JPH07102033B2 - コンバインの選別制御装置 - Google Patents

コンバインの選別制御装置

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JPH07102033B2
JPH07102033B2 JP1080456A JP8045689A JPH07102033B2 JP H07102033 B2 JPH07102033 B2 JP H07102033B2 JP 1080456 A JP1080456 A JP 1080456A JP 8045689 A JP8045689 A JP 8045689A JP H07102033 B2 JPH07102033 B2 JP H07102033B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、扱室からの処理物を選別処理する選別装置が
処理物量に応じた選別状態に調節自在に設けられ、フィ
ードチェーンにて搬送される穀稈層の厚みを検出する厚
み検出手段と、その厚み検出手段の検出情報に基づい
て、処理物量が大なるほど大なる処理物量に対応した選
別状態となるように、前記選別装置の選別状態を調節す
るアクチュエータを自動作動させる制御手段とが設けら
れたコンバインの選別制御装置に関する。
〔従来の技術〕 刈取穀稈量が大になると、フィードチェーンにて搬送さ
れる穀稈層の厚みが大になり、刈取穀稈量が小になる
と、前記穀稈層の厚みは小になる。つまり、フィードチ
ェーンにて搬送される穀稈層の厚みは、扱室へ供給され
る穀稈供給量に対応している。
そこで、フィードチェーンにて搬送される穀稈層の厚み
を検出し、その検出情報に基づいて、選別装置に備えた
チャフシーブの間隔を大小に調節すると共に、トウミに
よる選別風量を強弱に調節することによって、前記扱室
からの処理物量の大小に応じて選別状態を調節するよう
に構成されていた。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来技術では、実際の刈取穀稈量と穀稈層の厚みの
検出情報との間に誤差を生じ、その結果選別装置の選別
状態が不適切なものになる虞れがある。
例えば、刈取穀稈中に雑草等が混入した場合には、穀稈
層の厚み情報は大きく検出される。そのため選別装置の
選別状態は、実際の処理物量よりも大なる処理物量に適
した選別状態に調節されることになる。
つまりチャフシーブの間隔は大に、トウミの風量は強に
調節される。その結果、一番物にワラ屑等が混じるなど
の不具合が生じることになる。
本発明の目的は、上記従来欠点を解消して刈取穀稈中に
雑草等が混じる場合等においても適切な選別を行えるコ
ンバインの選別制御装置を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
この目的を達成するため、本発明によるコンバインの選
別制御装置の特徴構成は、車速を検出する車速検出手段
と、その車速検出手段の検出情報に基づいて前記厚みの
上限値と下限値とを車速が大なるほど大なるように設定
する設定手段が設けられ、前記制御手段は、前記厚み検
出手段の検出値が前記上限値より大なる場合、あるい
は、前記下限値より小なる場合には前記アクチュエータ
の作動を停止するように構成されていることである。
〔作 用〕
車速に対応した穀稈層の厚みの範囲を設定する。そして
厚み検出手段の検出値がその範囲に入っているかどうか
チェックする。
厚みの設定範囲に入っている場合には、厚み検出手段の
検出値に基づいて選別装置の選別状態を調節する。入っ
ていない場合には、アクチュエータの作動を停止してそ
のままの選別状態を維持する。
〔発明の効果〕
厚み検出手段の検出値が設定範囲からはずれた場合に
は、アクチュエータの作動を停止するようになっている
ので、雑草等の影響によって選別状態が不適切なものに
なるのを回避することができる。ひいては脱穀装置のす
ぐれた信頼性の高いコンバインの選別制御装置が得られ
るに至った。
〔実施例〕 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第6図に示すように、クローラ走行装置(1)を備えた
機体(V)の上部に、脱穀装置(2)が搭載され、且
つ、刈取部(3)が前記機体(V)の前部に付設され
て、コンバインが構成されている。
前記刈取部(3)は、引き起こし装置(4)、穀稈の株
元を切断する刈刃(5)、及び、刈取穀稈を機体後方に
搬送する搬送装置(6)とを備えている。
第7図に示すように、前記機体(V)に搭載されたエン
ジン(E)の出力が、ベルトテンション式の脱穀クラッ
チ(7)を介して前記脱穀装置(2)に伝動され、且
つ、ベルトテンション式の走行クラッチ(8)を介して
前記クローラ走行装置(1)の走行用変速装置(9)に
伝動されている。
又、前記走行用変速装置(9)に伝動される出力の一部
が、ベルトテンション式の刈取クラッチ(10)を介して
前記刈取部(3)に伝動されている。
但し、詳述はしないが、前記機体(V)の前後進切り換
え並びに車速は、前記走行用変速装置(9)を手動操作
することにより、人為的に調節されることになる。
そして、前記クローラ走行装置(1)のミッション部に
対する入力回転数に基づいて走行速度を検出する車速検
出手段としての車速センサ(S4)が設けられている。
第8図に示すように、前記脱穀装置(2)は、扱胴(1
1)を収納する扱室(A)、前記刈取部(3)から供給
される横倒れ姿勢の穀稈を挟持搬送するフィードチェー
ン(12)、排塵用の横断流ファン(13)、トウミ(14)
と揺動選別板(15)とからなる選別装置(B)、穀粒回
収用の1番口(16)、及び、選別回収した二番物を前記
扱室(A)に還元させるための穀粒回収用の2番口(1
7)の夫々を備えている。
前記扱室(A)の下部には、穀粒選別用の受網(18)が
設けられ、前記扱室(A)の終端部には、前記扱室
(A)内に残存する処理物を排出する排出口(19)が開
口されている。
前記揺動選別板(15)は、前記トウミ(14)の上方に位
置するグレンパン(20)、そのグレンパン(20)に引き
続いて位置するチャフシーブ(21)、そのチャフシーブ
(21)に引き続いて位置するストローラック(22)、前
記チャフシーブ(21)の始端側の下方に位置する補助グ
レンパン(23)、及び、その補助グレンパン(23)に引
き続いて位置するグレンシーブ(24)の夫々を備え、そ
れらが左右一対の側板(25)の間に取り付けられてい
る。
尚、第8図中、(S1)は、前記フィードチェーン(12)
にて搬送される穀稈層の厚み(D)に基づいて前記扱室
(A)への穀稈供給量(Q)を検出する厚み検出手段と
しての厚み検出用センサ、(26)は前記排出口(19)に
対向して配置される排出口用のグレンパン、(27)はそ
のグレンパン(26)に引き続いて位置し、且つ、横方向
に並ぶ複数本の扞材であり、それらのグレンパン(26)
及び扞材(27)は前記揺動選別板(15)と共に揺動され
るようになっている。又、(28)は前記扞材(27)上の
処理物に作用する刃付き回転体である。
前記厚み検出用センサ(S1)について説明すれば、前述
の如く、前記脱穀装置(2)は、変速前の前記エンジン
(E)の出力にて駆動されるようになっていることか
ら、前記フィードチェーン(12)による穀稈搬送速度
は、刈取速度に拘らず略一定の速度となる。従って、車
速つまり刈取速度が大なるほど刈取穀稈量が大になり、
その結果、単位時間当たりに前記フィードチェーン(1
2)にて搬送される穀稈層の厚み(D)が大になる。つ
まり、前記フィードチェーン(12)にて搬送される穀稈
層の厚み(D)は、前記扱室(A)へ供給される穀稈供
給量(Q)に対応するのである。
説明を加えれば、第9図にも示すように、前記フィード
チェーン(12)にて搬送される穀稈を下方に向かって押
圧挟持する搬送レール(12A)が、スプリング(12B)に
て下方に向かって弾性付勢された状態で、搬送方向に沿
って設けられている。そして、前記搬送レール(12A)
の搬送始端側箇所に、その上下変位量をポテンショメー
タを利用して検出する前記供給量検出用センサ(S1)が
付設され、もって、前記搬送レール(12A)の上下変位
量を穀稈層の厚み(D)として検出するように構成され
ている。
前記選別装置(B)は、前記チャフシーブ(21)の間隔
(S)を大小に調節すると共に、前記トウミ(14)によ
る選別風量を強弱に調節することにより、前記扱室
(A)からの処理物量の大小に応じて、選別状態を調節
自在に構成されている。
先ず、前記チャフシーブ(21)の間隔(S)を大小に調
節するための構成について説明する。
第10図乃至第12図に示すように、前記チャフシーブ(2
1)は、処理物移送方向に並置される帯板状部材
(a),(a′)にて構成され、そして、その帯板状部
材(a),(a′)の隣合うものの間に形成される間隔
(S)を変更調節自在に構成されている。
説明を加えれば、複数個の帯板状部材(a),(a′)
のうちの一つの帯板状部材(a′)の上端部が、前記左
右一対の側板(25)を貫通する支点軸(29)に外嵌さ
れ、且つ、その帯板状部材(a′)の下端側の両端部夫
々に、前記側板(25)に形成された長孔(b)を貫通す
る連結ピン(30)が止着されている。
前記支点軸(29)及び前記連結ピン(30)の夫々に外嵌
着される左右一対のリンク(31)が設けられ、その左右
一対のリンク(31)の一方に操作アーム(32)取り付け
られている。
前記一つの帯板状部材(a′)を除く他の帯板状部材
(a)は、コの字状の取付金具(33)を用いて前記側板
(25)に取り付けられている。
つまり、前記コの字状の取付金具(33)は、上端側の軸
部分(33a)が前記側板(25)に貫通止着され、且つ、
下端側の軸部分(33b)が前記側板(25)に形成された
長孔(b)に貫通するように構成されている。そして、
前記他の帯板状部材(a)の下端側の両端部夫々が、前
記取付金具(33)の下端側の軸部分(33b)に外嵌着さ
れている。
前記連結ピン(30)及び複数個の取付金具(33)の下端
側の軸部分(33b)が、連係板(34)にて接続され、も
って、各帯板状部材(a),(a′)を、それらの上端
側を支点にして一体揺動させることにより、前記間隔
(S)を変更調節するように構成されている。
そして、前記間隔(S)を変更調節するためのチャフ調
節用の電動モータ(M1)が、前記脱穀装置(2)の固定
枠側に設けられ、前記間隔(S)が小となる閉じ側に付
勢するスプリング(35)が、前記操作アーム(32)に連
設され、その操作アーム(32)と、前記電動モータ
(M1)にて正逆転駆動される螺軸(36)に咬合するコマ
部材(37)とが、レリーズワイヤ(38)にて連動連結さ
れている。
尚、第10図中、(S2)は前記間隔(S)の調節状態を前
記コマ部材(37)の位置変化として検出するチャフ開度
検出用ポテンショメータであって、その操作アーム(3
9)の遊端部が、前記コマ部材(37)に連結されてい
る。
前記トウミ(14)による選別風量を強弱に調節するため
の構成について説明すれば、前記トウミ(14)は、その
回転数を変速して選別風量を変更調節できるように構成
されている。
説明を加えれば、第13図及び第14図に示すように、前記
トウミ(14)の回転軸(14A)に付設された入力プーリ
(41)が、左右一対のプーリ部分(41a),(41b)に分
割形成され、そして、その左右一対のプーリ部分(41
a),(41b)の間隔を変更調節して前記トウミ(14)の
回転数を変更調節するいわゆる割りプーリ式の変更装置
(42)に構成されている。
前記左右一対のプーリ部分(41a),(41b)の一方(41
a)は、前記回転軸(14A)に固着され、他方(41b)
は、前記回転軸(14A)の軸方向に摺動自在に外嵌され
ている。
但し、前記摺動側の他方のプーリ部分(41b)は、固定
側の一方のプーリ部分(41a)に付設の連結ピン(45)
にて連結され、前記両プーリ部分(41a),(41b)は、
一体回転しながら、且つ、その間隔を変更調節できるよ
うなっている。
前記両プーリ部分(41a),(41b)の間隔を変更調節す
る構成について説明すれば、前記摺動側のプーリ部分
(41b)のボス部にベアリング(46)を用いて取り付け
られた第1カム形成部材(47)と、前記脱穀装置(2)
の固定枠側に取り付けられた第2カム形成部材(48)と
の夫々に、前記第1カム形成部材(47)の回転に伴っ
て、前記両プーリ部分(41a),(41b)を遠近移動させ
るためのカム突起(47a),(48a)が形成されている
(第15図参照)。
そして、風量調節用の電動モータ(M2)が、前記脱穀装
置(2)の固定枠側に付設され、前記第1カム形成部材
(47)に、変速操作用の操作アーム(49)が付設され、
その操作アーム(49)と前記電動モータ(M2)にて正逆
転駆動される螺軸(50)に咬合するコマ部材(51)と
が、レリーズワイヤ(52)にて連動連結され、もって、
前記風量調節用の電動モータ(M2)にて前記第1カム形
成部材(47)が回転操作されて、前記トウミ(14)の回
転数を変更調節するように構成されている。
尚、第13図中、(43)は前記エンジン(E)の出力を前
記入力プーリ(41)に伝動する伝動プーリ、(44)はテ
ンションプーリ、(S3)は変速状態つまり選別風量を前
記コマ部材(51)の位置変化として検出するトウミ風量
検出用ポテンショメータであって、その操作レバー(5
3)の遊端部が、前記コマ部材(51)に連結されてい
る。
すなわち、前記選別装置(B)の選別状態を調節するア
クチュエータ(M)は、前記チャフシーブ(21)の間隔
調節用の電動モータ(M1)及び前記トウミ(14)の選別
風量調節用の電動モータ(M2)からなる。次にこのアク
チュエータ(M1),(M2)を作動させて、前記選別装置
(B)の選別状態を制御するための制御構成について説
明する。
第1図に示すように、マイクロコンピュータ利用の制御
装置(H)が設けられ、その制御装置(H)に脱穀クラ
ッチ(7)の入り操作に連動してONする脱穀スイッチ
(So)、前記厚み検出用センサ(S1)、前記チャフ開度
検出用ポテンショメータ(S2)、前記トウミ風量検出用
ポテンショメータ(S3)、前記車速センサ(S4)、及び
前記処理物量(VOL)に対応する目標選別状態を例え
ば、稲であるか麦であるか、あるいは濡れている穀稈で
あるか等の処理条件に応じて補正するための条件設定用
スイッチ(S5)の夫々が接続されている。
そして、前記制御装置(H)は、予め設定記憶された情
報及び各種の入力情報に基づいて、前記アクチュエータ
(M1),(M2)を制御して、前記選別装置(B)の選別
状態を調節するように構成されている。
つまり、前記制御装置(H)を利用して、前記厚み検出
用センサ(S1)の検出情報に基づいて、処理物量(VO
L)が大なるほど大なる処理物量(VOL)に対応した選別
状態となるように、前記選別装置(B)の選別状態を調
節する前記アクチュエータ(M1),(M2)を自動作動さ
せる制御手段(100)、前記車速センサ(S4)の検出情
報に基づいて前記厚み(D)の上限値(D1)と下限値
(D2)とを車速が大なるほど大なるように設定する設定
手段(101)、前記二番物の還元量(F)を検出する二
番還元量検出手段(102)、第1設定時間(tX)前に検
出された前記穀稈供給量(Q)の値を記憶する第1記憶
手段(103)、及び、第2設定時間(tD)前に検出され
た前記還元量(F)の値を記憶する第2記憶手段(10
4)の夫々が構成されているのである。
前記厚み(D)の上限値(D1)に下限値(D2)とを設定
する方法について説明を加えると、予め各車速において
単位時間当たりに前記フィードチェーン(12)にて搬送
される穀稈層の厚み(D)が適正な範囲を求め、その範
囲の上限値(D1)と下限値(D2)とをテーブル化してお
く。そして、車速センサ(S4)によってその時点の車速
を求め、その車速に対応する前記上限値(D1)と下限値
(D2)とをテーブルから読み出すようになっている。
前記選別装置(B)の選別状態の調節について説明すれ
ば、刈取穀稈量が増大して前記脱穀装置(2)に導入さ
れる穀稈量が多くなるほど、前記フィードチェーン(1
2)にて搬送される穀稈層の厚み(D)が大になって前
記扱室(A)における単位時間当たりの扱処理量が増大
することになる。その結果、前記フィードチェーン(1
2)にて搬送される穀稈層の厚み(D)が大なるほど前
記扱室(A)からの処理物量(VOL)が大になり、前記
穀稈層の厚み(D)と前記扱室(A)からの処理物量
(VOL)とが対応すると見做すことができるのである。
そこで、基本的には、前記供給量検出用センサ(S1)の
検出情報に基づいて、穀稈供給量(Q)が大なるほど処
理物量(VOL)が大なる状態に対応する選別状態となる
ように、つまり、前記チャフシーブ(21)の開度が大と
なり且つ前記トウミ(14)による選別風量が大となるよ
うに、トウミ風量とチャフ開度の両方を同時に自動調節
させるように構成してある。
但し、前記扱室(A)からの処理物量(VOL)は、前記
扱室(A)への穀稈供給量(Q)のみならず、前記選別
装置(B)から前記扱室(A)に還元される二番物の還
元量(F)の影響を受けることから、前記二番物の還元
量(F)を検出する二番還元量検出手段(102)を設け
て、前記処理物量(VOL)を、設定時間毎に検出される
前記穀稈供給量(Q)と前記還元量(F)の両方に基づ
いて検出するようにしているのである。つまり、前記選
別装置(B)の選別状態が、前記扱室(A)から漏下す
る実際の処理物量(VOL)に応じた選別状態となるよう
にしているのである。
ところで、前記供給量検出用センサ(S1)にて穀稈層の
厚み(D)を検出された位置にある穀稈が、前記扱室
(A)にて扱処理され、それに対する処理物が、前記扱
室(A)から漏下するのは、前記穀稈層の厚み(D)の
検出作動時点から前記脱穀装置(2)の作動特性に応じ
て決まる前記第1設定時間(tX)後であり、その漏下処
理物に対応する二番物の漏下処理物が前記扱室(A)か
ら漏下するのは、更に所定時間後の前記第2設定時間
(td)後となる。
そこで、前記第1設定時間(tX)前までの前記穀稈供給
量(Q)を記憶する第1記憶手段としての第1メモリ
(103)と、前記第2設定時間(td)前までの前記還元
量(F)とを記憶する第2記憶手段としての第2メモリ
(104)を、前記制御装置(H)内のメモリ(図示せ
ず)を利用して、いわゆるFIFO式に構成すると共に、そ
の前記第1メモリ(103)及び第2メモリ(104)夫々の
記憶データが、設定時間毎に更新されるように、前記制
御装置(H)の制御ループが設定時間として予め設定さ
れた基準時間(0.5秒に設定してある)経過する毎に、
一巡するようにしてある。
そして、詳しくは後述するが、その基準時間毎に、前記
供給量検出用センサ(S1)にて検出される穀稈層の厚み
(D)に基づいて穀稈供給量(Q)を算出すると共に、
最も古い記憶データを消去しながら算出した穀稈供給量
(Q)を前記第1メモリ(103)に記憶させ、且つ、後
述の如く、前記第1設定時間(tX)前の前記穀稈供給量
(Q)に基づいて、前記還元量(F)の現時点における
値を算出して、最も古い記憶データを消去しながら算出
した還元量(F)を前記第2メモリ(104)に記憶させ
るようにしてある。
次に、第2図(イ),(ロ)に示すフローチャートに基
づいて、制御装置(H)の動作を説明する。
制御が起動されるに伴って、先づ、脱穀スイッチ(S0
がONであるか否か、つまり、脱穀装置(2)が運転状態
にあるか否かを判別する。
そして前記脱穀スイッチ(S0)がONである場合には、車
速センサ(S4)にて現時点での車速を求める。その車速
に対応する厚み(D)の上限値(D1)と下限値(D2)と
をテーブルから読み出し、設定する。次に、前記基準時
間(0.5秒)の間に、前記厚み検出用センサ(S1)にて
検出される穀稈層の厚み(D)の平均値を求める。そし
て、この厚み(D)の平均値を前記上限値(D1)及び下
限値(D2)と比較する。前記厚み(D)が上限値(D1
より小さく且つ下限値より大きい場合には、後述のよう
に制御目標値を算出し、その目標値へアクチュエータ
(M1),(M2)を駆動操作することになる。一方前記厚
み(D)が上限値(D1)より大きいあるいは下限値
(D2)より小さい場合には、そのままリターンする。つ
まり前記厚み(D)が設定範囲からはずれた場合には、
アクチュエータの作動を停止して前の選別状態を維持す
ることにより選別状態が不適切なものになるのを回避し
ている。
前記厚み(D)が設定範囲内である場合の選別状態の調
節について説明を加えると第2図(ロ)に示すように前
記厚み(D)の平均値に基づいて、下記式(i)から現
時点における穀稈供給量(Q)を算出する。
Q=K1・D……(i) 但し、K1は、予め設定された定数である。
そして、第3図(イ)に示すように、前記第1メモリ
(103)の記憶データを、最も古い値を消去しながら、
各記憶データを前記基準時間後のデータに順次更新し
て、求めた現時点の穀稈供給量(Q)の値を、前記第1
メモリ(103)の最新値(Q(O))として記憶させ
る。
同様にして、第3図(ロ)に示すように、前記第2メモ
リ(104)に記憶されている前記基準時間毎の還元量
(F)の値を、最も古いデータを消去しながら、各記憶
データを前記基準時間後のデータに順次更新する。
データを更新した後は、下記(ii)式にも示すように、
前記第1メモリ(103)に記憶されている前記第1設定
時間(tX)前の穀稈供給量(Q(tX))の値と、前記第
2メモリ(104)に記憶されている前記第2設定時間(t
d)前の還元量(F(td))の値とを加算した値を、前
記処理物量(VOL)として算出する。
VOL=Q(tX)+F(td)……(ii) 前記処理物量(VOL)を算出した後は、前記トウミ風量
検出用ポテンショメータ(S3)及び前記チャフ開度調節
用ポテンショメータ(S2)にて検出される現在のトウミ
風量及びチャフ開度に基づいて、前記第1設定時間
(tX)前の穀稈供給量(Q(tX))の値に対応して、前
記扱室(A)に還元される二番物の還元率(K2)と、そ
の二番物のうちの一部が前記第2設定時間(td)後に再
度前記扱室(A)に還元される二番物の還元率(K4)と
を算出する。
但し、前記扱室(A)から処理物の一部が前記扱室
(A)に二番物として還元されることになり、且つ、還
元された二番物に対応する処理物の一部が、三度前記扱
室(A)に還元されることになる。
従って、前記両還元率(K2),(K4)は、夫々、1未満
の値となるものである。又、その値は、前記選別装置
(B)の選別状態に対応して略一定の値と見做すことが
できるので、第4図に示すように、選別状態に対応する
前記トウミ風量及びチャフ開度の夫々に対応させて、予
めマップ化してあり、前記トウミ風量検出用ポテンショ
メータ(S3)及び前記チャフ開度検出用ポテンショメー
タ(S2)による各検出値から対応する還元率夫々の値
を、還元率算出用マップから読み出させるようにしてあ
る。
次に、前記還元率算出用マップを参照して算出した還元
率(K2),(K4)の値と、前記第1設定時間(tX)前の
前記穀稈供給量(Q(tX))の値と、前記第2設定時間
(td)前の前記還元量(F(td))とに基づいて、下記
(iii)式から現時点における還元量(F(O))の値
を算出して、その値を更新する。
(F(O))=K2・Q(tX)+K4・F(td)……(ii
i) つまり、この(iii)式に基づいて、現時点における還
元量(F(O))の値を算出する処理が、前記二番還元
量検出手段(102)に対応することになる。そして、上
記(iii)式からも明らかなように、前記穀稈供給量
(Q)に乗算する還元率(K2)が、1未満の第1設定値
に対応し、且つ、前記還元量(F)に乗算する還元率
(K4)が、1未満の第2設定値に対応することになる。
そして、前記算出した漏下処理物量(VOL)の値と、前
記条件設定用ポテンショメータ(S5)による設定値とに
基づいて、前記トウミ風量と前記チャフ開度夫々の目標
値を算出する。
但し、前記トウミ風量と前記チャフ開度夫々の目標値
は、第5図に示すように、前記還元率の算出と同様に、
予め、前記処理物量(VOL)の値と前記条件設定用ポテ
ンショメータ(S5)による設定値とに対応させた状態で
マップ化して、前記制御装置(H)に記憶させてあり、
その目標設定用のマップから前記目標値を読み出して設
定することになる。
そして、前記トウミ風量と前記チャフ開度の目標値の夫
々を設定した後は、前記チャフ開度検出用ポテンショメ
ータ(S2)及び前記トウミ風量検出用ポテンショメータ
(S3)による検出値の夫々が、前記設定された目標値の
夫々となるように、前記選別状態調節用の両モータ
(M1),(M2)を操作するモータ操作処理を行うことに
なる。
つまり、前記処理物量(VOL)に応じて、前記トウミ風
量とチャフ開度との目標値を設定して、前記選別状態調
節用の両モータ(M1),(M2)を操作するモータ操作処
理が、前記制御手段(100)に対応することになる。
但し、詳述はしないが、前記トウミ風量は割プーリ式の
変更装置(42)によって変更調節されるように構成され
ていることから、前記脱穀クラッチ(7)が切り状態に
ある時は前記トウミ風量を調節で来ない構造となってい
る。従って、前記モータ操作処理において、前記脱穀ス
イッチ(S0)がONしているか否かを判別させて、前記脱
穀スイッチ(S0)がONしていない場合には、前記トウミ
風量調節用のモータ(M2)は現在の操作位置で停止状態
を維持させることになる。
モータ操作処理を行った後は、予め設定された基準時間
が経過したか否かを判別して、前記基準時間が経過する
に従って、前記脱穀スイッチ(S0)の操作状態を判別す
る処理からの各処理を繰り返すことになる。
つまり、設定時間としての前記基準時間が経過する毎
に、前記基準時間毎の穀稈供給量(Q)及び還元量
(F)夫々の複数個の記憶保持する状態で更新しなが
ら、前記第1設定時間(tX)前の穀稈供給量(Q)と、
前記第2設定時間(td)前の還元量(F)とに基づい
て、現時点における処理物量(VOL)を算出し、そし
て、算出された処理物量(VOL)に対応した選別状態と
なるように、トウミ風量とチャフ開度とを自動調節しな
がら、制御ループが一巡するようにしているのである。
〔別実施例〕
上記実施例では、トウミ風量とチャフ開度との両方を調
節させて、選別装置(B)の選別状態を調節させるよう
に構成した場合を例示したが、トウミ風量又はチャフ開
度の何れか一方のみを調節させるようにしてもよい。
上記実施例では穀稈供給量と還元量の両方に基づいて処
理物量を検出するようにしていたが、穀稈供給量をその
まま処理物量として選別状態を調節するようにしてもよ
い。
尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を便利にする為
に符号を記すが、該記入により本発明は添付図面の構造
に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明に係るコンバインの選別制御装置の実施例
を示し、第1図は制御構成のブロック図、第2図
(イ),(ロ)は制御作動のフローチャート、第3図
(イ)は穀稈供給量の記憶処理の説明図、同図(ロ)は
還元量の記憶処理の説明図、第4図は還元率算出用マッ
プの説明図、第5図は目標値算出用マップの説明図、第
6図はコンバインの概略側面図、第7図は伝動系統図、
第8図は脱穀装置の切り欠側面図、第9図は供給量検出
用センサの取り付け構成を示すフィードチェーン搬送始
端部箇所の概略側面図、第10図はチャフシーブの構成を
示す切り欠側面図、第11図はその要部拡大側面図、第12
図は帯板状部材の取り付け構造を示す展開平面図、第13
図はトウミの変速構造を示す要部側面図、第14図はトウ
ミの入力プーリ部の切り欠正面図、第15図はカム形成部
材の展開平面図である。 (A)……扱室、(B)……選別装置、(VOL)……処
理物量、(M)……アクチュエータ、(D)……穀稈層
の厚み、(D1)……上限値、(D2)……下限値、(S1
……厚み検出手段、(S4)……車速検出手段、(12)…
…フィードチェーン、(100)……制御手段、(101)…
…設定手段。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】扱室(A)からの処理物を選別処理する選
    別装置(B)が処理物量(VOL)に応じた選別状態に調
    節自在に設けられ、フィードチェーン(12)にて搬送さ
    れる穀稈層の厚み(D)を検出する厚み検出手段(S1
    と、その厚み検出手段(S1)の検出情報に基づいて、処
    理物量(VOL)が大なるほど大なる処理物量(VOL)に対
    応した選別状態となるように、前記選別装置(B)の選
    別状態を調節するアクチュエータ(M)を自動作動させ
    る制御手段(100)とが設けられたコンバインの選別制
    御装置であって、車速を検出する車速検出手段(S4
    と、その車速検出手段(S4)の検出情報に基づいて前記
    厚み(D)の上限値(D1)と下限値(D2)とを車速が大
    なるほど大なるように設定する設定手段(101)が設け
    られ、前記制御手段(100)は、前記厚み検出手段
    (S1)の検出値が前記上限値(D1)より大なる場合、あ
    るいは、前記下限値(D2)より小なる場合には前記アク
    チュエータ(M)の作動を停止するように構成されてい
    るコンバインの選別制御装置。
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