JP2006162321A5 - - Google Patents

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超音波探傷検査による欠陥識別方法とその装置
本願発明は、溶接継手等の検査部を超音波探傷検査によって非破壊検査する場合の欠陥識別方法とその装置に関するものである。
従来より、溶接継手等はその信頼性を確認するために割れやブローホール等の欠陥の有無が検査されている。このような欠陥を検査する手段として、非破壊検査の超音波探傷検査(UT)が知られている。この超音波探傷検査は、被検査体の表面に探触子を密着させ、この探触子から被検査体に入射させた超音波の反射波又は回折波によって欠陥を検出するものであり、入射させた超音波の反射波又は回折波を検出するまでの時間によって欠陥の位置を知ることができる。
図19は超音波探傷方法の一例を示す図であり、(a) は超音波探傷方法の模式図、(b) はその探傷波形の模式図である。この超音波探傷方法は、一般にTOFD(Time of Flight Diffraction)法と呼ばれている。図示する例は、このTOFD法によって被検査体100の被検査部である溶接継手部101を検査する例であり、溶接継手部101の両側に送信探触子102Aと受信探触子102Bとを対向配置し、送信探触子102Aから溶接継手部101の溶接線方向と直交する方向に超音波を入射し、その反射を受信探触子102Bで受けて超音波探傷検査を行っている。
この例の場合、溶接継手部101から所定距離離れた位置から送信した超音波によって、被検査体100の全板厚方向を検査するように構成されている。このような超音波探傷方法によると、送信探触子102Aから発した超音波が被検査体100の表面を伝わって受信探触子102Bで検出されるラテラル波aと、被検査体100の底面で反射した底面反射波bと、これらの間の欠陥103で回折した回折波の上端波cと下端波dとを受信探触子102Bで検出し、この信号によって、欠陥103の存在と欠陥103の位置を検出している。このように、TOFD法によって欠陥103を検出した場合、1つの欠陥に対して上端と下端の2つの信号が検出される。また、この例の場合、溶接継手部101に沿って超音波探触子102A,102Bを移動させることにより、溶接継手部101の溶接線方向(走査方向)の全線を超音波探傷する。
しかし、このTOFD法の探傷画像は、従来のパルス反射法による探傷画像に比べてノイズが高く、前記したように1つの欠陥103から検出される上端波cと下端波dの2つの信号を1つの欠陥であると判断するためには、TOFD法に関する熟練した知識が必要である。また、熟練した検査員であっても欠陥の性状によっては、欠陥の上下端を誤って認識したり、欠陥を誤判定する可能性がある。しかも、ノイズ(妨害エコー)としては、表面を伝搬するラテラル波、底面反射波、溶接金属中で発生する材料ノイズ等があり、これらからの超音波エコーが欠陥からの回折波と混在するので、検査員による欠陥判定は難しく、時間を要しているのが実状である。
この種の従来技術として、TOFD法での欠陥判定が容易に行えるように、オーステナイト系鋼の粗粒材を超音波探傷した時の超音波探傷信号を波形分離した後、位相の一致しないノイズエコーをゼロに近くし、位相の一致する欠陥部エコーを掛け合わせて増幅させることによって欠陥部エコーを高S/N比で検出しようとするものがある(例えば、特許文献1参照。)。
また、超音波検査信号に対して方向多次元型基底を用いてウェーブレット変換を行い、そのウェーブレット変換係数から特徴抽出を行い、その特徴量から超音波信号の評価対象が、きずエコーか疑似エコーかを確実に判別できるようにしたものや(例えば、特許文献2参照。)、被検査対象物から得られる超音波エコー信号を回転型ウェーブレット変換することにより疑似エコーを低減させて不良個所を精度よく検出できるようにしたものもある(例えば、特許文献3参照。)。
特開2002−139479号公報(第3,5頁、図2) 特開2001−165912号公報(第2頁、図2) 特開2003−66017号公報(第2頁、図1)
しかしながら、前記した特許文献1の場合、複数の周波数帯域で欠陥からの超音波エコーが無いような検査対象物では、検査のために複数に分離した波形を掛け合わせるので、1つでも欠陥信号が0であった場合、欠陥信号が全く得られなくなる場合があり、安定した欠陥検査ができなくなるおそれがある。
また、この特許文献1の場合、TOFD法超音波探傷で必ず発生するラテラル波及び底面反射エコー(いずれも妨害エコー)を除去することができず、表面付近及び底面付近の欠陥を容易に検出することができない。したがって、この特許文献1を適用しただけでは欠陥信号のS/N比を向上させることが困難な場合がある。
さらに、前記特許文献2,3は、ウェーブレット変換を行って不良個所を精度よく検出しようとすることは記載されているが、これらはTOFD法による超音波探傷ではないため、本願発明のようなTOFD法において容易に欠陥判定を行うことができるものではない。
その上、このような超音波探傷検査によって検出される欠陥信号は、前記したように、1つの欠陥に対して上端波信号と下端波信号の2つの信号が検出されるが、従来は、この2つの信号を1つの欠陥であると判断するためには、TOFD法に関する熟練した知識が必要である。しかも、熟練した知識を有していても、欠陥の性状によっては、誤判定する可能性がある。さらに、熟練検査員であっても欠陥の上下端を識別し、欠陥位置や寸法を算出するには、多大な時間を要する。その上、この欠陥の位置や欠陥の大きさによっては早期対策が必要な場合があるため、欠陥位置や欠陥寸法を知ることが重要な場合がある。
そこで、本願発明者は、超音波探傷検査において、その検査結果を評価する場合に、検出された欠陥の上端波又は下端波の形状に着目し、この上端波又は下端波の形状から欠陥の上端又は下端を識別して欠陥と判定できる欠陥識別方法を発明した。
本願発明の欠陥識別方法は、被検査体の検査部両側に送信探触子と受信探触子とを対向配置し、送信探触子から被検査体内に超音波を送信し、該被検査体内からの超音波エコーを受信探触子で受信する超音波探傷検査によって被検査体の検査部を走査して欠陥を識別する欠陥識別方法であって、前記送信探触子から発した超音波が被検査体の表面を伝わって受信探触子で検出されるラテラル波と被検査体の底面で反射して受信探触子で検出される底面反射波との間の欠陥で回折した回折波を検出し、該回折波にウェーブレット基底関数を用いウェーブレット解析を行うことにより欠陥の上端又は下端を識別している。これにより、検出した回折波から欠陥の上端又は下端を識別して欠陥判定を容易に行い、誤判定を防止することができる。
また、この超音波探傷検査による欠陥識別方法において、前記受信探触子で検出した欠陥からの全ての回折波にウェーブレット基底関数を用いたウェーブレット解析を行い、該回折波と前記ウェーブレット解析で識別した欠陥の上端又は下端の回折波とを組み合わせ、前記受信探触子で検出した回折波から欠陥の上下端を識別し、該上下端の位置情報に基いて欠陥の位置・寸法を算出するようにしてもよい。
また、前記超音波探傷検査による欠陥識別方法において、前記受信探触子で検出した欠陥からの全ての回折波にウェーブレット基底関数を用いたウェーブレット解析を行い、該回折波と前記ウェーブレット解析で識別した欠陥の上端又は下端の回折波とを組み合わせ、前記受信探触子で検出した板厚方向及び走査方向に複数個存在する欠陥からの回折波から欠陥の上下端を識別して欠陥の性状を特定し、該欠陥の性状に基いて欠陥の位置法を算出するようにしてもよい。この性状の特定としては、上下端が分離した欠陥なのか、上下端が分離不能な欠陥なのかが特定される。これにより、被検査体から検出された回折波から欠陥の位置と大きさを算出することができる。
さらに、被検査体の検査部両側に送信探触子と受信探触子とを対向配置し、送信探触子から被検査体内に超音波を送信し、被検査体内からの超音波エコーを受信探触子で受信して被検査体の検査部を走査して欠陥を識別する超音波探傷検査による欠陥識別方法であって、前記被検査体に応じて前記探触子の配置から幾何学計算で得られる底面反射波が現れる位置近傍で、予め設定した底面反射波のしきい値を超える超音波エコーを検出し、該超音波エコーの立ち上がり位置を底面反射波の開始位置とし、この位置よりも時間的に遅れて現れる超音波エコーの強度をゼロとすることにより底面反射波を除去すると共に、前記送信探触子と受信探触子との走査方向の各位置で得られた超音波信号の平均値を求め、前記各位置で得られた超音波信号から該平均値を減算することによってラテラル波を除去して欠陥信号を強調させ、該欠陥信号に前記したウェーブレット解析を行って欠陥の上端又は下端を識別するようにしてもよい。
また、被検査体の検査部両側に送信探触子と受信探触子とを対向配置し、送信探触子から被検査体内に超音波を送信し、被検査体内からの超音波エコーを受信探触子で受信して被検査体の検査部を走査して欠陥を識別する超音波探傷検査による欠陥識別方法であって、前記走査方向の超音波の広がりによって生じる曲線状の信号が現れる位置を、前記送信探触子と受信探触子の配置と走査位置から、予め被検査体の深さごとに対応した曲線式として求め、該曲線式を用いて合成開口処理を行うことにより探触子の走査方向に検出される曲線状の欠陥信号を頂点に集中させて増幅し、該欠陥信号に前記したウェーブレット解析を行って欠陥の上端又は下端を識別するようにしてもよい。
さらに、被検査体の検査部両側に送信探触子と受信探触子とを対向配置し、送信探触子から被検査体内に超音波を送信し、被検査体内からの超音波エコーを受信探触子で受信して被検査体の検査部を走査して欠陥を識別する超音波探傷検査による欠陥識別方法であって、前記被検査体に応じて前記探触子の配置から幾何学計算で得られる底面反射波が現れる位置近傍で、予め設定した底面反射波のしきい値を超える超音波エコーを検出し、該超音波エコーの立ち上がり位置を底面反射波の開始位置とし、この位置よりも時間的に遅れて現れる超音波エコーの強度をゼロとすることにより底面反射波を除去する欠陥信号の強調と、前記走査方向の超音波の広がりによって生じる曲線状の信号が現れる位置を、前記送信探触子と受信探触子の配置と走査位置から、予め被検査体の深さごとに対応した曲線式として求め、該曲線式を用いて合成開口処理を行うことにより探触子の走査方向に検出される曲線状の前記欠陥信号を頂点に集中させる増幅と、前記送信探触子と受信探触子との走査方向の各位置で得られた超音波信号の平均値を求め、前記各位置で得られた超音波信号から該平均値を減算することによってラテラル波を除去する欠陥信号の強調とを行い、該強調させた欠陥信号に、前記ウェーブレット解析を行って欠陥の上端又は下端を識別するようにすれば、より欠陥を検出するのに好ましい画像を得ることができる。
また、前記いずれかの超音波探傷検査による欠陥識別方法において、前記ウェーブレット解析によって強調した欠陥信号を予め想定される強度でしきい値処理をして二値化データとし、該二値化データとした欠陥信号に前記ウェーブレット解析による処理を行う前の超音波信号を乗算することにより欠陥信号を強調し、該強調した欠陥信号に対し、予め想定される強度でしきい値処理を行うことにより欠陥信号を強調するようにすれば、より欠陥を強調した欠陥識別が可能となる。
一方、本願発明の欠陥識別装置は、被検査体の検査部両側に送信探触子と受信探触子とを対向配置し、該送信探触子から被検査体内に超音波を送信して被検査体内からの超音波エコーを受信探触子で受信して検査部を走査する計測装置を備えた制御装置を設け、該制御装置に、前記被検査体内の欠陥で回折した回折波にウェーブレット基底関数を用いウェーブレット解析を行って欠陥の上端又は下端を識別する信号処理装置を設けている。これにより、検出した回折波から欠陥の上端又は下端を識別して欠陥判定を容易に行い、誤判定を防止することができる。
また、この超音波探傷検査による欠陥識別装置において、前記制御装置に、前記受信探触子で検出した欠陥からの全ての回折波にウェーブレット基底関数を用いたウェーブレット解析を行った回折波と、前記ウェーブレット解析で識別した欠陥の上下端の回折波とを組み合わせ、前記受信探触子で検出した回折波から欠陥の上下端を識別する機能と、該欠陥の上下端の識別を行った位置情報に基いて欠陥の位置・寸法を算出する機能とを備えさせてもよい。
また、前記超音波探傷検査による欠陥識別装置において、前記制御装置に、前記受信探触子で検出した欠陥からの全ての回折波にウェーブレット基底関数を用いたウェーブレット解析を行った回折波と、前記ウェーブレット解析で識別した欠陥の上下端の回折波とを組み合わせ、前記受信探触子で検出した回折波から欠陥の上下端を識別する機能と、前記受信探触子で検出した板厚方向及び走査方向に複数個存在する欠陥の回折波から欠陥の上下端を識別して欠陥の性状を特定し、該欠陥の性状に基いて欠陥の位置法を算出する機能を備えさせてもよい。
さらに、前記制御装置に、前記被検査体に応じて前記探触子の配置から幾何学計算で得られる底面反射波が現れる位置近傍で、予め設定した底面反射波のしきい値を超える超音波エコーを検出し、該超音波エコーの立ち上がり位置よりも時間的に遅れて現れる超音波エコーの強度をゼロとすることにより底面反射波を除去する底面反射波除去装置と、前記送信探触子と受信探触子との走査方向の各位置で得られた超音波信号の平均値を求め、前記各位置で得られた超音波信号から該平均値を減算することによってラテラル波を除去して欠陥信号を強調させるラテラル波除去装置とを設けてもよい。
また、前記制御装置に、走査方向の超音波の広がりによって生じる曲線状の信号が現れる位置を、前記送信探触子と受信探触子の配置と走査位置から、予め被検査体の深さごとに対応した曲線式として求めて前記計測装置に記録し、該曲線式を用いて合成開口処理を行うことにより探触子の走査方向に検出される曲線状の欠陥信号を頂点に集中させて増幅する合成開口装置を設けてもよい。
さらに、前記欠陥識別装置において、前記制御装置に、前記被検査体に応じて前記探触子の配置から幾何学計算で得られる底面反射波が現れる位置近傍で、予め設定した底面反射波のしきい値を超える超音波エコーを検出し、該超音波エコーの立ち上がり位置よりも時間的に遅れて現れる超音波エコーの強度をゼロとすることにより底面反射波を除去する底面反射波除去装置と、前記送信探触子と受信探触子との走査方向の各位置で得られた超音波信号の平均値を求め、前記各位置で得られた超音波信号から該平均値を減算することによってラテラル波を除去して欠陥信号を強調させるラテラル波除去装置と、走査方向の超音波の広がりによって生じる曲線状の信号が現れる位置を、前記送信探触子と受信探触子の配置と走査位置から、予め被検査体の深さごとに対応した曲線式として求めて前記計測装置に記録し、該曲線式を用いて合成開口処理を行うことにより探触子の走査方向に検出される曲線状の欠陥信号を頂点に集中させて増幅する合成開口装置とを設ければ、複数の処理の組み合わせによって効果的な欠陥検出ができる。
また、前記いずれかの欠陥識別装置において、前記制御装置に、ウェーブレット解析により強調した欠陥信号を予め想定される強度でしきい値処理をして二値化データとする二値化データ処理部と、該二値化データとした欠陥信号に前記ウェーブレット解析による処理を行う前の超音波信号を乗算して欠陥信号を強調する乗算部と、該乗算部で強調した欠陥信号に対し、予め想定される強度でしきい値処理を行うしきい値制御部とを設けるようにしてもよい。
本願発明は、以上の手段により、超音波探傷検査で欠陥の上端又は下端を識別することができるので、超音波探傷検査に熟達した知識を有していなくても検査結果から容易に欠陥判定をすることが可能となる。
以下、本願発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本願発明に係る超音波探傷検査を行う欠陥識別装置の一実施形態を示す構成図である。以下の実施形態でも、被検査部として溶接継手部を例に説明する。
図示するように、この超音波探傷検査を行う欠陥識別装置1は、被検査体2の検査部である溶接継手部3の両側に送信探触子4と受信探触子5とが対向配置され、送信探触子4から溶接継手部3の走査方向(矢印で示す)と直交する方向に超音波uを入射し、その回折波ru(超音波エコー)を受信探触子5で受信することによって溶接継手部3を超音波探傷検査するように構成されている。これにより、一定の位置関係に配置された送信探触子4と受信探触子5とを被検査体2の表面上で走査させながら超音波を送受信して、TOFD法の超音波探傷検査を連続的に行う欠陥識別装置1が構成されている。50は溶接継手部であり、51は欠陥である。
前記送信探触子4と受信探触子5とは、配線6によって計測装置7に設けられた超音波送受信器8に接続されている。計測装置7には、A/D変換器9が設けられており、記録装置10に探傷結果データが記録されている。また、この記録装置10に記録されたデータは、信号処理装置11によって信号処理され、ディスプレイ等の表示装置12で表示できるように構成されている。この表示装置12は、前記計測装置7にも接続されており、計測装置7からの信号も表示できるように構成されている。この例では、これら計測装置7や信号処理装置11等が制御装置20に備えられている。
図2は被検査体を超音波探傷した計測生データの超音波信号を画像として表示した写真である。図示する横軸が走査方向の距離を示し、縦軸が回折波を受信するまでの時間を示している。
前記被検査体2内に超音波を入射してその反射した超音波エコーを計測し、その計測生データの強弱を波形で示し、プラス側を白色、マイナス側を黒色とし、その間を灰色の中間調で色変換してディスプレー上に表示すると、このような画像として表示される。この画像は、被検査体2に設けた長さ20mm、高さ1,2,3,4mmの4つの欠陥を検出した結果を示している。この計測生データには、欠陥からの回折波によって現れる欠陥画像61,62,63,64、被検査体2に内在する雑音の超音波エコー67(ノイズエコー)、被検査体2の表面を伝搬するラテラル波65、被検査体2の底面からの底面反射波66が含まれている。
図3は欠陥の上端波の形状例を示すグラフであり、図4は欠陥の下端波の形状例を示すグラフである。前記図2に示すように画像として表示する計測生データから欠陥の上端波の形状と下端波の形状とを抽出すると、上端波は図3に示すような形状、下端波は図4に示すような形状として抽出することができる。以下の説明では、図4に示す下端波を例に説明する。
図5は欠陥下端検出用ウェーブレット基底関数の一例を示すグラフである。このウェーブレット基底関数は、図4に示す下端波と酷似する基底関数であり、この実施形態では、下端波と位相及び波数が同じで、ピーク振幅波形の位相が同じ関数を用いている。
以下、このようなウェーブレット基底関数を用いて計測生データから下端波の欠陥信号を識別して、容易に欠陥の位置や寸法を判定する識別方法を説明する。以下の説明では、この欠陥の下端を識別するとともに、抽出する超音波信号中の欠陥信号を大きくし、他の信号強度を小さくすることでS/N比を向上させ、容易に欠陥を判定できるようにした例を説明する。
図6は図1に示す欠陥識別装置に備えられた各装置による処理流れの一例を示すブロック図であり、図7は同欠陥識別装置に備えられた各装置による処理流れの他例を示すブロック図である。図6に示すように、前記図1に示す欠陥識別装置1の制御装置20には、底面反射波除去装置13と超音波信号補正装置14と合成開口装置15とラテラル波除去装置16と、ウェーブレット処理装置17とS/N強調処理装置18と欠陥抽出処理装置19とが設けられている。そして、図6に示す例では、各装置13〜19で連続的に欠陥信号処理を行っている。また、図7に示す例は、底面反射波除去装置13と超音波信号補正装置14と合成開口装置15とラテラル波除去装置16とを、単独又は複数で選択的に組み合わせて信号処理した後、これらによって強調された欠陥信号に対し、ウェーブレット処理装置17とS/N強調処理装置18と欠陥抽出処理装置19とで欠陥信号処理を行っている。これらの処理はいずれを採用するかは超音波探傷検査の条件に応じて決定すればよい。以下、これらの各装置13〜19による欠陥信号処理を詳細に説明する。
図8は計測生データに底面反射波除去処理を行う方法を示したグラフである。この図は一例である。前記図6,7に示す底面反射波除去装置13は、欠陥の検出に有害な底面反射波の指示模様を除去する装置である。この底面反射波除去装置13では、TOFD法において、探触子4,5の配置から幾何学計算で得られる底面反射波が現れる位置近傍において、予め設定したしきい値を超えるエコー(底面反射波)を検出し、そのエコーの立ち上がり位置(超音波エコーの零クロス位置)を求める。そして、この位置を底面反射波の開始位置とし、この位置よりも時間的に遅れて現れる超音波エコーの強度を「ゼロ」とすることにより底面反射波を除去している。この底面反射波除去装置13による具体的な処理を以下に説明する。
図示するように、探傷結果は検査対象物の厚み方向に相当する時間と超音波信号の強度で表され、底面反射波66の超音波エコーの強度は非常に大きな強度を有している。そこで、このことに着目し、探触子の配置や板厚から算出される検査対象物の板厚相当の時間tb(底面)位置から、数ミリ(例えば、5mm)相当の時間Δtだけさかのぼった、tb−Δt以降で、超音波エコーが予め設定したしきい値強度pbを超える位置tcを求める。この位置tcから、今度は表面方向(図の左方向)に超音波エコーの強度が「ゼロ」と交差する位置tzを求める。そして、この交差位置tz(零クロス位置)から底面方向(図の右方向)の信号を検査対象物の底面反射波とみなし、tzから底面方向の信号をすべて「ゼロ」とすることで底面反射波を除去している。
図9は被検査体の深さ方向と超音波強度との関係を示すグラフである。前記図6,7に示す超音波信号補正装置14は、検査対象物内を伝搬する超音波ビームの指向性及び欠陥までの距離を考慮して、超音波信号を増幅させ微弱な欠陥信号を強調する装置である。超音波信号補正装置14では、TOFD法において、検査体中を伝搬する超音波の減衰及び指向性によって低下する超音波の強度変化に従って、各伝播時間で同じ強度となるように計測した超音波信号を増幅させている。
この超音波信号補正装置14による具体的な処理としては、図9に示すよに、被検査体2の内部を伝播する超音波信号が、エネルギーの強い交軸点21(例えば、図1に示す超音波u、回折波ruの位置)の前後の深さ方向では信号強度は強く、その指向性及び被検査体内の減衰により、交軸点21から離れる浅い部分(図の左側)ではエネルギーが弱く、また深い部分(図の右側)ではエネルギーが弱いのと距離減衰により信号強度が弱くなるような特性を持っているので、この特性に従って、各伝播時間における超音波強度が同じになるように信号強度の弱い部分(交軸点から浅い部分と深い部分)を増幅させて、被検査体2内の減衰が大きい部分からの欠陥信号を良好に検出できるようにする。なお、図9に示す特性は一例であり、この特性は被検査体2に応じて実験で求めることができる。
図10は合成開口処理の原理を示す図面であり、(a) は合成開口処理前のデータの状態を示す模式図、(b) は合成開口処理後のデータの状態を示す模式図である。図11は合成開口処理するためのデータ取得例を示す図面であり、(a) はデータ取得位置を示す模式図、(b) は取得したデータ一覧表の図面である。
前記図6,7に示す合成開口装置15は、深さを考慮した合成開口によって、走査して得られる欠陥部に発生する曲線状の指示模様を欠陥部に集中させることで欠陥からの信号を強調する装置である。この合成開口装置15では、TOFD法において、予め深さごとの曲線式を求めた後、この曲線式を用いて合成開口を行い曲線状の指示模様を欠陥部に集中させて欠陥の信号を増幅させている。これにより、欠陥位置の検出精度の向上及びS/N比を向上させている。
具体的には、図10(a) に示すように、被検査体2内にある欠陥51からの超音波信号は、照射する超音波が空間的に広がりを有しているため、移動させる送信探触子4及び受信深触子5が欠陥51の直上に達するまで、及び達した後、実際の欠陥51の深さdrより見かけ上深い位置di(斜め方向距離)に欠陥が存在するかのように計測される。そのため、送信深触子4及び受信探触子5を被検査体2の表面上を走査させて得られる欠陥信号は、図10(a) の下部に示すような曲線状の欠陥信号21として算出される。そこで、図10(b) に示すように、この曲線状の欠陥信号21を曲線の頂点に集中させた欠陥信号22とする手法として合成開口処理を行う。
ところで、この合成開口処理を実施する方法として、一般に参照となる曲線を用いてフーリエ解析する方法等がある。しかし、これらは計測された欠陥信号までの時間(又は距離、深さ)が一定であることが前提になっており、超音波探傷のように欠陥信号までの距離(深さ)が異なって曲線の形状が変化する場合には一つの参照となる曲線を用いてフーリエ変換する方法は適用することができない。そのため、図11(a) に示すように、検査部3の直上からのずれ量(この例では、−3mm〜+3mm)と計測深さxとの関係から、被検査体2に応じた超音波伝播速度等を考慮して各ずれ量(−3mm〜+3mm)の各サンプリングでの計測深さxを計算し、図11(b) に示すように、距離ごとに変化する曲線式の行列を探触子配置と信号が得られた位置から求めたテーブルとして作成しておく。そして、図10に示すように、実際に計測された各欠陥信号22に対して、各距離(この例では、−3mm〜+3mm)に対応した信号を足し合わせることにより曲線の頂点に信号を集中させ、深さが異なる欠陥(反射源)でも良好に合成開口で信号を集中させた欠陥信号23を得るようにしている。このような合成開口処理は、前記合成開口装置15によって行われる。図11(a) では、x=0.2とx=35.0の位置での数値を記載している。
次に、前記図6,7に示すラテラル波除去装置16は、欠陥の検出に有害な被検査体2の表面を伝搬するラテラル波の指示模様を除去する装置である。このラテラル波除去装置16では、TOFD法において、走査方向の各位置で得られた超音波信号の平均値を、各位置で得られた超音波信号から減算することによって、欠陥の検出に妨害となるラテラル波を除去している。
このラテラル波除去装置16による具体的なラテラル波除去としては、スキャンによって得られた超音波信号をすべて加算して、計測回数で割った平均値を参照信号とする。そして、この参照信号を、それぞれの位置で得られた超音波信号から減算してラテラル波を除去している。
これらの欠陥画像処理は、前記した図6に示すように各装置13〜19で連続的に行ってもよく、前記した図7に示すように各装置13〜16で単独又は複数で行った後、各装置17〜19で連続的に行ってもよい。また、これらの装置13〜19は、上述した制御装置20を構成するコンピュータ等に備えられている。
そして、このように欠陥画像処理を行った超音波信号に対してウェーブレット処理を行っている。前記図6,7に示すウェーブレット処理装置17は、ウェーブレット解析により材料ノイズを低減し、欠陥信号を強調する装置である。このウェーブレット処理装置17では、TOFD法において、欠陥の下端波信号(図4)と酷似するウェーブレット基底関数(図5)を用いてウェーブレット解析(時間周波数解析)して、欠陥の下端(この実施形態では下端であるが、上端でも同様である。)を識別している。この欠陥の下端波信号と酷似するウェーブレット基底関数としては、欠陥の下端波と位相及び波数が同じで、ピーク振幅波形の位相も同じ基底関数を選定する。このウェーブレット解析では、ウェーブレット変換を行った後、欠陥信号を取り出すのに適したウェーブレット変換次数のみを使用して、前記受信探触子で受信した回折波を再構成させて欠陥信号を強調すればよい。なお、次数、ウェーブレット解析を行う公式等は、公知の手段を用いればよく、被検査体2に応じて設定すればよい。
また、このウェーブレット処理装置17では、前記したような欠陥の下端波信号と酷似するウェーブレット基底関数を用いたウェーブレット解析とともに、欠陥からの全ての信号に対して欠陥信号と形状が類似するウェーブレット基底関数を用いたウェーブレット解析が行われている。このウェーブレット解析も、ウェーブレット変換を行った後、欠陥信号を取り出すのに適したウェーブレット変換次数のみを使用して、前記受信探触子で受信した回折波を再構成させて欠陥信号を強調すればよい。なお、この場合も、次数、ウェーブレット解析を行う公式等は、公知の手段を用いればよく、被検査体2に応じて設定すればよい。このようなウェーブレット解析によって、欠陥の下端波信号の識別と、全ての欠陥信号の強調とがなされる。
さらに、前記図6,7に示すS/N強調処理装置18は、前記ウェーブレット処理装置17でウェーブレット解析した結果に対してしきい値処理し、この処理した信号に前記ウェーブレット解析を行う前の信号を掛け合わせて、S/N比を強調する装置である。前記したように欠陥信号を強調した場合、欠陥以外の信号が強調されて欠陥部分での十分なS/N比が得られない場合がある。そこで、さらにS/N比を向上させる処理方法として、このS/N強調処理装置18により、前記ウェーブレット解析をして得られたS/N比強調された超音波信号を、予め想定される強度でしきい値処理を行って「1」及び「0」の二値化データとし、そして、このしきい値処理した画像信号とウェーブレット解析を行う前の超音波信号とを乗算することにより、二値化して超音波エコー強度の大きな部分として示された欠陥部分をS/N比が向上した画像として得るようにする。この強調処理としては、例えば、超音波エコー強度の大きな部分を2倍にし、超音波エコー強度の小さい部分を0.5倍にして表示するような処理が行われる。このような方法により、探傷の妨害となるラテラル波や底面反射波を除去し、欠陥からの信号強度を高め、この処理を行うことによりノイズレベルを低くすることでS/N比の値を10dB程度向上させることができる。
また、前記図6,7に示す欠陥抽出処理装置19は、前記S/N強調処理装置18で処理された結果に対してしきい値処理を行って欠陥を抽出する装置である。この欠陥抽出処理装置19による具体的な処理としては、前記S/N強調処理装置18で処理してS/N比を向上させた信号に対して、予め想定される強度でしきい値処理を行って欠陥を抽出する。なお、しきい値は、被検査体2の材質や厚み等に応じて決定すればよい。
以上のように、この実施形態の欠陥識別装置1によれば、底面反射波除去、減衰補正のための信号強度増幅、合成開口処理方法による欠陥端部の指示模様の削除、ラテラル波除去、ウェーブレット解析による材料内のノイズを除去する処理によって欠陥からの超音波信号強度の強調と、欠陥の下端波の識別とができる。また、この実施形態では、このように欠陥を強調する処理を複数組み合わせて処理した結果に対してしきい値処理を行い、欠陥候補像のみを抽出した信号に計測した超音波信号とを乗算することでS/N比を向上させるので、S/N比を向上させたTOFD法の超音波エコー信号を得ることができ、不要な指示(擬似指示)まで評価する必要がなくなり検査時間の短縮が可能となる。しかも、上述した処理を行った探傷画像に対して、予め想定される強度以上の超音波信号のみをしきい値処理で抽出するようにすれば、欠陥の自動的検出も容易に可能となる。
図12は欠陥の下端波信号の抽出結果を示す画像の写真であり、図13は欠陥の上下端波の信号抽出結果を示す画像の写真、図14は欠陥の上下端波の識別結果を示す画像の写真である。
図12に示すように、前記したようにして欠陥信号を処理して下端波信号のみを抽出すれば、これらの下端波信号61L,62L,63L,64Lのみが強調された画像を得ることができる。この画像は、前述した図2に示す計測生データ中の欠陥の下端波信号のみを抽出して信号処理をした画像である。このように、計測生データ中の欠陥下端波信号に対する信号処理と抽出とを行うことにより、欠陥51の下端のみを明確に表示することができる。
そして、前述した図2に示す欠陥の上端信号と下端波信号とを検出したTOFD法による超音波探傷検査結果とこの下端波信号の抽出結果とを組み合わせて合成すると、図13に示すように、欠陥の下端波信号61L,62L,63L,64Lと、その下端波信号61L,62L,63L,64Lと対になる上端信号61U,62U,63U,64Uとを抽出することができる。
また、このようにして抽出した欠陥の下端波信号61L,62L,63L,64Lと、TOFD法によって抽出した欠陥の上端波信号61U,62U,63U,64Uとを色別にする処理を行うことにより、図14に示すように、欠陥の上端信号61U,62U,63U,64Uを灰色で示し、下端波信号61L,62L,63L,64Lを黒色で示して、欠陥の上端と下端とを容易に識別できるようにすることが可能となる。このようにして識別した欠陥の上端と下端の位置情報に基づけば、自動的に欠陥51の有無を検出することが可能であるとともに、欠陥51の位置と寸法の算出も自動で行うことができる。
図15は超音波探傷検査によって検出された欠陥の一例を示す探傷画像の模式図であり、図16は複数欠陥の識別及び計測アルゴリズムを示すフローチャートである。これらの図面に基いて、前述した超音波探傷検査の情報を基に板厚方向及び走査方向に複数個存在する欠陥について識別及び寸法計測を行う手順を説明する。この手順では、前記したようにして欠陥の下端波信号を識別した結果を用いて、被検査体2から検出される欠陥信号から下端波信号を認識し、他の欠陥信号(上端)とによって欠陥の位置や大きさを判断している。図15の「X方向」は走査方向を示し、「Y方向」は板厚方向を示している。この図では、欠陥Kmと欠陥Knとが検出された場合の例を示している。また、2点鎖線で示す欠陥Kiが存在した場合の流れも簡単に説明する。さらに、図16のフローチャートでは、被検査体2の板厚方向に想定される識別結果の出現パターンとして、上端−上端、上端−下端、下端−上端、下端−下端の4種類が考えられるので、各パターンについて識別している。特に下端−下端のパターンは、欠陥高さが低く、上端と下端の波が干渉し、上端が下端と酷似した波形になった場合に起こることから、抽出した領域の分解能(路程差)にしきい値を設けて欠陥の識別を行っている。この例では、後述する図17,18に示す結果から、このしきい値を波長の2.5倍の値としている。
図15に示す探傷画像に検出されている欠陥を、図16に示すフローチャートで識別する例を以下に説明する。
スタートして、欠陥番号最小値として「m」を設定する(a) 。この「m」は欠陥番号で、「X=0,Y=0」の座標から最初に現れた欠陥に付けた番号である。この「m」以降に現れた欠陥には、「n」、「o」・・・と順に付される。
次に、この欠陥番号最小値を付す欠陥Kmが存在するか否かが判定される(b) 。この欠陥Kmが存在しない場合は、欠陥識別作業が終了される(c) 。
欠陥Kmが存在した場合、この欠陥Kmの上方に欠陥Kiが存在するか否かが判定される(d) 。欠陥Kiが存在した場合、欠陥Kmが欠陥Kiに置き換えられて、再度、欠陥Kiが存在するか否かの判定へと進む(e) 。「Ki」は「Km」のXminからXmaxの範囲で、Ymin以下にある欠陥である。以下、欠陥Kiが存在しない場合を説明する。
欠陥Kiが存在しない場合、欠陥Knが存在するか否かが判定される(f) 。この欠陥「Kn」は、欠陥KmのXminからXmaxの範囲で、欠陥KmのYmaxから検索される。このYmaxは被検査体2の板厚まで検索される。欠陥Knが存在しない場合、欠陥Kmは分離不能な欠陥と判定され(g) 、欠陥Kmが対象から削除されて(h) 、前記欠陥番号最小値の設定まで戻る。
欠陥Knが存在した場合、欠陥Kmが上端であり、且つ、欠陥Knが上端であるか否かが判定される(i) 。この判定で、欠陥Km,Knが共に上端であると判定された場合、欠陥Kmは分離不能な欠陥であると判定される(j) 。この判定された欠陥は、欠陥始点XsがKmのXminであり、欠陥終点XeがKmのXmaxの大きさの欠陥であり、欠陥頂点duはKmのYmin、欠陥下端dlはなし、欠陥長さLはXe1−Xs、欠陥高さHは無し、の欠陥であると判定される。この判定がなされると欠陥Kmが対象から削除されて(k) 、前記欠陥番号最小値の設定まで戻る。
前記判定で欠陥Km,Knが共に上端ではないと判定された場合、欠陥Kmが上端であり、且つ、欠陥Knが下端であるか否かが判定される(l) 。この判定で、欠陥Kmが上端、欠陥Knが下端と判定された場合(m) 、欠陥は、欠陥始点XsがKmとKnの小さい方のXminであり、欠陥終点XeがKmとKnの大きい方のXmax、欠陥頂点duがKmのYminであり、欠陥下端dlがKnのYmin、欠陥長さLはXe2−Xs、欠陥高さHはdl−du、の欠陥であると判定される。このように、欠陥長さは、上端と下端でのX座標の最大値と最小値の差、欠陥高さは、下端のY座標(距離)の最小値と上端のY座標(距離)の最小値との差で求めている。この判定がなされると欠陥Km,Knが対象から削除されて(n) 、前記欠陥番号最小値の設定まで戻る。
前記判定で欠陥Kmが上端、欠陥Knが下端ではないと判定された場合、欠陥Kmが下端であり、且つ、欠陥Knが上端であるか否かが判定される(o) 。この判定で、欠陥Kmが下端、欠陥Knが上端であると判定された場合、欠陥Kmは分離不能な欠陥であると判定される(p) 。しかも、この判定された欠陥は、先に検出された欠陥Kmが下端であるため、欠陥Knは欠陥Kmと非常に接近しているため、欠陥始点XsがKmのXminであり、欠陥終点XeがKmのXmaxの大きさの欠陥であり、欠陥頂点duはKmのYmin、欠陥下端dlはなし、欠陥長さLはXe−Xs、欠陥高さHはなし、の欠陥であると判定される。この判定がなされると欠陥Kmが対象から削除されて(q) 、前記欠陥番号最小値の設定まで戻る。
前記判定で欠陥Kmが下端、欠陥Knが上端ではないと判定された場合、欠陥Kmが下端であり、且つ、欠陥Knが下端であるか否かが判定される(r) 。この時、上述したようにしきい値ΔW=W(KnのYmin)−W(KmのYmin)として、ΔW≦2.5λ(λ=音速/周波数)を設けて欠陥の識別を行う。この判定で、欠陥Kmが下端、欠陥Knが下端と判定された場合(s) 、欠陥は、欠陥始点XsがKmとKnの小さい方のXminであり、欠陥終点XeがKmとKnの大きい方のXmax、欠陥頂点duがKmのYminであり、欠陥下端dlがKnのYmin、欠陥長さLはXe−Xs、欠陥高さHはdl−du、の欠陥であると判定される。この判定がなされると欠陥Km,Knが対象から削除されて(t) 、前記欠陥番号最小値の設定まで戻る。
この判定でも判定されなかった欠陥Kmは、分離不能な欠陥であると判定され(u) 、この欠陥Kmが対象から削除されて(v) 、前記欠陥番号最小値の設定まで戻る。その後は、走査方向にこのようなフローチャートで欠陥について識別及び寸法計測が繰り返される。
このように、被検査体2の板厚方向及び走査方向に複数個存在する欠陥について、欠陥の上下端識別結果の組み合わせを考慮し、複数の欠陥の性状(上下端分離欠陥、分離不能欠陥)を特定した後、欠陥の寸法を算出するようにしている。
また、この図16の計測アルゴリズムにおいて欠陥の位置と寸法とを算出する方法として、欠陥位置は座標から、欠陥高さは、下端のY座標の最小値と上端のY座標の最小値との差、欠陥長さは、上端と下端でのX座標の最大値と最小値の差から求めるようにしているので、識別した範囲の位置座標(X:走査方向の最大最小値、Y:時間又は距離の最大最小値)から自動で欠陥位置及び寸法を算出することができる。
図17は実欠陥高さと計測欠陥高さとを比較したグラフであり、図18は実欠陥長さと計測欠陥長さとを比較したグラフである。この例では、前記したように、被検査体2の内部に、長さ20mm、高さ1,2,3,4mmの4つの欠陥を設け、これらの欠陥を前記方法によって検査した結果を示している。
前記図16に示す手法を用いて、被検査体2の内部に存在する欠陥を算出した結果、図17に示すように、欠陥高さについては、誤差平均は0mm、最大誤差で0.8mm程度であり、ほぼ検査員と同等の性能が得られることを確認した。また、図18に示すように、欠陥長さについては、TOFD法自体が欠陥長さの精度が欠陥高さほど得られないといった事実もあり、最大6mmの誤差を生じている。但し、この誤差は、信号処理過程における各種しきい値設定によってさらに小さくすることが可能である。
このように、試験的に被検査体2の内部に欠陥51を設けて超音波探傷検査を行った結果、欠陥の上下端の識別が可能で、TOFD法に関して熟達した知識を有していなくても欠陥の上下端の識別が可能となるだけでなく、誤判定を防止できることが分かる。
また、このような欠陥の上下端識別結果を利用して欠陥計測を自動的に行うことも可能であり、欠陥51の検出及び算出に要する時間を大幅に短縮することができる。
なお、前述した実施形態では、欠陥の下端波信号を識別して欠陥の位置や寸法を判定する例を説明したが、欠陥の上端波信号の場合でも同様に可能である。
また、前述した実施形態は一例を示しており、本願発明の要旨を損なわない範囲での種々の変更は可能であり、本願発明は前述した実施形態に限定されるものではない。
本願発明に係る超音波探傷検査における欠陥識別方法は、例えば、船積LPG、LNGタンク等の自動超音波探傷を実現することができ、板厚方向にTOFD法で超音波探傷検査を行うような被検査体に対して利用できる。
本願発明に係る超音波探傷検査を行う欠陥識別装置の一実施形態を示す構成図である。 被検査体を超音波探傷した計測生データの超音波信号を画像として表示した写真である。 欠陥の上端波の形状例を示すグラフである。 欠陥の下端波の形状例を示すグラフである。 欠陥下端検出用ウェーブレット基底関数の一例を示すグラフである。 図1に示す欠陥識別装置に備えられた各装置による処理流れの一例を示すブロック図である。 図1に示す欠陥識別装置に備えられた各装置による処理流れの他例を示すブロック図である。 図2の計測生データに底面反射波除去処理を行う方法を示したグラフである。 被検査体の深さ方向と超音波強度との関係を示すグラフである。 合成開口処理の原理を示す図面であり、(a) は合成開口処理前のデータの状態を示す模式図、(b) は合成開口処理後のデータの状態を示す模式図である。 合成開口処理するためのデータ取得例を示す図面であり、(a) はデータ取得位置を示す模式図、(b) は取得したデータ一覧表の図面である。 欠陥の下端波信号の抽出結果を示す画像の写真である。 欠陥の上下端波の信号抽出結果を示す画像の写真である。 欠陥の上下端波の識別結果を示す画像の写真である。 超音波探傷検査によって検出された欠陥の一例を示す探傷画像の模式図である。 複数欠陥の識別及び計測アルゴリズムを示すフローチャートである。 実欠陥高さと計測欠陥高さとを比較したグラフである。 実欠陥長さと計測欠陥長さとを比較したグラフである。 TOFD法の超音波探傷方法を示す図面であり、(a) は超音波探傷方法の一例を示す模式図であり、(b) はその探傷波形の模式図である。
符号の説明
1…欠陥識別装置
2…被検査体
3…溶接継手部
4…送信探触子
5…受信探触子
6…配線
7…計測装置
8…超音波送受信器
9…A/D変換器
10…記録装置
11…信号処理装置
12…表示装置
13…底面反射波除去装置
14…超音波信号補正装置
15…合成開口装置
16…ラテラル波除去装置
17…ウェーブレット処理装置
18…S/N強調処理装置
19…欠陥抽出処理装置
20…制御装置
21…交軸点
22…欠陥信号
23…欠陥信号
50…溶接継手部
51…欠陥
61〜64…欠陥画像
65…ラテラル波
66…底面反射波
67…超音波エコー
u…超音波
ru…回折波

Claims (14)

  1. 被検査体の検査部両側に送信探触子と受信探触子とを対向配置し、送信探触子から被検査体内に超音波を送信し、該被検査体内からの超音波エコーを受信探触子で受信する超音波探傷検査によって被検査体の検査部を走査して欠陥を識別する欠陥識別方法であって、
    前記送信探触子から発した超音波が被検査体の表面を伝わって受信探触子で検出されるラテラル波と被検査体の底面で反射して受信探触子で検出される底面反射波との間の欠陥で回折した回折波を検出し、該回折波にウェーブレット基底関数を用いウェーブレット解析を行うことにより欠陥の上端又は下端を識別する超音波探傷検査による欠陥識別方法。
  2. 請求項1記載の超音波探傷検査による欠陥識別方法において、
    前記受信探触子で検出した欠陥からの全ての回折波にウェーブレット基底関数を用いたウェーブレット解析を行い、該回折波と前記ウェーブレット解析で識別した欠陥の上端又は下端の回折波とを組み合わせ、前記受信探触子で検出した回折波から欠陥の上下端を識別し、該上下端の位置情報に基いて欠陥の位置・寸法を算出する欠陥識別方法。
  3. 請求項記載の超音波探傷検査による欠陥識別方法において、
    前記受信探触子で検出した欠陥からの全ての回折波にウェーブレット基底関数を用いたウェーブレット解析を行い、該回折波と前記ウェーブレット解析で識別した欠陥の上端又は下端の回折波とを組み合わせ、前記受信探触子で検出した板厚方向及び走査方向に複数個存在する欠陥からの回折波から欠陥の上下端を識別して欠陥の性状を特定し、該欠陥の性状に基いて欠陥の位置法を算出する欠陥識別方法。
  4. 被検査体の検査部両側に送信探触子と受信探触子とを対向配置し、送信探触子から被検査体内に超音波を送信し、被検査体内からの超音波エコーを受信探触子で受信して被検査体の検査部を走査して欠陥を識別する超音波探傷検査による欠陥識別方法であって、
    前記被検査体に応じて前記探触子の配置から幾何学計算で得られる底面反射波が現れる位置近傍で、予め設定した底面反射波のしきい値を超える超音波エコーを検出し、該超音波エコーの立ち上がり位置を底面反射波の開始位置とし、この位置よりも時間的に遅れて現れる超音波エコーの強度をゼロとすることにより底面反射波を除去すると共に、前記送信探触子と受信探触子との走査方向の各位置で得られた超音波信号の平均値を求め、前記各位置で得られた超音波信号から該平均値を減算することによってラテラル波を除去して欠陥信号を強調させ、該欠陥信号に前記請求項1記載のウェーブレット解析を行って欠陥の上端又は下端を識別するようにした超音波探傷検査による欠陥識別方法。
  5. 被検査体の検査部両側に送信探触子と受信探触子とを対向配置し、送信探触子から被検査体内に超音波を送信し、被検査体内からの超音波エコーを受信探触子で受信して被検査体の検査部を走査して欠陥を識別する超音波探傷検査による欠陥識別方法であって、
    前記走査方向の超音波の広がりによって生じる曲線状の信号が現れる位置を、前記送信探触子と受信探触子の配置と走査位置から、予め被検査体の深さごとに対応した曲線式として求め、該曲線式を用いて合成開口処理を行うことにより探触子の走査方向に検出される曲線状の欠陥信号を頂点に集中させて増幅し、該欠陥信号に前記請求項1記載のウェーブレット解析を行って欠陥の上端又は下端を識別するようにした超音波探傷検査による欠陥識別方法。
  6. 被検査体の検査部両側に送信探触子と受信探触子とを対向配置し、送信探触子から被検査体内に超音波を送信し、被検査体内からの超音波エコーを受信探触子で受信して被検査体の検査部を走査して欠陥を識別する超音波探傷検査による欠陥識別方法であって、
    前記被検査体に応じて前記探触子の配置から幾何学計算で得られる底面反射波が現れる位置近傍で、予め設定した底面反射波のしきい値を超える超音波エコーを検出し、該超音波エコーの立ち上がり位置を底面反射波の開始位置とし、この位置よりも時間的に遅れて現れる超音波エコーの強度をゼロとすることにより底面反射波を除去する欠陥信号の強調と、前記走査方向の超音波の広がりによって生じる曲線状の信号が現れる位置を、前記送信探触子と受信探触子の配置と走査位置から、予め被検査体の深さごとに対応した曲線式として求め、該曲線式を用いて合成開口処理を行うことにより探触子の走査方向に検出される曲線状の前記欠陥信号を頂点に集中させる増幅と、前記送信探触子と受信探触子との走査方向の各位置で得られた超音波信号の平均値を求め、前記各位置で得られた超音波信号から該平均値を減算することによってラテラル波を除去する欠陥信号の強調とを行い、該強調させた欠陥信号に、前記請求項1記載のウェーブレット解析を行って欠陥の上端又は下端を識別するようにした超音波探傷検査による欠陥識別方法。
  7. 請求項4〜6のいずれか1項に記載の超音波探傷検査による欠陥識別方法において、
    前記ウェーブレット解析によって強調した欠陥信号を予め想定される強度でしきい値処理をして二値化データとし、該二値化データとした欠陥信号に前記ウェーブレット解析による処理を行う前の超音波信号を乗算することにより欠陥信号を強調し、該強調した欠陥信号に対し、予め想定される強度でしきい値処理を行うことにより欠陥信号を強調するようにした欠陥識別方法。
  8. 被検査体の検査部両側に送信探触子と受信探触子とを対向配置し、該送信探触子から被検査体内に超音波を送信して被検査体内からの超音波エコーを受信探触子で受信して検査部を走査する計測装置を備えた制御装置を設け、該制御装置に、前記被検査体内の欠陥で回折した回折波にウェーブレット基底関数を用いウェーブレット解析を行って欠陥の上端又は下端を識別する信号処理装置を設けた超音波探傷検査による欠陥識別装置。
  9. 請求項記載の超音波探傷検査による欠陥識別装置において、
    前記制御装置に、前記受信探触子で検出した欠陥からの全ての回折波にウェーブレット基底関数を用いたウェーブレット解析を行った回折波と、前記ウェーブレット解析で識別した欠陥の上下端の回折波とを組み合わせ、前記受信探触子で検出した回折波から欠陥の上下端を識別する機能と、
    該欠陥の上下端の識別を行った位置情報に基いて欠陥の位置・寸法を算出する機能とを備えた欠陥識別装置。
  10. 請求項記載の超音波探傷検査による欠陥識別装置において、
    前記制御装置に、前記受信探触子で検出した欠陥からの全ての回折波にウェーブレット基底関数を用いたウェーブレット解析を行った回折波と、前記ウェーブレット解析で識別した欠陥の上下端の回折波とを組み合わせ、前記受信探触子で検出した回折波から欠陥の上下端を識別する機能と、
    前記受信探触子で検出した板厚方向及び走査方向に複数個存在する欠陥の回折波から欠陥の上下端を識別して欠陥の性状を特定し、該欠陥の性状に基いて欠陥の位置法を算出する機能を備えた欠陥識別装置。
  11. 前記制御装置に、前記被検査体に応じて前記探触子の配置から幾何学計算で得られる底面反射波が現れる位置近傍で、予め設定した底面反射波のしきい値を超える超音波エコーを検出し、該超音波エコーの立ち上がり位置よりも時間的に遅れて現れる超音波エコーの強度をゼロとすることにより底面反射波を除去する底面反射波除去装置と、前記送信探触子と受信探触子との走査方向の各位置で得られた超音波信号の平均値を求め、前記各位置で得られた超音波信号から該平均値を減算することによってラテラル波を除去して欠陥信号を強調させるラテラル波除去装置とを設けた請求項記載の欠陥識別装置。
  12. 前記制御装置に、走査方向の超音波の広がりによって生じる曲線状の信号が現れる位置を、前記送信探触子と受信探触子の配置と走査位置から、予め被検査体の深さごとに対応した曲線式として求めて前記計測装置に記録し、該曲線式を用いて合成開口処理を行うことにより探触子の走査方向に検出される曲線状の欠陥信号を頂点に集中させて増幅する合成開口装置を設けた請求項記載の欠陥識別装置。
  13. 請求項記載の欠陥識別装置において、
    前記制御装置に、前記被検査体に応じて前記探触子の配置から幾何学計算で得られる底面反射波が現れる位置近傍で、予め設定した底面反射波のしきい値を超える超音波エコーを検出し、該超音波エコーの立ち上がり位置よりも時間的に遅れて現れる超音波エコーの強度をゼロとすることにより底面反射波を除去する底面反射波除去装置と、前記送信探触子と受信探触子との走査方向の各位置で得られた超音波信号の平均値を求め、前記各位置で得られた超音波信号から該平均値を減算することによってラテラル波を除去して欠陥信号を強調させるラテラル波除去装置と、走査方向の超音波の広がりによって生じる曲線状の信号が現れる位置を、前記送信探触子と受信探触子の配置と走査位置から、予め被検査体の深さごとに対応した曲線式として求めて前記計測装置に記録し、該曲線式を用いて合成開口処理を行うことにより探触子の走査方向に検出される曲線状の欠陥信号を頂点に集中させて増幅する合成開口装置とを設けた欠陥識別装置。
  14. 請求項11〜13のいずれか1項に記載の欠陥識別装置において、
    前記制御装置に、ウェーブレット解析により強調した欠陥信号を予め想定される強度でしきい値処理をして二値化データとする二値化データ処理部と、該二値化データとした欠陥信号に前記ウェーブレット解析による処理を行う前の超音波信号を乗算して欠陥信号を強調する乗算部と、該乗算部で強調した欠陥信号に対し、予め想定される強度でしきい値処理を行うしきい値制御部とを設けた欠陥識別装置。
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