JP6478578B2 - 探査装置 - Google Patents
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前記制御部が、
取得した複数の前記断面データそれぞれにおいて、前記断面データにおいて前記埋設管が存在する可能性のある位置にマーカを設定するマーカ設定部と、
複数の前記断面データそれぞれにおいて、前記マーカそれぞれの3次元座標を取得する座標取得部と、
一の前記断面データである第1断面データ上に存在する前記マーカである第1マーカと、隣接する他の前記断面データである第2断面データ上に存在する前記マーカである第2マーカとが同一の前記埋設管を示しているかを、前記座標取得部により取得された前記第1マーカの3次元座標及び前記第2マーカの3次元座標に基づいて判定する同一埋設管判定部と、
当該同一埋設管判定部により同一の前記埋設管を示していると判定された前記第1マーカ及び前記第2マーカの3次元座標同士を線分で結ぶ結線部と、
当該結線部により結ばれた前記線分を2次元平面上に投影した探査マップを生成する探査マップ生成部と、を備え、
前記同一埋設管判定部が、
前記第1マーカの3次元座標に対して、前記第2マーカの3次元座標が、隣接する前記第1断面データと前記第2断面データとの距離の1.2倍の距離以内にあり、
前記第1マーカの3次元座標と前記第2マーカの3次元座標とを結ぶベクトルの延長線上に、前記第1断面データ及び前記第2断面データとは異なる前記断面データである第3断面データが存在し、
当該第3断面データ上に存在する前記マーカである第3マーカが前記ベクトルの方向に存在する場合に、前記第1マーカと前記第2マーカとが同一の前記埋設管を示していると判定する点にある。
このような構成により、作業者は探査装置を、互いに平行にまたは直交するように設定された複数の走査ライン上を走査させることのみで、探査範囲における埋設管の位置を、2次元の探査マップ上で把握することができる。
このため、探査範囲を全面走査する場合に比べ、設定する走査ラインを少なくすることができ、断面データ取得部により取得する断面データの数を少なくできる。これにより、地中の探査を行う場合に必要な電波速度を補正するための演算量を少なくできるため、探査マップ生成までにかかる演算負荷を少なくすることができる。
上記特徴構成によれば、結線部により、第1断面データ上の第1マーカの3次元座標と第2断面データ上の第2マーカの3次元座標との間で、埋設管の存在する可能性の高い位置に線分を引くにあたり、同一埋設管判定部は、第1マーカの3次元座標に対して、第2マーカの3次元座標が、隣接する第1断面データと第2断面データとの距離の1.2倍の距離以内にあるものを用いると共に、第3断面データを用いることで、より高精度に埋設管の存在する可能性の高い位置を判定することができる。すなわち、埋設物の調査にかかる作業時間を抑えつつ、探査範囲における埋設物の位置をより高精度に取得し、視覚的に把握し易いように可視化できる探査装置を実現できる。
前記第3マーカが前記ベクトルの方向に存在するとみなす点にある。
前記結線部により結ばれた前記線分を、深さ方向における当該線分の座標位置に基づいて場合分けして表示するように構成された点にある。
以下では本発明の実施形態に係る探査装置3を、図を用いて説明する。図1及び図2に示すように、探査装置3の一実施の形態は、送受信手段であるアンテナ31と、送受信器で得られた信号を処理する制御部30とを、主な機器として備えて構成されている。そして、本実施形態にあっては、制御部30における信号処理にその特徴がある。
図2に示すように、探査装置3は、大きく分けて、アンテナ31、制御部30、表示部32を備える。制御部30は、アンテナ31で受信した電磁波を信号処理し、表示部32は、制御部30で信号処理された探査マップsを可視化した形態で作業者に表示する。
探査装置3のアンテナ31は、好ましくは複数のアンテナ素子から構成されると良い。探査装置3は、アンテナ31を通じてマイクロ波領域のパルス状の電磁波を地中に向けて所定の繰り返し周波数で放射するための高周波電源と送信部(いずれも不図示)、及びアンテナ31を通じて地中から反射してきた反射波を受信する受信部(不図示)を備える。
表示部32は、探査マップsを作業者が視覚的に確認できる形態で表示するフラットパネルディスプレイからなる。具体的には、フラットパネルディスプレイには、探査マップsが、図4(b)に示す形態で可視化して表示される。作業者は表示部32に表示された探査マップsを目視することで、探査範囲SAにおける埋設管Xの位置を把握することが可能となる。図1(b)に示すように、フラットパネルディスプレイは探査装置3の上面に探査装置3を手押しする作業者から良く見えるように傾斜姿勢で設けられる。
探査装置3は、受信部で受け取った受信信号を適宜増幅し、増幅された受信信号を信号処理することで、表示部32に表示できる形態とする。より詳しくは、制御部30は、受信信号に基づいて断面データPを取得する断面データ取得部40と、取得した断面データPから座標群データpを生成するためのマーカ設定部41及び座標取得部42、ならびに生成された座標群データpから探査マップsを生成するための座標群データ処理部50と、を備える。
断面データ取得部40は、作業者によって探査装置3が走査ラインSL上で走査されたときに、当該走査ラインSLそれぞれについて、断面データPを取得する。断面データPは、上述のように、位置検出センサユニット及び受信部で受信した受信信号に基づいて断面データ取得部40で取得される。
マーカ設定部41は、断面データ取得部40により取得された断面データPそれぞれにおいて、当該断面データPにおいて埋設管Xが存在する可能性のある位置にマーカmを設定する。マーカmは、設定された空間位置に埋設管Xが存在する可能性が高いことを示す情報である。
座標取得部42は、断面データ取得部40によって取得された複数の断面データPそれぞれにおいて、断面データPに含まれるマーカmそれぞれの3次元座標を取得する。本実施形態では、3次元座標は、図中x方向、y方向、z方向のそれぞれの絶対位置を示す(x、y、z)で表される。
同一埋設管判定部51は、座標群データpに含まれる3次元座標のうちの2点が、同一の埋設管Xを示しているか否かを、それらの位置関係に基づいて判定するように構成される。
結線部52は、同一埋設管判定部51により同一の埋設管Xを示していると判定された一のマーカm及び他のマーカmの3次元座標同士を結ぶ線分を3次元空間上に配置する。具体的には、図4(a)に示すように、同一埋設管判定部51によって求められた、同一の埋設管Xを示す2点同士が線分で結ばれる。具体的には、図4(a)においてはL1〜L4の線分が結ばれる。
本実施形態においては、座標群データ処理部50は、深さ方向反映部53を備える。方向反映部53は、結線部52により結ばれた線分を、深さ方向(図中z方向)における当該線分の座標位置に基づいて場合分けして表示する。
探査マップ生成部54は、結線部52により配置された3次元空間上の線分を2次元平面上に投影し表示する。より詳しくは、探査マップ生成部54は、3次元空間上の線分を、探査範囲SAの表面(図中、x−y平面)上に投影することで探査マップsを生成し、当該探査マップsを表示部32に表示させる。すなわち、3次元空間上の線分を、探査範囲SAの表面(図中、x−y平面)から見たときの様子を、探査マップsとして生成する。
上記第1実施形態においては、探査範囲SAにおいて埋設管Xが一方向にのみ敷設されていることがあらかじめ分かっている場合の例を示した。この場合には、上述のように、走査ラインSLを、図3(a)に示すようにy方向のみに一定の間隔で設けるだけでも構わない。
第3実施形態として、同一埋設管判定部51が第1実施形態とは異なる方法で、座標群データpのうちの2点が同一の埋設管Xを示していると判定する場合の構成の一例を示す。本実施形態においては、探査範囲SAにおいて、x方向に平行な走査ラインSLと、y平行な走査ラインSLとを設定する場合の例を示す。その他の構成については、第1実施形態と同様のため、説明を省略する。
(1)同一埋設管判定部51による判定方法は、上記第1〜第3実施形態において示した方法に限らない。例えば、一の断面データPにおけるマーカmの3次元座標と、他の断面データPにおけるマーカmの3次元座標との距離が所定の距離内に存在する場合に、同一の埋設管を示すものと判定しても構わない。
30 :制御部
41 :マーカ設定部
42 :座標取得部
51 :同一埋設管判定部
52 :結線部
54 :探査マップ生成部
P :断面データ
Pa〜Pc:断面データ
Pa2〜Pe2:断面データ
SA :探査範囲
SL :走査ライン
X :埋設管
a1、a2、b1〜b3、c1〜c4:3次元座標
m :マーカ
s :探査マップ
Claims (3)
- 地表上の探査範囲において互いに平行に又は直交するように設定された複数の走査ラインに沿って走査されたときに、地中に向けて放射した探査用電磁波の反射波を処理し、前記走査ラインを含む垂直断面視での埋設管の埋設状況を示す断面データを取得する制御部を備えた探査装置であって、
前記制御部が、
取得した複数の前記断面データそれぞれにおいて、前記断面データにおいて前記埋設管が存在する可能性のある位置にマーカを設定するマーカ設定部と、
複数の前記断面データそれぞれにおいて、前記マーカそれぞれの3次元座標を取得する座標取得部と、
一の前記断面データである第1断面データ上に存在する前記マーカである第1マーカと、隣接する他の前記断面データである第2断面データ上に存在する前記マーカである第2マーカとが同一の前記埋設管を示しているかを、前記座標取得部により取得された前記第1マーカの3次元座標及び前記第2マーカの3次元座標に基づいて判定する同一埋設管判定部と、
当該同一埋設管判定部により同一の前記埋設管を示していると判定された前記第1マーカ及び前記第2マーカの3次元座標同士を線分で結ぶ結線部と、
当該結線部により結ばれた前記線分を2次元平面上に投影した探査マップを生成する探査マップ生成部とを備え、
前記同一埋設管判定部が、
前記第1マーカの3次元座標に対して、前記第2マーカの3次元座標が、隣接する前記第1断面データと前記第2断面データとの距離の1.2倍の距離以内にあり、
前記第1マーカの3次元座標と前記第2マーカの3次元座標とを結ぶベクトルの延長線上に、前記第1断面データ及び前記第2断面データとは異なる前記断面データである第3断面データが存在し、
当該第3断面データ上に存在する前記マーカである第3マーカが前記ベクトルの方向に存在する場合に、前記第1マーカと前記第2マーカとが同一の前記埋設管を示していると判定する探査装置。 - 前記第3断面データにおいて前記ベクトルの延長線が交わる位置から一定の距離内に、前記第3マーカが存在する場合に、
前記第3マーカが前記ベクトルの方向に存在するとみなす請求項1に記載の探査装置。 - 前記探査マップ生成部が、
前記結線部により結ばれた前記線分を、深さ方向における当該線分の座標位置に基づいて場合分けして表示するように構成された請求項1又は2に記載の探査装置。
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