JP3280779B2 - 調理食品及び当該食品製造用調味液 - Google Patents

調理食品及び当該食品製造用調味液

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な調理食品及び当
該調理食品製造用調味液に関する。そして、より詳細に
は保湿性を増強して表面の乾燥固化を防止すると共に、
当該食品調理時の食感や食味を損なうことを防止した調
理食品、及び当該調理食品を調製することを目的とする
調味液に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、女性の社会進出に伴い共稼ぎ夫婦
や単身赴任者の増加等により、現代人は調理にあまり時
間や手間をかけることができなくなっている。かかる時
代の要請により、多くの種類の調理食品が市場に出回っ
ている。一般に上記調理食品は、保湿性が悪く、特に長
時間保存時に食感が保存前に比べて劣る傾向にある。例
えば、鮨飯用調味食酢には一般的に糖類として砂糖を添
加する。しかしながら、糖類として砂糖のみを使用した
調味食酢で作った鮨飯は、水分の蒸発により時間の経過
と共にテリがなくなり調理時と同様の食感のものを得る
ことは困難である。これは添加する砂糖によっては鮨飯
の保湿性が余り増強されない。これは保存中に砂糖の一
部が結晶化するため、鮨飯粒表面の保水膜が維持され
ず、鮨飯中の水分が蒸発しやすくなることが主な原因で
ある。
【0003】なお特開平3−117459号公報に糖や糖アル
コールを使用した食品として、餅類の製造に際し、糖及
び/又は糖アルコールと食品用界面活性剤との混合物か
らなる品質改良剤を添加する餅類の製造方法及び品質改
良剤が開示されている。しかしながらこの方法ないし品
質改良剤は、糖及び/又は糖アルコールの使用による
「べとつき防止」、ないし当該「べとつき防止」効果の
派生的効果である「歯への過度の付着の抑止」効果等を
企図するものであり、上記の保湿性の増強という課題を
解決するものではない。よって本発明の調理食品におけ
る保湿効果の増強を目的とした調味液とは明確にその本
来的目的を異にする。
【0004】さらに、特開昭61-249365 号公報には、原
料魚肉に低分子直鎖オリゴ糖及び重合リン酸塩を添加練
合した後凍結させる冷凍すり身の製造方法が開示されて
いる。しかしながら、かかる冷凍すり身の製造方法は、
魚肉すり身、すなわち魚肉蛋白質の冷凍変性を抑制する
ことを目的とする方法であり、上記の餅類の製造方法及
び品質改良剤と同様に本発明とは明らかに本来的な目的
を異にする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決すべき課
題は、保湿性を増強して表面の乾燥固化を防止すると共
に、当該食品調理時の食感や食味を損なうことを防止し
た冷凍食品及び当該冷凍食品を調製することを目的とす
る調味液を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記課題を解
決するために鋭意検討を重ねた結果、マルトテトラオー
ス及びマルトースを含有する調味液を食品、特に調理食
品に使用することにより、前記課題を解決し得ることを
見出し、本発明を完成した。すなわち本発明は、以下の
事項をその要旨とするものである。
【0007】(1) マルトテトラオース及びマルトース
を含有することを特徴とする調理食品。 (2) 調理食品が冷凍米飯であることを特徴とする前記
(1)記載の調理食品。 (3) マルトテトラオース及びマルトースを含有するこ
とを特徴とする前記(1)又は(2)に記載された調理食品製
造用調味液。
【0008】(4) 調味液中に食酢を含むことを特徴と
する前記(3)に記載された調理食品製造用調味液。 (5) 精白米にマルトテトラオース及びマルトースを含
有させて炊飯することを特徴とする前記(2)記載の冷凍
米飯の製造方法。 (6) 炊飯米又は蒸し米に対してマルトテトラオース及
びマルトースを混合した後に凍結することを特徴とする
前記(2)記載の冷凍米飯の製造方法。
【0009】(7) 炊飯米、蒸し米又は調理米飯にマル
トテトラオース及びマルトースを噴霧した後に凍結する
ことを特徴とする前記(2)記載の冷凍米飯の製造方法。 以下に本発明について説明する。本発明において、「調
理食品」とは、市場に流通させる前提としてなんらかの
手段を施した食品のことをいい、冷凍食品であると非冷
凍食品であるとを問わない。
【0010】また、「冷凍食品」とは、前処理を施し、
急速冷凍を行い、包装された規格商品で簡単な調理で食
膳に供されるもので、消費者に渡る直前に食品がストッ
カーで−15℃以下に保存されたものをいう。本発明が適
用可能な調理食品は、本発明に従ってマルトテトラオー
ス及びマルトースを含有させることによって保湿性の増
大という所期の効果を奏し得るものである限りにおいて
特に限定されない。例えば、米飯類、惣菜、シューマイ
・ギョーザ類、めん類、パン類、菓子・デザート類、ハ
ンバーグ類、フライ・天ぷら類、コロッケ類等に広く応
用することができる。またこれらの冷凍食品にも本発明
を適用することができる。
【0011】なお、これらの調理食品の中でも冷凍米飯
を食品表面の乾燥・固化の防止効果が顕著に現れ得ると
いう点において、本発明を適用するのに好ましい食品と
して挙げることができる。本発明調理食品は、マルトー
ス及びマルトテトラオースを含むことを必須とする。
【0012】マルトテトラオース又はマルトースを単独
で使用した場合には、非冷凍食品においては食用時の、
冷凍食品においては解凍後の冷凍食品表面の保水膜を維
持するに十分な保湿効果は得られない。そこで、マルト
テトラオースとマルトースの両者を使用することにより
調理食品の保湿性に対する相乗効果が認められ、食用時
若しくは解凍後においても米飯粒表面の保水膜が維持さ
れ得る。その結果、当該調理食品自体からは水分が蒸発
せず保湿性が長時間維持され、当該調理食品の食感は調
理時若しくは凍結前の調理時の食感と全く変わらないと
いう特徴を有するに至る。
【0013】マルトテトラオースとマルトースとの混合
比は、重量換算で1:5〜5:1、より好ましくは1:3〜3:1の
範囲で適宜選択することができる。本発明におけるマル
トテトラオースおよびマルトースの上記調理食品に対す
る添加量は、1.0〜20.0%(w/w)の範囲で可能である。そ
してさらに、調理食品として上記冷凍米飯を選択する場
合に炊飯米の焦げの発生の防止を図ることを考慮した場
合、当該添加量は1.0%(w/w)以上15.0%(w/w) 以下が好
ましい。
【0014】マルトテトラオース及びマルトースの添加
量が1.0%(w/w)未満であると、マルトテトラオース及び
マルトースの添加による所期の効果を得ることが困難に
なり、また20.0%(w/w)を越えて添加すると、保湿性は
向上するが、余分な糖類が調理食品に付着して当該調理
食品がベトついた状態となり、調理時若しくは凍結前の
調理時の食感を得ることが困難となり好ましくない。
【0015】食品にマルトテトラオース及びマルトース
を添加する方法は、通常公知の種々の方法を用いること
ができる。例えば、調理食品とする素材を調理する際
に、マルトテトラオース及びマルトースを含有させて調
理する方法を;当該素材の調理後、かかる素材にマルト
テトラオース及びマルトースを混合して凍結する方法
を;マルトテトラオース及びマルトースを溶解させた水
溶液又は調味液に食品素材を浸漬する方法を、或いは当
該水溶液若しくは調味液を食品素材に噴霧する方法を選
択することができる。
【0016】これらの添加方法のうち、マルトテトラオ
ース及びマルトースを溶解させた水溶液若しくは調味液
に調理食品を浸漬する方法等が作業の簡便性等を考慮す
ると好ましい。かかる添加方法のより具体的な態様とし
て、水溶液又は調味液を食品表面に噴霧する噴霧法;当
該水溶液又は調味液中に食品を漬け込む浸漬法;当該水
溶液又は調味液を食品表面にはけ等で塗布する塗布法;
当該水溶液又は調味液をシャワーノズル等を通じて食品
表面に噴射塗布するシャワリング法等を挙げることがで
きる。これらの方法は、調製を企図する調理食品の種類
に応じて適宜選択することができる。
【0017】上記添加方法のうち、浸漬法が食品に本発
明調味液を効率的に含ませることが可能であり、かつ当
該調味液を食品に含ませる工程を簡略化された設備で行
うことが容易であるという点において好ましい。本発明
において「調味液」とは、和洋中華等の調理食品の調味
に用いられるブレンドされた液体のことをいい、具体的
には食酢、砂糖、食塩、醤油、酒、みりん、味噌、だ
し、ソース類、油、香辛料、甘味料、酸味料、調味料等
のうち少なくとも一種以上を用いて適宜調製することが
できる。
【0018】本発明調味液中にはマルトテトラオース及
びマルトースを含有させることが必須である。また、上
記の調味液の構成要素のうち食酢は、本発明調味液の適
用を企図する食品の保存性を付加し得る点において、さ
らに当該食品に適切な酸味を付加し得るという点におい
て本発明調味液として含ませて用いるのに適している。
上記食酢としては、例えば米酢、麦芽酢、ブドウ酢、リ
ンゴ酢、穀物酢等を広く使用することができる。
【0019】また、調味液中におけるマルトテトラオー
ス及びマルトースの含有量は、1.0%(w/w)以上、90.0
%(w/w)以下の範囲で適宜選択することができる。すな
わち、当該含有量が1.0%(w/w)未満であると、保湿性
という本発明の所望の効果を十分発揮できなくなる。ま
た、当該含有量が90.0%(w/w)を越えると、上記成分を
調味液中で十分溶解させることができず好ましくない。
そしてさらに調味液の粘性や上記成分の調味液中におけ
る溶解性を考慮すれば、当該成分の含有量は1.0%(w/
w)以上、85.0%(w/w)以下であることが好ましい。
【0020】また、マルトテトラオースとマルトースの
本発明調味液中の配合比は、重量換算で1:20〜20:1、よ
り好ましくは1:15〜15:1の範囲で適宜選択することがで
きる。以下に、本発明を適用するに好ましい、冷凍米飯
の調製方法について記載する。
【0021】本発明において「米飯」とは、精白米を炊
飯したものや精白米やもち米を蒸したもの以外に、精白
米やもち米を主原料として、具材、調味料、油等を添加
したおむすび、ちまき、シャリ、ピラフ、五目寿司等の
調理米飯を挙げることができる。なお、本発明において
冷凍米飯を製造する方法並びに冷凍米飯を解凍調理する
方法は、当該製造若しくは解凍調理において通常用いら
れている方法を適用することができる。例えば、炊飯や
蒸しは電気炊飯器、ガス炊飯器あるいは水蒸気による蒸
し器や連続式炊飯器等を使用して炊飯を行うことが可能
である。また、凍結はエアブラストフリーザー、液化ガ
ス凍結等により急速凍結し、製品は−18℃以下で冷凍保
存するのが好ましい。解凍は、自然解凍あるいは湯煎、
蒸し、電子レンジ等により米飯全体が喫食できる温度に
なるまで加熱解凍すればよい。
【0022】冷凍米飯に、マルトテトラオース及びマル
トースを含有させる方法としては、例えば、精白米にマ
ルトテトラオース及びマルトースを含有させて炊飯する
方法;炊飯米又は蒸し米に対してマルトテトラオース及
びマルトースを混合した後に凍結する方法;炊飯米、蒸
し米又は調理米飯にマルトテトラオース及びマルトース
を噴霧した後に凍結する方法等を挙げることができる。
【0023】ここで例示した方法は、冷凍米飯のアイテ
ムに応じて適宜選択することができる。例えば、白飯、
釜飯等の場合には、精白米にマルトテトラオース及びマ
ルトースを含有させて炊飯する方法を;鮨飯、ちまき等
の場合には、炊飯米又は蒸し米に対してマルトテトラオ
ース及びマルトースを混合した後に凍結する方法を;お
むすび、おこわおむすび、ピラフ等の場合には、炊飯
米、蒸し米又は調理米飯にマルトテトラオース及びマル
トースを溶解させて当該水溶液に精白米を浸漬する方法
を選択するのが好ましい。
【0024】ここで、精白米にマルトテトラオース及び
マルトースを含有させて炊飯する場合には、マルトテト
ラオース及びマルトースを精白米に添加し、炊飯した後
に凍結する。添加方法としては、例えば炊飯時に使用す
る水にマルトテトラオース及びマルトースを溶解させて
当該水溶液に精白米を浸漬する方法を挙げることができ
る。
【0025】また、炊飯米又は蒸し米に対してマルトテ
トラオース及びマルトースを混合した後に凍結する場合
のマルトース及びマルトテトラオースの添加方法として
は、例えば調味液にマルトース及びマルトテトラオース
を溶解させてから、当該調味料を炊飯米又は蒸し米に混
合する方法を挙げることができる。なお、本発明におい
ては、食品に含有させる成分であるマルトテトラオース
及びマルトースを調味液中に含有させることによって、
食品の呈味性を損なわずに噴霧又は塗布することが可能
になり、なおかつ所望する保湿性を効果的に食品に付与
することができる。かかる点において、当該マルトテト
ラオース及びマルトースを別途添加する等の別個の添加
形態に比較しても有利である。
【0026】
【実施例】以下に実施例により、本発明調味液について
より具体的に説明する。しかしながら、本実施例によっ
て本発明の技術的範囲が限定されて解釈されることはな
い。 〔実施例1〕冷凍米飯の製造 (a) 炊飯方法 精白米1kgに対して表1に示した所定量の糖類と水1300
mlを添加し炊飯を行った。
【0027】(b) 冷凍米飯の製造 (a) で得られた炊飯米を開口部の内径 145mmφ、深さ3
0mm、容量320ccの丸型に200gずつ充填したのち、温度−
40℃のエアブラストフリーザーにより急速凍結し、蓋を
したのち−20℃にて冷凍保存した。 (c) 解凍調理 電子レンジ (出力500W) にて一容器毎に3分間加熱調理
した。
【0028】(d) 評価 加熱調理後室温に5分間放置した製品について、性状お
よび食感を調べた結果を表1に示す。なお、表中の総合
評価欄における○は良好、△は若干劣る、×は劣るを示
す。
【0029】
【表1】
【0030】〔実施例2〕冷凍鮨飯の製造 (a) 炊飯方法 精白米1kgに対して水1250ml添加し炊飯を行った。 (b) 炊飯鮨飯の製造 (a) で得られた炊飯米に対して表2に示した所定量の
糖類を添加した調味酢をそれぞれ混合したち、重量20g
のシャリ玉に成形した。シャリ玉10個をポリエチレン袋
に入れ脱気包装したのち、温度−35℃のエアブラストフ
リーザーにより急速凍結し、−20℃にて冷凍保存した。
【0031】(c) 解凍調理 冷凍シャリ玉の入った袋のまま沸騰したお湯に入れ、一
袋毎に7分間加熱調理した。 (d) 保湿性テスト 加熱調理後袋からシャリ玉を取り出し、30℃で保存し
た。製品の表面部における米飯粒の水分を測定し、同時
に表面の状況も観察した。この結果を表2に示す。な
お、表中の−は乾燥せず、±は僅かに乾燥している。+
は乾燥しているを示す。
【0032】* 水分の測定は、常圧加熱乾燥法により行
った。具体的には、試料を5g とり、 105℃で1時間乾
燥後30分冷却する操作を恒量になるまで繰り返す方法に
より測定した。
【0033】
【表2】
【0034】(e) レオロメーター特性の測定 試験区1と試験区4の30℃保存5分後のシャリ玉表面部
の米飯粒を測定用試料とした。得られた試料を下記の測
定条件にて測定した。測定結果を表3に示す。 装置 飯尾電機レオロメーター・マッ
クスRX−1600 プランジャーの径 18mm クリアランス 1mm サイクルの速度 6cycle/min 室温 20℃ 試料のセッティング 米飯粒は粒形の整ったもの3粒
を取り出し、米粒の背と腹を横にして並行に等間隔に並
べて測定した。
【0035】表3より明らかなように、試験区4の方が
硬さが低く、付着性も高いことがわかった、また、食感
についての官能評価も、この分析結果と同様な結果であ
った。
【0036】
【表3】
【0037】〔実施例3〕冷凍おむすびの製造 (a) 冷凍米飯の製造 もち米1kgに対して、小豆100g・食塩20gを含むように
蒸し上げ、1個90gの三角おむすびに成形した。このお
むすびに対して表4に示した所定量の糖類を噴霧したの
ち、温度−40℃のエアブラストフリーザーにより急速凍
結し、個包装をしたのち−20℃にて冷凍保存した。
【0038】(b) 解凍調理 個包装のまま蒸し器にて20分間加熱調理した。 (c) 評 価 加熱調理後個包装を取り外し室温に10分間放置した製品
について、性状および食感を調べた結果を表4に示す。
なお、表中の総合評価欄における○は良好、△は若干劣
る、×は劣るを示す。
【0039】
【表4】
【0040】〔実施例4〕冷凍五目寿司の製造 (a) 炊飯方法 実施例2と同様にして行った。 (b) 冷凍鮨飯の製造 炊飯米1kgに対して、マルトテトラオース30g・マルト
ース40gを含む調味酢150gと錦糸卵・にんじん・れんこ
ん・たけのこ・しいたけ・かんぴょう・きくらげの具材
150gを加え混合し、五目ちらしずしを得た。この五目ち
らしずしを縦100mm、横130mm、深さ25mm、容量320ccの
深絞り容器に200gずつ充填し、温度−40℃のエアブラス
トフリーザーにより急速凍結し、蓋をシールしたのち−
20℃にて冷凍保存した。
【0041】(c) 解凍調理 常温にて2時間自然解凍した。このものは凍結前の調理
時の食感と変わらない品質であった。 〔実施例5〕冷凍エビピラフの製造 (a) 炊飯方法 精白米1kgに対して水1300ml、マーガリン15gを加え炊
飯を行った。
【0042】(b) 冷凍米飯の製造 炊飯米1kgに対して、調味づけを行ったえび・たまねぎ
・グリンピース・にんじん・スィートコーンの具材150g
を加え混合しエビピラフを得た。このエビピラフを縦11
0mm、横130mm、深さ30mm、容量400ccの電子レンジ用容
器に250gずつ充填し、マルトテトラオース5g・マルト
ース2gを噴霧後−40℃でエアブラストフリーザーによ
り急速凍結し、蓋をしたのち−20℃にて冷凍保存した。
【0043】(c) 解凍調理 電子レンジ (出力500W) にて3分間加熱調理した。この
ものは凍結前の調理時の食感と変わらない品質であっ
た。 〔実施例6〕茶飯の製造 (a)炊飯方法 精白米1Kgに対して表5に示した所定量の糖類と食塩10
gを含む茶汁1300mlを添加して炊飯を行った。
【0044】(b)茶飯の製造 (a)で得られた茶飯を縦100mm、横130mm、深さ25mm、容
量320ccの容器に200gずつ充填し、ラップをしたのち20
℃にて保存した。 (c)評価 8時間保存した製品について、性状および食感を調べた
結果を表1に示す。
【0045】なお、表中の総合評価欄における○は良
好、△は若干劣る、×は劣るを示す。
【0046】
【表5】
【0047】〔実施例7〕鮨飯の製造 (a)炊飯方法 精白米1Kgに対して、水1250mlを添加し炊飯を行った。 (b)シャリ玉の製造 (a)で得られた炊飯米1Kgに対して、表6に示した所定
量の糖類を含有する調味用食酢をそれぞれ100ml混合し
た後、重量23gのシャリ玉に成形した。シャリ玉を皿に
並べてラップした後、温度30℃にて保存した。
【0048】(c)保湿性テスト 12時間保存したシャリ玉について、表面部の米飯粒の水
分を測定し、同時に表面の状況も観察した。この結果を
表6に示す。なお、表中の−は「乾燥せず」、±は「僅
かに乾燥している」、+は「乾燥している」を示す。な
お、水分の測定は、常圧加熱乾燥法により行った。具体
的には、試料を5gとり、105℃で1時間乾燥後30分冷却
する操作を恒量になるまで繰り返す方法により測定し
た。
【0049】
【表6】
【0050】(d)レオロメーターの特性の測定 試験区1と試験区4の30℃保存8時間後のシャリ玉表面
部の米飯粒を測定用試料とした。得られた試料を下記の
測定条件にて測定した。測定結果を表7に示す。 装置 飯尾電気レオロメーター・マッ
クスRX-1600 プランジャーの径 18mm クリアランス 1mm サイクルの速度 6cycle/min 室温 20℃ 試料のセッティング 米粒径は粒径の整ったもの3粒
を取り出し、米粒の背と腹を横にして並行に等間隔に並
べて測定した。
【0051】表7から明らかなように、試験区4の方が
硬さが低く、付着性も高いことが判明した。また、食感
についての官能評価も、かかる分析結果と同様な結果で
あった。
【0052】
【表7】
【0053】〔実施例8〕焼きおむすびの製造 炊飯米80gを三角おむすびに成形後、温度300℃で1分30
秒焼成した。このおむすびに対して、しょうゆ80%(w/
w),みりん10%, グルタミン酸ソーダ5%,マルトース
3%、マルトテトラオース2%よりなる調味液を5g噴霧
した後、温度250℃で2分間再焼成した。
【0054】この焼きおむすびをヒートランプにより50
℃で8時間保存したが、保存中に乾燥が進むことなく調
理時の食感と変わらない品質であった。 〔実施例9〕五目寿司の製造 炊飯米1kgに対して、米酢60g,食塩15g,グルタミン酸ソ
ーダ5g, マルトテトラオース30g,マルトース20gを含む
調味食酢130gと錦糸卵, にんじん, れんこん,たけのこ,
しいたけ, かんぴょう, きくらげの具材150gを加えて
混合し、五目ちらしずしを得た。
【0055】この五目ちらしずしを10℃で24時間保存し
たが、保存後においてもシャリのテリが維持されてお
り、またシャリの老化防止効果も認められた。 〔実施例10〕五平餅の製造 炊飯米100gをすりつぶし、五平餅の形に成形後、温度30
0℃で2分間焼成した。この素焼きしたものをしょうゆ4
9.5%(w/w), マルトテトラオース20%, マルトース30
%, キサンタンガム0.5%よりなる調味液に浸漬した
後、これを再度温度300℃で2分間焼成した。
【0056】この五平餅をヒートランプにより50℃で12
時間保存したが、保存後も表面が乾燥することなく調理
時の食感と変わらない品質であった。
【0057】
【発明の効果】本発明によって、保湿性を増強して表面
の乾燥固化を防止すると共に、当該食品調理時の食感や
食味を損なうことを防止した冷凍食品及び当該冷凍食品
を調製することを目的とする調味液が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/10

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マルトテトラオース及びマルトースを含
    有することを特徴とする冷凍鮨飯。
  2. 【請求項2】 マルトテトラオース及びマルトースを含
    有することを特徴とする冷凍鮨飯用調味液。
  3. 【請求項3】 精白米にマルトテトラオース及びマルト
    ースを添加して炊飯し、凍結することを特徴とする冷凍
    鮨飯の製造方法。
  4. 【請求項4】 炊飯米、蒸し米又は調理米飯にマルトテ
    トラオース及びマルトースを添加した後、凍結すること
    を特徴とする冷凍鮨飯の製造方法。
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