JPH02171114A - 脱穀装置の選別制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、扱室からの漏下処理物を選別処理する選別装
置が漏下処理物量に応じた選別状態に調節自在に設けら
れ、前記漏下処理物量を検出する処理物量検出手段と、
その処理物量検出手段の検出情報に基づいて、前記漏下
処理物量が大なるほど大なる漏下処理物量に対応した選
別状態となるように、前記選別装置の選別状態を調節す
るアクチュエータを自動作動させる自動調節用の制御手
段とが設けられた脱穀装置の選別制御装置に関する。但
し前記脱穀装置は、ハーベスタの脱穀装置の場合とコン
バインの脱穀装置の場合を含む。

〔従来の技術〕

かかるコンバインの選別制御装置は、脱穀装置の扱室に
供給される殻稈量が大になるほど、扱室からの漏下処理
物量が大になることに鑑みて、チャフシーブにおける帯
板状部材の間隙や唐箕の送風量を、扱室への殻稈供給量
に合わせて自動的に変更調節させるように構成されてい
る。

［発明が解決しようとする課題］ 上記のような脱穀装置の選別制御装置において、殻稈が
大きな供給量で供給されると選別処理能力を越える虞れ
がある。その場合には穀粒が所望通り選別回収されずに
脱穀装置外へ排出されてしまう、いわゆる３番ロスが発
生することになる。

又、例えば、殻稈供給量が極端に少なくなるとワラ屑等
が１番口に回収される虞れがある。

つまり、殻稈供給量が極端に多くなったり、少な（なっ
たりすると、選別状態を自動調節してもその調節可能範
囲を越えた漏下処理物量により、上記不利を招く虞れが
あった。

本発明の目的は上記従来欠点を解消する点にある。

〔課題を解決するための手段〕

この目的を達成するため、本発明による脱穀装置の選別
制御装置の第１の特徴構成は、前記漏下処理物量の上限
値又は下限値を設定する限度設定手段と、前記漏下処理
物量が前記限度設定手段によって設定された前記上限値
よりも多い又は前記下限値よりも少ないことを判別する
判別手段と、その判別手段の判別情報に基づいて作動す
る報知手段とが設けられていることである。

第２の特徴構成は、コンバイン搭載の脱穀装置に限定さ
れるが、前記漏下処理物量の上限値又は下限値を設定す
る限度設定手段と、前記漏下処理物量が前記限度設定手
段によって設定された前記上限値よりも多い又は前記下
限値よりも少ないことを判別する判別手段と、その判別
手段の情報に基づいて、前記漏下処理物量が前記上限値
より多いと走行変速装置を減速操作する、又は前記漏下
処理物量が前記下限値より少ないと前記走行変速装置を
増速操作する車速制御手段が設けられていることである
。

第３の特徴構成は、前記限度設定手段は、前記上限値又
は前記下限値を変速調節自在に構成されていることであ
る。

〔作　用〕

第１の特徴構成による脱穀装置の選別制御装置では、漏
下処理物量に対して上限値又は下限値が設けられ、漏下
処理物量が上限値を越えるか、又は、下限値より少ない
場合には報知するようになっている。つまり、選別状態
が不良になる虞れがある時に、報知するようになってい
る。従って、作業者は、その報知に基づいて扱室への殻
稈供給量を変更調節するための措置を行なうことになる
。

第２の特徴構成による脱穀装置の選別制御装置では、漏
下処理物量が上限値より多いか又は下限値より少ないと
きは、コンバインの走行速度を増減することによって扱
室の殻稈供給量を自動調節して、漏下処理物量が適正範
囲になるようにする。

第３の特徴構成による脱穀装置の選別制御装置では、殻
稈状況に合せて適切な上限値又は下限値を設定すること
ができる。

〔発明の効果〕

第１の特徴構成による脱穀装置の選別制御装置では、選
別状態が不良になると報知するようになっているので不
良選別状態が続（のを回避することができる。

第２の特徴構成による脱穀装置の選別制御装置では、漏
下処理物量を常に適正範囲になるようにできるので、選
別状態を常に適正なものにすることができる。

第３の特徴構成による脱穀装置の選別制御装置では、殻
稈状況に応じた上下限値を設定できるので、殻稈状況に
合った適切な選別状態を得ることができる。

〔実施例〕

以下、本発明をコンバイン搭載の脱穀装置の選別制御装
置に適用した場合の実施例を図面に基づいて説明する。

第６図に示すように、クローラ走行装置（１）を備えた
機体（Ｖ）の上部に、脱穀装置（２）が搭載され、且つ
、刈取部（３）が前記機体（Ｖ）の前部に付設されて、
１コンバインが構成されている。

前記刈取部（３）は、引き起こし装置（４）、殻稈の株
元を切断する刈刃（５）、及び、刈取殻稈を機体後方に
搬送する搬送装置（６）とを備えている。

第７図に示すように、前記機体（Ｖ）に搭載されたエン
ジン（Ｅ）の出力が、ベルトテンション式の脱穀クラッ
チ（７）を介して前記脱穀装置（２）に伝動され、且つ
、ベルトテンション式の走行うラッチ（８）を介して前
記クローラ走行装置（１）の走行用変速装置（９）に伝
動されている。

又、前記走行用変速装置（９）に伝動される出力の一部
が、ベルトテンション式の刈取りラッチ（１０）を介し
て前記刈取部（３）に伝動されている。

第８図に示すように、前記脱穀装置（２）は、扱胴（１
１）を収納する扱室（Ａ）、前記刈取部（３）から供給
される横倒れ姿勢の殻稈を挟持搬送するフィードチェー
ン（１２）、排塵用の横断流ファン（１３）、トウミ（
１４）と揺動選別板（工５）とからなる選別装置（Ｂ）
、穀粒回収用の１番口（１６）、及び、選別回収した二
番物を前記扱室（Ａ）に還元させるための穀粒回収用の
２番口（１７）の夫々を備えている。

前記扱室（Ａ）の下部には、穀粒選別用の受網（１８）
が設けられ、前記扱室（Ａ）の終端部には、前記扱室（
Ａ）内に残存する処理物を排出する排出口（１９）が開
口されている。

但し、以下の説明において、前記骨！１ｉ（１Ｂ）を漏
下する処理物及び前記排出口（１９）を通して排出され
る処理物を、前記扱室（Ａ）からの漏下処理物と総称す
る。

前記揺動選別板（１５）は、前記トウミ（１４）の上方
に位置するグレンパン（２０）、そのグレンパン（２０
）に引き続いて位置するチャフシーブ（２１）、そのチ
ャフシーブ（２１）に引き続いて位置するストロ−ラッ
ク（２２）、前記チャフシーブ（２１）の始端側の下方
に位置する補助グレンパン（２３）、及び、その補助グ
レンパン（２３）に引き続いて位置するグレンシーブ（
２４）の夫々を備え、それらが左右一対の側板（２５）
の間に取り付けられている。

尚、第８図中、（Ｓ、）は、前記フィードチェーン（１
２）にて搬送される殻稈層の厚み（Ｄ）に基づいて前記
扱室（Ａ）への殻稈供給量（Ｑ）を検出する殻稈供給量
検出手段としての供給量検出用センサ、（２６）は前記
排出口（１９）に対向して配置される排出口用のグレン
パン、（２７）はそのグレンパン（２６）に引き続いて
位置し、且つ、横方向に並ぶ複数本の杆材であり、それ
らのグレンパン（２６）及び杆材（２７）は前記揺動選
別板（１５）と共に揺動されるようになっている。又、
（２８）は前記杆材（２７）上の処理物に作用する刃付
き回転体である。

前記供給量検出用センサ（Ｓｌ）について説明すれば、
前述の如く、前記脱穀装置（２）は、変速前の前記エン
ジン（Ｅ）の出力にて駆動されるようになっていること
から、前記フィードチェーン（１２）による殻稈搬送速
度は、刈取速度に拘らず略一定の速度となる。従って、
車速つまり刈取速度が大なるほど刈取殻稈量が大になり
、その結果、単位時間当たりに前記フィードチェーン（
１２）にて搬送される殻稈層の厚み（Ｄ）が大になる。

つまり、前記フィードチェーン（１２）にて搬送される
殻稈層の厚み（Ｄ）は、前記扱室（Ａ）へ供給される殻
稈供給量（Ｑ）に対応するのである。

説明を加えれば、第９図にも示すように、前記フィード
チェーン（１２）にて搬送される殻稈を下方に向かって
押圧挟持する搬送レール（１２Ａ）が、スプリング（１
２Ｂ）にて下方に向かって弾性付勢された状態で、搬送
方向に沿って設けられている。そして、前記搬送レール
（１２Ａ）の搬送始端側箇所に、その上下変位量をポテ
ンショメータを利用して検出する前記供給量検出用セン
サ（Ｓ、）が付設され、もって、前記搬送レール（１２
Ａ）の上下変位量を殻稈層の厚み（Ｄ）　として検出す
るように構成されている。

前記選別装置（Ｂ）は、前記チャフシーブ（２１）の間
隔（Ｓ）を大小に調節すると共に、前記トウミ（１４）
による選別風量を強弱に調節することにより、前記扱室
（Ａ）からの漏下処理物量の大小に応じて、選別状態を
調節自在に構成されている。

先ず、前記チャフシーブ（２１）の間隔（Ｓ）を大小に
調節するための構成について説明する。

第１０図乃至第１２図に示すように、前記チャフシーブ
（２１）は、処理物移送方向に並置される帯板状部材（
ａ）、（ａ’）にて構成され、そして、その帯板状部材
（ａ）、（ａ’）の隣合うものの間に形成される間隔（
Ｓ）を変更調節自在に構成されている。

説明を加えれば、複数個の帯板状部材（ａ）。

（ａｏ）のうちの一つの帯板状部材（ａｏ）の上端部が
、前記左右一対の側板（２５）を貫通する支点軸（２９
）に外嵌され、且つ、その帯板状部材（ａ”）の下端側
の両端部夫々に、前記側板（２５）に形成された長孔（
ｂ）を貫通する連結ピン（３０）が止着されている。

前記支点軸（２９）及び前記連結ピン（３０）の夫々に
外嵌者される左右一対のリンク（３１）が設けられ、そ
の左右一対のリンク（３１）の一方に操作アーム（３２
）が取り付けられている。

前記−つの帯板状部材（ａｏ）を除く他の帯板状部材（
ａ）は、コの字状の取付金具（３３）を用いて前記側板
（２５）に取り付けられている。

つまり、前記コの字状の取付金具（３３）は、上端側の
軸部分（３３ａ）が前記側板（２５）に貫通止着され、
且つ、下端側の軸部分（３３ｂ）が前記側板（２５）に
形成された長孔（ｂ）に貫通するように構成されている
。そして、前記他の帯板状部材（ａ）の下端側の両端部
夫々が、前記取付金具（３３）の下端側の軸部分（３３
ｂ）に外嵌者されている。

前記連結ピン（３０）及び複数個の取付金具（３３）の
下端側の軸部分（３３ｂ）が、連係板（３４）にて接続
され、もって、各帯板状部材（ａ）　、　（ａ’　）を
、それらの上端側を支点にして一体揺動させることによ
り、前記間隔（Ｓ）を変更調節するように構成されてい
る。

そして、前記間隔（Ｓ）を変更調節するためのチャフ調
節用の電動モータ（Ｍ、）が、前記脱穀装置（２）の固
定枠側に設けられ、前記間隔（Ｓ）が小となる閉じ側峠
付勢するスプリング（３５）が、前記操作アーム（３２
）に連設され、その操作アーム（３２）と、前記電動モ
ータ（Ｍ、）にて正逆転駆動される螺軸（３６）に咬合
するコマ部材（３７）とが、レリーズワイヤ（３８）に
て連動連結されている。

尚、第１０図中、（Ｓ２）は前記間隔（Ｓ）の調節状態
を前記コマ部材（３７）の位置変化として検出するチャ
フ開度検出用ポテンショメータであって、その操作アー
ム（３９）の遊端部が、前記コマ部材（３７）に連結さ
れている。

前記トウミ（１４）による選別風量を強弱に調節するた
めの構成について説明すれば、前記トウミ（１４）は、
その回転数を変速して選別風量を変更調節できるように
構成されている。

説明を加えれば、第１３図及び第１４図に示すように、
前記トウミ（１４）の回転軸（１４Ａ）に付設された入
力プーリ（４１）が、左右一対のプーリ部分（４１ａ）
　、　（４１ｂ）に分割形成され、そして、その左右一
対のプーリ部分（４１ａ）　、　（４１ｂ）の間隔を変
更調節して前記トウミ（１４）の回転数を変更調節する
いわゆる割すプーリ式の変更装置（４２）に構成されて
いる。

前記左右一対のプーリ部分（４１ａ）　、　（４１ｂ）
の−方（４１ａ）は、前記回転軸（１４Ａ）に固着され
、他方（４１ｂ）は、前記回転軸（１４Ａ）の軸方向に
摺動自在に外嵌されている。

但し、前記摺動側の他方のプーリ部分（４１ｂ）は、固
定側の一方のプーリ部分（４１ａ）に付設の連結ピン（
４５）にて連結され、前記両プーリ部分（４１ａ）　、
　（４１ｂ）は、一体回転しながら、且つ、その間隔を
変更調節できるようなっている。

前記両プーリ部分（４１ａ）　、　（４１ｂ）の間隔を
変更調節する構成について説明すれば、前記摺動側のプ
ーリ部分（４１ｂ）のボス部にベアリング（４６）を用
いて取り付けられた第１カム形成部材（４７）と、前記
脱穀装置（２）の固定枠側に取り付けられた第２カム形
成部材（４８）との夫々に、前記第１カム形成部材（４
７）の回転に伴って、前記両プーリ部分（４１ａ）　、
　（４１ｂ）を遠近移動させるためのカム突起（４７ａ
）　、　（４８ａ）が形成されている（第１５図参照）
。

そして、風Ｎ調節用の電動モータ（Ｍ□）が、前記脱穀
装置（２）の固定枠側に付設され、前記第１カム形成部
材（４７）に、変速操作用の操作アーム（４９）が付設
され、その操作アーム（４９）と前記電動モータ（Ｍ２
）にて正逆転駆動される螺軸（５０）に咬合するコマ部
材（５１）とが、レリーズワイヤ（５２）にて連動連結
され、もって、前記風量調節用の電動モータ（Ｍ２）に
て前記第１カム形成部材（４７）が回転操作されて、前
記トウミ（１４）の回転数を変更調節するように構成さ
れている。

尚、第１３図中、（４３）は前記エンジン（Ｂ）の出力
を前記入力プーリ（４１）に伝動する伝動プーリ、（４
４）はテンションプーリ、（Ｓ３）は変速状態つまり選
別風量を前記コマ部材（５１）の位置変化として検出す
るトウミ風量検出用ポテンショメータであって、その操
作レバー（５３）の遊端部が、前記コマ部材（５１）に
連結されている。

すなわち、前記選別装置（Ｂ）の選別状態を調節するア
クチュエータ（Ｍ）は、前記チャフシーブ（２１）の間
隔調節用の電動モータ（Ｍｌ）及び前記トウミ（１４）
の選別風量調節用の電動モータ（Ｍ２）からなる。

前記変速装置（９）は、第７図に示すようにリンク機構
（Ｌ）を介して人為的に操作する操作レバー（Ｒ）に連
動連結されている。そして、変速用アクチュエータとし
ての変速用モータ（Ｍ３）が、摩擦式の伝動機構（Ｔ）
を介して前記リンク機構（Ｌ）に連動連結されている。

つまり、前記変速レバー（１？）にて人為的に変速操作
できるようにしながら、前記変速用モータ（ｌにて自動
的にも変速操作できるようになっている。

次に、前記各モータ（−）Ｉ　（Ｍり　、　（Ｍ３）を
作動させて、前記選別装置（Ｂ）の選別状態及び前記機
体（Ｖ）の走行速度を制御するための制御構成について
説明する。

第１図に示すように、マイクロコンピュータ利用の制御
装置（Ｈ）が設けられ、その制御装置（Ｈ）に自動モー
ドと手動モードを選択する選択スイッチ（Ｓｗ）、前記
脱穀クラッチ（７）の入り操作に連動してＯＮする脱穀
スイッチ（Ｓｏ）、前記供給量検出用センサ（Ｓｏ、前
記チャフ開度検出用ポテンショメータ（Ｓ２）、前記ト
ウミ風量検出用ポテンショメータ（Ｓ、）、前記選択ス
イッチ（Ｓｗ）が手動モード状態にあるときに前記チャ
フ開度を手動設定するためのチャフ開度調節用スイッチ
（Ｓ４）、前記選択スイッチ（Ｓｗ）が手動モード状態
にあるときに前記トウミ風量を手動設定するためのトウ
ミ風量調節用スイッチ（ｓ５）、自動モードにおいて前
記漏下処理物ｌ　（ＶＯＬ）に対応する目標選別状態を
、例えば、稲であるか麦であるか、高水分の殻稈である
か、あるいは濡れている殻稈であるか等の殻稈条件に応
じて補正するための条件設定用スイッチ（Ｓ６）、及び
、前記機体（Ｖ）の走行速度を検出する車速センサ（Ｓ
７）の夫々が接続されている。尚、図中（Ｐ）は報知手
段としてのブザーである。又、前記条件設定用スイッチ
（Ｓ６）の情報は、漏下処理物量（ＶＯＬ）の上限値及
び下限値を殻稈条件に合わせて設定するためにも使用さ
れる。ちなみに、前記上限値は、例えば麦、稲、高水分
、湿れの順に高く設定され、又、下限値は殻稈の条件に
拘らず一定位置に設定される。

そして、前記制御装置（Ｈ）は、予め設定記憶された情
報及び各種の入力情報に基づいて、前記アクチュエータ
（Ｍ＋）、（Ｍｚ）を制御して、前記選別装置（Ｂ）の
選別状態を調節するとともに、前記変速用モータ（Ｍ、
）を制御して、前記機体（Ｖ）の走行速度を調節するよ
うに構成されている。

つまり、前記制御装置（）ｌ）を利用して、前記漏下処
理物量（ＶＯＬ）を検出する処理物量検出手段（１００
）、その処理物量検出手段（１００）の検出情報に基づ
いて、前記漏下処理物量（ＶＯＬ）が大なるほど大なる
漏下処理物量に対応した選別状態となるように、前記選
別装置（Ｂ）の選別状態を自動調節する自動調節用の制
御手段（１０１）、前記漏下処理物量（ＶＯＬ）の上限
値又は下限値を設定する限度設定手段（１０２）、前記
漏下処理物量（ＶＯＬ）が前記限度設定手段（１０２）
によって設定された前記上限値よりも多い又は前記下限
値よりも少ないことを判別する判別手段（１０３）、そ
の判別手段（１０３）の情報に基づいて、前記漏下処理
物ｉ１　（ＶＯＬ）が前記上限値より多いと前記走行変
速装置（９）を減速操作する又は前記漏下処理物量（Ｖ
ＯＬ）が前記下限値より少ないと前記走行変速装置（９
）を増速操作する車速制御手段（１０４）、前記二番物
の還元量（Ｆ）を検出する二番還元量検出手段（１０５
）、第１設定時間（ｔＸ）前に検出された前記殻稈供給
！　（Ｑ）の値を記憶する第１記憶手段（１０６）、及
び、第２設定時間（ｔ４）前に検出された前記還元量（
Ｆ）の値を記憶する第２記憶手段（１０７）の夫々が構
成されているのである。

前記限度設定手段（１０２）について説明を加えると、
前記条件設定用スイッチ（Ｓ６）の設定情報に基づいて
前記漏下処理物量（ＶＯＬ）の上限値及び下限値を設定
するようになっている。そして、前記条件設定用スイッ
チ（Ｓ、）の設定を刈取殻稈の状況に応じて変更するこ
とによって前記上限値及び下限値を変更調節できるよう
になっている。

自動モードにおける前記選別装置（Ｂ）の選別状態の調
節について説明すれば、刈取殻稈量が増大して前記脱穀
装置（２）に導入される殻稈量が多くなるほど、前記フ
ィードチェーン（１２）にて搬送される殻稈層の厚み（
Ｄ）が大になって前記扱室（Ａ）における単位時間当た
りの扱処理量が増大することになる。その結果、前記フ
ィードチェーン（１２）にて搬送される殻稈層の厚み（
Ｄ）が大なるほど前記扱室（Ａ）からの漏下処理物量（
ＶＯＬ）が大になり、前記殻稈層の厚み（Ｄ）　と前記
扱室（Ａ）からの漏下処理物量（ＶＯＬ）とが対応する
と見做すことができるのである。

そこで、基本的には、前記供給量検出用センサ（Ｓ＋）
の検出情報に基づいて、殻稈供給量（（１）が大なるほ
ど漏下処理物量（ＶＯＬ）が大なる状態に対応する選別
状態となるように、つまり、前記チャフシーブ（２１）
の開度が大となり且つ前記トウミ（１４）による選別風
量が大となるように、トウミ風量とチャフ開度の両方を
同時に自動調節させるように構成しである。

但し、前記扱室（八）からの漏下処理物量ｉ　（ＶＯＬ
）は、前記扱室（Ａ）への殻稈供給量（Ｑ）のみならず
、前記選別装置（Ｂ）から前記扱室（八）に還元される
二番物の還元量（Ｆ）の影響を受けることから、前記二
番物の還元Ｍ　（Ｆ）を検出する二番還元量検出手段（
１０５）を設けて、前記漏下処理物量（ＶＯＬ）を、設
定時間毎に検出される前記殻稈供給量（Ｑ）と前記還元
量（Ｆ）の両方に基づいて検出するようにしているので
ある。つまり、前記選別装置（Ｂ）の選別状態が、前記
扱室（八）から漏下する実際の漏下処理物ｉｔ　（ＶＯ
Ｌ）に応じた選別状態となるようにしているのである。

ところで、前記供給量検出用センサ（Ｓ、）にて殻稈層
の厚み（Ｄ）を検出された位置にある殻稈が、前記扱室
（Ａ）にて扱処理され、それに対する漏下処理物が、前
記扱室（Ａ）から漏下するのは、前記殻稈層の厚み（Ｄ
）の検出作動時点から前記脱穀装置（２）の作動特性に
応じて決まる前記第１設定時間＜ｔｘ＞後であり、その
漏下処理物に対応する二番物の漏下処理物が前記扱室（
Ａ）から漏下するのは、更に所定時間後の前記第２設定
時間（＋４）後となる。

そこで、前記第１設定時間（ｔｘ）前までの前記殻稈供
給量（Ｑ）を記憶する第１記憶手段としての第１メモリ
（１０６）と、前記第２設定時間（１，＋）前までの前
記還元量（Ｆ）とを記憶する第２記憶手段としての第２
メモリ（１０７）を、前記制御装置（Ｈ）内のメモリ（
図示せず）を利用して、いわゆるＦＩＦＯ弐に構成する
と共に、その前記第１メモリ（１０６）及び第２メモリ
（１０７）夫々の記憶データが、設定時間毎に更新され
るように、前記制御装置（Ｈ）の制御ループが設定時間
として予め設定された基準時間（０，５秒に設定しであ
る）経過する毎に、−巡するようにしである。

そして、詳しくは後述するが、その基準時間毎に、前記
供給量検出用センサ（Ｓ、）にて検出される殻稈層の厚
み（Ｄ）に基づいて殻稈供給Ｍ　（Ｑ）を算出すると共
に、最も古い記憶データを消去しながら算出した殻稈供
給量（０）を前記第１メモリ（１０６）に記憶させ、且
つ、後述の如く、前記第１設定時間（ｔｘ）前の前記殻
稈供給１ｔ（Ｑ）に基づいて、前記還元量（Ｆ）の現時
点における値を算出して、最も古い記憶データを消去し
ながら算出した還元量（Ｆ）を前記第２メモリ（１０７
）に記憶させるようにしである。

次に、第２図（イ）、（ロ）、（ハ）に示すフローチャ
ートに基づいて、制御装置（Ｈ）の動作を説明する。

制御が起動されるに伴って、先づ、前記選択スイッチ（
Ｓｗ）の状態が判別される。

手動モードの場合には、チャフ開度調節用スイッチ（Ｓ
４）及びトウ定風量調節用スイッチ（ＳＳ）からの情報
に基づいて、前記アクチュエータ（Ｍ＋）　、０’ｈ）
を駆動するようになっている。自動モードの場合には、
第２図（Ｕ）に示すように前記脱穀スイッチ（Ｓｏ）が
ＯＮであるか否か、つまり、前記脱穀装置（２）が運転
状態にあるが否かを判別する。

そして前記脱穀スイッチ（Ｓｏ）がＯＮである場合には
、前記基準時間（０，５秒）の間に、前記供給量検出用
センサ（Ｓｌ）にて検出される殻稈層の厚み（Ｄ）の平
均値に基づいて、下記式（ｉ）から現時点における殻稈
供給量（Ｑ）を算出する。

Ｑ＝に、−Ｄ・・・・・・（ｉ） （ＢＬ、Ｋ、は、予め設定された定数である。

そして、第３図（イ）に示すように、前記第１メモリ（
１０６）の記憶データを、最も古い値を消去しながら、
各記憶データを前記基準時間後のデータに順次更新して
、求めた現時点の殻稈供給量（Ｑ）の値を、前記第１メ
モリ（１０Ｂ）の最新値（Ｑ（０））として記憶させる
。

同様にして、第３図（Ｅｌ）に示すように、前記第２メ
モリ（１０７）に記憶されている前記基準時間毎の還元
ｉｔ　（Ｆ）の値を、最も古いデータを消去しながら、
各記憶データを前記基準時間後のデータに順次更新する
。

データを更新した後は、下記（ｉｉ）式にも示すように
、前記第１メモリ（１０６）に記憶されている前記第１
設定時間（ｔｘ）前の穀稈供給量（Ｑ（ｔｘ））＋７）
値と、前記第２　メ−ｔ−ＩＪ　（１０７）　ニ記憶さ
れている前記第２設定時間（ｔｄ）前の還元量（Ｆ（ｔ
ａ））の値とを加算した値を、前記漏下処理物量（ＶＯ
Ｌ）として算出する。

ＶＯＬ＝Ｑ（ｔｘ）　十Ｐ（ｔａ）　　・旧・’　（！
ｌ　）つまり、この（ｉｉ）式に基づいて、前記漏下処
理物量（ＶＯＬ）を算出する処理が、前記処理物量検出
手段（１００）に対応することになる。

尚、前記データ更新処理は、前記脱穀スイッチ（Ｓｏ）
がＯＮしている間のみ行われるようにしである。従って
、前記第１メモリ（１０６）及び前記第２メモリ（１０
７）の夫々は、前記脱穀クラッチ（７）が次に入り操作
されるに伴って、切り操作する直前における前記漏下処
理物量（ＶＯＬ）に対応する選別状態から制御を再開で
きるように、切り操作する直前までの前記殻稈供給量（
ロ）と前記還元量（Ｆ）の夫々の値を記憶保持する状態
を続けることになる。

前記漏下処理物量（ＶＯＬ）を算出した後は、前記漏下
処理物量（ＶＯＬ）を前記限度設定手段（１０２）によ
って設定された上限値及び下限値と比較する。前記処理
物量（ＶＯＬ）が前記上限値より多いあるいは前記下限
値より少ない場合にはブザー出力すると共に車速制御を
行うことになる。

前記処理物量（ＶＯＬ）が前記下限値より多く、且つ、
前記上限値より少ない場合には、前記トウ定風量検出用
ポテンショメータ（Ｓ３）及び前記チャフ開度調節用ポ
テンショメータ（Ｓｔ）にて検出される現在のトウミ風
量及びチャフ開度に基づいて、前記第１設定時間（ｔｘ
）前の殻稈供給量（Ｑ（ｔｘ））の値に対応して、前記
扱室（Ａ）に還元される二番物の還元率（Ｋ２）と、そ
の二番物のうちの一部が前記第２設定時間（ｔｄ）後に
再度前記扱室（八）に還元される二番物の還元率（Ｋ４
）とを算出する。

但し、前記扱室（＾）から漏下処理物の一部が前記扱室
（Ａ）に二番物として還元されることになり、且つ、還
元された二番物に対応する漏下処理物の一部が、再度前
記扱室（Ａ）に還元されることになる。

従って、前記両還元率（Ｋ２）　、　（Ｋ４）は、夫々
、１未満の値となるものである。又、その値は、前記選
別装置（Ｂ）の選別状態に対応して略一定の値と見做す
ことができるので、第４図に示すように、選別状態に対
応する前記トウミ風量及びチャフ開度の夫々に対応させ
て、予めマツプ化してあり、前記トウ定風量検出用ポテ
ンショメータ（Ｓ、）及び前記チャフ開度検出用ポテン
ショメータ（Ｓ２）による各検出値から対応する還元率
夫々の値を、還元率算出用マツプから読み出させるよう
にしである。

次に、前記還元率算出用マツプを参照して算出した還元
率（Ｋ２）　、（Ｋ４）の値と、前記第１設定時間（ｔ
ｘ）前の前記殻稈供給量（ｑ（ｔｘ））の値と、前記第
２設定時間（ｔ４）前の前記還元１（Ｆ（ｔ、ｔ））と
に基づいて、下記（ｉｉｉ　）式から、現時点における
還元量（Ｆ（０））の値を算出して、その値を更新する
。

（Ｆ（０））＝ｌｈ・口（ＬＸ）十に４・Ｆ　（ｔ、ｉ
）　　・・・・・・　（ｊｉ）つまり、この（ｉｉｉ　
）式に基づいて、現時点における還元量（Ｆ　（０）　
）の値を算出する処理が、前記二番還元量検出手段（１
０５）に対応することになる。そして、上記（ｉｉｉ　
）式からも明らかなように、前記殻稈供給量（Ｑ）に乗
算する還元率（Ｋ２）が、１未満の第１設定値に対応し
、且つ、前記還元量（Ｆ）に乗算する還元率（Ｋ４）が
、１未満の第２設定値に対応することになる。

そして、前記算出した漏下処理物量（ＶＯＬ）の値と、
前記条件設定用ポテンショメータ（ｓも）による設定値
とに基づいて、前記トゥミ風量と前記チャフ開度大々の
目標値を算出する。

但し、前記トウミ風量と前記チャフ開度大々の目標値は
、第５図に示すように、前記還元率の算出と同様に、予
め、前記漏下処理物量（ＶＯｌ、）の値と前記条件設定
用ポテンショメータ（ｓ６〕による設定値とに対応させ
た状態でマツプ化して、前記制御装置（ｌ（）に記憶さ
せてあり、その目標設定用のマツプから前記目標値を読
み出して設定することになる。

そして、前記トウミ風量と前記チャフ開度の目標値の夫
々を設定した後は、前記チャフ開度検出用ポテンショメ
ータ（Ｓ２）及び前記トウ定風量検出用ポテンショメー
タ（ｓ３）による検出値の夫々が、前記設定された目標
値の夫々となるように、前記選別状態調節用の両モータ
（Ｍｌ）、　（Ｌ）を操作するモータ操作処理を行うこ
とになる。

つまり、前記漏下処理物量（ＶＯＬ）に応じて、前記ト
ウミ風量とチャフ開度との目標値を設定して、前記選別
状態調節用の両モータ（Ｍｌ）、（Ｍ２）を操作するモ
ータ操作処理が、前記自動調節用の制御手段（１０１）
に対応することになる。

前記車速制御について説明を加えると第２図（ハ）に示
すように、前記漏下処理物ｆｆｉ　（ＶＯＬ）が前記上
限値より多いと減速操作し、又、前記処理物量（ＶＯＬ
）が前記下限値より少ないと増速するようになっている
。増減速操作のさいの目標車速は、処理物量（ＶＯＬ）
及び車速に対応する値を予めテーブル化してメモリに記
憶させておき、求めた処理物量（ＶＯＬ）及び車速に応
して読み出すようになっている。そして、その目標車速
になるように前記変速用モータ（Ｍ３）を駆動すること
になる。

つまり、この処理が車速制御手段（１０４）に対応する
ことになる。

尚、前記制御装置（Ｈ）は複数のユニットから構成され
ている。そして各ユニットに各センサやスイッチ信号が
正常に入力されているかどうか判定できるようになって
いる。つまり、前記制御袋？Ｉ　（Ｈ）にチエッカ−を
接続した上で各センサやスイッチの信号状態を変化させ
ると、各信号が各ユニットに正常に入力されていればブ
ザー（Ｐ）が鳴るようになっている。

このときに、各スイッチやセンサの信号が複数のユニッ
トに人力されている場合、各ユニットからブザー（Ｐ）
への出力タイミングをずらすことによりでのユニットに
異常が生じているか判別できるようになっている。

〔別実施例〕

上記実施例では、本発明をコンバイン搭載の脱穀装置（
２）に適用した場合を示したがハーベスタの脱穀装置（
２）にも適用できる。

その場合には、判別手段（１０３）の判別情報に基づい
て報知手段（Ｐ）を作動させることになる。

又、上記実施例では、目標車速を現在の車速及び漏下処
理物量（ＶＯＬ）に応じてテーブルから読み出すように
していたが、現在の漏下処理物量（ＶＯＬ）と上限値あ
るいは下限値との差に応じて増−＄ｉ量あるいは減速量
を演算して求めるようにする等変速調節の具体構成は各
種変更できる。

又、限度設定手段（１０２）としてポテンショメータを
用いる等各部の具体構成は各種変更できる。又、上記実
施例では、上限値及び下限値のいずれをも設定して、制
御する場合を例示したが、どちらか一方のみを設定して
、制御する形態で実施してもよい。

尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を便利にする為
に符号を記すが、該記入により本発明は添付図面の構造
に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明に係る脱穀装置の選別制御装置の実施例を
示し、第１図は制御構成のブロック図、第２図（イ）、
（１１）、（ハ）は制御作動のフローチャート、第３図
（イ）は殻稈供給量の記憶処理の説明図、同図（０）は
還元量の記憶処理の説明図、第４図は還元率算出用マツ
プの説明図、第５図は目標値算出用マツプの説明図、第
６図はコンバインの概略側面図、第７図は伝動系統図、
第８図は脱穀装置の切り大側面図、第９図は供給量検出
用センサの取り付は構成を示すフィードチェーン搬送始
端部箇所の概略側面図、第１０図はチャフシーブの構成
を示す切り大側面図、第１１図はその要部拡大側面図、
第１２図は帯板状部材の取り付は構造を示す展開平面図
、第１３図はトウミの変速構造を示す要部側面図、第１
４図はトウミの入力プーリ部の切り大正面図、第１５図
はカム形成部材の展開平面図である。 （２）・・・・・・脱穀装置、（９）・・・・・・走行
変速装置、（Ａ）・・・・・・扱室、（Ｂ）・・・・・
・選別装置、（ＶＯＬ）・・・・・・漏下処理物量、（
Ｍ）・・・・・・アクチュエータ、（１００）・・・・
・・処理物量検出手段、（１０１）・・・・・・自動調
節用の制御手段、（１０２）・・・・・・限度設定手段
、（１０３）・・・・・・判別手段、（１０４）・・・
・・・車速制御手段。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、扱室（Ａ）からの漏下処理物を選別処理する選別装
   置（Ｂ）が漏下処理物量（ＶＯＬ）に応じた選別状態に
   調節自在に設けられ、前記漏下処理物量（ＶＯＬ）を検
   出する処理物量検出手段（１００）と、その処理物量検
   出手段（１００）の検出情報に基づいて、前記漏下処理
   物量（ＶＯＬ）が大なるほど大なる漏下処理物量（ＶＯ
   Ｌ）に対応した選別状態となるように、前記選別装置（
   Ｂ）の選別状態を調節するアクチュエータ（Ｍ）を自動
   作動させる自動調節用の制御手段（１０１）とが設けら
   れた脱穀装置の選別制御装置であって、前記漏下処理物
   量（ＶＯＬ）の上限値又は下限値を設定する限度設定手
   段（１０２）と、前記漏下処理物量（ＶＯＬ）が前記限
   度設定手段（１０２）によって設定された前記上限値よ
   りも多い又は前記下限値よりも少ないことを判別する判
   別手段（１０３）と、その判別手段（１０３）の判別情
   報に基づいて作動する報知手段（Ｐ）とが設けられてい
   る脱穀装置の選別制御装置。 ２、コンバイン搭載の脱穀装置（２）の扱室（Ａ）から
   の漏下処理物を選別処理する選別装置（Ｂ）が漏下処理
   物量（ＶＯＬ）に応じた選別状態に調節自在に設けられ
   、前記漏下処理物量（ＶＯＬ）を検出する処理物量検出
   手段（１００）と、その処理物量検出手段（１００）の
   検出情報に基づいて、前記漏下処理物量（ＶＯＬ）が大
   なるほど大なる漏下処理物量（ＶＯＬ）に対応した選別
   状態となるように、前記選別装置（Ｂ）の選別状態を調
   節するアクチュエータ（Ｍ）を自動作動させる自動調節
   用の制御手段（１０１）とが設けられた脱穀装置の選別
   制御装置であって、前記漏下処理物量（ＶＯＬ）の上限
   値又は下限値を設定する限度設定手段（１０２）と、前
   記漏下処理物量（ＶＯＬ）が前記限度設定手段（１０２
   ）によって設定された前記上限値よりも多い又は前記下
   限値よりも少ないことを判別する判別手段（１０３）と
   、その判別手段（１０３）の情報に基づいて、前記漏下
   処理物量（ＶＯＬ）が前記上限値より多いと走行変速装
   置（９）を減速操作する、又は前記漏下処理物量（ＶＯ
   Ｌ）が前記下限値より少ないと前記走行変速装置（９）
   を増速操作する車速制御手段（１０４）が設けられてい
   る脱穀装置の選別制御装置。 ３、請求項１又は２記載の脱穀装置の選別制御装置であ
   って、前記限度設定手段（１０２）は、前記上限値又は
   前記下限値を変速調節自在に構成されている。