JP3282589B2 - ベルト式トラバース装置 - Google Patents

ベルト式トラバース装置

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JP3282589B2
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    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H54/00Winding, coiling, or depositing filamentary material
    • B65H54/02Winding and traversing material on to reels, bobbins, tubes, or like package cores or formers
    • B65H54/28Traversing devices; Package-shaping arrangements
    • B65H54/2821Traversing devices driven by belts or chains
    • B65H54/2824Traversing devices driven by belts or chains with at least two traversing guides travelling in opposite directions
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H2701/00Handled material; Storage means
    • B65H2701/30Handled filamentary material
    • B65H2701/31Textiles threads or artificial strands of filaments

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、互いに逆方向に走行す
る無端ベルトに取着されたトラバースガイドに糸条を交
互に係合させて、糸条をトラバースするようにしたベル
ト式トラバース装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図12及び図13を用いて、本出願人の
先の出願にかかる特開平8−91699号公報に開示さ
れている、互いに逆方向に走行する無端ベルトに取着さ
れたトラバースガイドに糸条を交互に係合させて、糸条
をトラバースするベルト式トラバース装置について説明
する。
【0003】Pは、スピンドル駆動或いはドラム駆動等
の適当な駆動手段により回転されて糸条が巻き取られる
パッケージであり、パッケージPに接近して、上下方向
に配設された、互いに反対方向に走行する無端ベルト
1、2が配設されている。無端ベルト1、2には、平面
形状が略U字状のトラバースガイド1a、1bが取着さ
れており、無端ベルト1、2のトラバースガイド1a、
1bは、前方に位置したときに糸条yと係合し、糸条y
をトラバースするように構成されている。また、上に位
置する無端ベルト1に取着されたトラバースガイド1a
と下に位置する無端ベルト2に取着されたトラバースガ
イド2aとは、無端ベルト1、2の両端部でのみ交叉
し、無端ベルト1のトラバースガイド1aと無端ベルト
2のトラバースガイド2aとの間で、糸条yの受け渡し
を行うように構成されている。
【0004】3は、無端ベルト1、2の両端部付近に配
設された水平板状の固定受け渡し部材であり、固定受け
渡し部材3は、無端ベルト1、2の両端部で交叉するト
ラバースガイド1a、2aの下方に配置されているとと
もに、固定受け渡し部材3の無端ベルト1、2より遠い
方の縁部には、無端ベルト1、2方向且つ前方方向に向
けて先細り状に傾斜した傾斜面3aが形成されている。
【0005】トラバースガイド1a、2aは、平面形状
が略U字状に形成されており、また、糸条yが係合され
る凹部1b、2bを挟んで、それぞれ2本の突起部1
c、1d、2c、2dが形成されており、トラバースガ
イド1a、2aの進行方向に対して前方に位置する突起
部1c、2cの長さは、トラバースガイド1a、2aの
進行方向に対して後方に位置する突起部1d、2dより
短くなるように構成されている。なお、4は、無端ベル
ト1、2が張設されるプーリーである。
【0006】次に、図13を用いて、左方向に走行する
下方の無端ベルト2のトラバースガイド2aに係合して
左方向にトラバースされている糸条yを、左方向に走行
している上方の無端ベルト1のトラバースガイド1aに
受け渡す工程について説明する。
【0007】図13(a)には、左方向に走行する下方
の無端ベルト2のトラバースガイド2aに糸条yが係合
して、糸条yが、無端ベルト1、2の端部付近に配設さ
れた固定受け渡し部材3方向に移動している状態が示さ
れており、左方向に走行している上方の無端ベルト1の
トラバースガイド1aは、下方の無端ベルト2のトラバ
ースガイド2aの真後ろに位置している。
【0008】図13(b)には、トラバースガイド2a
に係合している糸条yが、固定受け渡し部材3傾斜面3
aの先端部に当接した状態が示されており、トラバース
ガイド1aは、トラバースガイド2aの直ぐ上に位置し
ている。
【0009】図13(c)には、糸条yをトラバースし
ているトラバースガイド2aが、無端ベルト2の端部位
置の直前に位置した状態が示されており、この位置にお
いては、固定受け渡し部材3の傾斜面3aにより、糸条
yは、トラバースガイド2aの進行方向の前方に位置す
る短い突起部2cから外れているが、トラバースガイド
2aの進行方向の後方に位置する長い突起部2dからは
外れておらず、依然として、トラバースガイド2aと係
合し、トラバースガイド2aによりトラバースされてい
る。
【0010】図13(d)には、トラバースガイド2a
とトラバースガイド1aの両方が、無端ベルト1、2の
端部に位置している状態、即ち、トラバースガイド2a
とトラバースガイド1aとが重なった状態が示されてい
る。この位置においては、固定受け渡し部材3の傾斜面
3aにより、糸条yが、トラバースガイド2aの進行方
向の後方に位置する長い突起部2dから、略外れかけた
状態にある。
【0011】図13(e)には、糸条yが、固定受け渡
し部材3の傾斜面3aにより、左方向から右方向に走行
方向が切り替わった直後のトラバースガイド2aの長い
突起部2dから外れ、無端ベルト1の端部を過ぎて、左
方向から右方向に走行方向が切り替わった直後のトラバ
ースガイド1aの長い突起部1dに引っかけられ、トラ
バースガイド1aの凹部1bに入り込んだ状態が示され
ている。
【0012】図13(f)には、上述したようにして、
トラバースガイド2aからトラバースガイド1aへと糸
条yの受け渡しが終了し、トラバースガイド1aに係合
した糸条yが、もう一方の無端ベルト1の端部に向けて
右方向にトラバースされている状態が示されており、糸
条yを係合していないトラバースガイド2aは、上方に
向けて進み、もう一方の無端ベルト2の端部に向けて上
方を右方向に走行することになる。
【0013】その後、もう一方の無端ベルト1、2の端
部において、上述したと同様の、トラバースガイド1a
からトラバースガイド2aへの糸条yの受け渡しが行わ
れることになる。このように、無端ベルト1、2の両端
部において、トラバースガイド2aからトラバースガイ
ド1aへの糸条yの受け渡し及びトラバースガイド1a
からトラバースガイド2aへの糸条yの受け渡しが、順
次、繰り返されて、トラバースが行われることになる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、無端
ベルト1、2の両端部において、上方のトラバースガイ
ド1aと下方のトラバースガイド2aとの間で、糸条の
受け渡しを行う際には、無端ベルト1、2の両端部付近
に固定して配設された固定受け渡し部材3に、何方か一
方の移動しているトラバースガイド1a、2aに係合さ
れている糸条yを当接させて、トラバースガイド1a、
2aの凹部1b、2bから糸条yを外すように構成され
ているが、糸条yが係合している何方か一方のトラバー
スガイド1a、2aからの糸条yの外しミスが発生する
という問題があった。
【0015】また、上方のトラバースガイド1aと下方
のトラバースガイド2aとの間での糸条の受け渡し作業
の際に、糸条yに低テンション変動が生じた場合に、糸
条yをトラバースしているトラバースガイド1a、2a
の走行方向の送り力に起因する慣性力により、糸条yが
固定受け渡し部材3の傾斜面3aに沿ってオーバーラン
してしまい、糸条yの受け渡しミスが発生するという問
題があった。例えば、図13(c)において、無端ベル
ト2のトラバースガイド2aに係合されている糸条yの
張力が、何らかの原因で低下した場合、糸条yが係合
し、走行しているトラバースガイド2aの移動に伴う慣
性力により、糸条yが固定受け渡し部材3の傾斜面3a
に沿ってオーバーランしてしまい、無端ベルト1のトラ
バースガイド1aへの糸条yの受け渡しが失敗するとい
う問題があった。
【0016】更に、糸条yを係合しトラバースしている
トラバースガイド1a.2aと固定受け渡し部材3の傾
斜面3aとにより、糸条yが挟み込まれるという問題が
あった。例えば、図13(c)に示されてるように、糸
条yは、無端ベルト2のトラバースガイド2aの長い突
起部2dに係合し、上方に移動されているが、糸条y
は、トラバースガイド2aの長い突起部2dと固定受け
渡し部材3の傾斜面3aとにより形成されるV字状の間
隙vに入っており、糸条yが、トラバースガイド2aの
長い突起部2dと固定受け渡し部材3とにより挟み込ま
れるというトラブルが発生する場合がある。
【0017】本発明の目的は、上述したベルト式トラバ
ース装置が有する課題を解決するとともに、トラバース
速度の高速化が可能なベルト式トラバース装置を提供す
ることにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した目的
を達成するために、互いに逆方向に走行する上下方向に
配置された無端ベルトに取着されたトラバースガイド間
で糸条を受け渡すようにしたベルト式トラバース装置に
おいて、第1には、無端ベルトの両端部付近に、糸受け
取り側のトラバースガイドと同期して糸条に当接し、該
糸条を受け渡し側のトラバースガイドから外れる方向に
移動させる回転受け渡し部材を配設したものであり、第
2には、回転受け渡し部材に、トラバースガイドの先端
部より、更に外側に位置するオーバーラン規制領域を設
けたものであり、第3には、トラバースガイドを略L字
状に形成したものである。
【0019】
【実施例】以下に、本発明の実施例について説明する
が、本発明の趣旨を越えない限り何ら、本実施例に限定
されるものではない。
【0020】先ず最初に、図1を用いて、一例としての
本発明のベルト式トラバース装置の全体構成について説
明する。
【0021】10及び11は、上下方向に配設された、
互いに反対方向に走行するタイミングベルト等の無端ベ
ルトであり、本実施例においては、上に位置する無端ベ
ルト10が反時計方向に回転し、また、下に位置する無
端ベルト11が時計方向に回転する例が示されている。
【0022】上方の無端ベルト10は、回転軸が垂直な
プーリー10a、10b間に張設されており、また、同
様に、下方の無端ベルト11も、回転軸が垂直なプーリ
ー11a、11b間に張設されている。そして、無端ベ
ルト10と無端ベルト11とは、全く同一形状に形成さ
れており、走行方向は逆であるが、走行速度は同一であ
る。また、無端ベルト10と無端ベルト11は、上述し
たように、上下方向に配設されているとともに、平面的
に見て同一位置に配設されている。
【0023】上方の無端ベルト10には1つのトラバー
スガイド10cが取着されており、また、下方の無端ベ
ルト11にも1つのトラバースガイド11cが取着され
ている。そして、上方の無端ベルト10のトラバースガ
イド10c及び下方の無端ベルト11のトラバースガイ
ド11cは、トラバース装置の前方(図1において手
前)に位置したときに糸条yと係合し、糸条yをトラバ
ースするように構成されている。また、糸条yをトラバ
ースしている上方のトラバースガイド10cが、プーリ
ー10a、10b間の中央に位置した時には、下方の無
端ベルト11のトラバースガイド11cは、上方の無端
ベルト10のトラバースガイド10cの真後ろに位置す
るように構成されている。更に、上方の無端ベルト10
のトラバースガイド10cと下方の無端ベルト11のト
ラバースガイド11cとは、上方の無端ベルト10及び
下方の無端ベルト11の両端部でのみ交叉するように構
成されている。
【0024】12は、上述した固定受け渡し部材3と同
じ構成、作用を有する水平板状の固定受け渡し部材であ
り、無端ベルト10及び無端ベルト11の両端部付近に
配設されているとともに、固定受け渡し部材12の無端
ベルト10、11より遠い方の縁部12aには、図1に
おいて、手前方向に向けて先細り状に傾斜した傾斜面1
2bが形成されている。
【0025】上方の無端ベルト10に取着されているト
ラバースガイド10c及び下方の無端ベルト11に取着
されているトラバースガイド11cは、共に、平面形状
が略L字状に形成されており、略L字状のトラバースガ
イド10c、11cの隅部10c’、11c’に糸条y
が係合されるように構成されている。
【0026】次に、無端ベルト10が張設されているプ
ーリー10aの垂直軸10dの下端に取着されている、
固定受け渡し部材12と協同して糸条yのトラバースガ
イド10c、11cからの取り外し作業を行う、略円板
状の回転受け渡し部材13について、図2及び図3を用
いて説明するが、垂直軸10dとプーリー11bの垂直
軸(図示せず)に取着されている回転受け渡し部材13
は、共に同じ構成を有しており、トラバースガイド10
cに対する回転タイミングも同一であるので、以下にお
いては、図1において、左側に位置する垂直軸10dに
取着された回転受け渡し部材13について説明する。な
お、プーリー10a、11bに、無端ベルト10、11
の上下方向の移動を抑制するためのフランジが取着され
ている場合には、該 フランジを、回転受け渡し部材1
3で兼用することもできる。
【0027】回転受け渡し部材13の外周縁13aは、
トラバースガイド10c、11cの隅部10c’、11
c’において案内される糸条yのプーリー10aの中心
点からの距離より、半径が短く、上記糸条yに接触する
ことがないように形成された略90度にわたる領域(以
下、この領域を、非接触領域という。)13bと、該非
接触領域13bの端部から、回転受け渡し部材13の回
転方向(反時計方向)と反対方向に向かって、プーリー
10aの中心点からトラバースガイド10cの突起部1
0c”の先端部までの距離より、若干、短い距離まで、
徐々に半径が増加している、略180度にわたる領域
(以下、この領域を、正転糸条外し領域という。)13
cと、非接触領域13bのもう一方の端部から、回転受
け渡し部材13の回転方向に向かって、プーリー10a
の中心点からトラバースガイド10cの突起部10c”
の先端部を越える距離まで、徐々に半径が増加してい
る、略90度にわたる領域(以下、この領域を、逆転糸
条外し領域という。)13dと、正転糸条外し領域13
cと逆転糸条外し領域13d間に形成された、最奥部
が、トラバースガイド10cの隅部10c’付近まで延
びる凹部13eと、凹部13eの逆転糸条外し領域13
d側の側部周縁を構成するオーバーラン規制領域13f
とから構成されている。
【0028】上述したように、回転受け渡し部材13
は、垂直軸10d或いはプーリー10aに取着されてお
り、プーリー10aとともに回転するように構成されて
おり、且つ、トラバースガイド10cが、プーリー10
aに接近し、プーリー10aの周囲を回転する際には、
回転受け渡し部材13の凹部13eとトラバースガイド
10cとは接近した位置にあり、同期して移動するよう
に構成されている。
【0029】次に、図2及び図4〜6を用いて、前方に
位置し、左方向に走行する下方の無端ベルト11のトラ
バースガイド11cに係合してトラバースされている糸
条yを、後方に位置し、左方向に走行している上方の無
端ベルト10のトラバースガイド10cに受け渡す工程
について説明する。
【0030】図2には、上述したように、前方(図2等
において下方)に位置し、左方向に走行する下方の無端
ベルト11のトラバースガイド11cの隅部11c’に
糸条yが係合して、糸条yが、プーリー10a方向にト
ラバースされている状態が示されており、後方(図2等
において、上方)に位置し、左方向に走行している上方
の無端ベルト10のトラバースガイド10cは、無端ベ
ルト11のトラバースガイド11cの真後ろに位置して
いるとともに、回転受け渡し部材13の凹部13eに接
近した位置にあり、回転受け渡し部材13と同期して同
じ速度で移動している。
【0031】図4には、図2に示されている状態から更
に、糸条yを係合している下方の無端ベルト11のトラ
バースガイド11c及び上方の無端ベルト10のトラバ
ースガイド10cが、互いに接近する方向に回転した状
態が示されている。下方の無端ベルト11のトラバース
ガイド11cに係合されている糸条yが、反時計方向に
回転している回転受け渡し部材13の正転糸条外し領域
13cに乗り上げて、トラバースガイド11cの突起部
11c”の先端部方向に移動し、トラバースガイド11
cからの糸条yの外し作業が開始されている状態が示さ
れている。
【0032】図5には、図4に示されている状態から更
に、糸条yを係合している下方の無端ベルト11のトラ
バースガイド11c及び上方の無端ベルト10のトラバ
ースガイド10cが、互いに接近する方向に回転した状
態が示されている。下方の無端ベルト11のトラバース
ガイド11cに係合されている糸条yが、反時計方向に
回転している回転受け渡し部材13の正転糸条外し領域
13cのより半径の大きな部分に乗り上げて、糸条y
が、トラバースガイド11cの突起部11c”の先端部
方向に更に移動し、下方の無端ベルト11のトラバース
ガイド11cから略外れかけた状態が示されている。
【0033】図6には、図5に示されている状態から更
に、糸条yを係合している下方の無端ベルト11のトラ
バースガイド11c及び上方の無端ベルト10のトラバ
ースガイド10cが接近し、糸条yを係合している下方
の無端ベルト11のトラバースガイド11cと上方の無
端ベルト10のトラバースガイド10cが重なった状態
が示されている。この状態においては、糸条yは、固定
受け渡し部材12の傾斜面12bに乗り上げて、下方の
無端ベルト11のトラバースガイド11cから外れると
ともに、回転受け渡し部材13の凹部13e内に位置し
ており、且つ、上方の無端ベルト10のトラバースガイ
ド10cの突起部10c”が、下方の無端ベルト11の
トラバースガイド11cから外れ、固定受け渡し部材1
2の傾斜面12bに乗り上げている糸条yに接近してい
る。この状態から、下方の無端ベルト11のトラバース
ガイド11cと上方の無端ベルト10のトラバースガイ
ド10cとが、互いに離れる方向に移動すると、固定受
け渡し部材12の傾斜面12bに乗り上げている糸条y
は、上方の無端ベルト10のトラバースガイド10cの
突起部10c”に係合し、上方の無端ベルト10のトラ
バースガイド10cによる、図6において、右方向のト
ラバースが開始されることになる。
【0034】上述したように、下方の無端ベルト11の
トラバースガイド11cと上方の無端ベルト10のトラ
バースガイド10cとの間で糸条yの受け渡しを行う際
に、トラバースガイド10c、11cからの糸条yの外
し工程の殆どの部分が、回転受け渡し部材13の正転糸
条外し領域13cにより行われ、トラバースガイド10
c、11cからの糸条yの外し工程の最後の部分のみを
固定受け渡し部材12により行うようにしたので、従来
のように、糸条yが、トラバースガイド10c、11c
の突起部10c”、11c”と固定受け渡し部材12と
により挟み込まれるというトラブルが防止できる。
【0035】また、図6に示されているように、下方の
無端ベルト11のトラバースガイド11cから上方の無
端ベルト10のトラバースガイド10cへと、糸条yが
受け渡しされる直前においては、糸条yが固定受け渡し
部材12に乗り上げられても、下方の無端ベルト11の
トラバースガイド11cによりトラバースされていた糸
条yには、下方の無端ベルト11の移動方向と同じ方向
に移動しようとする慣性力が働いており、この慣性力に
より、糸条yの張力が低下している場合やトラバース速
度が速い場合等の際には、上述した従来のベルト式トラ
バース装置のような、糸条yが固定受け渡し部材12上
をオーバーランして、上方の無端ベルト10のトラバー
スガイド10cへの糸条yの受け渡しが失敗する可能性
がある。しかしながら、本実施例においては、下方の無
端ベルト11のトラバースガイド11cから上方の無端
ベルト10のトラバースガイド10cへと、糸条yが受
け渡しされる直前においては、トラバースガイド10
c、11cの突起部10c”、11c”の先端部より、
更に外側に位置する外周縁を有する回転受け渡し部材1
3のオーバーラン規制領域13fに、上記の慣性力によ
り移動しようとする糸条yが当接し、オーバーランが防
止されるので、下方の無端ベルト11のトラバースガイ
ド11cと上方の無端ベルト10のトラバースガイド1
0cとの間における糸条yの受け渡しが確実に行われ
る。
【0036】また、糸切れが発生した場合には、糸条y
は、トラバースガイド10c、11cから外れて、無端
ベルト10、11の略中央にある。また、糸切れが発生
した後に糸継ぎを行う際には、糸継ぎ作業に関連して、
トラバース装置の駆動機構も逆転されるが、この逆転工
程における糸条のトラバースガイドへの係合工程につい
て、以下に、図7〜9を用いて説明する。
【0037】上述したように、糸継ぎ作業に関連して、
トラバース装置の駆動機構が逆転されると、プーリー1
0aは、糸条yの正規のトラバース工程時とは反対の時
計方向に回転し、トラバース装置の前方側(図7におい
て、下側)に位置する無端ベルト10のトラバースガイ
ド10cは、図7において、左方向に走行する。無端ベ
ルト10の略中央にある糸条yは、プーリー10a方向
に移動するトラバースガイド10cの突起部10c”の
背部(トラバースガイド10cの隅部10c’の反対側
に位置する突起部10c”の縁部を背部という。)10
fに係合して、プーリー10a方向に移動する。プーリ
ー10aの時計方向への回転に伴って、回転受け渡し部
材13も時計方向に回転することになる。
【0038】そして、無端ベルト10のトラバースガイ
ド10cが、回転している回転受け渡し部材13に近づ
くと、図8に示されているように、トラバースガイド1
0cの突起部10c”の背部10fに係合し、左方向に
移動されている糸条yは、回転受け渡し部材13の逆転
糸条外し領域13dに乗り上げられるように構成されて
いる。
【0039】図8に示されている状態から、更に、トラ
バースガイド10cが左方向に移動すと、図9に示され
ているように、トラバースガイド10cの突起部10
c”の背部10fに係合している糸条yは、回転受け渡
し部材13の逆転糸条外し領域13dのより半径の大き
な部分に乗り上げられ、遂には、トラバースガイド10
cの突起部10c”の先端部を越えた逆転糸条外し領域
13d部分に乗り上げて、トラバースガイド10cから
外れ、糸条yの張力により、無端ベルト10の中央方向
に移動する。その後、糸継ぎ工程が終了し、トラバース
装置の駆動機構が正規の方向に駆動されると、プーリー
10aは、正規の反時計方向に回転され、無端ベルト1
0のトラバースガイド10cは、図9において、右方向
に移動されることになる。この無端ベルト10のトラバ
ースガイド10cの右方向への移動により、糸条yは、
トラバースガイド10cの隅部10c’に係合し、トラ
バースを再開することになる。
【0040】上述したように、回転受け渡し部材13に
逆転糸条外し領域13dを形成したので、糸継ぎ作業に
関連したトラバース装置の駆動機構の逆転により、確実
に、糸条yを、糸条yがトラバースガイド10c、11
cの隅部10c’、11c’により係合される位置に戻
すことができる。また、上述したように、トラバースガ
イド10c、11cを略L字状に形成したので、従来の
略U字状のトラバースガイド1a、1bを使用した場合
に起こる可能性のある、略U字状のトラバースガイド1
a、1bのトラバースガイド1a、1bの移動方向後方
に位置する突起部と、回転受け渡し部材13のオーバー
ラン規制領域13fとの間に、糸条が挟み込まれるとい
うトラブルの発生が防止できる。
【0041】なお、上述した実施例においては、各無端
ベルト10、11に、それぞれ、1個のトラバースガイ
ド10c、11cを取着されているが、各無端ベルト1
0、11に、複数のトラバースガイド10c、11cを
取着することができるとともに、固定受け渡し部材12
も複数、配設することができる。
【0042】図10及び図11に示されている実施例
は、本出願人の先の出願に係る特願平8−175522
号(特開平10−1258号公報)に、本発明を適用し
たものであり、上記先の出願に開示されている発明は、
上方の無端ベルト10を張設する一対のプーリー10
a、10bのうち、一方のプーリー、一例として、図1
0に示されているように、右側に位置するプーリー10
bを小径プーリーとしたものであり、同様に、下に位置
する無端ベルト11を張設する一対のプーリー11a、
11bのうち、一方のプーリー、一例として、図10に
示されているように、左側に位置するプーリー11aを
小径プーリーとしたものである。
【0043】この実施例においては、左側の駆動軸11
0には、上方の無端ベルト10を張設する一対のプーリ
ー10a、10bのうち、左側の大径プーリー10aが
回転可能に遊嵌されており、そして、下に位置する無端
ベルト11を張設する一対のプーリー11a、11bの
うち、左側に位置する小径プーリー11aが固定されて
いる。また、右側の駆動軸111には、上方の無端ベル
ト10を張設する一対のプーリー10a、10bのう
ち、右側の小径プーリー10bが固定されており、そし
て、下に位置する無端ベルト11を張設する一対のプー
リー11a、11bのうち、右側に位置する大径プーリ
ー11bが回転可能に遊嵌されている。
【0044】図10及び図11に示されている実施例に
おいては、左側の大径プーリー10aと小径プーリー1
1aとの間、及び、右側の小径プーリー11aと大径プ
ーリー11bと間に、それぞれ、駆動軸110、111
に固定された回転受け渡し部材13が示されている。そ
して、この実施例においては、回転受け渡し部材13に
は、上述した実施例の非接触領域13bと正転糸条外し
領域13cとは形成されているが、逆転糸条外し領域1
3d、凹部13e及びオーバーラン規制領域13fは形
成されていない。この実施例においては、上方の無端ベ
ルト10と下方の無端ベルト11との間に、両端部にお
いて、段差(L)が存在する。従って、両端部の糸条y
の受け渡し点において、上方の無端ベルト10のトラバ
ースガイド10cと下方の無端ベルト11のトラバース
ガイド11cとには、同様に段差(L)が存在するの
で、逆転糸条外し領域13dやオーバーラン規制領域1
3fを設けなくても、確実な糸条yの受け渡しを行うこ
とができる。
【0045】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載される効果を奏する。
【0046】糸条の受け渡し作業の際に、トラバースガ
イドと同期回転する回転受け渡し部材で、糸条を係合し
ているトラバースガイドからの糸条の取り外しを行うの
で、従来の固定受け渡しガイドのように、糸条の綾振り
動作が固定受け渡しガイド上で中断されることがない。
従って、トラバースのクイックターンが行われ、パッケ
ージの巻き形状を改善できる。
【0047】回転受け渡し部材にオーバーラン規制領域
を設けたので、糸条の受け渡し作業の際に、糸条のオー
バーランを防止することができるので、糸条の受け渡し
を確実に行うことができる。
【0048】トラバースガイドを略L字状に形成したの
で、糸継ぎ作業に関連したトラバース装置の駆動機構の
逆転の際に、糸条が、トラバースガイドと回転受け渡し
部材のオーバーラン規制領域とにより挟み込まれるとい
うトラブルの発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明のベルト式トラバース装置の斜視
図である。
【図2】図2は本発明のベルト式トラバース装置の要部
拡大平面図である。
【図3】図3は本発明のベルト式トラバース装置に使用
される回転受け渡し部材の平面図である。
【図4】図4は本発明のベルト式トラバース装置におけ
る糸条受け渡し工程を説明するための図2と同様の要部
拡大平面図である。
【図5】図5は同じく本発明のベルト式トラバース装置
における糸条受け渡し工程を説明するための図2と同様
の要部拡大平面図である。
【図6】図6は同じく本発明のベルト式トラバース装置
における糸条受け渡し工程を説明するための図2と同様
の要部拡大平面図である。
【図7】図7は本発明のベルト式トラバース装置の糸継
ぎ作業時における作動を説明するための図2と同様の要
部拡大平面図である。
【図8】図8は同じく本発明のベルト式トラバース装置
の糸継ぎ作業時における作動を説明するための図2と同
様の要部拡大平面図である。
【図9】図9は同じく本発明のベルト式トラバース装置
の糸継ぎ作業時における作動を説明するための図2と同
様の要部拡大平面図である。
【図10】図10は本発明のベルト式トラバース装置の
別の実施例を示す概略正面図である。
【図11】図11は図10に示された別の実施例の概略
平面図である。
【図12】図12は従来のベルト式トラバース装置の斜
視図である。
【図13】図13は従来のベルト式トラバース装置にお
ける糸条受け渡し工程を説明するための要部拡大平面図
である。
【符号の説明】
10、11・・・・・・・・・・・上方の無端ベルト 10a、11a・・・・・・・・・トラバースガイド 12・・・・・・・・・・・・・・固定受け渡し部材 13・・・・・・・・・・・・・・回転受け渡し部材

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに逆方向に走行する上下方向に配置さ
    れた無端ベルトに取着されたトラバースガイド間で糸条
    を受け渡すようにしたベルト式トラバース装置におい
    て、前記無端ベルトの両端部付近に、糸受け取り側の前
    記トラバースガイドと同期して糸条に当接し、該糸条を
    受け渡し側の前記トラバースガイドから外れる方向に移
    動させる回転受け渡し部材を配設したことを特徴とする
    ベルト式トラバース装置。
  2. 【請求項2】回転受け渡し部材に、トラバースガイドの
    先端部より、更に外側に位置するオーバーラン規制領域
    を設けたことを特徴とする請求項1に記載のベルト式ト
    ラバース装置。
  3. 【請求項3】トラバースガイドを略L字状に形成したこ
    とを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のベルト式
    トラバース装置。
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