JP2613696B2 - 脱穀選別制御装置 - Google Patents

脱穀選別制御装置

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JP2613696B2
JP2613696B2 JP3059850A JP5985091A JP2613696B2 JP 2613696 B2 JP2613696 B2 JP 2613696B2 JP 3059850 A JP3059850 A JP 3059850A JP 5985091 A JP5985091 A JP 5985091A JP 2613696 B2 JP2613696 B2 JP 2613696B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、選別装置に備えられた
揺動選別板上の処理物の層の厚さを検出する処理物量検
出手段の検出値と扱室への穀稈供給量を検出する穀稈供
給量検出手段の検出値とに基づいて、前記選別装置の処
理能力を調節する制御手段が設けられた脱穀選別制御装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】コンバイン等の脱穀選別装置において、
車速センサや稈厚センサ等の穀稈供給量検出手段によっ
て検出される穀稈供給量に比例して選別装置の処理能力
を調節することが従来から行われている。さらに、最近
では揺動選別板上の処理物の層の厚さを直接検出する処
理物量検出手段を設け、その検出値を併用することによ
り、選別装置の処理能力をより適切に調節するように改
良した脱穀選別制御装置が提案されている(例えば特願
平2−402532号参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この場合、穀稈供給量
検出手段の検出値に基づいて行われる制御は開ループ制
御であり、処理物量検出手段の検出値に基づいて行われ
る制御は閉ループ制御である。一般に閉ループ制御は偏
差を零にするように制御するだけで外乱の種類やそれが
加わる場所に無関係にその影響を打ち消すことができる
点で優れているが、むだ時間(制御遅れ時間)に起因し
て制御が不安定になる虞がある。一方、開ループ制御
は、むだ時間のために制御が不安定になることはない
が、外乱の形が予め予想できる場合しか、その影響を打
ち消すことができない。
【0004】コンバイン等の脱穀選別制御においては、
選別装置の処理能力を揺動選別板上の処理物の層の厚さ
に応じて調節することが必要であるが、その処理物層の
厚さを精度良く直接検出することが難しい。一方、処理
物層の厚さは、他の条件が一定であれば、穀稈供給量に
比例して増減すると考えられる。
【0005】かかる理由から、コンバイン等の脱穀選別
制御においては、穀稈供給量検出手段の検出値に基づく
制御を主に、処理物量検出手段の検出値に基づく制御を
従にして行うことが望ましいと考えられる。又、処理物
量が多くなりすぎて詰まり状態が発生することがないよ
うにすることも脱穀選別制御においては重要な課題であ
る。
【0006】本発明は、かかる実情に鑑みて為されたも
のであって、その目的は、上記のような穀稈供給量検出
手段の検出値と処理物量検出手段の検出値に基づく脱穀
選別制御を効果的に行い、詰まり状態が発生しないよう
にすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する為の
本発明による脱穀選別制御装置は、選別装置に備えられ
た揺動選別板上の処理物の層の厚さを検出する処理物量
検出手段の検出値と扱室への穀稈供給量を検出する穀稈
供給量検出手段の検出値とに基づいて、前記選別装置の
処理能力を調節する制御手段が設けられた脱穀選別制御
装置であって、前記制御手段は、前記穀稈供給量検出手
段の検出値に基づいて、穀稈供給量が大なる程前記選別
装置の処理能力の目標値を増大側に設定して、その目標
値に基づいて前記選別装置の処理能力を調節し、前記処
理物量検出手段の検出値が所定値以上のときにその検出
値に応じて、前記処理物の層の厚さが大なる程前記目標
値を増大側に補正し、補正後の目標値に基づいて前記選
別装置の処理能力を調節するように構成されている点に
ある。
【0008】
【作用】本発明の特徴構成によれば、制御手段は、先
ず、穀稈供給量検出手段の検出値に基づいて選別装置の
処理能力の目標値を増大側に設定して、その目標値に基
づいて選別装置の処理能力を調節する。そして、処理物
量検出手段の検出値が所定値以上のとき、つまり、揺動
選別板上の処理物の層の厚さが厚くて、穀稈供給量検出
手段の検出値に基づく調節だけでは適正に選別できず、
詰まり状態が発生するおそれがあるような場合には、そ
の処理物量検出手段の検出値に応じて、処理物の層の厚
さが大なる程目標値を増大側に補正し、補正後の目標値
に基づいて選別装置の処理能力を調節する。
【0009】処理物量検出手段の検出値が所定値以上の
ときとは、揺動選別板上の処理物の層の厚さが所定レベ
ル以上のときである。処理物の詰まり状態を回避して安
全領域で選別装置を作動させるには、処理物の層の厚さ
が所定レベル未満であることが望ましいので、処理物量
検出手段の検出値に応じて、選別装置の処理能力を高め
る方向にその目標値を補正するのである。
【0010】
【発明の効果】従って、本発明の脱穀選別制御装置によ
れば、むだ時間のために制御が不安定になる虞がない、
穀稈供給量検出手段の検出値に基づく開ループ制御を主
にしながら、処理物量検出手段の検出値に基づく閉ルー
プ制御を効果的に併用することにより、処理物の詰まり
状態を回避して安全領域で選別装置を作動させることが
できるものとなった。つまり、制御の安定度及び安全性
の高い脱穀選別制御装置を得るに至った。
【0011】
【実施例】以下、本発明をいわゆる自脱型のコンバイン
に適用した場合における実施例を図面に基づいて説明す
る。
【0012】図2に示すように、自脱型のコンバイン
は、左右一対のクローラ走行装置1、脱穀部2、及び、
搭乗操縦部3を備えた機体Vと、その機体Vの前部にお
いて駆動昇降自在に取り付けられた刈取前処理部4とか
らなる。刈取前処理部4は、先端部に付設された分草具
5、圃場の穀稈を引き起こす引き起こし装置6、引き起
こした穀稈の株元を切断する刈り刃7、及び、刈り取っ
たり穀稈を脱穀部2のフィードチェーン16まで搬送す
る搬送装置9を備えている。
【0013】動力伝達系を図3に示す。機体Vに搭載さ
れたエンジンEの出力は、ベルトテンション式の脱穀ク
ラッチ10を介して脱穀部2に伝達されると共に、ベル
トテンション式の走行クラッチ11及び走行用の油圧式
無段変速装置12を介してクローラ走行装置1のミッシ
ョン部13に伝達される。ミッション部13に伝達され
た出力の一部は、ベルトテンション式の刈り取りクラッ
チ14を介して刈取前処理部4に伝達される。尚、脱穀
クラッチ10の入切状態を検出する脱穀スイッチSW1
が設けられている。
【0014】脱穀部2は、図4に示すように、扱胴15
を収納する扱室A、刈取前処理部4から供給される穀稈
を搬送するフィードチェーン16、排塵用の横断流ファ
ン17、トウミ18と揺動選別板19とからなる選別装
置B、穀粒回収用の一番口20、及び、穀粒と藁屑との
混合物を回収するための二番口21を備えている。
【0015】扱室Aの下部には、扱胴15の下側外周部
に沿って脱穀処理物漏下用の受網22が設けられてい
る。受網22から漏下出来なかった処理物は受網22の
後端部より揺動選別板19に落下する。受け網22のフ
レーム後端部には、揺動選別板19上の処理物の層の厚
さを検出する処理物量検出手段としての層厚センサS1
が設けられている。
【0016】選別装置Bの揺動選別板19は、トウミ1
8の上方に位置するグレンパン23、その後方に位置す
るチャフシーブ24、その下方に位置するグレンシーブ
25等からなる。グレンシーブ25から漏下する穀粒は
揺動選別板19の下方に設けられた一番口20から回収
され、タンク等に貯溜される。又、チャフシーブ24の
後端やグレンシーブ25の後端から落下する穀粒と藁屑
との混合物は二番口21から回収されて揺動選別板19
に還元される。
【0017】チャフシーブ24は、図5に示すように、
処理物移送方向に並置された複数個の帯板状部材24a
の各々が、その中央部を支点として左右の側板に対して
回動自在に取り付けられたものである。そして各帯板状
部材24aの下端部に枢着された操作ロッド25を前後
方向に移動操作することによって、各帯板状部材24a
は同時に角度を変更される。その結果、帯板状部材24
aの隣合うもの同士の間隔t(以下、チャフシーブ開度
という)が変更調節できるように構成されている。
【0018】チャフシーブ開度を電気的に変更調節する
ためのシーブモータM1が設けられ、ギヤ式の連係機構
26、揺動アーム27、レリーズワイヤ28を介して前
記操作ロッド25に連結されている。図中、29はチャ
フシーブを閉じ側に復帰付勢するスプリング、S2は揺
動アーム27の回転角をチャフシーブ開度として検出す
るためのポテンショメータ式のチャフシーブ開度センサ
である。シーブモータM1は印加電圧の極性を変えるこ
とによって正転・逆転が切り換えられる。
【0019】選別装置Bのトウミ18は、揺動選別板1
9上の藁屑を吹き飛ばすためのものであり、その風力は
図4に示すように、ファンケースカバー18aの開度
(以下トウミ排風開度という)を変えることによって行
われる。つまり、トウミ排風開度を大きくするほどその
開口部から逃げる風量が増加し、揺動選別板19上の処
理物に及ぼす風力(以下トウミ風力という)が小さくな
る。
【0020】トウミ排風開度の調節は、図6に示すよう
に、トウミモータM2によって行われる。シーブモータ
M1と同様に印加電圧の極性を変えることによってトウ
ミモータM2を正転・逆転させると、連係機構30、揺
動アーム31、ロッド32、33を介してファンケース
カバー18aが開閉する。図中、S3は揺動アーム31
の回転角をトウミ排風開度として検出するためのポテン
ショメータ式のトウミ排風開度センサである。
【0021】選別装置Bは、以上のようにしてチャフシ
ーブ開度とトウミ排風開度が変更調節されることによ
り、その処理能力が変更調節される。これらの変更調節
は、図1に示すように、マイクロコンピュータを搭載し
た制御手段Hが司る。基本的には、扱室Aへの穀稈供給
量が多いほど、又、揺動選別板上19の処理物の層が厚
いほど選別装置Bの処理能力の目標値を増大側に設定し
て、その目標値になるようにチャフシーブ開度調節用の
シーブモータM1とトウミ排風開度調節用のトウミモー
タM2とを作動させて、選別装置Bの処理能力を調節す
る。
【0022】扱室Aへの穀稈供給量は次のようにして検
出される。図7に示すように、フィードチェーン16の
上部に、搬送される穀稈を下方に押圧しフィードチェー
ン16とで挟持する機構が設けられている。即ち、枢支
軸Pにて搬送方向に連結された複数の押圧部材34a,
34bがコイルバネ34cにて各別に弾性付勢されてい
る。そして前から一番目の押圧部材34aと二番目の押
圧部材34bとの枢支軸Pの上方への変位を検出するポ
テンショメータS4が設けられている。
【0023】このポテンショメータ(以下、稈厚センサ
という)S4によってフィードチェーン16と押圧部材
34a,34bとの間に挟持される穀稈の厚さが検出さ
れる。そして、フィードチェーン16の搬送速度はほぼ
一定に保たれるので、稈厚センサS4の検出値は扱室A
への穀稈供給量に比例する。つまり、この稈厚センサS
4が扱室Aへの穀稈供給量を検出する穀稈供給量検出手
段として働く。稈厚センサS4の検出値は制御手段Hに
入力され、A/D変換されたのち0〜9の10段階の値
(以下、ワラレベルという)に分けられる。
【0024】揺動選別板19上の処理物、詳しくは、チ
ャフシーブ24上に堆積した処理物の層の厚さは、前述
の層厚センサS1によって検出される。層厚センサS1
は図8に示すように、横軸芯周りに揺動自在に垂下され
たセンサバーTと、そのセンサバーTの後方(処理物の
移送方向)への回動角度を抵抗値に変換するポテンショ
メータPMからなる。
【0025】センサバーTは、処理物移送方向の下流部
T1が上流部T2より長い二股状に形成されている。処
理物の層が厚くなるほど、センサバーTの後方への回動
角度が大きくなるが、処理物の層の厚さが比較的小のと
きは下流部T1が処理物に接当し、処理物の層の厚さが
大になると上流部T2が処理物に接当するように構成さ
れている。
【0026】層厚センサS1の検出値(以下シーブ電圧
という)は0〜5ボルトのDC電圧として制御手段Hに
入力され、8ビットディジタル値(0〜255)にA/
D変換されたのち、後述するように0〜5の6段階の値
(以下、シーブレベルという)に分けられる。
【0027】上記のようにして得られたシーブレベル
は、選別装置Bの処理能力の調節制御のための情報とな
る他に、搭乗操縦部3に設けられたモニタ35にて表示
され、又、警報にも用いられる。つまり、図1に示すよ
うに、バーグラフ表示器35aによってレベル表示され
ると共に、7セグメント表示器35bによって数値表示
される。
【0028】モニタ35は文字表示器35c及びブザー
35dをも備えている。そして、シーブレベルが5にな
ると制御手段Hは、文字表示器35cに「シーブチュウ
イ!」と表示する。さらにこの状態が10秒以上続くと
「シーブケイホウ!」と表示すると共に、ブザー35d
にて警報を発する。作業者は、これらの警報に基づいて
走行速度を下げる等必要な処置を行い、処理物の層が厚
くなり過ぎて詰まり状態が発生するのを回避する。
【0029】又、搭乗操縦部3に選別モード切換スイッ
チSW2が設けられ、この切換信号が図1に示すよう
に、制御手段Hに入力されている。選別モード切換スイ
ッチSW2は、7通りの選別モードの中から一つの選別
モードを選択するものである。7通りの選別モードは、
大きくは手動モード、稲モード、麦モードの3通りに分
かれる。
【0030】手動モードを選択すれば、設定器(図示せ
ず)を用いてチャフシーブ開度及びトウミ排風開度を各
別に手動設定できる。稲モードには四つのモードがあ
り、イネ2が標準モード、イネ1は選別処理能力が最小
のモード、イネ3は高水分モード、イネ4は濡れモード
である。麦モードには二つのモードがあり、ムギ1が標
準モード、ムギ2は高水分モードである。
【0031】これら6通りの自動モード(稲モード及び
麦モード)が選択されると、制御手段Hは各モード別に
前述のワラレベル(扱室Aへの穀稈供給量)及びシーブ
レベル(揺動選別板19上の処理物の層の厚さ)に基づ
いてチャフシーブ開度及びトウミ排風開度を自動調節す
る。以下、この自動調節制御について流れ図を参照しな
がら説明する。
【0032】図9に示す脱穀選別制御の処理ルーチン
は、ワラレベル及びシーブレベルに基づいてチャフシー
ブ開度の目標値(以下、チャフ目標値という)及びトウ
ミ排風開度の目標値(以下、トウミ目標値という)を決
定するサブルーチンである。メインルーチン(図示せ
ず)から、このサブルーチンがコールされると、先ずシ
ーブレベル判定の処理が行われる。このシーブレベル判
定処理のサブルーチンを図10乃至図12に示す。
【0033】図10に示す処理では、前述のように、層
厚センサS3の検出値(シーブ電圧)から0〜5の6段
階のシーブレベルを得る。実際にはシーブ電圧を一旦0
〜255の8ビットディジタル値に変換したのち、その
ディジタル値に基づいてシーブレベルが判定されるが、
図ではわかりやすくするために各しきい値をシーブ電圧
で示している。
【0034】図11の処理では、約1秒間連続してシー
ブレベルが前回値(OLD)と異なるときに初めてその
シーブレベルを有効とする。従って、カウンタには約1
秒間に相当する初期値が代入される。
【0035】図12の処理では、シーブレベルの変化が
上昇から下降に転じたときにピークを記憶しておくため
のフラグLVL3,LVL4,LVL5がセット・リセ
ットされる。シーブレベルのピーク5、4、3に対応し
て夫々フラグLVL5,LVL4,LVL3がセット
(他はリセット)され、シーブレベルが2以下になった
時に全てリセットされる。これらのフラグLVL3,L
VL4,LVL5は後述する補正処理で用いられる。
【0036】図9に戻り、シーブレベル判定処理が終わ
ると、次に自動モードの起動条件をチェックする。即
ち、脱穀スイッチSW1がオン(脱穀クラッチ10を入
れた状態)で、且つ、選別モード切換スイッチSW2に
より自動モード(手動モード以外のモード)が選択され
ていれば次の処理に移るが、この条件が満たされていな
ければ何もせずにメインルーチンに戻る。つまり、この
場合、得られたシーブレベルは前述のモニタ表示や警報
にのみ用いられることになる。
【0037】自動モードの起動条件が満たされている場
合は、ワラレベルに基づいて図13、図14のテーブル
に従ってチャフ目標値CH及びトウミ目標値TOが設定
される。実際の制御量であるチャフシーブ開度(単位は
mm)とチャフ目標値CHとの関係は図15の通りであ
る。同様にトウミ排風開度(単位はmm)とトウミ目標
値TOとの関係は図16のようになる。尚、図13乃至
16のテーブルは一例であって、機種が異なればテーブ
ルの内容は異なる。又、これらのテーブルは前述の二番
口21から回収されて揺動選別板19に還元される処理
物量をも考慮して実験等に基づいて定められている。
【0038】次に、シーブレベルに基づいてチャフ目標
値CH及びトウミ目標値TOの補正を行う。但し、先ず
シーブレベルがゼロかどうかをチェックし、ゼロであれ
ば補正は行わない。つまり、シーブ電圧が0.5ボルト
以下であれば、ワラレベルのみに基づいてチャフシーブ
開度及びトウミ排風開度が決定される。
【0039】シーブレベルがゼロでなければ、次にイネ
4モード(濡れモード)か否かを判断する(図9後
半)。イネ4モードが選択されていれば、図17に示す
イネ4モード補正の処理が実行される。つまり、シーブ
レベルが2以上であればチャフ目標値CH及びトウミ目
標値TOを共に7にする。これは、処理物の詰まり状態
を回避すべく、チャフ開度及びトウミ風力を最大(選別
装置Bの処理能力を最大)にすることを意味する。シー
ブレベルが1のときは補正を行わない。
【0040】イネ4モード以外のモードが選択されてい
れば、図18及び図19に示す通常モード補正の処理が
実行される。このとき、図12の処理でセット・リセッ
トされたフラグLVL3,LVL4,LVL5を用いて
場合分けされる。図中、CH4及びCH3には、夫々シ
ーブレベルが4及び3のときのチャフ目標値CHの補正
後の値が代入される(図18の(イ)及び図19の
(ロ))。
【0041】LVL5が1のとき、図18に示すよう
に、チャフ目標値CH及びCH4が共に5未満であれば
チャフ目標値CHに5が代入され、それ以外は7(最大
値)が代入される。又、トウミ目標値TOには無条件に
7(最大値)が代入される。LVL4が1のとき、チャ
フ目標値CHが4未満であれば4が代入され、4以上で
あれば1が加算される。さらにCH3以下であればCH
3に1を加算した値が代入される。トウミ目標値TOに
は無条件に7(最大値)が代入される。LVL3が1の
ときは、図19に示すように、チャフ目標値CHに1が
加算される。トウミ目標値TOは補正されない。
【0042】前述したように、フラグLVL5,LVL
4,LVL3はシーブレベルの変化が上昇から下降に転
じたときのピークを記憶しておくためのものであって、
シーブレベルが2以下になるまでリセットされない。従
って、上記のフラグLVL3,LVL4,LVL5によ
って場合分けされた各補正演算はシーブレベルが2以下
になるまで維持される。
【0043】通常モード補正における以上の処理は、穀
稈検出手段S4の検出値(ワラレベル)に基づいて設定
された目標値を、処理物量検出手段S1の検出値(シー
ブレベル)が所定値(3)以上のときにその検出値
(3、4、5)に応じて補正する処理であるといえる。
そして、各補正演算は、処理物量検出手段S1の検出値
が大なる程目標値を増大側に補正して、選別装置Bの処
理能力を高める方向に行われている。処理物の詰まり状
態を回避すべく、シーブレベルが1又は2の安全な領域
に早く戻すためにこの様に行う。
【0044】フラグLVL5,LVL4,LVL3のい
ずれもセットされていないときは、ワラレベルをチェッ
クし、ワラレベルがゼロでなければチャフ目標値CH及
びトウミ目標値TOの補正処理を行わずに図9のルーチ
ンに戻る(図19参照)。ワラレベルがゼロであれば、
刈り終わりモードにおけるチャフ目標値CHのみの補正
が実行される。即ち、稲モードであれば3を、麦モード
であれば2を代入し、さらにシーブレベルが1の状態が
6秒以上続けば1を代入する。つまり、刈り終わりで選
別処理の精度が下がらないようにチャフシーブ開度を絞
るのである。
【0045】以上のようにして補正後のチャフ目標値C
H及びトウミ目標値TOが決定されると、図9の脱穀選
別制御の処理を終了しメインルーチン(図示せず)に戻
る。メインルーチンでは、補正後のチャフ目標値CH及
びトウミ目標値TOに基づいてチャフシーブ開度及びト
ウミ排風開度が調節される。
【0046】つまり、制御手段Hは、チャフ目標値CH
に基づいて、図1に示す如くチャフシーブ開度センサS
2の検出値をフィードバック量としてシーブモータM1
を駆動制御する。同様に、トウミ目標値TOに基づいて
トウミ排風開度センサS3の検出値をフィードバック量
としてトウミモータM2を駆動制御する。
【0047】以下、別実施例について列記する。上記実
施例では、穀稈供給量検出手段として、フィードチェー
ンで搬送される穀稈の厚みを検出する稈厚センサを用い
たが、車速(走行速度)を検出するセンサで代用しても
よい。一般に同一圃場内であれば、車速に比例した刈り
取り量即ち穀稈供給量が得られるからである。又、処理
物量検出手段としては、実施例の層厚センサに限らず、
揺動選別板上の処理物の重量を検出する手段等も考えら
れる。
【0048】上記実施例において目標値を決めるための
各テーブルや、補正演算及びその補正値、補正の有無を
決めるしきい値(所定値)等の具体的な値は、本発明を
適用する対象に応じて変更し得るものである。
【0049】本実施例の選別装置Bは、チャフシーブ開
度と唐箕風量を調節することによりその処理能力を調節
するよるものであるが、チャフシーブ開度や唐箕風量を
調節するための具体構成は各種変更できる。又、本発明
は下記のような種々の方式の処理能力調節を行う選別装
置にも適用できる。 揺動選別板の揺動周期(揺動速度)を変える方式。 揺動選別板の傾斜角を変える方式。 チャフシーブ、グレンシーブ等の濾過面積を調節す
る遮蔽板を出退させる方式。 選別ラックの隣接するラック板の間隔を変化させる
方式。
【0050】又、本発明は実施例のような、いわゆる自
脱式のコンバインに限らず、全桿投入式のコンバインに
も適用できる。
【0051】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るコンバインの脱穀選別装
置のブロック図
【図2】同じくコンバインの側面外観図
【図3】同じくコンバインの動力伝達系の説明図
【図4】同じくコンバインの脱穀部を示す透視図
【図5】選別装置のチャフシーブ開度調節機構の概略図
【図6】選別装置のトウミ排風開度調節機構の概略図
【図7】穀稈供給量検出手段とその周辺の側面図
【図8】処理物量検出手段その周辺の側面図
【図9】脱穀選別制御の流れ図
【図10】シーブレベル判定処理の流れ図
【図11】シーブレベル判定処理の流れ図
【図12】シーブレベル判定処理の流れ図
【図13】ワラレベルとチャフ目標値の関係を示すテー
ブル
【図14】ワラレベルとトウミ目標値の関係を示すテー
ブル
【図15】チャフ目標値とチャフシーブ開度の関係を示
すテーブル
【図16】トウミ目標値とトウミ排風開度の関係を示す
テーブル
【図17】イネ4モード補正処理の流れ図
【図18】通常モード補正処理の流れ図
【図19】通常モード補正処理の流れ図
【符号の説明】
19 揺動選別板 A 扱室 B 選別装置 H 制御手段 S1 処理物量検出手段 S4 穀稈供給量検出手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上田 末蔵 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社ク ボタ 堺製造所内 (72)発明者 冨永 俊夫 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社ク ボタ 堺製造所内 (72)発明者 溝口 隆雄 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社ク ボタ 堺製造所内 (56)参考文献 特開 平2−109913(JP,A) 実開 昭59−8541(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 選別装置(B)に備えられた揺動選別板
    (19)上の処理物の層の厚さを検出する処理物量検出
    手段(S1)の検出値と扱室(A)への穀稈供給量を検
    出する穀稈供給量検出手段(S4)の検出値とに基づい
    て、前記選別装置(B)の処理能力を調節する制御手段
    (H)が設けられた脱穀選別制御装置であって、 前記制御手段(H)は、 前記穀稈供給量検出手段(S4)の検出値に基づいて
    穀稈供給量が大なる程前記選別装置(B)の処理能力の
    目標値を増大側に設定して、その目標値に基づいて前記
    選別装置(B)の処理能力を調節し、 前記処理物量検出手段(S1)の検出値が所定値以上の
    ときにその検出値に応じて、前記処理物の層の厚さが大
    なる程前記目標値を増大側に補正し、補正後の目標値に
    基づいて前記選別装置(B)の処理能力を調節するよう
    に構成されている脱穀選別制御装置。
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