JP3299221B2 - 埋設物探査処理方法及び装置、並びに埋設物探査処理プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

埋設物探査処理方法及び装置、並びに埋設物探査処理プログラムを記録した記録媒体

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JP3299221B2
JP3299221B2 JP14820399A JP14820399A JP3299221B2 JP 3299221 B2 JP3299221 B2 JP 3299221B2 JP 14820399 A JP14820399 A JP 14820399A JP 14820399 A JP14820399 A JP 14820399A JP 3299221 B2 JP3299221 B2 JP 3299221B2
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和彦 谷口
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばコンクリー
ト中や地中などの探査物体中の埋設物を探索するための
埋設物探査処理方法及び装置、並びに埋設物探査処理プ
ログラムを記録した記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ガス、水道、通信・電力ケーブル
等の地下化が促進されているが、このような既設埋設管
の位置を精度良く記録した図面が十分に整備されていな
いため、道路工事等において破損事故が発生している。
また、改装工事着工数の増加に伴う既存建築物の電気設
備、情報通信設備、空調・衛生設備の増設によるコンク
リートスラブや壁の貫通工事においても、工事の際の水
道管、ガス管、電線管などの破損事故も増加している。
このため、以上のような事故を未然に防止するためには
事前に工事を行う周辺の内部構造を知る必要があり、地
中や構造物の埋設物探査装置として電磁波探査法や超短
波探索法が利用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】例えば、電磁波法で
は、電磁波を送信アンテナから地中又は構造物に照射し
て伝搬させ、誘電率等電気定数の異なる物体に当たると
きの反射波を受信アンテナによりとらえて計測するが、
送信アンテナから広角度に放射され、かつアンテナを移
動して反射信号を受信するため、断面画像において埋設
管の反射像は双曲線状となり、さらに他の埋設物等の信
号も重畳するので、受信した信号が探知目標の埋設管か
らのものか、それ以外のものなのかを区別することが大
変困難であり、熟練した知識が必要となり、操作者は熟
練の経験者である必要があるという問題点があった。
【0004】また、超音波法では、超音波が金属、非金
属に関係なく反射すること、深い埋設位置の探査も可能
であること、人体への悪影響もなく、取り扱いが容易で
あることなどの特徴から、次世代の非破壊検査技術とし
て注目を集めている。しかしながら、超音波を用いた非
破壊検査は試験体の探傷法(ひび割れ探査)として広く
利用されているが、コンクリート中の配管構成の推定に
はあまり適用されていない。これはコンクリートが多孔
質のための散乱・減衰があり、それらがコンクリート内
部の不均質性から一定でなく、波形解析を困難にしてい
ることに起因している。先に述べたようにコンクリート
内部では散乱・減衰が一定でないため、受信波形の振幅
の値そのものを比較するのは非常に難しいという問題点
があった。
【0005】本発明の目的は以上の問題点を解決し、種
々の探査物体中で埋設物を容易にかつ高精度で探索する
ことができ、しかも誰でも容易に埋設物の位置を視認に
より確認することができる埋設物探査処理方法及び装
置、並びに埋設物探査処理プログラムを記録した記録媒
体を提供することにある。
【0006】
【0007】
【課題を解決するための手段】 本発明に係る請求項1
載の埋設物探査処理方法は、探査物体中において所定の
長さ方向で連続して延在する埋設物を、電磁波又は超音
波の送信波を探査物体の表面から放射し、上記送信波の
反射波を受信し、反射波のデータに基づいて探査する埋
設物探査処理方法において、上記受信した反射波のデー
タに基づいて、上記探査物体の表面とは直交する少なく
とも1つの断面の濃度データを有する画像データを生成
し、上記埋設物が連続して延在するという知識を用いて
上記生成した画像データから埋設物が存在しない画像デ
ータを除去することにより上記埋設物の候補点を示す少
なくとも1つの断面の候補点画像データを生成するステ
ップと、上記生成された少なくとも1つの断面の候補点
画像データを3次元空間上に仮想的に配置するように画
像メモリに格納するステップと、上記画像メモリに格納
された候補点画像データに基づいて、上記埋設物が連続
して延在するという知識を用いて候補点を連結すること
により上記埋設物の位置を推定するステップと、上記推
定された埋設物の位置に基づいて、上記埋設物の画像を
3次元画像の形式で生成して出力するステップとを含む
ことを特徴とする。
【0008】また、請求項2記載の埋設物探査処理方法
は、請求項記載の埋設物探査処理方法において、上記
埋設物の位置を推定するステップの後に、 (a)上記埋設物の両端が探査物体の端部に近く埋設物
の深度が探査物体の層であるかぶり厚の間に位置しない
とき埋設物である確率が高いという第1の規則と、 (b)上記埋設物の両端が探査物体の端部に遠く埋設物
の深度が探査物体の層であるかぶり厚の間に位置すると
き埋設物である確率が低いという第2の規則とを含むフ
ァジィルールを用いて、上記推定された埋設物の位置に
基づいて、上記推定された埋設物の位置が埋設物である
か否かを判断し、埋設物ではないと判断したときに上記
推定された埋設物の位置のデータから除去するステップ
をさらに含むことを特徴とする。
【0009】本発明に係る請求項3記載の埋設物探査処
理方法は、探査物体中において所定の長さ方向で連続し
て延在する埋設物を、超音波の送信波を探査物体の表面
から放射し、上記送信波の反射波を受信し、反射波のデ
ータに基づいて探査する埋設物探査処理方法において、
上記受信した反射波のデータに基づいて、探査物体の表
面で反射した反射波の強度が最大となる時間と、探査物
体の底面で反射した反射波の強度が最大となる時間とを
求め、上記2つの時間及び探査物体の表面から底面まで
の厚さに基づいて音速を計算し、上記計算された音速
と、探査物体の表面で反射した反射波の強度が最大とな
る時間と、埋設物で反射した反射波の強度が最大となる
時間とに基づいて埋設物の深度を推定するステップと、
上記推定された埋設物の深度に基づいて、上記埋設物の
画像を3次元画像の形式で生成して出力するステップ
上記受信した反射波のデータに対してウェーブレッ
ト変換を行ってウェーブレット係数を計算するステップ
と、 上記計算されたウェーブレット係数に基づいて、当
該ウェーブレット係数の最大値の周波数であるピーク周
波数と、当該ウェーブレット係数の周波数の広がり度合
いとに基づいて予め生成され埋設物の材質の所属度を示
すメンバーシップ関数を用いて、埋設物の材質を推定す
るステップとを含むことを特徴とする。
【0010】また、請求項4記載の埋設物探査処理方法
は、請求項記載の埋設物探査処理方法において、上記
埋設物の深度を推定するステップの後に、上記推定され
た埋設物の深度に基づいて、上記埋設物が連続して延在
するという知識を用いて所定の補間関数による補間処理
を行って埋設物の位置を推定するステップをさらに含む
ことを特徴とする。
【0011】
【0012】
【0013】本発明に係る請求項5記載の埋設物探査処
理装置は、探査物体中において所定の長さ方向で連続し
て延在する埋設物を、電磁波又は超音波の送信波を探査
物体の表面から放射し、上記送信波の反射波を受信し、
反射波のデータに基づいて探査する埋設物探査処理装置
において、上記受信した反射波のデータに基づいて、上
記探査物体の表面とは直交する少なくとも1つの断面の
濃度データを有する画像データを生成し、上記埋設物が
連続して延在するという知識を用いて上記生成した画像
データから埋設物が存在しない画像データを除去するこ
とにより上記埋設物の候補点を示す少なくとも1つの断
面の候補点画像データを生成する生成手段と、上記生成
手段によって生成された少なくとも1つの断面の候補点
画像データを3次元空間上に仮想的に配置するように画
像メモリに格納する格納手段と、上記画像メモリに格納
された候補点画像データに基づいて、上記埋設物が連続
して延在するという知識を用いて候補点を連結すること
により上記埋設物の位置を推定する位置推定手段と、上
記位置推定手段によって推定された埋設物の位置に基づ
いて、上記埋設物の画像を3次元画像の形式で生成して
出力する画像生成手段とを備えたことを特徴とする。
【0014】また、請求項6記載の埋設物探査処理装置
は、請求項記載の埋設物探査処理装置において、上記
推定手段の後段に設けられ、 (a)上記埋設物の両端が探査物体の端部に近く埋設物
の深度が探査物体の層であるかぶり厚の間に位置しない
とき埋設物である確率が高いという第1の規則と、 (b)上記埋設物の両端が探査物体の端部に遠く埋設物
の深度が探査物体の層であるかぶり厚の間に位置すると
き埋設物である確率が低いという第2の規則とを含むフ
ァジィルールを用いて、上記推定された埋設物の位置に
基づいて、上記推定された埋設物の位置が埋設物である
か否かを判断し、埋設物ではないと判断したときに上記
推定された埋設物の位置のデータから除去する除去手段
をさらに備えたことを特徴とする。
【0015】本発明に係る請求項7記載の埋設物探査処
理装置は、探査物体中において所定の長さ方向で連続し
て延在する埋設物を、超音波の送信波を探査物体の表面
から放射し、上記送信波の反射波を受信し、反射波のデ
ータに基づいて探査する埋設物探査処理装置において、
上記受信した反射波のデータに基づいて、探査物体の表
面で反射した反射波の強度が最大となる時間と、探査物
体の底面で反射した反射波の強度が最大となる時間とを
求め、上記2つの時間及び探査物体の表面から底面まで
の厚さに基づいて音速を計算し、上記計算された音速
と、探査物体の表面で反射した反射波の強度が最大とな
る時間と、埋設物で反射した反射波の強度が最大となる
時間とに基づいて埋設物の深度を推定する深度推定手段
と、上記深度推定手段によって推定された埋設物の深度
に基づいて、上記埋設物の画像を3次元画像の形式で生
成して出力する画像生成手段と上記受信した反射波の
データに対してウェーブレット変換を行ってウェーブレ
ット係数を計算する計算手段と、上記計算手段によって
計算されたウェーブレット係数に基づいて、当該ウェー
ブレット係数の最大値の周波数であるピーク周波数と、
当該ウェーブレット係数の周波数の広がり度合いとに基
づいて予め生成され埋設物の材質の所属度を示すメンバ
ーシップ関数を用いて、埋設物の材質を推定する材質推
定手段とを備えたことを特徴とする。
【0016】また、請求項8記載の埋設物探査処理装置
は、請求項記載の埋設物探査処理装置において、上記
深度推定手段の後段に設けられ、上記深度推定手段によ
って推定された埋設物の深度に基づいて、上記埋設物が
連続して延在するという知識を用いて所定の補間関数に
よる補間処理を行って埋設物の位置を推定する位置推定
手段ををさらに備えたことを特徴とする。
【0017】
【0018】本発明に係る請求項記載の埋設物探査処
理プログラムを記録した記録媒体は、請求項1乃至
載の埋設物探査処理方法を含む埋設物探査処理プログラ
ムを記録したことを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明に係
る実施形態について説明する。
【0020】<第1の実施形態>図1は、本発明に係る
第1の実施形態である埋設物探査システムの構成を示す
ブロック図であり、図2は、図1の画像処理装置10の
CPU20によって実行される埋設物探査画像処理(メ
インルーチン)を示すフローチャートである。
【0021】この実施形態の埋設物探査システムは、探
査物体中において所定の長さ方向で連続して存在する埋
設物を、電磁波の送信波を探査物体の表面から放射し、
上記送信波の反射波を受信し、反射波のデータに基づい
て探査するものである。ここで、画像処理装置10は図
2に示す埋設物探査画像処理を実行することにより、容
易にかつ高精度で探索することができ、上記埋設物の位
置を示す3次元画像の形式で、誰でも容易に埋設物の位
置を視認により確認することができることを特徴として
いる。本実施形態においては、埋設物は、例えばコンク
リート中や地中に埋設される、例えば鋼管、CD管(ケ
ーブル管)、銅管、鉄筋などの、所定の方向で連続して
延在する管形状の埋設管である電線管、ガス管、水道管
等を対象としている。なお、埋設管は、探査物体におい
て、直線状に連続して延在してもよいし、曲線状に曲が
って連続して延在してもよい。
【0022】本実施形態の画像処理システムは、図1に
示すように、大きく分けて、(a)埋設物探査のための
電磁波の送信波信号を探査物体の表面から放射した後、
上記送信波の反射波信号を受信して、そのデータを画像
処理装置10に伝送する埋設物探査用電磁波送受信装置
(以下、電磁波送受信装置という。)1と、(b)デジ
タル計算機で構成され、上記受信した反射波信号のデー
タに基づいて、図2に示す埋設物探査画像処理を実行す
ることにより、容易にかつ高精度で探索することがで
き、上記埋設物の位置を示す3次元画像の形式で表示又
は印字して出力する。
【0023】図1の電磁波送受信装置1は、図11に示
すように、モータ(図示せず。)又は手動により駆動回
転される車輪R1を有する車体1RRに搭載され、探査
物体91の表面である探査面92上を、図10に示すよ
うに互いに直交する2つの方向で、所定の間隔Δx、Δ
yずつ移動させて、探査物体を走査する。なお、探査面
92に対して直交する方向をZ方向にとり、探査面92
からの距離を埋設深度と定義する。電磁波送受信装置1
には、所定の周波数スペクトルを有する電磁波の送信波
信号を発生し増幅して送信アンテナ2を介して探査物体
に対して送信放射する送信機4と、上記送信波信号の探
査物体からの反射波信号を受信アンテナ3を用いて受信
して増幅し、その反射信号を所定の時間タイミングでサ
ンプリングして反射波データとして出力する受信機5と
を備える。また、電磁波送受信装置1には、送信機4の
送信タイミングと、受信機5の受信タイミングとを示す
タイミング信号を発生して出力することにより送信機4
及び受信機5の動作を制御するコントローラ6と、信号
変換などの信号処理を実行する通信インターフェース7
とを備える。受信機5から出力される反射波信号のデー
タは、通信インターフェース7及び通信ケーブル51を
介して画像処理装置10に伝送される。ここで、これら
の通信インターフェース7,61は例えば所定の通信プ
ロトコルや信号形式を有する通信インターフェースであ
る。
【0024】次いで、図1を参照して、画像処理装置1
0の構成について説明する。画像処理装置10は、
(a)当該画像処理装置10の動作及び処理を演算及び
制御するコンピュータのCPU(中央演算処理装置)2
0と、(b)オペレーションプログラムなどの基本プロ
グラム及びそれを実行するために必要なデータを格納す
るROM(読み出し専用メモリ)21と、(c)CPU
20のワーキングメモリとして動作し、画像処理で必要
なパラメータやデータを一時的に格納するRAM(ラン
ダムアクセスメモリ)22と、(d)例えばハードディ
スクメモリで構成され、電磁波送受信装置1から受信し
た反射波信号のデータを格納する受信メモリ26と、
(e)例えばハードディスクメモリで構成され、図2の
埋設物探査画像処理を実行するときに処理途中のデータ
を一時的に格納する処理メモリ25と、(f)例えばハ
ードディスクメモリで構成され、図2の埋設物探査画像
処理を実行するときに一時的に画像データを格納する画
像メモリ23と、(g)例えばハードディスクメモリで
構成され、CD−ROMドライブ装置45を用いて読み
こんだ図2の埋設物探査画像処理のプログラムを格納す
るプログラムメモリ24と、(h)電磁波送受信装置1
の通信インターフェース7と接続され、通信インターフ
ェース7とデータを送受信する通信インターフェース6
1と、(i)所定のデータや指示コマンドを入力するた
めのキーボード41に接続され、キーボード41から入
力されたデータや指示コマンドを受信して所定の信号変
換などのインターフェース処理を行ってCPU20に伝
送するキーボードインターフェース31と、(j)CR
Tディスプレイ43上で指示コマンドを入力するための
マウス42に接続され、マウス42から入力されたデー
タや指示コマンドを受信して所定の信号変換などのイン
ターフェース処理を行ってCPU20に伝送するマウス
インターフェース32と、(k)CPU20によって処
理された画像データや設定指示画面などを表示するCR
Tディスプレイ43に接続され、表示すべき画像データ
をCRTディスプレイ43用の画像信号に変換してCR
Tディスプレイ43に出力して表示するディスプレイイ
ンターフェース33と、(l)CPU20によって処理
された画像データ及び所定の解析結果などを印字するプ
リンタ44に接続され、印字すべき印字データの所定の
信号変換などを行ってプリンタ44に出力して印字する
プリンタインターフェース34と、(m)埋設物探査画
像処理プログラムが記憶されたCD−ROM45aから
画像処理プログラムのプログラムデータを読み出すCD
−ROMドライブ装置45に接続され、読み出された埋
設物探査画像処理プログラムのプログラムデータを所定
の信号変換などを行ってプログラムメモリ24に転送す
るドライブ装置インターフェース35とを備え、これら
の回路20−26、31−35及び61はバス30を介
して接続される。
【0025】次いで、測定方法について説明する。本実
施形態では、広帯域の周波数成分を含む電磁波を用いて
探査を行う。図8に送信機4より送出される電磁波の周
波数スペクトルを示す。送信機4内のパルス発生器の出
力端でのパルス幅は約0.7nsecである。また、送
信アンテナ2から電波として出力されるときには送信ア
ンテナ2により帯域制限されるのでパルス幅は多少変化
するが、打ち出される電磁波はおよそ図9に示すような
波形となる。
【0026】本実施形態では、探査物体91である試験
体の表面を送信アンテナ2及び受信アンテナ4を有する
電磁波送受信装置1を備えた探査装置を図10に示すよ
うに、互いに直交するX方向及びY方向に、一定間隔Δ
x,Δyで連続的に走らせ探査する。送信アンテナ2か
ら5mm間隔で探査物体91内に電磁波が打ち込まれ
る。電磁波は図11に示すように埋設管など周囲媒質と
電気的性質が異なる箇所で反射するため、その伝搬時間
より埋設物までの距離を測定する。埋設物までの距離は
次式により求められる。
【0027】
【数1】V=C/√(ε) [m/sec]
【数2】D=(VT)/2 [m]
【0028】ここで、Vはコンクリート内での電磁波の
速度であり、Cは真空中での電磁波の速度であり、εは
コンクリートの比誘電率であり、Dは埋設物までの距離
であり、Tは電磁波の往復伝搬時間である。
【0029】また、本探査装置には完全な指向性が無く
広範囲の反射波を受信するため、探査点の真下に埋設物
が存在していなくても、近傍に存在していればその反射
波を受信する。しかしながら、真下に埋設物が存在する
場合とでは伝搬時間が異なるため、公知の通り、埋設物
の反射波群は図12に示すような双曲線の形状となる。
受信波は図13の(a)に示すように、表面の反射成
分、埋設物の反射成分、広域の埋設物の反射成分(ノイ
ズの波形)で構成されている。そして、探査結果は受信
波の振幅をもとに、例えば図13(b)及び(c)に示
すような256階調の濃淡画像で表現される。
【0030】次いで、受信波形の特徴について説明す
る。埋設物の反射波群は基本的に双曲線という特徴的な
形状を有している。しかしながら、この形状は埋設深度
が浅い場合、もしくは単独の埋設物を探査した場合であ
り、埋設深度が深く複数の埋設物が存在している場合
は、反射波の相互干渉の影響を大きくうけるため、必ず
しも反射波群が双曲線パターンを形成するとは限らな
い。
【0031】本実施形態では、受信波の振幅に注目す
る。埋設物が存在する場合の受信波形と探査結果画像を
図14及び図15にそれぞれ示す。図14の(b)に示
す波形は図14(a)のLa線上で観測される波形であ
り、基本的な埋設物の反射波を受信した例である。図1
4に示すように埋設物の反射波は明らかに大きな振幅の
ピークを持つため、容易に埋設位置を判断することがで
きる。これに対して、図15の(b)に示す波形は、図
15の(a)のLb線上で観測される波形である。この
波形では、埋設物の反射波と試験体表面の反射波との間
に相互干渉がおこり、受信波形に大きな歪みが生じてい
る。この歪みは、深度の浅い埋設物の反射波に大きな影
響を及ぼし、図15の(c)に示すようにその振幅上昇
を抑制してしまう。この場合ノイズの波形との間に明確
な差を見つけることが困難となり、結果として埋設位置
を判断することが困難となる。しかしながら、干渉波が
反射波を抑制するのは主に振幅上昇であり、振幅降下は
振幅上昇ほど抑制されず、ノイズの波形に比べて十分に
小さな値まで下降するという特徴がある。この振幅が下
降する部分は画像上で暗部となるため、低濃度領域に対
象を限定することで埋設位置を推定することができる。
以上の特徴より、本実施形態では、低濃度領域と反射波
群の双曲線パターンに着目することにより埋設位置の推
定を行う。
【0032】次いで、図2を参照して、埋設物探査画像
処理(メインルーチン)について説明する。図2におい
て、まず、ステップS1において反射波信号データの受
信及び記憶処理を実行する。ここでは、電磁波送受信装
置1から送信される反射波信号のデータを通信インター
フェース61を介して受信して受信メモリ26に格納す
る。次いで、ステップS2においてX方向の走査時の反
射波信号データに基づく埋設位置候補推定処理(図3)
を実行する。ここでは、受信メモリ26内の反射波信号
のデータのうちX方向の走査時の反射波信号データに基
づいて双曲線パターンを注目して埋設位置候補のXZ断
面の画像データ(以下、XZスライスの画像データとい
う。)を抽出して画像メモリ23に格納する。さらに、
ステップS3においてY方向の走査時の反射波信号デー
タに基づく埋設位置候補推定処理(図4)を実行する。
ここでは、受信メモリ26内の反射波信号のデータのう
ちY方向の走査時の反射波信号データに基づいて双曲線
パターンを注目して埋設位置候補のYZ断面の画像デー
タ(以下、YZスライスの画像データという。)を抽出
して画像メモリ23に格納する。これらステップS2及
びS3の推定処理では、画像の低濃度領域を抽出するた
め原画像を3領域に量子化し、次に量子化された領域に
ラベリングを施し、反射波群の双曲線パターンと反射波
の振幅の特徴を利用し埋設物の位置を推定する。
【0033】そして、ステップS4において2つの推定
処理結果のデータを3次元空間上に合成して配置するよ
うに、仮想的にアドレス割り当てして画像メモリ23に
記憶する。さらに、ステップS5において埋設位置の候
補点を連結して探査して連結データを生成する連結探査
処理(図5及び図6)を実行した後、ステップS6にお
いて上記連結データに基づいて所定のファジィルールを
用いて所定の方向で連続して延在する埋設管などの埋設
物である否かを判断する埋設物抽出処理(図7)を実行
する。最後に、ステップS7の埋設物画像出力処理にお
いては、上記埋設物抽出処理で埋設物であると判断され
た探査物体内の埋設物の画像(構造物の内部構成を示す
画像)を3次元画像の形式でCRTディスプレイ43上
で表示又はプリンタ44で印字して出力し、当該埋設物
探査画像処理を終了する。
【0034】さらに、ステップS2及びS3において行
う候補濃度の抽出処理について詳述する。探査結果画像
の濃度分布を図16に示す。まず、振幅が下降する部分
にあたる低濃度領域を抽出するため、振幅の平均値Th
でしきい値処理を行う。次いで、しきい値Th以下の濃
度領域に対して公知のヒストグラム均等化法をを適用し
2階調に量子化する。図17(a)に示す原画像に対し
てこの処理を適用した結果を図17(b)に示す。これ
により、埋設物が存在する確率の高い低濃度領域Aと、
ノイズと埋設物の混在領域B、そして、A、B以外の領
域Cの3領域を得る。なお、表面反射成分は深度の情報
に基づいて予め除去しておく。
【0035】抽出された領域の中で、図18の領域RR
aのように中心に埋設物が存在する確率の高い低濃度領
域が存在し、これを囲むようにノイズと埋設物の混在領
域が存在する領域は埋設物の像である確率が非常に高
い。しかしながら、図18の領域RRbのようにノイズ
と埋設物の混在領域のみで構成されている領域は埋設物
の像である確率が低いと考えられる。さらに、この領域
が前後のスライスで連続性を持っていない場合、埋設物
の像ではないといえる。以上の知識をもとにノイズと埋
設物の混在領域のみで構成され連続性を持たない領域を
除去する。これより、埋設物の像である確率の高い領域
のみが候補領域として残る。
【0036】次いで、ステップS2及びS3の推定処理
で行う埋設位置の推定処理について詳述する。先の抽出
処理により得られた埋設物候補領域に対してラベリング
を施す。図17(b)に示されている抽出結果の場合、
図19(a)に示すように7つの領域(N1乃至N7)
に分けることができる。次に、各領域ごとに原画像デー
タを参照し埋設位置の推定を行う。埋設物の反射波は探
査点から埋設物までの距離がより近ければ、つまり探査
点の真下に埋設物が存在していればより大きな振幅の波
形となる。本実施形態では、低濃度領域に着目している
ため、各候補領域の極小点を求め、この点を埋設物の推
定位置とすることができる。
【0037】全ての候補領域が反射波の相互干渉の影響
を受けていないと仮定すると、基本的に1領域につき1
点の推定位置を挙げることができる。しかしながら、図
20に示す領域N4のように極小点を3点有する領域も
存在する。この領域には埋設管が2本ありその間が近接
しているため反射波が相互干渉により強めあい、本来何
もない場所に埋設物の像と同じ濃度領域の像を生成して
いる。その結果、極小点が3カ所できる。現段階ではど
の部分が強めあっている部分であると確定することが難
しいため、3カ所とも埋設位置の候補として挙げてお
く。極小点探査による埋設位置の推定結果を図19
(b)に示す。
【0038】反射波の相互干渉の影響は他にも挙げるこ
とができる。図21に示す埋設物候補領域では、表面近
くに埋設物が複数存在しているため、その相互干渉の影
響が埋設物の反射波を減衰させてしまい、極小点による
探査を困難にしている。このような領域には反射波群の
特徴である双曲線パターンを用いて、埋設位置の推定が
できる。まず、原画像の濃度を参照し候補領域の谷線を
抽出する。次に、反射波群が双曲線パターンを形成する
とき、埋設物は凸型双曲線の頂点の位置にあたるため、
谷線の凸型双曲線の頂点を抽出し埋設物の推定位置とす
る。
【0039】以上の要素を考慮し、極小点と双曲線パタ
ーンの両方を用いて埋設位置の推定を行う。また、場合
によっては1つの領域で極小点による推定位置と、双曲
線パターンによる推定位置とが求められる。この場合は
双曲線パターンによる推定位置を優先する。
【0040】次いで、ステップS5で行う推定位置の連
結処理について詳述する。上述の推定処理により抽出さ
れた埋設管の推定位置はXZスライス又はYZスライス
上の点であり、探査区域内の空間上の点に相当する。こ
のため、同じ管を推定していると考えられる推定結果を
繋げていく。まず、抽出されたX方向、Y方向の全埋設
位置推定結果を3次元空間上に配置する。次に、図22
に示すように、各推定結果より処理する候補点から所定
の半径内の球内で探索を行い、推定位置間の距離が最短
になる点と連結していく。この際、同一の方向のスライ
スの推定結果を優先して連結を行う。すなわち、XZス
ライスの画像データであれば、X方向の推定結果を優先
して連結し、候補点がないときのみ、別の方向であるY
方向の推定結果を連結する。また、YZスライスの画像
データであれば、Y方向の推定結果を優先して連結し、
候補点がないときのみ、別の方向であるX方向の推定結
果を連結する。
【0041】さらに、ステップS6で行う埋設管の抽出
処理について詳述する。この抽出処理では、埋設管の形
状、連続性と深度の知識をもとに推定位置の連結結果を
評価し、埋設管のみの抽出を行うことにより、より高精
度に埋設管の位置を抽出する。本実施形態で目的とする
埋設管は、主に電線管、ガス管、水道管等であるため、
埋設管が探査域の途中で途切れていることはなく、探査
区域内の端から端まで繋がっていると仮定している。ま
た、実施例であるコンクリート構造物はその構造上、コ
ンクリート表面から内部配管までの間に、コンクリート
のみの層であるかぶり厚が数cmあり、このかぶり厚の
間に埋設管は存在しない。上記の知識により下記に示す
規則を作ることができる。この規則によりファジィ推論
を行い、埋設管の抽出を行う。また、図23にメンバー
シップ関数を示す。
【0042】
【数3】規則1:“IF推定位置を連結した結果、その
両端が探査域の端に近く、埋設管の深度がかぶり厚の間
に位置しない。THEN埋設管である確率が高い(gr
ade A)。“
【数4】規則2:“IF推定位置を連結した結果、 そ
の両端が探査域の端から遠く、埋設管の深度がかぶり厚
の間に位置する。THEN埋設管である確率が低い(g
rade B)。“
【0043】ここで、探査域からの遠い近いは連結結果
の両端点から探査域外周までの最短距離を用い、深度は
連結結果の深度の平均値を用いる。推定位置連結結果の
外周からの距離の度合いをGP、深度の度合いをGD
し、埋設管である度合いをgrade A、埋設管でな
い度合いをgrade Bとする。grade A、g
rade Bは次式により求められる。
【0044】
【数5】grade A=W1PNear+W1PNear+W
2DMiddle
【数6】grade B=W1PFar+W1PFar+W2
DDeep+W2DShallow
【0045】ここで、W1、W2は重み係数であり、好ま
しい実施例においてはそれぞれ1に設定される。そし
て、grade A>grade Bとなる連結結果
を、連続して延在する埋設物である埋設管と判断する。
本実施形態において、例えばあぶり厚を3cmとし、探
査物体の埋設深度方向(Z方向)の厚さを100cmと
したとき、図23の各パラメータL1,L2,L3,L
4,L5は以下の通りである。 L1=3cm。 L2=97cm。 L3=3cm。 L4=94cm。 L5=97cm。
【0046】さらに、図2の各サブルーチンの処理につ
いて以下に詳述する。
【0047】図3は、図2のサブルーチンであるX方向
の走査時の反射波信号データに基づく埋設位置候補推定
処理(ステップS2)を示すフローチャートである。図
3において、まず、ステップS11においてX方向の走
査時の反射波信号データを振幅の大きさに応じて256
階調の濃度データに変換し、濃度データを有するXZス
ライスの画像データを生成する。次いで、ステップS1
2において、図16に示すように、XZスライスの画像
データを濃淡方向の3領域に量子化し、ステップS13
において低濃度領域の画像データを抽出して埋設位置候
補の画像データとする。そして、ステップS14におい
て、図18に示すように、埋設位置候補のXZスライス
の画像データにおいてY方向の前後関係に基づいて連続
性を持たない領域の画像データを除去する。さらに、ス
テップS15において、図19及び図20に示すよう
に、除去後の埋設位置候補のXZスライスの画像データ
に基づいて濃淡の極小点探査により埋設位置候補の画像
データを推定する。最後に、ステップS16において、
推定された埋設位置候補のXZスライスの画像データに
おいて、濃度を参照して谷線を抽出し、凸方向の双曲線
パターンを見ることにより埋設位置候補のXZスライス
の画像データを抽出して画像メモリ23に記憶した後、
元のメインルーチンに戻る。
【0048】図4は、図2のサブルーチンであるY方向
の走査時の反射波信号データに基づく埋設位置候補推定
処理(ステップS3)を示すフローチャートである。図
4において、まず、ステップS21においてY方向の走
査時の反射波信号データを振幅の大きさに応じて256
階調の濃度データに変換し、濃度データを有するYZス
ライスの画像データを生成する。次いで、ステップS2
2において、図16に示すように、YZスライスの画像
データを濃淡方向の3領域に量子化し、ステップS23
において低濃度領域の画像データを抽出して埋設位置候
補の画像データとする。そして、ステップS24におい
て、図18に示すように、埋設位置候補のYZスライス
の画像データにおいてX方向の前後関係に基づいて連続
性を持たない領域の画像データを除去する。さらに、ス
テップS25において、図19及び図20に示すよう
に、除去後の埋設位置候補のYZスライスの画像データ
に基づいて濃淡の極小点探査により埋設位置候補の画像
データを推定する。最後に、ステップS16において、
推定された埋設位置候補のYZスライスの画像データに
おいて、濃度を参照して谷線を抽出し、凸方向の双曲線
パターンを見ることにより埋設位置候補のYZスライス
の画像データを抽出して画像メモリ23に記憶した後、
元のメインルーチンに戻る。
【0049】図5及び図6は、図2のサブルーチンであ
る連結探査処理(ステップS5)を示すフローチャート
である。
【0050】図5のステップS31において、まず、1
つのXY平面上において候補点の画像データを探査して
一時メモリである処理メモリ25に格納する。次いで、
ステップS32において1つの候補点の画像データを選
択し、ステップS33において選択した候補点を中心と
する範囲球内で候補点を探査する。そして、ステップS
34において選択した候補点はXZスライスの画像デー
タかか否かが判断され、YESのときはステップS35
に進む一方、NOのときはステップS37に進む。ステ
ップS35では、他のXZスライスの画像データで候補
点を発見したかか否かが判断され、YESのときはステ
ップS40に進む一方、NOのときはステップS36に
進む。また、ステップS36では、別のYZスライスの
画像データで候補点を発見したかか否かが判断され、Y
ESのときはステップS40に進む一方、NOのときは
ステップS42に進む。さらに、ステップS37におい
て他のYZスライスの画像データで候補点を発見したか
か否かが判断され、YESのときはステップS40に進
む一方、NOのときはステップS38に進む。また、ス
テップS38では、別のXZスライスの画像データで候
補点を発見したかか否かが判断され、YESのときはス
テップS40に進む一方、NOのときはステップS42
に進む。
【0051】ステップS40においては、選択した候補
点と探査した候補した候補点が連結していると判断し
て、選択した候補点と探査した候補点のうちの最短の候
補点を連結して連結データとして一時メモリである処理
メモリ25に格納し、ステップS41において連結した
候補点を選択した候補点とした後、さらなる連結処理を
行うためにステップS33に戻る。ここで、連結データ
とは、1つの候補点の画像データと別の候補点の画像デ
ータとが連結していることを示すデータであって、当該
2つの候補点の3次元画像の配置アドレスの対で表され
る。
【0052】ステップS42において選択した以外の未
処理の候補点の画像データはあるかか否かが判断され、
YESのときはステップS43に進み、別の候補点の画
像データを選択し、別の埋設管である連結状態を探査す
るために、ステップS33に戻る。一方、ステップS4
2でNOのときは図6のステップS44に進む。
【0053】図6のステップS44では、未処理のXY
平面はあるかか否かが判断され、YESのときはステッ
プS45に進む一方、NOのときはステップS46に進
む。ステップS45において別のXY平面上において候
補点の画像データを探査した一時メモリである処理メモ
リ25に格納した後、別のXY平面の画像データについ
て処理を行うために、図5のステップS32に戻る。一
方、ステップS46において収集した連結データにおけ
る埋設物の候補線について平均間隔を算出し、所定の間
隔以内の候補線は同一の埋設物と判断し、同一の埋設物
と判断した複数の候補線のうちの1つ以外の候補線の連
結データを処理メモリ25から除去する。そして、ステ
ップS47において残った連結データを連結結果データ
として処理メモリ25に格納して、元のメインルーチン
に戻る。
【0054】図5及び図6において、ステップS31及
びS45におけるXY平面の選択は、探査面92から順
次埋設深度の方向で処理することが好ましく、また、1
つのXY平面上の候補点の選択は、その平面の外周から
同軸の位置にある候補点から探索して、内側方向に向か
って同軸の位置にある候補点を探索しながら処理するこ
とが好ましい。
【0055】図7は、図2のサブルーチンである埋設物
抽出処理(ステップS6)を示すフローチャートであ
る。
【0056】図7において、まず、ステップS51にお
いて処理メモリ25内の連結結果データから1つの連結
結果データを選択し、ステップS52において選択され
た連結結果データの両端に位置する2つの埋設位置候補
について外周からの距離と、選択された連結結果データ
の複数の埋設位置候補についての探度の平均値を求め
る。次いで、ステップS53において図23(a)のメ
ンバーシップ関数を用いて外周からの2つの距離に対す
る各グレードGpNear及びGpFarを計算し、ステップS
54において図23(b)のメンバーシップ関数を用い
て探度の平均値に対する各グレードGpShallow,G
pMiddle,GpDeepを計算する。そして、ステップS55
において数5を用いて埋設管の所属度grade Aを
計算し、数6を用いて埋設管でない所属度grade
Bを計算し、ステップS56においてgrade A>
gradeBか否かが判断され、YESのときはステ
ップS57に進む一方、NOのときはステップS58に
進む。ステップS57において選択した連結結果データ
を、埋設管として抽出して画像メモリ23に記憶してス
テップS59に進む。一方、ステップS58において選
択した連結結果データを、埋設管ではないと判断し、画
像メモリ23に記憶せず、ステップS59に進む。さら
に、ステップS59において未処理の連結結果データが
あるかか否かが判断され、YESのときはステップS6
0に進み、処理メモリ25内の連結結果データから別の
1つの連結結果データを選択してステップS52に戻
る。一方、ステップS59でNOのときは当該埋設物抽
出処理を終了して元のメインルーチンに戻る。
【0057】
【実施例】本発明者は、第1の実施形態の埋設物探査シ
ステムを用いて実験を行ったので、その実験結果につい
て説明する。
【0058】まず、推定位置の誤差について説明する。
本手法により得られる推定位置の誤差を、埋設管の間隔
が十分に離れている探査物体である試験体と、複数の埋
設管が近傍に存在している試験体において考察する。埋
設管の間が十分に離れている場合の試験体設計図、推定
位置、推定誤差をそれぞれ図24、図25及び図26に
示す。また、複数の埋設管が存在する場合の試験体設計
図、推定位置、推定誤差をそれぞれ図27、図28及び
図29に示す。
【0059】埋設位置は以上の実験結果より、サンプリ
ング間隔が5mmであるということを考慮すると、十分
な精度であるといえる。埋設深度に関しては反射波の振
幅下降部に注目して推定を行っているため誤差が大きく
なっている。特に、深部では反射波の相互干渉により、
浅部に比べて誤差が大きくなる傾向がある。また、相互
干渉の影響は図26の表の埋設物D、表29の表の埋設
物E、F、G、H、Iに示すように実際に存在しない像
を生成してしまっている。また、相互干渉の影響は埋設
物がより多く埋まっているほど、多くの影響があると言
える。
【0060】次いで、内部構造の構成結果について説明
する。図30に探査物体である試験体の内部構造を示
し、図31に構成結果と内部構造の比較をそれぞれ示
す。探査は装置の走査間隔20mm、探査範囲400×
400mmで行った。構成結果と試験体の内部構造を比
較した結果、上端筋、下端筋、鋼管の上下関係を表現す
ることができ、曲がっている配管も表現できている。反
射波の相互干渉の影響があるため、埋設物か複数存在混
在している場所では正確な表現が出来ていないが、本実
施形態の方法が高い精度で構造物内部を構成できている
ことを示した。
【0061】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、浅部及び単独の埋設物からの反射波群の特徴である
双曲線パターンと、反射波の振幅下降が干渉波の影響を
受けにくいという特徴に注目した埋設物の位置推定を行
い、その結果をもとに内部構造の3次元の画像を生成し
て出力した。本実施形態の方法を20mm間隔で探査し
た結果について適用し、その結果上端筋、下端筋、鋼管
の上下関係及び曲がっている配管も表現することがで
き、高い精度での構造物内部の3次元構成の画像を生成
することができた。この結果により工事の際に必要な構
造物内部の情報を得ることができる。従って、本実施形
態によれば、種々の探査物体中で埋設物を容易にかつ高
精度で探索することができ、しかも誰でも容易に埋設物
の位置を視認により確認することができる埋設物探査処
理方法及び装置を提供することができる。
【0062】以上の第1の実施形態においては、連結探
査処理(ステップS5)を実行した後、埋設物抽出処理
(ステップS6)を実行しているが、本発明はこれに限
らず、後者の埋設物抽出処理を実行しなくてもよい。
【0063】以上の第1の実施形態においては、ステッ
プS4においてXZスライスとYZスライスの2つの断
面の推定処理結果のデータを3次元空間上に合成して配
置するように仮想的にアドレス割り当てして画像メモリ
23に記憶しているが、本発明はこれに限らず、XZス
ライスとYZスライスのうちの少なくとも1つの断面の
推定処理結果のデータを3次元空間上に合成して配置す
るように仮想的にアドレス割り当てして画像メモリ23
に記憶してもよい。すなわち、1つのスライスの断面画
像のみに基づいて埋設物の探査の処理を行ってもよい。
【0064】<第2の実施形態>図32は、本発明に係
る第2の実施形態である埋設物探査システムの構成を示
すブロック図であり、図33は、図32の画像処理装置
110のCPU20によって実行される埋設物探査画像
処理(メインルーチン)を示すフローチャートである。
【0065】この実施形態の埋設物探査システムは、探
査物体中において所定の長さ方向で連続して存在する埋
設物を、超音波の送信波を探査物体の表面から放射し、
上記送信波の反射波を受信し、反射波のデータに基づい
て探査するものである。ここで、画像処理装置110は
図33に示す埋設物探査画像処理を実行することによ
り、容易にかつ高精度で探索することができ、上記埋設
物の位置を示す3次元画像の形式で、誰でも容易に埋設
物の位置を視認により確認することができることを特徴
としている。本実施形態においては、埋設物は、例えば
コンクリート中や地中に埋設される、例えば鋼管、CD
管(ケーブル管)、銅管、鉄筋などの、所定の方向で連
続して延在する管形状の埋設管である電線管、ガス管、
水道管等を対象としている。なお、埋設管は、探査物体
において、直線状に連続して延在してもよいし、曲線状
に曲がって連続して延在してもよい。
【0066】本実施形態の画像処理システムは、図32
に示すように、大きく分けて、(a)埋設物探査のため
の超音波の送信波信号を探査物体の表面から放射した
後、上記送信波の反射波信号を受信して、そのデータを
画像処理装置110に伝送する埋設物探査用超音波送受
信装置(以下、超音波送受信装置という。)101と、
(b)デジタル計算機で構成され、上記受信した反射波
信号のデータに基づいて、図23に示す埋設物探査画像
処理を実行することにより、容易にかつ高精度で探索す
ることができ、上記埋設物の位置を示す3次元画像の形
式で表示又は印字して出力する。
【0067】図32の超音波送受信装置101は、探査
物体である試験体の探査面の四隅に支持脚を有するXY
スキャナ(図示せず。)の移動部に搭載され、図36に
示すように、探査物体である例えばコンクリート(試験
体)210の表面である探査面上を、超音波を効率的に
探査物体に入射するための、例えばソニーコート(登録
商標)、オイルや水などの接触媒質200を介して、第
1の実施形態と同様に、上記XYスキャナの移動部を互
いに直交する2つの方向で、所定の間隔Δx、Δyずつ
移動させて、探査物体を走査する。なお、探査面に対し
て直交する方向をZ方向にとり、探査面からの距離を埋
設深度と定義する。本実施形態では、超音波送受信装置
101をXYスキャナで移動しているが、手動で移動さ
せてもよい。
【0068】図32において、超音波送受信装置101
には、例えば50kHzから2MHzまでの広帯域の所
定の周波数スペクトルを有する超音波の送信波信号を発
生し増幅して送信プローブ102を介して探査物体に対
して送信放射する送信機104と、上記送信波信号の探
査物体からの反射波信号を受信プローブ103を用いて
受信して増幅し、その反射信号を所定の時間タイミング
でサンプリングして反射波データとして出力する受信機
105とを備える。また、超音波送受信装置101に
は、送信機104の送信タイミングと、受信機105の
受信タイミングとを示すタイミング信号を発生して出力
することにより送信機104及び受信機105の動作を
制御するコントローラ6と、信号変換などの信号処理を
実行する通信インターフェース107とを備える。受信
機105から出力される反射波信号のデータは、通信イ
ンターフェース107及び通信ケーブル151を介して
画像処理装置110に伝送される。ここで、これらの通
信インターフェース107,61は例えば所定の通信プ
ロトコルや信号形式を有する通信インターフェースであ
る。
【0069】画像処理装置110は、超音波の反射波信
号のデータを受信して処理する別の埋設物探査画像処理
(図33)を実行することを除き、第1の実施形態の画
像処理装置10と同様に構成され、画像処理装置110
内の構成要素及びそれに接続される構成要素については
同様であるのでその説明を省略しかつ同一の符号を以下
用いる。
【0070】次いで、測定方法について説明する。本実
施形態では、振幅の値そのものを比較するのではなく、
受信波形の中に局所的に存在する埋設管エコーの周波数
の特徴に注目する。従来、よく使われていた周波数解析
法であるフーリエ変換は、時間軸情報が失われる上に埋
設管エコーのみの特徴をとりだすことは困難である。そ
のため本実施形態では、時間−周波数解析法の1つであ
るウェーブレット変換を用いて受信波形を時間−周波数
平面に変換する。その平面上でCD管・鋼管・鉄筋等の
埋設管エコーの特徴が表れているときの周波数軸上でウ
ェーブレット係数がピーク値Pのときのピーク周波数f
peakと、その周波数軸上でウェーブレット係数がP/2
となるときの周波数flow及びfhighと、ピーク周波数
peakとの差の比Frate
【数7】 Frate=(fhigh−fpeak)/(fpeak−flow) を各埋設管の知識として抽出する。そして、その知識を
用いて埋設管の材質推定の処理を行う。次いで、材質推
定の結果に対して深度推定の処理を行う。材質推定処理
では周波数軸に着目したが、深度推定では時間軸に着目
し、埋設管エコーの特徴が表れている時間から埋設管の
深度推定を行う。例えばコンクリートである探査物体の
平面上を等間隔の格子状に探査し、推定実験を行った結
果、その平面上で埋設管存在の有無についての情報を得
る。しかしながら、埋設管が存在している地点を推定し
ない場合がある。そこで埋設管はコンクリートと平行に
埋設され、また直線性が高いことから推定結果の平面上
でハフ変換(Hough変換)を用いて直線補間を行
う。
【0071】まず、本実施形態で用いる超音波探査の原
理とその波形解析に用いるウェーブレット変換及びハフ
変換について説明する。
【0072】ウェーブレット変換とは、ある波形からマ
ザーウェーブレット(mother wavelet)と呼ばれている
波形と相似な波形だけを抽出する一種のフィルターであ
る。関数f(t)のウェーブレット変換は次式で定義さ
れる。
【0073】
【数8】W(a,b)=(1/√(a))∫- + (1/√
(a))Ψ*((t−b)/a)f(t)dt
【0074】ここで、積分の範囲は−∞から+∞となっ
ているが、マザーウェーブレットがサポートコンパクト
であるために、−∞から+∞まで計算する必要はない。
ここで、a>0であり、*は複素共役を表す。Wはウェ
ーブレット係数と呼ばれ、マザーウェーブレットΨ
(t)との相似性の強さを示す量である。上式で示され
るように、ウェーブレット変換は1変数関数から2変数
関数への積分変換であり、変数tが時刻を表す場合、パ
ラメータbは時刻、パラメータaは周期の大きさを表
す。積分核の関数Ψ(t)は所定のアドミッシブルの条
件を満足する関数ならば自由に選ぶことができる。マザ
ーウェーブレットの例として、メキシカンハット及びモ
レットのウェーブレットがある。ここで、公知の通り、
マザーウェーブレット、及びそのフーリエ変換Ψ(ω)
のどちらも、ある地点の近傍に局在する。通常、マザー
ウェーブレットにはこれらと同様に、時間に関しても周
波数に関しても局在する関数、すなわち窓関数となるよ
うな関数が用いられる。
【0075】次いで、ハフ変換について説明する。直線
検出法として代表的な手法であるθρ−ハフ変換による
直線抽出について述べる。θρ−ハフ変換では、はじめ
にθρ空間を2次元配列として用意し、各点の累積度を
表す値を0に初期化する。次に、原画像を走査して図形
画素P(x、y)を検出するごとに、次式に従ってθρ
空間に曲線を描き、曲線上の点の累積値を1だけ増加さ
せる。
【0076】
【数9】ρ=x・cosθ+y・sinθ
【0077】この処理を原画像中の全ての図形画素に対
して行った後、ρθ空間の累積の極大点のθ値及びρ値
を上式に代入すると、原画像中の直線が得られる。
【0078】さらに、本実施形態で用いる探査装置につ
いて説明する。本実施形態における波形の測定は1つの
探触子で送信と受信の役割を受け持つ一探触子法と呼ば
れる方法で行う。本実施形態では、公知のコンクリート
用低周波探触子を用い、低周波広帯域の超音波送受信装
置101の受信機105で超音波を受信し、反射波信号
の波形データを取り込む。探触子の公称中心周波数は5
00kHzである。データのサンプリング間隔はΔt=
0.2μsecとした。また、探触子内部での波形が計
測開始点に現れるので、20μsecのところでオフセ
ットを行った。試験体と探触子の間では、例えばソニー
コート−E(登録商標)を接触媒質として用いて超音波
を透過させる。
【0079】次いで、超音波波形の構成を図36に示
す。コンクリート210の上面210a上に送受信プロ
ーブ102,103を配置して超音波を送信し、コンク
リート210の上面210aでの反射波、埋設管211
での反射波及びコンクリート210の底面210bでの
反射波の合成波を受信する。
【0080】図33は、図32の画像処理装置110の
CPU20によって実行される埋設物探査画像処理(メ
インルーチン)を示すフローチャートである。図33に
おいて、ステップS61において反射波信号データの受
信及び記憶処理を実行する。ここでは、超音波送受信装
置101から送信される反射波信号のデータを通信イン
ターフェース61を介して受信して受信メモリ26に格
納する。次いで、ステップS62において受信した反射
波信号のデータに対してウェーブレット変換処理を実行
することによりウェーブレット係数を計算し、ステップ
S63において材質推定処理(図34)を実行する。こ
こでは、各種埋設管のウェーブレット平面上における波
形の特徴に注目し、ファジィ推論を用いて各埋設管の材
質推定を行い、これにより、より高精度により材質推定
を行う。さらに、ステップS64において埋設探度推定
処理(図35)を実行し、ここでは、埋設管と推定され
た所において深度推定を行う。そして、ステップS65
において2次元平面での補間処理を実行することによ
り、コンクリートの深さ方向を除いた2次元平面で、埋
設管の抽出しきれなかった部分の補間をハフ変換を用い
て行い、これによりより高精度で埋設管の位置を推定す
る。最後に、ステップS66の埋設物画像出力処理にお
いては、上記の埋設深度推定処理(ステップS64)及
び2次元平面での補間処理(ステップS65)を含む埋
設物抽出処理で埋設物であると判断された探査物体内の
埋設物の画像(構造物の内部構成を示す画像)を3次元
画像の形式でCRTディスプレイ43上で表示又はプリ
ンタ44で印字して出力し、当該埋設物探査画像処理を
終了する。
【0081】次いで、反射波信号の波形の記録方法につ
いて説明する。図37に示すような測定位置において記
録した波形を図38に示す。なお、本実施形態において
は埋設管エコー(探査物体を介して埋設物で反射した反
射波をいう。)を解析対象とするため、表面エコー(探
査物体の表面で反射した反射波をいう。)は振り切れた
形で記録してある。図38の(a)及び(b)ともに表
面エコーSが表れている。次に、図38の(a)に表れ
ている底面エコー(探査物体の底面で反射した反射波を
いう。)Bであるが、これは、試験体底面での反射波で
ある。内部での散乱・減衰によって、表面波Sに比べ非
常に振幅が小さくなっていることがわかる。さらに、図
38の(b)に埋設管エコーTが表れている。やはり埋
設管エコーTも表面波Sに比べ、振幅が小さくなってい
る。つまり振幅の大きさだけを見たとき、表面エコーが
非常に大きく、他のエコーはそれに比較するとかなり小
さいということがわかる。
【0082】次いで、図38の波形に対してウェーブレ
ット変換を行った結果を図39に示す。表面でのエコー
時においてのウェーブレット係数がピーク値をとる周波
数は530kHzで、公称中心周波数の500kHzよ
りも若干高い値をとっている。図39の(b)より、埋
設管が存在している時間に広帯域の周波数にわたって、
ウェーブレット係数が前後の時間に比べ高い値を示して
いるのが分かる。この周波数の広がり方に着目して埋設
管の推定を行う。
【0083】次いで、埋設管の材質推定処理について説
明する。図39から明らかなように、埋設管が存在して
いるところでは、その近傍と比較して高いウェーブレッ
ト係数を示している。すなわち、ある近傍における局所
的なピークとなっている。これは埋設管とコンクリート
との音響インピーダンスの違いによって反射波が発生し
て、それを受信しているためにその前後の時間に比べて
振幅が大きくなっていることに起因する。このピークと
なる時間をピークタイムとする。しかしながら、コンク
リートが多孔質であること、不均質であることを原因と
する音響インピーダンスの差も存在する。従って、1つ
のポイントで、複数のピークタイムが発生する。これら
が埋設管の推定を困難にしている。そこで本実施形態で
は、このピークタイムにおける周波数帯の広がり方が埋
設管の材質によって異なることに着目し、周波数帯の広
がりかたを解析することによって埋設管の材質を推定す
る。この解析の結果、埋設管でないと判断したものは除
外する。
【0084】次いで、図39で得られた時間−周波数平
面上においてのピークタイムの抽出法を述べる。時間−
周波数平面上の各ピクセルのウェーブレット係数がその
注目しているピクセルを中心にして一定の時間範囲と周
波数範囲において最大であるならそのピクセルをピーク
として、そのポイント上のピークのリストにのせる。本
発明者が行った実施例においては、4μsec、25k
Hzの範囲を用いた。その抽出処理の概略図を図40に
示す。
【0085】次いで、周波数の広がりに関する知識につ
いて説明する。埋設管の推定においてなんらかのパラメ
ータに注目する必要がある。1つの候補として波形の振
幅(パワー)があげられる。しかしながら、金属などと
違い、コンクリートが不均質であるために減衰率が一定
でなく、振幅の値そのものを一つの指標とするのは困難
である。そこで振幅の値に特徴が現れなくとも、周波数
の広がりに特徴があると仮定し推定を行う。周波数の広
がりについて、埋設管ありの場合の例を図41に示して
説明する。図41の(a)と(b)とは対応関係にあ
る。
【0086】本実施形態においては、ピークタイムにお
ける最大ウェーブレット係数Pのときの周波数(以下、
ピーク周波数という。)をfpeakとし、P/2となると
きの周波数でピーク周波数fpeakよりも高い方で一番低
い値を第1の周波数fhighとし、ピーク周波数fpeak
りも低い方で一番高い値を第2の周波数flowとする。
このとき、ピーク周波数fpeakを中心とする周波数の広
がり度合いをFrateとして次式のとおり定義する。
【0087】
【数10】 Frate=(fhigh−fpeak)/(fpeak−flow
【0088】ここで、ピーク周波数fpeakは、反射エコ
ーが周波数帯域のどこを中心として反射するかを示す。
また、周波数の広がり度合いFrateは、ピーク周波数f
peakが第2の周波数flowと第1の周波数fhighのどち
らに偏っているかを示す。ここで、周波数の広がり度合
いFrateが大きくなれば、ピーク周波数fpeakが第1の
周波数fhighよりも第2の周波数flowの方によってい
る。高周波が低周波に比べて減衰していないことを示
す。また、その逆の場合は高周波が低周波に比べて減衰
していることを示す。そして、埋設管の推定はピーク周
波数fpeakと周波数の広がり度合いFrateの値を用いて
ファジィ推論を行う。図42にそれぞれのメンバーシッ
プ関数を示す。
【0089】図42に示されたメンバーシップ関数につ
いて説明する。まず、ピーク周波数fpeak及び周波数の
広がり度合いFrateのメンバーシップ関数は共に三角型
のメンバーシップ関数で、ピーク周波数fpeakに対する
各埋設管の度合いが1となるときの値、つまり、三角形
の頂点のときの値を中心周波数fcenterとする。そし
て、三角形の底辺の両端と三角形の中心との幅を周波数
幅fwidthとする。ピーク周波数fpeakに対する各埋設
管の度合いをMfとする。同様に、周波数の広がり度合
いFrateのメンバーシップ関数において中心をFcenter
とし、幅をFwidt hとする。また、周波数の広がり度合
いFrateに対する各埋設管の度合いをMFとする。各埋
設管に対してfpeakとFrateに基づいて、それぞれのメ
ンバーシップ関数値Mf、MFを求め、それらの代数積を
とることによって、各埋設管の所属度Mvalueを求め
る。式に示すと次式のようになる。
【0090】
【数11】Mvalue=Mf・MF
【0091】そして、1つのポイントの異なるピークタ
イムで同一の埋設管の推定を行った場合、最も高い所属
度をとったピークタイムを埋設管エコーの反射時間とす
る。各埋設管のメンバーシップ関数の形状は、予め実行
される予備実験にて定めることができる。
【0092】次いで、埋設管の深度推定処理について説
明する。埋設管と推定したピークタイムが埋設管からの
反射の発生する時間であることから、表面エコーの時間
とピークタイムとの差にコンクリート中の音速をかける
ことによって、埋設管の深度を推定できる。そこで、埋
設管の深度を推定するためには、コンクリート中の音速
を知る必要がある。通常、コンクリート中の音速は25
00〜4500m/secの値をとるが状態によって値
が変化する。そのため、測定を行っている際の音速を測
定する手法が必要である。本実施形態ではコンクリート
の厚さが15cmと既知であることにより、底面エコー
が表れている波形からコンクリート中の音速を測定す
る。音速Cを求める式は次式で表される。
【0093】
【数12】C=(2・l)/(tB−ts
【0094】ここで、tBは底面エコーのピークタイム
であり、tsは表面エコーのピークタイムであり、lは
探査物体である試験体の厚さ(探査物体の表面から底面
までの長さ;本実施例では、15cm)である。そし
て、上式によって求めた音速が実験コンクリート中で一
定であると仮定して、埋設管を推定する。埋設管の埋設
深度Dは次式によって求められる。
【0095】
【数13】D=C・(tr−ts
【0096】ここで、trは埋設管エコーのピークタイ
ムである。
【0097】次いで、次元平面での補間処理について説
明する。本実施形態ではコンクリート表面において互い
に垂直な軸であるx軸とy軸を決定し、そのxy軸と重
なる2辺を含む正方形の内部を等間隔な格子状に探査を
行う。そして、埋設管の材質推定を行った後の深度推定
結果の情報を合成して、3次元の画像情報を構成して出
力することができる。しかしながら、いままでの処理で
は、埋設管があるべきポイントにおいて、埋設管を推定
することができないというような抽出漏れが発生する可
能性がある。そこで、最後に2次元平面での埋設管の補
間を行う。埋設管の補間は以下の2つの条件を満たすも
のと仮定して行う。 (1)埋設管の形状は管状であり、直線性が高い。 (2)2次元平面上において、埋設管は2次元平面の端
から端につながっている。 この2つの条件を満たすものと仮定してハフ変換を適用
する。ハフ変換は線分を検出するのに非常に有効な方法
である。
【0098】次いで、図33の各サブルーチンの処理に
ついて詳述する。
【0099】図34は、図33のサブルーチンである材
質推定処理(ステップS63)を示すフローチャートで
ある。図34において、まず、ステップS71において
埋設管を推定するメンバーシップ関数の各パラメータを
初期設定し、ステップS72において、先のステップS
62で計算されたウェーブレット変換処理によって計算
されたウェーブレット係数に基づいて、時間−周波数平
面でウェーブレット係数が局所的にピークをもつ時間を
ピークタイムとして抽出する。次いで、ステップS73
においてピークタイムにおける最大ウェーブレット係数
Pのときのピーク周波数fpeakを計算し、ステップS7
4においてウェーブレット係数がP/2となるときの周
波数で高い方の第1の周波数fhighと低い方の第2の周
波数flo wを計算する。そして、ステップS75におい
て数10を用いて周波数の広がり度合いFrateを計算
し、ステップS76において各埋設管に対してピーク周
波数fpeak及び周波数の広がり度合いFrateに基づい
て、図42のメンバーシップ関数を用いて、メンバーシ
ップ関数値Mf,MFを計算した後、数11を用いて各埋
設管の所属度Mvalue(=Mf・MF)を算出する。
【0100】次いで、ステップS77において1つの埋
設管のデータを選択し、ステップS78において埋設管
の所属度においてMvalue>0であるか否かが判断さ
れ、YESのときはステップS79に進む一方、NOの
ときはステップS80に進む。ステップS79では、そ
のときのピークタイムを対応する埋設管として推定し
て、処理メモリ25に記憶してステップS81に進む。
一方、ステップS80では、そのときのピークタイムは
埋設管ではないと判断し、処理メモリ25に記憶せず、
ステップS81に進む。次いで、ステップS81におい
て当該埋設管の所属度において一番高いピークポイント
を埋設管エコーの反射時刻と推定して処理メモリ25に
記憶し、他のピークポイントを処理メモリ25に記憶し
ない。そして、ステップS82において未処理の埋設管
のデータはあるかか否かが判断され、YESのときは、
ステップS83において別の1つの埋設管のデータを選
択して、ステップS78に戻り、上述の処理を繰り返
す。一方、ステップS82でNOのときは元のメインル
ーチンに戻る。
【0101】図35は、図33のサブルーチンである埋
設深度推定処理(ステップS64)を示すフローチャー
トである。図35において、まず、ステップS91にお
いて底面エコーが表れている波形を選択し、数12を用
いて音速Cを計算した後、ステップS92において数1
3を用いて各埋設管の埋設探度Dを計算して、元のメイ
ンルーチンに戻る。
【0102】
【実施例】さらに、本実施形態のファジィ関数であるメ
ンバーシップ関数の諸設定値を決定するために単純な試
験体による予備実験を行う。本発明者が行った予備実験
において、実験に供したコンクリート(1つの実施例)
は、図43に示すような試験体を用いた。実験では図4
2のA〜Dに示す4点による計測を実施した。
【0103】試験体の図43の位置AからDの各位置に
おける超音波エコーの測定波形を図44に示す。図44
から、これらのエコー波形には埋設管エコー以外にいく
つかのエコーが多く畳重しており、また、隣り合うエコ
ーが時間的に十分に分離していないために埋設管エコー
のみを解析するのは困難であることが予想される。
【0104】各埋設管エコーのウェーブレット変換の結
果を図45に示す。ここで、各埋設管の次の( )内は
直径[mm]を示す。図45の(c)の場合、複数のピ
ークタイムを抽出することが予想される。そのため、そ
れらのピークタイムを検討するためには埋設管の材質推
定が必要であることが推察される。埋設管以外のピーク
タイムが発生している原因としては、コンクリート内に
存在する大きな気泡などによる影響と考えられる。
【0105】図45の結果から各埋設管によるピークタ
イムのときの各ウェーブレット平面における周波数スペ
クトルを図46に示す。図46の各ピークタイムの波形
からピーク周波数fpeakと周波数の広がり度合いFrate
を求めると以下のようになる。
【0106】(1)CD管(28)のとき
【数14】fpeak=225(kHz)
【数15】 Frate =(510−225)/(225−60) =285/165 =1.78125
【0107】(2)鋼管(25)のとき
【数16】fpeak=320(kHz)
【数17】 Frate =375/160 =2.34375
【0108】(3)鋼管(19)のとき
【数18】fpeak=320(kHz)
【数19】 Frate =320/115 =2.782608696 (4)鉄筋(20)のとき
【数20】fpeak=190(kHz)
【数21】 Frate =65/55 =1.181818182
【0109】上記の値を参照して、材質推定及び深度推
定を行う。
【0110】次いで、本発明者らが行った実験及びその
結果について説明する。実際の埋設管探査に適用した場
合の有効性を検討するために、複数の埋設管の存在する
コンクリートの超音波探査実験を行った。実際に供した
コンクリートの内部構成及び計測点を図47に示す。こ
こで、各計測点間の距離は5cmである。格子状に6×
6列にとって合計36ポイントを計測点とした。この実
験のファジィ関数に用いる値は予備実験により得られた
ピーク周波数fpeakとFrateを参照して決定す
る。以下に抽出の際に用いたそれぞれの値を表1に示
す。
【0111】
【表1】 本実験のファジィ関数に用いた緒値 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― fcenterwidthcenterwidth ――――――――――――――――――――――――――――――――――― CD管(28) 245 30 1.7 0.25 鋼管(25) 350 45 1.8 0.3 鋼管(19) 320 25 2.5 0.4 鉄筋(20) 195 10 1.2 0.3 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――
【0112】ここで、fcenterはファジィ関数の中心周
波数であり、fwidthはファジィ関数の端と中心との幅
である。同様に、Fcenterは周波数の広がり度合いの中
心であり、Fwidthは周波数の広がり度合いの幅であ
る。位置推定を行う際に必要となるコンクリート中の音
速は、図47のA点の探査波形を用いて計測した。その
ときの表面エコーのピークタイムは3.2μsec、底
面エコーのピークタイムは98.0μsecであった。
これらの値を用いて音速を求めると以下のようになる。
【0113】
【数22】 C =(0.15×2)/{(98.0−3.2)×10-6} =3164.556962[m/sec]
【0114】従って、深度推定にはこの音速C(=31
60m/sec)を用いる。次に、本発明者らによる実
験結果について説明する。ここで、3次元表示における
xyz軸を図48のように定義して、図33の埋設物探
査画像処理を実行して埋設物を3次元画像表示した。ま
た、埋設管は図48のようにコンクリート表面に平行に
埋設されている。
【0115】本発明者らの実験によれば、CD管の抽出
漏れが生じているが、補間することにより、正確に補間
されていることを確認した。また、実験においては、鋼
管(25)の抽出がとぎれていることを発見したが、実
際には横に一直線でつながっているので、この部分は抽
出漏れである。そこで、補間を行った結果では、抽出漏
れのところが正確に補間されていることを確認した。
【0116】次いで、深度推定結果に関する評価結果に
ついて説明する。各種埋設管の推定深度とその誤差を表
2に示す。
【0117】
【表2】 各種埋設管の深さ方向の誤差 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 本来の深度(cm) 推定深度(cm) 誤差(cm) 誤差(%) ――――――――――――――――――――――――――――――――――― CD管(28) 7.00 8.44 +1.44 +20.6 鋼管(25) 5.00 5.57 +0.57 +11.4 鋼管(19) 9.00 9.26 +0.26 +2.9 鉄筋(20) 3.00 3.54 +0.54 +18.0 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――
【0118】表2から明らかなように、深度に関わら
ず、すべての埋設物において実際よりも深い位置に推定
深度が存在している。しかし、深さ方向においての実用
に求められる精度はcmオーダーなので、誤差は許容範
囲内であるといえる。
【0119】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、超音波波形のウェーブレット変換結果における周波
数の広がりに注目して埋設管の材質推定を行った。ま
た、実際の埋設管の形状は直線部分が多いので、ハフ変
換を用いて抽出漏れの補間を行った。本手法が直線性の
高いCD管及び鋼管に対しては完全に抽出できることを
実験により示した。従って、本実施形態によれば、種々
の探査物体中で埋設物を容易にかつ高精度で探索するこ
とができ、しかも誰でも容易に埋設物の位置を視認によ
り確認することができる埋設物探査処理方法及び装置を
提供することができる。
【0120】以上の第2の実施形態においては、材質推
定処理(ステップS63)を実行しているが、本発明は
これに限らず、これを省略してもよい。
【0121】以上の第2の実施形態においては、2次元
平面での補間処理(ステップS65)を実行している
が、本発明はこれに限らず、これを省略してもよい。
【0122】以上の第2の実施形態においては、超音波
探査において図33の埋設物探査画像処理を実行して埋
設物の位置を探査しているが、本発明はこれに限らず、
超音波探査において、例えばXYスキャナを用いて例え
ば5mm間隔で反射波の波形を受信して図2の埋設物探
査画像処理を実行して埋設物の位置を探査するようにし
てもよい。
【0123】以上の第2の実施形態において、図33の
ステップS65における2次元平面での補間処理では、
ハフ変換による直線の補間処理を実行しているが、本発
明はこれに限らず、例えばスプライン関数などの直線又
は曲線の所定の補間関数を用いて補間処理を実行しても
よい。
【0124】<第1及び第2の実施形態に係る発明の概
念>以上の第1及び第2の実施形態は、探査物体中にお
いて所定の長さ方向で連続して延在する埋設物を、電磁
波又は超音波の送信波を探査物体の表面から放射し、上
記送信波の反射波を受信し、反射波のデータに基づいて
探査する埋設物探査処理方法及び装置を開示している。
【0125】第1の実施形態においては、受信した反射
波のデータに基づいて、上記埋設物の探査のための所定
の特徴パラメータのデータである濃度データを抽出し、
抽出された濃度データに基づいて、上記埋設物が連続し
て延在するという知識を用いて、すなわちその条件のも
とで上記推定処理(ステップS2及びS4)、3次元空
間上に配置する処理(ステップS4)、及び連結探査処
理(ステップS5)により埋設物の位置を推定し、埋設
物画像出力処理(ステップS7)では、推定された埋設
物の位置に基づいて、上記埋設物の画像を3次元画像の
形式で生成して出力している。
【0126】また、第2の実施形態においては、受信し
た反射波のデータに基づいて、上記埋設物の探査のため
の所定の特徴パラメータのデータであるウェーブレット
係数のデータを抽出し、抽出されたウェーブレット係数
のデータに基づいて、上記埋設物が連続して延在すると
いう知識を用いて、すなわちその条件のもとで上記埋設
深度推定処理(ステップS64)により埋設物の位置を
推定し、埋設物画像出力処理(ステップS66)では、
推定された埋設物の位置に基づいて、上記埋設物の画像
を3次元画像の形式で生成して出力している。
【0127】<変形例>以上の実施形態においては、図
2又は図33の埋設物探査画像処理のプログラムデータ
をCD−ROM45aに格納して実行するときにプログ
ラムメモリ24にロードして実行しているが、本発明は
これに限らず、CD−R、CD−RW、DVD、MOな
どの光ディスク又は光磁気ディスクの記録媒体、もしく
は、フロッピーディスクなどの磁気ディスクの記録媒体
など種々の記録媒体に格納してもよい。これらの記録媒
体は,コンピュータで読み取り可能な記録媒体である。
また、図2又は図33の埋設物探査画像処理のプログラ
ムデータを予めプログラムメモリ24に格納して当該画
像処理を実行してもよい。
【0128】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、探
査物体中において所定の長さ方向で連続して延在する埋
設物を、電磁波又は超音波の送信波を探査物体の表面か
ら放射し、上記送信波の反射波を受信し、反射波のデー
タに基づいて探査する埋設物探査処理方法又は装置にお
いて、上記受信した反射波のデータに基づいて、上記埋
設物の探査のための所定の特徴パラメータのデータを抽
出し、上記抽出された特徴パラメータのデータに基づい
て、上記埋設物が連続して延在するという知識を用いて
上記埋設物の位置を推定し、上記推定された埋設物の位
置に基づいて、上記埋設物の画像を3次元画像の形式で
生成して出力する。従って、種々の探査物体中で埋設物
を容易にかつ高精度で探索することができ、しかも誰で
も容易に埋設物の位置を視認により確認することができ
る埋設物探査処理方法及び装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る第1の実施形態である埋設物探
査システムの構成を示すブロック図である。
【図2】 図1の画像処理装置10のCPU20によっ
て実行される埋設物探査画像処理(メインルーチン)を
示すフローチャートである。
【図3】 図2のサブルーチンであるX方向の走査時の
反射波信号データに基づく埋設位置候補推定処理(ステ
ップS2)を示すフローチャートである。
【図4】 図2のサブルーチンであるY方向の走査時の
反射波信号データに基づく埋設位置候補推定処理(ステ
ップS3)を示すフローチャートである。
【図5】 図2のサブルーチンである連結探査処理(ス
テップS5)の第1の部分を示すフローチャートであ
る。
【図6】 図2のサブルーチンである連結探査処理(ス
テップS5)の第2の部分を示すフローチャートであ
る。
【図7】 図2のサブルーチンである埋設物抽出処理
(ステップS6)を示すフローチャートである。
【図8】 図1の埋設物探査システムにおいて用いる送
信波信号の周波数スペクトルを示すスペクトル図であ
る。
【図9】 図8の送信波信号の送信パルスの波形を示す
信号波形図である。
【図10】 図1の埋設物探査システムで用いる探査の
走査方法を示す平面図である。
【図11】 図1の埋設物探査システムで用いる埋設物
探査用送受信装置を備えた探査装置の測定原理を示す正
面図である。
【図12】 図1の埋設物探査システムによって測定さ
れた反射波群の双曲線パターンを示す図及び画像の写真
である。
【図13】 (a)は図1の埋設物探査システムによっ
て測定された受信波形の波形図であり、(b)はそのX
方向の探査結果画像の写真であり、(c)はそのY方向
の探査結果画像の写真である。
【図14】 (a)は図1の埋設物探査システムによっ
て測定された探査結果画像の写真であり、(b)は
(a)におけるLa線上の波形を示す波形図である。
【図15】 (a)は図1の埋設物探査システムによっ
て測定された探査結果画像の写真であり、(b)は
(a)のLb線上の波形の波形図であり、(c)はその
相互干渉部分の拡大図である。
【図16】 図1の埋設物探査システムによって測定さ
れた濃度分布を示すグラフである。
【図17】 図1の埋設物探査システムによって測定さ
れた候補領域の抽出結果を示す図であって、(a)はそ
の原画像の写真であり、(b)はその処理結果の画像を
示す図である。
【図18】 (a)及び(b)はそれぞれ図1の埋設物
探査システムによって測定された信号波形を示す波形図
であり、(c)は処理前の画像を示す図であり、(d)
は処理後の画像を示す図である。
【図19】 (a)は図1の埋設物探査システムによっ
て測定されたラベリング結果の画像を示す図であり、
(b)はその埋設位置推定結果の画像を示す図である。
【図20】 図1の埋設物探査システムによって測定さ
れた図19の領域N4の概略を示す3次元の斜視図であ
る。
【図21】 図1の埋設物探査システムによって測定さ
れた、極小点探査により埋設位置を推定できない例を示
す画像の図及び3次元の斜視図である。
【図22】 図1の埋設物探査システムによって実行さ
れた推定位置の連結処理を示す斜視図である。
【図23】 図1の埋設物探査システムにおいて用いる
埋設管抽出のためのメンバーシップ関数であって、
(a)は外周からの距離に関するメンバーシップ関数の
グラフであり、(b)は深度に関するメンバーシップ関
数のグラフである。
【図24】 図1の埋設物探査システムによって用いら
れた単独埋設管試験体の設計図を示す平面図である。
【図25】 図1の埋設物探査システムによって測定さ
れた図24の試験体の推定位置を示す平面図である。
【図26】 図1の埋設物探査システムによって測定さ
れた、設計図と推定位置との誤差を示す表である。
【図27】 図1の埋設物探査システムによって用いら
れた、複数近傍に存在する試験体の設計図を示す平面図
である。
【図28】 図1の埋設物探査システムによって測定さ
れた、図27の試験体の推定位置を示す平面図である。
【図29】 図1の埋設物探査システムによって測定さ
れた、試験体と推定位置との誤差を示す表である。
【図30】 図1の埋設物探査システムによって用いら
れた、試験体の内部構造を示す写真である。
【図31】 図1の埋設物探査システムによって測定さ
れた構成結果の比較を示し、(a)はそのときの試験体
の内部構造を示す写真であり、(b)はその探査結果で
ある3次元構成結果を示す写真である。
【図32】 本発明に係る第2の実施形態である埋設物
探査システムの構成を示すブロック図である。
【図33】 図32の画像処理装置110のCPU20
によって実行される埋設物探査画像処理(メインルーチ
ン)を示すフローチャートである。
【図34】 図33のサブルーチンである材質推定処理
(ステップS63)を示すフローチャートである。
【図35】 図33のサブルーチンである埋設深度推定
処理(ステップS64)を示すフローチャートである。
【図36】 図32の埋設物探査システムにおいて測定
される超音波波形の構成を示す正面図である。
【図37】 図32の埋設物探査システムにおける測定
位置による反射波の違いを示す正面図である。
【図38】 図32の埋設物探査システムによって測定
された、超音波エコー波形を示す波形図であって、
(a)は埋設管がないときを示し、(b)は埋設管があ
るときを示す。
【図39】 図32の埋設物探査システムによって測定
された、超音波エコー波形のウェーブレット変換の結果
であるウェーブレット係数を示す波形図であって、
(a)は埋設管がないときを示し、(b)は埋設管があ
るときを示す。
【図40】 図32の埋設物探査システムによって実行
される時間−集波須平面におけるピークの抽出処理を示
す平面図である。
【図41】 図32の埋設物探査システムによって測定
された周波数の広がりの例を示す図であって、(a)は
その時間−周波数平面における位置を示す図であり、
(b)はその周波数の広がりを示す周波数に対するウェ
ーブレット係数を示すグラフである。
【図42】 図32の埋設物探査システムによって用い
られるメンバーシップ関数を示すグラフであって、
(a)はピーク周波数に関するメンバーシップ関数を示
し、(b)は周波数の広がり度合いに関するメンバーシ
ップ関数を示す。
【図43】 図32の埋設物探査システムによって測定
された試験体の構成図及び測定位置(予備試験用)を示
す斜視図である。
【図44】 図32の埋設物探査システムによって測定
された各種埋設管のエコー波形を示す波形図であって、
(a)はCD管のときを示し、(b)は鋼管のときを示
し、(c)は別の鋼管のときを示し、(d)は鉄筋のと
きを示す。
【図45】 図32の埋設物探査システムによって測定
された各種埋設管の超音波エコー波形のウェーブレット
変換結果であるウェーブレット係数を示す波形図であっ
て、(a)はCD管のときを示し、(b)は鋼管のとき
を示し、(c)は別の鋼管のときを示し、(d)は鉄筋
のときを示す。
【図46】 図32の埋設物探査システムによって測定
された各種埋設管の周波数帯の広がりを示す周波数に対
するウェーブレット係数のグラフであって、(a)はC
D管のときを示し、(b)は鋼管のときを示し、(c)
は別の鋼管のときを示し、(d)は鉄筋のときを示す。
【図47】 図32の埋設物探査システムによって測定
された試験体内部の埋設管位置と計測点を示す平面図で
ある。
【図48】 図32の埋設物探査システムによって用い
る3次元表示の軸方向を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…埋設物探査用電磁波送受信装置、 1R…車輪、 1RR…車体、 2…送信アンテナ、 3…受信アンテナ、 4…送信機、 5…受信機、 6…コントローラ、 7…通信インターフェース、 10…画像処理装置、 20…CPU、 21…ROM、 22…RAM、 23…画像メモリ、 24…プログラムメモリ、 25…処理メモリ、 26…受信メモリ、 30…バス、 31…キーボードインターフェース、 32…マウスインターフェース、 33…ディスプレイインターフェース、 34…プリンタインターフェース、 35…ドライブ装置インターフェース、 41…キーボード、 42…マウス、 43…CRTディスプレイ、 44…プリンタ、 45…CD−ROMドライブ装置、 45a…CD−ROM、 51…通信ケーブル、 61…通信インターフェース。 90…埋設物、 91…探査物体、 92…探査面、 101…埋設物探査用超音波送受信装置、 102…送信プローブ、 103…受信アンテナ、 104…送信機、 105…受信機、 106…コントローラ、 107…通信インターフェース、 110…画像処理装置、 151…通信ケーブル、 200…接触媒体、 210…コンクリート(試験体)。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平11−6879(JP,A) 特開 平9−281229(JP,A) 特開 平10−293174(JP,A) 特開 平8−152481(JP,A) 特開 平10−221463(JP,A) 特開 平10−48348(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01V 1/30 G01S 13/88 G01S 15/88 G01V 3/38

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 探査物体中において所定の長さ方向で連
    続して延在する埋設物を、電磁波又は超音波の送信波を
    探査物体の表面から放射し、上記送信波の反射波を受信
    し、反射波のデータに基づいて探査する埋設物探査処理
    方法において、 上記受信した反射波のデータに基づいて、上記探査物体
    の表面とは直交する少なくとも1つの断面の濃度データ
    を有する画像データを生成し、上記埋設物が連続して延
    在するという知識を用いて上記生成した画像データから
    埋設物が存在しない画像データを除去することにより上
    記埋設物の候補点を示す少なくとも1つの断面の候補点
    画像データを生成するステップと、 上記生成された少なくとも1つの断面の候補点画像デー
    タを3次元空間上に仮想的に配置するように画像メモリ
    に格納するステップと、 上記画像メモリに格納された候補点画像データに基づい
    て、上記埋設物が連続して延在するという知識を用いて
    候補点を連結することにより上記埋設物の位置を推定す
    るステップと、 上記推定された埋設物の位置に基づいて、上記埋設物の
    画像を3次元画像の形式で生成して出力するステップと
    を含むことを特徴とする埋設物探査処理方法。
  2. 【請求項2】 請求項記載の埋設物探査処理方法にお
    いて、 上記埋設物の位置を推定するステップの後に、 (a)上記埋設物の両端が探査物体の端部に近く埋設物
    の深度が探査物体の層であるかぶり厚の間に位置しない
    とき埋設物である確率が高いという第1の規則と、 (b)上記埋設物の両端が探査物体の端部に遠く埋設物
    の深度が探査物体の層であるかぶり厚の間に位置すると
    き埋設物である確率が低いという第2の規則とを含むフ
    ァジィルールを用いて、 上記推定された埋設物の位置に基づいて、上記推定され
    た埋設物の位置が埋設物であるか否かを判断し、埋設物
    ではないと判断したときに上記推定された埋設物の位置
    のデータから除去するステップをさらに含むことを特徴
    とする埋設物探査処理方法。
  3. 【請求項3】 探査物体中において所定の長さ方向で連
    続して延在する埋設物を、超音波の送信波を探査物体の
    表面から放射し、上記送信波の反射波を受信し、反射波
    のデータに基づいて探査する埋設物探査処理方法におい
    て、 上記受信した反射波のデータに基づいて、探査物体の表
    面で反射した反射波の強度が最大となる時間と、探査物
    体の底面で反射した反射波の強度が最大となる時間とを
    求め、上記2つの時間及び探査物体の表面から底面まで
    の厚さに基づいて音速を計算し、上記計算された音速
    と、探査物体の表面で反射した反射波の強度が最大とな
    る時間と、埋設物で反射した反射波の強度が最大となる
    時間とに基づいて埋設物の深度を推定するステップと、 上記推定された埋設物の深度に基づいて、上記埋設物の
    画像を3次元画像の形式で生成して出力するステップ
    上記受信した反射波のデータに対してウェーブレット変
    換を行ってウェーブレット係数を計算するステップと、 上記計算されたウェーブレット係数に基づいて、当該ウ
    ェーブレット係数の最大値の周波数であるピーク周波数
    と、当該ウェーブレット係数の周波数の広がり度合いと
    に基づいて予め生成され埋設物の材質の所属度を示すメ
    ンバーシップ関数を用いて、埋設物の材質を推定するス
    テップとを 含むことを特徴とする埋設物探査処理方法。
  4. 【請求項4】 請求項記載の埋設物探査処理方法にお
    いて、 上記埋設物の深度を推定するステップの後に、 上記推定された埋設物の深度に基づいて、上記埋設物が
    連続して延在するという知識を用いて所定の補間関数に
    よる補間処理を行って埋設物の位置を推定するステップ
    をさらに含むことを特徴とする埋設物探査処理方法。
  5. 【請求項5】 探査物体中において所定の長さ方向で連
    続して延在する埋設物を、電磁波又は超音波の送信波を
    探査物体の表面から放射し、上記送信波の反射波を受信
    し、反射波のデータに基づいて探査する埋設物探査処理
    装置において、 上記受信した反射波のデータに基づいて、上記探査物体
    の表面とは直交する少なくとも1つの断面の濃度データ
    を有する画像データを生成し、上記埋設物が連続して延
    在するという知識を用いて上記生成した画像データから
    埋設物が存在しない画像データを除去することにより上
    記埋設物の候補点を示す少なくとも1つの断面の候補点
    画像データを生成する生成手段と、 上記生成手段によって生成された少なくとも1つの断面
    の候補点画像データを3次元空間上に仮想的に配置する
    ように画像メモリに格納する格納手段と、 上記画像メモリに格納された候補点画像データに基づい
    て、上記埋設物が連続して延在するという知識を用いて
    候補点を連結することにより上記埋設物の位置を推定す
    る位置推定手段と、 上記位置推定手段によって推定された埋設物の位置に基
    づいて、上記埋設物の画像を3次元画像の形式で生成し
    て出力する画像生成手段とを備えたことを特徴とする埋
    設物探査処理装置。
  6. 【請求項6】 請求項記載の埋設物探査処理装置にお
    いて、 上記推定手段の後段に設けられ、 (a)上記埋設物の両端が探査物体の端部に近く埋設物
    の深度が探査物体の層であるかぶり厚の間に位置しない
    とき埋設物である確率が高いという第1の規則と、 (b)上記埋設物の両端が探査物体の端部に遠く埋設物
    の深度が探査物体の層であるかぶり厚の間に位置すると
    き埋設物である確率が低いという第2の規則とを含むフ
    ァジィルールを用いて、 上記推定された埋設物の位置に基づいて、上記推定され
    た埋設物の位置が埋設物であるか否かを判断し、埋設物
    ではないと判断したときに上記推定された埋設物の位置
    のデータから除去する除去手段をさらに備えたことを特
    徴とする埋設物探査処理装置。
  7. 【請求項7】 探査物体中において所定の長さ方向で連
    続して延在する埋設物を、超音波の送信波を探査物体の
    表面から放射し、上記送信波の反射波を受信し、反射波
    のデータに基づいて探査する埋設物探査処理装置におい
    て、 上記受信した反射波のデータに基づいて、探査物体の表
    面で反射した反射波の強度が最大となる時間と、探査物
    体の底面で反射した反射波の強度が最大となる時間とを
    求め、上記2つの時間及び探査物体の表面から底面まで
    の厚さに基づいて音速を計算し、上記計算された音速
    と、探査物体の表面で反射した反射波の強度が最大とな
    る時間と、埋設物で反射した反射波の強度が最大となる
    時間とに基づいて埋設物の深度を推定する深度推定手段
    と、 上記深度推定手段によって推定された埋設物の深度に基
    づいて、上記埋設物の画像を3次元画像の形式で生成し
    て出力する画像生成手段と 上記受信した反射波のデータに対してウェーブレット変
    換を行ってウェーブレット係数を計算する計算手段と、 上記計算手段によって計算されたウェーブレット係数に
    基づいて、当該ウェーブレット係数の最大値の周波数で
    あるピーク周波数と、当該ウェーブレット係数の周波数
    の広がり度合いとに基づいて予め生成され埋設物の材質
    の所属度を示すメンバーシップ関数を用いて、埋設物の
    材質を推定する材質推定手段とを 備えたことを特徴とす
    る埋設物探査処理装置。
  8. 【請求項8】 請求項記載の埋設物探査処理装置にお
    いて、 上記深度推定手段の後段に設けられ、 上記深度推定手段によって推定された埋設物の深度に基
    づいて、上記埋設物が連続して延在するという知識を用
    いて所定の補間関数による補間処理を行って埋設物の位
    置を推定する位置推定手段ををさらに備えたことを特徴
    とする埋設物探査処理装置。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至記載の埋設物探査処理方
    法を含む埋設物探査処理プログラムを記録したことを特
    徴とする埋設物探査処理プログラムを記録した記録媒
    体。
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