JPH08297431A - 定着ヒータ,定着装置および画像形成装置 - Google Patents

定着ヒータ,定着装置および画像形成装置

Info

Publication number
JPH08297431A
JPH08297431A JP25418895A JP25418895A JPH08297431A JP H08297431 A JPH08297431 A JP H08297431A JP 25418895 A JP25418895 A JP 25418895A JP 25418895 A JP25418895 A JP 25418895A JP H08297431 A JPH08297431 A JP H08297431A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thermistor
heating element
resistance heating
substrate
fixing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP25418895A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuaki Yamakawa
光明 山川
Ikue Sasaki
幾恵 笹木
Megumi Takeuchi
恵 竹内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Lighting and Technology Corp
Original Assignee
Toshiba Lighting and Technology Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Lighting and Technology Corp filed Critical Toshiba Lighting and Technology Corp
Priority to JP25418895A priority Critical patent/JPH08297431A/ja
Publication of JPH08297431A publication Critical patent/JPH08297431A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】サーミスタの応答特性を改善して高速定着に十
分に対応することができ、また、基板の局所的な温度変
化を検出する。 【解決手段】耐熱性電気絶縁材料よりなる基板11と、
この基板11の表面11aに形成される抵抗発熱体12
と、この抵抗発熱体12に対応して基板11の裏面11
bに形成されてこの抵抗発熱体12の温度を検出する印
刷サーミスタ19と、を有する。印刷サーミスタ19の
抵抗発熱体12の幅方向に沿う長さWcを、この抵抗発
熱体12の幅方向長さWdとほぼ同等以下の長さに設定
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、OA機器,家庭
用電気機器や精密製造設備などの小形機器類に装着され
て用いられる薄形の定着ヒータおよびこの定着ヒータを
実装した複写機やファクシミリなどのトナー定着に用い
られる定着装置ならびにこの定着装置を用いた画像形成
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、電子式複写機においては、トナ
ー画像を形成した複写用紙を定着ヒータと加圧ローラと
の間を直接または耐熱シートを介して間接に挟圧しなが
ら通過させ、このヒータの加熱によって複写用紙上のト
ナーを加熱,溶融し定着させるようになっている。
【0003】この種の従来の定着ヒータとしては例えば
図13(幅方向に沿う縦断面図)に示すように構成され
たものが実用化されている。この定着ヒータHはアルミ
ナ(Al2 3 )セラミックスなどからなる細長の耐熱
性・電気絶縁性基板1の表面1a上に、例えば細長い帯
状厚膜の抵抗発熱体2を例えば厚膜印刷等により形成
し、図示しないコネクタを介して抵抗発熱体2に通電す
るようになっている。
【0004】そして、抵抗発熱体2の外表面を保護層で
あるガラス質のオーバーコート層3で被覆して、耐摩耗
性や耐衝撃性などの機械的強度の向上と、硫化や酸化等
からの耐蝕保護と、このオーバーコート層3と接触する
回転自在の加圧ローラ等との電気的絶縁を図っている。
このオーバーコート層3の上面上には例えばトナー像を
形成した複写用紙Pを図中矢印に示すようにinからo
utへ向けて抵抗発熱体2の幅方向へ摺動させ、加熱し
てトナー像を複写用紙Pに定着させるようになってい
る。
【0005】また、基板1の裏面1b上には良導電体の
膜からなる一対の配線導体4a,4bを形成し、これら
配線導体4a,4bの一端部上にて、抵抗発熱体2の温
度検出素子であるチップ形状のサーミスタ5を接着剤等
により固着している。チップサーミスタ5は例えば石塚
電子工業株式会社製の364FT等からなる温度検出素
子であり、アルミナ(Al2 3 )等からなる例えば厚
さ250μmの平板状の基体上に(MnO2 ,Co3
4 ,NiO)からなる薄膜状の感温部を形成し、Ptあ
るいはAuからなる薄膜により導電部5a,5bを形成
している。
【0006】チップサーミスタ5は例えば負の温度特性
を有し、抵抗発熱体2の温度を基板1を介して検出し、
この検出温度信号を図示しない温度制御回路にフィード
バックして抵抗発熱体2に印加する電力をオンオフ制御
することにより、抵抗発熱体2を一定温度に保持するも
のである。図14は他の従来例を示し、この定着ヒータ
Haは上記チップサーミスタ5を、厚膜印刷等により形
成される印刷サーミスタ5pに置換したものであり、他
の構成は上記定着ヒータHとほぼ同様であるので、図1
4中、図13で示す部材と同一または相当部分には同一
符号を付してその説明を省略している。印刷サーミスタ
5pは、基板1上に銀パラジウム系導電ペーストを印刷
焼成して電極を形成し、その電極上に厚膜サーミスタペ
ーストを印刷焼成してサーミスタ層を形成し、その上に
ガラスからなる保護膜を形成するものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そして、図14に示す
ように、これら定着ヒータH,Haの抵抗発熱体2から
の熱6が基板1を伝導するときは、幅方向中央部W0 か
ら幅方向の外端部Wa,Wbへ拡散するので、図15の
曲線Aに示すように基板1の幅方向温度分布は抵抗発熱
体2の直下に位置する基板1の幅方向中央部W0 で逸早
く昇温するのに対し、幅方向両端部Wa,Wbの昇温に
は時間が掛かる。
【0008】しかも、従来のサーミスタ5,5pが基板
1の幅方向ほぼ全幅に亘って形成されているので、サー
ミスタ5,5pの幅方向両端部Wa,Wbでは通電をオ
ンオフする所定の設定温度まで昇温するのに幅方向中央
部W0 よりも時間が掛かり、遅れる。そして、サーミス
タ5,5pは多数の微小抵抗を順次直列に接続したもの
の集合体と見做すことができるので、図16の曲線Bに
示すようにサーミスタ5,5pの幅方向両端部Wa,W
bの温度が所定の設定温度に達して、その抵抗値Rが抵
抗発熱体2への通電をオフにする抵抗値OFFまでに達
するのに幅方向中央部W0 よりも時間が掛かる。このた
めに、サーミスタ5,5p全体が所定の設定温度に相当
するOFF抵抗値まで低下するまでに時間が掛かり、応
答が遅いという課題がある。
【0009】例えば図14で示す従来の印刷サーミスタ
5pの応答特性の実験を400Wの定着ヒータHaにつ
いて行なった結果、図17の曲線Cに示すように所定時
間、例えば2秒間にオンオフする応答回数が6回であ
り、応答性が必ずしも良好とはいえない。
【0010】ところで、近年の電子複写機やファクシミ
リ等の画像形成装置では高速定着性能が要求されている
が、これはトナー画像を形成した複写用紙Pを1分間当
り4〜5枚(4〜5枚/分)定着させる現在の定着速度
に対して、十数枚/分の定着速度が要請されており、こ
のために定着ヒータH,Haの定格入力も例えば100
0Wに増大される。
【0011】このために、定着ヒータH,Haの電源印
加時(立上り時)のサーミスタ5,5pのオーバーシュ
ートも400Wの場合よりも大きく増大し、ハンチング
時のリップルの振幅も増大する。したがって、従来のサ
ーミスタ5,5pの応答特性では遅過ぎるので、上記高
速処理の下では通電立上げ時のオーバーシュートにより
複写用紙Pのトナーが若干過熱(例えば220〜250
℃)状態になる。このために、トナーが過熱されて複写
用紙Pの表面から裏面に浸透して生ずる裏写りや、トナ
ーが過熱されて加圧ローラ側に一旦転写されてから、再
び加圧ローラ側から複写用紙Pの表面の他の部分に転写
される現象であるオフセットがそれぞれ顕著になる虞が
ある。
【0012】また、図13で示す従来のチップサーミス
タ5では基板1への装着の手間も掛かり、かつ電極5
a,5bと配線導体4a,4bとの接着不良によるサー
ミスタ抵抗検出不具合と、その不具合によるサーミスタ
オープンやサーミスタチップの脱落による定着ヒーヘタ
Hの熱暴走等の発生も有り得る。
【0013】また、図18で示す従来の定着ヒータHb
は特開平6−5356号公報で開示されたものである
が、これはサーミスタ5pを基板1の長手方向のほぼ全
長に亘って形成しているので、サーミスタ5pは基板1
の平均温度を検出することができても局所での温度変化
を検出することができない。したがって、例えば複写用
紙Pの紙幅が抵抗発熱体2の全長よりも短かい場合、例
えばその半分程度である場合には、その複写用紙Pが通
過する部分の温度が局所的に低下するが、その局所での
温度低下をこのサーミスタ5pでは検出できないので、
加熱不足を招いて定着不良を生ずるという課題がある。
【0014】従来は、電極部分での反応の影響を軽減す
るためにサーミスタの厚さを増厚していたが、このサー
ミスタは発熱体から遠い部分に熱が伝わりにくく反応が
良好とはいえなかった。
【0015】そこで本発明はこのような事情を考慮して
なされたもので、その目的は、サーミスタの応答特性を
改善して高速定着に十分に対応することができる定着ヒ
ータ,定着装置および画像形成装置を提供することにあ
る。また、他の目的は、基板の局所的な温度変化を検出
することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するために次のように構成される。
【0017】本願の請求項1に記載の発明は、耐熱性電
気絶縁材料よりなる基板と;この基板の一面に形成され
る抵抗発熱体と;この抵抗発熱体に対応して上記基板の
一面の裏面に形成されてこの抵抗発熱体の温度を検出す
るサーミスタと;を有する定着ヒータにおいて、上記サ
ーミスタの上記抵抗発熱体の長手方向または幅方向に沿
う長さを、この抵抗発熱体の幅方向長さとほぼ同等以下
の長さに設定してなることを特徴とする。
【0018】本願の請求項2に記載の発明は、耐熱性電
気絶縁材料よりなる基板と;この基板の一面に形成され
る抵抗発熱体と;この抵抗発熱体に対応して上記基板の
一面の裏面に形成されてこの抵抗発熱体の温度を検出す
るサーミスタと;を有する定着ヒータにおいて、上記サ
ーミスタの上記抵抗発熱体の長手方向または幅方向に沿
う長さを、抵抗発熱体の幅方向長さよりも幅方向両端か
らそれぞれ25%ずつ長い長さ以下に設定してなること
を特徴とする。
【0019】本願の請求項3に記載の発明は、サーミス
タとその電極を、抵抗発熱体の幅方向外縁に相当する部
分よりも内方に設置していることを特徴とする。
【0020】本願の請求項4に記載の発明は、耐熱性電
気絶縁材料よりなる基板と;この基板の一面に形成され
る抵抗発熱体と;この抵抗発熱体に対応して上記基板の
裏面に形成されて上記抵抗発熱体の長手方向に沿って長
い細長形状の本体部およびこの本体部の長手方向両端部
にて少なくとも一部が重なるように形成されて電気的に
接続される一対の電極を有し、抵抗発熱体の温度を検出
するサーミスタと;を具備していることを特徴とする。
【0021】本願の請求項5に記載の発明は、サーミス
タは、基板を介して抵抗発熱体からはみ出すことなく表
裏方向で重なり合うように形成されていることを特徴と
する。
【0022】本願の請求項6に記載の発明は、サーミス
タが厚膜印刷により形成される印刷サーミスタであるこ
とを特徴とする。
【0023】本願の請求項7に記載の発明は、サーミス
タの外面を保護層により被覆したことを特徴とする。
【0024】本願の請求項8に記載の発明は、サーミス
タの抵抗発熱体の長手方向に沿う長さを、この抵抗発熱
体の長手方向の長さよりも短かくしたことを特徴とす
る。
【0025】本願の請求項9に記載の発明は、請求項1
ないし8のいずれか一に記載の定着ヒータと;この定着
ヒータの長手方向に対して交差する方向に走行し得る搬
送シートと;この搬送シートを介して定着ヒータに対向
して定着ヒータを圧接するように配設され、搬送シート
を介して定着ヒータからの熱を被定着体の画像を形成し
ているトナーに作用させるとともに被定着体を搬送する
加圧ローラと;を具備していることを特徴とする。
【0026】本願の請求項10に記載の発明は、請求項
9記載の定着装置と;媒体に形成された静電潜像にトナ
ーを付着させて反転画像を形成し、この反転画像を被定
着体に転写して所定の画像を形成する手段と;を具備し
ていることを特徴とする。
【0027】
【作用】請求項1記載の発明は、サーミスタの抵抗発熱
体の長手方向または幅方向に沿う長さを、この抵抗発熱
体の幅方向長さとほぼ同等以下の長さに設定したので、
サーミスタの応答特性を非常に改善することができた。
その結果、複写用紙の裏写りとオフセットとを有効に防
止しつつ、高速定着に十分に対応することができる。
【0028】請求項2記載の発明は、サーミスタの抵抗
発熱体の長手方向または幅方向に沿う長さを、この抵抗
発熱体の幅方向長さよりも幅方向両端からそれぞれ25
%ずつ長い長さ以下に設定したので、サーミスタの応答
特性を相当改善することができた。その結果、複写用紙
の裏写りとオフセットとを有効に防止しつつ、高速定着
に十分に対応することができる。
【0029】また、サーミスタとその給電部を、抵抗発
熱体の幅方向外縁に相当する部分よりも内方に設置し
て、サーミスタの一部が外方へ食み出さないようする場
合は、サーミスタとその給電部を抵抗発熱体により基板
を介して十分加熱することができ、その分、サーミスタ
の応答性を高めることができる。
【0030】請求項4記載の発明は、サーミスタ本体部
を抵抗発熱体の長手方向に沿って長い細長形状に形成し
ているので、その長手方向の長さを長くした分だけサー
ミスタ本体部の面積を増大させることができる。このた
めに、このサーミスタ本体部の面積と、このサーミスタ
本体部と一部が重なり合う電極の重合部の面積との比を
縮小させ、この電極重合部の面積比を相対的に縮小させ
ることができる。そしてサーミスタの幅を広げた場合の
ように電極の重合部も伴って増大することがない。
【0031】したがって、サーミスタ本体部と電極との
重合部の焼成時に変動するサーミスタ特性のB定数の変
動幅を相対的に縮小させることができる。その結果、サ
ーミスタによる温度検出精度を高めることができる。
【0032】また、サーミスタ本体部の長さを延長する
ことによりサーミスタ本体部全体の面積を増大させるこ
とにより、基板裏面上で受熱面積を拡大させることがで
きるうえに、サーミスタ本体部の厚さを増厚させないの
で、増厚させる場合に比してサーミスタ本体部全体が熱
平衡に達するまでの立上げを早めることができる。つま
り、温度検出の立上げを早めることができる。
【0033】請求項5記載の発明は、サーミスタを、抵
抗発熱体からはみ出すことなく表裏方向で重なり合うよ
うに設けているので、これら両者が表裏方向でずれてい
る場合に比して、抵抗発熱体からサーミスタへ熱伝導さ
れる熱量の損失も少なく、熱平衡時間を縮小することが
できる。したがって、サーミスタの温度検出の立上げを
早めることができる。
【0034】また、サーミスタ本体部を抵抗発熱体の長
さ方向に沿って長い細い長形状に形成しているので、抵
抗発熱体の長手方向の温度分布を検出する精度を高める
ことができる。
【0035】請求項6記載の発明によれば、サーミスタ
が印刷サーミスタであるので、サーミスタペーストを基
板に厚膜印刷して焼成することにより基板に非常に簡単
確実かつ迅速に形成して固着することができる。したが
って、サーミスタの基板からの脱落や電気的接触不良を
防止することができるので、抵抗発熱体の熱暴走を未然
に防止することができる。
【0036】請求項7記載の発明によれば、サーミスタ
の外面を保護層であるガラスコート層により被覆するの
で、サーミスタの耐摩耗特性や耐衝撃性等の機械的強度
の向上と、硫化や酸化等からの耐蝕保護と、水分などか
らの耐湿性向上と電気絶縁を図ることができる。
【0037】請求項8記載の発明によれば、サーミスタ
の抵抗発熱体の長手方向に沿う長さがサーミスタの長手
方向の長さよりも短かいので、抵抗発熱体全体の平均温
度ではない局所的な温度を検出することができる。
【0038】請求項9の定着装置は、トナーを付着させ
た被定着体を、搬送シートを介して請求項1ないし8の
いずれかの定着ヒータと加圧ローラに圧接させながら搬
送し、定着ヒータの加熱によりトナーを溶融させて定着
させている。この定着装置は、請求項1ないし8のいず
れか一に記載の定着ヒータを具備しているので、請求項
1ないし8のいずれか一記載の定着ヒータと同様の作用
効果を奏する。
【0039】請求項10の画像形成装置は、請求項9記
載の定着装置を具備しているので、この定着装置と同様
の作用効果を奏する。
【0040】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図1〜図
12に基づいて説明する。なお、図1〜図12中、同一
または相当部分には同一符号を付しており、また、各部
材の寸法と比例関係は図示の都合上、場合により誇張し
ており、必ずしも正確ではない。
【0041】図2は本発明に係る定着ヒータの一実施例
の表裏両面をそれぞれ展開して示す平面図、図2は図1
のI−I線矢視断面図であり、これらの図において、定
着ヒータ10は、耐熱性・電気絶縁性材料の例えばアル
ミナ(Al2 3 )セラミックスからなる長さ約300
mm,幅約8mm,厚さ約0.6〜約1mmの大きさの細長の
基板11の表面11a上に、その長手方向に沿って、例
えば長さ約230mm,厚さ約10μmの銀・パラジウム
(Ag・Pd)合金やニッケル・錫(Ni・Sn)合金
等を主体とする膜状の抵抗発熱体12を形成している。
【0042】この抵抗発熱体12はその一端部(図1で
は右端部)12aに銀あるいは銀・白金(Ag・Pt)
合金,銀・パラジウム合金(Ag・Pd)等の良導電体
からなる膜を形成して表面側給電端子部13aを構成す
る一方、抵抗発熱体12の他端部(図1では左端部)1
2bの内側面に例えば平面L字状の良導電体膜からなる
表面側導体パターン14を接続し、この表面側導体パタ
ーン14の先端部にはスルーホール15を形成し、この
スルーホール15の表面側15aと電気的に接続してい
る。
【0043】スルーホール15は基板11を表裏方向に
貫通しており、その裏面側15aを、基板11の裏面1
1b上に形成された細長い裏面側導体パターン16の図
1中左端部に電気的に接続している。裏面側導体パター
ン16は基板裏面11bの図中右端部まで延出して、基
板表面11a側の表面側給電端子部13aに少なくとも
一部が対応する箇所にて裏面側給電端子部13bを形成
しており、これら表裏両側の給電端子部13a,13b
を形成している基板11の一端側からのみ図示しないコ
ネクタを介して抵抗発熱体12に通電するようになって
いる。
【0044】そして、抵抗発熱体12と表面側導体パタ
ーン14と表面側給電子部13aの一部の外表面を保護
層であるガラス質のオーバーコート層17で被覆して、
耐摩耗性や耐衝撃性などの機械的強度の向上と、硫化や
酸化等からの耐蝕保護と、加圧ローラ等との電気的絶縁
を図っている。このオーバーコート層17の上面上には
例えばトナー像を形成した複写用紙Pが図中矢印に示す
ようにinからoutへ向けて摺動し、加熱されてトナ
ー像を複写用紙Pに定着させるようになっている。
【0045】また、基板11の裏面11b上には銀(A
g)、銀・白金(Ag・Pt)合金、銀・パラジウム
(Ag・Pd)合金などの良導電体の膜からなる一対の
配線導体18a,18bが形成され、これら配線導体1
8a,18bの一端部上、つまり、基板裏面11bの例
えば中央部上において、抵抗発熱体2の温度検出素子と
しての印刷サーミスタ19が抵抗発熱体12の幅方向で
跨がるように固着されている。
【0046】印刷サーミスタ19は抵抗発熱体12の温
度を、基板11を介して検出し、その検出信号を、基板
表面11a上の図中左右一対の出力端子部20を介して
図3で示す温度制御回路21にフィードバックして抵抗
発熱体12に印加する電力をオンオフ制御することによ
り、抵抗発熱体12を一定温度に保持するものである。
【0047】温度制御回路21は例えばオペアンプ等よ
りなる比較回路であり、検出温度を設定温度と比較して
両者の差を解消するように抵抗発熱体12の通電をオン
オフ制御するものである。
【0048】すなわち、図3に示すように、温度制御回
路21に接続されたSSR(ソリッドステートリレー)
22を介して商用電源Sから抵抗発熱体12に通電する
と、抵抗発熱体12に電流が流れて発熱する。この抵抗
発熱体12の発熱により基板11も温度上昇し、この熱
は基板11の裏面11bに取着してある印刷サーミスタ
19に伝わり、サーミスタ19の抵抗値を変化させる。
このサーミスタ19の抵抗値の変化を基板11の検出温
度として配線導体18a,18bを介して出力端子部2
0から温度制御回路21に与えて適正な温度範囲、つま
り設定温度と比較する。検出温度が設定温度よりも高い
場合は温度制御回路21からSSR21にON信号を出
力し、また、設定温度より低い場合はSSR21にOF
F信号を出力する。
【0049】このように、抵抗発熱体12に加える電力
をオンオフ制御することによって抵抗発熱体12を調温
する。なお、上記の温度制御回路21はSSR22のO
N・OFF制御について述べたが、他のPWM(Pulse
Width Modulation:パルス幅制御方式)等による温調で
あってもよい。
【0050】そして、抵抗発熱体12を通電すると、抵
抗発熱体12に電流が流れ、抵抗発熱体12は長手方向
にほぼ均一の発熱温度分布を呈する。この抵抗発熱体1
2は、金属合金に含まれる銀・パラジウム(Ag・P
d)が電気的な抵抗要素となり、抵抗ペーストに含有さ
れる銀・パラジウム(Ag・Pd)の比率によって抵抗
発熱体12の抵抗値が調節される。本実施例では、例え
ば約25オーム[Ω]の抵抗値を有し、100Vの電圧
印加により約4Aの電流が流れ、約400Wの発熱量と
なる。
【0051】ところで、上記印刷サーミスタ19は、例
えば銀パラジウム系導電ペーストを印刷焼成して電極1
9a,19bを形成し、その電極19a,19b上に厚
膜サーミスタペーストを印刷焼成してサーミスタ層を形
成し、その上にガラスからなる保護膜を形成しており、
これらサーミスタ電極19a,19bを裏面側配線導体
18s,18bの先端部上に重ねて形成して機械的かつ
電気的に接続している。
【0052】そして、図1,図2に示すように印刷サー
ミスタ19は、その抵抗発熱体12の幅方向に沿う長さ
Wcを、抵抗発熱体12の幅Wdと同等以下(Wc≦W
d)に形成しており、印刷サーミスタ19の一対の電極
19a,19bも抵抗発熱体12の幅員Wdの内方に位
置させている。
【0053】したがって、抵抗発熱体12の通電加熱時
に、その発熱eが基板11を伝導するときは図4に示す
ように基板11の幅方向中央部W0 から幅方向両側へ向
けて同心円状に拡散するので、印刷サーミスタ19の全
体が逸早く、かつほぼ均等に加熱される。
【0054】このために、印刷サーミスタ19のオンオ
フの応答回数は図5中の曲線Dに示すように2秒間で約
16回であり、図14で示す従来の印刷サーミスタ5a
の6回/2秒の応答よりも非常に早いうえに、電源印加
時(立上げ時)の常温から例えば約180℃の設定温度
Sまでに到達する時間も早く、その際のオーバーシュー
ト量も大幅に縮小している。つまり、本実施例の印刷サ
ーミスタ19の応答性が顕著に改善されている。
【0055】したがって、例えばトナー画像を形成した
複写用紙Pを1分間当り十数枚を定着せしめる高速定着
等により抵抗発熱体12の発熱量を400Wから例えば
1000Wに上げた場合でも、印刷サーミスタ19の温
度制御の応答性が早く、抵抗発熱体12を所定の設定温
度に迅速に制御できるので、トナー画像を形成した複写
用紙Pを常に適温に迅速に制御できるので、トナー画像
を形成した複写用紙Pを常に適温の設定温度で加熱する
ことができる。このために、複写用紙Pの過熱による裏
写りやオフセットを有効に防止することができるうえ
に、加熱不足による定着不良も有効に防止することがで
きる。
【0056】また、印刷サーミスタ19は、例えば図1
3で示すチップサーミスタ5のように基板1との間にギ
ャップが無いので、その分熱抵抗が低い。このため、抵
抗発熱体12の熱エネルギを基板11に良く伝えること
ができるので、抵抗発熱体12の温度を正確かつ迅速に
検出させることができる。また、印刷サーミスタ19は
厚膜印刷により基板裏面11bに形成して確実に固着す
るので、その形成固着を簡単確実かつ迅速に行なうこと
ができる。したがって、印刷サーミスタ19が基板11
から脱落し、あるいは配線導体18a,18bとの電気
的接触不良等により抵抗発熱体12の温度を制御できず
に熱的に暴走するのを有効に防止することができる。
【0057】さらに、印刷チップ19は基板11の長手
方向のほぼ全長に形成されておらず、局所的に設置され
ているので、基板11の局所的な温度変化を検出するこ
とができる。このために、複写用紙Pの複数種類の紙幅
に対応することができる。
【0058】図6は本発明者らが印刷サーミスタ19の
幅方向長さWcと応答性との関係を調査した結果得た実
験データを示しており、図中曲線Eは上記実施例のよう
に印刷サーミスタ19の幅方向長さWcを、抵抗発熱体
12の幅Wdと同等以下の領域Fにすれば応答回数は1
6回/2秒であり、応答性が良好であるが、図7に示す
印刷サーミスタ19cのように、その幅Weを抵抗発熱
体12の幅Wdよりも図中左右方向へ各々25%ずつ、
合計約50%程度長くした場合でも応答回数が14回/
2秒であって、約50%増以下であれば応答性が良好で
あった。なお、図6中Scはチップサーミスタの応答回
数を示す。
【0059】つまり、この実施例ではサーミスタ19c
の一対の電極19a,19bが抵抗発熱体12の幅方向
外縁に相当する部分より外側方へ若干(例えば左右方向
へ各々25%ずつ)食み出すが、この実施例により高速
定着処理実験を上記条件と同様の下で行なったところ、
裏写りやオフセット、あるいは定着不良を有効に防止す
ることができた。
【0060】図8は本発明のさらに他の実施例の要部平
面を示しており、上記実施例が印刷サーミスタ19を抵
抗発熱体12の幅方向に跨がるように設けたのに対し、
この実施例は印刷サーミスタ19Dを、その長手方向が
抵抗発熱体12の長手方向に一致し、かつ抵抗発熱体1
2の真裏に位置するように基板裏面11b上に設けてい
る。また、この印刷サーミスタ19Dの抵抗発熱体12
の幅方向に沿う長さWfを抵抗発熱体12の幅Wdより
も同等以下に設定している。したがって、この場合、印
刷サーミスタ19Dの長手方向の長さlは限定されな
い。
【0061】なお、図9に示すように基板表面11a上
に嵌合凹部23a,23bを形成して、これら嵌合凹部
23a,23b内に抵抗発熱体12や表面側の導体パタ
ーン24を嵌入して基板表面11aを平坦面に形成して
もよい。これによれば、基板11aが平坦面であるの
で、この基板表面11a上に積層されるオーバーコート
層17の頂面に、抵抗発熱体12や導体パターン24に
対応して凹凸が形成されるのを防止して、その頂面を平
坦面に形成することができる。したがって、このオーバ
ーコート層17の頂面上を摺動する複写用紙Pをオーバ
ーコート層17の頂面に密着させる面積を拡大させて抵
抗発熱体12による加熱効率を向上させることができる
と共に、摺動性を高めることにより複写用紙Pにしわ等
が発生するのを有効に防止することができる。また、モ
ータ等の駆動電力を下げることにもなる。
【0062】図10(A)は本発明の他の実施例に係る
定着ヒータ10Aの表面図、同(B)はその裏面図であ
る。これらの図において、定着ヒータ10Aは細長い形
状の基板11の表面11a上に、細長の抵抗発熱体12
を形成し、この発熱体の長手方向両端部に、図中左右一
対の給電端部13c,13dを、その一部が上下方向で
相互に重なり合うように形成している。
【0063】また、基板表面11a上には、これら給電
部13c,13dの内端部上と抵抗発熱体12の全体を
被覆するガラス製等のオーバーコート層17aを形成し
ている。
【0064】これらオーバーコート層17a、給電端部
13c,13d、抵抗発熱体12は厚膜印刷により塗布
焼成されて形成される。
【0065】そして、基板裏面11b上には、表面11
a上の抵抗発熱体12に対応して矩形細長の厚膜サーミ
スタ19Eを形成している。つまり、厚膜サーミスタ1
9Eは、その本体部19Eaを、基板11を介して抵抗
発熱体12と表裏方向で重なり合うように一致させ、抵
抗発熱体12の長手方向に沿って長い細長形状に形成し
ている。
【0066】サーミスタ19Eは、その本体部19Ea
の長手方向両端部に、図中左右一対の電極19g,19
hを、その一部が上下方向で重なり合うように形成して
いる。このために、各電極19g,19hには図10
(B)中破線で示すように重合部19i,19jが形成
される。
【0067】サーミスタ19Eは、これらサーミスタ本
体部19Eaと一対の電極19g,19hと、これらの
重合部19i,19jとを厚膜印刷により形成してお
り、所定のB定数を持つように形成される。B定数はサ
ーミスタの抵抗変化の大きさを表す定数であり、サーミ
スタの特性はこのB定数により決められる。しかし、こ
の重合部19i,19jのB定数はその焼成により変動
し、しかも、その焼成回数の増加に伴って変動幅も増大
される。
【0068】したがって、サーミスタ本体部19Eaの
面積に対して重合部19i,19jの面積が占める割合
が大きいと、重合部19i,19jのB定数の変動がサ
ーミスタ19E全体のB定数の変動に大きな影響を与え
る。
【0069】しかし、本実施例ではサーミスタ本体部1
9Eaの長さを長くすることにより面積を増大させてい
るので、重合部19g,19hの面積を相対的に減縮す
ることができる。したがって、重合部19g,19hに
おけるB定数の変動が占める割合をサーミタ19E全体
に比して低減することができるので、サーミスタ19E
による温度検出精度を高めることができる。
【0070】また、サーミスタ本体部19Eaの長さを
延長することによりサーミスタ本体部19Ea全体の面
積を増大させることにより、基板裏面11b上で受熱面
積を拡大させており、サーミスタ本体部19Eaの厚さ
を増厚させないので、増厚させる場合に比してサーミス
タ本体部19Ea全体が熱平衡に達するまでの立上げを
早めることができる。つまり、温度検出の立上げを早め
ることができる。
【0071】さらに、サーミスタ本体部19Eaを、抵
抗発熱体12の表裏方向で重なり合うように設けている
ので、これら両者が表裏方向でずれている場合に比し
て、抵抗発熱体12からサーミスタ本体部19Eaへ熱
伝導される熱量の損失も少なく、熱平衡時間を縮小する
ことができる。したがって、サーミスタの温度検出の立
上げを早めることができる。
【0072】また、サーミスタ本体部19Eaを抵抗発
熱体12の長さ方向に沿って長い細長形状に形成してい
るので、抵抗発熱体12の長手方向の温度分布を検出す
る精度を高めることができる。さらに、サーミスタ本体
部19Eaの幅を各電極19g,19hの幅よりも狭く
したので、これらの重合部19i,19jの面積を一段
と縮小することができる。これにより、重合部19i,
19jの焼成によるB定数の変動の影響をさらに縮小す
ることができるので、サーミスタ19Eの温度検出精度
を一段と向上させることができる。
【0073】図11は本発明を画像形成装置の一種であ
る電子式複写機31に適用した場合の一実施例の構成を
示しており、この複写機31は筐体32内に、カセット
33内の複写用紙Pを引き込み、これに図示しない原稿
の画像に対応したトナー画像を形成する画像形成部34
と、このトナー画像を複写用紙Pに定着させる定着装置
35とを内蔵している。
【0074】定着装置35は例えば図12に示すように
構成され、加圧ローラ36に対向させて上記定着ヒータ
10を並設しており、定着ヒータ10はホルダー37に
取り付けられている。
【0075】そして、定着ヒータ10を含むホルダー3
7の外周囲にはポリイミド樹脂にフッ素樹脂がコーティ
ングされたような環状無端耐熱シート38が巻装されて
いて、定着ヒータ10の真上の表面ガラスコート層17
の図中上面はこの耐熱シート38を介して加圧ローラ3
6のシリコンゴム層と弾性的に接している。
【0076】そして、定着ヒータ10は表裏一対の電極
13a,13bに接触した燐青銅板等からなる弾性が付
与されたコネクタを通じて通電されて抵抗発熱体12が
発熱し、この発熱はガラスコート層17に与熱される。
したがって、この表面ガラスコート層17の耐熱シート
38の外面と加圧ローラ36のシリコーンゴム層との間
で、トナー像Tを形成した複写用紙Pを定着ヒータ10
により加熱することにより、未定着トナー像Tを溶融
し、複写用紙Pに定着させることができる。
【0077】そして、この定着ヒータ10は上記したよ
うに抵抗発熱体12の温度変化に対して応答の早い印刷
サーミスタ19を具備しているので、複写用紙Pに対し
て十数枚/分の高速サーミスタにも十分に対応すること
ができる。
【0078】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、サーミス
タの抵抗発熱体の幅方向に沿う長さを、この抵抗発熱体
の幅方向長さとほぼ同等以下の長さに設定したので、サ
ーミスタの応答特性を非常に改善することができた。そ
の結果、複写用紙の裏写りとオフセットとを有効に防止
しつつ、高速定着に十分に対応することができる。
【0079】請求項2記載の発明は、サーミスタの抵抗
発熱体の幅方向に沿う長さを、この抵抗発熱体の幅方向
長さよりも50%長い長さ以下に設定するので、サーミ
スタの応答特性を相当改善することができた。その結
果、複写用紙の裏写りとオフセットとを有効に防止しつ
つ、高速定着に十分に対応することができる。
【0080】請求項3記載の発明は、サーミスタとその
給電部を、抵抗発熱体の幅方向外縁に相当する部分より
も内方に設置して、サーミスタの一部が外方へ食み出さ
ないようにする場合は、サーミスタとその給電部を抵抗
発熱体により基板を介して十分加熱することができ、そ
の分、サーミスタの応答性を高めることができる。
【0081】請求項4記載の発明は、サーミスタ本体部
を抵抗発熱体の長手方向に沿って長い細長形状に形成し
ているので、その長手方向の長さを長くした分だけサー
ミスタ本体部の面積を増大させることができる。このた
めに、このサーミスタ本体部の面積と、このサーミスタ
本体部と一部が重なり合う電極の重合部の面積との比を
縮小させ、この電極重合部の面積比を相対的に縮小させ
ることができる。
【0082】したがって、サーミスタ本体部と電極との
重合部の焼成時に変動するサーミスタ特性のB定数の変
動幅を相対的に縮小させることができる。その結果、サ
ーミスタによる温度検出精度を高めることができる。
【0083】また、サーミスタ本体部の長さを延長する
ことによりサーミスタ本体部全体の面積を増大させるこ
とにより、基板裏面上で受熱面積を拡大させることがで
きるうえに、サーミスタ本体部の厚さを増厚させないの
で、増厚させる場合に比してサーミスタ本体部全体が熱
平衡に達するまでの立上げを早めることができる。つま
り、温度検出の立上げを早めることができる。
【0084】請求項5記載の発明は、サーミスタを、抵
抗発熱体からはみ出すことなく表裏方向で重なり合うよ
うに設けているので、これら両者が表裏方向でずれてい
る場合に比して、抵抗発熱体からサーミスタへ熱伝導さ
れる熱量の損失も少なく、熱平衡時間を縮小することが
できる。したがって、サーミスタの温度検出の立上げを
早めることができる。
【0085】また、サーミスタ本体部を抵抗発熱体の長
さ方向に沿って長い細い長形状に形成しているので、抵
抗発熱体の長手方向の温度分布を検出する精度を高める
ことができる。
【0086】請求項6記載の発明は、サーミスタが印刷
サーミスタであるので、サーミスタペーストを基板に厚
膜印刷して焼成することにより基板に非常に簡単確実か
つ迅速に形成して固着することができる。したがって、
サーミスタの基板からの脱落や電気的接触不良を防止す
ることができるので、抵抗発熱体の熱暴走を未然に防止
することができる。
【0087】請求項7記載の発明は、サーミスタの外面
を保護層であるガラスコート層により被覆するので、サ
ーミスタの耐摩耗特性や耐衝撃性等の機械的強度の向上
と、硫化や酸化等からの耐蝕保護と、電気絶縁を図るこ
とができる。
【0088】請求項8記載の発明は、サーミスタの抵抗
発熱体の長手方向に沿う長さをサーミスタの長手方向の
長さよりも短かくしているので、抵抗発熱体全体の平均
温度ではない局所的な温度を検出することができる。
【0089】請求項9記載の定着装置は、請求項1ない
し8のいずれか一に記載の定着ヒータを具備しているの
で、請求項1ないし8のいずれか一記載の定着ヒータと
同様の作用効果を奏する。
【0090】請求項10の画像形成装置は、請求項9記
載の定着装置を具備しているので、この定着装置と同様
の作用効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2のI−I線矢視断面図。
【図2】本発明に係る定着ヒータの一実施例の表裏両面
をそれぞれ展開して示す平面図。
【図3】図1,図2で示す実施例の温度制御回路の電気
回路図。
【図4】図1,図2で示す実施例の熱伝導作用を示す縦
断面図。
【図5】図1,図2で示す実施例のサーミスタの熱応答
特性図。
【図6】抵抗発熱体の幅に対するサーミスタの幅方向長
さと、熱応答回数との相対関係を示すグラフ。
【図7】本発明に係る定着ヒータの他の実施例の縦断面
図。
【図8】本発明に係る定着ヒータのさらに他の実施例の
部分平面図。
【図9】本発明に係る定着ヒータのさらにまた他の実施
例の縦断面図。
【図10】(A)は本発明に係る定着ヒータの他の実施
例の表面図、(B)は同裏面図。
【図11】本発明に係る画像形成装置の一実施例の全体
構成図。
【図12】図11で示す定着装置の一部拡大縦断面図。
【図13】従来のチップサーミスタを搭載した定着ヒー
タの縦断面図。
【図14】従来の印刷サーミスタを搭載した定着ヒータ
の縦断面図。
【図15】図13,14で示す従来の定着ヒータの幅方
向温度分布図。
【図16】図13,14で示す従来の定着ヒータのサー
ミスタの幅方向抵抗分布図。
【図17】図13,図14で示す従来の定着ヒータのサ
ーミスタの応答特性図。
【図18】さらに他の従来の定着ヒータの平面図。
【符号の説明】
10,10A 定着ヒータ 11 基板 11a 基板表面 11b 基板裏面 12 抵抗発熱体 13a,13b,13c,13d 一対の給電端部 15 スルーホール 17,17a オーバーコート層 18a,18b 配線導体 19,19C,19D,19E 印刷サーミスタ 19Ea サーミスタ本体部 19a,19b 一対の電極 19g,19h サーミスタ電極 19i,19j サーミスタ重合部 21 温度制御回路(比較回路) 22 SSR(ソリッドステートリレー) 23a,23b 嵌合凹部 31 電子式複写機 32 筐体 33 カセット 34 画像形成部 35 定着装置 36 加圧ローラ 37 ホルダー 38 耐熱シート

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐熱性電気絶縁材料よりなる基板と;こ
    の基板の一面に形成される抵抗発熱体と;この抵抗発熱
    体に対応して上記基板の一面の裏面に形成されてこの抵
    抗発熱体の温度を検出するサーミスタと;を有する定着
    ヒータにおいて、上記サーミスタの上記抵抗発熱体の幅
    方向に沿う長さを、この抵抗発熱体の幅方向長さとほぼ
    同等以下の長さに設定してなることを特徴とする定着ヒ
    ータ。
  2. 【請求項2】 耐熱性電気絶縁材料よりなる基板と;こ
    の基板の一面に形成される抵抗発熱体と;この抵抗発熱
    体に対応して上記基板の一面の裏面に形成されてこの抵
    抗発熱体の温度を検出するサーミスタと;を有する定着
    ヒータにおいて、上記サーミスタの上記抵抗発熱体の幅
    方向に沿う長さを、抵抗発熱体の幅方向長さよりも幅方
    向両端からそれぞれ25%ずつ長い長さ以下に設定して
    なることを特徴とする定着ヒータ。
  3. 【請求項3】 サーミスタとその電極を、抵抗発熱体の
    幅方向外縁に相当する部分よりも内方に設置しているこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の定着ヒータ。
  4. 【請求項4】 耐熱性電気絶縁材料よりなる基板と;こ
    の基板の一面に形成される抵抗発熱体と;この抵抗発熱
    体に対応して上記基板の裏面に形成されて上記抵抗発熱
    体の長手方向に沿って長い細長形状の本体部およびこの
    本体部の長手方向両端部にて少なくとも一部が重なるよ
    うに形成されて電気的に接続される一対の電極を有し、
    抵抗発熱体の温度を検出するサーミスタと;を具備して
    いることを特徴とする定着ヒータ。
  5. 【請求項5】 サーミスタは、基板を介して抵抗発熱体
    からはみ出すことなく表裏方向で重なり合うように形成
    されていることを特徴とする請求項4記載の定着ヒー
    タ。
  6. 【請求項6】 サーミスタが厚膜印刷により形成される
    印刷サーミスタであることを特徴とする請求項1ないし
    5のいずれか一記載の定着ヒータ。
  7. 【請求項7】 サーミスタの外面を保護層により被覆し
    たことを特徴とする請求項1ないし6いずれか一記載の
    定着ヒータ。
  8. 【請求項8】 サーミスタの抵抗発熱体の長手方向に沿
    う長さを、この抵抗発熱体の長手方向の長さよりも短か
    くしたことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか一
    記載の定着ヒータ。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし8のいずれか一記載の定
    着ヒータと;この定着ヒータの長手方向に対して交差す
    る方向に走行し得る搬送シートと;この搬送シートを介
    して定着ヒータに対向して定着ヒータを圧接するように
    配設され、搬送シートを介して定着ヒータからの熱を被
    定着体の画像を形成しているトナーに作用させるととも
    に被定着体を搬送する加圧ローラと;を具備しているこ
    とを特徴とする定着装置。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の定着装置と;媒体に形
    成された静電潜像にトナーを付着させて反転画像を形成
    し、この反転画像を被定着体に転写して所定の画像を形
    成する手段と;を具備していることを特徴とする画像形
    成装置。
JP25418895A 1995-03-01 1995-09-29 定着ヒータ,定着装置および画像形成装置 Pending JPH08297431A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25418895A JPH08297431A (ja) 1995-03-01 1995-09-29 定着ヒータ,定着装置および画像形成装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7-42081 1995-03-01
JP4208195 1995-03-01
JP25418895A JPH08297431A (ja) 1995-03-01 1995-09-29 定着ヒータ,定着装置および画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08297431A true JPH08297431A (ja) 1996-11-12

Family

ID=26381722

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25418895A Pending JPH08297431A (ja) 1995-03-01 1995-09-29 定着ヒータ,定着装置および画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08297431A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017054071A (ja) * 2015-09-11 2017-03-16 キヤノン株式会社 像加熱装置及び像加熱装置に用いるヒータ
US11940747B2 (en) 2022-01-27 2024-03-26 Canon Kabushiki Kaisha Heater, fixing apparatus, and image forming apparatus

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017054071A (ja) * 2015-09-11 2017-03-16 キヤノン株式会社 像加熱装置及び像加熱装置に用いるヒータ
WO2017043020A1 (en) * 2015-09-11 2017-03-16 Canon Kabushiki Kaisha Image heating device and heater for use in image heating device
US10429781B2 (en) 2015-09-11 2019-10-01 Canon Kabushiki Kaisha Image heating device and heater for use in image heating device
US11940747B2 (en) 2022-01-27 2024-03-26 Canon Kabushiki Kaisha Heater, fixing apparatus, and image forming apparatus

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6469279B1 (en) Image heating apparatus and heater
EP0585857B1 (en) Image heating appartus and heater
JP3284580B2 (ja) ヒーター
JPH0794260A (ja) ヒータおよび定着装置
JPH08297431A (ja) 定着ヒータ,定着装置および画像形成装置
US20210405561A1 (en) Heating unit, fixing unit, and image forming apparatus
JP3547779B2 (ja) 加熱ヒータおよびこれを用いた加熱装置
JP3268681B2 (ja) 加熱装置
JP3923644B2 (ja) 発熱体、定着装置および画像形成装置
JPH09269687A (ja) 定着ヒータ,定着装置および画像形成装置
JP3482000B2 (ja) ヒータおよび定着装置ならびに定着装置組込機器
JPH11162618A (ja) ヒータ装置および定着装置
JP2740207B2 (ja) 定着用加熱体、定着装置および事務用機器
JPH08185069A (ja) 定着ヒータ,定着装置および画像形成装置
JP2002108120A (ja) 定着ヒータ、定着装置および画像形成装置
JP2000268902A (ja) 電気機器
US20220299917A1 (en) Heater and image heating apparatus
JPH0744039A (ja) 平面ヒータ
JPH05273880A (ja) 加熱装置
JPH07146622A (ja) 定着ヒータ、定着装置及び画像形成装置
JP3811199B2 (ja) トナー定着用加熱体、定着装置および画像形成装置
JPH0764418A (ja) ヒータ、ヒータの通電方式、定着装置ならびに定着装置組込機器
JPH0651658A (ja) 定着用ヒータ、定着用ヒータの製造方法および定着方法ならびに定着装置
JP3199176B2 (ja) 定着用ヒータ
JPH05181379A (ja) 加熱ヒータおよび加熱ヒータの抵抗値調節方法

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040413

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040611

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Effective date: 20040707

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Effective date: 20040813

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20051108

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20051108