JP2911542B2 - 穀粒選別装置の自動制御システム - Google Patents

穀粒選別装置の自動制御システム

Info

Publication number
JP2911542B2
JP2911542B2 JP12097990A JP12097990A JP2911542B2 JP 2911542 B2 JP2911542 B2 JP 2911542B2 JP 12097990 A JP12097990 A JP 12097990A JP 12097990 A JP12097990 A JP 12097990A JP 2911542 B2 JP2911542 B2 JP 2911542B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sorting
detection value
amount
grain
selection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP12097990A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0416118A (ja
Inventor
中島  茂
力 角
昇 伊藤
芳弘 川村
陽一 山根
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Agricultural Machinery Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Agricultural Machinery Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Agricultural Machinery Co Ltd filed Critical Mitsubishi Agricultural Machinery Co Ltd
Priority to JP12097990A priority Critical patent/JP2911542B2/ja
Publication of JPH0416118A publication Critical patent/JPH0416118A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2911542B2 publication Critical patent/JP2911542B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、コンバイン、ハーベスタ等が備える穀粒選
別装置の自動制御システムに関するものである。
[従来技術及び発明が解決しようとする課題] 一般に、この種穀粒選別装置においては、穀粒の量、
種類、状態等に応じて、唐箕の回転数、揺動選別体の目
塞ぎ量、フインの開度量等の選別条件を調整する必要が
あるが、従来これらの調整は、オペレータがいちいち手
作業で行つているため、面倒かつ煩雑である許りでな
く、調整忘れや調整間違いの惧れもあつた。そこで、上
記各選別条件の調整を、脱穀された穀粒の量を検知する
検知手段の検知値に基づいて自動的に行うことが提案さ
れる。しかるにこのものは、穀粒量の変化にのみ対応し
て選別条件を自動調整するため、穀粒の種類や状態の変
化に対応することができず、この結果、麦を選別する場
合やぬれ材を選別する場合には選別精度や選別効率が低
下する欠点があつた。
[課題を解決する手段] 本発明は、上記の如き実情に鑑み、これらの欠点を一
掃することができる穀粒選別装置の自動制御システムを
提供することを目的として創案されたものであつて、唐
箕、選別フイン、目塞ぎ板等の選別手段の選別条件を、
脱穀された被選別物の量を検知する選別量検知手段の検
知値に基づいて自動的に調整する選別自動制御手段を備
えてなる穀粒選別装置であつて、該穀粒選別装置に、被
選別物の種類や状態の選択して対応する選択信号を出力
する被選別物選択手段を設ける一方、選別自動制御手段
に、上記選択信号を入力するべく被選別物選択手段に連
繋され、入力した選択信号に基づいて前記選別手段の調
整範囲を切換える調整範囲切換制御手段を設けるにあた
り、該調整範囲切換制御手段は、前記選択信号に基づい
て最大となる検知値を決定し、該決定された最大検知値
を越える検知値の入力があつた場合に前記決定された最
大検知値を検知値とするように設定されていることを特
徴とするものである。
そして本発明は、この構成によつて、選別物の種類や
状態に対応する最適な選別条件下で選別を行うことによ
り選別精度および選別効率を向上できるようにしたもの
である。
[実施例] 次に、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
図面において、1は上扱ぎ式の脱穀機であつて、該脱穀
機1は、フイドチエン2、挟扼レール3、扱胴4、受網
5、唐箕6、処理胴7、排塵フアン8、一番漏斗9、二
番漏斗10、揚穀筒11、二番還元筒12、揺動選別体13等の
各種部材装置を用いて構成されていることは、何れも従
来通りである。
実施例においては、前記揺動選別体13は、受網5から
落ちた扱降し物を揺動選別するため、上下二段の揺動選
別部14、15と選別物移送終端側の揺動ラツク15cとを用
いて構成されている。受網5の下面には、上側揺動選別
部14の選別物移動始端側を左右に仕切るようゴム質弾性
体によつて形成された仕切板16が垂下され、そして該仕
切板16によつて仕切られた右側部は、選別室の左側に配
設された二番還元筒12の吐出口12aからの吐出物、左側
に配設された籾寄せ板17によつて無理に右側に寄せられ
る扱降し物、さらに受網5から大量に落下する扱降し物
の影響を可及的に受けることがない領域となつている。
そしてここに穀粒量感知フロート18が配設されている。
この穀粒量感知フロート18は、感知ロツド18a先端にフ
ロート部18bを設けたものであるが、フロート部18bの形
状としては、球状のものでも良いが、沈み込みを少なく
して精度の良い穀粒量検知をするには、第7図に示す如
く先端ほど大径になつたものであれば良く、さらに第8
図に示す如く底面が船底形状になつていればさらに良
い。
感知フロート18は、前後方向、感知ロツド18aの基端
が前側に延び、フロート部18bが後側に位置する姿勢、
つまり選別物の流れる方向を向いて配設されているが、
感知ロツド18aの基端部は、機枠1a側に揺動自在に支持
されている。つまり前記揺動選別体13の前端部と機枠1a
との間には、ゴム質弾性体によつて構成される塞ぎ板19
が介装されていて、選別物が漏れることが無いよう配慮
されているが、枠1aに貫通孔1bが穿設され、この貫通孔
1bにゴム質弾性体によつて形成されるボス支持体20が止
着されている。そしてこのボス支持体20のボス孔部に感
知ロツド18aが密嵌合状に貫通し、これによつて感知フ
ロート18は揺動自在に機体側に支持されている。また機
枠1aには、略コ字形のブラケツト1cが一体的に固着され
ているが、このブラケツト1cに穀粒量検知センサ21が取
付けられている。そしてこのセンサロツト21aが前記ボ
ス支持体20を貫通した感知ロツド18aの先端部に干渉
し、選別物量の変化に基づいた感知フロート18の上下揺
動変化を検知するようになつている。さらにブラケツト
1cには、ストツパガイド22が設けられているが、該スト
ツパガイド22には感知ロツド18aが遊嵌する長溝22aが穿
設されている。そして感知ロツド18aの左右方向の振止
めをして上下方向の振れガイドをすることになるが、さ
らに溝底(溝上端)位置は、感知ロツド18aが接当して
フロート部18bがこれ以上下がらない下限位置を決める
ものであるが、この位置は、揺動選別体13が揺動上端位
置に達したときよりも僅かに上方にあつて、揺動選別体
13に干渉することが無い位置となるように設定されてい
る。
前記唐箕6の唐箕軸6aは、機枠1aに回動自在に軸支さ
れるものであるが、唐箕軸6aの一端には変速プーリ23が
設けられている。この変速プーリ23には、図示しないエ
ンジン側の駆動プーリ、並びに従動プーリ24には伝動ベ
ルト6bが懸回されるが、従動プーリ24のプーリ軸24aに
揺動自在に軸支したテンシヨンアームに6aを揺動変位さ
せ、先端に設けたテンシヨンプーリ26によるベルト緊緩
調整を行うことで、変速プーリ23は、可動半プーリ23a
が弾機23bに抗して軸芯方向に移動し、これによつてプ
ーリ径が変化して無段の回転数調整ができる構成になつ
ている。そしてテンシヨンプーリ26の揺動は、テンシヨ
ンアーム26aのボス筒26bから突出するアーム26cを、後
述するインナワイヤ26dの押し引きにより揺動させるこ
とで行うようになつている。さらに唐箕軸6aの他端に
は、唐箕回転数検知センサ25が設けられている。尚、26
eはアウタ受けである。
また前記揺動選別体13には次のような配慮が成されて
いる。つまり上側揺動選別部14は、前記仕切板16によつ
て左右仕切られる選別始端側は無孔の波板によつて形成
される始端側選別部14aと選別フイン27を用いて構成さ
れる終端側選別部14bとによつて構成されている。この
選別フイン27の背面には、上下のピン27a、27bが左右両
端部から突出するように設けられているが、上側ピン27
a同志および下側ピン27b同志は、それぞれ上下の支持プ
レート27c、27dに回動自在に軸着されている。上側プレ
ート27cは、揺動選別体13の側板13aに固着されたブラケ
ツト13bに一体的に固着されており、下側プレート27dは
ブラケツト13bに前後方向摺動自在に支持されている。
このブラケツト13bには円弧状のガイド孔13cが穿設され
ているが、このガイド孔13cには、選別フイン27のうち
の一部選択されたもの(実施例では選別方向最も始端側
と終端側のもの)の下側ピン27bが遊嵌している。さら
に最も選別始端側の上側ピン27aの一端には揺動プレー
ト27eの基端部が一体的に固着されている。作動ピン27f
は、側板13aに穿設した円弧状のガイド孔13dを貫通し、
さらに機体側板1dに開設した窓1eを通つて機外に突出し
ており、この突出端とインナワイヤ27gが連結されてい
る。そしてインナワイヤ27gの後述する押し引き作動に
よつて、上側ピン27aが強制回動せしめられ、これによ
つて選別フイン27が上側ピン27aを支点として揺動し、
隣接する選別フイン27同志の間隙の開閉調整ができるよ
うになつている。尚、27hはアウタ受け、27iは復帰弾機
である。
また下側揺動選別部15は、選別始端側の波板によつて
形成される始端側選別部15aと選別終端側はクリンプ網2
8によつて構成される終端側選別部15bとによつて構成さ
れるが、前記波板は、左右側板13aに固定される固定板2
9と前後方向移動自在に取付けられる目塞ぎ板30とに分
割されている。つまり目塞ぎ板30は、その左右両側縁を
側板13aに設けたガイドレール13eにガイドされて前後方
向に移動できるようになつている。揺動選別体13の底板
13fには駆動モータ31が設けられているが、該駆動モー
タ31から減速部31aを経て出力される駆動ギア31bには、
目塞ぎ板30の底面にブラケツト30bを介して固着された
ラツク30aが噛合している。そして目塞ぎ板30は、後述
する駆動モータ31の正逆駆動によつて前後方向に移動
し、固定板29の下側に重合状に収納される位置からクリ
ンプ網28の上側を塞ぐ位置に変位移動できる構成になつ
ている。さらにブラケツト30bにはインナワイヤ30cの一
端が連結されている。このインナワイヤ30cの他端は、
前記側板13aに支持ブラケツト13fを介して支持される復
帰弾機30dに連結されているが、復帰弾機30dと並列して
目塞ぎ板30の変位量(塞ぎ量)を検知すべくストローク
センサを用いて構成される目塞ぎ量検知センサ32が設け
られている。尚、31cはラツクガイドである。
33は揚穀筒11に一体的に取付けられたブラケツトであ
つて、該ブラケツト33には第一、第二の揺動プレート3
4、35がそれぞれ支軸34a、35aを介して揺動自在に支持
されている。第一揺動プレート34には、前記唐箕6の回
転速度調整をするインナワイヤ26dが連結され、また第
二揺動プレート35には選別フイン27の開度量調整をする
ためのインナワイヤ27gが連動連結されている。さらに
両プレート34、35の周縁部にはギア34b、35bが刻設され
ているが、これらギア34b、35bは、それぞれ対応する駆
動モータ36、37の出力ギア36a、37aに噛合しており、駆
動モータ36、37の後述する駆動制御に基づいて、それぞ
れインナワイヤ26d、27gの押し引き作動が成され、唐箕
6の回転数調整、選別フイン27の開度量調整が自動的に
行われる構成になつている。さらにプレート35に突設し
たピン35cが、ブラケツト33に固設した検知センサ38の
センサロツド38aに連繋され、プレート35の揺動量検知
ができる構成になつており、これによつて検知センサ38
は、選別フイン27の開度量検知センサを構成している。
さらに両プレート34、35の揺動限界位置にはリミツトス
イツチ34d、35d、34e、35eがそれぞれ配設され、揺動限
界位置に達したことを検知する構成になつている。
次に、これら駆動モータ31、36、37の駆動制御の手順
についてブロツク回路図およびフローチヤート図を用い
て説明する。39はマイクロコンピユータユニツトを用い
て構成される制御部であつて、該制御部39には、前記穀
粒量検知センサ21、唐箕回転数検知センサ25、目塞ぎ板
量検知センサ32、フイン開度量検知センサ38等のセンサ
類、自動−手動を切換える切換えスイッチ40、作業条件
設定用スイツチ41、リミツトスイツチ34d、35d、34e、3
5e等のスイツチ類や設定器類が連結されている。そして
制御部39は、これらから入力した信号に基づいて後述す
るように前記各駆動モータ31、36、37等のアクチユエー
タ類に必要な制御指令を出力する構成になつている。
つまり制御部39は、エンジン始動に基づいてシステム
スタートを行い、そして初期設定が成される。そして前
記切換えスイッチ40が自動位置にセツトされていると判
断された場合に、制御システムのメインルーチンは、穀
粒量検知センサ21からの検知値に基づいたデータ処理を
行う検知値処理制御ルーチン、作業条件設定用スイッチ
41からのセツト信号に基づいたデータ処理を行う条件設
定処理ルーチン、これら処理されたデータおよび対応す
るセンサ32、38からの検知値に基づいて、選別フイン27
の開度量制御をするフイン開度量制御ルーチン、唐箕6
の回転数制御をする唐箕回転数制御ルーチン、目塞ぎ板
30の塞ぎ量制御をする目塞ぎ量制御ルーチンの各サブル
ーチンとしてプログラムされる。
まず検知値処理制御ルーチンについて、その手順を説
明する。このものでは、入力する穀粒検知値が、揺動選
別体13の揺動により常に変動するものであるため安定せ
ず、そこで一定時間Tの間において検知された穀粒量検
知値を平均化することによつて安定した穀粒量検知をし
ようとするものである。それには一定時間T内に入力し
た全ての検知値を平均化することも考えられるが、そう
すると制御部39において、メモリ量の大きなものが必要
になる。そこで実施例のものは簡略的な平均化をしてい
る。つまり任意の検知開始時から一定時間Tが経過する
までに入力した検知値hのうちの最大、最小の穀粒量検
知値hmax、hminを相加平均して算出(つまり「平均値=
(hmax+hmin)/2」として算出)し、このものを一次平
均値hとしてメモリする。そしてこの様にして一次平均
値hを最新のものについてn個まで登録し、既登録され
ているものの最古のデータ(つまりn+1個目のもの)
は棄てる。これら登録されるn個の一次平均値hを相加
平均して二次平均値H(以降、「穀粒量検知値H」とい
う)を算出(つまり「H=(h1+h2+・・・+hn)/n」
として算出)し、これを穀粒平均検知値Hとして以後の
制御に用いることになる。
次に条件設定処理ルーチンについて説明する。このも
のは、作業条件設定用スイツチ41がどの位置にセツトさ
れているかに基づいて適正な唐箕6の回転数変化範囲、
目塞ぎ板30の目塞ぎ量変化範囲、選別フイン27の開度量
変化範囲、並びにこれら変化範囲に対応するよう穀粒量
検知センサ21の検知値の演算処理がプログラムセツトが
成されている。つまり、作業条件設定用スイツチ41に
は、「稲(標準)」、「稲(濡れ材)」、「麦」の三種
類の茎稈選択ができるようになつている。通常条件の稲
を標準としてみると、例えば麦の場合には稈切れが多い
ものの選別性は良好であり、また稲が濡れ材の場合に
は、塊になりやすくかつ選別性が悪いものである等、条
件が種々異なつており、そこでこれら条件が考慮される
ことになる。まず選別フイン27の開度量Kについてみる
と、前記各茎稈の場合に対応できる広い範囲で開度量調
整ができるよう設定されているが、各茎稈の場合につい
ての選別フイン27の最大開度量としては、稲(標準)の
場合は、稲(濡れ材)の場合ほど大きい範囲までの開度
量が必要でなく、さらに麦の場合は、稲(標準)の場合
ほど大きい範囲までの開度量が必要でなく、そこで最大
開度量は、麦、稲(標準)、稲(濡れ材)の順で大きく
なるように設定する。また選別フイン27の最小開度量に
ついても選別性の観点から同様にして、麦、稲(標
準)、稲(濡れ材)の順で大きくなるように設定され、
この様にして各茎稈における選別フイン27の最小から最
大までの開度量調整範囲(KminからKmax)が予め設定さ
れる。
同様の観点から、唐箕6の回転数Pおよび目塞ぎ板30
の目塞ぎ量Dについて、各茎稈に対応させて最大から最
小までの回転数調整範囲(PminからPmax)および目塞ぎ
量調整範囲(DminからDmax)がそれぞれ予め設定されて
いる。
さらに条件設定処理ルーチンでは穀粒量検知センサ21
の検知範囲についてもプログラムセツトも成される。前
述したように穀粒量検知センサ21は、扱降し物の量を穀
粒量Hとして検知するものであるが、このものでは、選
択された穀粒種類に応じて最大検知値Hmaxが設定され
る。つまり穀粒量検知センサ21の最小から最大までの有
効検知範囲において最大検知値Hmaxが予め決定され(選
別性が悪いものほど小さい検知値が最大検知値Hmaxに決
定され)、そしてこの越えた検知値が入力しても、これ
は前記最大検知値Hmaxとして判断する構成になつてい
る。
そして作業条件設定用スイツチ41を、「稲(標
準)」、「稲(濡れ材)」、「麦」の何れかに選択セツ
トした場合に、前記対応する各調整範囲がセツトされ
る。これらセツトされた調整範囲、例えばこれが開度量
調整範囲であれば、この最大値Kmaxから最小値Kminまで
の変化量を穀粒量検知センサ21の最大の検知値Hmaxから
最小の検知値Hminまでの変化量とを対応させ、この様に
して条件設定処理ルーチンのプログラムがセツトされて
いる。
次に、フイン開度量制御ルーチンについて説明する。
このルーチンは、検知された穀粒量Hに対応させて選別
フイン27の開度量を調整するためにプログラミングされ
たものであつて、フイン開度量検知センサ38のフイン開
度量検知値Kと穀粒量検知値Hとの比較判断をする。そ
の場合に、安定制御をすべく不感帯ΔHが設けられてい
ることは勿論である。つまりフイン開度量検知値Kが、
不感帯ΔHを考慮した状態で、穀粒量検知値Hよりも大
きいか小さいかの判断が成される。そして、フイン開度
量検知値Kが大きい(K>H+ΔH)と判断された場合
には、フイン開度量調整用モータ37に対して、フイン開
度量を小さくする(つまりインナワイヤ27gを送り出
す)方向に駆動指令が出され、逆にフイン開度量検知値
Kが小さい(K<H−ΔH)と判断された場合には、フ
イン開度量調整用モータ37に対して、フイン開度量を大
きくする(つまりインナワイヤ27gを引張る)方向に駆
動指令が出力され、そして両検知値H、Kが一致する
(H−ΔH≦K≦H+ΔH)と判断された場合には、モ
ータ駆動の停止指令を出力し、この様にしてフイン開度
量の調整制御を、フイードバツク制御に基づいて行うよ
うになつている。
同様にして、唐箕6の回転数制御をする唐箕回転数制
御ルーチン、目塞ぎ板30の塞ぎ量制御をする目塞ぎ量制
御ルーチンが設定されている。
叙述のごとく構成された本発明の実施例において、選
別フイン27の開度量、唐箕6の回転数、目塞ぎ板30の塞
ぎ量等の選別条件は、穀粒量検知センサ21の検知値に基
づいて自動的に調整されるが、これらの調整範囲は、作
業条件設定用スイツチ41の選択セツト状態に基づいて切
換えられることになる。
この様に、本発明が実施されたものにあつては、穀粒
量検知センサ21の検知値に基づいて選別フイン27の開度
量、唐箕6の回転数、目塞ぎ板30の塞ぎ量を自動調整す
ることにより選別精度や選別効率の向上を計るものであ
るが、作業条件設定用スイツチ41の選択操作によつて穀
粒の種類や状態にも対応させることができる。従つて、
選別する穀粒量の変化にのみ基づいて選別条件を自動調
整するものの如く穀粒の種類や状態の変化に伴つて選別
精度や選別効率が低下することなく、常に最適な選別条
件下で選別作業を行い得て、この結果、麦を選別する場
合やぬれ材を選別する場合の選別精度や選別効率を向上
できる。
しかもこの場合に、被選別物の選択に対応して最大検
知値が決定され、これを越えた異常な検知値が入力した
場合に、この異常な検知値による選別が行われることな
く、前記被選択物に対応して決定された最大検知値によ
る穏やかな選別がなされることになつて、異常状態での
選別がなされてしまうことを回避して選別制度を向上す
ることができる。
また本実施例においては、穀粒量検知センサ21の検知
値を平均化処理し、該平均化処理された値Hに基づいて
選別フイン27、唐箕6、目塞ぎ板30の作動制御を行うべ
く構成されるので、穀粒量検知センサ21の検知値をその
まま用いて制御する場合のように上記各部が急激に作動
するような不具合はなく、円滑な制御で精度の高い選別
を行うことができる。
尚、本発明は、前記実施例に限定されないものである
ことは勿論であつて、例えば第27図に示す第二実施例の
様に構成すれば、部品点数の削減および構造の簡略化を
計ることができる。即ち、第二実施例は、単一の揺動プ
レート34に、唐箕6の回転速度調整をするインナワイヤ
26dと、選別フイン27の開度量調整をするためのインナ
ワイヤ27gとを連動連結することによつて、揺動プレー
ト35および駆動モータ37を不要とするが、さらにこのも
のでは、検知センサ38の検知に基づいて唐箕6および選
別フイン27を連動制御することによつて、唐箕回転数検
知センサ25も不要とすることができる。
[作用効果] 以上要するに、本発明は叙述の如く構成されたもので
あるから、選別量検知手段の検知値に対応して唐箕、選
別フイン、目塞ぎ板等の選別手段の選別条件を自動調整
することにより選別精度や選別効率の向上を計るもので
あるが、被選別物選択手段における選択操作によつて被
選別物の種類や状態にも対応させることができる。従つ
て、被選別物の量にのみ基づいて選別条件を自動調整す
るものの如く被選別物の種類や状態の変化に伴つて選別
精度や選別効率が低下することなく、適正な選別条件下
で選別作業を行い得て、麦を選別する場合やぬれ材を選
別する場合等における選別精度や選別効率を向上でき
る。しかもこの場合に、被選別物の選択に対応して最大
検知値が決定され、これを越えた異常な検知値が入力し
た場合に、この異常な検知値による選別が行われること
なく、前記被選択物に対応して決定された最大検知値に
よる穏やかな選別がなされることになつて、異常状態で
の選別がなされてしまうことを回避して選別制度を向上
することができる。
【図面の簡単な説明】
図面は、本発明に係る穀粒選別装置の自動制御システム
の実施例を示したものであつて、第1図は脱穀機の内部
側面図、第2図は同上内部平面図、第3図は同上正面
図、第4図は穀粒量感知フロートの取付状態を示す要部
平面図、第5図は同上縦断面図、第6図は同上背面図、
第7図A,Bはそれぞれ穀粒量感知フロートの断面図、第
8図A,Bは他例を示す同上断面図、第9図は唐箕の駆動
機構を示す横断面図、第10図は同上側面図、第11図は選
別フインの側面図、第12図は同上一部切欠き平面図、第
13図は目塞ぎ板の側面図、第14図は同上要部平面図、第
15図は同上縦断面図、第16図はストロークセンサの取付
状態を示す平面図、第17図は同上側面図、第18図A,B,C
はそれぞれブラケツトの正面図、平面図、側面図、第19
図は制御機構の概略構成を示すブロツク図、第20図はメ
インルーチンのフローチヤート、第21図は検知値処理制
御ルーチンのフローチヤート、第22図は条件設定処理ル
ーチンのフローチヤート、第23図はフイン開度量制御ル
ーチンのフローチヤート、第24図は検知値とフイン開度
の関係を示すグラフ、第25図は唐箕回転数制御ルーチン
のフローチヤート、第26図は目塞ぎ量制御ルーチンのフ
ローチヤート、第27図A,B,Cは第二実施例を示すブラケ
ツトの正面図、平面図、側面図である。 図中、1は脱穀機、6は唐箕、13は揺動選別体、21は穀
粒量検知センサ、27は選別フイン、30は目塞ぎ板、39は
制御部、41は作業条件設定用スイツチである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川村 芳弘 島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番 地1 三菱農機株式会社内 (72)発明者 山根 陽一 島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番 地1 三菱農機株式会社内 (56)参考文献 実開 昭60−168343(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A01F 12/32,12/48

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】唐箕、選別フイン、目塞ぎ板等の選別手段
    の選別条件を、脱穀された被選別物の量を検知する選別
    量検知手段の検知値に基づいて自動的に調整する選別自
    動制御手段を備えてなる穀粒選別装置であつて、該穀粒
    選別装置に、被選別物の種類や状態の選択して対応する
    選択信号を出力する被選別物選択手段を設ける一方、選
    別自動制御手段に、上記選択信号を入力するべく被選別
    物選択手段に連繋され、入力した選択信号に基づいて前
    記選別手段の調整範囲を切換える調整範囲切換制御手段
    を設けるにあたり、該調整範囲切換制御手段は、前記選
    択信号に基づいて最大となる検知値を決定し、該決定さ
    れた最大検知値を越える検知値の入力があつた場合に前
    記決定された最大検知値を検知値とするように設定され
    ていることを特徴とする穀粒選別装置の自動制御システ
    ム。
JP12097990A 1990-05-10 1990-05-10 穀粒選別装置の自動制御システム Expired - Lifetime JP2911542B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12097990A JP2911542B2 (ja) 1990-05-10 1990-05-10 穀粒選別装置の自動制御システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12097990A JP2911542B2 (ja) 1990-05-10 1990-05-10 穀粒選別装置の自動制御システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0416118A JPH0416118A (ja) 1992-01-21
JP2911542B2 true JP2911542B2 (ja) 1999-06-23

Family

ID=14799779

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12097990A Expired - Lifetime JP2911542B2 (ja) 1990-05-10 1990-05-10 穀粒選別装置の自動制御システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2911542B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2637638B2 (ja) * 1991-06-17 1997-08-06 株式会社クボタ 脱穀選別制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0416118A (ja) 1992-01-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2911542B2 (ja) 穀粒選別装置の自動制御システム
JP2524670Y2 (ja) 穀粒選別装置における被選別物量検知体
JP2511662Y2 (ja) 穀粒選別装置における被選別物量検知体構造
JP3170252B2 (ja) 脱穀機における穀粒選別装置
JP2542324Y2 (ja) コンバインにおける穀粒選別部の制御装置
JP2573896Y2 (ja) コンバインの選別装置
JPH0416119A (ja) 穀粒選別装置
JP3181489B2 (ja) 脱穀機の選別装置
JP3245323B2 (ja) 脱穀機における層厚さ検出センサの配設構造
JP2871129B2 (ja) コンバインにおける穀粒選別部の制御装置
JP2006320268A (ja) コンバインにおける選別装置
JPH02257807A (ja) コンバインの選別制御装置
JP3194847B2 (ja) 脱穀機における処理物の層厚さ検出装置
JP3295980B2 (ja) コンバインの脱穀揺動選別装置
JP2531210Y2 (ja) 穀粒選別装置における被選別物量検知体構造
JP2006109736A (ja) コンバインの穀粒搬出構造
JP2922696B2 (ja) コンバインにおける穀粒選別部の制御装置
JP2539068B2 (ja) 脱穀機
JP2726358B2 (ja) 脱穀選別制御装置
KR101762412B1 (ko) 수확기의 선별 조절 장치
JP3392972B2 (ja) コンバインの選別部
JPH10150841A (ja) 脱穀機における穀粒選別装置
JP2523137Y2 (ja) 脱穀機における揺動選別装置
JP2000245248A (ja) コンバイン
JP2531209Y2 (ja) 穀粒選別装置における被選別物量検知体構造