JP2637638B2 - 脱穀選別制御装置 - Google Patents

脱穀選別制御装置

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JP2637638B2
JP2637638B2 JP3144314A JP14431491A JP2637638B2 JP 2637638 B2 JP2637638 B2 JP 2637638B2 JP 3144314 A JP3144314 A JP 3144314A JP 14431491 A JP14431491 A JP 14431491A JP 2637638 B2 JP2637638 B2 JP 2637638B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、扱室から供給される
穀後の処理物を選別処理する選別装置処理能力を自動
調節する制御手段が設けられた脱穀選別制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】コンバイン等の脱穀選別装置では、車速
センサや稈厚センサ等によって検出される脱穀装置への
穀稈供給量即ち扱室への穀稈供給量が、扱室内で脱穀さ
れて選別装置に供給される脱穀後の処理物量に対応する
ことから、上記穀稈供給量に基づいて選別装置の処理能
力を調節することが従来から行われている
【0003】上記脱穀選別制御においては、選別精度を
一定に保つために、選別装置に備えられた揺動選別板上
の処理物量を適正範囲に維持することが重要である点に
着目して制御を行っている。即ち、処理物量が少なすぎ
れば、一番物として回収される穀粒に藁屑が混ざりやす
くなり、逆に多すぎれば回収されるべき穀粒が藁屑に混
ざって外部に排出されるいわゆる三番ロスが増加するか
らである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、上記脱
穀選別制御は、揺動選別板上の処理物量を直接制御する
ものではない。そこで、揺動選別板上の処理物量(層の
厚さ等)を直接検出し、その検出値に基づいて選別装置
の処理能力を調節する技術が考えられる。 具体的には、
例えば、脱穀装置への穀稈供給量が大きく変化したよう
な場合にも応答遅れなく対応できるようにするために、
穀稈供給量と処理物量の両検出値に基づいて選別装置の
処理能力を調節することにより、適切な選別制御が実現
できる。
【0005】ところで、例えば稲、麦等の被脱穀物の種
類や濡れ具合等の脱穀選別対象等の条件が変わる場合に
は、その条件に合わせて選別装置の処理能力を調節する
ことが選別精度上好ましい。例えば稲と麦の場合では、
発生する藁屑量の相違により脱穀後の処理物中の穀粒量
と藁屑量の割合が異なるため、揺動選別板上の適正な処
理物量の範囲も異なるからである。
【0006】本発明はかかる実情に鑑みて為されたもの
であって、その目的は、扱室への穀稈供給量と揺動選別
板上の処理物量の両検出値に基づいて選別装置の処理能
力を適切に調節制御しながら、さらに、脱穀選別対象等
の条件が異なっても適切な選別精度が維持される脱穀選
別制御装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の脱穀選別制御装
置は、扱室から供給される脱穀後の処理物を選別処理
る選別装置処理能力を自動調節する制御手段が設けら
れたものであって、第1の特徴構成は、前記扱室への穀
稈供給量を検出する穀稈供給量検出手段と、前記選別装
置に備えられた揺動選別板上の処理物量を検出する処理
物量検出手段と、複数個の選別モードの中から1つの選
別モードを選択する選別モード選択手段とが設けられ、
前記制御手段は、前記穀稈供給量検出手段の検出情報
と、前記処理物量検出手段の検出情報との両者に基づい
て前記選別装置の処理能力の目標値を求め、且つ、その
目標値を前記穀稈供給量が同一でかつ前記処理物量が同
一であっても前記選別モード選択手段にて選択された各
選別モードに対応させて異なる値として求めて、前記選
別装置の処理能力をその求めた目標値に自動調節するよ
うに構成されている点にある。
【0008】第2の特徴構成は、第1の特徴構成を実施
する際の好ましい具体構成を特定するものであって、前
記処理物量検出手段が、前記揺動選別板上の処理物の層
の厚さを検出する層厚センサである点にある。
【0009】
【作用】第1の特徴構成によれば、扱室から供給される
脱穀後の処理物を選別処理する選別装置の処理能力の目
標値が、扱室への穀稈供給量の検出情報と選別装置に備
えられた揺動選別板上の処理物量の検出情報との両者に
基づいて、しかも、上記穀稈供給量が同一でかつ上記処
理物量が同一であっても、選別モード選択手段にて複数
個の選別モードの中から選択された各選択モードに対応
させて異なる値として求められ、上記選別装置の処理能
力がその求めた目標値になるように自動調節される。こ
こで、上記複数個の選別モードとしては、脱穀選別対象
の種類等についての複数の条件や、複数の機種の条件等
が切り換えて選択される。 つまり、制御手段は、前記供
給量検出手段の検出情報と前記厚さ検出手段の検出情報
との両者に基づいて目標処理能力を求めるので、厚さ検
出手段の検出情報をフィードバックすることにより、選
別処理される揺動選別板上の処理物の厚さと、選別装置
の処理能力との関係が適正関係から大きく外れるのを抑
制して、制御の定常特性を改善できる。又、供給量検出
手段の検出情報をフィードバックすることにより、扱室
への穀稈供給量が、例えば、車速の変化等に起因して変
動したときにも、その変動情報が事前に与えられて、予
め適正な目標処理能力を求めておくことにより、ハンチ
ングが生じる虞を小さくして、制御の過渡特性を改善で
きる。 しかも、目標値が各選択モードに対応して異なる
値として求められるので、脱穀選別対象や機種等の条件
が異なっても、その条件に適した目標値に設定されるの
である。
【0010】処理物量検出手段としては、第2の特徴構
成に示すような層厚センサを用いるのが好ましい。比較
的簡単な構成で的確に揺動選別板上の処理物量を検出で
きるからである。この場合、例えば脱穀選別対象として
稲と麦を比較すると、麦の方が発生する藁屑が多いた
め、脱穀後の処理物がかさばり見かけ上の層厚が大きく
なる。従って、選別モードとして麦モードが選択されて
いる場合には、適切な選別精度を維持するために、稲モ
ードの場合より揺動選別板上の処理物の層厚が厚くなる
ように、選別装置の処理能力の目標値を求める。
【0011】又、選別モードとして大型機種モードが選
択されている場合には、小型機種モードより揺動選別板
上の処理物の層厚が厚くなるように、選別装置の処理能
力の目標値を求める。大型機種は小型機種に比べて最大
選別処理能力が大きいからである。
【0012】尚、層厚センサ以外の他の処理物量検出手
段、例えば処理物の重量を検出するセンサを用いた場合
も同様に、この処理物重量と穀稈供給量との両者に基づ
いて求める目標値を、脱穀選別対象や機種等の選別モー
ドに応じて異なる値として求めることにより選別精度を
適切に維持できる。
【0013】
【発明の効果】従って、扱室への穀稈供給量と揺動選別
板上の処理物量の両検出値に基づいて選別装置の処理能
力を適切に調節制御しながら、さらに、脱穀選別対象や
機種等の条件が異なっても、それらの各条件に応じて適
切な選別精度が維持されるようになった。
【0014】
【実施例】以下、本発明をいわゆる自脱型のコンバイン
に適用した場合における実施例を図面に基づいて説明す
る。
【0015】図2に示す自脱型のコンバインは、左右一
対のクローラ走行装置1、脱穀部2、操縦部3、刈取部
4等を備える。刈取部4は、分草具5、植立穀稈の引き
起こし装置6、刈り刃7を備え、刈り取られた穀稈は搬
送装置9によって脱穀部2のフィードチェーン16まで
搬送される。
【0016】動力伝達系は図3に示すように構成されて
いる。エンジンEの動力は、脱穀クラッチ10を介して
脱穀部2に伝達されると共に、走行クラッチ11及び油
圧式無段変速装置12を介してクローラ走行装置1のミ
ッション部13に伝達される。刈取部4には、ミッショ
ン部13から刈取クラッチ14を介して動力が伝達され
る。又、脱穀クラッチ10の入切状態を検出する脱穀ス
イッチSW1が設けられている。
【0017】脱穀部2は、図4に示すように、扱胴15
を収納する扱室A、刈取部4から供給される穀稈を搬送
するフィードチェーン16、排塵用の横断流ファン1
7、トウミ18と揺動選別板19とからなる選別装置
B、穀粒回収用の一番口20、及び、穀粒と藁屑との混
合物を回収するための二番口21を備えている。
【0018】扱室Aの下部には、扱胴15の下側外周部
に沿って脱穀処理物漏下用の受網22が設けられてい
る。受網22から漏下出来なかった処理物は受網22の
後端部より揺動選別板19に落下する。受け網22のフ
レーム後端部には、揺動選別板19上の処理物の層の厚
さを検出する処理物量検出手段としての層厚センサS1
が設けられている。
【0019】選別装置Bの揺動選別板19は、トウミ1
8の上方に位置するグレンパン23、その後方に位置す
るチャフシーブ24、その下方に位置するグレンシーブ
25等からなる。グレンシーブ25から漏下する穀粒は
揺動選別板19の下方に設けられた一番口20から回収
され、タンク等に貯溜される。又、チャフシーブ24の
後端やグレンシーブ25の後端から落下する穀粒と藁屑
との混合物は二番口21から回収されて揺動選別板19
に還元される。
【0020】チャフシーブ24は、図5に示すように、
処理物移送方向に並置された複数個の帯板状部材24a
の各々が、その中央部を支点として左右の側板に対して
回動自在に取り付けられたものである。そして各帯板状
部材24aの下端部に枢着された操作ロッド25を前後
方向に移動操作することによって、各帯板状部材24a
は同時に角度を変更される。その結果、帯板状部材24
aの隣合うもの同士の間隔t(以下、チャフシーブ開度
という)が変更調節できるように構成されている。
【0021】チャフシーブ開度を電気的に変更調節する
ためのシーブモータM1が設けられ、ギヤ式の連係機構
26、揺動アーム27、レリーズワイヤ28を介して前
記操作ロッド25に連結されている。図中、29はチャ
フシーブを閉じ側に復帰付勢するスプリング、S2は揺
動アーム27の回転角をチャフシーブ開度として検出す
るためのポテンショメータ式のチャフシーブ開度センサ
である。シーブモータM1は印加電圧の極性を変えるこ
とによって正転・逆転が切り換えられる。
【0022】選別装置Bのトウミ18は、揺動選別板1
9上の藁屑を吹き飛ばすためのものであり、その風力は
図4に示すように、ファンケースカバー18aの開度
(以下トウミ排風開度という)を変えることによって行
われる。つまり、トウミ排風開度を大きくするほどその
開口部から逃げる風量が増加し、揺動選別板19上の処
理物に及ぼす風力(以下トウミ風力という)が小さくな
る。
【0023】トウミ排風開度の調節は、図6に示すよう
に、トウミモータM2によって行われる。シーブモータ
M1と同様に印加電圧の極性を変えることによってトウ
ミモータM2を正転・逆転させると、連係機構30、揺
動アーム31、ロッド32、33を介してファンケース
カバー18aが開閉する。図中、S3は揺動アーム31
の回転角をトウミ排風開度として検出するためのポテン
ショメータ式のトウミ排風開度センサである。
【0024】選別装置Bは、以上のようにしてチャフシ
ーブ開度とトウミ排風開度が変更調節されることによ
り、その処理能力が変更調節される。これらの変更調節
は、図1に示すように、マイクロコンピュータを搭載し
た制御手段Hが司る。基本的には、扱室Aへの穀稈供給
量が多いほど、又、揺動選別板19上の処理物の層が厚
いほど選別装置Bの処理能力を大きくするように、即ち
チャフシーブ開度を大きく、トウミ排風開度を小さくす
るように自動制御が行われる。このようにして、揺動選
別板19上の処理物量(層の厚さ)を適正範囲に維持す
ることにより、適切な選別精度が維持されるようにして
いる。
【0025】扱室Aへの穀稈供給量は次のようにして検
出される。図7に示すように、フィードチェーン16の
上部に、搬送される穀稈を下方に押圧しフィードチェー
ン16とで挟持する機構が設けられている。即ち、枢支
軸Pにて搬送方向に連結された複数の押圧部材34a,
34bがコイルバネ34cにて各別に弾性付勢されてい
る。そして前から一番目の押圧部材34aと二番目の押
圧部材34bとの枢支軸Pの上方への変位を検出するポ
テンショメータS4が設けられている。
【0026】このポテンショメータ(以下、稈厚センサ
という)S4によってフィードチェーン16と押圧部材
34a,34bとの間に挟持される穀稈の厚さが検出さ
れる。そして、フィードチェーン16の搬送速度はほぼ
一定に保たれるので、稈厚センサS4の検出値は扱室A
への穀稈供給量に比例する。つまり、この稈厚センサS
4が扱室Aへの穀稈供給量を検出する穀稈供給量検出手
段として働く。稈厚センサS4の検出値は制御手段Hに
入力され、A/D変換されたのち0〜9の10段階の値
(以下、ワラレベルという)に分けられる。
【0027】揺動選別板19上の処理物、即ち、チャフ
シーブ24上に堆積した処理物の層の厚さは、前述の層
厚センサS1によって検出される。層厚センサS1は図
8に示すように、横軸芯周りに揺動自在に垂下されたセ
ンサバーTと、そのセンサバーTの後方(処理物の移送
方向)への回動角度を抵抗値に変換するポテンショメー
タPMからなる。
【0028】センサバーTは、処理物移送方向の下流部
T1が上流部T2より長い二股状に形成されている。処
理物の層が厚くなるほど、センサバーTの後方への回動
角度が大きくなるが、処理物の層の厚さが比較的小のと
きは下流部T1が処理物に接当し、処理物の層の厚さが
大になると上流部T2が処理物に接当するように構成さ
れている。
【0029】層厚センサS1の検出値(以下シーブ電圧
という)は0〜5ボルトのDC電圧として制御手段Hに
入力され、8ビットディジタル値(0〜255)にA/
D変換されたのち、後述するように0〜5の6段階の値
(以下、シーブレベルという)に分けられる。
【0030】上記のようにして得られたシーブレベル
は、選別装置Bの処理能力の調節制御のための情報とな
る他に、操縦部3に設けられたモニタ35にて表示さ
れ、又、警報にも用いられる。つまり、図1に示すよう
に、バーグラフ表示器35aによってレベル表示される
と共に、7セグメント表示器35bによって数値表示さ
れる。
【0031】モニタ35は文字表示器35c及びブザー
35dをも備えている。そして、シーブレベルが5にな
ると制御手段Hは、文字表示器35cに「シーブチュウ
イ!」と表示する。さらにこの状態が10秒以上続くと
「シーブケイホウ!」と表示すると共に、ブザー35d
にて警報を発する。作業者は、これらの警報に基づいて
走行速度を下げる等必要な処置を行い、処理物の層が厚
くなり過ぎて詰まり状態が発生するのを回避する。
【0032】又、操縦部3に選別モード切換スイッチS
W2が設けられ、この切換信号が図1に示すように、制
御手段Hに入力されている。選別モード切換スイッチS
W2は、7通りの選別モードの中から一つの選別モード
を選択するものである。7通りの選別モードは、大きく
は手動モード、稲モード、麦モードの3通りに分かれ
る。
【0033】手動モードを選択すれば、設定器(図示せ
ず)を用いてチャフシーブ開度及びトウミ排風開度を各
別に手動設定できる。稲モードには四つのモードがあ
り、イネ2が標準モード、イネ1は選別処理能力が最小
のモード、イネ3は高水分モード、イネ4は濡れモード
である。麦モードには二つのモードがあり、ムギ1が標
準モード、ムギ2は高水分モードである。
【0034】以上より、選別モード切換スイッチSW2
が、複数個の選別モード(上記稲モードと麦モードの6
通りの自動モード)の中から1つのモードを選択する選
別モード選択手段に対応する。そして、これら6通りの
自動モードの中から1つのモードが選択されると、制御
手段Hは各モード別に前述のワラレベル(扱室Aへの穀
稈供給量)及びシーブレベル(揺動選別板19上の処理
物の層の厚さ)に基づいてチャフシーブ開度及びトウミ
排風開度を自動調節する。制御の概略は図9の流れ図に
示す通りである。
【0035】メインルーチン(図示せず)から図9に示
す脱穀選別制御のサブルーチンがコールされると、先ず
シーブレベル判定の処理が行われる。これは、前述した
ように層厚センサS1の検出値(シーブ電圧)を5個の
しきい値により0、1、……、5の6段階の検出値(シ
ーブレベル)に分ける処理である。実際にはシーブ電圧
を一旦0〜255の8ビットディジタル値に変換したの
ち、そのディジタル値としきい値とを比較してシーブレ
ベルが判定される。
【0036】次に自動モードの起動条件をチェックす
る。即ち、脱穀スイッチSW1がオン(脱穀クラッチ1
0を接続した状態)で、且つ、選別モード切換スイッチ
SW2により自動モードが選択されていれば次の処理に
移るが、この条件が満たされていなければ何もせずにメ
インルーチンに戻る。つまり、この場合、得られたシー
ブレベルは前述のモニタ表示や警報にのみ用いられるこ
とになる。
【0037】自動モードの起動条件が満たされている場
合は、予め定められたテーブル(図示せず)に従って、
ワラレベルに応じたチャフ目標値及びトウミ目標値が決
定される。これらの目標値には、実際の制御量であるチ
ャフシーブ開度(単位はmm)及びトウミ排風開度(単
位はmm)が対応付けられ、ワラレベルが大きいほど、
即ち穀稈供給量が多いほど選別装置Bの処理能力を大き
くするように、即ちチャフシーブ開度を大きく、トウミ
排風開度を小さくするように決められている。
【0038】又、選別モード切換スイッチSW2により
選択されている選別モードによっても異なり、稲モー
ド、麦モード共にモード番号が大きい程(水分が多い
程)、選別装置Bの処理能力を大きくするように目標値
が決められている。
【0039】次に、シーブレベルに基づいてチャフ目標
値及びトウミ目標値の補正を行う。具体的な補正内容に
ついては説明を省略するが、端的に言えば、シーブレベ
ルが大きいほど、即ち処理物量が多いほど、選別装置B
の処理能力を上げる方向に目標値を補正する。
【0040】以上のようにして補正後のチャフ目標値及
びトウミ目標値が決定されると、図9の処理を終了しメ
インルーチンに戻る。メインルーチンでは、補正後のチ
ャフ目標値及びトウミ目標値に基づいてチャフシーブ開
度及びトウミ排風開度が調節される。つまり、制御手段
Hは、チャフ目標値とチャフシーブ開度センサS2の検
出値との比較に基づいてシーブモータM1を駆動制御
し、トウミ目標値とトウミ排風開度センサS3の検出値
との比較に基づいてトウミモータM2を駆動制御する。
【0041】結局、ワラレベルに応じて決定されたチャ
フ目標値及びトウミ目標値を層厚センサS1の検出値に
基づいて補正することにより、選別装置Bの処理能力を
フィードバック制御していることになる。その結果、揺
動選別板19上の処理物量(層の厚さ)が適正範囲に維
持され、適切な選別精度が維持される。
【0042】但し、上記の適正範囲は、選別モード切換
スイッチSW2により稲モードが選択されている場合と
麦モードが選択されている場合とで少しずらして、つま
り、麦モードでは稲モードより厚めにする必要がある。
麦は稲に比べて脱穀後の処理物に含まれる藁屑の割合が
多く穀粒の割合が少ないので、麦の場合の層厚センサS
1により検出される層厚を稲の場合より厚めに設定した
ほうが適切な選別精度が得られるからである
【0043】実際には、前述のシーブレベル判定におけ
るしきい値を稲モードと麦モードとで変えることによ
り、上記適正範囲を変えている。即ち、図10のテーブ
ルに示すように、6段階のシーブレベルに対応する層厚
センサS1の検出値(シーブ電圧)を稲モードより麦モ
ードのほうが少しずつ高くなるようにしている。
【0044】シーブ電圧は層厚センサS1のセンサバー
Tの後方への回動角度、即ち処理物の層厚に比例するの
で、同じシーブレベルであれば稲モードより麦モードの
ほうが処理物の層厚が厚いことになる。従って、シーブ
レベルに基づく目標値の補正演算が同じであれば、麦モ
ードは稲モードより厚めの適正範囲で層厚が維持される
ことになる。
【0045】以上より、前記制御手段Hは、稈厚センサ
S4の検出情報と層厚センサS1の検出情報との両者に
基づいて選別装置Bの処理能力の目標値を求め、且つ、
その目標値を前記ワラレベル(穀稈供給量)が同一でか
つ前記シーブレベル(処理物量)が同一であっても前記
選別モード切換スイッチSW2にて選択された各選別モ
ードに対応させて異なる値として求めて、選別装置Bの
処理能力をその求めた目標値に自動調節するように構成
されることになる。以下、別実施例について列記する。 選別モード選択手段は、上記実施例の選別モード切
換スイッチSW2に限らない。例えば、機種設定用のデ
ィップスイッチを設け、設定された機種に応じて選別装
置Bの処理能力の目標値を変更するようにしてもよい。
一般に、大型機種は小型機種に比べて最大選別処理能力
が大きいので、大型機種の上記目標値を小型機種の目標
値より大きめに設定したほうが適切な選別精度が得られ
るからである。これにより、異なる機種に対して脱穀選
別制御装置の兼用が容易になる。
【0046】 処理物量検出手段は上記実施例の層厚
センサに限らず、例えば、揺動選別板上の処理物の重量
を検出するセンサを設けてもよい。
【0047】 上記実施例の選別装置は、チャフシー
ブ開度と唐箕風力を調節することによりその処理能力を
調節するものであるが、チャフシーブの代わりに選別シ
ーブの濾過面積を調節する遮蔽板を出退させるタイプの
選別装置にも本発明は適用できる。又、自脱式のコンバ
インに限らず、全桿投入式のコンバインにも適用でき
る。
【0048】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るコンバインの脱穀選別装
置のブロック図
【図2】同じくコンバインの側面外観図
【図3】同じくコンバインの動力伝達系の説明図
【図4】同じくコンバインの脱穀部を示す透視図
【図5】選別装置のチャフシーブ開度調節機構の概略図
【図6】選別装置のトウミ排風開度調節機構の概略図
【図7】穀稈供給量検出手段とその周辺の側面図
【図8】処理物量検出手段その周辺の側面図
【図9】脱穀選別制御の流れ図
【図10】シーブレベル判定用テーブル
【符号の説明】
19 揺動選別板 B 選別装置 H 制御手段 S1 処理物量検出手段S4 穀稈供給量検出手段 SW2 選別モード選択手段

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 扱室(A)から供給される脱穀後の処理
    物を選別処理する選別装置(B)処理能力を自動調節
    する制御手段(H)が設けられた脱穀選別制御装置であ
    って、前記扱室(A)への穀稈供給量を検出する穀稈供給量検
    出手段(S4)と、前記選別装置(B)に備えられた揺
    動選別板(19)上の処理物量を検出する処理物量検出
    手段(S1)と、複数個の選別モードの中から1つの選
    別モードを選択する選別モード選択手段(SW2)とが
    設けられ、 前記制御手段(H)は、 前記穀稈供給量検出手段(S4)の検出情報と、前記処
    理物量検出手段(S1)の検出情報との両者に基づいて
    前記選別装置(B)の処理能力の目標値を求め、且つ、
    その目標値を前記穀稈供給量が同一でかつ前記処理物量
    が同一であっても前記選別モード選択手段(SW2)に
    て選択された各選別モードに対応させて異なる値として
    求めて、前記選別装置(B)の処理能力をその求めた目
    標値に自動調節するように構成されている 脱穀選別制御
    装置。
  2. 【請求項2】 前記処理物量検出手段(S1)が、前記
    揺動選別板(19)上の処理物の層の厚さを検出する層
    厚センサ(S1)である請求項1記載の脱穀選別制御装
    置。
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