JP3283757B2 - 不等ピッチ式ローラレベラ - Google Patents

不等ピッチ式ローラレベラ

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JP3283757B2 JP12467396A JP12467396A JP3283757B2 JP 3283757 B2 JP3283757 B2 JP 3283757B2 JP 12467396 A JP12467396 A JP 12467396A JP 12467396 A JP12467396 A JP 12467396A JP 3283757 B2 JP3283757 B2 JP 3283757B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は板材の反りを矯正す
るローラレベラに係わり、特に、熱間圧延により製造さ
れた板材をオンラインにて熱処理する際に、熱処理前に
板材を真直にレベリングするローラレベラ及びそのロー
ラレベラを備えたオンライン熱処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】1000℃前後の高温の板材を圧延機に
より熱間圧延を行い、直ちに温度調整装置で板材を補加
熱して均熱する熱処理を行う方法は、省エネルギの面か
ら望ましい製造方法として注目を浴びている。
【0003】また、一般に、圧延機により熱間圧延され
た板材の長手方向の曲がりは、板材の先端は上反り状
に、尾端は下反り状になっている。これは、板材の先端
が圧延機への通板時テーブルローラと激しく衝突するこ
とを防止するためにとられる一般的な圧延法によって生
じるものである。
【0004】前述のオンライン熱処理を進めるに当たっ
ては、この曲がりを事前に矯正する必要がある。即ち、
板材の先・後端が異常に反っていると、温度調整装置内
の板材の通板が困難なばかりでなく、熱処理効果も均一
にならない問題が生じるためである。一般に温度調整装
置及び冷却装置内は熱処理効果を良くするため、狭い通
板スペースとなっている。このため、板材を温度調整装
置に供給する前に、板材のレベリングを行うことが必要
となる。
【0005】レベリングには、一般に、多数のレベラロ
ーラ(以下、適宜、単にローラ又は上ローラ或いは下ロ
ーラという)上下に千鳥状に配置したローラレベラが
使用されている。
【0006】ところで、圧延機により熱間圧延された板
材の表面には多量のスケールが付着しており、これをロ
ーラレベラに通すときスケールの一部がレベラローラに
転移する。このため、もしローラレベラとして4段形を
用いると、レベラローラに転移したスケールがこのレベ
ラローラとこれを支持する補強ローラとの間に噛み込ま
れ、レベラローラの表面の肌荒れを生じ、ローラを頻繁
に交換する必要が生じる。この理由から、オンライン熱
処理用のローラレベラとしては補強ローラのない2段形
を用いる必要があり、2段形ローラレベラでは、強度を
確保するためレベラローラを太径としている。
【0007】また、従来のローラレベラでは、上下ロー
ラのいづれか一方を他方に対し半ピッチずらし、等ピッ
チのローラ配置としている。
【0008】なお、板材の中伸び、端伸び等の板形状を
矯正する4段形のローラレベラにおいて、矯正能力を拡
大するために上部レベラローラに対して下部レベラロー
ラをライン方向上流側にずらし、不等ピッチ配列とした
ものが、特開昭60−250824号公報に提案されて
いる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前述したようにオンラ
イン熱処理装置では、これに板材を供給する前に、板材
のレベリングを行うことが必要であり、レベリングに
は、一般に、多数のローラを千鳥状に配置したローラレ
ベラが使用されており、また、オンライン熱処理装置用
のローラレベラはスケールの噛込みの問題より、補強ロ
ーラのない、太径のロールを用いた2段形のローラレベ
ラを用いる必要がある。
【0010】ところで、2段形のローラレベラは、ロー
ラが太径であることからローラピッチも長くならざるを
得ない。
【0011】例えば、処理される板材の板厚は通常20
〜40mmで板幅は600〜2000mmである。この
ような板材をレベリングする2段形ローラレベラのロー
ラの直径はφ350〜φ400mm程度で、上ローラ、
下ローラそれぞれのローラピッチLpは450〜500
mm程度である。
【0012】従来のローラレベラでは、上下ローラのい
づれか一方を他方に対し半ピッチずらした等ピッチのロ
ーラ配置としているため、これをオンライン熱処理装置
に用い、熱間圧延後の先・後端に曲がり不良を有する板
材を矯正すると、板材の先・後端の各々について、ロー
ラピッチLpの約半分の長さ部分は未矯正帯となり、反
り不良が残る。このとき、上記のようにローラピッチL
pが長いことから、未矯正体も長くなり、残留反り高さ
は大きくなる。最も厳しい反りの場合には反りの曲率半
径Rが350mm程度であるが、ローラピッチLpが5
00mmとすると、レベリング後の残留反り高さHはH
≒Lp2/32R=22.3mmにもなる。
【0013】また、特開昭60−250824号公報に
提案の不等ピッチ式ローラレベラを熱間圧延後の板材の
先・後端の反りを矯正するのに用いた場合は、4段形で
あることからスケールの噛み込みの問題があるだけでな
く、板材の先・後端の各々について、下ローラと上ロー
ラ間との板材進行方向距離に相当するローラピッチLp
以上の長さ部分が未矯正帯となり、レベリング後におけ
る残留反り高さは逆に増大してしまう(図9参照:後
述)。
【0014】本発明の第1の目的は、板材の先・後端の
レベリング後における残留反り高さを少なくするローラ
レベラを提供することである。
【0015】本発明の第2の目的は、板材の通板が容易
で、熱処理効果が均一なオンライン熱処理装置を提供す
ることである。
【0016】
【課題を解決するための手段】(1)上記第1の目的を
達成するために、本発明は、第1及び第2の上ローラ及
び第1及び第2の下ローラを含む複数の上下ローラを千
鳥状に配置し、これら上下ローラにより板材を繰り返し
曲げ、板材の反りを矯正するローラレベラにおいて、前
記複数の上下ローラを、板材の進行方向に向かって、第
1の下ローラ、第1の上ローラ、第2の下ローラ、第2
の上ローラの順に配置し、板材進行方向での該第1の下
ローラと該第1の上ローラとの中心間の距離を該第1の
下ローラと該第2の下ローラとのローラピッチ及び該第
1の上ローラと該第2の上ローラとのローラピッチの半
分より短くし、板材進行方向での該第2の下ローラと該
第2の上ローラとの中心間の距離を該第1の上ローラと
該第2の上ローラとのローラピッチ及び該第1の下ロー
ラと該第2の下ローラとのローラピッチの半分より短く
したものとする。
【0017】上下ローラを、板材の進行方向に向かって
第1の下ローラ、第1の上ローラ、第2の下ローラ、第
2の上ローラの順に配置するとき、板材の尾端の下反り
は上流側の第1の下ローラ、第1の上ローラ、第2の下
ローラの3本のローラにより矯正され、板材の先端の上
反りは第1の上ローラ、第2の下ローラ、第2の上ロー
ラの3本のローラにより矯正される。
【0018】板材の尾端の下反りが第1の下ローラ、第
1の上ローラ、第2の下ローラにより矯正されるとき、
尾端は第1の下ローラと第1の上ローラ間の距離a(例
えば図5参照)で逆方向に曲げ直されるが、このとき板
材の尾端が距離aで逆方向に曲げ直されるのは板材の尾
端の末端が第1の下ローラに達する前までであり、第1
の下ローラに達した後は、尾端は第1の下ローラに接触
しなくなり曲がらなくなる。即ち、板材の尾端の末端か
ら距離aに相当する部分が反りの未矯正帯となる。
【0019】板材の先端の上反りが第1の上ローラ、第
2の下ローラ、第2の上ローラにより矯正されるとき、
先端は第2の下ローラと第2の上ローラ間の距離a(例
えば図6参照)で逆方向に曲げ直されるが、このとき板
材の先端が距離aで逆方向に曲げ直されるのは板材の先
端の末端が第2の上ローラに達してからであり、第2の
上ローラに達する前は、先端は上ローラに接触していな
いため曲がらない。即ち、板材の先端の末端から距離a
に相当する部分が反りの未矯正帯となる。
【0020】上記のように構成した本発明では、上記の
ように第1の下ローラと第1の上ローラ間の距離a及び
第2の下ローラと第2の上ローラ間の距離aを、それぞ
れ、ローラピッチLpの1/2より短くしている。この
ため、反りの未矯正帯もローラピッチLpの1/2より
短くなり、レベリング後の未矯正帯に残る残留反り高さ
を小さくすることができる。
【0021】(2)上記(1)において、好ましくは、
前記第1及び第2の下ローラを含む下ローラ群を、前記
第1及び第2の上ローラを含む上ローラ群に対して等ピ
ッチ位置から板材進行方向に移動可能とし、前記第1の
上下ローラ間の距離及び第2の上下ローラ間の距離を可
変にする。
【0022】このように構成した本発明では、板材の板
厚が薄い場合には、先後端の反りが大きいので、それに
合わせて距離aを小さくし、板材の板厚が大のときは反
りも小さいので、それに合わせて距離aを大きくする。
このように距離aを板厚の大小により変更することによ
り、残留反り高さを常に最小とし、かつレベリング荷重
を小さくできる。
【0023】(3)また、上記第2の目的を達成するた
めに、本発明は、圧延機により熱間圧延された高温の板
材を、直ちに温度調整装置に供給して板材を少なくとも
補加熱して均熱するオンライン熱処理装置において、前
記温度調整装置の入側に、熱間圧延された板材の先端及
び尾端の反りを矯正する2段形のローラレベラを配置
し、この2段形のローラレベラとして上記(1)のロー
ラレベラを用いたものとする。
【0024】このようにオンライン熱処理装置の2段形
のローラレベラとして上記(1)のローラレベラを配置
することにより、温度調整装置内の板材の通板がスムー
ズに行え、かつ熱処理効果が均一になる。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態を図1〜図9
により説明する。
【0026】図1において、前工程の圧延機により熱間
圧延された高温の板材5はガイド18及び入側ガイドロ
ーラ23により、本発明の不等ピッチ式ローラレベラ9
に導かれる。ローラレベラ9はスタンド10を有し、ス
タンド10内には、入側で上下に重ね合わせられる一対
のローラよりなるピンチローラ17と、2本の下レベラ
ローラ(以下、適宜、単に下ローラという)1,3及び
2本の上レベラローラ(以下、適宜、単に上ローラとい
う)2,4と収納されている。
【0027】入側ピンチローラ17の上ローラは、中間
フレーム13に設けられたシリンダ16により昇降され
る。即ち、板材5の先端反りが大きい場合は、レベラロ
ーラへ1〜4の噛込みが難しい。このような際には入側
ガイド18で導かれた板材5の先端を、ピンチローラ1
7の上ローラを開いた状態で導いた後に、上ローラをシ
リンダ16で閉じ、ピンチした状態で板材5をレベラロ
ーラ1〜4に導くものである。
【0028】レベラローラ1〜4は、板材5の進行方向
に向かって下ローラ1、上ローラ2、下ローラ3、上ロ
ーラ4の順に配置されている。
【0029】また、レベラローラ1〜4は、下ローラ
1,3を上ローラ2,3に対して等ピッチ位置から板材
5の進行方向(図示右方)に移動した配置となってい
る。このため、図2に示すように、下ローラ1,3及び
上ローラ2,4のそれぞれのローラピッチをLpとする
と、上下ローラ1,2間の板材進行方向の距離a及び上
下ローラ3,4間の板材進行方向の距離aはローラピッ
チLpの半分(Lp/2)より小さくなっている。
【0030】例えば、ローラピッチLpは通常450〜
500mm程度である。これに対し、下ローラ1と上ロ
ーラ2の中心間の距離a及び下ローラ3と上ローラ4の
中心間の距離aはそれぞれ130〜160mm程度に設
定される。
【0031】また、図1において、ピンチローラ17の
各ローラ、及びレベラローラ1〜4は、各々、それぞれ
の軸受箱21で支承される。更に、上レベラローラ2,
4を支承する軸受箱21は、中間フレーム13に設けら
れたウォームジャッキ15により図示しないアクチエー
タの操作で作動され、上レベラローラ2,4の板材5に
対する圧下量を各々自在に設定することができる。
【0032】中間フレーム13はスタンド11に設けら
れたシリンダ11により急速昇降し、全ての上ローラを
板材5に対し、急速に進退することを可能にしている。
レベリングされた板材5は出側ガイド25及びローラ2
0に導かれ、次工程の熱処理装置に導かれる。
【0033】図3に上記ローラレベラを組み込んだ本発
明のオンライン熱処理装置を示す。
【0034】図3において、圧延機8の下流側にローラ
レベラ9、温度調整装置6を設け、更に必要に応じて冷
却装置7を設けたオンライン熱処理装置が配置されてい
る。
【0035】1000℃前後の高温の板材5が圧延機8
により熱間圧延され、その後、常温にまで冷さずに、直
ちに本発明のオンライン熱処理装置に導かれる。
【0036】また、より薄い板材を製造する圧延ライン
の例では、図3の温度調整装置6による板材の補加熱に
より均熱した後、冷却を行う前に更に圧延機を設け、圧
延を進める場合もある。
【0037】圧延機8により熱間圧延された板材5の長
手方向の曲がりは、図4に示すように板材5の先端5a
は上反り状に、尾端5bは下反り状になっている。これ
は、板材5の先端が圧延機8への通板時テーブルローラ
と激しく衝突することを防止するためにとられる一般的
な圧延法によって生じるものである。このように板材5
の先・後端5a、5bが異常に反っていると、温度調整
装置6及び冷却装置7内の板材の通板が困難なばかりで
なく、熱処理効果も均一にならない問題が生じる。一般
に温度調整装置6及び冷却装置7内は熱処理効果を良く
するため、狭い通板スペースとなっている。
【0038】このため、板材5をオンライン熱処理装置
に導くときは、温度調整装置6に供給する前にローラレ
ベラ9により板材5のレベリングを行う。
【0039】本発明のローラレベラ9の作用を図5〜図
9により説明する。
【0040】図4に示す板材5の尾端5bは下反りであ
り、この尾端5bの下反りは図5に示す3本のローラ
1,2,3により矯正され、図4に示す板材5の先端5
aは上反りであり、この先端5aの上反りは図6に示す
3本のローラ2,3,4により矯正される。
【0041】板材5の尾端5bの下反りがローラ1,
2,3により矯正されるとき、尾端5bは下ローラ1と
上ローラ2間の距離aで逆方向に曲げ直される。このと
きのローラ1,2,3間での板材の曲げにより生じる、
曲げモーメントMと曲率Kの関係は図7に示すようであ
り、上ローラ2の圧下は板材の尾端5bが下ローラ3を
通過した際に曲率Kが零となるように設定される。
【0042】板材5の先端6の上反りがローラ2,3,
4により矯正されるとき、先端5aは下ローラ3と上ロ
ーラ4間の距離aで逆方向に曲げ直される。このときの
ローラ2,3,4間での板材の曲げにより生じる、曲げ
モーメントMと曲率Kの関係は図8に示すようであり、
この場合も、上ローラ4の圧下は板材の先端5aが上ロ
ーラ4を通過した際に曲率Kが零となるように設定され
る。
【0043】ここで、板材5の尾端5bが下ローラ1と
上ローラ2間の距離aで逆方向に曲げ直されるのは板材
5の尾端5bの末端が下ローラ1に達する前までであ
り、下ローラ1に達した後は、尾端5bは下ローラ1に
接触しなくなり曲がらなくなる。即ち、板材5の尾端5
bの末端から距離aに相当する部分が反りの未矯正帯と
なる。
【0044】また、板材5の先端5aが下ローラ3と上
ローラ4間の距離aで逆方向に曲げ直されるのは板材5
の先端5aの末端が上ローラ4に達してからであり、上
ローラ4に達する前は、先端6は上ローラ4に接触して
いないため曲がらない。即ち、板材5の先端5aの末端
から距離aに相当する部分が反りの未矯正帯となる。
【0045】そして、本発明では、上記のように下ロー
ラ1と上ローラ2間の距離a及び下ローラ3と上ローラ
4間の距離aを、それぞれ、ローラピッチLpの1/2
より短くしている。このため、反りの未矯正帯もローラ
ピッチLpの1/2より短くなり、レベリング後の未矯
正帯に残る残留反り高さを小さくすることができる。
【0046】ここで、等ピッチのローラ配置とした従来
のローラレベラでは、a=Lp/2である。この場合の
レベリング後の残留反りの高さHは、前述したように約
22.3mmのように大きな量となる。
【0047】これに対し本発明の場合には、例えばa=
130mmのように選定すれば、残留反り高さは、6.
0mmのように従来の1/3以下に小さくすることがで
きる。このように残留反り高さが小さくなると、図3に
示したオンライン熱処理装置(温度調整装置6及び冷却
装置7)内の通板が容易になり、また処理効果も均一に
することができる。
【0048】比較例として、図9に、レベラローラ1〜
4を本発明と逆に上ローラ2、下ローラ1、上ローラ
4、下ローラ3の順に配置し、下ローラ1,3を上ロー
ラ2,4に対して等ピッチ位置から板材の反進行方向
(図示左方向)に移動した例を示す。この場合、板材の
先端の上反りの修正はローラ2,1,4により行われ、
ローラ1,4間の距離bで逆方向に曲げ直されるが、距
離bが大であるため板材先端の未矯正帯を短くする効果
がないことが分かる。一方、板材の尾端の下反りはロー
ラ1,4,3により矯正され、同様にローラ1、4間の
距離bで逆方向に曲げ直されるが、板材の尾端の未矯正
帯はやはり距離bとなり、先端と同様に未矯正帯を短く
する効果がない。
【0049】もう1つの比較例として、図10に、やは
りレベラローラ1〜4を本発明と逆に上ローラ2、下ロ
ーラ1、上ローラ4、下ローラ3の順に配置し、下ロー
ラ1,3を上ローラ2,4に対して等ピッチ位置から板
材の進行方向(図示右方向)に移動した例を示す。この
場合、板材の先端の上反りの修正はローラ2,1,4に
より行われ、ローラ1,4間の距離aで逆方向に曲げ直
され、板材の尾端の下反りはローラ1,4,3により矯
正され、同様にローラ1、4間の距離aで逆方向に曲げ
直されるので、本発明と同様、板材の未矯正帯を距離a
相当に短くできる。しかし、この場合は、両端に位置す
るローラ2,3間の距離が長くなり、レベラローラの大
きさが大となり、実用上問題となる。
【0050】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、板材の先・後端のレベリング後における残留反り高
さを少なくすることができ、次行程の熱処理を効果的に
行うことができる。
【0051】本発明の他の実施形態を図11により説明
する。図1では、下レベラローラ1,3は固定配置した
例を示したが、本実施形態ではこれを等ピッチ位置から
板材の進行方向に移動できる構造とし、上下ローラ間の
距離aを可変にしたものである。
【0052】図11において、本実施形態のローラレベ
ラ9Aは、下ローラ1,3は共通の軸受箱22に取付け
られる。この軸受箱22にウォームジャッキ24を取り
付け、ウォームジャッキ24を作動することにより、下
ローラ1,3は上ローラ2,4に対して等ピッチ位置か
ら板材5の進行方向に移動可能であり、これにより下ロ
ーラ1と上ローラ2間、下ローラ3と上ローラ4間の板
材進行方向の距離aを自在に調整できる。
【0053】このように構成した本実施形態では、板材
5の板厚が薄い場合には、先後端の反りが大きいので、
それに合わせて距離aを小さくし、板材5の板厚が大の
ときは反りも小さいので、それに合わせて距離aを大き
くすることが可能である。このように距離aを板厚の大
小により変更できるようにすることにより、残留反り量
を常に最小にし、かつレベリング荷重を小さくすること
ができる。
【0054】なお、図1、図11においては、レベラロ
ーラは必要最少限の4本ローラの例を示した。実際には
上ローラを3本、下ローラを2本にした5本レベラ、或
いは、上下ローラ共、更に多いローラ本数であってもよ
く、これらのローラの中に図3に示したように、上下ロ
ーラ間の板材進行方向の距離aが、上・下ローラ群自身
のローラピッチLpの半分より小さいローラ対が、少な
く共2対含まれれば、本発明の効果が得られるものであ
る。
【0055】また、図1、図11のレベラローラは補強
ローラの無い2段形のローラレベラの例を示したが、勿
論補強ローラを備えた4段レベラに本発明を適用しても
よい。
【0056】更に、図3では上ローラと下ローラの板材
進行方向での距離aを入側、出側共、同じにしたが、こ
れは必ずしも同じでなくてもよい。これらの値を例えれ
ば入側上下ローラ間での距離a1、出側上下ローラ間で
距離a2とした場合、a1≠a2であってもよく、これ
らの距離a1,a2がLp/2より各々小さければ、本
発明の効果は得られるものである。
【0057】また、図1、図11のレベラローラは熱間
圧延でのオンライン熱処理装置に用いたが、冷間圧延で
の板材の先後端矯正に用いてもよい。
【0058】
【発明の効果】
1.第1の上下ローラ間の板材進行方向の距離及び第2
の上下ローラ間の板材進行方向の距離をローラピッチの
半分より小さくしたので、板材の先・後端の不良反りの
未矯正帯に残る残留反りの高さを減少させることができ
る。
【0059】2.下ローラ群を上ローラ群に対して等ピ
ッチ位置から板材進行方向に移動可能とし、第1の上下
ローラ間の距離および第2の上下ローラ間の距離を可変
にしたので、残留反り量を常に最小としかつレベリング
荷重を小さくできる。
【0060】3.本発明のローラレベラをオンライン熱
処理装置に配置したので、温度調整装置及び冷却装置内
の板材の通板がスムーズに行え、かつ熱処理効果が均一
になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるローラレベラを示す
図である。
【図2】ローラレベラのローラ配置を示す図である。
【図3】本発明のローラレベラを組み込んだオンライン
熱処理装置を示す図である。
【図4】熱間圧延された板材の先後端の反り状況を示す
図である。
【図5】板材の後端反り修正に係わるローラ配置を示す
図である。
【図6】板材の先端反り修正に係わるローラ配置を示す
図である。
【図7】図5に示すローラ配置による板材の後端反り修
正の曲げモーメントと曲率との関係を示す曲げ・曲率線
図である。
【図8】図6に示すローラ配置による板材の先端反り修
正の曲げモーメントと曲率との関係を示す曲げ・曲率線
図である。
【図9】レベラローラを本発明と逆に上ローラ、下ロー
ラ、上ローラ、下ローラの順に配置した場合の比較例を
示す図である。
【図10】レベラローラを本発明と逆に上ローラ、下ロ
ーラ、上ローラ、下ローラの順に配置した場合のもう1
つの比較例を示す図である。
【図11】本発明の他の実施形態によるローラレベラを
示す図である。
【符号の説明】
1,3 下レベラローラ 2,4 上レベラローラ 5 板材 6 温度調整装置 7 冷却装置 8 圧延機 9 ローラレベラ 10 スタンド 15 ウォームジャッキ 17 ピンチローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−250824(JP,A) 特開 平9−24420(JP,A) 特開 平7−164051(JP,A) 特開 平5−57350(JP,A) 特開 昭62−203616(JP,A) 実開 平7−37411(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21D 1/05

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1及び第2の上ローラ及び第1及び第2
    の下ローラを含む複数の上下ローラを千鳥状に配置し、
    これら上下ローラにより板材を繰り返し曲げ、板材の反
    りを矯正するローラレベラにおいて、 前記複数の上下ローラを、板材の進行方向に向かって、
    第1の下ローラ、第1の上ローラ、第2の下ローラ、第
    2の上ローラの順に配置し、 板材進行方向での該第1の下ローラと該第1の上ローラ
    との中心間の距離を該第1の下ローラと該第2の下ロー
    ラとのローラピッチ及び該第1の上ローラと該第2の上
    ローラとのローラピッチの半分より短くし、 板材進行方向での該第2の下ローラと該第2の上ローラ
    との中心間の距離を該第1の上ローラと該第2の上ロー
    ラとのローラピッチ及び該第1の下ローラと該第2の下
    ローラとのローラピッチの半分より短くしたことを特徴
    とする不等ピッチ式ローラレベラ。
  2. 【請求項2】請求項1記載の不等ピッチ式ローラレベラ
    において、前記第1及び第2の下ローラを含む下ローラ
    群を、前記第1及び第2の上ローラを含む上ローラ群に
    対して等ピッチ位置から板材進行方向に移動可能とし、
    前記第1の上下ローラ間の距離及び第2の上下ローラ間
    の距離を可変にしたことを特徴とする不等ピッチ式ロー
    ラレベラ。
  3. 【請求項3】圧延機により熱間圧延された高温の板材
    を、直ちに温度調整装置に供給して板材を少なくとも補
    加熱して均熱するオンライン熱処理装置において、 前記温度調整装置の入側に、熱間圧延された板材の先端
    及び尾端の反りを矯正する2段形のローラレベラを配置
    し、この2段形のローラレベラとして請求項1記載のロ
    ーラレベラを用いたことを特徴とするオンライン熱処理
    装置。
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