JP3285246B2 - ヒーター、定着装置および定着装置組込機器 - Google Patents

ヒーター、定着装置および定着装置組込機器

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JP3285246B2
JP3285246B2 JP07325793A JP7325793A JP3285246B2 JP 3285246 B2 JP3285246 B2 JP 3285246B2 JP 07325793 A JP07325793 A JP 07325793A JP 7325793 A JP7325793 A JP 7325793A JP 3285246 B2 JP3285246 B2 JP 3285246B2
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啓之 松永
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は例えばプリンターや複写
機等のトナー定着用として好適なヒーター、これを用い
た定着装置および定着装置組込機器に関し、特にヒータ
ーの基板構造の改良に係わる。
【0002】
【従来の技術】例えば複写機やプリンター等のOA機器
においては、トナー像を形成した複写紙をヒーター表面
に熱的に接触させながら通過させることにより、トナー
像を紙面に融着させて定着している。
【0003】このようなヒーターとして、厚膜印刷技術
を応用したものが最近開発されている。このものは、セ
ラミックスを材料とする細長い基板の一方の面に、銀・
パラジウム系の抵抗材料からなる細長い抵抗発熱体を厚
膜印刷技術により形成し、この抵抗発熱体に電圧を印加
することにより、抵抗発熱体が発熱しヒーターとして機
能する構造となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようなヒーターを
組み込んだ定着装置にトナー像形成紙が搬送されてくる
と、電圧が印加され、抵抗発熱体が発熱する。この熱が
ヒーターの抵抗発熱体上を熱的に接するように通過する
トナー像形成紙に付着しているトナーを溶融して定着さ
せる。
【0005】上記のような機構の定着装置は、従来最も
普及していたハロゲンランプを熱源とする定着装置と根
本的に異なるため、各種問題が見られた。その一つに、
トナー像形成紙の搬送方向と直交する両側での定着不良
が発生しやすく、これを改善するために定着ローラーの
圧力を増したり、定着ローラーの外径に変化を加えたり
すると、かえってコピー紙に皺が形成されてしまう所謂
ジャミングが発生するという問題がある。
【0006】本発明は、ジャミング発生を低減できるヒ
ーター、このヒーターを用いた定着装置、およびこの定
着装置を組み込んだ定着装置組込機器を提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明のヒ
ーターは、薄くて長尺の板状であり、力が加わっていな
い状態で長手方向に沿って一方の面が凹むように湾曲し
た電気絶縁性の基板と;前記基板の上記一方の面に、そ
の長手方向に沿って延在する細長い帯状の抵抗発熱体
と;を具備し、前記基板は、抵抗発熱体の発熱時に上記
湾曲状態が逆になってほぼ平坦になる;ことを特徴とし
ている。
【0008】請求項2記載の発明のヒーターは、請求項
1記載のヒーターにおいて、前記抵抗発熱体が発熱した
とき、前記基板は、前記一方の面が膨出してわずかに凸
となるように湾曲することを特徴としている。
【0009】請求項3記載の発明のヒーターは、薄くて
長尺の板状であり、加熱していないときは長手方向に沿
って一方の面が凹んで湾曲し、後記抵抗発熱体が発熱し
ているときは長手方向に沿って前記一方の面が膨出して
わずかに凸となるように湾曲してほぼ平坦になる電気絶
縁性の基板と;前記基板の前記一方の面に、その長手方
向に沿って延在する細長い帯状の抵抗発熱体と;を具備
していることを特徴としている。
【0010】請求項4の発明の定着装置は、請求項1な
いし3のいずれか一記載のヒーターをトナー定着用ヒー
ターとして組込んでいることを特徴としている。
【0011】請求項5の発明の定着装置組込機器は、請
求項4記載の定着装置を組込んでいることを特徴として
いる。
【0012】
【作用】請求項1ないし3記載の各発明のヒーターは、
電気絶縁性の基板の抵抗発熱体が形成される一方の面が
予め凹むように湾曲して形成されているので、通電によ
り抵抗発熱体が発熱した際に、上記一方の面が熱膨張に
より膨出してわずかに凸になるように湾曲してほぼ平坦
になるので、その凸の程度が従来の平坦な基板を用いる
場合に比較して、強すぎることがなく、緩やかになる。
その結果、定着されるトナー像形成紙に対して、その両
端を含めて安定して良好な定着が行なわれるので、ジャ
ミング発生が低減する。
【0013】請求項4の定着装置は請求項1ないし3い
ずれか一記載のヒーターをトナー定着用ヒーターとして
組込んだものである。
【0014】請求項5の定着装置組込機器は、請求項4
記載の定着装置を組込んだものである。
【0015】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の詳細を説明す
る。
【0016】図1ないし図7は、本発明のヒーターの一
実施例としての複写機などのトナー定着用ヒーターを示
し、図1は平面図、図2は背面図、図3は正面図、図4
は図1の領域X−X´における拡大縦断面図、図5は図
2におけるY−Y´線に沿う拡大断面図、図6はサーミ
スタ21を除去した状態の背面図、図7は図6の楕円で
囲んだ領域Aの部分の拡大図である。
【0017】本実施例のヒーターは、厚さ約1mm、幅
10mm、長さ300mmのアルミナセラミックスから
なる基板1を備えている。この基板1は、図3に示すよ
うに、前面1a側が長手方向に沿って凹むように湾曲し
ている。
【0018】一方、基板1の前面1a上には、幅約1m
m、長さ約25mmの細長い帯状の抵抗発熱体3がセラ
ミックス基板1の長手方向に沿って延在して形成されて
いる。抵抗発熱体3は、銀・パラジウム系の抵抗材料を
用いた厚膜印刷技術により形成されている。抵抗発熱体
3のパラジウム濃度は、抵抗温度係数が最も小さくな
る、したがって抵抗値の変動が小さくなる55%近傍で
ある。
【0019】一般に、厚膜印刷技術により抵抗体または
導体を形成する場合、所定の金属または合金とガラス成
分の各粉末を混合してペースト状にし、これをスクリー
ン印刷塗布し、その後焼成して焼き付けを行ない、所定
の抵抗パターンまたは導体パターンを形成する。本実施
例の抵抗発熱体3もまた、銀・パラジウム系合金を含有
したペーストを上記のように塗布し、焼成したものであ
る。
【0020】また、抵抗発熱体3は、その抵抗値が30
オームであり、電流が瞬間的に3〜4アンペア流れるの
を許容する。この通電の結果、抵抗発熱体3は、その発
熱時すなわち動作時に300度まで温度上昇する。
【0021】さらに、基板1の前面1aならびに裏面1
b上には、前記抵抗発熱体3に電圧を印加するための第
一電極5、第二電極7、第一導体パターン9、第二導体
パターン11が厚膜印刷技術により形成されている。そ
して、これらの部分は、第一電極5、抵抗発熱体3、第
一導体パターン9、第二導体パターン11、第二電極7
の順に電気的に直列回路を形成している。
【0022】第一導体パターン9と第二導体パターン1
1とは、発熱を避けるために、抵抗値の低い銀を主成分
としている。また、基板1の前面1aの第一導体パター
ン9と裏面1bの第二導体パターン11とは、基板1を
貫通する2つの第一スルーホール13の内表面に形成し
た導体または第一スルーホール13の内部に充填した導
体(図示しない。)により電気的に接続している。第一
スルーホール13の内表面に形成した導体または第一ス
ルーホール13の内部に充填した導体は、第一導体パタ
ーン9および第二導体パターン11を厚膜印刷技術によ
り形成する際に、同時に、かつ、自動的に形成される。
第一導体パターン9と抵抗発熱体3との接続部9aは、
抵抗発熱体3の上に第一導体パターン9が積層されるこ
とによって形成されている。
【0023】基板1の前面1a側の第一電極45は、抵
抗発熱体3の端部に部分的に積層されることによって電
気的に接続している。基板1の裏面1b側の第二電極7
は、第二導体パターン11と同様に銀を主成分とし、第
二導体パターン11と一体的で、かつ、同時に厚膜印刷
技術により形成されている。
【0024】第一電極5は、上述したように抵抗発熱体
3の端部に部分的に積層されているが、それ自体図4に
示すような積層構造をなしている。すなわち、第一電極
5は、第二電極7や第一導体パターン9などと同一の銀
を主成分とする材料の電極下地層5aの上に銀・パラジ
ウム合金または銀・プラチナ合金を主成分とする電極表
面層5bが積層した構造となっている。なお、電極表面
層5bは、銀・パラジウム合金ならば、パラジウム濃度
が2〜3%であり、銀・プラチナ合金ならば、プラチナ
濃度が0.8〜1.0%である。
【0025】一方、基板1の裏面1bには、図2に示す
ように、2本の第三導体パターン17と第四導体パター
ン19とが互いに平行に離間して厚膜印刷技術により形
成されている。そして、それらの一方の端部間を電気的
に橋絡してサーミスタ21が設けられている。第三導体
パターン17および第四導体パターン19の材料は、銀
ペーストを塗布焼成したものであり、焼成後銀が主成分
となっている。サーミスタ21は、抵抗発熱体3に正対
するように位置している。第三導体パターン17および
第四導体パターン19の他端部は、スルーホール23を
介して、基板1の前面1a側の第三電極25および第四
電極27と電気的に接続している。スルーホール23の
構成は、スルーホール13と同一である。
【0026】また、サーミスタ21は、図5に示すよう
に、導電性接着剤29で第三導体パターン17および第
四導体パターン19の間に電気的、かつ、機械的に固定
されている。導電性接着剤29は、図7に示すように、
第三導体パターン17および第四導体パターン19のそ
れぞれに、2列に分割され、しかも、各列3つに分割さ
れて塗布される。導電性接着剤29はたとえばエポキシ
樹脂を主成分とし、導電性を出すため銀パラジウム系合
金が添加されたものである。その後、導電性接着剤29
の上からサーミスタ21を載せて圧着固定している。
【0027】さらに、サーミスタ21と基板1との間に
は、図5に示すように、ポリイミドなどの耐熱樹脂31
が充填されている。この耐熱樹脂31としては、例えば
鐘紡社製のIP−600(商品名:サ−ミッド)などの
超耐熱性ポリイミド系樹脂が好適である。そうして、溶
剤に溶かされた状態のポリイミドなどの耐熱樹脂をサー
ミスタ21と基板1との間隙付近に付着させ、毛細管現
象により前記間隙全域に行きわたらせ、その後にこのポ
リイミド系樹脂を加熱して付加重合させることによっ
て、サーミスタ21と基板1との間を固着させている。
【0028】上記サーミスタ21は、基板1を介して抵
抗発熱体2と熱結合しており、したがって抵抗発熱体2
の温度変化に感応してその抵抗値が変化する。第三電極
25および第四電極27は、サーミスタ21の抵抗値変
化を測定する図示しない温度検知回路に接続される。そ
して、この温度検知回路で検知した抵抗発熱体の温度に
基づいてヒーターの温度制御を行なうことができる。
【0029】なお、理解を妨げるので図面上は示さない
が、基板1の前面1aおよび裏面1bの以上説明した各
種パターンが形成された主要部分は、第一電極5ないし
第四電極27およびサーミスタ21近傍を除いて、ガラ
ス保護層がオーバーコートされている。これは、互いに
接近する銀を含む導体パターンのマイグレーションを防
止するためである。各電極部分は、電源供給部や温度検
知回路に接続するために、オーバーコートしていない。
また、サーミスタ21近傍は、オーバーコートの後サー
ミスタ21を回路パターンに接続するので、オーバ−コ
ートしていない。
【0030】そうして、上記実施例において、基板1
は、予め前面1a側に凹むように湾曲している。しか
し、ヒーターが作動して抵抗発熱体3が発熱すると、抵
抗発熱体3の形成されている基板1の前面1a側が膨出
して、前面1a側に凹む湾曲が解消され、さらに前面1
a側がわずかに凸となるように湾曲してほぼ平坦にな
る。これに伴って裏面1b側にわずかに凹む湾曲が生じ
る。このわずかな湾曲は、定着されるトナー像形成紙が
抵抗発熱体3の上を通過する際、紙の寄りなどが生じ
る、いわゆるジャミングを低減するため、定着機構とし
て好適である。すなわち、上記のように動作前の湾曲が
逆になっているので、動作時の裏面1b側に凹む湾曲が
強くなりすぎるようなことがなく、ジャミング防止にと
って好ましいものとなる。なお、裏面1b側に凹む湾曲
が強くなる過ぎると紙の両端での定着が不良となりやす
いが、図のように裏面1b側に凹む湾曲がわずかでほぼ
平坦になると、安定した定着が行なえる。
【0031】また、裏面1b側に凹む湾曲が強すぎる
と、サーミスタ21を固定している導電性接着剤29が
剥がれやすくなるが、動作していないとき基板1が前面
1a側に凹むように湾曲していることによる上記のわず
かな湾曲は、導電性接着剤29の剥がれ抑制にも役立
つ。
【0032】したがって、本発明のヒーターを定着用と
して定着装置に組込んで使用した場合、長期間にわたり
トナーの定着不良や定着フィルムへの付着の発生を防ぐ
ことができる。また、この定着装置を例えば複写機、プ
リンターおよびファクシミリなどのOA機器に組込んで
使用した場合、非常に鮮明な定着画像を安定して得るこ
とができる。
【0033】なお、前述のヒーターの実施例において、
導電性接着剤29が複数の領域に分割塗布されるので、
上からサーミスタ21を載せることで、導電性接着剤2
9が押し拡げられても、導電性接着剤29が第三導体パ
ターン17および第四導体パターン19の所定の領域か
らはみ出すことが少なくなる。これに対して、第三導体
パターン17と第四導体パターン19との間の絶縁距離
は、はみ出しがあった場合、はみ出した分だけ小さくな
る。その結果、第三導体パターン17と第四導体パター
ン19の間の電界強度がはみ出した部分で強くなり、銀
の電界による移動すなわちマイグレーションは、この部
分で大きくなる。しかしながら、前述の実施例のよう
に、導電性接着剤29のはみ出しがなければ、上記のよ
うな原因によるマイグレーションを防止できる。したが
って、サーミスタの動作が常に安定し、ヒーターとして
長期間適切な発熱を行なうことができる。
【0034】また、上記のように厚膜印刷技術により各
電極、各導体パターンとともに導電性接着剤29を塗布
形成することができるので、接着剤塗布だけのための特
別な工程を必要としない。
【0035】上記実施例では、導電性接着剤29は各導
体パターンに2列、各列3か所に分割接着してあるが、
これに限るものではない。なお、サーミスタ21を載せ
るまで分割されていても、サーミスタ21を載せること
で、それぞれ分割されていた導電性接着剤29が押し拡
げられ、隣り合う導電接着剤29同志が一つになってい
てもよい。導電性接着剤29が塗布される際、分割塗布
されていればよい。
【0036】さらに、上記実施例では、銀を主成分とす
る材料の電極下地層5aの上に銀・パラジウム合金また
は銀プラチナ合金を主成分とする電極表面層5bが積層
されている。このため、強度の強い電極が構成できると
ともに発熱を抑えることができる。銀・パラジウム合金
や銀プラチナ合金は銀単独の導電材料と異なり、固いた
め、図4に一点鎖線で示したようにスプリングアクショ
ン機能を有する電極端子15などが当接し、擦れて電極
としての機能が維持できなくなるのを防止するためであ
る。また、第一電極5にリード線を半田付けする場合な
どにも、このような電極表面層5bは必要であり、半田
付けの際、銀電極が溶けて禿げてしまい、接続できなく
なるのを防止できる。一方、このパラジウムやプラチナ
が添加されることで抵抗値が高くなり、電極部分で発熱
することによる弊害を避けるため、添加物の濃度は極め
て低い。プラチナならば0.8〜1.0%前後であり、
パラジウムならば2〜3%の濃度である。
【0037】第二電極7はパラジウムやプラチナが添加
されていない銀だけで構成されているが、もちろん、第
一電極5同様の積層構造を採ってもよい。さらに、第一
電極5は、抵抗発熱体3に流れる電流が小さく、電極で
の発熱の弊害が小さければ、電極下地層5aを設けなく
てもよいし、第二導体11、第二電極7ともにパラジウ
ムやプラチナが添加されたものであってもよい。
【0038】さらにまた、上記実施例において、抵抗発
熱体のパラジウム濃度は、抵抗温度係数が最も小さくな
り、したがって抵抗値の変動の小さくなる55%近傍で
ある。このため、このヒーターが動作するに際して、温
度変化に伴う入力電力の変動が小さくて済み、その結果
電源回路の許容電力幅を小さくすることができるので、
電源回路を簡素化することが可能となる。なお、パラジ
ウム濃度が55%のときの抵抗温度係数は、約80pp
mであるが、許容範囲は、200ppm(パラジウム濃
度は45%ないし65%の範囲内)以下、好ましくは1
00ppm以下(パラジウム濃度は50%ないし60%
の範囲内)である。
【0039】さらにまた、上記実施例のヒーターは基板
1上に形成されたサーミスタ21と基板1との間隙に空
気よりも熱伝導度が高いポリイミドなどの耐熱樹脂31
を充填しているため、抵抗発熱体3が設けられた基板1
の温度変化がサーミスタ21に非常に伝わりやすくな
る。なお、サーミスタ21と基板1との間に耐熱樹脂3
1を充填させれば、サーミスタ21の固定強度を向上さ
せることもできる。耐熱樹脂31としてポリイミドを充
填させたヒーターのサーミスタ21固定強度は、ポリイ
ミドを使用しないものの約4倍であった。このような耐
熱樹脂31はサーミスタ21と基板1との間隙だけでな
く、サーミスタ21全体を覆うように塗布してもよい。
【0040】以上、説明した実施例において、ヒーター
の温度制御のためにサーミスタを使用したが、本発明
は、これに限定されるものではないし、また、接着剤も
電気的導通を図る必要がなければ導電性接着剤に限定さ
れない。
【0041】図8は、本発明の定着装置およびこれを組
み込んだ定着装置組込機器の一実施例としての複写機を
示す概念的断面図である。図において、41は原稿台、
43は露光用光源、45は光学系、49はトナーバッ
ク、51は送り出しローラー、53はトナー回収装置、
55は徐電装置、57はコピー紙搬送ベルト、59は定
着装置、61はコピー完了紙載置台である。
【0042】原稿台41は、読み取り用の原稿を上面ガ
ラスG上に載せて左右に移動する。露光用光源43は、
原稿台41を介して読み取り用の原稿を照明する。光学
系45は、原稿からの反射光をドラム47上に結像す
る。送り出しローラー51は、コピー紙Pをストック台
Sから搬送する。定着装置59は、図1ないし7参照し
て説明した本発明のヒーターHを登載している。
【0043】そうして、コピー紙Pが定着装置59に搬
送されてくると、ヒーターHの第一電極5と第二電極7
の間に電圧が印加され、抵抗発熱体3が発熱する。この
熱がヒーターの抵抗発熱体3上を接するように通過する
コピー紙Pに付着しているトナーを溶融して定着させ
る。
【0044】
【発明の効果】請求項1および2の発明は、薄くて長尺
の板状で、力が加わっていない状態で長手方向に沿って
一方の面が凹むように湾曲した電気絶縁性の基板を用い
るとともに、上記一方の面に長手方向に沿って延在する
細長い帯状の抵抗発熱体とを具備していることにより、
抵抗発熱体の発熱時に上記一方の面が膨出してその長手
方向に沿ってわずかに凸となるように湾曲してほぼ平坦
になるため、定着に用いたときにジャミング発生が低減
するヒーターを提供することができる。
【0045】請求項3の発明によれば、薄くて長尺の板
状で、加熱していないときは長手方向に沿って一方の面
が凹んで湾曲し、後記抵抗発熱体が発熱しているときは
長手方向に沿って前記一方の面が膨出して凸となるよう
に湾曲する電気絶縁性の基板を用いるとともに、上記一
方の面に長手方向に沿って延在する細長い帯状の抵抗発
熱体とを具備していることにより、抵抗発熱体の発熱時
に上記一方の面が膨出してその長手方向に沿ってわずか
に凸となるように湾曲してほぼ平坦になるため、定着に
用いたときにジャミング発生が低減するヒーターを提供
することができる。
【0046】請求項4の発明によれば、請求項1ないし
3の効果を有する定着装置を提供することができる。
【0047】請求項5の発明によれば、請求項1ないし
3の効果を有する定着装置組込機器を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のヒーターの一実施例としての複写機な
どのトナー定着用ヒーターを示す平面図
【図2】同じく背面図
【図3】同じく正面図
【図4】図1の領域X−X´における拡大縦断面図図1
におけるヒーターのX−X線に沿った部分断面図
【図5】図2におけるY−Y´線に沿う拡大断面図図1
におけるヒーターのY−Y線に沿った断面図
【図6】図1からサーミスタ21を除去した状態の背面
【図7】図6の楕円で囲んだ領域Aの部分の拡大図
【図8】本発明の定着装置およびこれを組み込んだ定着
装置組込機器の一実施例としての複写機を示す概念的断
面図
【符号の説明】
1……基板、1a……前面、1b……裏面、3……抵抗
発熱体、5……第一電極、7……第二電極、9……第一
導体パターン、11……第二導体パターン、17……第
三導体パターン、19……第四導体パターン、21……
サーミスタ、29……導電性接着剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 苅部 孝明 東京都港区新橋三丁目3番9号 東芝エ ー・ブイ・イー株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−104073(JP,A) 特開 平4−39066(JP,A)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】薄くて長尺の板状であり、力が加わってい
    ない状態で長手方向に沿って一方の面が凹むように湾曲
    した電気絶縁性の基板と; 前記基板の上記一方の面に、その長手方向に沿って延在
    する細長い帯状の抵抗発熱体と; を具備し 前記基板は、抵抗発熱体の発熱時に上記湾曲状態が逆に
    なってほぼ平坦になる; ことを特徴とするヒーター。
  2. 【請求項2】前記基板は、前記抵抗発熱体が発熱したと
    き、前記一方の面が膨出してわずかに凸となるように
    することを特徴とする請求項1記載のヒーター。
  3. 【請求項3】薄くて長尺の板状であり、加熱していない
    ときは長手方向に沿って一方の面が凹んで湾曲し、後記
    抵抗発熱体が発熱しているときは長手方向に沿って前記
    一方の面が膨出してわずかに凸となるように湾曲してほ
    ぼ平坦になる電気絶縁性の基板と; 前記基板の前記一方の面に、その長手方向に沿って延在
    する細長い帯状の抵抗発熱体と; を具備していることを特徴とするヒーター。
  4. 【請求項4】請求項1ないし3のいずれか記載のヒー
    ターをトナー定着用ヒーターとして組込んでいることを
    特徴とする定着装置。
  5. 【請求項5】請求項4記載の定着装置を組込んでいる
    とを特徴とする定着装置組込機器。
JP07325793A 1993-03-31 1993-03-31 ヒーター、定着装置および定着装置組込機器 Expired - Fee Related JP3285246B2 (ja)

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