JP3280047B2 - コンバイン - Google Patents

コンバイン

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JP3280047B2
JP3280047B2 JP16255391A JP16255391A JP3280047B2 JP 3280047 B2 JP3280047 B2 JP 3280047B2 JP 16255391 A JP16255391 A JP 16255391A JP 16255391 A JP16255391 A JP 16255391A JP 3280047 B2 JP3280047 B2 JP 3280047B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圃場内の植立穀稈を刈
り取って穀粒の収穫作業を行うコンバインに関する。
【0002】
【従来の技術】上記コンバインにおいては、従来では、
例えば、特開昭61−173711号公報に示されるよ
うに、扱室にて扱処理され選別処理された後の穀粒が、
穀粒選別装置の一番物回収部としての一番受樋にて回収
され、この回収された穀粒が、一番移送螺旋及び揚穀筒
等からなる搬送手段により搬送されて袋詰め回収される
構成のコンバインにおいて、穀粒を袋詰め回収するため
に設けられたホッパーの内部に水分計測手段を設置し
て、その水分計測手段にてホッパー内を流動する穀粒の
水分量を計測するよう構成したものがあった。尚、その
水分計測結果は、この従来例では、脱穀装置の駆動速度
を自動変速する情報として用いられている。
【0003】
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
は、穀粒の含有水分を計測する水分計測手段が、前記袋
詰め用のホッパーの内部に設けられる構成であることか
ら、扱室にて扱処理され選別処理された穀粒が、一番移
送螺旋及び揚穀筒からなる搬送手段にて搬送された後に
水分計測が行われることになる。そのため、穀粒選別装
置による選別処理が行われてから穀粒の含有水分が計測
されるまでの間に、搬送手段による搬送時間が必要な分
だけ時間遅れがあり、又、搬送手段による搬送経路の途
中で水分が除去されて水分値が変化してしまい、穀粒選
別装置による選別の対象となる穀粒の含有水分とは異な
る値が計測されるおそれもある。
【0005】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
であって、その目的は、穀粒の含有水分を早く且つ精度
よく計測するようにして、コンバインの運転に有効とな
る情報を適正な状態で得ることができるようにすること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によるコンバイン
の第1の特徴構成は、扱室にて扱処理された処理物を選
別処理する穀粒選別装置における一番物回収部に設けら
れて、その一番物回収部に回収された穀粒の含有水分を
計測する水分計測手段と、前記穀粒選別装置におけるチ
ャフシーブ上に堆積する処理物の厚みを検出するシーブ
センサとを備えて構成されている点にある。又、第2の
特徴構成は、上記第1の特徴構成において、車速を変速
するための車速変速手段と、前記水分計測手段の検出情
報に基づいて、前記車速変速手段により変速可能な最高
速度を、水分値が大きい時の方が小さい時よりも低速側
に自動的に変更設定する最高速度牽制手段とが設けられ
ている点にある。 第3の特徴構成は、上記第2の特徴構
成において、前記車速変速手段が、前記シーブセンサの
検出情報に基づいて、前記処理物の厚みが設定範囲内に
維持されるように車速を制御するように構成されている
点にある。
【0007】
【作用】本発明の第1の特徴構成によれば、次のような
作用がある。 つまり、扱室にて扱処理された処理物は、
穀粒選別装置にて選別処理されて一番物回収部に回収さ
れることになるが、この穀粒選別装置における一番物回
収部に水分計測手段が設けられ、この水分計測手段によ
って穀粒の含有水分が計測される。又、上記シーブセン
サによって前記穀粒選別装置におけるチャフシーブ上に
堆積する処理物の厚みが検出されることになる。 このよ
うに、水分計測手段にて計測される穀粒の含有水分の情
報、並びに、シーブセンサにて検出されるチャフシーブ
上に堆積する処理物の厚みの情報というコンバインの運
転に有効な情報を得ることができる。 つまり、チャフシ
ーブ上に堆積する処理物の量は、刈取量に対応するもの
であってコンバインに作用する負荷の大きさを的確に表
すものであり、又、穀粒の含有水分の情報は、チャフシ
ーブ上に堆積する処理物の量が同じ量であっても、コン
バインに作用する負荷が変化する変化量を表すものであ
り、これらのコンバインの運転に有効な情報を得ること
ができるのである。 そして、穀粒選別装置における一番
物回収部に水分計測手段が設けられることから、穀粒の
含有水分を、扱処理され選別処理された後の穀粒に対し
て、早い段階で時間遅れの少ない状態で適正に計測する
ことができ、しかも、穀粒選別装置による選別処理が行
われてから穀粒の含有水分が計測されるまでの間に搬送
手段による特別な搬送作用を受けることがなく、選別処
理の対象である穀粒の含有水分を極力正確に計測するこ
とが可能となる。第2の特徴構成によれば、上記第1の
特徴構成において、車速を変速するための車速変速手段
が設けられているから、負荷が過大になっているときに
は車速を減速させるように車速変速手段を操作したり、
負荷が過小であるときには車速を増速させるように車速
変速手段を操作することにより、刈取穀稈量を調整する
ことによって、脱穀装置に過負荷を与えることを抑制し
ながらも、脱穀装置の処理能力を可及的に活用すること
ができる。 そして、前記水分計測手段が検出した穀粒の
水分値が大きい時は、最高速度牽 制手段によって、車速
変速手段により変速可能な最高速度が低速側に抑制され
るから、前記車速変速手段を高速側に操作し過ぎて脱穀
装置が過負荷になることがない。つまり、その水分値が
大きい時は、変速可能な最高速度が低速側に抑制される
から、刈取殻稈量が減少し、これに応じて脱穀装置内の
穀粒選別装置に漏下してくる穀粒等の扱き処理物の量も
少なくなり、従って、粘着による扱き処理物の詰まり等
の不具合が発生しにくいものとなる。 第3の特徴構成に
よれば、上記第2の特徴構成において、前記シーブセン
サの検出情報に基づいて、チャフシーブ上に堆積する処
理物の厚みが設定範囲内に維持されるように車速を制御
する。例えば、前記処理物の厚みが設定範囲よりも厚い
場合には、車速を減速して刈取量を減少させることで、
チャフシーブ上に堆積する処理物を減らすように車速を
制御する。そして、チャフシーブ上に堆積する処理物の
厚みが設定範囲よりも薄い場合には、車速を増速して刈
取量を増大させることで、チャフシーブ上に堆積する処
理物を増やすことになる。従って、チャフシーブ上に堆
積する処理物の厚みが設定範囲内に維持されることか
ら、脱穀選別装置における処理物の量が適正となり、脱
穀装置に作用する負荷が過負荷になったり、扱き処理物
が詰まりを起こす等の不具合を回避させて、処理物の選
別処理を適正に行い易いものにできる。しかも、穀粒の
水分値の情報に基づいて車速を変速するときの前記最高
速度が変更調整されるので、水分が多い場合に、車速変
速手段を高速側に操作し過ぎて脱穀装置が過負荷になっ
たり、又、粘着による穀粒選別装置での処理物の詰まり
が発生する等の不具合を適切に回避させることが可能と
なる。
【0008】
【発明の効果】本発明の第1の特徴構成によれば、穀粒
の含有水分を早く且つ適正な値として計測して穀粒の含
有水分を得るとともに、チャフシーブ上に堆積する処理
物の厚みの情報を得ることができ、コンバインの運転に
有効な情報を適正な状態で得ることができるものとなっ
た。又、第2の特徴構成によれば、脱穀装置に過負荷を
与えたり、脱穀装置内での扱き処理物の詰まり等によっ
て作業が中断されるトラブルを回避させることが可能と
なり、上記第1の特徴構成の好適な手段が得られる。
又、第3の特徴構成によれば、穀粒の含有水分とチャフ
シーブ上に堆積する処理物の厚みの情報とにより適切な
状態で車速制御を行うことにより、脱穀装置に過負荷を
与えたり、脱穀装置内での扱き処理物が詰まる等の不具
合をより一層、回避し易いものとなり、上記第2の特徴
構成の好適な手段が得られる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を、図面に基づいて説
明する。先ず、図2に基づいて、コンバインの脱穀装置
1について説明する。脱穀装置1は、フィードチェーン
16で機体前方側から機体後方側に向かって挟持搬送さ
れる刈取穀桿を扱処理する扱胴17を収納する扱室A
と、その扱室Aからの漏下処理物に対して選別作用する
揺動選別板18と選別風を送風する唐箕19とを備えた
選別装置Bとからなる。前記扱室Aの下部には、前記扱
胴17の下側外周部に沿って脱穀処理物が漏下する受け
網21が設けられ、その受け網21の後方箇所に、前記
扱室A内に残存する脱穀処理物を排出するための送塵口
22が形成されている。
【0010】前記揺動選別板18は、機体前方から後方
に向かって順次並ぶように配置されたグレンパン23、
チャフシーブ24、及び、ストローラック25の夫々を
備えている。前記チャフシーブ24の下方には、補助グ
レンパン26とグレンシーブ27とが前後方向に順次並
ぶ状態で配置されている。前記グレンパン23乃至グレ
ンシーブ27の各部は、左右一対の側板28の間に固定
され、全体として板状に形成されている。又、図中、2
9は前記送塵口22から排出される処理物に作用するス
トローラック、30は前記グレンシーブ27から漏下す
る脱穀粒Xを一番物として回収する一番物回収部、31
は前記チャフシーブ24の終端部や前記グレンシーブ2
7の終端部を越えて落下する藁屑等と脱穀粒Xとが混入
した処理物を回収して前記扱室Aに還元するための二番
物回収部である。
【0011】前記一番物回収部30の側部には、前記脱
穀粒Xの電気抵抗の大きさより、その含有している水分
値αを測定する水分値検出手段11が設けられている。
詳述はしないが、その機構は、前記一番物回収部30に
回収した脱穀粒Xを1粒ずつ取り込み、電極と兼用され
た一対の回転ローラーに挟んで押しつぶした状態で、そ
の電極間の電気抵抗を測るようにしたものである。
【0012】以上により、上記水分値検出手段11が
粒を1粒づつ取り込み押しつぶして、その穀粒の含有水
分を計測する水分計測手段に対応する。そして、その水
分計測手段11は、扱室Aにて扱処理された後、穀粒選
別装置としての前記選別装置Bにて選別処理された穀
粒、即ち脱穀装置1における一番物回収部30に回収さ
れた穀粒の含有水分を計測するように構成されている。
【0013】前記チャフシーブ24は、処理物移送方向
(図中において左右方向)に並置された複数個の帯板状
部材24aによって形成されている。それら帯板状部材
24aは、互いに平行な状態を保ちながら、その上端部
を支点として前記左右の側板28に対して回動自在に取
り付けられている。つまり、前記チャフシーブ24は前
記帯板状部材24aを回動操作してその間隔tを大小に
変更調節することにより、前記間隔tを通過する単位時
間当たりの脱穀粒Xの量を大小に変更調節して、前記チ
ャフシーブ24上に堆積する脱穀粒Xの厚みを変更調節
できるように構成されているのである。
【0014】又、図2及び図3に示すように、前記チャ
フシーブ24上に堆積する脱穀粒Xの厚みを検出する2
個の接触式のシーブセンサSとして、処理物移送方向に
間隔を隔てる状態で前方に前方シーブセンサS3、後方
に後方シーブセンサS4が前記受け網21に支持フレー
ム32を利用して付設されている。各センサS3,S4
の夫々は略同一構造になるものであって、横軸芯回りに
揺動自在に垂下されたセンサバー33a,33bと、そ
れらセンサバー33a,33bの揺動角度に応じた電圧
を出力するポテンショメータ(図示せず)とを備えてい
る。但し、後方シーブセンサS4のセンサバー33bは
その断面が略四角形の棒状に形成されているが、前方シ
ーブセンサS3のセンサバー33aは、幅広で、且つ、
平面視において処理物に接触する前面側が後方側に向け
て設定角度θ傾斜した形状に形成されている。
【0015】説明を加えれば、前記扱室Aでは入口側
(図中において左方向)ほど扱処理量が多くなりそれに
伴って扱室Aから揺動選別板18上に漏下する処理物の
量が扱室Aの入口側のほうが出口側よりも多くなる。従
って、前記扱室Aの入口側下方となる前方シーブセンサ
S3の付設箇所では、後方シーブセンサS4の付設箇所
よりも堆積する処理物の厚みが厚くなる傾向がある。
又、扱胴17は前後方向軸芯回りに回転駆動されて穀桿
を扱処理することから、前記前方シーブセンサS3の付
設箇所では、図4に示すように、機体横幅方向において
穂先側(図3において上方向)の方が株元側よりも、受
け網21を漏下する処理物量が多くなるため、揺動選別
板18上の処理物である脱穀粒Xの厚みが機体横幅方向
に偏った状態で堆積される傾向がある。そこで、後方側
に傾斜させた前方シーブセンサS3のセンサバー33a
を利用して堆積の偏りを均平化させるようにしているの
である。その結果、後方シーブセンサS4は、堆積状態
の偏りを均平化された状態となっている脱穀粒Xの厚み
を検出できるので検出誤差を低減できる。尚、詳述はし
ないが、前記両センサバー33a,33bは夫々前方側
へ復帰付勢された状態で設けられている。そして、前方
シーブセンサS3は後方シーブセンサS4よりも処理物
への接触面が広いので、前方シーブセンサS3 の復帰付
勢力を大に設定されてある。
【0016】次に、図1に基づいて制御構成について説
明する。エンジンEの出力が作業装置としての前記脱穀
装置1及び刈取部2の夫々に伝動されると共に、走行用
の変速装置3にも伝動され、その変速装置3の出力が、
クローラ走行装置4のミッション部5に伝動されるよう
になっている。但し、詳述はしないが、各部の間の伝動
はベルト等によって行われることになる。又、前記エン
ジンEの回転数を検出する回転数センサS1 が設けら
れ、前記走行装置4又はそれに連動して回転する前記ミ
ッション部5の入力軸5Aに伝動される前記変速装置3
の出力回転数に基づいて車速を検出する車速センサS2
が、前記ミッション部5に付設されている。
【0017】又、図1中、7は前記変速装置3の手動操
作用レバー、8は前記変速装置3を自動的に減速操作す
るための操作用アクチュエータとしての電動モータであ
って、前記手動操作用レバー7と前記変速装置3との連
係機構9に対して摩擦式保持機構10を介して連係され
ている。つまり、手動による変速操作を前記電動モータ
8による変速操作に優先させながらも自動的に変速操作
できるようにしているのである。
【0018】又、マイクロコンピュータ利用の制御装置
6が設けられており、これに前記回転数センサS1 、前
記車速センサS2 、前記2個のシーブセンサS3 ,S4
の検出信号が入力され、さらに、脱穀された脱穀粒Xの
含有する水分値αを測る水分値検出手段11からの検出
信号と、目標の設定水分値Iを入力する目標水分値設定
器12が接続されている。また、前記制御装置6は前記
電動モータ8を駆動するとともに、前記検出された水分
値αが前記設定水分値Iよりも大きい時に作業者に警告
する手段としての警報ブザー13と警報ランプ14を駆
動するようになっている。
【0019】そして、前記制御装置6内に、前記2個の
シーブセンサS3,S4 の検出情報に基づいて、前記脱穀
粒Xの厚みが設定範囲内に維持されるように、車速を制
御する車速変速手段100と、前記水分値検出手段11
の検出情報に基づいて、前記車速変速手段100により
変速可能な最高速度VH を、前記水分値αが大きい時の
方が前記水分値αが小さい時よりも低速側に自動的に変
更設定する最高速度牽制手段101が構成されている。
【0020】次に、車速制御の具体的な制御フローを、
図6に基づいて説明する。先ず、前記水分値検出手段1
1によって脱穀粒Xの水分値αを検出してから、前記最
高速度牽制手段101内のメモリーにストアされた、前
記水分値αに対応した最高速度VH を読み込む。ここ
で、メモリー中の最高速度VH の値は、前記水分値αが
大きいほど小さくなるように設定されている。この後、
前記目標水分値設定器12から入力される2段階の設定
水分値I1,I0 (但し、I1 >I0 )と検出された水分
値αを比較する。尚、上記2段階の設定水分値I1,I0
の設定に当たっては、前記脱穀装置1の処理能力を考慮
して設定する。つまり、大きい方の設定水分値I1 以上
では前記処理能力で対処出来ない状態、小さい方の設定
水分値I0 以下では前記処理能力に余裕がある状態、そ
して、中間の場合には、最高車速を一定以下に制限すれ
ば処理可能の状態となるようにする。
【0021】そして、前記比較の結果、検出水分値α
が、大きい方の設定水分値I1 よりも大きい場合には、
車速を0として刈取を停止するとともに、前記警報ブザ
ー13と警報ランプ14で作業者に知らせる。
【0022】また、検出水分値αが、大きい方の設定水
分値I1 と小さい方の設定水分値I0 の中間の値の場合
には、前記車速センサS2 によって、現在車速Vを検出
し、この現在車速Vが前記設定最高速度VH を越えてい
る時は、その設定最高速度VH 以下になるまで減速操作
する。この後、前記2個のシーブセンサS3,S4 を作動
させ、この2個のシーブセンサS3,S4 のON,OFF
状態を検出して、前記脱穀粒Xの厚みが設定適正範囲内
にある(S3 OFF,S4 ON時)か否かを判別し、設
定適正範囲よりも薄い場合(S4 OFF時)には車速を
増速して単位時間当たりに刈り取る穀桿量を増大して、
前記揺動選別板18上の脱穀粒Xの厚みが設定適正範囲
内に維持されるようにすることになり、設定適正範囲よ
りも厚い場合(S3 ON,S4 ON時)には、車速を減
速して単位時間当たりに刈り取る穀桿量を減少させて、
前記揺動選別板18上の脱穀粒Xの厚みが設定適正範囲
内に維持されるようにすることになる。
【0023】また、検出水分値αが、小さい方の設定水
分値I0 よりも小さい場合には、現在車速Vの検出と、
これを前記設定最高速度VH 以下にする減速操作は行わ
ない。そして、上記中間の値の場合で述べたと同様に、
前記2個のシーブセンサS3,S4 の検出信号で前記揺動
選別板18上の脱穀粒Xの厚みを判別して、車速制御を
行うのである。
【0024】〔別実施例〕 上記実施例では、検出水分値αが、大きい方の設定水分
値I1 よりも大きい場合には、車速を0として刈取を停
止していたが、必ずしも、こうする必要はなく、前記警
報ブザー13と警報ランプ14で作業者に警告するだけ
でもよい。また、この時、作業者が前記検出水分値αの
値を確認することの出来るような表示器を設けてもよ
い。
【0025】又、前記目標水分値設定器12から入力さ
れる設定水分値Iは、2段階以上に細かく設定すること
ができるものであり、前記設定最高速度VH の抑制操作
をどの設定水分値Iの値から行うかも適宜設定できる。
【0026】又、上記実施例では、脱穀装置1の負荷状
態を検出するために、扱室Aから漏下する処理物に対し
て選別作用する揺動選別板18上に堆積した脱穀粒Xの
厚みを2個の接触式のシーブセンサS3,S4 で検出し、
その検出信号で車速操作するものであったが、これ以外
に、脱穀装置1の負荷状態を検出するために、前記エン
ジンEの回転数を検出する回転数センサS1 を用いても
よい。つまり、エンジンEの回転数は、負荷が重くなる
ほど低くなり、負荷に反比例するからである。そこで、
前記回転数センサS1 によって検出される回転数が前記
エンジン負荷の大小を判別するための設定値に対応する
設定回転数より低下すると、前記エンジン負荷が設定値
より大であると判別して減速操作し、逆に、設定回転数
より高くなると、前記エンジン負荷が設定値より小であ
ると判別して増速操作することになる。勿論、この場合
でも、前記脱穀粒Xの水分値αを検出して、変速可能な
設定最高速度VH による抑制操作を行われる。
【0027】又、車速の変速を前記手動操作用レバー7
を操作して手動で行うようにすることも可能であり、勿
論、この場合でも、前記脱穀粒Xの水分値αを検出し
て、変速可能な設定最高速度VH による抑制操作が行わ
れる。このために、例えば、前記手動操作用レバー7に
ロック機構を設けて、その操作量を強制的に制限する手
段等を設けるのである。
【0028】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にする為に符号を記すが、該記入により本発明は添
付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】制御構成のブロック図
【図2】脱穀装置の概略側面図
【図3】シーブセンサの配置を示す平面図
【図4】前方シーブセンサの正面図
【図5】後方シーブセンサの正面図
【図6】制御作動のフローチャート
【符号の説明】
11 水分計測手段24 チャフシーブ 30 一番回収部100 車速変速手段 101 最高速度牽制手段 A 扱室 B 穀粒選別装置 シーブセンサ VH 最高速度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01D 69/00 A01D 41/00 - 41/12 A01F 12/30 - 12/32

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 扱室(A)にて扱処理された処理物を選
    別処理する穀粒選別装置(B)における一番物回収部
    (30)に設けられて、その一番物回収部(30)に回
    収された穀粒の含有水分を計測する水分計測手段(1
    1)と、 前記穀粒選別装置(B)におけるチャフシーブ(24)
    上に堆積する処理物の厚みを検出するシーブセンサ
    (S)とを備えて構成されている コンバイン。
  2. 【請求項2】 車速を変速するための車速変速手段(1
    00)と、 前記水分計測手段(11)の検出情報に基づいて、前記
    車速変速手段(100)により変速可能な最高速度(V
    H)を、水分値が大きい時の方が小さい時よりも低速側
    に自動的に変更設定する最高速度牽制手段(101)と
    が設けられている 請求項1記載のコンバイン。
  3. 【請求項3】 前記車速変速手段(100)が、 前記シーブセンサ(S)の検出情報に基づいて、前記処
    理物の厚みが設定範囲内に維持されるように車速を制御
    するように構成されている請求項2記載のコンバイン。
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