JP3291927B2 - インクジェット記録装置の駆動方法 - Google Patents

インクジェット記録装置の駆動方法

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JP3291927B2
JP3291927B2 JP19031494A JP19031494A JP3291927B2 JP 3291927 B2 JP3291927 B2 JP 3291927B2 JP 19031494 A JP19031494 A JP 19031494A JP 19031494 A JP19031494 A JP 19031494A JP 3291927 B2 JP3291927 B2 JP 3291927B2
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ink
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tube
pump
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和久 川上
聡 藤岡
敬一 大島
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクジェット記録装
置の駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェットプリンタにおいては、不
使用時にインクがノズル内で乾いたり、付着したゴミ等
によってノズルが塞がれてしまうのを防ぐため、非印字
領域に配設したキャップにより記録ヘッドのノズル面を
覆って記録ヘッド内のインクを若干吸引し、このインク
によりヘッドの回復を図るようにしている。
【0003】このような少量のインクを吸引するには、
本出願人が出願した特開平5−169668号公報にも
見られるようにチューブポンプが使用され、ポンプ本体
内に配設したチューブをポンプホイールの周縁近くに軸
支したローラにより順に押し潰してゆくことにより、こ
の間に生じる差圧によって記録ヘッド内から微量のイン
クを引出して詰りを防ぐようにしている。
【0004】この種のチューブポンプは、ローラによっ
て常時チューブを押圧した状態にしておくとチューブが
へたったりあるいはチューブの内壁同士が接着してしま
うため、通常、記録ヘッドの回復を行ったあとでポンプ
ホイールを逆転させ、その面に設けた案内溝に沿わせて
ローラをチューブから離間させておくような方策が採ら
れている。
【0005】したがって、チューブポンプを用いたイン
クジェット記録装置では、ヘッドの回復を行う都度ポン
プホイールを正転させ、ローラをチューブに押圧してか
ら行うことになるが、このため、インクの吸引可能な状
態がどこから始まるのか正確に把めず、ポンプホイール
を余分に回転させて必要以上のインクを吸引してその消
費量を高めてしまうといった問題を生じさせる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような問
題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、
インクの吸引可能な状態を作り、それを基準としてヘッ
ドの回復動作を行うことにより、ヘッド回復に必要なイ
ンクの吸引量を正確に管理してその消費量を可能な限り
軽減するようにした新たな記録ヘッドの回復方法を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明はかか
る課題を達成するためのインクジェット記録装置の駆動
方法として、はじめに、記録ヘッドを非吸引状態に留
め、その上でポンプを正転させてインク吸引可能な状態
にし、ついで、記録ヘッドを吸引状態へ移行させ、その
上で、インク吸引可能な状態を基準としてヘッドの回復
に必要な量だけポンプを正転させ、記録ヘッド内のイン
クを可能な限り少量吸引してヘッドの回復を行うように
したものである。
【0008】
【実施例】そこで以下に図示した実施例について説明す
る。
【0009】図1乃至図3は本発明方法に使用されるヘ
ッド回復装置の一例を示したものである。
【0010】図において符号1で示したヘッド回復ユニ
ット1は非印字領域に配設されていて、大別して、キャ
リッジ20の一部に当接してその移動方向に移動変位す
るスライダ3と、このスライダ3の一部に枢支され、か
つ二安定バネ4に付勢されてワイピング位置と非ワイピ
ング位置とに回動変位するワイパーレバー5と、スライ
ダ3の一部に係合してキャッピング位置と非キャッピン
グ位置に回動変位するキャップ11と、このキャップ1
1に接続したチューブポンプ10とによって構成されて
いる。
【0011】上記したスライダ3は、キャップレバー1
2を介して作用するキャップレバーバネ13により常時
印字領域寄りの退避位置に位置するようキャリッジ20
の移動方向に走行し得るように取付けられている。
【0012】このスライダ3には、キャップレバー12
の係合部が摺動自在に係合されていて、ユニット本体2
に枢支したこのキャップレバー12をスライダ3の動き
によって揺動させることにより、ここに取付けたキャッ
プ11をキャッピング位置と非キャッピング位置に変位
させるように構成されている。
【0013】一方、上記したワイパーレバー5にはワイ
パー6が取付けられており、また、このワイパーレバー
5には、ワイピング位置に変位した状態でキャリッジ2
0の移動経路内に突出する山形の突片7が形成されてい
て、この左右の傾斜側面はキャリッジ20の一部に接触
してワイパーレバー5を非ワイピング位置へ回動変位さ
せるように構成されている。
【0014】これに対して、回復ユニット1に取付けら
れたチューブポンプ10は、図示しない駆動モータに駆
動されて回転するポンプホイール15によりチューブ1
4を回転方向に順に押し潰しながら、記録ヘッド25の
面に吸着したキャップ11を介してノズル部分のインク
を図示しない廃インクタンクへ吸引除去するように構成
されている。
【0015】このチューブポンプ10は、内部に円筒状
のポンプ室16を備えた有底筒状体として形成され、こ
こには一端をキャップ11に、他端を図示しない廃イン
クタンクに連接した可撓性のチューブ14がα字状に曲
成させつつその内壁面に沿わせて配設されている。
【0016】他方、上記したポンプホイール15は、ポ
ンプ室16内でチューブ14を押し潰すことによりこれ
に吸引力を生じさせる働きをするもので、このポンプホ
イール15は、図示しない減速歯車を介して駆動モータ
によりポンピング方向と非ポンピング方向に回転駆動さ
れるようにポンプ室16内に回転自在に取付けられてい
る。
【0017】このポンプホイール15には、ポンピング
方向の回転、つまり図2(a)の矢印方向の回転ではロ
ーラ17をチューブ14の押圧位置へ、ポンプレリース
方向の回転、つまり図2(b)の矢印方向の回転では、
ローラ17をチューブ14から離間させる位置へ変位さ
せるためのカム溝18が渦巻状に形成され、また、この
ポンプホイール15には、その対側に逆転時に給紙ロー
ラ歯車を介して給紙ローラを駆動する駆動ピニオン19
が一体的に形成されている。
【0018】本実施例においては、単一のローラ17で
あるが、複数のローラを備えたチューブポンプであって
も同様に利用できる。
【0019】つぎに、図3乃至図5をもとにこのように
構成された装置による記録ヘッドの回復方法について説
明する。
【0020】はじめに、記録書込みの過程で行うヘッド
回復操作について説明すると、図示しない制御回路は
キャリッジ駆動モータを正転させて記録ヘッド25を
ユニット1の配設された非印字領域のキャッピング位
置へ移動させ、時点aでキャリッジ駆動モータを逆転さ
せ記録ヘッド25をワイピング位置へ移動して(図3
(a))、そのヘッド面をワイパ6によりワイピングする
(ステップ イ)。
【0021】このワイピング処理のあと、時点bでキャ
リッジ駆動モータを若干正転させて記録ヘッド25を非
キャッピング位置へ移動させ(図3(b))、キャップ1
1を非キャッピングの状態にした上で(ステップ
ハ)、ポンプ駆動モータを正転させ、ポンプホイール1
5を図2(a)の矢印方向に正回転させて、ローラ17
をチューブ非押圧状態から押圧状態へと変位させて、イ
ンクを吸引可能な状態にする(ステップ ニ)。
【0022】そしてつぎに、時点cでキャリッジ駆動モ
ータを再度正転させ、(図3(c)に示したように、記
録ヘッド25をキャッピング位置へ移動させた上(ステ
ップホ)、ポンプ駆動モータを予め設定した量だけ正転
させ、上記したインク吸引可能な状態を基準としてノズ
ル内に新たなインクを導入するのに必要な量だけポンプ
ホイール15を正転させて、チューブ14の回転方向下
手側に発生させた負圧によりノズル内に新たなインクを
導入してインクの詰まりを取除く(ステップヘ)。
【0023】ついでこのインク吸引動作のあと、時点d
でキャリッジ駆動モータを逆転し、再度記録ヘッド25
を非キャッピング位置へ戻した上(ステップ ト)、ポ
ンプ駆動モータを正転させて、チューブ14内のインク
と気体を廃インクタンクへ排出する(ステップ チ)。
【0024】つぎに、時点eでポンプ駆動モータを逆方
向に若干回転させ、ローラ17をチューブ押圧状態から
非押圧状態、つまりポンプレリースの状態に戻したあと
(ステップ カ)時点fで記録ヘッド25を印字領域へ
走行させる(ステップ ル)。
【0025】一方、長期に使用しない状態にあった記録
装置を回復させる場合には、記録ヘッド25内から多量
のインクを吸引して、ノズル内で固化したインクを除去
する必要がある。
【0026】このような場合には、ステップ イで記録
ヘッド25の面をワイピングした後、記録ヘッド25を
直接キャッピング位置へ移動して(ステップ オ)ポン
プ駆動モータを一定量だけ回転させる(ステップ
ワ)。
【0027】これにより、はじめにチューブ非押圧状態
にあったローラ17はチューブ押圧状態へ変位した上、
引続き正転してインクの吸引作用を続けるが、この場合
には、ノズル内のインクを多量に吸引するためポンプホ
イール5の回転量は特に問題にはならない。
【0028】また一方、記録紙を送り込む場合には、図
6に示したように、記録ヘッド25を非キャッピング位
置へ移動し(ステップ リ)、ポンプ駆動モータを給紙
に必要な量だけ逆転させ、ポンプホイール15と一体の
駆動ピニオン19を介して紙送りローラを回転させ、新
たな記録紙を図示しないプラテンのもとへ送り込む(ス
テップ ヌ)。
【0029】そしてキャリッジ駆動モータを逆転させ、
記録ヘッド25を印字領域へ移動させて、これにつぎの
印字動作を行わせる(ステップ ル)。
【0030】以上の実施例における、キャッピング位置
とは記録ヘッド25とキャップ11が密着した状態(図
3(c))であり、この状態ではキャップ11内が大気と
非連通であるためチューブポンプ11により発生する負
圧により記録ヘッド25のインクを吸引できる。また、
非キャッピング位置とは記録ヘッド25とキャップ11
が離間した状態(図3(b))であり、キャップ11内が
大気と連通した状態となりチューブポンプを作動させて
も記録ヘッド25からインクは吸引されない。
【0031】本発明では、このような記録ヘッドからの
インクを吸引可能な吸引状態と、非吸引状態にするため
の他の実施例として、キャップ11に大気と連通、非連
通を制御可能なバルブ機構を設け、このバルブ機構を連
通、非連通にすることにより、上記実施例のキャッピン
グ位置と非キャッピング位置と同様な状態にさせること
ができる。したがって、キャップと記録ヘッドを当接さ
せた状態(図3(c))で上記実施例と同様な動作を実現
できる。
【0032】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、記録
ヘッドの回復に当って、はじめに記録ヘッドを非吸引状
態に留めた上、チューブポンプをインク吸引可能な状態
まで正転し、ついで記録ヘッドを吸引状態へ移行した
上、インク吸引可能な状態を基準としてチューブポンプ
をヘッド回復に必要な量だけ正転させるようにしたの
で、ヘッドの回復に必要なインクの吸引量を、インク吸
引可能な状態を基準として正確に管理することができ、
回復に要するインクの消費量を可能な限り抑えてこの種
の記録装置のランニングコストを大幅に軽減するととも
に、インクカートリッジの交換頻度をより少なくするこ
とができる。
【0033】さらには、このインク吸引行程に続いて記
録ヘッドを非吸引状態へ移行した上、チューブポンプを
正転させ、ついで逆転させるようにしたので、はじめの
正転によりチューブ内に残存するインクを排出して内部
でのインクの固化を抑えるとともに、つぎの逆転により
チューブへの押圧力を解いて この種のチューブポンプ
を長期にわたって良好な状態に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法に使用されるヘッド回復ユニットの
一例を示した図である。
【図2】(a)(b)はチューブポンプのインク吸引可
能な状態と吸引不能な状態を示した図である。
【図3】(a)乃至(c)はヘッド回復処理の各動作状
態を示した図である。
【図4】ヘッド回復動作を示したフローチャートであ
る。
【図5】ヘッド回復処理動作のタイミングを示した図で
ある。
【図6】給紙動作を示したフローチャートである。
【符号の説明】
1 ヘッド回復ユニット 6 ワイパー 10 チューブポンプ 11 キャップ 14 チューブ 15 ポンプホイール 17 ローラ 25 記録ヘッド
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−169668(JP,A) 特開 平3−193461(JP,A) 特開 平5−193153(JP,A) 特開 平3−234637(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/165 B41J 2/18 B41J 2/185

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チューブポンプを用いたインクジェット
    記録装置の駆動方法であって、上記記録ヘッドを非吸引
    状態に留めるとともに、上記チューブポンプを正転させ
    てインク吸引可能な状態にする行程と、上記記録ヘッド
    を吸引状態へ移行させるとともに、このインク吸引可能
    な状態を基準としてヘッドの回復に必要な量だけ上記
    ューブポンプを正転させて上記記録ヘッド内のインクを
    吸引する行程とからなるインクジェット記録装置の駆動
    方法。
  2. 【請求項2】 上記非吸引状態が非キャッピング位置に
    記録ヘッドを移動させることによりなることを特徴とす
    る請求項1記載のインクジェット記録装置の駆動方法
  3. 【請求項3】 上記非吸引状態がキャップ部材に設けら
    れた大気開放口を大気に連通させることによりなること
    を特徴とする請求項1記載のインクジェット記録装置の
    駆動方法
  4. 【請求項4】 上記インク吸引行程に続いて、上記記録
    ヘッドを非吸引状態へ移行させるとともに上記チューブ
    ポンプを正転させてチューブ内のインクを排出する行程
    と、該チューブポンプを逆転させてインク吸引不能な状
    態にする行程とを付加したことを特徴とする請求項2記
    載のインクジェット記録装置の駆動方法
JP19031494A 1993-12-10 1994-08-12 インクジェット記録装置の駆動方法 Expired - Lifetime JP3291927B2 (ja)

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