
は、R53はメトキシメチル(MOM、CH3−O−CH2−)であ
る。
代表的には、このプロセスは、化合物273をGreeneに
記載されるようなヒドロキシ保護基試薬で処理する工程
を包含する。より代表的には、このプロセスは、適切な
溶媒(例えば、極性の非プロトン性溶媒)中で、メトキ
シメチルクロリド(MOMクロリド、CH3−O−CH2−Cl)
のような置換または非置換のハロアルカンまたはアルケ
ンで化合物273を処理する工程を包含する。さらにより
代表的には、このプロセスは、アミン溶媒中で、化合物
273をMOMクロリドで処理する工程を包含する。さらによ
り代表的には、このプロセスは、ジイソプロピルエチル
アミン中で、化合物273をMOMクロリドで処理する工程を
包含する。
このプロセスの典型的実施態様を以下の実施例59に示
す。
プロセスJ、スキーム38 化合物277を用いて以下のプロセスにより化合物278を
調製する。
3位および4位のエポキシドは開環されて、アジ化物
を形成する。より代表的には、3位および4位のエポキ
シドは開環されて、3−アジド−4−ヒドロキシ化合物
278を形成する。
代表的には、このプロセスは、適切な溶媒中で、化合
物277をアジ化物塩で処理する工程を包含する。より代
表的には、このプロセスは、極性のプロトン性溶媒(例
えば、アルカノールまたは水)中で、化合物277をアジ
化ナトリウムおよび弱塩基(例えば、アンモニウムハラ
イド)で処理する工程を包含する。さらにより代表的に
は、このプロセスは、水/メタノール溶液中で、化合物
277をアジ化ナトリウムおよび塩化アンモニウムで処理
して、化合物278を製造する工程を包含する。
このプロセスの典型的実施態様を以下の実施例60およ
び62に示す。
プロセスK、スキーム38 化合物278を用いて以下のプロセスにより化合物279を
調製する。
化合物278の4位のヒドロキシ基は3−アジド基によ
り置換されてアジリジン化合物279を形成する。
代表的には、このプロセスは、化合物278を上記のヒ
ドロキシ活性化基、オルガノホスフィンおよび塩基で処
理する工程を包含する。より代表的には、このプロセス
は、化合物278を上記のようなスルホン酸ハライドで処
理して活性化ヒドロキシ化合物を形成する工程、この活
性化ヒドロキシ化合物をトリフェニルホスフィンのよう
なトリアルキルまたはトリアリールホスフィンで処理し
てホスホニウム塩を形成する工程、およびこのホスホニ
ウム塩をアミンのような塩基で処理して化合物279を形
成する工程を包含する。さらに代表的には、このプロセ
スは、化合物278をメシルクロリドで処理して活性化ヒ
ドロキシ化合物を形成する工程、この活性化ヒドロキシ
化合物をトリフェニルホスフィンで処理してホスホニウ
ム塩を形成する工程、およびこのホスホニウム塩をトリ
エチルアミンおよびH2Oで処理して化合物279を形成する
工程を包含する。
このプロセスの典型的実施態様を以下の実施例61に示
す。
プロセスL、スキーム38 化合物279を用いて以下のプロセスにより化合物280を
調製する。
アジリジン化合物279はアジ化物で開環されてアジド
アミン280を形成する。
代表的には、このプロセスは、適切な溶媒中で、化合
物279をアジ化物塩で処理する工程を包含する。より代
表的には、このプロセスは、極性の非プロトン性溶媒
(例えば、エーテル、アミン、またはアミド)中で、化
合物279をアジ化ナトリウムおよび弱塩基(例えば、ア
ンモニウムハライド)で処理する工程を包含する。さら
により代表的には、このプロセスは、DMF溶液中で、化
合物279をアジ化ナトリウムおよび塩化アンモニウムで
処理して化合物280を製造する工程を包含する。
このプロセスの典型的実施態様を以下の実施例63に示
す。
プロセスM、スキーム38 化合物280を用いて以下のプロセスにより化合物281を
調製する。
5位の保護されたヒドロキシ基は4位のアミンにより
置換されてアジリジン281を形成する。代表的には、ア
ジリジン281は酸不安定性基で置換され、より代表的に
は、アジリジン活性化基で置換される。
R54は、酸不安定性基であり、代表的には上記引用さ
れたGreeneの文献に記載されるような酸不安定性アミン
保護基である。より代表的には、R54は、アジリジン活
性化基であり、さらに代表的には、酸で触媒される開環
反応に対してアジリジンを活性化し得る基である。代表
的には、R54基は、1〜12個の炭素の直鎖または分枝鎖
の1−オクソ−アルク−1−イル基を例として包含する
がこれらに限定されない:ここで、アルキル部分は、1
〜11個の炭素の直鎖または分枝鎖アルキル基(例えば、
CH3(CH22C(O)−、zは0〜10の整数、すなわち、
アセチルCH3C(O)−など)、置換メチル(例えば、ト
リフェニルメチル、Ph3C−、トリチル、Tr)、あるい
は、BOCまたはCbzなどのカルバメート、またはスルホネ
ート(例えば、メチルスルホネートのようなアルキルス
ルホネート)である。より代表的には、R54基は、トリ
フェニルメチルおよび1〜8個の炭素原子、さらにより
代表的には、1、2、3、4、5、または6個の炭素原
子、さらにより代表的には、2または3個の炭素原子の
1−オクソ−アルク−1−イル基を包含する。
代表的には、このプロセスは、化合物280を脱保護剤
で処理し、R53基を除去する工程を包含し、R53基は、Gr
eeneに記載されるようなR54生成試薬(アセチルクロリ
ドのようなR54−ハライド、またはTr−Cl、あるいは無
水酢酸のようなR54−O−R54)、およびスキーム36のプ
ロセスBに記載されているようなヒドロキシ活性化基で
ある。より代表的には、このプロセスは、必要に応じて
上記の酸触媒の存在下で、化合物280を極性のプロトン
性溶媒で処理して第1の中間体を形成する工程;極性の
非プロトン性溶媒(例えば、アミン)中で、この第1の
中間体をTr−Clで処理して第2の中間体を形成する工
程;および、極性の非プロトン性溶媒中で、この第2の
中間体を、メシルクロリドまたはパラトルエンスルホニ
ルクロリドのようなスルホン酸ハライドで処理して化合
物281を製造する工程を包含する。さらにより代表的に
は、このプロセスは、化合物280をメタノールおよびHCl
で処理して第1の中間体を形成する工程;この第1の中
間体をTr−Clおよびトリエチルアミンで処理して第2の
中間体を形成する工程;およびこの第2の中間体をメシ
ルクロリドおよびトリエチルアミンで処理して化合物28
1を製造する工程を包含する。
このプロセスの典型的実施態様を以下の実施例64に示
す。
プロセスN、スキーム39 化合物281を用いて以下のプロセスにより化合物282を
調製する。
アジリジン281は開環されて、そして得られるアミン
はR55基で置換されて化合物282を形成する。代表的に
は、アジリジン281は酸で触媒される開環反応により開
環されて、そして得られるアミンはアシル化される。
R55は上記で定義されたようにW3である。代表的に
は、R55は−C(O)R5である。より代表的には、R55
−C(O)R1である。さらにより代表的には、R55は−
C(O)CH3である。
R56は上記で定義されたようにU1である。代表的に
は、R56はW6−O−、W6−S−、またはW6−N(H)−
である。より代表的には、R56はR5−O−、R5−S−、
またはR5−N(H)−であり、さらにより代表的には、
R56はR5−O−であり、なおさらに代表的には、R56はR1
−O−である。
代表的には、このプロセスは、化合物281を酸触媒お
よび式W6−X1−Hの化合物(ここで、X1はアミン中間体
を形成するように上記で定義されている)で処理する工
程;および、このアミン中間体を式W3−X1−W3、W3−X
10の化合物(ここで、X10は脱離基である)で処理して
化合物282を形成する工程を包含する。酸触媒は、代表
的には、当該技術分野で通常のLewis酸触媒であり、例
えば、BF3・Et2O、TiCl3、TMSOTf、SmI2(THF)、LiC
lO4、Mg(ClO4、Ln(OTf)(ここでLn=Yb、Gd、
Nd)、Ti(Oi−Pr)、AlCl3、AlBr3、BeCl2、CdCl2
ZnCl2、BF3、BCl3、BBr3、GaCl3、GaBr3、TiCl4、TiB
r4、ZrCl4、SnCl4、SnBr4、SbCl5、SbCl3、BiCl3、FeCl
3、UCl4、ScCl3、YCl3、LaCl3、CeCl3、PrCl3、NdCl3
SmCl3、EuCl3、GdCl3、TbCl3、LuCl3、DyCl3、HoCl3、E
rCl3、TmCl3、YbCl3、ZnI2、Al(OPri、Al(acac)
、ZnBr2、およびSnCl4である。X1は、代表的には、−
O−、−S−、または−N(H)−である。X10は、代
表的には、Cl、Br、またはIのようなハライドである。
より代表的には、このプロセスは、化合物281を式R5−O
H、R5−SH、またはR5−NH2の化合物、およびBF3・Et2O
で処理して中間体を形成する工程;および、この中間体
をアルカノン酸無水物で処理して化合物282を形成する
工程を包含する。さらにより代表的には、このプロセス
は、化合物281を式R5−OHの化合物およびBF3・Et2Oで処
理して中間体を形成する工程;および、この中間体を置
換または非置換無水酢酸で処理して化合物282を形成す
る工程を包含する。式R5−OHの典型的化合物は、表2の
グループ2〜7、9〜10、15、および100〜660(ここで
Q1は−OHである)により記載される化合物を包含する。
式R5−OHのさらに典型的化合物は、以下の表25に示され
る化合物(それらのChemical Abstracts Service Regis
try Numberとともに)および表26に示される化合物(そ
れらのChemical Abstracts Service Registry Number、
およびAldrich Chemical Company Product Numberとと
もに)である。式R5−OHのより代表的な典型的な化合物
は、表2のグループ2〜5、9、および100〜141(ここ
でQ1は−OHである)により記載される化合物である。
プロセスN、スキーム39の他の実施態様では、R55
Hである。
代表的には、このプロセスの実施態様は、化合物281
を酸触媒および式R56−X1−Hの化合物(ここで、X1
アミン中間体を形成するように上記で定義されている)
で処理して化合物282を形成する工程を包含する。酸触
媒およびX1は上記のとおりである。より代表的には、こ
のプロセスは、化合物281を式R5−OH、R5−SH、またはR
5−NH2の化合物、およびBF3・Et2Oで処理して化合物282
を形成する工程を包含する。さらにより代表的には、こ
のプロセスは、化合物281を式R5−OHの化合物およびBF3
・Et2Oで処理して化合物282を形成する工程を包含す
る。式R5−OHの典型的化合物は上記のとおりである。
このプロセスの典型的実施態様を以下の実施例65、8
6、92、および95に示す。
プロセスO、スキーム39 化合物282を用いて以下のプロセスにより化合物283を
調製する。
アジ化物化合物282は還元されてアミノ化合物283を形
成する。
代表的には、このプロセスは、化合物282を還元剤で
処理して化合物283を形成する工程を包含する。より代
表的には、このプロセスは、化合物282を水素ガスおよ
び触媒(例えば、炭素上の白金またはリンドラー(Lind
lar)触媒)、あるいは還元剤(例えば、上記のトリア
ルキルホスフィンまたはトリアリールホスフィン)で処
理する工程を包含する。さらにより代表的には、このプ
ロセスは、水/THFで化合物282をトリフェニルホスフィ
ンで処理して化合物283を形成する工程を包含する。
このプロセスの典型的実施態様を以下の実施例87、9
3、および96に示す。
プロセスP、スキーム39 化合物283を用いて以下のプロセスにより化合物284を
調製する。
カルボン酸保護基が除去される。
代表的には、このプロセスは、化合物283を塩基で処
理する工程を包含する。より代表的には、このプロセス
は、非プロトン性の極性溶媒のような適切な溶媒中で、
化合物283を金属水酸化物で処理する工程を包含する。
さらにより代表的には、このプロセスは、THF中で化合
物283を水酸化カリウム水溶液で処理して化合物284を製
造する工程を包含する。
このプロセスの典型的実施態様を以下の実施例88、9
4、および97に示す。
プロセスQ、スキーム40 化合物283を用いて以下のプロセスにより化合物285を
調製する。
アミンは保護されたグアニジンに変換される。
R57は、BOCまたはMeのような当該技術分野で通常のグ
アニジン保護基である。
代表的には、このプロセスは、化合物283を当該技術
分野で通常のグアニジル化試薬で処理する工程を包含す
る。典型的試薬は、Bis−BOC Thio−Ureaアミノイミノ
メタンスルホン酸(Kimら;「Tet.Lett.」29(26):318
3−3186(1988)および1−グアニルピラゾール(Berna
towiczら、「Tet.Lett.」34(21):3389−3392(1993)
を包含する。より代表的には、このプロセスは、化合物
283をBis−BOC Thio−Urea酸で処理して化合物285を形
成する工程を包含する。さらにより代表的には、このプ
ロセスは、化合物283をBis−BOC Thio−Urea酸およびHg
Cl2で処理して化合物285を形成する工程を包含する。
このプロセスの典型的実施態様を以下の実施例67に示
す。
プロセスR、スキーム40 化合物285を用いて以下のプロセスにより化合物286を
調製する。
カルボン酸保護基およびグアニジン保護基が除去され
る。
代表的には、このプロセスは、化合物285を塩基で処
理する工程;次いで上記のように酸で処理する工程を包
含する。より代表的には、このプロセスは、上記のよう
に化合物285を金属水酸化物で処理して中間体を形成す
る工程;および、この中間体を酸で処理して化合物286
を形成する工程を包含する。さらにより代表的には、こ
のプロセスは、化合物285を水酸化カリウム水溶液およ
びTHFで処理して中間体を形成する工程;および、この
中間体をTFAで処理して化合物286を形成する工程を包含
する。
プロセスS、スキーム40.1 化合物287を用いて以下のプロセスにより化合物288を
調製する。
化合物287および288のE1、J1、およびJ2は上記のとお
りである。代表的には、E1は上記のように−CO2R51であ
る。代表的には、J1は、H、F、またはメチルであり、
より代表的には、Hである。代表的には、J2はHあるい
は1〜6個の炭素原子の直鎖または分枝鎖アルキルであ
り、より代表的には、H、メチル、エチル、n−プロピ
ル、またはi−プロピルであり、さらにより代表的に
は、Hである。
R60およびR61は、化合物288のアジリジン環を置換し
たR63(以下で定義される)を形成するように反応し得
る基である。代表的には、R60またはR61の一方は、一級
または二級アミン、あるいは一級または二級アミンへ変
換され得る基である。R60およびR61についてのこのよう
な基は、−NH2、−N(H)(R6b)、−N(R6b
−N(H)(R1)、−N(R1)(R6b)、および−N3
例として包含されるがこれらに限定されない。R60およ
びR61の他方は、代表的には、一級または二級アミンに
より置換されてアジリジンを形成し得る基である。この
ような基は、以下の例により包含されるがこれらに限定
されない:−OH、−OR6a、Br、Cl、およびI。代表的に
は、R60およびR61は、トランスの立体配置にある。より
代表的には、R60は、一級または二級アミン、あるいは
一級または二級アミンへ変換され得る基であり、そして
R61は、一級または二級アミンにより置換されてアジリ
ジンを形成し得る基である。さらにより代表的には、R
60は、β−アジドまたはβ−NH2、そしてR61は、α−O
H、α−OMesyl、またはα−OTosylである。
R62は以下のプロセスU、スキーム40.1に記載され
る。
このプロセスは、化合物287を処理して化合物288を形
成する工程を包含する。これは、代表的には、R61をR60
により置換するために化合物287を処理する工程により
達成される。より代表的には、化合物287は、R60による
置換に対してR61を活性化するように処理される。さら
により代表的には、化合物287は、R60による置換に対し
てR61を活性化するように処理され、そしてR61による置
換に対してR60が活性化される。R60およびR61の両方が
活性化される場合、この活性化は同時または連続的に行
われ得る。この活性化が連続的に行われる場合、これは
任意の順序で行われ得、代表的には、R61の活性化がR60
の活性化の先に行われる。
R60による置換に対するR61の活性化は、代表的には、
化合物287をメシルクロリドまたはトシルクロリドのよ
うなヒドロキシ活性化試薬で処理することにより達成さ
れる。R61による置換に対するR60の活性化は、代表的に
は、化合物287を処理して一級または二級アミンを形成
し、そしてこのアミンを塩基で処理することにより達成
される。例としてでありこれに限定されないが、化合物
287は、アジ化物をアミンに還元し得る還元剤および塩
基で処理される。
このプロセスの1つの実施態様では、化合物287は、R
61活性化試薬、およびR60活性化試薬で処理されて化合
物288を製造する。他の実施態様では、化合物287は、適
切な溶媒中で、R61活性化試薬、およびR60活性化試薬で
処理されて化合物288を製造する。他の実施態様では、
化合物287は、R61活性化試薬、R60活性化試薬、および
塩基で処理されて化合物288を製造する。他の実施態様
では、化合物287は、適切な溶媒中で、R61活性化試薬、
R60活性化試薬、および塩基で処理されて化合物288を製
造する。他の実施態様では、R60がアジ化物である化合
物287は、R61活性化試薬、およびアジ化物還元試薬で処
理されて化合物288を製造する。他の実施態様では、R60
がアジ化物である化合物287は、適切な溶媒中で、R61
性化試薬、およびアジ化物還元試薬で処理されて化合物
288を製造する。他の実施態様では、R60がアジ化物であ
る化合物287は、R61活性化試薬、アジ化物還元試薬、お
よび塩基で処理されて化合物288を製造する。他の実施
態様では、R60がアジ化物である化合物287は、適切な溶
媒中で、R61活性化試薬、アジ化物還元試薬、および塩
基で処理されて化合物288を製造する。他の実施態様で
は、R60がアジ化物であり、かつR61がヒドロキシである
化合物287は、ヒドロキシ活性化試薬、およびアジ化物
還元試薬で処理されて化合物288を製造する。他の実施
態様では、R60がアジ化物であり、かつR61がヒドロキシ
である化合物287は、適切な溶媒中で、ヒドロキシ活性
化試薬、およびアジ化物還元試薬で処理されて化合物28
8を製造する。他の実施態様では、R60がアジ化物であ
り、かつR61がヒドロキシである化合物287は、ヒドロキ
シ活性化試薬、アジ化物還元試薬、および塩基で処理さ
れて化合物288を製造する。他の実施態様では、R60がア
ジ化物であり、かつR61がヒドロキシである化合物287
は、適切な溶媒中で、ヒドロキシ活性化試薬、アジ化物
還元試薬、および塩基で処理されて化合物288を製造す
る。
このプロセスの典型的実施態様を上記のプロセスK、
スキーム38に示す。
プロセスT、スキーム40.1 化合物288を用いて以下のプロセスにより化合物289を
調製する。
R64は、代表的には、H、R6b、あるいはHまたはR6b
に変換され得る基である。より代表的には、R64はHで
ある。R65は、代表的には、G1またはG1に変換され得る
基である。より代表的には、R65は、−N3、−CN、また
は−(CR1R1m1W2である。より代表的には、R65は、−
N3、−NH2、−N(H)(R6b)、−N(R6b、−CH2
N3、または−CH2CNである。
代表的には、化合物288は処理されてアミン289を形成
する。より代表的には、化合物288は、求核剤、代表的
には、R65、R65のカチオン性塩、またはR65のプロトン
化アナログのような窒素求核剤で処理される(例えば、
NH3、アジ化物塩(例えば、NaN3、KN3など)、HCN、シ
アン化物塩(例えば、NaCN、KCNなど)、またはシアノ
アルキル(例えば、(CH2CN))の塩(例えば、NaCH2
CN、KCH2CNなど)の例があるがこれらに限定されな
い)。さらにより代表的には、化合物288はアジ化物塩
で処理される。必要に応じて、塩基、代表的にはアンモ
ニウムハライドのような弱塩基、および溶媒、代表的に
はエーテル、アミン、またはアミドのような極性の非プ
ロトン性溶媒が用いられる。
1つの実施態様では、化合物288は、求核剤で処理さ
れる。他の実施態様では、化合物288は、適切な溶媒中
で、求核剤で処理されて化合物289を製造する。他の実
施態様では、化合物288は、求核剤および塩基で処理さ
れて化合物289を製造する。他の実施態様では、化合物2
88は、適切な溶媒中で、求核剤および塩基で処理されて
化合物289を製造する。他の実施態様では、化合物288
は、窒素求核剤で処理されて化合物289を製造する。他
の実施態様では、化合物288は、適切な溶媒中で、窒素
求核剤で処理されて化合物289を製造する。他の実施態
様では、化合物288は、窒素求核剤および塩基で処理さ
れて化合物289を製造する。他の実施態様では、化合物2
88は、適切な溶媒中で、窒素求核剤および塩基で処理さ
れて化合物289を製造する。他の実施態様では、化合物2
88は、アジ化物塩で処理されて化合物289を製造する。
他の実施態様では、化合物288は、適切な溶媒中で、ア
ジ化物塩で処理されて化合物289を製造する。他の実施
態様では、化合物288は、アジ化物塩および塩基で処理
されて化合物289を製造する。他の実施態様では、化合
物288は、適切な溶媒中で、アジ化物塩および塩基で処
理されて化合物289を製造する。
このプロセスの典型的実施態様を上記のプロセスL、
スキーム38に示す。
プロセスU、スキーム40.1 化合物289を用いて以下のプロセスにより化合物290を
調製する。
R62は、アミンと反応して化合物290のアジリジン環が
置換されたR66(以下で定義されている)を形成し得る
基である。代表的には、R62は、一級または二級アミン
により置換されてアジリジンを形成し得る基である。こ
のような基は、−OR53、−OH、−OR6a、Br、Cl、および
Iを例として含むがこれらに限定されない。代表的に
は、R62は、4位の窒素に関してトランスの立体配置に
ある。より代表的には、R62は−OR53である。
R64はHまたはR6bであり、代表的には、R54のような
酸不安定性保護基である。
R66はH、R6b、またはR54である。
このプロセスは、化合物289を処理して化合物290を形
成する工程を包含する。これは、代表的には、4位でア
ミンによりR62を置換するために化合物289を処理するこ
とにより達成される。より代表的には、化合物289は、R
62の置換に対して4位でアミンを活性化するために処理
される。さらにより代表的には、化合物289は、R62の置
換に対して4位でアミンを活性化するために処理され、
そしてR62は、4位でアミンによる置換に対して活性化
される。R62および4位でのアミンの両方が活性化され
る場合、この活性化は同時または連続的に行われ得る。
この活性化が連続的に行われる場合、それらは任意の順
序で行われ得、代表的には、R62の活性化が4位でのア
ミンの活性化の先に行われる。
4位でアミンによる置換に対するR62の活性化は、代
表的には、プロセスB、スキーム36に記載されたような
ヒドロキシ活性化剤で化合物289を処理することにより
達成される。必要に応じて、R62は、活性化の前に脱保
護される。R62置換に対する4位でのアミンの活性化
は、代表的には、化合物289を処理して一級または二級
アミンを形成する工程、およびこのアミンを上記プロセ
スN、スキーム39に記載されたような酸触媒で処理する
工程により達成される。
代表的には、R62が−OR53であり、そしてR66がR56
ある場合、このプロセスは、化合物289を脱保護剤で処
理して、R53基、Greeneに記載されるようなR54保護基試
薬(アセチルクロリドのようなR54−ハライド、またはT
r−Cl、あるいは無水酢酸のようなR54−O−R54)、お
よびプロセスB、スキーム36に記載されているようなヒ
ドロキシ活性化基を除去する工程を包含する。より代表
的には、このプロセスは、必要に応じて上記の酸触媒の
存在下で、化合物289を極性のプロトン性溶媒で処理し
て第1の中間体を形成する工程;極性の非プロトン性溶
媒(例えば、アミン)中で、この第1の中間体をTr−Cl
で処理して第2の中間体を形成する工程;および、極性
の非プロトン性溶媒(例えば、アミン)中で、この第2
の中間体を、メシルクロリドまたはパラトルエンスルホ
ニルクロリドのようなスルホン酸ハライドで処理して化
合物290を製造する工程を包含する。さらにより代表的
には、このプロセスは、化合物289をメタノールおよびH
Clで処理して第1の中間体を形成する工程;この第1の
中間体をTr−Clおよびトリエチルアミンで処理して第2
の中間体を形成する工程;およびこの第2の中間体をメ
シルクロリドおよびトリエチルアミンで処理して化合物
290を製造する工程を包含する。
1つの実施態様では、化合物289は、酸触媒で処理さ
れて化合物290を製造する。他の実施態様では、化合物2
89は、適切な溶媒中で、酸触媒で処理されて化合物290
を製造する。他の実施態様では、化合物289は、ヒドロ
キシ活性化剤および酸触媒で処理されて化合物290を製
造する。他の実施態様では、化合物289は、適切な溶媒
中で、ヒドロキシ活性化剤および酸触媒で処理されて化
合物290を製造する。他の実施態様では、化合物289は、
ヒドロキシ脱保護剤、ヒドロキシ活性化剤、および酸触
媒で処理されて化合物290を製造する。他の実施態様で
は、化合物289は、適切な溶媒中で、ヒドロキシ活性化
剤、および酸触媒で処理されて化合物290を製造する。
このプロセスの典型的実施態様を上記のプロセスM、
スキーム38に示す。
プロセスV、スキーム40.1 化合物290を用いて以下のプロセスにより化合物291を
調製する。
アジリジン290は処理されて化合物291を形成する。代
表的には、アジリジン290は、酸で触媒される開環反応
により開環されて、そして得られるアミンはアシル化さ
れる。
R68は、独立して、H、R6b、R1、または上記のR55
ある。代表的には、R55は−C(O)R5である。代表的
には、一方のR68はHまたはR6bであり、そして他方はW3
である。
R67は上記のU1である。代表的には、R67は、W6−O
−、W6−S−、またはW6−N(H)−である。より代表
的には、R67はR5−O−、R5−S−、またはR5−N
(H)−である。
代表的には、このプロセスは、化合物290を酸触媒お
よび式W6−X1−Hの化合物(ここで、X1はアミン中間体
を形成するように上記で定義されている)で処理する工
程;および、このアミン中間体を式W3−X1−W3、または
W3−X10の化合物(ここで、X10は脱離基である)で処理
して化合物291を形成する工程を包含する。式W6−X1
Hの化合物および酸触媒での処理は、式W3−X1−W3、ま
たはW3−X10の化合物での処理の前または同時であり得
る。酸触媒は、代表的には、上記のプロセスN、スキー
ム39に記載される酸触媒の1つである。より代表的に
は、このプロセスは、化合物290を、式R5−OH、R5−S
H、またはR5−NH2の化合物、および酸触媒で処理する工
程;および、中間体をアルカノン酸無水物で処理して化
合物291を形成する工程を包含する。
1つの実施態様は、化合物290を式W6−X1−Hの化合
物および酸触媒で処理して、化合物291を製造する工程
を包含する。他の実施態様は、適切な溶媒中で、化合物
290を式W6−X1−Hの化合物および酸触媒で処理して、
化合物291を製造する工程を包含する。他の実施態様
は、化合物290を式W6−X1−Hの化合物、酸触媒、およ
び式W3−X1−W3、またはW3−X10の化合物で処理して、
化合物291を製造する工程を包含する。他の実施態様
は、適切な溶媒中で、化合物290を式W6−X1−Hの化合
物、酸触媒、および式W3−X1−W3、またはW3−X10の化
合物で処理して、化合物291を製造する工程を包含す
る。
このプロセスの典型的実施態様を上記のプロセスN、
スキーム39に示す。
プロセスW、スキーム40.1 化合物291を用いて以下のプロセスにより化合物292を
調製する。
化合物291は処理されて化合物292を形成する。代表的
には、R65は変換されてG1を形成する。U1はR67の1つの
実施態様であり、そしてT1は上記のプロセスV、スキー
ム40.1で調製された−N(R68の1つの実施態様で
ある。
1つの実施態様では、R65は、脱保護され、アルキル
化され、グアニジニル化され、酸化され、または還元さ
れて、G1を形成する。任意の数のこのような処理は、任
意の順序でまたは同時に行われ得る。例であってこれに
限定されないが、R65がアジドである場合、このプロセ
スの実施態様は、プロセスO、OQ、OQR、およびOPを包
含する。代表的なアルキル化剤は、以下を含む当該技術
分野で通常のものであり、例であってこれらに限定され
ない:ヨウ化メチル、臭化メチル、ヨウ化エチル、臭化
エチル、ヨウ化n−プロピル、臭化n−プロピル、ヨウ
化i−プロピル、臭化i−プロピルなどのアルキルハラ
イド;および、エチレンオキシドまたはプロピレンオキ
シドのようなオレフィンオキシド。本明細書に記載の塩
基触媒は、必要に応じて、アルキル化工程に用いられ得
る。
1つの実施態様は、R65がアジドである化合物291を還
元剤で処理して、化合物292を製造する工程を包含す
る。他の実施態様では、適切な溶媒中で、R65がアジド
である化合物291を還元剤で処理して、化合物292を製造
する工程を包含する。他の実施態様では、R65がアミノ
である化合物291をアルキル化剤で処理して、化合物292
を製造する工程を包含する。他の実施態様では、適切な
溶媒中で、R65がアミノである化合物291をアルキル化剤
で処理して、化合物292を製造する工程を包含する。他
の実施態様では、R65がアジドである化合物291を還元剤
およびアルキル化剤で処理して、化合物292を製造する
工程を包含する。他の実施態様では、適切な溶媒中で、
R65がアジドである化合物291を還元剤およびアルキル化
剤で処理して、化合物292を製造する工程を包含する。
他の実施態様では、R65がアミノである化合物291をアル
キル化剤および塩基触媒で処理して、化合物292を製造
する工程を包含する。他の実施態様では、適切な溶媒中
で、R65がアミノである化合物291をアルキル化剤および
塩基触媒で処理して、化合物292を製造する工程を包含
する。他の実施態様では、R65がアジドである化合物291
を、還元剤、アルキル化剤、および塩基触媒で処理し
て、化合物292を製造する工程を包含する。他の実施態
様では、適切な溶媒中で、R65がアジドである化合物291
を、還元剤、アルキル化剤、および塩基触媒で処理し
て、化合物292を製造する工程を包含する。
このプロセスの典型的実施態様を上記のプロセスO、
スキーム39に示す。
このプロセスの典型的実施態様を以下の実施例68およ
び69に示す。
スキーム41 アミン300(実施例52における中間体、必要に応じて
使用前に精製される)はBoc無水物で処理されて、モノB
oc保護されたアミン301を得る。このような転換は、Gre
ene,T.W.「Protective Groups in Organic Synthesis」
第2版(John Wiley & Sons、New York、1991)327−3
28頁に見出される。
メチルエステル301は、低い温度でDIBALを用いて、対
応する一級アリル性アルコール302に還元される。この
ような変換は、Garner,P.およびPark,J.M.「J.Org.Che
m.」、52:2361(1987)に記載されている。
一級アルコール302は、塩基性条件下、4−メトキシ
ベンジルクロリドで処理により、そのp−メトキシベン
ジルエーテル誘導体303として保護される。このような
変換は、Horita,K.ら、「Tetrahedron」、42:3021(198
6)に記載されている。
303のMOMおよびBoc保護基は、TFA/CH2Cl2での処理に
より除去されて、アミノアルコール304を得る。このよ
うな転換は、Greene,T.W「Protective Groups in Organ
ic Synthesis」第2版(John Wiley & Sons、New Yor
k、1991)に見出される。
304の対応するトリチル保護されたアジリジン305への
変換は、1ポット反応(one pot reaction)の2連続工
程:1)TrCl/TEA、2)MsCl/TEAで達成される。このよう
な転換は、既に記載されている。
次いで、アジリジン305は、対応するBoc保護された誘
導体307に変換され、HCl/アセトンでのトリチル基の最
初の除去により306を得る。このような転換は、Hanson,
R.W.およびLaw,H.D.「J.Chem.Soc.」、7285(1965)に
記載されている。アジリジン306は、次いで、Boc無水物
での処理により、対応するBoc誘導体307に変換される。
このような変換は、Fitremann,J.ら「Tetrahedron Let
t.」、35:1201(1994)に記載される。
アリル性アジリジン307は、低い温度でBF3・Et2O存在
下、より高級の有機銅酸塩(organocuprate)を介して
送達される炭素求核剤を用いて、アリル性位で選択的に
開環されて、開環された付加物308を得る。このような
開環は、Hudlicky,T.ら「Synlett.」1125(1995)に記
載される。
Bocで保護されたアミン308は、2連続工程:1)TFA/CH
2Cl2;2)Ac2O/ピリジンで、N−アセチル誘導体309に変
換される。このような転換は、Greene,T.W.「Protectiv
e Groups in Organic Synthesis」第2版(John Wiley
& Sons、New York、1991)327−328頁および351−352
頁に見出される。
ベンジルエーテル309は、室温でDDQを用いて脱保護さ
れて、一級アリル性アルコール310を得る。このような
転換は、Horita,K.ら、「Tetrahedron」、42:3021(198
6)に見出される。
アルコール310は、MnO2/AcCH/MeOH/NaCNを用いるCore
y酸化を介して、1ポット反応でメチルエステル311に酸
化され、そして変換される。このような転換は、Corey,
E.J.ら「J.Am.Chem.Soc.」90:5616(1968)に見出され
得る。
アジドエステル311は、2連続工程:1)Ph3P/H2O/THF;
2)KOH/THFで、アミノ酸312に変換される。このような
変換は既に記載されている。
スキーム42 公知のフルオロアセテート320(Sutherland,J.K.ら
「J.Chem.Soc.Chem.Commun.」464(1993))は、遊離の
アルコールに脱保護されて、次いで、2工程:1)NaOMe;
2)MsCl/TEAで対応するメシレート321に変換される。こ
のような転換は、Greene,T.W.「Protective Groups in
Organic Synthesis」第2版(John Wiley & Sons、New
York、1991)に記載される。
酸性条件下での321の脱保護は、ジオール322を与え、
これは塩基性条件下でエポキシアルコール323に環化さ
れる。このような変換は、既に記載されている。
323のN−トリチル保護されたアジリジン324への変換
は、以下の連続工程を用いて達成される:1)MOMCl/TEA;
2)NaN3/NH4Cl;3)MsCl/TEA;4)PPh3/TEA/H2O;5)NaN3/
NH4Cl;6)HCl/MeOH;7)i)TrCl、ii)MsCl/TEA。この
ような連続工程は既に記載されている。
次いで、アジリジン324は、Lewis酸条件下で適切なア
ルコールで開環され、次いで、Ac2O/ピリジンで処理さ
れてアセチル化された生成物325を得る。このような転
換は既に記載されている。
エステル325は、2連続工程:1)PPh3/H2O/THF;2)KOH
/THFで、対応するアミノ酸326に変換される。このよう
な転換は、既に記載されている。
米国特許第5,214,165号、および特に第9欄61行〜第1
8欄26行の「説明および実施例」(「Description and E
xamples」)は、6αおよび6βフルオロシキミ酸の調
製を記載している。これらのフルオロ化合物は、シキミ
酸を使用する本発明の化合物の製造方法に適切な出発物
質である。
スキーム43 不飽和エステル330(Campbell,M.M.ら、「Synthesi
s」179(1993)に記載されているアセトニドアルコール
からの標準的アセチル化方法により得られ得る)は、R'
が有機銅酸塩から転位されるリガンドである適切な有機
銅酸塩と反応させられる。次いで、得られた中間体は、
PhSeClで捕捉され、331を得る。これは、次いで30%H2O
2で処理されてα,β−不飽和エステル332を得る。この
ような転換は、Hayashi,Y.ら「J.Org.Chem.」47:3428
(1982)に見出され得る。
アセテート332は、次いで、2連続工程:1)NaOMe/MeO
H;2)MsCl/TEAで、対応するメシレート333に変換され
る。このような転換は、既に記載されており、そしてま
た、Greene,T.W.「Protective Groups in Organic Synt
hesis」第2版(John Wiley & Sons、New York、199
1)に見られ得る。
アセトニド333は、次いで、2連続工程:1)p−TsOH/
MeOH/Δ;2)DBU/THFで、エポキシアルコール334に変換
される。このような転換は既に記載されている。
エポキシド334のN−トリチルアジリジン335への変換
は、以下の連続工程で達成される:1)MOMCl/TEA;2)NaN
3/NH4Cl;3)MsCl/TEA;4)PPh3/TEA/H2O;5)NaN3/NH4Cl;
6)HCl/MeOH;7)i)TrCl、ii)MsCl/TEA。このような
連続工程は既に記載されている。
アジリジン335は、次いで、Lewis酸条件下で適切なア
ルコールで開環され、次いで、Ac2O/ピリジンで処理さ
れてアセチル化された生成物336を得る。このような転
換は既に記載されている。
アジドエステル336は、2連続工程:1)PPh3/H2O/THF;
2)KOH/THFで、対応するアミノ酸337に変換される。こ
のような変換は既に記載されている。
スキーム44および45は、以下の実施例において参照さ
れる。
種々のE1基を形成するための典型的な出発物質の改変
は、詳細に記載されており、そして本明細書では詳細に
は述べない。Fleet G.W.J.ら;「J.Chem.Soc.Perkin Tr
ans.I」905−908(1984)、Fleet G.W.J.ら;「J.Chem.
Soc.Chem.Commun.」849−850(1983)、Yee,Ying K.
ら;「J.Med.Chem.」33:2437−2451(1990);Olsen,R.
E.ら;「Bioorganic & Medicinal Chemistry Letter
s」4(18):2229−2234(1994);Santella,J.B.III
ら;「Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters」
4(18):2235−2240(1994);Judd,D.B.ら「J.Med.Che
m.」37:3108−3120(1994)、およびLombaert,S.Deら;
「Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters」5
(2):151−154(1994)を参照のこと。
本発明のカルボン酸化合物のE1イオウアナログは、任
意の標準的技法により調製される。例であって限定では
ないが、このカルボン酸は、標準的方法によりアルコー
ルに還元される。このアルコールは、標準的方法により
ハライドまたはスルホン酸エステルに変換され、そして
得られる化合物はNaSHと反応してスルフィド化合物を製
造する。このような反応は、Patai「The Chemistry of
the Thiol Group」(John Wiley、New York、1974)第
2部および特に721−735頁に記載される。
上記スキームのそれぞれの改変は、上記の製造された
特定の典型的物質の種々のアナログを導く。有機合成の
適切な方法を記載している上記引用された引用文献は、
このような改変に適用可能である。
上記典型的スキームのそれぞれにおいて、反応生成物
を、お互いにおよび/または出発物質から分離すること
は有利であり得る。各工程または一連の工程の所望の生
成物は、当該技術分野で通常の技法により、所望の程度
の均一性にまで分離および/または精製される(本明細
書では以後、分離されるという)。代表的には、このよ
うな分離は、多相抽出、溶媒または溶媒混合物からの結
晶化、蒸留、昇華、またはクロマトグラフィーを包含す
る。クロマトグラフィーは、例えば、サイズ排除クロマ
トグラフィーまたはイオン交換クロマトグラフィー、高
圧、中圧、または低圧液体クロマトグラフィー、小規模
および分取薄層クロマトグラフィーまたは厚層クロマト
グラフィーを含むどのような方法も、ならびに小規模薄
層およびフラッシュクロマトグラフィーの技術を包含し
得る。
他のクラスの分離方法は、所望の生成物、未反応出発
物質、反応副生成物などに結合するために、あるいはそ
れらを分離可能にするために選択される試薬との混合物
の処理を包含する。このような試薬は、活性炭、モレキ
ュラーシーブ、イオン交換媒体などのような吸着剤また
は吸収剤を包含する。あるいは、試薬は、塩基性物質の
場合は酸、酸性物質の場合は塩基、結合試薬(例えば、
抗体、結合タンパク質)、選択的キレート剤(例えば、
クラウンエーテル)、液/液イオン抽出試薬(LIX)な
どであり得る。
適切な分離方法の選択は、含まれる物質の性質に依存
する。例えば、蒸留および昇華においては沸点および分
子量、クロマトグラフィーにおいては極性官能基の存在
または非存在、多相抽出においては酸性および塩基性媒
体中での物質の安定性などである。当業者は、所望の分
離を達成するに最も有望な技法を適用する。
上記のすべての文献および特許の引用は、その文献引
用の位置において本明細書中に特に参考として援用され
る。上記引用された文献の詳細に引用された項または頁
は、特に参考として援用される。本発明は、以下の請求
の範囲の主題を当業者が製造しおよび使用するに十分に
詳細に記載されている。以下の請求の範囲の方法および
組成物の特定の改変が本発明の範囲および意図内でなさ
れ得ることは明らかである。
実施例 全般的 以下の実施例をスキームに示す。
いくつかの実施例は複数回行った。繰り返した実施例
において、時間、温度、濃度などの反応条件および収率
は通常の実験範囲内であった。重要な改変を行って繰り
返した実施例において、結果が記載される結果より著し
く変化した場合、これらを記す。異なる出発物質を使用
した実施例において、これらを記す。繰り返した実施例
が化合物の「対応する」アナログ(例えば、「対応する
エチルエステル」)を示す場合、これは、それ以外に存
在する基(この場合、代表的にはメチルエステル)が、
指示されるのと同様の改変された基であることを意図す
る。例えば、「化合物1の対応するエチルエステル」
は、以下の通りである: 実施例1 エポキシアルコール1:McGowanおよびBerchtold、「J.
Org.Chem.」、46:2381(1981)の手順によりシキミ酸か
ら調製した。
実施例2 エポキシアリルエーテル2:乾燥ベンゼン(50ml)中の
エポキシアルコール1(2.37g、14.08mmol)の溶液に、
タリウム(I)エトキシド(1.01ml)を1度に添加し
た。2時間後、反応物を減圧下で濃縮し、そして残渣を
アセトニトリルに溶解した。ヨウ化アリル(3.0ml)を
添加し、そして混合物を暗所で16時間撹拌した。固体を
セライトパッドを通して濾過し、そしてクロロホルムで
洗浄した。減圧下で濃縮し、続いてフラッシュクロマト
グラフィー(ヘキサン中40% EtOAc)により1.24g(42
%)の2を淡白色の粘稠なオイルを得た。1H NMR(300M
Hz,CDCl3):δ6.75(1H,m);6.10−5.90(1H,m,−CH
=,アリル);5.40−5.15(2H,m,=CH2,アリル);4.47
−4.43(1H,m);4.30−4.15(2H,m,−CH2−,アリル);
3.73(3H,s);3.55−3.50(1H,m);3.45−3.40(1H,
m);3.15−3.00(1H,dm,J=19.5Hz);2.50−2.35(1H,d
m,J=2.7,19.5Hz). 実施例3 アジドアルコール3:エポキシド2(1.17g、5.57mmo
l)、アジ化ナトリウム(1.82g)および塩化アンモニウ
ム(658mg)をMeOH/H2O(8:1)(35ml)中で18時間還流
した。次いで、反応物を減圧下で濃縮し、そして残渣を
エチルエーテルを水との間で分配した。有機層をブライ
ンで洗浄し、そして乾燥した。減圧下で濃縮して3を淡
白色のオイル1.3g(92%)として得、これをさらに精製
することなく使用した。1H NMR(300MHz,CDCl3):δ6.
95−6.85(1H,m);6.00−5.85(1H,m,−CH=,アリ
ル);5.35−5.25(2H,m,=CH2,アリル);4.25−4.10(2
H,m,−CH2−,アリル);4.12(1H,bt,J=4.2Hz);3.95
−3.75(2H,m);3.77(3H,s);2.85(1H,dd,J=5.3,18.
3Hz);2.71(1H,bs);2.26(1H,dd,J=7.2,18.3Hz). 実施例4 アジリジン4:0℃に冷却したCH2Cl2(20ml)中のアル
コール3(637mg、2.52mmol)の溶液に、DMAP(結晶が
ほとんどない)およびトリエチルアミン(442μl)を
添加した。次いで、MsCl(287μl)を添加し、そして
反応物を2時間0℃で撹拌した。揮発分を除き、そして
残渣をエチルエーテルと水との間で分配した。有機層を
飽和重炭酸塩、ブラインで洗浄して、次いで乾燥した。
減圧下で濃縮して881mgの粗メシレートを得た。1H NMR
(300MHz,CDCl3):δ6.87−6.84(1H,s);6.00−5.85
(1H,m,−CH=,アリル);5.40−5.25(2H,m,=CH2,ア
リル);4.72(1H,dd,J=3.9,8.5Hz);4.32(1H,bt,J=
3.9Hz);4.30−4.15(2H,m,−CH2−,アリル);3.77(3
H,s);3.14(3H,s);2.95(1H,dd,J=5.7,18.6Hz);2.3
8(1H,dd,J=6.7,18.6Hz). 粗メシレートを乾燥THF(20ml)に溶解し、そしてPh3
P(727mg)で処理した。室温で3時間撹拌後、水(15m
l)および固体NaHCO3(1.35g)を添加し、そして混合物
を一晩室温で撹拌した。次いで反応物を減圧下で濃縮
し、そして残渣をEtOAc、飽和重炭酸塩およびブライン
の間で分配した。有機層を分離し、そしてMgSO4で乾燥
した。減圧下で濃縮し、そして残渣をフラッシュクロマ
トグラフィーにかけてアジリジン4 170mg(33%)を淡
黄色のオイルとして得た。1H NMR(300MHz,CDCl3):δ
6.82−6.80(1H,m);6.04−5.85(1H,m,−CH=,アリ
ル);5.35−5.20(2H,m,=CH2,アリル);4.39(1H,bd,J
=2.4Hz);4.20−4.05(2H,m,−CH2−アリル);3.73(3
H,s);2.90−2.80(1H,bd,J=18.9Hz);2.65−2.40(2
H,m). 実施例5 N−アセチルアジリジン5:アジリジン4(170mg、0.8
14mmol)をCH2Cl2(2ml)およびピリジン(4ml)中に溶
解し、そして0℃に冷却した。次いで、アセチルクロリ
ド(87μl)を添加し、そして反応物を0℃で1時間撹
拌した。揮発分を減圧下で除き、そして残渣をエチルエ
ーテル、飽和重炭酸塩およびブラインの間で分配した。
有機層を分離し、そしてMgSO4で乾燥した。濃縮により
粗5 196mg(96%)を得、これをさらに精製することな
く使用した。1H NMR(300MHz,CDCl3):δ6.88−6.86
(1H,m);6.00−5.85(1H,m,−CH=,アリル);5.40−
5.20(2H,m,=CH2,アリル);4.45−4.40(1H,m);4.16
(2H,d,J=6.0Hz,−CH2−,アリル);3.76(3H,s);3.0
0−2.95(2H,m);2.65(1H,bd,J=18.5Hz);2.14(3H,
s). 実施例6 アジドアリルエーテル6:乾燥DMF(7ml)中のアジリジ
ン5(219mg、0.873mmol)、アジ化ナトリウム(426m
g)および塩化アンモニウム(444mg)をアルゴン下で一
晩65℃にて加熱した。反応物を飽和重炭酸塩/ブライン
中に注ぎ、そしてエチルエーテルで数回抽出した。合わ
せたエーテル層をブラインで洗浄し、そして乾燥した。
濃縮し、続いてフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc
のみ)にかけてアジドアミン77mg(35%)を得、これを
CH2Cl2(1ml)およびピリジン(1ml)中に溶解し、0℃
に冷却した。アセチルクロリド(38μl)を添加し、そ
して45分後、固体NaHCO3を添加し、揮発分を減圧下で除
去した。残渣をEtOAcとブラインとの間で分配した。有
機層をMgSO4で乾燥し、そして減圧下で濃縮した。フラ
ッシュクロマトグラフィー(EtOAcのみ)により6を90m
g(99%)で得た。1H NMR(500MHz,CDCl3):δ6.86(1
H,bt,J=2.2Hz);5.95−5.82(1H,m,CH=,アリル);5.
68(1H,bd,J=7.3Hz);5.35−5.20(2H,m,=CH2,アリ
ル);4.58−4.52(1H,m);4.22−4.10(2H,m);4.04(1
H,dd,J=5.9,12.5Hz);3.77(3H,s);3.54−3.52(1H,
m);2.89(1H,dd,J=5.9,17.6Hz);2.32−2.22(1H,
m);2.06(3H,s). 実施例7 アジドジオール7:アセトン(3ml)および水(258μ
l)中のオレフィン6(90mg、0.306mmol)の溶液に、
N−メチルモルホリン−N−オキシド(39mg)およびOs
O4(t−ブタノール中の2.5% w/wの73μl)を添加し
た。次いで、反応物を室温で3日間撹拌した。固体の亜
硫酸水素ナトリウムを添加し、そして20分間の撹拌後、
反応物をセライトパッドを通して濾過し、そして十分量
のアセトンで洗浄した。減圧下で濃縮し、続いてフラッ
シュクロマトグラフィー(CH2Cl2中の10% MeOH)にか
けてジオール7 50mg(50%)を得た。1H NMR(300MHz,C
D3CN):δ6.80−6.70(1H,m);4.20−4.15(1H,bm);
3.95−3.80(1H,m);3.80−3.25(6H,m);3.70(3H,
s);3.10(1H,bs);2.85(1H,bs);2.85−2.75(1H,
m);2.30−2.15(1H,m);2.16(1H,bs);1.92(3H,
s). 実施例8 アミノ酸ジオール8:THF(1ml)中のジオール7(23m
g、0.07mmol)の溶液を室温でKOH水溶液(223μlの0.4
0M溶液)で処理した。1.5時間の撹拌後、反応物をAmber
lite IR−120(+)イオン交換樹脂を用いてpH=4に酸
性化した。樹脂を濾過し、そしてMeOHで洗浄した。減圧
下で濃縮して粗カルボン酸を得、これをエタノール(1.
5ml)に溶解した。この溶液にリンドラー触媒(20mg)
を添加し、そして反応物を水素雰囲気(バルーン(ball
oon)を介して1気圧)下で20時間撹拌した。反応混合
物をセライトパッドを通して濾過し、そして熱エタノー
ルおよび水で洗浄した。エタノールを減圧下で除き、そ
して得られた水層を凍結乾燥して所望のアミノ酸8およ
び出発アジド7の混合物を白色粉末として得た。化合物
8:1H NMR(500MHz,D2O):δ6.5(1H,s);4.24−4.30
(2H,m);4.25−4.18(1H,m);3.90−3.55(5H,複雑な
m);2.96−2.90(1H,m);2.58−2.50(1H,複雑なm);
2.12(3H,s). 実施例9 化合物62:ベンゼン(450ml)中のキナ酸(60g)、シ
クロヘキサノン(160ml)およびトルエンスルホン酸(6
00mg)の懸濁液をディーンスターク(Dean−Stark)を
用いて14時間還流した。反応混合物を室温まで冷却し、
飽和NaHCO3溶液(150ml)に注いだ。水層をCH2Cl2(3
×)で抽出した。合わせた有機層を水(2×)、ブライ
ン(1×)で洗浄し、そしてNa2SO4で乾燥した。濃縮に
より白色固体を得、これをエーテルから再結晶した(75
g、95%):1H NMR(CDCl3)δ4.73(dd,J=6.1,2.5Hz,1
H),4.47(ddd,J=7.0,7.0,3.0Hz,1H),4.30(ddd,J=
5.4,2.6,1.4Hz,1H),2.96(s,1H),2.66(d,J=11.7Hz,
1H),2.40−2.15(m,3H),1.72−1.40(m,10H). 実施例10 化合物63:メタノール(300ml)中のラクトン62(12.7
g、50mmol)の溶液に、ナトリウムメトキシド(2.7g、5
0mmol)を1度に添加した。混合物を室温で3時間撹拌
し、そして酢酸(3ml)でクエンチし、10分間撹拌し
た。混合物を飽和NH4Cl溶液(300ml)に注ぎ、そしてCH
2Cl2(3×)で抽出した。合わせた有機層をブライン
(1×)で洗浄し、そしてMgSO4で乾燥した。フラッシ
ュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc=1/1〜1
/2)により精製して、ジオール(11.5g、80%)および
出発物質(1.2g、10%)を得た:1H NMR(CDCl3)δ4.47
(ddd,J=7.4,5.8,3.5Hz,1H),4.11(m,1H),3.98(m,1
H),3.81(s,3H),3.45(s,1H),2.47(d,J=3.3Hz,1
H),2.27(m,2H),2.10(dd,J=11.8,4.3Hz,1H),1.92
−1.26(m,10H). 実施例11 化合物64:CH2Cl2(15ml)中のジオール63(1.100g、
3.9mmol)、モレキュラシーブ(3A、2.2g)およびピリ
ジン(1.1g)の混合物に、PCC(3.3g、15.6mmol)を1
度に添加した。混合物を室温で26時間撹拌し、そしてエ
ーテル(30ml)で希釈した。懸濁液をセライトパッドを
通して濾過し、そしてエーテル(2×20ml)で洗浄し
た。合わせたエーテルをブライン(2×)で洗浄し、Mg
SO4で乾燥した。濃縮およびフラッシュカラムクロマト
グラフィー(ヘキサン/EtOAc=3/1)による精製により
ケトン(0.690g、67%)を得た:1H NMR(CDCl3)δ6.84
(d,J=2.8Hz,1H),4.69(ddd,J=6.4,4.9,1.6Hz,1H),
4.30(d,J=5.0Hz,1H),3.86(s,3H),3.45(d,J=22.3
Hz,1H),2.86(m,1H),1.69−1.34(m,10H). 実施例12 化合物28:MeOH(12ml)中のケトン64(0.630g、2.4mm
ol)の溶液に、0℃にてNaBH4を30分かけて添加した。
混合物を0℃でさらに1.5時間撹拌し、そして15mlの飽
和NH4Cl溶液でクエンチした。溶液をCH2Cl(3×)で抽
出し、そして合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥した。
フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc
=2/1)により精製してアルコール(0.614g、97%)を
得た:1H NMR(CDCl3)δ6.94(d,J=0.5Hz,1H),4.64
(ddd,J=9.8,6.7,3.2Hz,1H),4.55(dd,J=7.1,4.2Hz,
1H),4.06(m,1H),3.77(s,3H),3.04(dd,J=16.5,2.
1Hz,1H),2.73(d,J=10.2Hz,1H),1.94(m,1H),1.65
−1.29(m,10H). 実施例13 化合物66:アルコール28(2.93g、10.9mmol)およびト
ルエンスルホン酸(1.5g)をアセトン(75ml)に溶解
し、そして混合物を室温で15時間撹拌した。反応を水
(30ml)でクエンチし、そして濃NH3−H2Oを用いてpH=
9になるまで塩基性にした。アセトンを減圧下で除き、
そして水相をCH2Cl2(3×)で抽出した。合わせた有機
抽出物をブライン(1×)で洗浄し、そしてNa2SO4で乾
燥した。濃縮により所望の生成物を得た:1H NMR(CDC
l3)δ7.01(m,1H),4.73(m,1H),4.42(m,1H),3.97
(m,1H),3.76(s,3H),2.71−2.27(m,2H),2.02(s,3
H),1.98(s,3H). 実施例14 化合物67:CH2Cl2(60ml)中のアルコール66(10.9mmo
l)の溶液に、0℃にてピリジン(4.4ml、54.5mmol)を
添加し、続いてトリメチルアセチルクロリド(2.7ml、2
1.8mmol)を添加した。混合物を室温まで加温し、そし
て14時間撹拌した。混合物をCH2Cl2で希釈し、そして水
(2×)、ブライン(1×)で洗浄し、そしてMgSO4
乾燥した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキ
サン/EtOAc=9/1)により精製してジエステル(2.320
g、68%)を得た:1H NMR(CDCl3)δ6.72(m,1H),5.04
(m,1H),4.76(m,1H),4.40(m,1H),3.77(s,3H),2.
72−2.49(m,2H),1.37(s,3H),1.35(s,3H),1.23
(s,9H). 実施例15 化合物68:ジエステル67(2.32g、2.3mmol)をアセト
ン/H2O(1/1,100ml)に溶解し、そして55℃で16時間加
熱した。溶媒を除き、水(2×50ml)を添加し、そして
エバポレートした。トルエン(2×50ml)を用いて濃縮
し、ジオールを得、これをさらに精製することなく使用
した:1H NMR(CDCl3)δ6.83(m,1H),5.06(m,1H),4.
42(m,1H),4.09(m,1H),3.77(s,3H),2.68−2.41
(m,2H),1.22(s,9H). 実施例16 化合物69:THF(8ml)中のジオール68(0.410g、1.5mm
ol)の溶液に、0℃にてトリエチルアミン(0.83ml、6.
0mmol)を添加し、続いてチオニルクロリド(0.33ml、
4.5mmol)をゆっくり添加した。混合物を室温まで加温
し、そして3時間撹拌した。混合物をCHCl3で希釈し、
そして水(3×)、ブライン(1×)で洗浄し、そして
MgSO4で乾燥した。フラッシュカラムクロマトグラフィ
ー(ヘキサン/EtOAc=5/1)により精製してエキソ/エ
ンド混合物(0.430g、90%)を得た:1H NMR(CDCl3)δ
6.89−6.85(m,1H),5.48−4.84(m,3H),3.80,3.78
(s,3H),2.90−2.60(m,2H),1.25,1.19(s,9H). 実施例17 化合物70:DMF(10ml)中のスルホン69(0.400g、1.3m
mol)およびアジ化ナトリウム(0.410g、6.29mmol)の
混合物を20時間撹拌した。次いで、反応混合物を酢酸エ
チルで希釈し、飽和NH4Cl溶液、水、ブラインで洗浄
し、そしてMgSO4で乾燥した。濃縮によりアジド(0.338
g、90%)を得た:1H NMR(CDCl3)δ6.78(m,1H),5.32
(m,1H),4.20(m,1H),3.89(m,1H),3.78(s,3H),3.
00−2.60(m,2H),1.21(s,9H). 実施例18 化合物71:CH2Cl2(11ml)中のアルコール70(0.338
g、1.1mmol)の溶液に、0℃にてトリエチルアミン(0.
4ml、2.9mmol)を添加し、続いてメチルスルホン酸クロ
リド(0.18ml、2.3mmol)をゆっくり添加した。混合物
を0℃で30分間撹拌し、そしてCH2Cl2で希釈した。有機
層を水(2×)、ブラインで洗浄し、そしてMgSO4で乾
燥した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサ
ン/EtOAc=3/1)により精製して所望の化合物(0.380
g、82%)を得た:1H NMR(CDCl3)δ6.82(m,1H),5.44
(m,1H);4.76(dd,J=7.3,1.4Hz,1H),4.48(m,1H),
3.80(s,3H),3.11(s,3H),2.82−2.61(m,2H),1.21
(s,9H). 実施例19 化合物72:THF(19ml)中のアジド71(0.380g、0.94mm
ol)およびトリフェニルホスフィン(0.271g、1.04mmo
l)の混合物を2時間撹拌した。反応を水(1.9ml)およ
びトリエチルアミン(0.39ml、2.82mmol)でクエンチ
し、そして混合物を14時間撹拌した。溶媒を減圧下で除
き、そして混合物を次工程のために使用した。CH2Cl
2(20ml)中の上記混合物の溶液に、0℃にてピリジン
(0.68ml、8.4mmol)を添加し、続いてアセチルクロリ
ド(0.30ml、4.2mmol)をゆっくり添加した。混合物を
0℃で5分間撹拌し、そして酢酸エチルで希釈した。混
合物を水(2×)、ブライン(1×)で洗浄し、そして
MgSO4で乾燥した。フラッシュカラムクロマトグラフィ
ー(ヘキサン/EtOAc=3/1)により精製してアジリジン
(0.205g、83%)を得た:1H NMR(CDCl3)δ7.19(m,1
H),5.58(m,1H),3.77(s,3H),3.14(m,2H),2.85(d
d,J=7.0,1.6Hz,1H),2.34(m,1H),2.16(s,3H),1.14
(s,9H). 実施例20 化合物73:DMF(10ml)中のアジリジン72(0.200g、0.
68mmol)、アジ化ナトリウム(0.221g、3.4mmol)、お
よび塩化アンモニウム(0.146g、2.7mmol)の混合物を
室温で14時間撹拌した。次いで、混合物を酢酸エチルで
希釈し、そして水(5×)、ブライン(1×)で洗浄
し、そしてMgSO4で乾燥した。フラッシュカラムクロマ
トグラフィー(ヘキサン/EtOAc=2/1)により精製して
所望の生成物および脱アセチルアミン(0.139g)を得
た。混合物を無水酢酸(2ml)に溶解し、そして2時間
撹拌した。過剰の無水物を減圧下で除き、そして所望の
生成物(149mg)を得た:1H NMR(CDCl3)δ6.76(m,1
H),5.53(d,J=8.5Hz,1H),5.05(m,1H),4.31(m,1
H),4.08(m,1H),3.79(s,3H),2.91(m,1H),2.51
(m,1H),1.99(s,3H),1.20(s,9H). 実施例21 化合物74:MeOH/H2O中の水酸化カリウムの溶液(0.5
M、4.4ml、2.2mmol)をエステル73(149mg、0.44mmol)
に添加し、そして混合物を室温で3時間撹拌した。混合
物を0℃に冷却し、Amberlite(酸性)を用いてpH=3
〜4に酸性化した。混合物を濾過し、そしてMeOHで洗浄
した。濃縮してカルボン酸を白色固体(73mg、69%)と
して得た:1H NMR(CD3OD)δ6.62(m,1H),4.15(m,1
H),3.95−3.72(m,2H),2.84(dd,J=6.7,1.4Hz,1H),
2.23(m,1H),1.99(s,3H). 実施例22 化合物75:エタノール(2ml)中のアジド74(8mg)お
よびPd−C(リンドラー)(15mg)の混合物を水素下で
16時間撹拌した。混合物をセライトを通して濾過し、そ
して熱MeOH−H2O(1/1)で洗浄した。濃縮により固体を
得た。この固体を水に溶解し、そして短いC−8カラム
に通し、そして水で洗浄した。濃縮により白色固体(6m
g)を得た:1H NMR(D2O)δ6.28(m,1H),4.06−3.85
(m,3H),2.83(dd,J=17.7,5.4Hz,1H),2.35(m,1H),
2.06(s,3H). 実施例23 化合物76:カルボン酸74(68mg、0.28mmol)およびジ
フェニルジアゾメタン(61mg、0.31mmol)をエタノール
(12ml)に溶解し、そして16時間撹拌した。反応を酢酸
(0.5ml)でクエンチし、そして混合物を10分間撹拌し
た。溶媒を減圧下で除いた。フラッシュカラムクロマト
グラフィー(EtOAc)により精製してエステル(56mg、5
0%)を得た:1H NMR(CD3OD)δ7.36−7.23(m,10H),
6.88(s,1H),6.76(s,1H),4.21(m,1H),3.93−3.79
(m,2H),2.89(dd,J=17.5,5.0Hz,1H),2.34(m,1H),
2.00(s,3H). 実施例24 化合物77:CH2Cl2(1ml)中のアルコール76(20mg、0.
05mmol)の溶液に、ピリジン(40μl、0.5mmol)を添
加し、続いて無水酢酸(24μl、0.25mmol)を添加し
た。混合物を24時間撹拌し、そして溶媒および試薬を減
圧下で除いた。フラッシュカラムクロマトグラフィー
(ヘキサン/EtOAc=1/2)により精製して、ジエステル
(20mg、91%)を得た:1H NMR(CDCl3)δ7.40−7.27
(m,10H),6.95(s,1H),6.87(m,1H),5.60(m,1H),
5.12(ddd,J=16.4,10.2,5.9Hz,1H),4.28(dd,J=20.
0,9.4Hz,1H),4.15(m,1H),2.93(dd,J=17.8,5.2Hz,1
H),2.57(m,1H),2.09(s,3H),2.01(s,3H). 実施例25 化合物78:CH2Cl2(1ml)中のジエステル77(20mg、0.
045mmol)、アニソール(50μl、0.45mmol)、およびT
FA(1ml)の混合物を20分間撹拌した。溶媒および試薬
を減圧下で除いた。フラッシュカラムクロマトグラフィ
ー(EtOAc対EtOAc/AcOH=100/1)により精製して、カル
ボン酸(6mg)を得た:1H NMR(CDCl3)δ6.85(m,1H),
5.54(m,1H),5.12(m,1H),4.31−4.03(m,2H),2.89
(m,1H),2.60−2.41(m,1H),2.11(s,3H),2.03(s,3
H). 実施例26 化合物79:EtOH/H2O(2.2ml、10/1)中のアジド78(6m
g、0.02mmol)およびPd−C(リンドラー)(15mg)の
混合物を水素下にて3時間撹拌した。混合物をセライト
パッドを通して濾過し、そして熱MeOH/H2O(1/1)で洗
浄した。エバポレートして白色固体を得た。この固体を
水に溶解し、C−8カラムに通した。水をエバポレート
して白色粉末(3mg)を得た:1H NMR(D2O)δ6.32(m,1
H),5.06(m,1H),4.06(t,J=10.4Hz,1H),3.84(m,1
H),2.83(m,1H),2.42(m,1H),2.06(s,3H),2.00
(s,3H). 実施例27 化合物80:CH2Cl2(1ml)中のアルコール76(35mg、0.
086mmol)、Boc−グリシン(30mg、0.172mmol)、およ
び触媒量のDMAPの溶液に、DCC(35mg、0.172mmol)を添
加した。混合物を30分間撹拌し、そして濾過し、そして
CHCl3で洗浄した。CHCl3溶液を水(2×)で洗浄した。
濃縮により白色固体を得た。フラッシュカラムクロマト
グラフィー(ヘキサン/EtOAc=1/2)により精製して、
生成物(30mg)を得た:1H NMR(CDCl3)δ7.39−7.26
(m,10H),6.95(s,1H),6.86(m,1H),5.77(m,1H),
5.27(m,1H),4.99(m,1H),4.18−4.01(m,2H),3.94
−3.84(m,2H),2.96(dd,J=7.8,5.9Hz,1H),2.57(m,
1H),2.02(s,3H),1.45(s,9H). 実施例28 化合物81:CH2Cl2(1ml)中のジエステル80(30mg、0.
05mmol)、アニソール(150μl)、およびTFA(1ml)
の混合物を3時間撹拌した。溶媒および試薬をエバポレ
ートした。混合物を水に溶解し、そしてCHCl3(3×)
で洗浄した。水相をエバポレートして、白色固体(15m
g)を得た:1H NMR(CD3OD)δ6.73(m,1H),5.25−5.15
(m,1H),4.35(m,1H),4.17(m,1H),3.82(m,2H),2.
93(dd,J=17.7,5.6Hz,1H),2.42(m,1H),1.97(s,3
H). 実施例29 化合物82:EtOH/H2O(4ml、1/1)中のアジド81(15m
g、0.05mmol)およびPd−C(リンドラー)(30mg)の
混合物を水素下にて3時間撹拌した。混合物をセライト
パッドを通して濾過し、そして熱MeOH/H2O(1/1)で洗
浄した。濃縮によりガラス状固体を得た。この固体を水
に溶解し、そしてC−8カラムに通した。水をエバポレ
ートしてアミノ酸を得た:1H NMR(D2O)δ6.68(m,1
H),5.28(m,1H),4.29(m,1H),4.08−3.79(m,3H),
2.85(m,1H),2.41(m,1H),2.04(s,3H). 実施例30 ビス−Bocグアニジニルメチルエステル92:KimおよびQ
ian、「Tetrahedron Lett.」、34:7677(1993)の手順
に従って処理した。0℃に冷却した乾燥DMF(310μl)
中のアミン91(42mg、0.154mmol)、ビス−Bocチオ尿素
(43mg、0.155mmol)およびトリエチルアミン(72μ
l)の溶液に、塩化水銀(46mg、0.170mmol)を1度に
添加した。30分後、反応物を室温まで加温し、そしてさ
らに2.5時間撹拌した。次いで反応混合物をセライトパ
ッドを通して濾過し、濃縮し、そしてフラッシュカラム
クロマトグラフィー(100%酢酸エチル)により精製し
て、70mg(89%)の92を無色の発泡体として得た。1H N
MR(CDCl3,300MHz):δ11.37(s,1H);8.60(d,1H,J=
7.8Hz);6.83(t,1H,J=2.1Hz);6.63(d,1H,J=8.4H
z);4.76(d,1H,J=7.0Hz);4.71(d,1H,J=7.0Hz);4.
45−4.10(複雑なm,2H);3.76(s,3H);3.39(s,3H);
2.84(dd,1H,J=5.4,17.4Hz);2.45−2.30(m,1H);1.9
2(s,3H);1.49(s,18H). 実施例31 ビス−Bocグアニジニルカルボン酸93:0℃に冷却したT
HF(3ml)中のエステル92(70mg、0.136mmol)の溶液
に、KOH水溶液(0.476M溶液の350μl)を添加した。次
いで、反応物を室温まで加温し、そして2時間撹拌し
た。次いで、反応物をAmberlite IR−120(+)酸性樹
脂を用いてpH=4.5まで酸性化した。次いで、樹脂を濾
過し、そしてエタノールおよびH2Oで洗浄した。減圧濃
縮により66mg(97%)のカルボン酸93を白色固体として
得た。1H NMR(CDCl3,300MHz):δ11.40(br s,1H);
8.67(d,1H,J=7.8Hz);6.89(s,1H);6.69(br d,1H,J
=8.4Hz);4.77(d,1H,J=7.2Hz);4.70(d,1H,J=7.2H
z);4.40−4.15(m,2H);3.39(s,3H);2.84(dd,1H,J
=4.8,17.1Hz);2.45−2.30(m,1H);1.95(s,3H);1.4
9(s,9H);1.48(s,9H). 実施例32 グアニジンカルボン酸TFA塩94:0℃に冷却したCH2Cl2
(1ml)中のビス−Boc−グアニジニルカルボン酸93(23
mg、0.046mmol)の溶液に、トリフルオロ酢酸(500μ
l)をニートで添加した。30分後、反応物を室温まで加
温し、そしてさらに1.25時間撹拌した。揮発分を減圧下
で除き、そして残渣を数回のH2Oを用いて共エバポレー
ト(co−evaporate)して淡燈色固体を得た。残渣を、
溶離液としてH2Oを用いる逆相C18クロマトグラフィーに
より精製した。所望の生成物を含有する画分をプール
し、そして凍結乾燥して15mgの93を白色粉末として得
た。1H NMR(D2O,500MHz):δ6.82(t,1H,J=2.0Hz);
4.51−4.47(m,1H);3.93(dd,1H,J=9.0,11.2Hz);3.8
7−3.80(明らかなddd,1H);2.88(m,1H);2.48−2.45
(複雑なm);2.07(s,3H).13C NMR(D2O):δ176.1;
170.0;157.1;139.2;129.5;69.4;56.2;50.9;30.3;22.2. 実施例33 102の合成:エタノール(1ml)中のアジドアリルエー
テル6(24mg、0.082mmol)の溶液を、水素ガス(1at
m)を用いてリンドラー触媒(30mg)で1.5時間処理し
た。反応混合物をセライトパッドを通して濾過し、そし
て熱エタノールで洗浄した。減圧濃縮により淡白色固体
を得、そしてこれをTHF(1.5ml)に溶解し、そしてKOH
水溶液(246μlの0.50M溶液)で処理した。周囲温度で
2時間撹拌した後、反応物をAmberlite IR−120(+)
酸性樹脂を用いてpH=4.0に酸性化し、濾過し、そして
エタノールおよびH2Oで洗浄した。減圧濃縮により燈色
固体を得、これを、水で溶出するC18カラムクロマトグ
ラフィーにより精製した。この生成物を含有する画分を
プールし、そして凍結乾燥して、102および完全に飽和
された化合物103の2:1混合物を白色粉末として得た。化
合物102についての1H NMRデータは次の通りである:1H N
MR(D2O,500MHz):δ:7.85(s,1H);4.29(br d,1H,J
=9.2Hz);4.16(dd,1H,J=11.6,11.6Hz);3.78−3.72
(m,2H);3.62(明らかなddd,1H);2.95(明らかなdd,1
H);2.58−2.52(m,1H);2.11(s,3H);1.58(q,2H,J=
7.3Hz);0.91(t,3H,J=7.3Hz). 実施例34 115の合成:0℃に冷却した水(1.3ml)中のアミノ酸11
4(10.7mg、0.038mmol)の溶液を1.0M NaOHを用いてpH
=9.0に調節した。次いで、ベンジルホルムイミデート
塩酸塩(26mg、0.153mmol)を1度に添加し、そして反
応物を1.0M NaOHを用いてpHを8.5〜9.0の間に維持しな
がら、0〜5℃の間で3時間撹拌した。次いで、反応物
を減圧下で濃縮し、そして残渣をC18カラムに供し、そ
して、水で溶出した。この生成物を含有する画分をプー
ルし、そして凍結乾燥してホルマミジンカルボン酸115
(10mg)を白色粉末として得た。1H NMR(D2O,300MHz,
アイソマーの混合物):δ7.83(s,1H);[6.46(s)
および6.43(s);1Hトータル];4.83(d,1H,J=7.3H
z);4.73(d,1H,J=7.3Hz);4.50−4.35(m,1H);4.10
−4.05(m,1H);[4.03−3.95(m)&3.80−3.65
(m),1Hトータル];3.39(s,3H);2.90−2.75(m,1
H);2.55−2.30(m,1H);[2.03(s)&2.01(s),3
Hトータル]. 実施例35 化合物123:ピリジン(40ml)中のアルコール63(5.84
2g、20.5mmol)およびDMAP(200mg)の溶液に、トシル
クロリド(4.3g、22.6mmol)を添加した。混合物を室温
で40時間撹拌し、そしてピリジンを減圧下で除いた。反
応を水でクエンチし、そしてEtOAc(3×)で抽出し
た。合わせた有機抽出物を水、ブラインで洗浄し、そし
てMgSO4で乾燥した。フラッシュカラムクロマトグラフ
ィー(ヘキサン/EtOAc=2/1)により精製して、トシレ
ート(8.04g、89%)を得た:1H NMR(CDCl3)δ7.84
(d,J=8.3Hz,2H),7.33(d,J=8.1Hz,2H),4.78(m,1
H),4.43(m,1H),4.06(m,1H),3.79(s,3H),2.44
(s,3H),2.43−1.92(m,4H),1.61−1.22(m,10H). 実施例36 化合物124:ピリジン(3ml)中のアルコール123(440m
g、1.0mmol)の溶液にPOCl3(100μl、1.1mmol)を添
加した。混合物を室温で12時間撹拌し、そして飽和NH4C
l溶液でクエンチした。水相をエーテル(3×)で抽出
した。合わせたエーテル層を、水(2×)、2N HCl溶液
(2×)、ブラインで洗浄し、そしてMgSO4で乾燥し
た。フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/E
tOAc=2/1)により精製して所望の生成物124およびいく
らかの不純物の混合物(350mg、83%、2/1)を得た。
実施例37 化合物1:ジクロロメタン(15ml)中のメチルシキメー
トの公知のアセトニド(877mg、3.85mmol、「Tetrahedr
on Lett」、26:21(1985))の溶液に、−10℃にてメタ
ンスルホニルクロリド(330μl、4.23mmol)を添加
し、続いてトリエチルアミン(640μl、4.62mmol)を
滴下した。溶液を−10℃で1時間、次いで0℃で2時間
撹拌し、その時に、メタンスルホニルクロリド(30μ
l)、トリエチルアミン(64μl)を添加した。1時間
後、冷水を添加し、有機層を分離し、水で洗浄し、乾燥
(MgSO4)し、エバポレートした。粗生成物をシリカゲ
ルでクロマトグラフィー(1/1−ヘキサン/酢酸エチ
ル)にかけ、メシレート130(1.1g、93%)をオイルと
して得た。メシレート130(990mg、3.2mmol)をテトラ
ヒドロフラン(5ml)に溶解し、そして1M HCl(5ml)で
処理した。溶液を室温で19時間撹拌し、水(5ml)で希
釈し、そしてさらに7時間撹拌した。有機溶媒をエバポ
レートしてオイルの残渣を沈殿させ、これを酢酸メチル
中に抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄
し、乾燥(MgSO4)し、そしてエバポレートした。粗残
渣にCH2Cl2を添加して白色固体を沈殿させ、これを濾過
し、そしてCH2Cl2で洗浄してジオール131(323mg、38
%)を得た。THF(5ml)中のジオール131(260mg、0.98
mmol)の部分懸濁液に、0℃にてDBU(154μl、1.03mm
ol)を添加した。溶液を0℃で3時間撹拌し、次いで、
室温まで加温して5時間撹拌した。溶媒をエバポレート
し、そして粗残渣を酢酸エチル(40ml)と5%クエン酸
(20ml)との間で分配した。有機相をブラインで洗浄し
た。水相を酢酸エチル(15ml)で逆抽出し、そして合わ
せた有機抽出物を乾燥(MgSO4)し、そしてエバポレー
トしてエポキシド(117mg、70%)を白色固体として得
た。これは、文献の方法により調製される構造1と一致
する1H NMRスペクトルを示す。
実施例38 アルコール51:CH2Cl2(10ml)中の保護アルコーオ(3
42mg、1.15mmol)(PG=メトキシメチル)の溶液に、0
℃にてトリフルオロ酢酸(8ml)を添加した。0℃で5
分後、溶液を室温で1時間撹拌し、そしてエバポレート
した。粗生成物をシリカゲルで精製(酢酸エチル)して
アルコール51(237mg、82%)をオイルとして得た:1H N
MR(300MHz,CDCl3)δ2.11(s,3H),2.45(m,1H),2.97
(dd,1H,J=3.8,18.8),3.66(m,2H),3.78(s,3H),4.
40(br s,1H),5.22(br s,1H),6.19(br s,1H),6.82
(m,1H). 実施例39 メチルエーテル150:THF(0.7ml)中のアルコール51
(46mg、0.18mmol)およびヨウ化メチル(56μl、0.90
mmol)の溶液に、0℃にて60%鉱油分散物としてのNaH
(8mg、0.20mmol)を添加した。溶液を0℃で2.5時間撹
拌し、そして2回目のNaH(2mg)を添加した。0℃でさ
らに1時間、そして室温で4時間後、溶液を0℃まで冷
却し、5%クエン酸(0.5ml)を添加した。混合物を酢
酸エチル(4×2ml)で抽出し、そして合わせた有機抽
出物を乾燥(MgSO4)し、そしてエバポレートした。粗
残渣をシリカゲルで精製(酢酸エチル)してメチルエー
テル150(12mg、25%)を固体として得た:1H NMR(300M
Hz,CDCl3)δ2.07(s,3H),2.23−2.34(m,1H),2.89
(明らかなddd,1H),3.43(s,3H),3.58(m,1H),3.78
(s,3H),4.13(m,1H),4.40(m,1H),5.73(d,1H,J=
7.6),6.89(m,1H). 実施例40 アミノ酸151:THF(1ml)/水(100μl)中のメチル
エーテル150(12mg、0.45mmol)の溶液に、ポリマー支
持Ph3P(75mg、3mmol P/g樹脂)を添加した。混合物を
室温で19時間撹拌した。樹脂を濾過し、THFで数回洗浄
し、そして合わせた濾液および洗液を、エバポレートし
て8mgの粗残渣を得た。残渣をTHF(0.5ml)に溶解し、
そして0.5M KOH(132μl)/水(250μl)を添加し
た。溶液を室温で1.25時間撹拌し、pHをIR120イオン交
換樹脂を用いて3〜4に調節した。樹脂を濾過し、そし
て1M HClを用いて撹拌した。濾過後、酸性洗液が、ニン
ヒドリンを用いてアミンに対し、もはや陽性と試験され
なくなるまで、樹脂を1M HClを用いて同様の処理に供し
た。合わせた樹脂洗液をエバポレートし、そして残渣を
水で溶出するC−18逆相シリカで精製し、凍結乾燥後、
アミノ酸151(1.8mg、15%)を白色固体として得た:1H
NMR(300MHz,D2O)δ2.09(s,3H),2.48−2.59(明らか
なqt,1H),2.94(dd,1H,J=5.7,17.4),3.61(m,1H),
4.14−4.26(m,2H),6.86(br s,1H). 実施例41 アミノ酸アリルエーテル153:THF(0.5ml)およびH2O
(35μl)中のアジド6(16mg、0.054mmol)の溶液
に、ポリスチレン支持PPh3(50mg)を添加した。反応物
を周囲温度で24時間撹拌し、焼結ガラス漏斗を通して濾
過し、そして熱メタノールで洗浄した。減圧濃縮により
粗アミノエステルを得、これをTHF(1.0ml)に溶解し、
そしてKOH水溶液(0.5M溶液の220μl)で処理した。周
囲温度で2時間撹拌した後、溶液がpH=4.5となるま
で、Amberlite IR−120(+)酸性樹脂を添加した。樹
脂を濾過し、そしてエタノールおよびH2Oで洗浄した。
減圧濃縮により淡燈色固体を得、溶離液として水を用い
る逆相C18クロマトグラフィーにより精製した。所望の
生成物を含有する画分をプールし、そして凍結乾燥し
て、アミノ酸を白色粉末として得た。1H NMR(D2O,300M
Hz):δ6.51(br t,1H);6.05−5.80(m,1H,−CH=,
アリル);5.36−5.24(m,2H,=CH2,アリル);4.35−4.2
5(m,1H);4.25−4.05(m,2H,−CH2−,アリル);4.02
−3.95(m,1H);3.81−3.70(m,1H);2.86−2.77(明ら
かなdd,1H);2.35−2.24(明らかなm,1H);2.09(s,3
H). 実施例42 エポキシド161:MCPBA(690mg)を、0℃に冷却したジ
クロロメタン(15ml)中のオレフィン160(532mg、1.61
mmol、実施例14により調製され、粗メシレートを、使用
前に30%EtOAc/ヘキサンを用いてシリカゲルを通して濾
過した)の溶液に添加した。混合物を室温まで加温し、
そして一晩撹拌した。大部分の溶媒を減圧下で除き、そ
して混合物を酢酸エチルで希釈した。有機層を重亜硫酸
ナトリウム水溶液、飽和重炭酸ナトリウム、ブラインで
洗浄し、そしてMgSO4で乾燥した。減圧濃縮し、残渣を
フラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル中の
30%ヘキサン)にかけて、437mg(78%)の161を淡白色
のオイルとして得た。1H NMR(CDCl3,300MHz):[1:1
ジアステレオマーの混合物]δ[4.75(dd,J=3.9,8.2H
z)および4.71(dd,J=3.9,8.4Hz),1Hトータル];4.37
(m,1H);4.25−4.00(m,2H);3.78(s,3H);[3.68
(dd,J=5.7,11.7Hz)および3.51(dd,J=6.6,11.7H
z),1Hトータル];[3.17(s)および3.16(s),3H
トータル];[2.99(m)および2.93(m),1Hトータ
ル];[2.83(t,J=4.1Hz)および2.82(t,J=4.5H
z),1Hトータル];2.70−2.60(m,1H);2.45−2.30(m,
1H). 実施例43 ジオール162:エポキシド161(437mg、1.23mmol)を、
5滴の70%HClO4を含有するTHF(20ml)およびH2O(10m
l)中で1時間穏やかに還流した。固体NaHCO3を添加
し、そして混合物を減圧下で濃縮した。残渣をEtOAcに
溶解し、ブラインで洗浄し、そして乾燥した。減圧濃縮
により粗ジオール162を淡白色のオイルとして定量的な
収率で得た。次の反応のために精製することなく使用し
た。
実施例44 アルデヒド163:ジオール162の酸化を、Vo−Quangおよ
び共同研究者“Synthesis"、68(1988)の手順に従って
行った。ジクロロメタン(30ml)中のシリカゲル(4.3
g)のスラリーに、NaIO4(0.65M水溶液の4.4ml)の溶液
を添加した。このスラリーに、EtOAc(5ml)およびジク
ロロメタン(15ml)中の粗ジオール162(520mg)の溶液
を添加した。1時間後、固体を濾過し、そして20%ヘキ
サン/EtOAcで洗浄した。濃縮して、オイル状の残渣を
得、これをEtOAcに溶解し、そしてMgSO4で乾燥した。減
圧濃縮によりアルデヒド163を淡白色のオイルとして
得、これを直ちに次の反応のために使用した。1H NMR
(CDCl3,300MHz):δ9.69(s,1H);6.98(m,1H);4.72
(dd,1H,J=3.7,9.1Hz);4.53(d,1H,J=18.3Hz);4.45
(d,1H,J=18.3Hz);4.31(m,1H);4.26−4.18(m,1
H);3.79(s,3H);3.19(s,3H);3.05(dd,1H,J=5.7,1
8.6Hz);2.20−2.45(m,1H). 実施例45 アルコール164:粗アルデヒド163を、Borchおよび共同
研究者、「J.Amer.Chem.Soc.」、93:2897(1971)の手
順に従い、NaCNBH3を用いて処理し、フラッシュクロマ
トグラフィー(酢酸エチル中の40%ヘキサン)にかけた
後、269mg(65%)のアルコール164を得た。1H NMR(CD
Cl3,300MHz):δ6.91(m,1H);4.75(dd,1H,J=3.9,8.
7Hz);4.34(br t,1H,J=4.1Hz);4.25−4.15(m,1H);
3.85−3.70(m,4H);3.77(s,3H);3.16(s,3H);2.95
(dd,1H,J=5.7,18.6Hz);2.37(dd,1H,J=7.1,18.6H
z);2.26(br s,1H). 実施例46 アジリジン165:アルコール164(208mg、0.62mmol)を
通常の方法(AcCl、ピリジン、ジクロロメタン、触媒DM
AP)でアセチル化し、アセテート(241mg、100%)を得
た。粗アセテート(202mg、0.54mmol)を、室温でTHF
(12ml)中のPh3P(155mg)を用いて2時間処理した。
次いでH2O(1.1ml)およびトリエチルアミン(224μ
l)を添加し、そして溶液を一晩撹拌した。反応混合物
を濃縮し、そして残渣を酢酸エチルと飽和重炭酸塩/ブ
ラインとの間で分配した。有機層を乾燥し、減圧下で濃
縮し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc中
の10%MeOH)により精製して125mg(90%)のアジリジ
ン165を白色固体として得た。1H NMR(CDCl3,300MH
z):δ6.80(m,1H);4.44(br s,1H);4.23(t,2H,J=
4.8Hz);3.82−3.65(m,2H);3.74(s,3H);2.85(br
d,1H,J=19.2Hz);2.65−2.40(m,3H);2.09(s,3H);
1.25(br s,1H). 実施例47 N−Bocアジリジン166:Boc無水物(113mg、0.52mmo
l)を、ジクロロメタン(7ml)中のアジリジン165(125
mg、0.49mmol)、トリエチルアミン(70μl)DMAP(触
媒量)の溶液に添加した。1時間後、反応物を濃縮し、
そして残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン
中の40%EtOAc)に供して154mg(88%)のN Bocアジリ
ジン166を淡白色のオイルとして得た。1H NMR(CDCl3,3
00MHz):δ6.82(m,1H);4.47(br m,1H);4.23(t,2
H,J=4.7Hz);3.81(t,2H,J=4.7Hz);3.75(s,3H);3.
00(br d,1H,J=18.0Hz);2.90−2.85(m,2H);2.65−
2.55(m,1H);2.10(s,3H);1.44(s,9H). 実施例48 アジドエステル167:アジリジン166(154mg、0.43mmo
l)、アジ化ナトリウム(216mg)、および塩化アンモニ
ウム(223mg)を、DMF(5ml)中で100℃にて18時間加熱
した。冷却した反応混合物をエチルエーテルとブライン
との間で分配した。エーテル層をH2O、ブラインで洗浄
し、そしてMgSO4で乾燥した。濃縮して粗残渣を得、こ
れを40%TFAを用いてジクロロメタン中で室温にて処理
した。2時間後、反応物を減圧下で濃縮して淡白色のオ
イルを得、これをEtOAcで溶出するシリカゲルの短カラ
ムに通した。次いで生成物を、通常の方法(AcCl、ピリ
ジン、ジクロロメタン、触媒DMAP)でアシル化し、フラ
ッシュクロマトグラフィー(クロロホルム中の5%MeO
H)にかけた後、アジドエステル167を淡黄色のオイル16
mg(3工程に対して11%)を得た。1H NMR(CDCl3,300M
Hz):δ6.85(m,1H);5.80(br d,1H,J=7.8Hz);4.55
(m,1H);4.25−4.10(m,3H);3.90−3.85(m,2H);3.7
8(s,3H);3.55(m,1H);2.90(dd,1H,J=5.4,17.0H
z);2.45−2.25(m,1H);2.10(s,3H);2.05(s,3H). 実施例49 アミノ酸168:0℃に冷却したTHF(1ml)中のエステル1
67(16mg、0.047mmol)の溶液に、KOH水溶液(0.476M溶
液の208μl)を添加した。次いで、反応物を室温まで
加温し、そして2時間撹拌した。次いで、反応物をAmbe
rlite IR−120(+)酸性樹脂を用いてpH=4.0に酸性化
した。次いで、樹脂を濾過し、そしてエタノールおよび
H2Oで洗浄した。減圧濃縮により14mg(100%)のアジド
カルボン酸を白色固体として得た。アジド酸をエタノー
ル(2ml)に溶解し、そしてCoreyおよび共同研究者、
「Synthesis」、590(1975)の手順に従い、リンドラー
触媒(15mg)で16時間水素ガス(1atm)で処理した。反
応混合物をセライトパッドを通して濾過し、そして熱エ
タノールおよびH2Oで洗浄した。減圧濃縮により燈色固
体を得、これをH2Oで溶出するC18カラムクロマトグラフ
ィーにより精製した。この生成物を含有する画分をプー
ルし、そして凍結乾燥して9.8mgの168を白色粉末として
得た。1H NMR(D2O,500MHz):δ:6.53(br s,1H);4.2
8(br m,1H);4.08(dd,1H,J=11.0,11.0Hz);3.80−3.
65(複雑なm,4H);3.44(m,1H);2.84(明らかなdd,1
H);2.46−2.39(複雑なm,1H);2.08(s,3H). 実施例50 エポキシMOMエーテル19(PG=メトキシメチル):Mord
iniおよび共同研究者、“J.Org.Chem."、59:4784(199
4)の手順に従い、エポキシアルコール1から74%で調
製した。1H NMR(CDCl3,300MHz):δ6.73(m,1H);4.8
7(s,2H);4.59(t,1H,J=2.4Hz);3.76(s,3H);3.57
(m,1H);3.50−3.40(m,1H);3.48(s,3H);3.10(d,J
=19.5Hz);2.45(m,1H). 実施例51 アジリジン170:実施例3および4に記載の一般的なプ
ロトコルに従い、エポキシド19(PG=メトキシメチル)
から全体で77%で調製した。1H NMR(CDCl3,300MHz):
δ6.85(m,1H);4.78(s,2H);4.54(m,1H);3.73(s,3
H);3.41(s,3H);2.87(d,1H,J=18.9Hz);2.70−2.45
(m,3H). 実施例52 アジドエステル22(PG=メトキシメチル):アジリジ
ン170(329mg、1.54mmol)、NaN3(446mg)およびNH4Cl
(151mg)を、DMF(20ml)中で18時間65℃にて加熱し
た。冷却した反応混合物をエチルエーテルとブラインと
の間で分配した。エーテル層をH2O、ブラインで洗浄
し、MgSO4で乾燥した。減圧濃縮により粗アジドアミン
を淡白色のオイルとして得、これをCH2Cl2(15ml)中で
溶解し、そしてピリジン(4ml)およびAcCl(150μl)
で処理した。水溶液にし、続いて残渣をフラッシュクロ
マトグラフィーにかけて、350mg(76%)のアジドエス
テル22(PG=メトキシメチル)を淡白色のオイルとして
得た。1H NMR(CDCl3,300MHz):δ6.78(s,1H);6.39
(br d,1H,J=7.8Hz);4.72(d,1H,J=6.9Hz);4.66
(d,1H,J=6.9Hz);4.53(br d,1H,J=8.4Hz);4.00−
3.90(m,1H);3.80−3.65(m,1H);3.75(s,3H);3.37
(s,3H);2.85(dd,1H,J=5.4,17.7Hz);2.35−2.20
(m,1H);2.04(s,3H). 実施例53 アミノ酸114:Coreyおよび共同研究者、「Synthesi
s」、590(1975)の手順に従い、アジド22(PG=メトキ
シメチル)(39mg、0.131mmol)をエタノール中のリン
ドラー触媒(39mg)で2.5時間、1気圧にて水素ガスで
処理した。反応混合物をセライトパッドを通して濾過
し、熱エタノールで洗浄し、そして濃縮して粗アミン33
mg(92%)を淡白色の発泡体として得た。THF(1ml)中
のアミンをKOH水溶液(0.476M溶液の380μl)で処理し
た。1時間後、反応物をAmberlite IR−120(+)酸性
樹脂を用いてpH=4.0に酸性化した。次いで、樹脂を濾
過し、そしてH2Oで洗浄し、そして濃縮して淡白色の固
体を得、これをH2Oで溶出するC18カラムクロマトグラフ
ィーにより精製した。この生成物を含有する画分をプー
ルし、そして凍結乾燥して20mgの114を白色粉末として
得た。1H NMR(D2O,300MHz):δ6.65(s,1H);4.87
(d,1H,J=7.5Hz);4.76(d,1H,J=7.5Hz);4.47(br
d,1H,J=8.7Hz);4.16(dd,1H,J=11.4,11.4Hz);3.70
−3.55(m,1H);3.43(s,3H);2.95(dd,1H,J=5.7,17.
4Hz);2.60−2.45(m,1H);2.11(s,3H). 実施例54 アミノ酸171:固体アミノ酸114(4mg、0.015mmol)
に、CH2Cl2中の40%TFA(1ml、添加前0℃まで冷却)を
添加した。室温で1.5時間撹拌後、反応混合物を濃縮し
て白色の発泡体を得た。H2Oから数回共エバポレーショ
ンし、続いて凍結乾燥して、白色固体で、5.5mgの117を
TFA塩として得た。1H NMR(D2O,300MHz):δ6.85(m,1
H);4.45(m,1H);4.05(dd,1H,J=11.4,11.4Hz);3.65
−3.55(m,1H);3.00−2.90(m,1H);2.60−2.45(m,1
H);2.09(s,3H). 実施例55 アセトニド180:メタノール(300ml)中のシキミ酸(2
5g、144mmol、Aldrich)の懸濁液に、p−トルエンスル
ホン酸(274mg、1.44mmol、1mol%)を添加し、そして
混合物を加熱して2時間還流した。さらにp−トルエン
スルホン酸(1mol%)を添加した後、反応物を26時間還
流し、そしてエバポレートした。粗メチルエステル(2
8.17g)をアセトン(300ml)中に懸濁させ、そしてジメ
トキシプロパン(35ml、288mmol)で処理し、そして室
温で6時間撹拌し、次いで、エバポレートした。粗生成
物を酢酸エチル(400ml)に溶解し、そして飽和NaHCO3
(3×125ml)および飽和NaClで洗浄した。有機相を乾
燥(MgSO4)し、濾過し、そしてエバポレートして粗ア
セトニド180(約29.4g)を得、これを直接使用した:1H
NMR(CDCl3)δ6.91(t,1H,J=1.1),4.74(t,1H,J=4.
8),4.11(t,1H,J=6.9),3.90(m,1H),2.79(dd,1H,J
=4.5,17.4),2.25(m,2H),1.44(s,3H),1.40(s,3
H). 実施例56 メシレート130:CH2Cl2(250ml)中のアセトニド180
(29.4g、141mmol)溶液に、0℃にてトリエチルアミン
(29.5ml、212mmol)を加え、続いて、メタンスルホニ
ルクロライド(13.6ml、176mmol)を、10分間にわたっ
て加えた。反応物を、0℃で1時間撹拌し、そして氷冷
水(250ml)を加えた。分液漏斗に移した後、有機相を
水、5%クエン酸(300ml)、飽和NaHCO3(300ml)で洗
浄し、乾燥(MgSO4)し、濾過し、そしてエバポレート
した。粗生成物を、酢酸エチルで溶出するフリット化ガ
ラス漏斗でシリカゲルの短いプラグを通して濾過した。
濾液をエバポレートして、メシレート130(39.5g、91
%)を、次工程において直接使用する粘稠なオイルとし
て得た:1H NMR(CDCl3)δ6.96(m,1H),4.80(m,2H),
4.28(dd,1H,J=6.6,7.5),3.79(s,3H),3.12(s,3
H),3.01(dd,1H,J=5,17.7),2.56−2.46(m,1H). 実施例57 ジオール131:メタノール(500ml)中のメシレート130
(35.85g、117mmol)溶液に、p−トルエンスルホン酸
(1.11g、5.85mmol、5mol%)を加え、そしてこの溶液
を1.5時間還流し、そしてエバポレートした。残渣をメ
タノール(500ml)に再溶解し、そしてさらに4時間還
流した。溶媒をエバポレートし、そして粗オイルを、ジ
エチルエーテル(250ml)で粉砕した。0℃で一晩の結
晶化を終了させた後、この固体を濾過し、そして冷ジエ
チルエーテルで洗浄し、そして乾燥してジオール131(2
4.76g)を白色固体として得た。濾液のエバポレート
し、そしてメタノール/ジエチルエーテルから残渣を結
晶化させることにより、さらに1.55gを得た。26.3g(85
%)のジオール131を得た:1H NMR(CD3OD)δ6.83(m,1
H),4.86(m,1H),4.37(t,1H,J=4.2),3.87(dd,1H,J
=4.2,8.4),3.75(s,3H),3.13(s,3H),2.98−2.90
(m,1H),2.53−2.43(m,1H). 実施例58 エポキシアルコール1:テトラヒドロフラン(400ml)
中のジオール131(20.78g、78mmol)の懸濁液を、0℃
にて1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン
(11.7ml、78mmol)で処理し、そして室温で9時間撹拌
し、その後反応を終了させた。反応物をエバポレート
し、そして粗残渣をCH2Cl2(200ml)中に溶解し、そし
て飽和NaCl(300ml)で洗浄した。水相をCH2Cl2(2×2
00ml)で抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥(MgS
O4)し、濾過し、そしてエバポレートした。粗生成物を
シリカゲル(酢酸エチル)で精製してエポキシアルコー
ル1(12g、90%)を白色固体として得た。この1H NMR
スペクトルは、文献:McGowan,D.A.;Berchtold,G.A.,
「J.Org.Chem.」46:2381(1981)に報告されたスペクト
ルと一致した。
実施例59 メトキシメチルエーテル22(PG=メトキシメチル):C
H2Cl2(100ml)中のエポキシアルコール1(4g、23.5mm
ol)の溶液に、N,N'−ジイソプロピルエチルアミン(1
2.3ml、70.5mmol)、続いてクロロメチルメチルエーテ
ル(3.6ml、47mmol、工業グレードから蒸留)を加え
た。この溶液を3.5時間還流し、そして溶媒をエバポレ
ートした。残渣を、酢酸エチル(200ml)と水(200ml)
との間で分配した。水相を酢酸エチル(100ml)で抽出
した。合わせた有機抽出物を飽和NaCl(100ml)で洗浄
し、乾燥(MgSO4)し、濾過し、そしてエバポレートし
て4.9gの固体残渣を得た。これは、次工程において直接
使用するに適切な純度であった:融点62〜65℃(粗);
融点64〜66℃(ジエチルエーテル/ヘキサン);1H NMR
(CDCl3)δ6.73(m,1H),4.87(s,2H),4.59(m,1H),
3.75(s,3H),3.57(m,1H),3.48(mオーバーラップs,
4H),3.07(dd,1H,J=1.2,19.8),2.47(dq,1H,J=2.7,
19.5). 化合物22のエチルエステルアナログ: CH2Cl2(277ml)中の化合物1(12.0g、0.065mol)の
対応するエチルエステル溶液に、室温にてジイソプロピ
ルエチルアミン(34.0ml、0.13mol)、続いてクロロメ
チルメチルエーテル(10.0ml、0.19mol)を加えた。次
いで、反応混合物を、穏やかに2時間還流し、冷却し、
減圧下で濃縮し、そしてEtOAcと水との間で分配した。
有機層を分離し、そして希HCl、飽和重炭酸塩、ブライ
ンで連続して洗浄し、MgSO4で乾燥した。減圧下で濃縮
し、続いてシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィ
ー(EtOAc中の50%ヘキサン)により、化合物22の対応
するエチルエステルの13.3g(90%)を、無色の液体と
して得た。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ6.73−6.71(m,1
H);4.87(s,2H);4.61−4.57(m,1H);4.21(q,2H,J=
7.2Hz);3.60−3.55(m,1H);3.50−3.45(m,1H);3.48
(s,3H);3.12−3.05(m,1H);2.52−2.42(m,1H);1.2
9(t,3H,J=7.2Hz). 実施例60 アルコール181:8/1−MeOH/H2O(175ml、v/v)中のメ
トキシメチルエーテル22(PG=メトキシメチル)(4.9
g、22.9mmol)溶液に、アジ化ナトリウム(7.44g、114.
5mmol)および塩化アンモニウム(2.69g、50.4mmol)と
加え、そしてこの混合物を15時間還流した。反応物を水
(75ml)で希釈して沈澱した塩を溶解し、この溶液を濃
縮してメタノールを除いた。得られた沈澱したオイル状
の残渣を含有する水相を、水で200mlの容量まで希釈
し、そして酢酸エチル(3×100ml)で抽出した。合わ
せた有機抽出物を、飽和NaCl(100ml)で洗浄し、乾燥
し(MgSO4)し、濾過し、そしてエバポレートした。粗
生成物をシリカゲル(1/1−ヘキサン/酢酸エチル)で
精製して、アルコール181(5.09g、86%)を、淡黄色の
オイルとして得た。その後、アルコール181を調製する
ことにより、さらに精製することなく、次工程における
使用に十分な純度である物質を得た。1H NMR(CDCl3
δ6.86(m,1H),4.79(s,2H),4.31(br t,1H,J=4.
2),3.90−3.75,3.77(mオーバーラップs,5H),3.43
(s,3H),2.92(d,1H,J=6.6),2.87(dd,1H,J=5.4,1
8.6),2.21−2.30(m,1H). 実施例61 メシレート184:CH2Cl2(100ml)中のアルコール181
(6.47g、25.2mmol)溶液に、0℃にてまずトリエチル
アミン(4.4ml、31.5mmol)、次いで、メタンスルホニ
ルクロライド(2.14ml、27.7mmol)を加えた。反応物を
0℃で45分間撹拌し、次いで室温まで加温し15分間撹拌
した、反応物をエバポレートし、そして残渣を酢酸エチ
ル(200ml)と水(100ml)との間で分配した。有機相
を、水(100ml)、飽和NaHCO3(100ml)、飽和NaCl(10
0ml)で洗浄した。水洗液を、同様のNaHCO3/NaCl溶液で
洗浄した、酢酸エチルで1度抽出した。合わせた有機抽
出物を乾燥(MgSO4)し、濾過し、そしてエバポレート
した。粗生成物は、次工程において直接使用するに適切
な純度であった:1H NMR(CDCl3)δ6.85(m,1H),4.82
(d,1H,J=6.9),4.73(d,1H,J=6.9),4.67(dd,1H,J
=3.9,9.0),4.53(br t,1H,J=4.2),3.78(s,3H),3.
41(s,3H),3.15(s,3H),2.98(dd,1H,J=6.0,18.6),
2.37(m,1H);13C NMR(CDCl3)δ165.6,134.3,129.6,9
6.5,78.4,69.6,55.8,55.7,52.1,38.2,29.1. 実施例62 アジリジン170:THF(150ml)中のメシレート184(8.5
6g、25mmol)溶液に、0℃にてPh3P(8.2g、31mmol)を
まず、冷却しながら1/3量を加え、次いで氷浴を取り除
いた後、残りのPh3Pを10〜15分間かけて加えた。Ph3Pの
添加終了後、反応物を室温で3時間撹拌すると、白色の
沈殿物が形成した。この懸濁液にトリエチルアミン(5.
2ml、37.5mmol)および水(10ml)を加え、混合物を室
温で12時間撹拌した。反応物を濃縮してTHFを除き、そ
して残渣をCH2Cl2(200ml)と飽和NaCl(200ml)との間
で分配した。水相をCH2Cl2で数回に分けて抽出し、そし
て合わせた有機抽出物を乾燥(Na2SO4)し、濾過し、そ
してエバポレートして、粗生成物を得た。この粗生成物
をシリカゲル(10%MeOH/EtOAc)で精製して、アジリジ
ン170(4.18g、78%)をオイルとして得た。これは、代
表的には、微量のトルフェニルホスフィンオキシド不純
物を含んでいた:1H NMR(CDCl3)δ6.81(m,1H),4.78
(s,2H),4.54(m,1H),3.73(s,3H),3.41(s,3H),2.
87(app dd,1H),2.64(br s,1H),2.56−2.47(m,2
H),NHシグナルは不明瞭だった;13C NMR(CDCl3)δ16
6.9,132.5,128.0,95.9,69.5,55.2,51.6,31.1,27.7,24.
1. 実施例63 アミン182:DMF(30ml)中のアジリジン170(3.2g、15
mmol)溶液に、ロータリーエバポレーター(40℃)によ
り数分間減圧して、この溶液を脱気した。この溶液に、
アジ化ナトリウム(4.9g、75mmol)および塩化アンモニ
ウム(1.6g、30mmol)を加えて、混合物を65〜70℃で21
時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、酢酸エチ
ル(約100ml)で希釈し、そして濾過した。濾液をエバ
ポレートし、そして残渣をジエチルエーテル(100ml)
と飽和NaCl(100ml)との間で分配した。有機相を、飽
和NaCl(100ml)で再び洗浄し、乾燥(MgSO4)し、濾過
し、そしてエバポレートした。さらなる粗生成物を、酢
酸エチルでの抽出による水性洗液から得、そして上記と
同様の方法で処理した。粗生成物をシリカゲル(5%Me
OH/CH2Cl2)で精製して、アミン182(2.95g)をオイル
として得た。これは、前工程に由来する少量のトリフェ
ニルホスフィンオキシド不純物を含んでいた:1H NMR(C
DCl3)δ6.82(t,1H,J=2.3),4.81(d,1H,J=7.2),4.
77(d,1H,J=6.9),4.09−4.04(m,1H),3.76(s,3H),
3.47and3.44(mオーバーラップs,4H),2.94−2.86(m,
2H),2.36−2.24(m,1H);13C NMR(CDCl3)δ165.9,13
7.3,128.2,96.5,79.3,61.5,55.7,55.6,51.9,29.5. 実施例64 N−トリチルアジリジン183:アミン182(2.59g、10.2
mmol)を5%HCl/MeOH(30ml)に溶解し、そしてこの溶
液を室温で3時間撹拌した。さらなる5%HCl/MeOH(10
ml)を加えて1時間撹拌し、そして溶媒をエバポレート
して、高減圧後に黄褐色の固体として2.52gのHCl塩を得
た。CH2Cl2(50ml)中のHCl塩の懸濁液に、0℃にてト
リエチルアミン(3.55ml、25.5mmol)を加え、続いて固
体トリチルクロライド(5.55g、12.8mmol)を1度に加
えた。混合物を0℃で1時間撹拌し、次いで室温まで加
温して2時間撹拌した。反応物を0℃まで冷却し、トリ
エチルアミン(3.6ml、25.5mmol)を加え、そしてメタ
ンスルホニルクロライド(0.97ml、12.5mmol)を加え、
得られた混合物を1時間0℃でそして22時間室温で撹拌
した。反応物をエバポレートし、そして残渣を、ジエチ
ルエーテル(200ml)と水(200ml)との間で分配した。
有機相を水(200ml)で洗浄し、そして合わせた水相を
ジエチルエーテル(200ml)で抽出した。合わせた有機
抽出物を、水(100ml)、飽和NaCl(200ml)で洗浄し、
そして乾燥(Na2SO4)し、濾過し、そしてエバポレート
した。粗生成物をシリカゲル(1/1−ヘキサン/CH2Cl2
で精製して、N−トリチルアジリジン183(3.84g、86
%)を白色の発泡体として得た:1H NMR(CDCl3)δ7.4
−7.23(m,16H),4.32(m,1H),3.81(s,3H),3.06(d
t,1H,J=1.8,17.1),2.94−2.86(m,1H),2.12(m,1
H),1.85(t,1H,J=5.0). 実施例65 化合物190:N−トリチルアジリジン183(100mg、0.23m
mol)、シクロヘキサノール(2ml)および三フッ化ホウ
素エーテル錯化合物(42μL、0.35mmol)の溶液を70℃
で1.25時間加熱し、そしてエバポレートした。残渣をピ
リジン(2ml)に溶解し、そして無水酢酸(110μL、1.
15mmol)および触媒DMAPで処理した。室温で3時間の撹
拌した後、反応物をエバポレートした。残渣を、酢酸エ
チルと5%クエン酸との間で分配した。水相を酢酸エチ
ルで抽出し、そして合わせた有機抽出物を飽和NaHCO3
および飽和NaClで洗浄した。有機相を乾燥(MgSO4
し、濾過し、そしてエバポレートした。粗生成物をシリ
カゲル(1/1−ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、化
合物190(53mg、69%)を固体として得た:融点105〜10
7℃(酢酸エチル/ヘキサン);1H NMR(CDCl3)δ6.78
(m,1H),6.11(d,1H,J=7.4),4.61(m,1H),4.32−4.
23(m,1H),3.76(s,3H),3.44−3.28(m,2H),2.85(d
d,1H,J=5.7,17.6),2.28−2.17(m,1H),2.04(s,3
H),1.88−1.19(m,10H). 実施例66 化合物191:THF中の化合物190(49mg、0.15mmol)溶液
に、トリフェニルホスフィン(57mg、0.22mmol)および
水(270μL)を加え、この溶液を50℃で10時間加熱し
た。反応物をエバポレートし、残渣を酢酸エチルに溶解
し、乾燥(Na2SO4)し、濾過し、そしてエバポレートし
た。粗生成物をシリカゲル(1/1−メタノール/酢酸エ
チル)で精製して淡黄色の固体としてアミン(46mg)を
得た。THF(1.5ml)中のアミン溶液を、1.039N KOH溶液
(217μL)および水(200μL)に加えた。混合物を室
温で1時間撹拌し、次いで、0℃まで冷却し、そしてIR
120イオン交換樹脂でpH6〜6.5に酸性化した。樹脂を濾
過し、メタノールで洗浄し、そして濾液をエバポレート
した。固体残渣を水に溶解し、そして水、次いで2.5%
アセトニトリル/水で溶出するC−18逆相シリカゲルの
カラム(4×1cm)を通過させた。生成物画分を合わ
せ、そしてエバポレートし、そして残渣を水に溶解し、
そして凍結乾燥してアミノ酸191(28mg)を白色固体と
して得た:1H NMR(D2O)δ6.47(br s,1H),4.80(br
d,1H),4.00(dd,1H,J=8.9,11.6),3.59−3.50(m,2
H),2.87(dd,1H,J=5.5,17.2),2.06(s,3H),1.90−
1.15(一連のm,10H);計算値C15H24N2O4・H2O:C,57.3
1;H,8.34;N,8.91.実測値:C,57.38;H,8.09;N,8.77. 実施例67 ビス−Bocグアニジノエステル201:KimおよびQian、
「Tetrahedron Lett.」,34:7677(1993)の手順に従っ
て処理した。0℃に冷却した、乾燥DMF(5.0ml)中のア
ミン200(529mg、1.97mmol、実施例109の方法により調
製)、ビス−Bocチオ尿素(561mg、2.02mmol)およびEt
3N(930μL)の溶液に、HgCl2(593mg、2.18mmol)を
1度に加えた。不均一な反応混合物を45分間0℃で、次
いで室温で15分間撹拌した。その後、反応物をEtOAcで
希釈し、そしてセライトパッドを通して濾過した。減圧
下で濃縮し、続いて、シリカゲル(酢酸エチル中10%の
ヘキサン)で残渣をフラッシュクロマトグラフィーにか
け、904mg(90%)の201を淡白色のオイルとして得た。
1H NMR(CDCl3,300MHz):δ11.39(s,1H);8.63(d,1
H,J=7.8Hz);6.89(t,1H,J=2.4Hz);6.46(d,1H,J=
8.7Hz);4.43−4.32(m,1H);4.27−4.17(m,1H);4.13
−4.06(m,1H);3.77(s,3H);3.67−3.59(m,1H);2.8
3(dd,1H,J=5.1,17.7Hz);2.45−2.33(m,1H);1.95
(s,3H);1.65−1.50(m,2H);1.45(s,18H);0.90(t,
3H,J=7.5Hz). 実施例68 カルボン酸202:THF(10ml)中のメチルエステル201
(904mg、1.77mmol)溶液に、KOH水溶液(3.45mlの1.03
9N溶液)を加えた。反応混合物を室温で17時間撹拌し、
0℃まで冷却し、そしてAmberlite IR−120(H+)酸性
樹脂でpH4.0に酸性化した。樹脂を濾過し、そして水お
よびメタノールで洗浄した。減圧下で濃縮して、遊離酸
を淡白色の発泡体として得、これを次の反応において、
さらに精製することなく使用した。
実施例69 グアニジンカルボン酸203:0℃に冷却したCH2Cl2(40m
l)中のビス−Bocグアニドリル酸(guanidnyl acid)20
2(先の反応の粗生成物)溶液に、ニートなトリフルオ
ロ酢酸(25ml)を加えた。反応混合物を0℃で1時間、
次いで室温で2時間撹拌した。減圧下で濃縮し、淡燈色
の固体を得た。これを、水で溶出するC18逆相クロマト
グラフィーにより精製した。所望の生成物を含有する画
分をプールし、そして凍結乾燥して、495mg(68%、2
工程)のグアニジンカルボン酸203をトリフルオロ酢酸
塩として得た。1H NMR(D2O,300MHz):δ6.66(s,1
H);4.29(bd,1H,J=9.0Hz);4.01(dd,1H,J=10.8,10.
8Hz);3.87−3.79(m,1H);3.76−3.67(m,1H);3.60−
3.50(m,1H);2.83(dd,1H,J=5.1,17.4Hz);2.47−2.3
6(m,1H);2.06(s,3H);1.65−1.50(m,2H);0.90(t,
3H,J=7.2Hz).計算値C15H23O6N4F3:C,43.69;H,5.62;
N,13.59.実測値:C,43.29;H,5.90;N,13.78. 実施例70 ホルムアミジンカルボン酸204:水(500μL)中のア
ミノ酸102(25mg、0.10mmol、実施例110の方法により調
製)溶液を、0〜5℃にて1.0N NaOHでpH8.5に調節し
た。ベンジルホルムイミデート塩酸塩(45mg、0.26mmo
l)を1度に加え、反応混合物を、1.0N NaOHでpHを8.5
〜9.0に維持しながら、3時間この温度で撹拌した。次
いで、反応物を減圧下で濃縮し、そして水で溶出するC
18逆相クロマトグラフィーによって精製した。所望の生
成物を含有する画分をプールし、そして凍結乾燥して4.
0mg(13%)のホルムアミジンカルボン酸204を得た。1H
NMR(D2O,300MHz):δ7.85(s,1H);6.53(bd,1H,J=
7.8Hz);4.32−4.25(bm,1H);4.10−3.97(m,1H);3.7
6−3.67(m,2H);3.57−3.49(m,1H);2.86−2.81(m,1
H);2.55−2.40(m,1H);2.04(s,3H);1.65−1.50(m,
2H);0.90(t,3H,J=7.4Hz). 実施例71 アミノ酸206:THF(1.0ml)中のアミノメチルエステル
205(84mg、0.331mmol、実施例107により調製)溶液
に、KOH水溶液(481μLの1.039N溶液)を加えた。反応
混合物を室温で2.5時間撹拌し、Amberlite IR−120
(H+)酸性樹脂でpH6.5に酸性化した。この樹脂を濾過
し、水およびメタノールで洗浄した。減圧下で濃縮し
て、アミノ酸を白色の固体として得た。これを、水で溶
出するC18逆相クロマトグラフィーによって精製した。
所望の生成物を含有する画分をプールし、そして凍結乾
燥して59mg(74%)のアミノ酸206を得た。1H NMR(CD3
OD,300MHz):δ6.60(bd,1H,J=1.8Hz);4.01−3.95
(m,1H);3.71−3.60(m,2H);3.50−3.42(m,1H);3.0
5−2.85(m,2H);2.39−2.28(m,1H);1.70−1.55(m,2
H);0.95(t,3H,J=7.5Hz). 実施例72 トリフルオロアセトアミド207:乾燥メタノール(1.0m
l)中のアミノ酸206(59mg、0.246mmol)の脱気した溶
液に、アルゴン下にてEt3N(35μL)、続いてトリフル
オロ酢酸メチル(35μL)を加えた。反応物を1週間室
温で撹拌し、そして濃縮した。1H NMRによる分析によっ
て、反応が40%終了していたことが示された。粗反応生
成物を、乾燥メタノール(1.0ml)、トリフルオロ酢酸
メチル(1.0ml)およびEt3N(0.5ml)に再び溶解し、そ
して室温で5日間撹拌した。次いで、反応物を減圧下で
濃縮し、50%THF水溶液(2.0ml)に溶解し、Amberlite
IR−120(H+)酸性樹脂でpH4に酸性化し、そして濾過し
た。濃縮して、粗トリフルオロアセトアミドカルボン酸
を得た。これを、次の反応のためにさらに精製すること
なく使用した。
実施例73 アミノ酸208:THF(2.0ml)および水(160μL)中の
アジド207(先の反応の粗生成物)溶液を、室温にて、
ポリマー支持トリフェニルホスフィン(225mg)で処理
した。20時間撹拌した後、このポリマーを濾過し、メタ
ノールで洗浄した。減圧下で濃縮して、淡白色の固体を
得た。これを、水で溶出するC18逆相クロマトグラフィ
ーによって精製した。所望の生成物を含有する画分をプ
ールし、そして凍結乾燥して6.5mg(9%)のトリフル
オロアセトアミドアミノ酸208を得た。1H NMR(D2O,300
MHz):δ6.59(bs,1H);4.40−4.30(m,1H);4.26(t,
1H,J=10.1Hz);3.80−3.66(m,2H);3.56−3.47(m,1
H);2.96(bdd,1H,J=5.4,17.7Hz);2.58−2.45(m,1
H);1.62−1.50(m,2H);0.89(t,3H,J=7.5Hz). 実施例74 メチルスルホンアミドメチルエステル209:メタンスル
ホニルクロライド(19μL)を、0℃でCH2Cl2(1.0m
l)中のアミン205(58mg、0.23mmol、実施例107により
調製)、Et3N(97μL)および触媒量のDMAP(結晶がほ
とんどなし)に加えた。30分後、反応混合物を室温まで
加温し、そしてさらに1時間撹拌した。減圧下で濃縮
し、続いて、シリカゲル(酢酸エチル中50%ヘキサン)
で残渣をフラッシュクロマトグラフィーにかけ、61mg
(79%)のスルホンアミド209を得た。1H NMR(CDCl3,3
00MHz):δ6.87(t,1H,J=2.3Hz);5.08(d,1H,J=7.5
Hz);4.03−3.90(m,1H);3.78(s,3H);3.75−3.45
(m,4H);3.14(s,3H);2.95(dd,1H,J=5.2,17.3Hz);
2.42−2.30(m,1H);1.75−1.55(m,2H);0.95(t,3H,J
=7.5Hz). 実施例75 アミノエステル210:THF(2.0ml)および水(118μ
L)中のアジド209(61mg、0.183mmol)溶液を、室温
で、ポリマー支持トリフェニルホスフィン(170mg)を
用いて処理した。17.5時間撹拌した後、このポリマーを
濾過し、そしてメタノールで洗浄した。減圧下で濃縮
し、続いて、短いシリカゲルカラム(100%メタノー
ル)を通して残渣をフラッシュクロマトグラフィーにか
け、45mg(80%)のアミノエステル210を淡白色の発泡
体として得た。1H NMR(CDCl3,300MHz):δ6.85(s,1
H);3.94(bd,1H,J=7.8Hz);3.77(s,3H);3.74−3.60
(m,2H);3.55−3.45(m,1H);3.25−3.15(m,1H);3.1
1(s,3H);2.94−2.85(m,1H);2.85(bs 2H);2.22−
2.10(m,1H);1.70−1.56(m,2H);0.94(t,3H,J=7.5H
z). 実施例76 アミノ酸211:THF(200μL)中のメチルエステル210
(21mg、0.069mmol)溶液を、KOH水溶液(135μLの1.0
39N溶液)で処理した。反応混合物を室温で40分間撹拌
し、そしてAmberlite IR−120(H+)酸性樹脂でpH7.0に
中和した。この樹脂を濾過し、そして水およびメタノー
ルで洗浄した。減圧下で濃縮し、アミノ酸を淡白色の固
体として得た。これを、水で溶出するC18逆相クロマト
グラフィーにより精製した。所望の生成物を含有する画
分をプールし、そして凍結乾燥して3.5mg(17%)のア
ミノ酸211を得た。1H NMR(D2O,300MHz):δ6.60(d,1
H,J=1.8Hz);4.30−4.20(m,1H);3.84−3.75(m,1
H);3.68−3.58(m,1H);3.60−3.40(m,2H);3.20(s,
3H);2.96−2.88(m,1H);2.55−2.45(m,1H);1.72−
1.59(m,2H);0.93(t,3H,J=7.4Hz). 実施例77 ビス−Bocグアニジノエステル212:KimおよびQian、
「Tetrahedron Lett.」,34:7677(1993)の手順に従っ
て処理した。0℃に冷却した、乾燥DMF(203μL)中の
アミン210(31mg、0.101mmol)、ビス−Bocチオ尿素(2
8.5mg、0.103mmol)およびEt3N(47μL)の溶液に、Hg
Cl2(30mg、0.11mmol)を1度に加えた。不均一な反応
混合物を0℃で30分間、次いで室温で30分間撹拌した。
その後、反応物をEtOAcで希釈し、そしてセライトパッ
ドを通して濾過した。減圧下で濃縮し、続いて、シリカ
ゲル(酢酸エチルの中40%ヘキサン)で残渣をフラッシ
ュクロマトグラフィーにかけ、49mg(89%)の212を淡
白色のオイルとして得た。1H NMR(CDCl3,300MHz):δ
11.47(s,1H);8.66(d,1H,J=8.4Hz);6.87(s,1H);
6.01(bs,1H);4.50−4.35(m,1H);4.04(bd,1H,J=8.
4Hz);3.76(s,3H);3.70−3.60(m,1H);3.53−3.45
(m,2H);3.02(s,3H);2.85(dd,1H,J=5.3,17.3Hz);
2.42−2.30(m,1H);1.66−1.55(m,2H);1.49(s,9
H);1.48(s,9H);0.93(t,3H,J=7.3Hz). 実施例78 カルボン酸213:THF(1.0ml)中のメチルエステル212
(49mg、0.090mmol)溶液に、KOH水溶液(260μLの1.0
39N溶液)を加えた。反応混合物を室温で16時間撹拌
し、0℃まで冷却し、そしてAmberlite IR−120(H+
酸性樹脂でpH4.0に酸性化した。この樹脂を濾過し、そ
して水およびメタノールで洗浄した。減圧下で濃縮し
て、遊離酸を淡白色の発泡体として得た。これを、次の
反応において、さらに精製することなく使用した。
実施例79 グアニジンカルボン酸214:0℃に冷却したCH2Cl2(2.0
ml)中のビス−Bocグアニドニル酸213(先の反応の粗生
成物)溶液に、ニートなトリフルオロ酢酸(2.0ml)を
加えた。反応混合物を0℃で1時間、次いで室温で1時
間撹拌した。減圧下で濃縮し、淡橙色の固体を得た。こ
れを、水で溶出するC18逆相クロマトグラフィーにより
精製した。所望の生成物を含有する画分をプールし、そ
して凍結乾燥して、10mg(25%、2工程)のグアニジン
カルボン酸214を得た。1H NMR(D2O,300MHz):δ6.60
(bs,1H);4.22(bd,1H,J=9.0Hz);3.82−3.66(m,2
H);3.65−3.54(m,1H);3.43(bt,1H,J=9.9Hz);3.15
(s,3H);2.82(dd,1H,J=5.0,17.5Hz);2.48−2.30
(m,1H);1.71−1.58(m,2H);0.93(t,3H,J=7.3H
z). 実施例80 プロピオンアミドメチルエステル215:プロピオニルク
ロライド(96μL、1.1mmol)を、0℃に冷却した、CH2
Cl2(2.0ml)中のアミン205(178mg、0.70mmol、実施例
107により調製)およびピリジン(1.5ml)の溶液に加え
た。0℃で30分後、反応物を濃縮し、そして酢酸エチル
とブラインとの間で分配した、有機層を分離し、飽和重
炭酸ナトリウム、ブラインで続けて洗浄し、そしてMgSO
4で乾燥した。減圧下で濃縮し、続いて、シリカゲル
(酢酸エチル中の40%ヘキサン)で残渣をフラッシュク
ロマトグラフィーにかけ、186mg(86%)のプロピオン
アミドメチルエステル215を淡黄色の固体として得た。1
H NMR(CDCl3,300MHz):δ6.86(t,1H,J=2.3Hz);5.7
2(bd,1H,J=7.8Hz);4.52−4.49(m,1H);4.25−4.15
(m,1H);3.77(s,3H);3.65−3.37(複雑なm,3H);2.8
7(dd,1H,J=5.7,17.7Hz);2.28(q,2H,J=7.5Hz);2.2
5−2.20(m,1H);1.65−1.50(m,2H);1.19(t,3H,J=
7.5Hz);0.92(t,3H,J=7.5Hz). 実施例81 アミノメチルエステル216:THF(5.0ml)および水(40
0μL)中のアジド215(186mg、0.60mmol)溶液を、室
温にてポリマー支持トリフェニルホスフィン(560mg)
で処理した。21時間撹拌した後、このポリマーを濾過
し、そしてメタノールで洗浄した。減圧下で濃縮して、
粗アミノエステル216を得た。これを、次工程のために
さらに精製することなく使用した。
実施例82 アミノ酸217:THF(500μL)中のメチルエステル216
(先の反応の粗生成物)溶液をKOH水溶液(866μLの1.
039N溶液)で処理した。反応混合物を室温で3時間撹拌
し、そしてAmberlite IR−120(H+)酸性樹脂でpH7.0に
中和した。この樹脂を濾過し、そして水およびメタノー
ルで洗浄した。減圧下で濃縮して、アミノ酸を淡白色の
固体として得た。これを、水で溶出するC18逆相クロマ
トグラフィーにより精製した。所望の生成物を含有する
画分をプールし、そして凍結乾燥して、49mg(31%、2
工程)のアミノ酸217を得た。1H NMR(D2O,300MHz):
δ6.54(s,1H);4.25(bd,1H,J=8.7Hz);4.13(dd,1H,
J=9.0,11.3Hz);3.74−3.60(m,1H);3.61−3.40(m,2
H);2.85(dd,1H,J=5.9,17.1Hz);2.55−2.40(m,1
H);2.35(q,2H,J=7.5Hz);1.65−1.45(m,2H);1.13
(t,3H,J=7.5Hz);0.88(t,3H,J=7.5Hz). 実施例83 (モノメチル)ビス−Bocグアニジノエステル218:乾
燥DMF(1.0ml)中のアミン200(51mg、0.19mmol)およ
びモノメチルビス−Bocチオ尿素(36mg、0.19mmol)の
溶液に、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エ
チルカルボジイミド塩酸塩(38mg)およびEt3N(56μ
L)を室温で加えた。室温で1.5時間後、HgCl2(約75m
g、過剰)を1度に加えた。不均一な反応混合物を45分
間撹拌し、酢酸エチルで希釈し、そしてセライトパッド
を通して濾過した。濾液を、さらなる酢酸エチルで希釈
し、そして希HCl、飽和重炭酸ナトリウム、ブラインで
洗浄し、そしてMgSO4で乾燥した。減圧下で濃縮し、続
いて、シリカゲル(酢酸エチル中の10%メタノール)で
残渣をフラッシュクロマトグラフィーにかけ、13mg(16
%)の(モノメチル)ビス−Bocグアニジノエステル218
を無色の発泡体として得た。1H NMR(CDCl3,300MHz):
δ6.84(s,1H);6.20(bd,1H,J=5.1Hz);5.45(bs,1
H);4.25−4.40(bm,1H);4.20−4.05(bm,2H);3.76
(s,3H);3.60−3.50(m,1H);3.43−3.30(m,1H);2.9
0(dd,1H,J=5.4,17.7Hz);2.77(d,3H,J=4.8Hz);2.3
5−2.25(m,1H);1.96(s,3H);1.60−1.50(m,2H);1.
47(s,9H);0.91(t,3H,J=7.2Hz). 実施例84 (モノメチル)ビス−Bocグアニジノ酸219:THF(500
μL)中のメチルエステル218(13mg、0.031mmol)溶液
に、KOH水溶液(60μLの1.039N溶液)を加えた。反応
混合物を室温で1時間撹拌し、次いで1時間穏やかに還
流した。反応物を0℃まで冷却し、そしてAmberlite IR
−120(H+)酸性樹脂でpH6.0に酸性化した。この樹脂を
濾過し、そして水およびメタノールで洗浄した。減圧下
で濃縮して、遊離酸219を得た。これを、次の反応にお
いて、さらなる精製をすることなく使用した。
実施例85 (モノメチル)グアニジノアミノ酸220:0℃に冷却し
たCH2Cl2(1.0ml)中の(モノメチル)ビス−Bocグアニ
ドニル酸219(先の反応の粗生成物)溶液に、ニートな
トリフルオロ酢酸(1.0ml)を加えた。反応混合物を0
℃で1時間、次いで室温で1時間撹拌した。減圧下で濃
縮し、淡白色の固体を得た。これを、水で溶出するC18
逆相クロマトグラフィーにより精製した。所望の生成物
を含有する画分をプールし、そして凍結乾燥して、4.4m
g(33%、2工程)のグアニジンカルボン酸220を得た。
1H NMR(D2O,300MHz):δ6.52(bs,1H);4.27(bd,1H,
J=8.4Hz);4.01(dd,1H,J=9.2,10.3Hz);3.86−3.75
(m,1H);3.75−3.67(m,1H);3.60−3.49(m,1H);2.8
5(s,3H);2.80(dd,1H,J=5.1,17.7Hz);2.47−2.37
(m,1H);2.04(s,3H);1.64−1.50(m,2H);0.90(t,3
H,J=7.2Hz). 実施例86 (R)−メチルプロピルエステル221:BF3・Et2O(63
μL、0.51mmol)を、(R)−(−)2−ブタノール
(1.2ml)中のN−トリチルアジリジン183(150mg、0.3
41mmol)溶液に、アルゴン下で室温にて撹拌しながら加
えた。淡白色の溶媒を70℃で2時間加熱し、次いで減圧
下で濃縮して茶褐色の残渣を得た。これを、乾燥ピリジ
ン(2.0ml)に溶解し、そして0℃で無水酢酸(225μ
L)および触媒量のDMAP(結晶ほとんどなし)で処理し
た。この反応物を室温まで加温し、そして2時間撹拌
し、減圧下で濃縮し、そして酢酸エチルとブラインとの
間で分配した。有機層を分離し、そして希HCl、飽和重
炭酸ナトリウム、ブラインで続けて洗浄し、そしてMgSO
4で乾燥した。減圧下で濃縮し、続いて、シリカゲル
(酢酸エチル中の50%ヘキサン)で残渣をフラッシュク
ロマトグラフィーにかけ、75mg(72%)の(R)−メチ
ルプロピルエステル221を淡白色の固体として得た。1H
NMR(CDCl3,300MHz):δ6.79(t,1H,J=2.2Hz);6.14
(d,1H,J=7.3Hz);4.55(bd,1H,J=8.7Hz);4.33−4.2
3(m,1H);3.77(s,3H);3.56−3.45(m,1H);3.40−3.
27(m,1H);2.85(dd,1H,J=5.5,17.5Hz);2.30−2.15
(m,1H);2.04(s,3H);1.5901.40(m,2H);1.10(d,3
H,J=6.0Hz);0.91(t,3H,J=7.4Hz). 実施例87 (R)−メチルプロピルアミノエステル222:Ph3P(95
mg、0.36mmol)を、THF(3.0ml)中のアジド221(75m
g、0.24mmol)および水(432μL)の溶液に、1度に加
えた。次いで、淡黄色の溶液を50℃で10時間加熱し、冷
却し、そして減圧下で濃縮して淡白色の固体を得た。シ
リカゲル(酢酸エチル中の50%メタノール)でのフラッ
シュクロマトグラフィーにより精製して、66mg(97%)
のアミノエステル222を淡白色の固体として得た。
実施例88 アミノ酸223:THF(1.0ml)中のメチルエステル222(3
4mg、0.12mmol)溶液を、KOH水溶液(175μLの1.039N
溶液)で処理した。反応混合物を室温で3時間撹拌し、
そしてAmberlite IR−120(H+)酸性樹脂でpH6.0に酸性
化した。この樹脂を濾過し、そして水およびメタノール
で洗浄した。減圧下で濃縮して、アミノ酸を淡白色の固
体として得た。これを、水で溶出するC18逆相クロマト
グラフィーによって精製した。所望の生成物を含有する
画分をプールし、そして凍結乾燥して11.5mg(36%)の
アミノ酸223を得た。1H NMR(D2O,300MHz):δ6.52(b
s,1H);4.28(bd,1H,J=8.7Hz);4.04(dd,1H,J=8.8,1
1.5Hz);3.74−3.65(m,1H);3.50−3.60(m,1H);2.90
(dd,1H,J=5.5,17.2Hz);2.50−2.40(m,1H0;2.10(s,
3H);1.60−1.45(m,2H);1.14(d,3H,J=6.2Hz);0.91
(t,3H,J=7.4Hz). 実施例89 ビス−Bocグアニジノエステル224:KimおよびQian、
「Tetrahedron Lett.」,34:7677(1993)の手順に従っ
て処理した。0℃に冷却した、乾燥DMF(350μL)中の
アミン222(32mg、0.113mmol)、ビス−Bocチオ尿素(3
2mg、0.115mmol)およびEt3N(53μL)の溶液に、HgCl
2(34mg、0.125mmol)を1度に加えた。不均一な反応混
合物を45分間0℃で、次いで室温で1時間撹拌した。そ
の後、反応物をEtOAcで希釈し、そしてセライトパッド
を通して濾過した。減圧下で濃縮し、続いて、シリカゲ
ル(酢酸エチル中の20%ヘキサン)で残渣をフラッシュ
クロマトグラフィーにかけ、57mg(96%)の224を無色
の発泡体として得た。1H NMR(CDCl3,300MHz):δ11.4
0(s,1H);8.65(d,1H,J=7.8Hz);6.82(s,1H);6.36
(d,1H,J=8.7Hz);4.46−4.34(m,1H);4.20−4.10
(m,1H);4.10−3.95(m,1H);3.76(s,3H);2.79(dd,
1H,J=5.4,17.7Hz);2.47−2.35(m,1H);1.93(s,3
H);1.60−1.45(m,2H);1.49(s,18H);1.13(d,3H,J
=6.0Hz);0.91(t,3H,J=7.5Hz). 実施例90 カルボン酸225:THF(1.5ml)中のメチルエステル224
(57mg、0.11mmol)溶液に、KOH水溶液(221μLの1.03
9N溶液)を加えた。反応混合物を室温で16時間撹拌し、
0℃まで冷却し、そしてAmberlite IR−120(H+)酸性
樹脂でpH4.0に酸性化した。この樹脂を濾過し、そして
水およびメタノールで洗浄した。減圧下で濃縮して、遊
離酸を淡白色の発泡体として得た。これを、次の反応に
おいて、さらに精製することなく使用した。
実施例91 グアニジンカルボン酸226:0℃に冷却したCH2Cl2(4.0
ml)中のビス−Bocグアニドニル酸225(先の反応の粗生
成物)溶液に、ニートなトリフルオロ酢酸(4.0ml)を
加えた。反応混合物を0℃で1時間、次いで室温で2時
間撹拌した。減圧下で濃縮して、淡橙色の固体を得た。
これを、水で溶出するC18逆相クロマトグラフィーによ
り精製した。所望の生成物を含有する画分をプールし、
そして凍結乾燥して、18.4mg(40%、2工程)のグアニ
ジンカルボン酸226を得た。1H NMR(D2O,300MHz):δ
6.47(s,1H);4.28(bd,1H,J=8.4Hz);3.93−3.74(m,
2H);3.72−3.63(m,1H);2.78(dd,1H,J=4.8,17.4H
z);2.43−2.32(m,1H);1.58−1.45(m,2H);1.13(d,
3H,J=6.0Hz);0.90(t,3H,J=7.4Hz). 実施例92 (ジエチル)メチルエーテルエステル227:BF3・Et2O
(6.27ml、51mmol)を、3−ペンタノール(230ml)中
のN−トリチルアジリジン183(15g、34mmol)溶液に、
アルゴン下にて室温で撹拌しながら加えた。淡白色の溶
液を70〜75℃で1.75時間加熱し、次いで減圧下で濃縮し
て茶褐色の残渣を得た。これを、乾燥ピリジン(2.0m
l)に溶解し、そして無水酢酸(16ml、170mmol)および
触媒量のDMAP200mgで処理した。この反応物を室温で18
時間撹拌し、減圧下で濃縮し、そして酢酸エチルと1M H
Clとの間で分配した。有機層を分離し、そして飽和重炭
酸ナトリウム、ブラインで続けて洗浄し、そしてMgSO4
で乾燥した。減圧下で濃縮し、続いて、シリカゲル(酢
酸エチル中の50%ヘキサン)で残渣をフラッシュクロマ
トグラフィーにかけ、7.66gの(ジエチル)−メチルエ
ーテルエステルを得た。これを酢酸エチル/ヘキサンか
ら再結晶化させて、227(7.25g、66%)を無色の針状結
晶体として得た:1H NMR(CDCl3,300MHz):δ6.79(t,1
H,J=2.1Hz);5.92(d,1H,J=7.5Hz);4.58(bd,1H,J=
8.7Hz);4.35−4.25(m,1H);3.77(s,3H);3.36−3.25
(m,2H);2.85(dd,1H,J=5.7,17.4Hz);2.29−2.18
(m,1H);2.04(s,3H);1.60−1.45(m,4H);0.91(t,3
H,J=3.7Hz);0.90(t,3H,J=7.3Hz). 実施例93 (ジエチル)メチルエーテルアミノエステル228:Ph3P
(1.21g、4.6mmol)を、THF(30ml)中のアジド227(1
g、3.1mmol)および水(5.6ml)の溶液に、1度に加え
た。次いで、淡黄色の溶液を50℃で10時間加熱し、冷却
し、そして減圧下で濃縮した。水性のオイル状の残渣を
EtOAcと飽和NaClとの間で分配した。有機層を乾燥(MgS
O4)し、濾過し、そしてエバポレートした。シリカゲル
(酢酸エチル中の50%メタノール)でのフラッシュクロ
マトグラフィーにより精製し、830mg(90%)のアミノ
エステル228を淡い白色の固体として得た。1H NMR(CDC
l3,300MHz):δ6.78(t,1H,J=2.1Hz);5.68(bd,1H,J
=7.8Hz);4.21−4.18(m,1H);3.75(s,3H);3.54−3.
45(m,1H);3.37−3.15(m,2H);2.74(dd,1H,J=5.1,1
7.7Hz);2.20−2.07(m,1H);2.03(s,3H);1.69(bs,2
H,−NH2);1.57−1.44(m,4H);0.90(t,3H,J=7.5H
z);0.89(t,3H,J=7.5Hz). 実施例94 アミノ酸229:THF(15ml)中のメチルエステル228(83
0mg、2.8mmol)溶液を、KOH水溶液(4mlの1.039N溶液)
で処理した。反応混合物を室温で40分間撹拌し、そして
Dowex 50WX8酸性樹脂でpH5.5〜6.0に酸性化した。この
樹脂を濾過し、そして水およびメタノールで洗浄した。
減圧下で濃縮して、アミノ酸を淡白色の固体として得
た。これを、水で溶出し、次いで5%CH3CN/水で溶出す
るC18逆相クロマトグラフィーによって精製した。所望
の生成物を含有する画分をプールし、そして凍結乾燥し
て600mg(75%)のアミノ酸229を得た。1H NMR(D2O,30
0MHz):δ6.50(t,1H,J=2.1Hz);4.30−4.26(m,1
H);4.03(dd,1H,J=9.0,11.7Hz);3.58−3.48(m,2
H);2.88(dd,1H,J=5.4,16.8Hz);2.53−2.41(m,1
H);1.62−1.40(m,4H);0.90(t,3H,J=7.5Hz);0.85
(t,3H,J=7.5Hz). 実施例95 t−アミルエーテルエステル230:BF3・Et2O(43μ
L、0.35mmol)を、t−アミルアルコール(2.5ml)中
のN−トリチルアジリジン183(104mg、0.24mmol)溶液
に、アルゴン下にて室温で撹拌しながら加えた。淡白色
の溶液を75℃で3時間加熱し、次いで減圧下で濃縮して
茶褐色の残渣を得た。これを、乾燥ピリジン(2.0ml)
に溶解し、そして無水酢酸(250μL)および触媒量のD
MAP(結晶ほとんどなし)で処理した。この反応物を室
温で1.5時間撹拌し、減圧下で濃縮し、そして酢酸エチ
ルとブラインとの間で分配した。有機層を分離し、そし
て希HCl、飽和重炭酸ナトリウム、ブラインで続けて洗
浄し、そしてMgSO4で乾燥した。減圧下で濃縮し、続い
て、シリカゲル(酢酸エチル中の50%ヘキサン)で残渣
をフラッシュクロマトグラフィーにかけ、27mg(35%)
のt−アミルエーテルエステル230を淡橙色のオイルと
して得た。1H NMR(CDCl3,300MHz):δ6.72(t,1H,J=
2.1Hz);5.83(d,1H,J=7.2Hz);4.71(bd,1H,J=8.1H
z);4.45−4.35(m,1H);3.75(s,3H);3.27−3.17(m,
1H);2.84(dd,1H,J=5.7,17.4Hz);2.27−2.15(m,1
H);2.05(s,3H);1.57−1.47(m,2H);1.19(s,3H);
1.15(s,3H);0.90(t,3H,J=7.5Hz). 実施例96 t−アミルエーテルアミノエステル231:Ph3P(35mg、
0.133mmol)を、THF(1.5ml)中のアジド230(27mg、0.
083mmol)および水(160μL)の溶液に、1度に加え
た。次いで淡橙色の溶液を50℃で10時間加熱し、冷却
し、そして減圧下で濃縮して淡白色の固体を得た。シリ
カゲル(酢酸エチル中の50%メタノール)でのフラッシ
ュクロマトグラフィーにより精製して、20mg(82%)の
アミノエステル231を淡白色のオイルとして得た。
実施例97 アミノ酸232:THF(1.0ml)中のメチルエステル231(2
0mg、0.068mmol)溶液を、KOH水溶液(131μLの1.039N
溶液)で処理した。反応混合物を室温で2.5時間撹拌
し、そしてAmberlite IR−120(H+)酸性樹脂でpH5.0に
酸性化した。この樹脂を濾過し、そして水およびメタノ
ールで洗浄した。減圧下で濃縮して、アミノ酸を淡白色
の固体として得た。これを、水で溶出するC18逆相クロ
マトグラフィーによって精製した。所望の生成物を含有
する画分をプールし、そして凍結乾燥して8.6mg(45
%)のアミノ酸232を得た。1H NMR(D2O,300MHz):δ
6.47(bs,1H);4.42(bd,1H,J=8.1Hz);3.97(dd,1H,J
=8.4,11.4Hz);3.65−3.54(m,1H);2.88(dd,1H,J=
5.5,17.3Hz);2.51−2.39(m,1H);2.08(s,3H);1.61
−1.46(m,2H);1.23(s,3H);1.18(s,3H),0.86(t,3
H,J=7.5Hz). 実施例98 n−プロピルチオエーテルエステル233:BF3・Et2O(1
30μL、1.06mmol)を、1−プロパンチオール(8.0m
l)中のN−トリチルアジリジン183(300mg、0.68mmo
l)溶液に、アルゴン下にて室温で撹拌しながら加え
た。次いで、淡白色の溶液を65℃で45分間加熱し、濃縮
し、そして酢酸エチルとブラインとの間で分配した。有
機層を分離し、そして飽和重炭酸ナトリウム、ブライン
で洗浄し、そしてMgSO4で乾燥した。減圧下で濃縮し、
続いて、シリカゲル(酢酸エチル中の30%ヘキサン)で
残渣をフラッシュクロマトグラフィーにかけ、134mg(7
3%)のn−プロピルチオエーテルエステル233を淡白色
のオイルとして得た。1H NMR(CDCl3,300MHz):δ6.87
(t,1H,J=2.4Hz);3.77(s,3H);3.48−3.38(m,1H);
3.22−3.18(m,1H);2.93(dd,1H,J=5.4,17.4Hz);2.8
0(t,1H,J=9.9Hz);2.51(t,2H,J=7.2Hz);2.32−2.2
0(m,1H);1.96(bs,2H,−NH2),1.69−1.56(m,2H);
1.00(t,3H,J=7.2Hz). 実施例99 n−プロピルチオエーテルアジドエステル234:0℃に
冷却した、ピリジン(1.5ml)中のアミン233(134mg、
0.50mmol)に、ニートなアセチルクロライド(60μL、
0.84mmol)を加えた。1時間撹拌した後、反応物混合物
を室温まで加温し、そしてさらに15分間撹拌した。反応
物を濃縮し、そして酢酸エチルとブラインとの間で分配
し、そして希HCl、水、飽和重炭酸ナトリウム、ブライ
ンで続けて洗浄し、そしてMgSO4で乾燥した。減圧下で
濃縮し、続いて、シリカゲル(酢酸エチル中の30%ヘキ
サン)で残渣をフラッシュクロマトグラフィーにかけ、
162mg(100%)のn−プロピルチオエーテルアジドエス
テル234を淡黄色の固体として得た。1H NMR(CDCl3,300
MHz):δ6.90(t,1H,J=2.7Hz);5.87(bd,1H,J=7.8H
z);4.07−3.98(m,1H);3.77(s,3H);3.65−3.55(m,
1H);2.95−2.85(m,1H);2.60−2.45(m,2H);2.30−
2.18(m,1H);2.08(s,3H);1.65−1.53(m,2H);0.98
(t,3H,J=7.2Hz). 実施例100 n−プロピルチオエーテルアミノエステル235:酢酸エ
チル(10ml)中のアジド234(130mg、0.416mmol)を、
リンドラー触媒(150mg)で、18時間室温にて水素化
(1気圧)した。次いで、この触媒をセライトパッドを
通して濾過し、そして熱酢酸エチルおよびメタノールで
洗浄した。減圧下で濃縮し、続いて、橙色の残渣をフラ
ッシュクロマトグラフィーかけ、62mg(53%)のn−プ
ロピルチオエーテルアミノエステル235を得た。1H NMR
(CDCl3,300MHz);δ6.88(t,1H,J=2.7Hz);5.67(b
d,1H,J=8.7Hz);3.76(s,3H);3.75−3.65(m,1H);3.
45−3.35(bm,1H);3.05−2.95(m,1H);2.87−2.78
(m,1H);2.56−2.40(m,2H);2.18−2.05(m,1H);2.0
9(s,3H);1.65−1.50(m,2H);1.53(bs,2H,−NH2);
0.98(t,3H,J=7.2Hz). 実施例101 化合物240:アセトン(700ml)中のキナ酸(103g)、
2,2−ジメトキシプロパン(200ml)およびトルエンスル
ホン酸(850mg)の懸濁液を、室温で4日間撹拌した。
溶媒および過剰な試薬を減圧下にて取り除いた。フラッ
シュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc=2/1
〜1.5/1)により精製して、ラクトン240(84g、73%)
を得た:1H NMR(CDCl3)δ4.72(dd,J=2.4,6.1Hz,1
H),4.50(m,1H),4.31(m,1H),2.67(m,2H),2.4−2.
2(m,3H),1.52(s,3H),1.33(s,3H). 反応を還流温度で4時間行って、水溶液とし(aqueou
s work−up;酢酸エチル/水分配)、そして酢酸エチル
/ヘキサンからの粗生成物を再結晶化して後、ラクトン
240を71%の収率で得た。
実施例102 化合物241:メタノール(1200ml)中のラクトン240(4
3.5g、203mmol)溶液に、ナトリウムメトキシド(4.37
M、46.5ml、203mmol)を1度に加えた。この混合物を室
温で3時間撹拌し、そして酢酸(11.62ml)でクエンチ
した。メタノールを減圧下にて取り除いた。混合物を水
で希釈し、そしてEtOAc(3×)で抽出した。合わせた
有機相を水(1×)およびブライン(1×)で洗浄し、
そしてMgSO4で乾燥した。フラッシュカラムクロマトグ
ラフィー(ヘキサン/EtOAc=1/1〜1/4)により精製し
て、ジオール(43.4g、87%)を得た:1H NMR(CDCl3
δ4.48(m,1H),4.13(m,1H),3.99(t,J=6.4Hz,1H),
3.82(s,3H),3.34(s,1H),2.26(d,J=3.8Hz,2H),2.
08(m,1H),1.91(m,1H),1.54(s,3H),1.38(s,3
H). あるいは、エタノール中の触媒ナトリウムエトキシド
(1mol%)でのラクトン240の処理により、酢酸エチル
/ヘキサンからの粗生成物の結晶化後に、対応するエチ
ルエステルを67%で得た。母液(出発物質および生成物
からなる)から得られた残渣を、同一の反応条件に再び
曝して、再結晶化後にさらなる生成物を得た。全収率は
83%であった。
実施例103 化合物242:ピリジン(230ml)中のジオール241(29.8
g、121mmol)および4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリ
ジン(500mg)の溶液にトシルクロライド(27.7g、145m
mol)を加えた。混合物を室温で3日間撹拌し、そして
ピリジンを減圧下で取り除いた。混合物を水で希釈し、
そしてEtOAc(3×)で抽出した。合わせた有機相を水
(2×)およびブライン(1×)で洗浄し、そしてMgSO
4で乾燥した。濃縮し、そしてフラッシュカラムクロマ
トグラフィー(ヘキサン/EtOAc=2/1〜1/1)により精製
して、トシレート242(44.6g、92%)を得た:1H NMR(C
DCl3)δ7.84(d,J=8.4Hz,2H),7.33(d,J=8.1Hz,2
H),4.76(m,1H),4.42(m,1H),4.05(dd,J=5.5,7.5H
z,1H),3.80(s,3H),2.44(s,3H),2.35(m,1H),2.24
(m,2H),1.96(m,1H),1.26(s,3H),1.13(s,3H). 化合物241の対応するエチルエステルを、0℃にてCH2Cl
2中のメタンスルホニルクロライドおよびトリエチルア
ミンで処理して、水溶液にした後に、メシレート誘導体
を定量的な収率で得た。このメシレートをさらに精製す
ることなく直接使用した。
実施例104 化合物243:CH2Cl2(450ml)中のトシレート242(44.6
g、111.5mmol)溶液に、−78℃にてピリジン(89ml)を
加え、続いてSO2Cl2(26.7ml、335mmol)をゆっくりと
加えた。混合物を−78℃で5時間撹拌し、そしてメタノ
ール(45ml)を滴下により加えた。この混合物を室温ま
で加温し、12時間撹拌した。エチルエーテルを加えて、
そして混合物を水(3×)およびブライン(1×)で洗
浄し、そしてMgSO4で乾燥した。濃縮により、オイルと
して中間体を得た(44.8g)。MeOH(500ml)中のこの中
間体(44.8g、111.5mmol)の溶液に、TsOH(1.06g、5.6
mmol)を加えた。混合物を4時間還流した。反応混合物
を室温まで冷却し、そしてメタノールを減圧下で取り除
いた。新しいメタノール(500ml)を加え、そして混合
物全体をさらに4時間還流した。反応混合物を室温まで
冷却し、そしてメタノールを減圧下で取り除いた。フラ
ッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc=3/
1〜1/3)により精製して、2種の異性体の混合物(26.8
g)を得た。EtOAc/ヘキサンからの再結晶化により、純
粋な所望の生成物243(20.5g、54%)を得た:1H NMR(C
DCl3)δ7.82(d,J=8.3Hz,2H),7.37(d,J=8.3Hz,2
H),6.84(m,1H),4.82(dd,J=5.8,7.4Hz,1H),4.50
(m,1H),3.90(dd,J=4.4,8.2Hz,1H),3.74(s,3H),
2.79(dd,J=5.5,18.2Hz,1H),2.42(dd,J=6.6,18.2H
z,1H). 化合物242の対応するメシレート−エチルエステル誘導
体を、上記と同様の方法で処理した。アセトニド保護基
の除去を、還流しているエタノール中の酢酸を用いて行
い、粗反応混合物からエーテルで直接沈澱させることに
より、ジオールを39%の収率で得た。
実施例105 化合物1:THF(300ml)中のジオール243(20.0g、58.5
mmol)溶液に、0℃にてDBU(8.75ml、58.5mmol)を加
えた。反応混合物を室温まで加温し、そして12時間撹拌
した。溶媒(THF)を減圧下で取り除いた。フラッシュ
カラムクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc=1/3)に
より精製して、エポキシド1(9.72g、100%)を得た:1
H NMR(CDCl3)δ6.72(m,1H),4.56(td,J=2.6,10.7H
z,1H),3.76(s,3H),3.56(m,2H),3.0(d,J=21Hz,1
H),2.50(d,J=20Hz,1H),2.11(d,10.9Hz,1H). 化合物243の対応するメシレート−エチルエステル誘導
体を、上記と同様の方法で処理して、エポキシドをほぼ
定量的な収率で得た。
実施例106 アジリジン244:無水エタノール(8.0ml)中のアリル
エーテル4(223mg、1.07mmol)およびリンドラー触媒
(200mg)の溶液を、水素ガス(1気圧)で、室温にて5
0分間処理した。次いで、触媒をセライトパッドを通し
て濾過し、そして熱メタノールで洗浄した。減圧下で濃
縮して、約230mgの244を淡黄色のオイルとして得た。こ
れを、さらに精製することなく、次の反応に使用した。
実施例107 アジドアミン205:乾燥DMF(10ml)中の粗アジリジン2
44(230mg)、アジ化ナトリウム(309mg、4.75mmol)お
よび塩化アンモニウム(105mg、1.96mmol)を、70℃で1
6時間、アルゴン雰囲気下で加熱した。反応物を冷却
し、フリット化ガラス漏斗を通して濾過して固体を取り
除き、そして酢酸エチルとブラインとの間で分配した。
有機層を分離し、そしてMgSO4で乾燥した。減圧下で濃
縮し、続いて、シリカゲル(酢酸エチル中の10%ヘキサ
ン)で残渣をフラッシュクロマトグラフィーにかけ、15
4mg(57%、2工程)の205を、次の反応に十分な純度の
黄色の粘稠なオイルとして得た。
実施例108 N−アセチルアジド245:アセチルクロライド(70μ
l、0.98mmol)を、0℃に冷却したCH2Cl2(4.0ml)中
のアミン205(154mg、0.61mmol)およびピリジン(1.3m
l)の溶液に加えた。0℃で1.5時間後、反応物を濃縮
し、そして酢酸エチルとブラインとの間で分配した。有
機層を分離し、そして飽和重炭酸ナトリウム、ブライン
で続けて洗浄し、そしてMgSO4で乾燥した。減圧下で濃
縮し、続いて、シリカゲル(酢酸エチル)で残渣をフラ
ッシュクロマトグラフィーにかけ、167mg(93%)の245
を淡黄色の固体として得た。
実施例109 アミノエステル200:トリフェニルホスフィン(1.7g、
6.48mmol)を、THF(40ml)および水(1.5ml)中の245
(1.78g、6.01mmol)溶液に、数度に分けて加えた。次
いで、反応物を室温で42.5時間撹拌した。揮発分を減圧
下で取り除き、そして粗固体をシリカゲルに吸着させ、
そしてシリカゲル(100%酢酸エチル、次いで100%メタ
ノール)でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製
して、1.24g(77%)の200を淡白色の固体として得た。
実施例110 アミノ酸102:0℃に冷却したTHF(4.0ml)中のメチル
エステル200(368mg、1.37mmol)溶液に、NaOH水溶液
(1.37mlの1.0N溶液)を加えた。反応混合物を0℃で10
分間、室温で1.5時間撹拌し、次いでAmberlite IR−120
(H+)酸性樹脂でpH7.0〜7.5に酸性化した。この樹脂を
濾過し、そして水およびメタノールで洗浄した。減圧下
で濃縮して、アミノ酸を白色の固体として得た。これ
を、水で溶出するC18逆相クロマトグラフィーによって
精製した。所望の生成物を含有する画分をプールし、そ
して凍結乾燥して290mg(83%)のアミノ酸102を得た。
実施例111 アミン塩酸塩250:アミン228(15.6mg、0.05mmol)を
0.1N HClで処理し、そしてエバポレートした。残渣を水
に溶解し、そしてC−18逆相シリカゲルの小さなカラム
を通して濾過した。凍結乾燥後、塩酸塩250(12mg)を
固体として得た。1H NMR(D2O)δ6.86(s,1H),4.35
(br d,J=9.0),4.06(dd,1H,J=9.0,11.6),3.79(s,
3H),3.65−3.52(m,2H),2.97(dd,1H,J=5.5,17.2),
2.58−2.47(m,1H),2.08(s,3H),1.61−1.41(m,4
H),0.88(t,3H,J=7.4),0.84(t,3H,J=7.4). 実施例112 ビス−Boc−グアニジン251:DMF(4ml)中のアミン228
(126mg、0.42mmol)、N,N'−ビス−tert−ブトキシカ
ルボニルチオ尿素(127mg、0.46mmol)、およびトリエ
チルアミン(123μL、0.88mmol)の溶液に、0℃にてH
gCl2(125mg、0.46mmol)を加えた。混合物を0℃で30
分間および室温で1.5時間撹拌した。反応物を酢酸エチ
ルで希釈し、そしてセライトを通して濾過した。溶媒を
エバポレートし、そして残渣を酢酸エチルと水との間で
分配した。有機層を飽和NaClで洗浄し、そして乾燥(Mg
SO4)し、濾過し、そして溶媒をエバポレートした。粗
生成物をシリカゲル(2/1,1/1−ヘキサン/酢酸エチ
ル)で精製して、ビス−Boc−グアニジン251(155mg、6
9%)を固体として得た:1H NMR(CDCl3)δ11.40(s,1
H),8.66(d,1H,J=7.9),6.8(s,1H),6.22(d,1H,J=
8.9),4.43−4.43(m,1H),4.19−4.08(m,1H),4.03
(m,1H),3.76(s,3H),3.35(m,1H),2.79(dd,1H,J=
5.4,17.7),2.47−2.36(m,1H),1.92(s,3H),1.50,1.
49(2s,18H),0.89(m,6H). 実施例113 グアニジノ−酸252:THF(3ml)中のビス−Boc−グア
ニジン251(150mg、0.28mmol)溶液に、1.039N KOH溶液
(337μL)および水(674μL)を加えた。混合物を3
時間撹拌し、さらなる1.039N KOH溶液(67μL)を加
え、そして撹拌を2時間続けた。反応物を濾過して、少
量の薄黒い沈殿物を取り除いた。濾液を0℃に冷却し、
そしてIR−120イオン交換樹脂でpH4.5〜5.0に酸性化し
た。この樹脂を濾過し、そしてメタノールで洗浄した。
濾液をエバポレートして残渣を得た。これを、CH2Cl
2(3ml)に溶解し、0℃に冷却し、そしてトリフルオロ
酢酸(3ml)で処理した。0℃で10分間撹拌した後、反
応物を室温で2.5時間撹拌した。溶媒をエバポレート
し、そして残渣を水に溶解し、そしてまず水で溶出し、
次いで5%アセトニトリル/水で溶出する短いカラム
(3×1.5cm)のC−18逆相シリカゲルでクロマトグラ
フィーにかけた。生成物画分を合わせ、そしてエバポレ
ートした。残渣を水に溶解し、そして凍結乾燥してグア
ニジノ−酸252(97mg、79%)を白色の固体として得
た。
実施例114 アジド酸260:THF(7.0ml)中のメチルエステル227(2
68mg、0.83mmol)溶液に、室温でKOH水溶液(1.60mlの
1.039N溶液)を加えた。室温で19時間撹拌した後、反応
物をAmberlite IR−120(H+)酸性樹脂でpH4.0に酸性化
した。この樹脂を濾過し、そして水およびエタノールで
洗浄した。減圧下で濃縮して、粗アジド酸260を淡橙色
の発泡体として得た。これを、次の反応において、さら
に精製することなく使用した。
実施例115 アジドエチルエステル261:CH2Cl2(6.0ml)中のカル
ボン酸260(先の反応からの粗生成物、0.83mmolと仮定
する)、エチルアルコール(150μL)、および触媒DMA
Pの溶液に、室温で、DCC(172mg、0.83mmol)を1度に
加えた。数分後、沈澱物が形成し、そしてさらに1時間
撹拌した後、反応物を濾過し、そしてCH2Cl2で洗浄し
た。減圧下で濃縮して、淡白色の固体を得た。これを、
シリカゲル(酢酸エチル中の50%ヘキサン)でのフラッ
シュクロマトグラフィーによって精製して、272mg(96
%、少量のDCU不純物が存在)の261を白色の固体として
得た。DCCをジイソプロピルカルボジイミドによって置
換した場合、261の収率は93%であった。しかし、DCC使
用した場合、クロマトグラフィー精製により存在する尿
素不純物が除去された。
実施例116 アミノエチルエステル262:トリフェニルホスフィン
(342mg、1.30mmol)を、THF(17ml)および水(1.6m
l)中の261(272g、0.80mmol)の溶液に1度に加えた。
次いで、反応物を50℃で10時間加熱し、冷却し、そして
減圧下で濃縮して淡い白色の固体を得た。シリカゲル
(酢酸エチル中の50%メタノール)でのフラッシュクロ
マトグラフィーにより粗固体を精製して、242mg(96
%)のアミノエチルエステル262を淡白色の固体として
得た。アミノエチルエステルを3N HClに溶解し、そして
凍結乾燥して対応する水可溶性HCl塩形態を得た。1H NM
R(D2O,300MHz):δ6.84(s,1H);4.36−4.30(br m,1
H);4.24(q,2H,J=7.2Hz);4.05(dd,1H,J=9.0,11.7H
z);3.63−3.50(m,2H);2.95(dd,1H,J=5.7,17.1H
z);2.57−2.45(m,1H);1.60−1.39(m,4H);1.27(t,
3H,J=7.2Hz);0.89−0.80(m,6H). 実施例117 ビス−Bocグアニジノエチルエステル263:KimおよびQi
an、「Tetrahedron Lett.」,34:7677(1993)の手順に
従って処理した。0℃に冷却した乾燥DMF(600μL)中
のアミン262(72mg、0.23mmol)、ビス−Bocチオ尿素
(66mg、0.24mmol)およびEt3N(108μL)の溶液に、H
gCl2(69mg、0.25mmol)を1度に加えた。不均一な反応
混合物を1時間0℃で、次いで室温で15分間撹拌した。
その後、反応物をEtOAcで希釈し、そしてセライトパッ
ドを通して濾過した。減圧下で濃縮し、続いて、シリカ
ゲル(酢酸エチル中の20%ヘキサン)で残渣をフラッシ
ュクロマトグラフィーにかけ、113mg(89%)の263を無
色の発泡体として得た。1H NMR(CDCl3,300MHz):δ1
1.41(s,1H);8.65(d,1H,J=8.1Hz);6.83(s,1H);6.
22(d,1H,J=9.0Hz);4.46−4.34(m,1H);4.21(q,2H,
J=6.9Hz);4.22−4.10(m,1H);4.04−4.00(m,1H);
3.36(quintet,1H,J=5.7Hz);2.78(dd,1H,J=5.4,17.
7Hz);2.46−2.35(m,1H);1.94(s,3H);1.60−1.40
(m,4H);1.49(s,9H);1.50(s,9H);1.30(t,3H,J=
6.9Hz);0.93−0.84(m,6H). 実施例118 グアニジノエチルエステル264:0℃に冷却したCH2Cl2
(5.0ml)中のビス−Bocグアニドニルエチルエステル26
3(113mg、0.20mmol)溶液に、ニートなトリフルオロ酢
酸(5.0ml)を加えた。反応混合物を0℃で30分間、次
いで室温で1.5時間撹拌した。次いで、反応物を減圧下
で濃縮して、淡橙色の固体を得た。これを、水で溶出す
るC18逆相クロマトグラフィーにより、精製した。所望
の生成物を含有する画分をプールし、そして凍結乾燥し
て63mg(66%)のグアニジンエチルエステル264を白色
の固体として得た。1H NMR(D2O,300MHz):δ6.82(s,
1H);4.35−4.31(m,1H);4.24(q,2H,J=7.1Hz);3.95
−3.87(m,1H);3.85−3.76(m,1H);3.57−3.49(m,1
H);2.87(dd,1H,J=5.1,17.7Hz);2.46−2.34(m,1
H);2.20(s,3H);1.60−1.38 9M,4H);1.28(t,3H,J=
7.1Hz);0.90−0.80(m,6H). 実施例119 酵素阻害:上記のインビトロでの活性のスクリーニン
グ方法を使用して以下の活性を観察した(+10〜100μ
m、++1〜10μm、+++<1.0μm): 実施例120 化合物A.113.b.4.iおよびA.113.x.4.iを別々に酵素ア
ッセイ緩衝液中でインキュベートし、そして実施例119
に記載のように活性を試験した。活性は両方とも>100
μmであった。実施例119に記載のように試験する前
に、各化合物をラット血漿中で別々にインキュベートし
た場合、両方の活性は化合物A.113.a.4.iと同様であっ
た。
実施例121 研究を、化合物203(実施例69)、GG167、およびリバ
ビリンの比較の抗インフルエンザA活性を決定するため
に、Institute for Antiviral Research of Utah State
UniversityのRobert Sidwell博士の監督下で、マウス
においてインビボで腹腔内投与経路または経口投与経路
により行った。GG167、およびリバビリンは、抗インフ
ルエンザウイルス化合物として公知である。
マウス:雌の13〜15gの特定の病原菌がないBALB/cマ
ウスを、Simonsen Laboratories(Gilroy,CA)から得
た。これらを、使用の24時間前に検疫し、そしてWayne
Lab Bloxおよび水道水で維持した。一旦感染したら、2
次細菌感染の可能性を制御するために、飲料水に0.006
%オキシテトラサイクリン(Pfizer,New York,NY)を含
有させた。
ウイルス:インフルエンザA/NWS/33(HlN1)を、K.W.
Cochran,University of Michigan(Ann Arbor,MI)から
得た。ウイルスプールをコンフルエントな単層のMadin
Darby犬腎臓(MDCK)細胞に感染させる工程、これらを
5%CO2中37℃でインキュベートする工程、およびウイ
ルスの細胞変性効果が90〜100%となった3〜5日目に
細胞を採集する工程により調製した。このウイルススト
ックをアンプルに詰め、そして使用するまで−80℃にて
保管した。
化合物:化合物203およびGG167を、この研究のために
滅菌生理食塩水に溶解した。
動脈血酸素飽和度(SaO2)測定:SaO2を、Ohmeda Biox
3740パルス酸素濃度計(Ohmeda,Louisville,OH)を使
用して測定した。耳探針付属品を使用し、探針を選択し
た緩慢な装置様式で動物の腿に置いた。読み取りを、各
動物ごとに30秒間の安定化時間の後に行った。動脈血酸
素飽和度におけるインフルエンザウイルスの効果を測定
するためのこの装置の使用は、Sidwellら,Antimicrob.A
gents Chemother.36:473−476(1992)により記載され
ている。
経口投与研究についての実験設計:約95%致死用量の
ウイルスを鼻腔内感染した11匹のマウス群に、各用量の
試験化合物を与えた。203およびGG167の両方の用量は、
50、10、2、および0.5mg/kg/日であった。処置は、4
時間のプレウイルス曝露で始めて、5日間、1日に2回
腹腔内で処置した。各用量で処置した8匹の感染マウス
および生理食塩水処置した16匹の感染コントロールを、
SaO2レベルについて3日目〜10日目までアッセイした;
これらの動物について21日間毎日、死亡数を記録した。
各群における残りの3匹の動物ならびに6匹の生理食塩
水処置したコントロールマウスを6日目に屠殺し、そし
てこれらの肺を取り出し、計量し、硬化スコアを肺の暗
紫色の程度に基づいて与えた(0=正常、4=100%の
肺が感染した)。203の300mg/kg/日の用量で毒性は見ら
れず、そして文献はGG167が同様に非毒性であることを
示すと報告しているので、毒性の制御はこの研究に含め
なかった。
腹腔内投与研究についての実験設計:11匹のマウスの
群を、約95%致死用量のウイルスで鼻腔内感染させ、そ
して250、50、または10mg/kg/日の203またはGG167ある
いは100、32、または10mg/kg/日のリバビリンで処置し
た。4時間のプレウイルス曝露で始めて、5日間、1日
2回、経口強制投与法(経口投与)により処置した。各
群8匹の動物を、死亡数を毎日記録しながら21日間保持
し、そしてSaO2レベルを3〜10日目に測定した。各群の
残りの3匹の感染マウスを6日目に屠殺し、そしてこれ
らの肺を取り出し、計量し、そして0(正常)〜4(10
0%の肺が感染した)の硬化スコアを与えた。15匹の感
染マウスを生理食塩水のみで処置し、そして上記のよう
にSaO2を測定しながら21日間保持し、そして生理食塩水
で処置した6匹の別の感染マウスを肺アッセイのために
6日目に屠殺した。3匹の正常なコントロールを、上記
と平行してSaO2を測定しながら21日間保持し、そして3
匹の別の正常な動物を肺の重量およびスコアのために6
日目に屠殺した。
低用量の経口投与研究についての実験設計:約90%致
死用量のウイルスで鼻腔内感染した8匹のマウス群に各
用量の化合物を与えた。各化合物の用量は、10、1、お
よび0.1mg/kg/日であった。4時間のプレウイルス曝露
で始めて、5日間、1日2回、経口強制投与法により処
置した。各用量で処置した8匹の感染マウスおよび生理
食塩水処置した16匹の感染コントロールを、SaO2レベル
について3〜11日目にアッセイした;死亡数を、これら
の動物において毎日、21日間記録した。
統計的評価:生存数の増加を、Yates'補正を伴うχ
分析により評価した。平均生存期間の増加ならびにSa
O2、肺の重量および肺のウイルス力価における差異を、
t検定により分析した。肺のスコアの差異を、階級総和
分析(ranked sum analysis)により評価した。全ての
場合において、薬物処置と生理食塩水処置コントロール
との間の差異を研究した。
腹腔内投薬実験の結果を、表Iならびに図1および図
2にまとめる。このモデルでは、両方の化合物は使用し
た高用量で有意に阻害性であったが、203処置はまた、1
0mg/kg/日の用量で有意な生存性をもたらした。SaO2
下は、50mg/kg/日の用量で両方の化合物により特に阻害
された。さらに、GG167はまた10および2mg/kg/日の用量
であってもこの低下を妨げるようである。肺のスコアデ
ータは、1より多い用量で効果的であるGG167の同様の
傾向を示すようである。肺の重量に幾らかの不規則性が
示され、最も高い用量のGG167を受けたマウスから取り
出した肺では、生理食塩水処置コントロールよりも大き
な平均重量を有する。
経口投薬研究を、毎日のSaO2値を図3〜5に示すとと
もに表IIにまとめる。このモデルにおける3つ全ての薬
物での経口処置は、インフルエンザウイルス感染に対し
て有意に阻害性であり、死亡を防止し、肺スコアおよび
感染関連性の肺の重量を低下させ、そして通常のSaO2
おける減少を阻害した。
経口低用量研究の結果を、表IIIおよび図6〜8にま
とめる。この実験では、感染は16匹の生理食塩水処置動
物のうち14匹に致死的であり、平均生存期間はこの群で
は9.6日であった。3つの化合物全てがウイルス感染に
対して、ある程度の阻害効果を示したが、262(エチル
エステルプロドラッグ)は、生存数、平均生存期間、お
よびSaO2低下の防止により証明されたように、全ての用
量で最も効果的であった。
表IIIは、全てのアッセイ時間についての平均SaO2
を共に示す。各化合物に対する毎日の値を、グラフによ
り図6〜図8に示す。図6は、最も高い濃度の各化合物
についてのSaO2データを例示し;図7は、各化合物の中
間的な用量での値を示し;そして低用量の各化合物につ
いてのSaO2値を図8において比較する。
表IIIおよび図6〜8は、3つ全ての化合物が実験的
に誘導されるインフルエンザA(H1N1)ウイルスの感染
に対して経口的に活性であるが、262が最も活性と考え
られることを示す。262の改善された抗ウイルス有効性
が、同時に生じる増加した動物の毒性を伴わないかどう
かは決定しないかったが、しかしこれは付随しないよう
である。なぜなら、より大きな効力は、その上昇した経
口バイオアベイラビリティーの結果であると期待される
からである。
表I〜表IIIについての脚注a 4時間のプレウイルス曝露で始めた5回の施行。b 21日目以前に死亡した動物。c 3日目〜10日目に測定した値の平均。d 6日目に測定した。
生理食塩水処置コントロールと比較してP<0.05、
**P<0.01、***P<0.001。
驚くべきことに、Ryanら(Antimicrob.Agents Chemot
her.,38(10):2270−2275)[1994])の結論にも関わ
らず、上述のように、このモデルにおいて、GG167の経
口投与または腹腔内投与が、実際の治療用量においてイ
ンフルエンザ感染マウスの死亡を減少させることに効果
的であることを示す。Ryanらの結論は、「良好なバイオ
アベイラビリエィーにも関わらず腹腔内投与後にマウス
内でGG167について見られるインビボ活性が比較的低い
ことは血漿からのその迅速なクリアランスに起因してお
り、その結果、呼吸器分泌物への浸透が乏しくなり、細
胞の内側への浸透および内側での維持能力がないことに
つながるようである。……同様に、経口投薬後の乏しい
効力は、おそらくこれらの他の要因に加えて、乏しい経
口バイオアベイラビリティーの結果であろう。」(2274
頁)である。これらの観察は、Von Izsteinら、WO 91/1
6320号、WO 92/06691号および米国特許第5,360,817号と
一致する。これらは、特にGG167を包含するかまたはGG1
67に関する。これらの特許文献は、GG167を鼻腔内以外
の任意の経路により投与することを何ら教示または示唆
していない。しかし、鼻腔内投与は、ある条況では不都
合であり、そして高価であると考えられる。GG167およ
び、WO 91/16320号、WO 92/06691号および米国特許第5,
360,817号に記載されているその関連化合物についてよ
り容易な投与経路を用い得るならば、有利である。
従って、本発明の1つの実施態様は、宿主におけるイ
ンフルエンザウイルス感染の処置または予防の方法であ
る。この方法は、呼吸器系への局所投与以外の経路によ
り、以下の式(X)または(Y)を有する、治療的有効
用量の抗ウイルス活性化合物、および薬学的に受容可能
なそれらの塩または誘導体を宿主に投与する工程を包含
する: ここで、一般式(x)においては、Aは酸素、炭素、ま
たはイオウであり、そして一般式(y)において、Aは
窒素または炭素である: R1は、COOH、P(O)(OH)、NO2、SOOH、SO3H、
テトラゾール、CH2CHO、CHO、またはCH(CHO)を示
し、 R2は、H、OR6、F、Cl、Br、CN、NHR6、SR6、または
CH2Xを示し、ここでXは、NHR6、ハロゲン、またはOR6
であり、そして R6は、水素;1〜4個の炭素原子を有するアシル基;1〜
6個の炭素原子を有する直鎖状または環状のアルキル
基、またはそれらのハロゲン置換アナログ;アリル基、
あるいは非置換アリール基またはハロゲン、OH基、NO2
基、NH2基、またはCOOH基で置換されたアリールであ
り、 R3およびR3'は、同一または異なり、そしてそれぞれ
は水素、CN、NHR6、N3、SR6、=N−OR6、OR6、グアニ
ジノ、 を示し、 R4は、NHR6、SR6、OR6、COOR6、NO2、C(R6、CH
2COOR6、CH2NO2、またはCH2NHR6を示し、そして R5は、CH2YR6、CHYR6CH2YR6、またはCHYR6CHYR6CH2YR
6を示し、ここで、Yは、O、S、NH、またはHであ
り、そしてR5基中の連続するY部分は同一または異な
り、 ただし一般式(x)において (i)R3またはR3'がOR6または水素であり、かつAが
酸素またはイオウである場合、上記化合物は (a)水素であるR2、および (b)NH−アシルであるR4を同時に有し得ず、そして (ii)Yが水素である場合、R6は、共有結合を示し、そ
して一般式(y)において (i)R3またはR3'がOR6または水素であり、かつAが
窒素である場合、上記化合物は (a)水素であるR2、および (b)NH−アシルであるR4を同時に有し得ず、そして (ii)Yが水素である場合、R6は共有結合を示す。
式xおよびyの化合物は、WO 91/16320号、3頁、23
行〜7頁1行、WO 92/06691号、および米国特許第5,36
0,817号においてより十分に記載され、そしてxおよび
yはこれらの中でそれぞれ「I」および「I a」として
記載されている。
本明細書の目的のために、「気道手段に対する局所投
与以外の」経路による投与は、頬または舌下経路による
化合物の投与を除外せず、かつ経口、頬、または舌下投
与の間の、食道における化合物の副次的な吸収を除外し
ない。ただし、例えば、頬、経口、舌下、または食道吸
収は、吸入剤などによる肺経路または鼻腔経路への投与
に対して副次的でない。通常、化合物は成形物、スラリ
ー、または溶液として投与される。
本発明の代表的な実施態様において、化合物はGG167
であり、宿主はマウス以外の動物(例えば、フェレット
またはヒト)であり、投与経路は経口であり、そして処
置および予防の目的は死亡数の減少である。必要に応じ
て、式(X)または(Y)の化合物のプロドラッグが用
いられ、上記に示すように経口投与により抗ウイルス効
果を達成するようにするためにそのようにする必要は必
ずしもない。GG167のプロドラッグおよびその同時に開
示した化合物について、任意のエステル、アミドまたは
本発明の化合物について本明細書中の他の場所に記載し
た他のプロドラッグは、式(X)および(Y)の化合物
の類似の基(例えば、カルボキシルエステルまたはアミ
ド)と共に使用するに適切である。
経口経路または他の非鼻腔投与経路により投与される
場合の、GG167およびその関連化合物の治療有効用量
は、本発明の化合物の用量に関して上述した考察を考慮
して当業者の臨床医により決定される。たいていは、主
の考察は、投与経路および宿主種である。一般に、静脈
内投与から皮下投与、皮下投与から経口投与経路にする
とより多い用量が必要となる。そして従来の薬理学的な
スケーリングの原則によれば、より大きな動物にすると
より多い用量が必要である。治療活性用量の決定は、十
分に当業者の範囲内であるが、しかし一般に、用量は実
質的に本発明の化合物に用いられる用量と同一である。
実施例122 表50に示すそれぞれの反応を、スキーム50に従って前
もって行った。予備反応を、「V」で示す。表50に示し
てなければ、工程AA、AB、およびACを、それぞれ実施例
92、93、および94に従って前もって行い、そして工程AD
を実施例112および113の組み合わせに従って前もって行
った。
実施例123 トリフルオロアセトアミド340:0℃でCH2Cl2(3.5mL)
中、アミン228(100mg、0.34mmol)溶液に、ピリジン
(41μL、0.51mmol)およびトリフルロ酢酸無水物(TF
AA)(52μL、0.37mmol)を添加し、そして溶液を45分
間撹拌し、このとき、さらにTFAA(0.5当量)を添加し
た。15分後、反応系を減圧下でエバポレートし、残渣を
酢酸エチルと1M HClとの間で分配した。有機層を飽和Na
HCO3、飽和NaClで洗浄し、そして乾燥(MgSO4)し、濾
過し、そしてエバポレートした。残渣をシリカゲル(2/
1−ヘキサン/酢酸エチル)上でのクロマトグラフし
て、トリフルオロアセトアミド340(105mg、78%)を与
えた:1H NMR(CDCl3)δ8.64(d,1H,J=7.7),6.81(s,
1H),6.48(d,1H,J=8.2),4.25−4.07(m,3H),3.75
(s,3H),3.37(m,1H),2.76(dd,1H,J=4.5,18.7),2.
54(m,1H),1.93(s,3H),1.48(m,4H),0.86(m,6
H). 実施例124 N−メチルトリフルオロアセトアミド341:0℃でDMF
(2ml)中、トリフルオロアセトアミド340(90mg、0.23
mmol)溶液に、水素化ナトリウム(10mg、鉱物油中60%
分散液、0.25mmol)を添加した。15分後、0℃でヨウ化
メチル(71μL、1.15mmol)を添加し、そして反応液を
0℃で2時間、および室温で1時間撹拌した。酢酸(28
μL)を添加し、溶液をエバポレートした。残渣を酢酸
エチルと水との間で分配した。有機層を飽和NaClで洗浄
し、乾燥(MgSO4)し、濾過し、そしてエバポレートし
た。残渣をシリカゲル(1/1−ヘキサン/酢酸エチル)
上でクロマトグラフして、N−メチルトリフルオロアセ
トアミド341(81mg、87%)を無色ガラス状物として与
えた:1H NMR(CDCl3)δ6.80(s,1H),6.26(d,1H,J=
9.9),4.67(m,1H),4.32(m,1H),4.11(m,1H),3.78
(s,3H),3.32(m,1H),3.07(br s,3H),2.60(m,2
H),1.91(s,3H),1.48(m,4H),0.87(m,6H). 実施例125 N−メチルアミン342:THF(3mL)中のN−メチルトリ
フルオロアセトアミド341(81mg、0.20mmol)溶液に、
1.04N KOH(480μL、0.50mmol)を添加し、そして混合
液を室温で14時間撹拌した。反応系をIR120イオン交換
樹脂でpH約4に酸性化した。樹脂を濾過し、THFを洗浄
し、そして濾液をエバポレートした。残渣を10%TFA/水
(5mL)中に溶解し、そしてエバポレートした。残渣
を、水で溶出するC−18逆相シリカゲルのカラム(1.5
×2.5cm)に通した。生成物画分をプールし、そして凍
結乾燥して、白色固体としてN−メチルアミン342(46m
g、56%)を与えた:1H NMR(D2O)δ6.80(s,1H),4.31
(br d,1H,J=8.8),4.09(dd,1H,J=8.9,11.6),3.53
(m,2H),2.98(dd,1H,J=5.4,16.9),2.73(s,3H),2.
52−2.41(m,1H),2.07(s,3H),1.61−1.39(m,4H),
0.84(m,6H). 実施例126 化合物346:8/1−MeOH/H2O(440mL、v/v)中、エポキ
シド345(13.32g、58.4mmol)溶液に、アジ化ナトリウ
ム(19.0g、292.0mmol)および塩化アンモニウム(2.69
g、129.3mmol)を添加し、そして混合液を15時間還流し
た。反応液を冷却し、減圧下で濃縮し、そしてEtOAcとH
2Oとの間で分配した。有機層を飽和重曹と塩水で連続的
に洗浄し、そしてMgSO4上で乾燥した。真空内での濃縮
後、シリカゲル上(ヘキサン中の30%EtOAc)でのフラ
ッシュクロマトグラフィーにより、粘性油として11.81g
(75%)のアジドアルコール346を与えた:1H NMR(300M
Hz,CDCl3)δ6.90−6.86(m,1H);4.80(s,2H);4.32
(bt,1H,J=4.2Hz);4.22(q,2H,J=7.2Hz);3.90−3.7
4(オーバーラップm,2H);3.44(s,3H);2.90(d,1H,J
=6.9Hz);2.94−2.82(m,1H);2.35−2.21(m,1H);1.
30(t,3H,J=7.2Hz). 実施例127 化合物347:−78℃まで冷却した乾燥THF(8.0mL)中の
エチルエステル346(420mg、1.55mmol)溶液に、DIBAL
(トルエン中の1.0M溶液を5.1mL)を注射器により滴下
した。鮮黄色の反応混合液を−78℃で1.25時間撹拌し、
次いでMeOH(1.2mL)をゆっくりと添加してゆるやかに
加水分解した。揮発物を減圧下で除去し、そして残渣を
EtOAcと冷希釈HClとの間で分配した。有機層を分離し、
そして水性層をEtOAcで逆抽出した。有機層を合わせ
て、そして飽和重曹と塩水で連続的に洗浄し、そしてMg
SO4上で乾燥した。真空内の濃縮後、シリカゲル上(EtO
Ac中の20%ヘキサン)でのフラッシュクロマトグラフィ
ーにより、無色の粘性油として127mg(36%)のジオー
ル347を与えた:1H NMR(300MHz,CDCl3)δ5.83−5.82
(m,1H);4.78(s,2H);4.21(bt,1H,J=4.4Hz);4.06
(bs,2H);3.85−3.65(オーバーラップm,2H);3.43
(s,3H);3.18(d,1H,J=8.1Hz);2.51(dd,1H,J=5.5,
17.7Hz);2.07−1.90(m,1H);1.92(bs,1H). 以下の請求の範囲は、本発明の実施態様に関し、そし
て実質的なそれらの改変を含むように解釈されるべきで
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 08/580,567 (32)優先日 平成7年12月29日(1995.12.29) (33)優先権主張国 米国(US) 早期審査対象出願 (72)発明者 キム,チョウン ユー. アメリカ合衆国 カリフォルニア 94070,サンカルロス,エリザベス ス トリート 1750 (72)発明者 レウ,ウィリアード アメリカ合衆国 カリフォルニア 94402,サンマテオ,グールドフォード アベニュー 717 (72)発明者 リウ,ホンタオ アメリカ合衆国 カリフォルニア 94404,フォスターシティー,マーリン アベニュー 1354 (72)発明者 ウィリアムズ,マシュー エイ. アメリカ合衆国 カリフォルニア 94404,フォスターシティー,フォスタ ーシティー ブールバード 1077,アパ ートメント シー (56)参考文献 特表 平5−507068(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (19)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】以下の式を有する、化合物ならびにその
    塩、溶媒和物、分割されたエナンチオマー、および精製
    されたジアステレオマーであって: ここで: E1が、−CO2H、−CO2R5、−CO2R5aW5または−CO2W5であ
    り; G1が、−N(R11、−N(R11)C(N(R11))
    (N(R11)、または−C(R11−N(R11
    であり; T1が、−NH(C(O)CH3)、−NH(C(O)CH2F)、
    −NH(C(O)CHF2)、または−NH(C(O)CF3)で
    あり; U1が、−OR4、−SR4、NHR4またはN(R4であり; R11が、独立して、HまたはR5であり; R1は、独立してHまたは1個〜12個の炭素原子を有する
    アルキルであり; R2は、独立してR3またはR4であり、ここで、各R4は、独
    立して0個〜3個のR3基で置換され; R3は、独立して F,Cl,Br,I,−CN,N3,−NO2,−OR6a,−OR1,−N(R12,
    −N(R1)(R6b),−N(R6b2,−SR1,−SR6a,−S
    (O)R1,−S(O)2R1,−S(O)OR1,−S(O)OR
    6a,−S(O)2OR1,−S(O)2OR6a,−C(O)OR1,−
    C(O)R6c,−C(O)OR6a,−OC(O)R1,−N(R1
    (C(O)R1),−N(R6b)(C(O)R1),−N(R
    1)(C(O)OR1),−N(R6b)(C(O)OR1),−
    C(O)N(R12,−C(O)N(R6b)(R1),−C
    (O)N(R6b2,−C(NR1)(N(R1),−C
    (N(R6b))(N(R1),−C(N(R1))(N
    (R1)(R6b)),−C(N(R6b))(N(R1
    (R6b)),−C(N(R1))(N(R6b),−C
    (N(R6b))(N(R6b),−N(R1)C(N
    (R1))(N(R1),−N(R1)C(N(R1))
    (N(R1)(R6b)),−N(R1)C(N(R6b))(N
    (R1),−N(R6b)C(N(R1))(N
    (R1),−N(R6b)C(N(R6b))(N
    (R1),−N(R6b)C(N(R1))(N(R1)(R
    6b)),−N(R1)C(N(R6b))(N(R1
    (R6b)),−N(R1)C(N(R1))(N
    (R6b),−N(R6b)C(N(R6b))(N(R1
    (R6b)),−N(R6b)C(N(R1))(N
    (R6b),−N(R1)C(N(R6b))(N(R6b
    ),−N(R6b)C(N(R6b))(N(R6b),
    =O,=S,=N(R1)or=N(R6b); であり; R4は、独立して1個〜12個の炭素原子を有するアルキ
    ル、2個〜12個の炭素原子を有するアルケニル、または
    2個〜12個の炭素原子を有するアルキニルであり; R5は、独立してR4であり、ここで、各R4は0個〜2個の
    R3基で置換され; R5aは、独立して1個〜12個の炭素原子を有するアルキ
    レン、2個〜12個の炭素原子を有するアルケニレン、ま
    たは2個〜12個の炭素原子を有するアルキニレンであ
    り、該アルキレン、アルケニレンまたはアルキニレンの
    うちの任意の1つは、0個〜3個のR3基で置換され; R6aは、独立してH;ヒドロキシル、チオ、カルボン酸、
    ホスホン酸、ホスホネートまたはスルホン酸のための保
    護基;以下の式を有する基: ∫−Va(V13,∫−Va(V1)(V2),∫−Va(V3), ∫−Vb(V12,∫−Vb(V2)or∫−Vc(V1); (ここで、Vaは、CまたはSiであり;Vbは、B、Al、N
    またはPであり;Vcは、O、SまたはSeであり;V1は、W6
    であり;V2は、=C(V1であり;そしてV3は、≡C
    (V1)である);あるいは以下の式を有する基: ∫−Va(V1)(V4),∫−Vb(V4),∫−Vd(V1
    (V4), ∫−Vd(V42,∫−Ve(V1(V4),or∫−Ve(V1
    (V42; (ここで、Vdは、PまたはNであり;Veは、Sであり;
    そしてV4は、=O、=S、=N−V1、または=C(V1
    であり、ただし、少なくとも1つのV4は、=O、=S
    または=N−V1である)であり; R6bは、独立してH、−C(O)R4、アミノ保護基、あ
    るいは天然のアミノ酸またはポリペプチドの残基であ
    り; R6cは、独立してH、−NHSO2R4、NHC(O)R4、−N(R
    4、NH2、−NH(R4)あるいは天然のアミノ酸または
    ポリペプチドの残基であり; W5は、炭素環または複素環であり、(ここで、該炭素環
    は、3〜7個の炭素単環または7〜12個の炭素原子の二
    環であり、該複素環は、3〜7個の環メンバー(2〜6
    個の炭素原子、ならびにN、O、PおよびSから選択さ
    れる1〜3個のヘテロ原子)を有する単環、または7〜
    10個の環メンバー(4〜9個の炭素原子、ならびにN、
    O、PおよびSから選択される1〜3個のヘテロ原子)
    を有する二環であり)、ここで、W5は、独立して0〜3
    個のR2基で置換され; W6は、−R5、−W5、−R5aW5、−C(O)OR6a、−C
    (O)R6c、−C(O)N(R6b、−C(NR6b)(N
    (R6b)、−C(NR6b)(N(H)(R6b))、−C
    (N(H)(N(R6b)、−C(S)N(R6b
    または−C(O)R2である、化合物。
  2. 【請求項2】G1が、−NH2、−N(H)C(N(H))
    (NH2)、−NHCH3、−NHCH2CH3、−N(CH3、−N
    (CH2CH3、−N(CH3)(CH2CH3)、−NHCH2CH2O
    H、−NHCH2CH2NH2、または−CH2−NH2であり; T1が、−N(H)(C(O)CH3)、−N(H)(C
    (O)CH2F)、−N(H)(C(O)CHF2)、または−
    N(H)(C(O)CF3)であり;そして R4が、−OR4、−SR4またはNHR4であり、ここで、R4が分
    枝鎖である、請求項1に記載の化合物。
  3. 【請求項3】R4が1個〜12個の炭素原子を有するアルキ
    ルであり、そしてR11がR4である、請求項1に記載の化
    合物。
  4. 【請求項4】R4が、1個〜8個の炭素原子を有するアル
    キル、あるいは2個〜8個の炭素原子を有するアルケニ
    ルまたはアルキニルであり、そしてR11がR4である、請
    求項1に記載の化合物。
  5. 【請求項5】R4が、1個〜6個の炭素原子を有するアル
    キル、あるいは2個〜6個の炭素原子を有するアルケニ
    ルまたはアルキニルであり、そしてR11がR4である、請
    求項1に記載の化合物。
  6. 【請求項6】R4が、1個〜6個の炭素原子を有するアル
    キルであり、そしてR11がR4である、請求項1に記載の
    化合物。
  7. 【請求項7】R4が、1個〜6個の炭素原子を有するアル
    キルであり、そして各R11がHである、請求項1に記載
    の化合物。
  8. 【請求項8】E1がC(O)OCH2CH3であり;G1がNH2、NHC
    H3またはNHCH2CH3であり;T1がNH(C(O)CH3)であ
    り;そしてU1がOCH(CH2CH3である、請求項1に記
    載の化合物。
  9. 【請求項9】以下の式を有する、請求項1に記載の化合
    物であって: ここで: E1が、−CO2R1であり; G1が、−NH2、−N(H)(R5)または−N(H)(C
    (N(H))(NH2))であり; T1が、−N(H)(C(O)CH3)であり; U1が、−OR60であり; R1が、H、あるいは1、2、3、4、5、6、7、8、
    9、10、11または12個の炭素原子を有するアルキルであ
    り;そして R60が、3、4、5、6、7、8、9、10、11または12
    個の炭素原子を有する分枝アルキルである、化合物。
  10. 【請求項10】G1が、−NH2、または−N(H)(R5
    である、請求項9に記載の化合物。
  11. 【請求項11】R60が、3、4、5、6、7または8個
    の炭素原子を有する分枝アルキルである、請求項9に記
    載の化合物。
  12. 【請求項12】R1が、H、あるいは1、2、3、4、
    5、6、7または8個の炭素原子を有するアルキルであ
    る、請求項9に記載の化合物。
  13. 【請求項13】請求項9に記載の化合物であって、ここ
    で: G1が、−NH2であり; R1が、H、あるいは1、2、3、4、5、6、7または
    8個の炭素原子を有するアルキルであり;そして R60が、3、4、5、6、7または8個の炭素原子を有
    する分枝アルキルである、化合物。
  14. 【請求項14】以下の式を有する、請求項1に記載の化
    合物:
  15. 【請求項15】以下の式を有する、請求項1に記載の化
    合物:
  16. 【請求項16】インフルエンザ感染を処置または予防す
    るための薬学的組成製物を調製するための、請求項1〜
    15のいずれか1項に記載の化合物の使用。
  17. 【請求項17】ノイラミニダーゼを含んでいると推測さ
    れる試料と請求項1〜15に記載の化合物とをエキソビボ
    で接触させる工程を包含する、ノイラミニダーゼの活性
    を阻害する方法。
  18. 【請求項18】請求項1〜15のいずれか1項に記載の化
    合物を含有する、薬学的組成物。
  19. 【請求項19】ノイラミニダーゼを含んでいると推測さ
    れる試料中のノイラミニダーゼを検出する方法であっ
    て、以下の工程:ノイラミニダーゼを含んでいると推測
    される試料を、標識に結合された請求項1に記載の化合
    物を含有する組成物で処理する工程;および該試料の該
    標識の活性に対する効果を観察する工程、を包含する、
    方法。
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