JP2613680B2 - 脱穀選別制御装置 - Google Patents

脱穀選別制御装置

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JP2613680B2 JP2404722A JP40472290A JP2613680B2 JP 2613680 B2 JP2613680 B2 JP 2613680B2 JP 2404722 A JP2404722 A JP 2404722A JP 40472290 A JP40472290 A JP 40472290A JP 2613680 B2 JP2613680 B2 JP 2613680B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、扱室への穀稈供給量を
検出する穀稈供給量検出手段の検出情報に基づいて、穀
稈供給量が多いほど選別装置の処理能力が大きくなるよ
うに目標処理能力を求めて、前記選別装置の処理能力を
前記目標処理能力に自動調節する制御手段が設けられた
脱穀選別制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】かかる脱穀選別制御装置の従来例とし
て、特開平2-54296 号に示されているコンバインの脱穀
選別制御装置がある。この従来例にあっては、コンバイ
ンの走行速度を検出する手段が設けられ、この検出情報
を穀稈供給量の検出量とみなしている。一般に、同一圃
場内では扱室への穀稈供給量、即ち穀稈刈り取り量は走
行速度に比例するからである。そして、走行速度が速い
ほど、即ち穀稈供給量が多いほど脱穀部の選別装置に備
えさせたチャフシーブの開度を大きくすると共に、唐箕
風量を強くすることによって選別装置の処理能力を大き
くしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例の脱穀選別
制御装置において、何らかの原因で穀稈供給量が急激に
増加した場合等に、チャフシーブの開度を大きくしても
追いつかずにチャフシーブ上の処理物量が増加し、詰ま
り状態が発生することがある。この様な場合、作業者
は、詰まり警報に基づいて走行速度を落とし穀稈供給量
を減らすと同時に、選別装置の処理能力制御が自動制御
のままでは、減少した穀稈供給量に応じて処理能力が小
さくなる不都合が生じるので、それを避けるために、
別装置の処理能力制御を自動制御から手動制御に切り換
えて、大きめの能力に固定する。そして詰まり状態検出
が無くなり、警報が停止すると再び選別装置の処理能力
制御を自動制御に切換える。本出願人は先日、選別装置
の処理能力制御を手動制御に切り換えることなく上記の
ような詰まり状態の解除を行うことができる脱穀選別制
御装置に関する出願を行った。これは、選別装置の処理
能力を穀稈供給量に基づいて自動制御しているときに、
揺動選別板上の処理物の層の厚さを検出するセンサが詰
まる間際の状態を検出すると、選別装置の処理能力の減
少側への調節を停止して増大側への調節のみを実行する
ものである。この結果、正常操作によって走行速度を落
とし穀稈供給量を減らしても、上記の状態に移行する前
の処理能力が維持されるので、処理物量が漸次減少し、
詰まり状態が解除される。処理能力を固定せずに増大側
への調節を可能としたのは、操作ミス等に起因して穀稈
供給量が増加したときのことを考慮したものである。と
ころで、操作ミス等に起因して穀稈供給量が増加し続け
た場合に、揺動選別板上の処理物量の増加傾向が続く場
合がある。この状態を放置すればやがて処理物の詰まり
状態が発生し、その状態が容易に解除できない程度まで
悪化するおそれもある。本発明は、かかる実情に鑑みて
為されたものであって、その目的は、上記のような選別
装置における処理物の詰まり状態を検出して迅速にその
状態を解除することができる脱穀選別制御装置を提供す
ることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明に係る脱穀選別制
御装置は、扱室への穀稈供給量を検出する穀稈供給量検
出手段の検出情報に基づいて、穀稈供給量が多いほど選
別装置の処理能力が大きくなるように目標処理能力を求
めて、前記選別装置の処理能力を前記目標処理能力に自
動調節する制御手段が設けられたものであって、第1の
特徴構成は、前記選別装置に備えさせた揺動選別板上の
処理物の層の厚さを検出する処理物量検出手段が設けら
れ、前記制御手段は、前記処理物の層の厚さが第1設定
値以上で第2設定値未満の状態では、前記処理能力の減
少側への調節を停止して増大側への調節のみを実行し、
第2設定値以上の場合は前記処理能力を調節可能範囲内
における最大能力又はそれに近い能力に維持するように
構成されている点にある。第2の特徴構成は、前記選別
装置に備えさせた揺動選別板上の処理物の層の厚さを検
出する処理物量検出手段が設けられ、前記制御手段は、
前記処理物の層の厚さが第1設定値以上の状態では、前
記処理能力の減少側への調節を停止して増大側への調節
のみを実行し、さらに、第2設定値以上の状態では前記
増大側への調節のみによって得られる目標処理能力に設
定値を加えた処理能力に前記選別装置の処理能力を調節
するように構成されている点にある。
【0005】
【作用】第1の特徴構成によれば、揺動選別板上の処理
物の層の厚さが第1設定値以上(詰まる間際の状態)に
なったことを処理物量検出手段が検出すると、制御手段
は、選別装置の処理能力の減少側への調節を停止して増
大側への調節のみを実行する。つまり、例えば走行速度
を下げる等の適切な操作によって穀稈供給量を減少させ
ても選別装置の処理能力は下がらずに穀稈供給量を減少
させる前の状態を維持し、逆に、操作ミス等に起因して
穀稈供給量が増加すれば、選別装置の処理能力もそれに
伴って増加する。従って、適切な操作によって穀稈供給
量が減少すれば、揺動選別板上の処理物は漸次減少す
る。処理物の層の厚さが第1設定値未満になると再び、
穀稈供給量が多いほど選別装置の処理能力を大きくする
目標処理能力を求めて、その目標処理能力に調節する
常の制御に戻る。一方、操作ミス等に起因して穀稈供給
量が増加し続け、処理物量が減少せずに増加傾向がしば
らく続いた場合は、処理物の層の厚さがやがて第2設定
値以上(詰まり状態)になる。これを処理物量検出手段
が検出するに伴って、制御手段は、選別装置の処理能力
を、調節可能範囲内における最大能力又はそれに近い能
に変更し維持する。その結果、揺動選別板上の処理物
は速やかに減少し、やがて層の厚さが第1設定値未満に
なると再び、上記通常の制御に戻る。第2の特徴構成に
よれば、揺動選別板上の処理物の層の厚さが第2設定値
以上になったときの制御方法が上記第1の特徴構成によ
る場合と異なる。即ち、第1設定値以上になったときの
増大側のみへの調節のみを継続しながら、その結果得ら
れる目標処理能力に設定値を加えた処理能力に選別装置
の処理能力を調節するのである。つまり、第1設定値以
上になった以後の処理能力の最大値を保持しながら、そ
れに設定値加えた処理能力に選別装置の処理能力を調
節することにより揺動選別板上の処理物量を速やかに減
少させる。他の作用については、第1の特徴構成による
作用と同じである。
【0006】
【発明の効果】第1又は第2の特徴構成によれば、揺動
選別板上の処理物の層の厚さを検出する処理物量検出手
段が、処理物が詰まる間際の状態のみならず、詰まり状
態をも検出し、それに伴って制御手段が適切な処理能力
に選別装置を制御するので、詰まり状態の解除を迅速に
行うことができ、安全性の高い脱穀選別制御装置となっ
た。又、第2の特徴構成によれば、上記の詰まり状態
(第2設定値以上)が検出された以後の選別装置の処理
能力は、その状態に移行する以前からの処理能力の最大
値に設定値を加えた処理能力に調節されるので、不必要
に処理能力を高めて選別精度を下げることを回避しなが
ら、適切に詰まり状態を解除することができるものとな
った。
【0007】
【実施例】以下、本発明をいわゆる自脱型のコンバイン
に適用した場合における実施例を図面に基づいて説明す
る。
【0008】図4に示すように、自脱型のコンバイン
は、左右一対のクローラ走行装置1、搭乗操縦部2、及
び、脱穀部3を備えた機体Vと、その機体Vの前部にお
いて駆動昇降自在に取り付けられた刈取前処理部4とか
らなる。刈取前処理部4は、先端部に付設された分草具
5、圃場の穀稈を引き起こす引き起こし装置6、引き起
こした穀稈の株元を切断する刈り刃7、及び、刈り取っ
たり穀稈を脱穀部3のフィードチェーン8まで搬送する
搬送装置9を備えている。
【0009】動力伝達系について説明すれば、図3に示
すように、機体Vに搭載されたエンジンEの出力が、ベ
ルトテンション式の脱穀クラッチ10を介して脱穀部3
に伝達され、且つ、ベルトテンション式の走行クラッチ
11及び走行用の油圧式無段変速装置12を介してクロ
ーラ走行装置1のミッション部13に伝達される。ミッ
ション部13に伝達された出力の一部は、ベルトテンシ
ョン式の刈り取りクラッチ14を介して刈取前処理部4
に伝達される。図中、S1は変速装置12の出力回転数
に基づいて機体Vの走行速度を検出する速度センサであ
って、後述のように、扱室Aへの穀稈供給量を検出する
穀稈供給量検出手段としての働きをする。
【0010】脱穀部3は、図5に示すように、フィード
チェーン8にて挟持搬送される穀稈を扱処理する扱胴1
5を収納する扱室Aと、その扱室Aからの漏下処理物を
選別処理する選別装置Bとを備えている。選別装置Bは
選別のための風を送る唐箕16と揺動選別板17とを備
える。扱室Aの下部には、扱胴15の下側外周部に沿っ
て脱穀処理物漏下用の受網18が設けられ、脱穀処理さ
れた処理物のうち単粒化した穀粒や細かい藁屑は受け網
18から選別装置Bに漏下し、漏下出来なかった穀粒や
藁屑は受網18の後端より選別装置Bに落下する。
【0011】揺動選別板17は、前方から後方に向かっ
て順次並ぶように配置されたグレンパン19とチャフシ
ーブ20、及び、チャフシーブ20の下方に位置するグ
レンシーブ21等を備え、それらの各部が左右一対の側
板22の間に固定されて、全体として板状に形成されて
いる。揺動選別板17の下部には、グレンシーブ21か
ら漏下する穀粒を回収する一番物回収部23と、チャフ
シーブ20の後端やグレンシーブ21の後端から落下す
る藁屑等と穀粒との混合物を回収する二番物回収部24
とが設けられている。尚、二番物回収部24に回収され
た処理物は選別装置Bに還元されて再度、選別処理され
る。
【0012】チャフシーブ8は、図6に示すように、処
理物移送方向に並置された複数個の帯板状部材20aの
各々が、その上端部を支点として左右の側板22に対し
て回動自在に取り付けられたものである。そして各帯板
状部材20aの下端部に枢着された操作ロッド25を前
後方向に押し引き操作することによって、各帯板状部材
20aは同時に角度を変更される。その結果、帯板状部
材20aの隣合うもの同士の間隔t(以下、チャフシー
ブ開度という)が変更調節できるように構成されてい
る。
【0013】チャフシーブ開度を電気的に変更調節する
ためのDCモータM1が設けられ、ギヤ式の連係機構2
6、揺動アーム27、レリーズワイヤ28を介して前記
操作ロッド25に連結されている。図中、29はチャフ
シーブを閉じ側に復帰付勢するスプリング、S2は揺動
アーム27の回転角をチャフシーブ開度として検出する
ためのポテンショメータ式のチャフシーブ開度センサで
ある。DCモータM1は印加電圧の極性を変えることに
よって正転・逆転が切り換えられる。
【0014】唐箕16は、いわゆる割りプーリ式の無段
変速装置を用いて、その回転数を変えることにより送風
量を変更調節できるようになっている。図7に示すよう
に、唐箕16を回転駆動する入力プーリ30が割りプー
リで構成され、その実効径がDCモータM2を正逆転駆
動することによって変化される。即ち、DCモータM2
の正逆転は、連係機構32、揺動アーム33、レリーズ
ワイヤ34を介して操作アーム31に伝達され、入力プ
ーリ30の実効径を変化させる。もって、前唐箕16の
回転数を変更調節することによりその送風量(以下、唐
箕風量という)を変更調節できるようになっている。
尚、35は入力プーリ30の駆動ベルト、S3は揺動ア
ーム33の回転角を唐箕風量として検出するポテンショ
メータ式の唐箕風量センサである。
【0015】以上のように、選別装置Bは、チャフシー
ブ開度と唐箕風量を変更調節することによって、その処
理能力を調節できるように構成されている。これらの変
更調節は、図1に示すように、マイクロコンピュータを
搭載した制御手段36が司る。基本的には、図8及び図
9に示す如く、前述の速度センサS1の検出情報に基づ
いて、走行速度が速いほどチャフシーブ開度、唐箕風量
共に大とするように制御が行われる。一般に、同一圃場
内では扱室Aへの穀稈供給量、即ち穀稈刈り取り量は走
行速度に比例し、扱処理された後の処理物が多いほどチ
ャフシーブ開度と唐箕風量を大きくして選別装置Bの処
理能力を上げる必要があるからである。
【0016】又、図1に示すようにチャフシーブ開度設
定器VR1及び唐箕風量設定器VR2が設けられ、これ
らの手動設定によって、図8及び図9に破線で示す範囲
でチャフシーブ開度と唐箕風量を変更調節できる。これ
らの設定器は、作業者が必要に応じてチャフシーブ開度
と唐箕風量のオフセットを変更設定するためのものであ
って、次に述べるシーブセンサS4による処理物量のモ
ニター表示を参照しながら使用される。
【0017】シーブセンサS4は揺動選別板17上の処
理物の層の厚さを検出するための処理物量検出手段であ
って、図5に示すように受網18の下面に取り付けられ
ている。そして、図10に示すように、上部が枢支され
下部が処理物の移送方向(後方)へ回動自在な板状の接
触子Tと、接触子Tの回動角度に応じて抵抗値が変化す
るポテンショメータPMを備える。接触子Tの後方への
回動角度はチャフシーブ20上の処理物の層の厚さに応
じて変化する。つまり、処理物の層が厚くなるほど、接
触子Tの後方への回動角度が大きくなる。従って、制御
手段36はポテンショメータPMの抵抗値に対応するD
C電圧入力から処理物の層の厚さを知ることができる。
【0018】尚、揺動選別板17の揺動に伴ってシーブ
センサS4の接触子の回動角度が変化し、それに伴っ
てポテンショメータPMの抵抗値も周期的に変化する。
制御手段36は、上記揺動周期の半分の周期で上記DC
電圧入力をサンプリングし、4個のサンプリングデータ
の平均値をとってシーブセンサS4の検出値としてい
る。以下の説明において、「シーブセンサS4の検出
値」という場合はこの平均値を意味する。
【0019】上記のようにして得られるシーブセンサS
4の検出値Y(1〜255のディジタル値)は1〜5の
5段階に分割される。1は処理物の層の厚さが最も薄い
状態を意味し、5は処理物の層の厚さが最も厚い状態、
即ち詰まり状態を意味する。これらの5段階の値は図1
に示すようにシーブモニタ37に表示される。つまり、
バーグラフ表示器37によってレベル表示されると共
に、7セグメント表示器37bによって数値表示され
る。シーブモニタ37は搭乗操縦部2に設けられ、作業
者は、これを参照しながら前述のようにチャフシーブ開
度と唐箕風量の自動制御量のオフセットを必要に応じて
変更設定する。即ちシーブモニタ37の表示値が2〜3
から逸脱する状態が続けばチャフシーブ開度設定器VR
1及び唐箕風量設定器VR2を操作して表示値が2〜3
に戻るように調節する。
【0020】シーブモニタ37には詰まり警報のための
メーセージ表示器37c及びブザー37dも備えられ、
前記表示値が4又は5のときにこれらが作動する。即
ち、シーブセンサS4の検出値Y(表示値)が4のとき
は、詰まる間際の状態(以下注意領域という)であるの
で、メーセージ表示器37cに「シーブチュウイ」と表
示すると共に、ブザー37dを2秒毎に0.1 秒間鳴動さ
せる。又、シーブセンサS4の検出値Y(表示値)が5
のときは、詰まり状態(以下、警報領域という)である
ので、メーセージ表示器37cに「シーブケイホウ」と
表示すると共に、ブザー37dを1秒毎に0.1 秒間鳴動
させる。
【0021】但し、図2の流れ図に示すように、上記の
シーブセンサS4の検出値に基づくモニタ表示及び警報
は、脱穀スイッチSW1がオフの時及びオンになってか
ら10秒間は行わない。脱穀スイッチSW1がオフの時
は揺動選別板17の揺動は停止され、シーブセンサS4
が処理物の層の厚さを正しく検出できないからである。
又、速度センサS1の検出情報から得られる単位時間当
りの速度変化が所定値を越えた場合も、その後3秒間は
上記モニタ表示及び警報を行わない。急激な速度変化に
伴って、シーブセンサS4がその慣性により誤検出する
ためである。尚、脱穀スイッチSW1は前述の脱穀クラ
ッチ10の状態をモニタするスイッチであって、脱穀ク
ラッチ10が入れられたときにオンになる。上記の時間
(10秒及び3秒)は、制御手段36に記憶されている
データテーブルの値を変更すれば任意に変えられる。デ
ィップスイッチ等で切り換えてもよい。
【0022】シーブセンサS4の検出値Yは、上記の如
くモニタ表示や警報に用いられるのみならず、以下のよ
うな詰まり状態を解除又は回避する制御にも用られ
る。図2の流れ図に示すように、シーブセンサS4の検
出値YがY1より小さい状態、即ちチャフシーブ20上
の処理物の層の厚さが第1設定値より小さい正常状態で
は、制御手段36は、前述のように速度センサS1の検
出情報Xに基づいて決定したチャフシーブ開度T及び唐
箕風量(これによって選別装置Bの目標処理能力が定ま
る)をそのまま最終的なチャフシーブの開閉制御量R及
び唐箕風量制御量とする。ここで、Y1は前述の5段階
に分割する前の8ビットデジタル値で任意に設定できる
が、本実施例では5段階に分割した後の表示値4(注意
領域)の下限に合わせて99H(十進法で153)とし
ている。尚、図2は、複雑さを避けるためにチャフシー
ブ開度の制御についてのみ記載しているが、唐箕風量に
ついても同様にして制御される。
【0023】シーブセンサS4の検出値Yが第1設定値
Y1以上になると、制御手段36は、上記のTとRを比
較してTがRより大きいときのみRをTで置き換える。
即ち、速度センサS1の検出情報Xに基づいて新たに決
定したチャフシーブ開度Tが前回のチャフシーブの開閉
制御量Rより大きいときだけ開閉制御量Rを更新し、小
さいか等しいときには前回の開閉制御量Rを維持する。
換言すれば、チャフシーブの閉じ側への調節を停止し
て、開き側への調節のみ行う。唐箕風量も同様に制御さ
れ、両者あいまって選別装置Bの処理能力を減少側への
調節を停止して増大側への調節のみを実行することにな
る。
【0024】この結果、前記モニタ表示及び警報に基づ
いて走行速度を下げた場合に、それに伴ってチャフシー
ブ開度及び唐箕風量が小さくなるのが防止され、穀稈供
給量が減少するにつれてチャフシーブ20上の処理物は
漸次減少する。尚、選別装置Bの処理能力を固定とせず
に、増大側への調節のみを実行することしたのは、操作
ミスによって走行速度が上げられ、穀稈供給量が増大し
たときのためである。
【0025】仮に穀稈供給量が増大し続け、チャフシー
ブ20上の処理物がさらに増加してシーブセンサS4の
検出値Yが第2設定値Y2以上になると、制御手段36
は処理(イ)に示すように、チャフシーブの開閉制御量
Rを最大開度又はそれに近い所定開度R1で置き換え
る。唐箕風量についても同様に最大風量又はそれに近い
所定風量で置き換え、両者あいまって選別装置Bの処理
能力を最大能力又はそれに近い所定能力に固定するので
ある。この制御は処理物の詰まり状態を速やかに解消す
るために行う。ここで、第2設定値Y2は前述の5段階
に分割する前の8ビットデジタル値で任意に設定できる
が、本実施例では5段階に分割した後の表示値5(警報
領域)の下限に合わせてCCH(十進数で204)とし
ている。
【0026】チャフシーブ20上の処理物が減少してシ
ーブセンサS4の検出値Yが第2設定値Y2未満になれ
ば、前述の、選別装置Bの処理能力を減少側への調節を
停止して増大側への調節のみを実行する。結局、シーブ
センサS4の検出値Yが第1設定値Y1未満になるまで
所定能力に維持されることになる。
【0027】上記実施例の図2における(イ)の処理
は、下記のようにすることもできる。即ち、前述のよう
にして求めたチャフシーブの開閉制御量Rを2段階増加
する(但し一度だけ)。唐箕風量については1段階増加
し、両者あいまって選別装置Bの処理能力を設定値だけ
増加させることになる。この場合も、シーブセンサS4
の検出値Yが第1設定値Y1未満になるまで処理能力の
最大値が維持されることになる。上記実施例において、
扱室Aへの穀稈供給量を検出する穀稈供給量検出手段と
して速度センサS1を用いたが、その他のセンサとし
て、例えば、脱穀部3のフィードチェーン8で搬送され
る穀稈の層の厚さを検出するものを用いることもでき
る。
【0028】本実施例の選別装置Bは、チャフシーブ開
度と唐箕風量を調節することによりその処理能力を調節
するよるものであるが、チャフシーブ開度や唐箕風量を
調節するための具体構成は各種変更できる。又、本発明
は下記のような種々の方式の処理能力調節を行う選別装
置にも適用できる。 揺動選別板の揺動周期(揺動速
度)を変える方式。 揺動選別板の傾斜角を変える方
式。 チャフシーブ、グレンシーブ等の濾過面積を調
節する遮蔽板を出退させる方式。選別ラックの隣接す
るラック板の間隔を変化させる方式。
【0029】上記実施例では、本発明をいわゆる自脱式
のコンバインに適用した場合を示したが、全桿投入式の
コンバインにも適用できるものであって、本発明を実施
する上で必要となる各部の具体構成は各種変更できる。
【0030】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るコンバインの脱穀選別制
御装置のブロック図
【図2】同脱穀選別制御装置の流れ図
【図3】本発明の実施例に係るコンバインの動力伝達系
の説明図
【図4】同コンバインの側面外観図
【図5】同コンバインの脱穀部を示す切欠側面図
【図6】チャフシーブの開度調節機構を示す説明図
【図7】唐箕風量調節機構を示す説明図
【図8】チャフシーブ開度と走行速度との関係を示す説
明図
【図9】唐箕風量と走行速度との関係を示す説明図
【図10】シーブセンサの概略構成図
【符号の説明】
17 揺動選別板 36 制御手段 A 扱室 B 選別装置 S1 穀稈供給量検出手段 S4 処理物量検出手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上田 末蔵 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社ク ボタ 堺製造所内 (72)発明者 冨永 俊夫 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社ク ボタ 堺製造所内 (72)発明者 溝口 隆雄 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社ク ボタ 堺製造所内 (56)参考文献 特開 平2−109913(JP,A) 特開 平2−257807(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 扱室(A)への穀稈供給量を検出する穀
    稈供給量検出手段(S1)の検出情報に基づいて、穀稈
    供給量が多いほど選別装置(B)の処理能力が大きくな
    るように目標処理能力を求めて、前記選別装置(B)の
    処理能力を前記目標処理能力に自動調節する制御手段
    (36)が設けられた脱穀選別制御装置であって、前記
    選別装置(B)に備えさせた揺動選別板(17)上の処
    理物の層の厚さを検出する処理物量検出手段(S4)が
    設けられ、前記制御手段(36)は、前記処理物の層の
    厚さが第1設定値以上で第2設定値未満の状態では、前
    記処理能力の減少側への調節を停止して増大側への調節
    のみを実行し、第2設定値以上の場合は前記処理能力を
    調節可能範囲内における最大能力又はそれに近い能力に
    維持するように構成されている脱穀選別制御装置。
  2. 【請求項2】 扱室(A)への穀稈供給量を検出する穀
    稈供給量検出手段(S1)の検出情報に基づいて、穀稈
    供給量が多いほど選別装置(B)の処理能力が大きくな
    るように目標処理能力を求めて、前記選別装置(B)の
    処理能力を前記目標処理能力に自動調節する制御手段
    (36)が設けられた脱穀選別制御装置であって、前記
    選別装置(B)に備えさせた揺動選別板(17)上の処
    理物の層の厚さを検出する処理物量検出手段(S4)が
    設けられ、前記制御手段(36)は、前記処理物の層の
    厚さが第1設定値以上の状態では、前記処理能力の減少
    側への調節を停止して増大側への調節のみを実行し、さ
    らに、第2設定値以上の状態では前記増大側への調節の
    みによって得られる目標処理能力に設定値を加えた処理
    能力に前記選別装置(B)の処理能力を調節するように
    構成されている脱穀選別制御装置。
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