JPH0624452B2 - 脱穀装置の選別制御装置 - Google Patents

脱穀装置の選別制御装置

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JPH0624452B2
JPH0624452B2 JP22262588A JP22262588A JPH0624452B2 JP H0624452 B2 JPH0624452 B2 JP H0624452B2 JP 22262588 A JP22262588 A JP 22262588A JP 22262588 A JP22262588 A JP 22262588A JP H0624452 B2 JPH0624452 B2 JP H0624452B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、扱室からの漏下処理物を選別処理する選別装
置が漏下処理物量に応じた選別状態に調節自在に設けら
れ、前記漏下処理物量を検出する処理物量検出手段と、
その処理物量検出手段の検出情報に基づいて、前記漏下
処理物量が大なるほど大なる漏下処理物量に対応した選
別状態となるように、前記選別装置の選別状態を調節す
るアクチュエータを自動作動させる自動調節用の制御手
段とが設けられ、前記選別装置の選別状態の調節開始停
止並びに調節方向を指示する手動式の指示手段と、その
指示手段の情報に基づいて前記アクチュエータを自動作
動させる手動調節用の制御手段とが設けられ、前記自動
調節用の制御手段を作動させる状態と前記手動調節用の
制御手段を作動させる状態とを選択する手動操作式の選
択手段が設けられた脱穀装置の選別制御装置に関する。
〔従来の技術〕
従来、この種の脱穀装置の選別制御装置は、自動調節用
の制御手段の作動状態(以下自動モードと略称すること
もある)と、手動調節用の制御手段の作動状態(以下手
動モードと略称することもある)とを有しており、脱穀
装置の運転中に自動モードから手動モードに切換え操作
した場合、チャフシーブの間隔及びトウミによる選別風
量は、手動モードに切換えられる直前の状態を保ったま
ま手動モードになるように構成されていた。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記のように構成される脱穀装置の選別制御装置におい
て、扱室からの漏下処理物がないときに自動モードから
手動モードへ切り換えるとチャフシーブの間隔及びトウ
ミによる選別風量は小さい状態に調節されている。この
状態で扱室からの漏下処理物量が増加すると脱穀装置外
に穀粒が飛散する三番ロスの発生が起きる虞れがあっ
た。
本発明の目的は、上述した従来欠点を解消する点にあ
る。
〔課題を解決するための手段〕
この目的を達成するため、本発明による脱穀装置の選別
制御装置は、前記手動調節用の制御手段の作動状態にお
いて調節された選別状態を目標選別状態として記憶する
記憶手段が設けられ、その記憶手段に記憶された目標選
別状態に操作するように前記アクチュエータを作動させ
る補助制御手段が、前記自動調節用の制御手段の作動状
態から前記手動調節用の制御手段の作動状態に切換えら
れるに伴って制御作動するように、且つ、前記指示手段
にて手動調節が指示されると制御作動を停止するように
設けられていることを特徴とする。
〔作用〕
手動モードにおいて選択されたチャフシーブの間隔及び
トウミによる選別風量が、目標選別状態として前記記憶
手段に記憶されている。手動操作式の選択手段によって
自動モードから手動モードに切換え操作されると前記目
標選別状態になるようにチャフシーブの間隔及びトウミ
による選別風量か補助制御手段によって調節され、この
調節終了後手動モードに移行する。但し上記補助制御手
段による調節中に前記指示手段によって手動調節が指示
されると、上記補助制御手段による調節が中止され、手
動モードに移行することになる。
〔発明の効果〕
前記目標選別状態は、脱穀装置を操作する使用者によっ
て設定された選別状態であるから、その使用者にとって
対象とする圃場での適正な選別状態であると考えられ
る。従って手動モードを選択するとその直前の自動モー
ドにおける選別状態に関係なく適正な選別状態が得られ
ることになる。
また、記憶されている目標選別状態でない選別状態に調
節する場合には、前記指示手段を操作することによって
即座に調節することができる。よって補助制御手段によ
る調節中に指示手段による調節ができない構成に較べて
一層すぐれたものとなる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第6図に示すように、クローラ走行装置(1)を備えた機
体(V)の上部に、脱穀装置(2)が搭載され、且つ、刈取部
(3)が前記機体(V)の前部に付設されて、コンバインが構
成されている。
前記刈取部(3)は、引き起こし装置(4)、穀稈の株元を切
断する刈刃(5)、及び、刈取穀稈を機体後方に搬送する
搬送装置(6)とを備えている。
第7図に示すように、前記機体(V)に搭載されたエンジ
ン(E)の出力が、ベルトテンション式の脱穀クラッチ(7)
を介して前記脱穀装置(2)に伝動され、且つ、ベルトテ
ンション式の走行クラッチ(8)を介して前記クローラ走
行装置(1)の走行用変速装置(9)に伝動されている。
又、前記走行用変速装置(9)に伝動される出力の一部
が、ベルトテンション式の刈取クラッチ(10)を介して前
記刈取部(3)に伝動されている。
但し、詳述はしないが、前記機体(V)の前後進切り換え
並びに車速は、前記走行用変速装置(9)を手動操作する
ことにより、人為的に調節されることになる。
第8図に示すように、前記脱穀装置(2)は、扱胴(11)を
収納する扱室(A)、前記刈取部(3)から供給される横倒れ
姿勢の穀稈を挟持搬送するフィードチェーン(12)、排塵
用の横断流ファン(13)、トウミ(14)と揺動選別板(15)と
からなる選別装置(B)、穀粒回収用の1番口(16)、及
び、選別回収した二番物を前記扱室(A)に還元させるた
めの穀粒回収用の2番物(17)の夫々を備えている。
前記扱室(A)の下部には、穀粒選別用の受網(18)が設け
られ、前記扱室(A)の終端部には、前記扱室(A)内に残存
する処理物を排出する排出口(19)が開口されている。
但し、以下の説明において、前記受網(18)を漏下する処
理物及び前記排出口(19)を通して排出される処理物を、
前記扱室(A)からの漏下処理物と総称する。
前記揺動選別板(15)は、前記トウミ(14)の上方に位置す
るグレンパン(20)、そのグレンパン(20)に引き続いて位
置するチャフシーブ(21)、そのチャフシーブ(21)に引き
続いて位置するストローラック(22)、前記チャフシーブ
(21)の始端側の下方に位置する補助グレンパン(23)、及
び、その補助グレンパン(23)に引き続いて位置するグレ
ンシーブ(24)の夫々を備え、それらが左右一対の側板(2
5)の間に取り付けられている。
尚、第8図中、(S1)は、前記フィードチェーン(12)にて
搬送される穀稈層の厚み(D)に基づいて前記扱室(A)への
穀稈供給量(Q)を検出する穀稈供給量検出手段としての
供給量検出用センサ、(26)は前記排出口(19)に対向して
配置される排出口用のグレンパン、(27)はそのグレンパ
ン(26)に引き続いて位置し、且つ、横方向に並ぶ複数本
の扞材であり、それらのグレンパン(26)及び扞材(27)は
前記揺動選別板(15)と共に揺動されるようになってい
る。又、(28)は前記扞材(27)上の処理物に作用する刃付
き回転対である。
前記供給量検出用センサ(S1)について説明すれば、前述
の如く、前記脱穀装置(2)は、変速前の前記エンジン(E)
の出力にて駆動されるようになっていることから、前記
フィードチェーン(12)による穀稈搬送速度は、刈取速度
に拘らず略一定の速度となる。従って、車速つまり刈取
速度が大なるほど刈取穀稈量が大になり、その結果、単
位時間当たりに前記フィードチェーン(12)にて搬送され
る穀稈層の厚み(D)が大になる。つまり、前記フィード
チェーン(12)にて搬送される穀稈層の厚み(D)は、前記
扱室(A)へ供給される穀稈供給量(Q)に対応するのであ
る。
説明を加えれば、第9図にも示すように、前記フィード
チェーン(12)にて搬送される穀稈を下方に向かって押圧
挟持する搬送レール(12A)が、スプリング(12B)にて下方
に向かって弾性付勢された状態で、搬送方向に沿って設
けられている。そして、前記搬送レール(12A)の搬送始
端側箇所に、その上下変位量をポテンショメータを利用
して検出する前記供給量検出用センサ(S1)が付設され、
もって、前記搬送レール(12A)の上下変位量を穀稈層の
厚み(D)として検出するように構成されている。
前記選別装置(B)は、前記チャフシーブ(21)の間隔(S)を
大小に調節すると共に、前記トウミ(14)による選別風量
を強弱に調節することにより、前記扱室(A)からの漏下
処理物量の大小に応じて、選別状態を調節自在に構成さ
れている。
先ず、前記チャフシーブ(21)の間隔(S)を大小に調節す
るための構成について説明する。
第10図乃至第12図に示すように、前記チャフシーブ(21)
は、処理物移送方向に並置される帯板状部材(a),(a′)
にて構成され、そして、その帯板状部材(a),(a′)の隣
合うものの間に形成される間隔(S)を変更調節自在に構
成されている。
説明を加えれば、複数個の帯板状部材(a),(a′)のうち
の一つの帯板状部材(a′)の上端部が、前記左右一対の
側板(25)を貫通する支点軸(29)に外嵌され、且つ、その
帯板状部材(a′)の下端側の両端部夫々に、前記側板(2
5)に形成された長孔(b)を貫通する連結ピン(30)が止着
されている。
前記支点軸(29)及び前記連結ピン(30)の夫々に外嵌着さ
れる左右一対のリンク(31)が設けられ、その左右一対の
リンク(31)の一方に操作アーム(32)が取り付けられてい
る。
前記一つの帯板状部材(a′)を除く他の帯板状部材(a)
は、コの字状の取付金具(33)を用いて前記側板(25)に取
り付けられている。
つまり、前記コの字状の取付金具(33)は、上端側の軸部
分(33a)が前記側板(25)に貫通止着され、且つ、下端側
の軸部分(33b)が前記側板(25)に形成された長孔(b)に貫
通するように構成されている。そして、前記他の帯板状
部材(a)の下端側の両端部夫々が、前記取付金具(33)の
下端側の軸部分(33b)に外嵌着されている。
前記連結ピン(30)及び複数個の取付金具(33)の下端側の
軸部分(33b)が、連係板(34)にて接続され、もって、各
帯板状部材(a),(a′)を、それらの上端側を支点にして
一体揺動させることにより、前記間隔(S)を変更調節す
るように構成されている。
そして、前記間隔(S)を変更調節するためのチャフ調節
用の電動モータ(M1)が、前記脱穀装置(2)の固定枠側に
設けられ、前記間隔(S)が小となる閉じ側に付勢するス
プリング(35)が、前記操作アーム(32)に連設され、その
操作アーム(32)と、前記電動モータ(M1)にて正逆転駆動
される螺軸(36)に咬合するコマ部材(37)とが、レリーズ
ワイヤ(38)にて連動連結されている。
尚、第10図中、(S2)は前記間隔(S)の調節状態を前記コ
マ部材(37)の位置変化として検出するチャフ開度検出用
ポテンショメータであって、その操作アーム(39)の遊端
部が、前記コマ部材(37)に連結されている。
前記トウミ(14)による選別風量を強弱に調節するための
構成について説明すれば、前記トウミ(14)は、その回転
数を変速して選別風量を変更調節できるように構成され
ている。
説明を加えれば、第13図及び第14図に示すように、前記
トウミ(14)の回転軸(14A)に付設された入力プーリ(41)
が、左右一対のプーリ部分(41a),(41b)に分割形成さ
れ、そして、その左右一対のプーリ部分(41a),(41b)の
間隔を変更調節して前記トウミ(14)の回転数を変更調節
するいわゆる割りプーリ式の変更装置(42)に構成されて
いる。
前記左右一対のプーリ部分(41a),(41b)の一方(41a)は、
前記回転軸(14A)に固着され、他方(41b)は、前記回転軸
(14A)の軸方向に摺動自在に外嵌されている。
但し、前記摺動側の他方のプーリ部分(41b)は、固定側
の一方のプーリ部分(41a)に付設の連結ピン(45)にて連
結され、前記両プーリ部分(41a),(41b)は、一体回転し
ながら、且つ、その間隔を変更調節できるようなってい
る。
前記両プーリ部分(41a),(41b)の間隔を変更調節する構
成について説明すれば、前記摺動側のプーリ部分(41b)
のボス部にベアリング(46)を用いて取り付けられた第1
カム形成部材(47)と、前記脱穀装置(2)の固定枠側に取
り付けられた第2カム形成部材(48)との夫々に、前記第
1カム形成部材(47)の回転に伴って、前記両プーリ部分
(41a),(41b)を遠近移動させるためのカム突起(47a),(48
a)が形成されている(第15図参照)。
そして、風量調節用の電動モータ(M2)が、前記脱穀装置
(2)の固定枠側に付設され、前記第1カム形成部材(47)
に、変速操作用の操作アーム(49)が付設され、その操作
アーム(49)と前記電動モータ(M2)にて正逆転駆動される
螺軸(50)に咬合するコマ部材(51)とが、レリーズワイヤ
(52)にて連動連結され、もって、前記風量調節用の電動
モータ(M2)にて前記第1カム形成部材(47)が回転操作さ
れて、前記トウミ(14)の回転数を変更調節するように構
成されている。
尚、第13図中、(43)は前記エンジン(E)の出力を前記入
力プーリ(41)に伝動する伝動プーリ、(44)はテンシヨン
プーリ、(S3)は変速状態つまり選別風量を前記コマ部材
(52)の位置変化として検出するトウミ風量検出用ポテン
ショメータであって、その操作レバー(53)の遊端部が、
前記コマ部材(52)に連結されている。
すなわち、前記選別装置(B)の選別状態を調節するアク
チュエータ(M)は、前記チャフシーブ(21)の間隔調節用
の電動モータ(M1)及び前記トウミ(14)の選別風量調節用
の電動モータ(M2)からなる。次にこのアクチュエータ(M
1),(M2)を作動させて、前記選別装置(B)の選別状態を制
御するための制御構成について説明する。
第1図に示すように、マイクロコンピュータ利用の制御
装置(H)が設けられ、その制御装置(H)に自動モードと手
動モードを選択する選択スイッチ(Sw)、前記脱穀クラッ
チ(7)の入り操作に連動してONする脱穀スイッチ
(S0)、前記供給量検出用センサ(S1)、前記チャフ開度検
出用ポテンショメータ(S2)、前記トウミ風量検出用ポテ
ンショメータ(S3)、前記選択スイッチ(Sw)が手動モード
状態にあるときに前記チャフ開度を手動設定するための
チャフ開度調節用スイッチ(S4)、前記選択スイッチ(Sw)
が手動モード状態にあるときに前記トウミ風量を手動設
定するためのトウミ風量調節用スイッチ(S5)、及び、自
動モードにおいて前記漏下処理物量(VOL)に対応する目
標選別状態を、例えば、稲であるか麦であるか、あるい
は濡れている穀稈であるか等の処理条件に応じて補正す
るための条件設定ポテンショメータ(S6)の夫々が接続さ
れている。尚、図中(P)は漏下処理物量(VOL)を表示する
表示部である。
そして、前記制御装置(H)は、予め設定記憶された情報
及び各種の入力情報に基づいて、前記アクチュエータ(M
1),(M2)を制御して、前記選別装置(B)の選択状態を調節
するように構成されている。
つまり、前記制御装置(H)を利用して、前記漏下処理物
量(VOL)を検出する処理物量検出手段(100)、その処理物
量検出手段(100)の検出情報に基づいて、前記漏下処理
物量(VOL)が大なるほど大なる漏下処理物量に対応した
選別状態となるように、前記選別装置(B)の選別状態を
自動調節する自動調節用の制御手段(101)、手動モード
状態において前記チャフ開度調節用スイッチ(S4)及び前
記トウミ風量調節用スイッチ(S5)からの情報に基づいて
前記選別装置(B)の選別状態の調節開始停止並びに調節
方向を指示する指示手段(106)、その指示手段(106)の情
報に基づいて前記アクチュエータ(M1),(M2)を自動作動
させる手動調節用の制御手段(102)、手動モードにおい
て調節された選別状態を目標選別状態として記憶する記
憶手段(104)、自動モードから手動モードに切換えられ
るに伴って前記記憶手段(104)に記憶された目標選別状
態に操作するように前記アクチュエータ(M1),(M2)を作
動させる補助制御手段(103)、前記選択スイッチ(Sw)か
らの情報に基づいて自動モードと手動モードを選択する
選択手段(105)、前記二番物の還元量(F)を検出する二番
還元量検出手段(107)、第1設定時間(tx)前に検出され
た前記穀稈供給量(Q)の値を記憶する第1記憶手段(10
8)、及び、第2設定時間(Td)前に検出された前記還元量
(F)の値を記憶する第2記憶手段(109)の夫々が構成され
ているのである。
自動モードにおける前記選別装置(B)の選別状態の調節
について説明すれば、刈取穀稈量が増大して前記脱穀装
置(2)に導入される穀稈量が多くなるほど、前記フィー
ドチェーン(12)にて搬送される穀稈層の厚み(D)が大に
なって前記扱室(A)における単位時間当たりの扱処理量
が増大することになる。その結果、前記フィードチェー
ン(12)にて搬送される穀稈層の厚み(D)が大なるほど前
記扱室(A)からの漏下処理物量(VOL)が大になり、前記穀
稈層の厚み(D)と前記扱室(A)からの漏下処理物量(VOL)
とが対応すると見做すことができるのである。
そこで、基本的には、前記供給量検出用センサ(S1)の検
出情報に基づいて、穀稈供給量(Q)が大なるほど漏下処
理物量(VOL)が大なる状態に対応する選別状態となるよ
うに、つまり、前記チャフシーブ(21)の開度が大となり
且つ前記トウミ(14)による選別風量が大となるように、
トウミ風量とチャフ開度の両方を同時に自動調節させる
ように構成してある。
但し、前記扱室(A)からの漏下処理物量(VOL)は、前記扱
室(A)への穀稈供給量(Q)のみならず、前記選別装置(B)
から前記扱室(A)に還元される二番物の還元量(F)の影響
を受けることから、前記二番物の還元量(F)を検出する
二番還元量検出手段(107)を設けて、前記漏下処理物量
(VOL)を、設定時間毎に検出される前記穀稈供給量(Q)と
前記還元量(F)の両方に基づいて検出するようにしてい
るのである。つまり、前記選別装置(B)の選別状態が、
前記扱室(A)から漏下する実際の漏下処理物量(VOL)に応
じた選別状態となるようにしているのである。
ところで、前記供給量検出用センサ(S1)にて穀稈層の厚
み(D)を検出された位置にある穀稈が、前記扱室(A)にて
扱処理され、それに対する漏下処理物が、前記扱室(A)
から漏下するのは、前記穀稈層の厚み(D)の検出作動時
点から前記脱穀装置(2)の作動特性に応じて決まる前記
第1設定時間(tx)後であり、その漏下処理物に対応する
二番物の漏下処理物が前記扱室(A)から漏下するのは、
更に所定時間後の前記第2設定時間(td)後となる。
そこで、前記第1設定時間(tx)前までの前記穀稈供給量
(Q)を記憶する第1記憶手段としての第1メモリ(108)
と、前記第2設定時間(td)前までの前記還元量(F)とを
記憶する第2記憶手段としての第2メモリ(109)を、前
記制御装置(H)内のメモリ(図示せず)を利用して、い
わゆるFIFO式に構成すると共に、その前記第1メモ
リ(108)及び第2メモリ(109)夫々の記憶データが、設定
時間毎に更新されるように、前記制御装置(H)の制御ル
ープが設定時間として予め設定された基準時間(0.5秒に
設定してある)経過する毎に、一巡するようにしてあ
る。
そして、詳しくは後述するが、その基準時間毎に、前記
供給量検出用センサ(S1)にて検出される穀稈層の厚み
(D)に基づいて穀稈供給量(Q)を算出すると共に、最も古
い記憶データを消去しながら算出した穀稈供給量(Q)を
前記第1メモリ(108)に記憶させ、且つ、後述の如く、
前記第1設定時間(tx)前の前記穀稈供給量(Q)に基づい
て、前記還元量(F)の現時点における値を算出して、最
も古い記憶データを消去しながら算出した還元量(F)を
前記第2メモリ(109)に記憶させるようにしてある。
次に、第2図に示すフローチャートに基づいて、制御装
置(H)の動作を説明する。
制御が起動されるに伴って、先づ、前記選択スイッチ(S
w)の状態が判別され、手動モード状態であればその時点
におけるチャフ開度検出用ポテンショメータ(S2)及びト
ウミ風量検出用ポテンショメータ(S3)の値を読み込み、
その値を手動モードにおける目標選別状態として記憶手
段(104)に記憶させる。また自動モードであれば予め設
定してある標準状態を手動モードにおける目標選別状態
として記憶手段(104)に記憶させる。
手動モードの場合には、チャフ開度調節用スイッチ(S4)
及びトウミ風量調節用スイッチ(S5)からの情報に基づい
て、前記アクチュエータ(M1),(M2)を駆動するようにな
っている。そしてその時点での選別状態を新たな目標選
別状態として前記記憶手段(104)に記憶する。
自動モードの場合には、前記脱穀スイッチ(So)がONで
あるか否か、つまり、前記脱穀装置(2)が運転状態にあ
るか否かを判別する。
そして前記脱穀スイッチ(So)がONである場合には、前
記基準時間(0.5秒)の間に、前記供給量検出用センサ(S
1)にて検出される穀稈層の厚み(D)の平均値に基づい
て、下記式(i)から現時点における穀稈供給量(Q)を
算出する。
Q=K1・D……(i) 但し、K1は、予め設定された定数である。
そして、第3図(イ)に示すように、前記第1メモリ(108)
の記憶データを、最も古い値を消去しながら、各記憶デ
ータを前記基準時間後のデータに順次更新して、求めた
現時点の穀稈供給量(Q)の値を、前記第1メモリ(108)の
最新値(Q(O))として記憶させる。
同様にして、第3図(ロ)に示すように、前記第2メモリ
(109)に記憶されている前記基準時間毎の還元量(F)の値
を、最も古いデータを消去しながら、各記憶データを前
記基準時間後のデータに順次更新する。
データを更新した後は、下記(ii)式にも示すように、
前記第1メモリ(108)に記憶されている前記第1設定時
間(tx)前の穀稈供給量(Q(tx))の値と、前記第2メモリ
(109)に記憶されている前記第2設定時間(td)前の還元
量(F(td))の値とを加算した値を、前記漏下処理物量(VO
L)として算出する。
(VOL)=Q(tx)+F(td)……(ii) つまり、この(ii)式に基づいて、前記漏下処理物量(V
OL)を算出する処理が、前記処理物量検出手段(100)に対
応することになる。
尚、前記データ更新処理は、前記脱穀スイッチ(So)がO
Nしている間のみ行われるようにしてある。従って、前
記第1メモリ(108)及び前記第2メモリ(109)の夫々は、
前記脱穀クラッチ(7)が次に入り操作されるに伴って、
切り操作する直前における前記漏下処理物量(VOL)に対
応する選別状態から制御を再開できるように、切り操作
する直前までの前記穀稈供給量(Q)と前記還元量(F)の夫
々の値を記憶保持する状態を続けることになる。
前記漏下処理物量(VOL)を算出した後は、前記トウミ風
量検出用ポテンショメータ(S2)及び前記チャフ開度調節
用ポテンショメータ(S3)にて検出される現在のトウミ風
量及びチャフ開度に基づいて、前記第1設定時間 (tx)
前の穀稈供給量(Q(tx))の値に対応して、前記扱室(A)に
還元される二番物の還元率(K2)と、その二番物のうちの
一部が前記第2設定時間(td)後に再度前記扱室(A)に還
元される二番物の還元率(K4)とを算出する。
但し、前記扱室(A)から漏下処理物の一部が前記扱室(A)
に二番物として還元されることになり、且つ、還元され
る二番物に対応する漏下処理物の一部が、再度前記扱室
(A)に還元されることになる。
従って、前記両還元率(K2),(K4)は、夫々、1未満の値
となるものである。又、その値は、前記選別装置(B)の
選別状態に対応して略一定の値と見做すことができるの
で、第4図に示すように、選別状態に対応する前記トウ
ミ風量及びチャフ開度の夫々に対応させて、予めマップ
化してあり、前記トウミ風量検出用ポテンショメータ(S
2)及び前記チャフ開度調節用ポテンショメータ(S3)によ
る各検出値から対応する還元率夫々の値を、還元率算出
用マップから読み出させるようにしてある。
次に、前記還元率算出用マップを参照して算出した還元
率(K2),(K4)の値と、前記第1設定時間(tx)前の前記穀
稈供給量(Q(tx))の値と、前記第2設定時間(td)前の前
記還元量(F(td))とに基づいて、下記(iii)式から、現
時点における還元量(F(O))の値を算出して、その値を更
新する。
(F(O))=K2・Q(tx)+K4・F(td)……(iii) つまり、この(iii)式に基づいて、現時点における還
元量(F(O))の値を算出する処理が、前記二番還元量検出
手段(107)に対応することになる。そして、上記(iii)
式からも明らかなように、前記穀稈供給量(Q)に乗算す
る還元率(K2)が、1未満の第1設定値に対応し、且つ、
前記還元量(F)に乗算する還元率(K4)が、1未満の第2
設定値に対応することになる。
そして、前記算出した漏下処理物量(VOL)の値と、前記
条件設定用ポテンショメータ(S6)による設定値とに基づ
いて、前記トウミ風量と前記チャフ開度夫々の目標値を
算出する。
但し、前記トウミ風量と前記チャフ開度夫々の目標値
は、第5図に示すように、前記還元率の算出と同様に、
予め、前記漏下処理物量(VOL)の値と前記条件設定用ポ
テンショメータ(S6)による設定値とに対応させた状態で
マップ化して、前記制御装置(H)に記憶させてあり、そ
の目標設定用のマップから前記目標値を読み出して設定
することになる。
そして、前記トウミ風量と前記チャフ開度の目標値の夫
々を設定した後は、前記チャフ開度検出用ポテンショメ
ータ(S2)及び前記トウミ風量検出用ポテンショメータ(S
3)による検出値の夫々が、前記設定された目標値の夫々
となるように、前記選別状態調節用の両モータ(M1),
(M2)を操作するモータ操作処理を行うことになる。
つまり、前記漏下処理物量(VOL)に応じて、前記トウミ
風量とチャフ開度との目標値を設定して、前記選別状態
調節用の両モータ(M1),(M2)を操作するモータ操作処理
が、前記自動調節用の制御手段(101)に対応することに
なる。
但し、詳述はしないが、前記トウミ風量は割りプーリ式
の変更装置(42)によって変更調節されるように構成され
ていることから、前記脱穀クラッチ(7)が切り状態にあ
る時は前記トウミ風量を調節できない構造となってい
る。従って、前記モータ操作処理において、前記脱穀ス
イッチ(So)がONしているか否かを判別させて、前記脱
穀スイッチ(So)がONしていない場合には、前記トウミ
風量調節用のモータ(M2)は現在の操作位置で停止状態を
維持させることになる。
モータ操作処理を行った後は、予め設定された基準時間
が経過したか否かを判別して、前記基準時間が経過する
に伴って、前記選択スイッチ(SW)の操作状態を判別する
処理からの各処理を繰り返すことになる。
つまり、設定時間としての前記基準時間が経過する毎
に、前記基準時間毎の穀稈供給量(Q)及び還元量(F)夫々
の複数個の記憶保持する状態で更新しながら、前記第1
設定時間(tx)前の穀稈供給量(Q)と、前記第2設定時間
(td)前の還元量(F)とに基づいて、現時点における漏下
処理物量(VOL)を算出し、そして、算出された漏下処理
物量(VOL)に対応した選別状態となるように、トウミ風
量とチャフ開度とを自動調節しながら、制御ループが一
巡するようにしているのである。
次に、前記選択スイッチ(Sw)の操作状態が自動モードか
ら手動モードに切り換えられた場合について説明する。
この場合、まづ、その時点での選別状態が手動モードに
おける目標選別状態と一致しているか否か判別し、一致
していない場合は一致するようにアクチュエータ(M1),
(M2)を駆動操作する。
つまり、選別装置(B)の選別状態を前記記憶手段(104)に
記憶された目標選別状態に合致するように補助制御手段
(103)を利用して制御し、この制御終了後、手動モード
に移行する。但し、上述の制御に行っている間に前記指
示手段(106)にて手動調節が指示されると上述の制御作
動を停止して前記指示手段(106)による情報に基づいて
前記アクチュエータ(M1),(M2)を作動させることにな
る。
〔別実施例〕
上記実施例では、選別制御開始時に自動モードが選択さ
れていた場合には、予め設定された標準選別状態を目標
選別状態として記憶するようになっていたが、その時点
の選別状態を目標選別状態として記憶するようにしても
よい。
又、上記実施例では、トウミ風量とチャフ開度との両方
を調節させて、選別装置(B)の選別状態を調節させるよ
うに構成した場合を例示したが、トウミ風量又はチャフ
開度の何れか一方のみを調節させるようにしてもよい。
尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を便利にする為
に符号を記すが、該記入により本発明は添付図面の構造
に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明に係るコンバインの選別制御装置の実施例
を示し、第1図は制御構成のブロック図、第2図は制御
作動のフローチャート、第3図(イ)は穀稈供給量の記憶
処理の説明図、同図(ロ)は還元量の記憶処理の説明図、
第4図は還元率算出用マップの説明図、第5図は目標値
算出用マップの説明図、第6図はコンバインの概略側面
図、第7図は伝動系統図、第8図は脱穀装置の切り欠側
面図、第9図は供給量検出用センサの取り付け構成を示
すフィードチェーン搬送始端部箇所の概略側面図、第10
図はチャフシーブの構成を示す切り欠側面図、第11図は
その要部拡大側面図、第12図は帯板状部材の取り付け構
造を示す展開平面図、第13図はトウミ変速構造を示す要
部側面図、第14図はトウミの入力プーリ部の切り欠正面
図、第15図はカム形成部材の展開平面図である。 (2)……脱穀装置、(A)……扱室、(B)……選別装置、(VO
L)……漏下処理物量、(M)……アクチュエータ、(100)…
…処理物量検出手段、(101)……自動調節用の制御手
段、(102)……手動調節用の制御手段、(103)……補助制
御手段、(104)……記憶手段、(105)……選択手段、(10
6)……指示手段。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】扱室(A)からの漏下処理物を選別処理する
    選別装置(B)が漏下処理物量(VOL)に応じた選別状態に調
    節自在に設けられ、前記漏下処理物量(VOL)を検出する
    処理物量検出手段(100)と、その処理物量検出手段(100)
    の検出情報に基づいて、前記漏下処理物量(VOL)が大な
    るほど大なる漏下処理物量(VOL)に対応した選別状態と
    なるように、前記選別装置(B)の選別状態を調節するア
    クチュエータ(M)を自動作動させる自動調節用の制御手
    段(101)とが設けられ、前記選別装置(B)の選別状態の調
    節開始停止並びに調節方向を指示する手動式の指示手段
    (106)と、その指示手段(106)の情報に基づいて前記アク
    チュエータ(M)を自動作動させる手動調節用の制御手段
    (102)とが設けられ、前記自動調節用の制御手段(101)を
    作動させる状態と前記手動調節用の制御手段(102)を作
    動させる状態とを選択する手動操作式の選択手段(105)
    が設けられた脱穀装置の選別制御装置であって、前記手
    動調節用の制御手段(102)の作動状態において調節され
    た選別状態を目標選別状態として記憶する記憶手段(10
    4)が設けられ、その記憶手段(104)に記憶された目標選
    別状態に操作するように前記アクチュエータ(M)を作動
    させる補助制御手段(103)が、前記自動調節用の制御手
    段(101)の作動状態から前記手動調節用の制御手段(102)
    の作動状態に切換えられるに伴って制御作動するよう
    に、且つ、前記指示手段(106)にて手動調節が指示され
    ると制御作動を停止するように設けられている脱穀装置
    の選別制御装置。
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