JP3275474B2 - 空気調和装置 - Google Patents

空気調和装置

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JP3275474B2
JP3275474B2 JP22312693A JP22312693A JP3275474B2 JP 3275474 B2 JP3275474 B2 JP 3275474B2 JP 22312693 A JP22312693 A JP 22312693A JP 22312693 A JP22312693 A JP 22312693A JP 3275474 B2 JP3275474 B2 JP 3275474B2
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政和 平居
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徹 稲塚
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、空気調和装置に係り、
特に、ファンモータ冷却用の空気を流すための空気通路
の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば特開平3−39828
号公報や特開平4−165235号公報に開示されてい
るような天井埋込型の空気調和装置が知られている。ま
た、この種の空気調和装置の一例として、例えば実公昭
62−18717号公報に開示されているように、ファ
ンモータの配設空間に空気を導入して該ファンモータを
冷却することによりその過熱を抑制するようにしたもの
ある。
【0003】このように構成された空気調和装置の具体
的な構成としては、図9に示すように、天井裏空間
(s)に据付けられたケーシング(a)内の中央部に、モ
ータ(b)によって駆動されるターボファン(c)が配設
され、該ターボファン(c)の周囲に熱交換器(d)が配
設されている。また、前記ケーシング(a)の下端部に
はパネル(e)が取付けられており、該パネル(e)の中
央部に空気吸込口(f)が、側縁部に空気吹出口(g)が
夫々形成されている。
【0004】そして、この空気調和装置の駆動時には、
モータ(b)の駆動に伴うターボファン(c)の回転によ
り、室内空気が空気吸込口(f)からケーシング(a)内
に吸込まれ、この空気が、ターボファン(c)を経て熱
交換器(d)に達し、該熱交換器(d)において温度調整
された後、各空気吹出口(g)から室内に向って吹出さ
れるようになっている。尚、この図9における(h)は
空気吸込口(f)から吸込まれた空気中の塵埃を除去す
るためのフィルタ、(i)は熱交換器(d)に発生するド
レンを回収するためのドレンパンである。
【0005】また、この空気調和装置は、上述した如
く、前記モータ(b)の過熱を抑制するために、ターボ
ファン(c)から導出される空気の一部をモータ(b)に
向って流して該モータ(b)を冷却するようにしてい
る。具体的には、図9及び図10に示すように、ターボ
ファン(c)のハブ(c1)の同心円上の数箇所に長孔で
放射状に延びる開口(c2,c2,…)を形成しておき、タ
ーボファン(c)から導出された空気の一部を、ハブ(c
1)の外周縁部で反転させ(図9の矢印A参照)、該ハ
ブ(c1)の裏側(図9における上側)を通過させてモー
タ(b)に向って流し(図9の矢印B参照)、その後、
前記開口(c2)からターボファン(c)内に戻すように
している(図9の矢印C参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述の如く
構成された天井埋込型の空気調和装置にあっては、ター
ボファン(c)から導出された空気の一部をハブ(c1)
の裏側に通過させてモータ(b)に向って流すようにし
ているために、このモータ(b)に向って流れる空気
は、ターボファン(c)の出口部分で上方に反転するこ
とになり(図9の矢印A参照)、この際、この空気は熱
交換器(d)に向って流れる空気(図9の矢印F参照)
から剥離されることになる。そして、このターボファン
(c)の出口部分では熱交換器(d)に向って流れる空気
の流速が高く、モータ(b)に向って流れる空気は、こ
の流速の高い空気から剥離されることになって、この部
分において乱流が発生し易く、それに伴って騒音が発生
してしまい、空気調和装置の運転音が大きくなってしま
うといった不具合がある。
【0007】また、その他の騒音の発生源として、モー
タ(b)近傍を流れた後、開口(c2)からターボファン
(c)内に戻った空気がターボファン(c)のハブ(c1)
の内壁面から剥離する際に発生する乱流が掲げられる。
このように、従来の空気調和装置にあっては、ターボフ
ァン周辺部における騒音が大きく、運転音を低減するに
は限界があった。
【0008】本発明は、この点に鑑みてなされたもので
あって、簡単な構成でもって、ターボファン周辺部にお
ける騒音の発生を抑制することができる構成を得ること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、ファンモータを冷却するための空気の
流通路を改良することにより、ターボファン周辺部にお
ける騒音の発生を抑制できるようにした。
【0010】具体的に、請求項1記載の発明は、ケーシ
ング(2)内に形成された空気流通路(9)に、モータ
(4)により駆動される送風機(3)と熱交換器(6)と
を備え、該送風機(3)の駆動に伴って空気流通路(9)
を流通する空気を熱交換器(6)によって温度調整して
室内に吹出すようにした空気調和装置を前提としてい
る。そして、前記送風機(3)とケーシング(2)との間
に、前記ケーシング(2)との間で、送風機(3)から吹
出された空気の一部をモータ(4)の配設空間に向って
案内する上流側分岐通路(16)を形成すると共に、前記
送風機(3)との間で、モータ(4)の配設空間を通過し
た空気を前記空気流通路(9)に向って導出する下流側
分岐通路(17)を形成する仕切板(15)を設ける。そし
て、該仕切板(15)の一端(15a)を、前記送風機(3)
の空気吹出部分から空気流通路(9)の下流側に所定間
隔を存した位置に設定するような構成としている。
【0011】請求項2記載の発明は、前記請求項1記載
の空気調和装置において、送風機(3)を、モータ(4)
の駆動に伴ってその外壁部(3b)が回転するように構成
、該外壁部(3b)における仕切板(20)と対向する部
分に、前記外壁部(3b)の回転に伴ってモータ(4)の
配設空間内の空気を下流側分岐通路(17)を経て空気流
通路(9)に向って強制的に導出させるフィン(21)を
設けるような構成としている。
【0012】請求項3記載の発明は、上述した請求項1
記載の発明と前提を同じくした空気調和装置において、
前記送風機(3)とケーシング(2)との間に、前記送風
機(3)との間で、送風機(3)から吹出された空気の一
部をモータ(4)の配設空間に向って案内する上流側分
岐通路(13)を形成すると共に、前記ケーシング(2)
との間で、モータ(4)の配設空間を通過した空気を前
記ケーシング(2)の内壁面に沿って導出する下流側分
岐通路(12)を形成するガイド板(10)を設けるような
構成としている。
【0013】請求項4記載の発明は、前記請求項3記載
の空気調和装置において、熱交換器(6)を送風機(3)
の空気流通下流側に配置し、空気流通路(9)における
熱交換器(6)の下流側に、ケーシング(2)の内壁面と
の間で断熱空気通路(14)を形成する断熱材(11)を配
設し、前記断熱空気通路(14)の上流端を下流側分岐通
路(12)の下流端に連通するような構成としている。
【0014】請求項5記載の発明は、前記請求項4記載
の空気調和装置において、断熱材(11)、ケーシング
(2)の内壁面に対して所定寸法を存した位置に配置さ
れた断熱材本体部(11a,11b)と、該断熱材本体部(11
a,11b)と前記ケーシング(2)の内壁面とを連結する
複数の連結部(11c)とを備え、前記ケーシング(2)、
断熱材本体部(11a,11b)及び連結部(11c)で囲まれ
た空間を断熱空気通路(14)に形成するような構成とし
ている。
【0015】請求項6記載の発明は、前記請求項4また
は5記載の空気調和装置において、ケーシング(2)の
内壁面と断熱材(11)との間に形成されている断熱空気
通路(14)を、ケーシング(2)に設けられた排気孔(2
d,2e)によって外気に連通させるような構成としてい
る。
【0016】請求項7記載の発明は、上述した請求項1
記載の発明と前提を同じくした空気調和装置において、
送風機(3)とケーシング(2)との間に、送風機(3)
から吹出された空気の一部をモータ(4)の配設空間に
向って案内する上流側分岐通路(16)を形成すると共
に、前記送風機(3)との間で、モータ(4)の配設空間
を通過した空気を前記送風機(3)の外壁部(3b)に沿
って空気流通路(9)に向って導出する第1の下流側分
岐通路(17)を形成する仕切板(15)を設ける一方、前
記ケーシング(2)との間で、モータ(4)の配設空間を
通過した空気を前記ケーシング(2)の内壁面に沿って
導出する第2の下流側分岐通路(12)を形成するガイド
板(10)を設けるようにする。そして、前記仕切板(1
5)の一端(15a)を、前記送風機(3)の空気吹出部分
から空気流通路(9)の下流側に所定間隔を存した位置
に設定するような構成としている。
【0017】請求項8記載の発明は、ケーシング(2)
内に形成された空気流通路(9)に、モータ(4)により
駆動される送風機(3)と熱交換器(6)とを備え、該送
風機(3)の駆動に伴って空気流通路(9)を流通する空
気を熱交換器(6)によって温度調整して室内に吹出す
ようにした空気調和装置を前提としている。そして、前
記送風機(3)は、モータ(4)の駆動に伴って回転する
ハブ(3b)を備えている更に、該ハブ(3b)には、開口
(3d)が形成されている。加えて、前記ハブ(3b)の内
面側には、前記開口(3d)を覆う補助ハブ(3f)が設け
られている。
【0018】請求項9記載の発明は、前記請求項8記載
の空気調和装置において、開口(3d)がモータ(4)の
配設空間を通過した空気を送風機(3)内部に導入する
ように形成される一方、補助ハブ(3f)がハブ(3b)の
内面との間に小間隙を存してハブ(3b)に回転一体に設
けられた構成としている。
【0019】請求項10記載の発明は、前記請求項8ま
たは9記載の空気調和装置において、補助ハブ(3f)を
吸音材で形成する構成としている。
【0020】請求項11記載の発明は、前記請求項8,
9または10記載の空気調和装置において、開口(3d)
ハブ(3b)の同心円上の数箇所に形成されると共に、
該開口(3d)ハブ(3b)の中心部から外周側に向うに
従ってハブ(3b)の回転方向に向って湾曲する円弧状に
形成された構成としている。
【0021】
【作用】上記の構成により本発明では以下に述べるよう
な作用が得られる。請求項1記載の発明では、空調運転
時には、送風機(3)の駆動に伴って空気流通路(9)を
流通する空気は、熱交換器(6)によって温度調整され
た後、室内に吹出され、これにより該室内の空気調和が
行われることになる。そして、このような運転時におい
て、送風機(3)から吹出された空気の一部は、ケーシ
ング(2)と仕切板(15)との間に形成された上流側分
岐通路(16)によりモータ(4)の配設空間に向って案
内されて該モータ(4)を冷却する。
【0022】このモータ(4)を冷却して温度が上昇し
た空気は、送風機(3)と仕切板(15)との間に形成さ
れた下流側分岐通路(17)を流れて空気流通路(9)に
導出されることになる。そして、前記仕切板(15)の一
端(15a)が送風機(3)の空気吹出部分から空気流通路
(9)の下流側に所定間隔を存した位置に設定されてい
ることから、送風機(3)から吹出された空気の一部が
上流側分岐通路(16)に導入される際には、空気流通路
(9)における空気流速の低くなった領域において上流
側分岐通路(16)に導入されることになり、この上流側
分岐通路(16)への導入時における乱流騒音の発生が抑
される
【0023】請求項2記載の発明では、送風機(3)の
駆動によるその外壁部(3b)の回転に伴い、モータ
(4)の配設空間内の空気は、該外壁部(3b)に設けら
れたフィン(21)によって下流側分岐通路(17)を経て
空気流通路(9)に向って強制的に導出されることにな
る。このため、上流側分岐通路(16)及び下流側分岐通
路(17)の空気流速が向上、モータ冷却用空気の流量
が増大する
【0024】請求項3記載の発明では、送風機(3)か
ら吹出された空気の一部は、送風機(3)とガイド板(1
0)とによって形成された上流側分岐通路(13)により
モータ(4)の配設空間に向って案内されて該モータ
(4)を冷却する。
【0025】そして、このモータ(4)を冷却して温度
が上昇した空気は、ケーシング(2)とガイド板(10)
とによって形成された下流側分岐通路(12)をケーシン
グ(2)の内壁面に沿って流れることになる。また、本
発明の構成によれば、送風機(3)に、モータ(4)を冷
却した空気を回収するための開口が不要になって、この
開口を空気が通過することに伴う乱流騒音の発生を回避
することができる。また、下流側分岐通路(12)を流れ
ている空気が断熱層としての機能を発揮することにな
り、ケーシング内空間と外気とを効果的に断熱する。
【0026】請求項4記載の発明では、下流側分岐通路
(12)を経た空気は、ケーシング(2)の内壁面と断熱
材(11)との間に形成された断熱空気通路(14)を流
れ、熱交換器(6)の下流側の空気流通路(9)と外気と
の間の断熱も行うことになり、温度調整された空調空気
への外気の影響が抑制される
【0027】請求項5記載の発明では、断熱材(11)で
断熱空気通路(14)が形成されているので部品点数の低
減を図りながら上記請求項4記載の発明に係る作用が得
られる
【0028】請求項6記載の発明では、冷房運転時にお
いて、温度の高い空気が空気流通路(9)に導入される
ことがなくなり、空気調和装置の冷房能力が向上する
また、一般に外気は大気圧であって、ケーシング(2)
内の送風機(3)の下流側は大気圧よりも僅かに高い圧
力状態になっているので、円滑に排気孔(2d,2e)から
の排気を行うことができ、各分岐路(12,13)における
空気の流量が十分に確保されることになる。
【0029】請求項7記載の発明では、上述した請求項
1記載の発明及び請求項3記載の発明に係る作用を共に
得ることができることになる。つまり、乱流騒音の発生
の抑制及びケーシング内空間と外気との断熱を共に行う
ことができる。
【0030】請求項8及び9記載の発明では、ターボフ
ァン周辺部で発生した騒音が、該ターボファン(3)の
ハブ(3b)で反射されるような状況において、この騒音
の一部はハブ(3b)と補助ハブ(3f)との間の空間に導
入され、この空間内において減衰することになる。
【0031】請求項10記載の発明では、補助ハブ(3
f)が吸音材で形成されていることにより、請求項8
び9記載の発明に係る作用に加えて、補助ハブ(3f)に
よる吸音作用によりターボファン周辺部で発生した騒音
を大幅に低減することができることになる。
【0032】請求項11記載の発明では、ハブ(3b)に
形成される開口(3d)を前記ハブ(3b)の中心部から外
周側に向うに従ってターボファン(3)の回転方向に向
って湾曲する円弧状に形成することで、この開口(3d)
からターボファン(3)内に導入された空気が比較的均
一化されてターボファン(3)のブレードに導入される
ことになるので、ブレードと空気との干渉が緩和されて
乱流騒音の発生が抑制される
【0033】
【実施例】(第1実施例) 次に、請求項1記載の発明に係る第1実施例を図1に基
いて説明する。
【0034】図1には、本例に係る天井埋込型空気調和
装置(1)の一部を破断した縦断面図を示している。本
空気調和装置(1)は、天井(R)に形成された開口
(H)に挿入配置されており、下方に開放するケーシン
グ(2)が天井裏空間(S)に据付けられている。このケ
ーシング(2)は天板(2a)と該天板(2a)の周縁部か
ら下方に延びる側板(2b)とを備えてなり、前記天板
(2a)は、ケーシング(2)全体としての剛性を確保す
るために、部分的に下方へ折曲された折曲部(2c)が形
成されている。
【0035】そして、このケーシング(2)内の中央部
に本発明でいう送風機としてのターボファン(3)が配
設されている。このターボファン(3)は、シュラウド
(3a)と外壁部としてのハブ(3b)との間にブレード
(3c)が保持されてなっており、前記ハブ(3b)の中心
部が、ケーシング(2)中央部に配置されたモータ(4)
の駆動軸下端部に直結されており、このモータ(4)の
駆動に伴うブレード(3c)の回転によって、下側から吸
込んだ空気を径方向外側に吹出すようになっている。
【0036】また、このターボファン(3)のハブ(3
b)には、該ハブ(3b)の同心円上の数箇所に長孔で放
射状に延びる開口(3d)が形成されている。また、この
ターボファン(3)の下側には、該ターボファン(3)へ
室内空気を案内するためのベルマウス(5)が配設され
ている。そして、前記ターボファン(3)の外周囲には
熱交換器(6)が配設されている。この熱交換器(6)
は、図示しない室外機に冷媒配管を介して連結され、冷
房運転時には蒸発器として、暖房運転時には凝縮器とし
て機能するようになっており、前記ターボファン(3)
から導出された空気を温度調整するようになっている。
【0037】また、この熱交換器(6)の下側にはドレ
ンパン(7)が配設されている。尚、この熱交換器(6)
の上端面と前記ケーシング(2)の天板(2a)との間に
は断熱材(11)が介設されており、この断熱材(11)
は、この熱交換器(6)の上端面と前記ケーシング(2)
の天板(2a)との間から外方に延び、ケーシング(2)
の側板(2b)の内面全体を覆うように配設されている。
【0038】また、前記ケーシング(2)の下端部には
パネル(8)が取付けられている。このパネル(8)は、
その中央部に空気吸込口(8a)が、側縁部の複数箇所
(例えば4箇所)に空気吹出口(8b,8b,…)が夫々形
成されている。また、このパネル(8)の空気吸込口(8
a)には、該空気吸込口(8a)から吸込まれた空気中の
塵埃を除去するためのフィルタ(8c)が備えられてい
る。
【0039】このようにして、前記パネル(8)の空気
吸込口(8a)と空気吹出口(8b)とに亘って空気流通路
(9)が形成され、この空気流通路(9)には、上流から
下流に亘ってフィルタ(8c)、ベルマウス(5)、ター
ボファン(3)、熱交換器(6)が順に配置されているこ
とになる。
【0040】そして、本例の特徴とする構成としては、
前記ケーシング(2)内に仕切板(15)が配設されてい
ることにある。以下、この仕切板(15)について説明す
る。
【0041】この仕切板(15)は、前記ターボファン
(3)のハブ(3b)の上側で且つケーシング(2)の天板
(2a)の下側の空間に配設された略ドーナツ状で薄板の
円板で成っており、図示しないが、部分的に上方へ折曲
げられて、この折曲げ部分が前記ケーシング(2)の天
板(2a)に対してスポット溶接されて該天板(2a)に支
持されている。そして、この仕切板(15)は、その外側
端(15a)が前記ターボファン(3)のハブ(3b)の外周
端よりも外側で且つ前記熱交換器(6)の内側面との間
に所定寸法の間隔を存する位置に設定されている一方、
その内側端(15b)は前記モータ(4)との間に所定寸法
の間隔を存する位置に設定されている。
【0042】これにより、ターボファン(3)とケーシ
ング(2)の天板(2a)との間は、この仕切板(15)に
よって上下に仕切られ、これによって、前記空気流通路
(9)から分岐された請求項1記載の発明でいう上流側
分岐通路としての上側分岐通路(16)と下流側分岐通路
として下側分岐通路(17)とが形成されており、この各
通路(16,17)同士は、モータ(4)近傍位置において
互いに連通している
【0043】次に、上記の如く構成された空気調和装置
(1)の冷房運転動作について説明する。
【0044】先ず、運転が開始されると、モータ(4)
が駆動されてターボファン(3)が回転する。これと共
に熱交換器(6)には冷媒が循環され、該熱交換器(6)
が蒸発器として作用することになる。そして、前記ター
ボファン(3)の回転に伴い、室内空気が、パネル(8)
の空気吸込口(8a)からフィルタ(8c)及びベルマウス
(5)を介してターボファン(3)の下側から吸込まれ、
この空気が、ターボファン(3)からその径方向外側に
導出されて熱交換器(6)に達し、該熱交換器(6)にお
いて冷却された後、各空気吹出口(8b,8b,…)から室
内に向って吹出されて、室内の冷房を行うことになる。
【0045】このような冷房運転動作において、ターボ
ファン(3)から導出された空気の一部、特に、空気流
通路(9)の上層部分を流れている空気は、熱交換器
(6)の内側面に達したところで、上方へ反転されて、
前記仕切板(15)で仕切られている分岐通路(16,17)
のうち上側分岐通路(16)に導入される(図1の矢印G
参照)。そして、この上側分岐通路(16)を流通した空
気は、モータ(4)の周辺部に達し(図1の矢印H参
照)、このモータ(4)を冷却することによって温度上
昇された後、前記ハブ(3b)に形成されている開口(3
d)から空気通路(9)内に戻り、この空気通路(9)内
を流通している空気と合流される(図1の矢印I
照)。
【0046】また、このモータ(4)を冷却した空気の
一部は、仕切板(15)の内周縁部近傍において反転され
て、前記仕切板(15)で仕切られている分岐通路(16,
17)のうち下側分岐通路(17)に導入され(図1の矢印
J参照)、この下側分岐通路(17)を経た後、空気通路
(9)に戻ることになる(図1の矢印K参照)。
【0047】つまり、ターボファン(3)のハブ(3b)
の外周縁部では、吹出し空気の流速が高いために、従来
のように、この領域で空気を反転させてモータ側へ導こ
うとすると(図9の矢印A参照)、モータ(4)に向っ
て流れる空気は、この流速の高い空気から剥離されるこ
とになって、この部分において乱流が生じて騒音が発生
してしまい、空気調和装置の運転音が大きくなってしま
うものであったが、本例の構成によれば、仕切板(15)
の外周縁部つまりターボファン(3)のハブ(3b)の外
周縁部から離れた領域である熱交換器(6)に内側面近
傍位置において空気を反転させてモータ側へ導くように
しているので、空気流通路(9)を流通する空気の流速
が比較的低くなっている領域で空気の反転を行わせるこ
とができ、簡単な構成でもって、空気の反転に伴う騒音
の発生を抑制することができることになる。
【0048】更に、本例の構成によれば、上述したよう
な騒音の低減に加えて、モータ(4)の冷却効率の向上
を図ることもできる。つまり、従来の構成では、モータ
(4)に向って流れる空気は、熱交換器(6)に向って流
れる流速の高い空気からモータ側へ分流される際に、こ
の熱交換器(6)に向って流れる空気の誘引作用を大き
く受けてしまってモータ(4)に十分な冷却用空気量を
流すことができなくなる虞れがあったが、本例では、上
述の如く空気流通路(9)を流通する空気の流速が比較
的低くなっている領域で空気の反転を行わせることによ
り、前記のような熱交換器(6)に向って流れる空気
(図1の矢印L参照)の誘引作用を低減でき、モータ冷
却用空気の空気量を十分に確保することができて、モー
タ(4)を効果的に冷却することができる。
【0049】(第2実施例) 次に、請求項2記載の発明に係る第2実施例を図2に基
いて説明する。
【0050】本例は仕切板及びその周辺部の変形例であ
って、その他の構成は上述した第1実施例と同様である
ので、本例では、この第1実施例との相違点についての
み説明する。
【0051】図2に示すように、本例に係る空気調和装
置(1)の仕切板(20)は、その外側端(20a)がターボ
ファン(3)の外壁部としてのハブ(3b)の外周端より
も外側で且つ熱交換器(6)の内側面との間に所定寸法
の間隔を存する位置に設定されている一方、内側端(20
b)がターボファン(3)のハブ(3b)の形状に沿って折
曲されてモータ(4)に近接する位置まで延びている。
この仕切板(20)の具体的な形状としては、熱交換器
(6)に対向する位置からハブ(3b)の上面に沿って水
平方向内側へ延びる水平部(20c)と、該水平部(20c)
の内側端から内方へ向って下方へ傾斜する傾斜部(20
d)と、該傾斜部(20d)の内側端から鉛直下方へ延びる
鉛直部(20e)とを備えており、この鉛直部(20e)がモ
ータ(4)に近接する位置に設定されている。
【0052】従って、本例にあっても、ターボファン
(3)とケーシング(2)の天板(2a)との間には、この
仕切板(20)によって仕切られ、空気流通路(9)から
分岐された上下の分岐通路(16,17)が形成されてお
り、この各通路(16,17)同士は、モータ(4)に近接
した位置において互いに連通されていることになる。
【0053】また、本例の特徴の一つとして前記ターボ
ファン(3)のハブ(3b)の上面には、放射状に延びる
複数枚のフィン(21)が設けられており、ターボファン
(3)の回転に伴ってモータ(4)周辺の空気を熱交換器
(6)側に向って強制的に導出するようになっている。
更に、本例のもう一つの特徴は、ターボファン(3)の
ハブ(3b)に、上述した第1実施例のような開口(3d)
が形成されていないことにある。つまり、上側分岐通路
(16)を経てモータ(4)周辺部に達して該モータ(4)
を冷却した空気は、ターボファン(3)内部に導入され
ることなしに下側分岐通路(17)のみを通過して空気流
通路(9)に回収されるようになっている。
【0054】このような構成により、本例の空気調和装
置の冷房運転動作におけるモータ冷却用空気の流れとし
ては、ターボファン(3)から導出された空気の一部、
特に、空気流通路(9)の上層部分を流れている空気
が、熱交換器(6)の内側面に達したところで、上方へ
反転されて、前記仕切板(20)で仕切られている分岐通
路(16,17)のうち上側分岐通路(16)に導入される
(図1の矢印G参照)。
【0055】この上側分岐通路(16)に導入された空気
は、水平部(20c)及び傾斜部(20d)の上側空間及び鉛
直部(20e)の内側空間を経てモータ(4)の周辺部に達
し(図1の矢印H参照)、このモータ(4)を冷却する
ことによって温度上昇された後、仕切板(20)の鉛直部
(20e)の下端縁部近傍において反転されて、前記仕切
板(20)で仕切られている分岐通路(16,17)のうち下
側分岐通路(17)に導入される(図1の矢印J参照)。
【0056】この下側分岐通路(17)に導入された空気
は、鉛直部(20e)の外側空間及び傾斜部(20d)及び水
平部(20c)の下側空間を経て空気通路(9)に戻ること
になる(図1の矢印K参照)。
【0057】また、このように空気が仕切板(20)の鉛
直部(20e)の下端縁部近傍において反転されて下側分
岐通路(17)に導入される際には、ターボファン(3)
と共に回転しているフィン(21)により、この空気が強
制的に熱交換器(6)側に向って導出されることにな
り、これによって各分岐通路(16,17)における空気の
流速が増大され、モータ(4)周辺部を流れるモータ冷
却用空気の流量が増大され、該モータ(4)を効果的に
冷却することができることになる。
【0058】更に、本例では、ターボファン(3)のハ
ブ(3b)に開口(3d)が設けられていないことにより、
騒音の低減を図ることができる。詳しくは、このターボ
ファン(3)のハブ(3b)に開口(3d)が設けられてい
る場合、ターボファン(3)内における開口形成位置の
近傍では、開口(3d)からターボファン(3)内に吸込
まれた空気がターボファン(3)のハブ(3b)の内壁面
から剥離する際に乱流が生じて乱流騒音が発生する虞れ
があったが、本例の構成では、このような状況の発生が
回避されることになり、騒音の低減を図ることができる
ことになる。
【0059】(第3実施例) 次に、請求項3記載の発明に係る第3実施例を図3及び
図4に基いて説明する。
【0060】本例はモータ冷却用空気の流通路の変形例
であって、その他の構成は上述した第1実施例と同様で
あるので、本例にあっても、この第1実施例との相違点
についてのみ説明する。
【0061】図3に示すように、本例に係る空気調和装
置(1)の特徴とする構成としては、ケーシング(2)内
に配設されたガイド板(10)と断熱材(11)の構成にあ
る。以下、この各部材(10,11)について説明する。
【0062】ガイド板(10)は、前記ターボファン
(3)のハブ(3b)の上側で且つケーシング(2)の天板
(2a)の下側の空間に配設されており、その外側端が前
記熱交換器(6)の上端部に接続され、内側端がターボ
ファン(3)のハブ(3b)の形状に沿って折曲されてモ
ータ(4)に近接する位置まで延びている。
【0063】このガイド板(10)の具体的な形状として
は、熱交換器(6)の上端面に接続された第1水平部(1
0a)と、該第1水平部(10a)の内側端から内方へ向っ
て僅かに下方へ傾斜する第1傾斜部(10b)と、該第1
傾斜部(10b)の内側端から内方へ向って前記ハブ(3
b)の上面に沿って延びる第2水平部(10c)と、該第2
水平部(10c)の内側端から内方へ向って下方へ傾斜す
る第2傾斜部(10d)とを備えており、この第2傾斜部
(10d)の内側端がモータ(4)に近接する位置に設定さ
れている。
【0064】これにより、ターボファン(3)とケーシ
ング(2)の天板(2a)との間には、このガイド板(1
0)によって上下に区画され、これによって、前記空気
流通路(9)から分岐された上下の分岐通路(12,13)
が形成されており、請求項3記載の発明でいう上流側分
岐通路としての下側の分岐通路(13)はターボファン
(3)の吹出側に連通され、請求項3記載の発明でいう
下流側分岐通路としての上側の分岐通路(12)は天板
(2a)と熱交換器上端面との間の空間に連通され、この
各通路(12,13)同士は、モータ(4)に近接した位置
において互いに連通している。
【0065】つまり、ターボファン(3)から導出され
た空気の一部をこの分岐通路(12,13)に分岐させてモ
ータ(4)近傍を流通させた後、熱交換器(6)の上方を
通過させるようになっている。実際には、空気流通路
(9)を流れる空気のうち3%程度の空気をこの分岐通
路(12,13)に分岐させるようになっている。
【0066】一方、断熱材(11)は、前記熱交換器
(6)の上端面から空気吹出口(8b)近傍位置までケー
シング(2)の内壁面形状に沿って延びており、前記ケ
ーシング(2)の天板(2a)及び側板(2b)との間に断
熱空気通路(14)を形成するようになっている。
【0067】具体的は、この断熱材(11)は、比較的薄
肉の水平部(11a)と比較的厚肉の垂直部(11b)とを備
えており、夫々は、本発明でいう断熱材本体部であっ
て、図4に示すように、部分的にケーシング(2)の内
壁面に向って延びる連結部(11c)によって該ケーシン
グ内壁面に接続され、この接続部分以外では、ケーシン
グ(2)の内壁面から後退されて前記断熱空気通路(1
4)を形成するようになっている。そして、前記水平部
(11a)は、ケーシング(2)の天板(2a)に対して小寸
法を存した下側に配置されていて、この天板(2a)との
間で上流側断熱空気通路(14a)を形成しており、該水
平部(11a)の内側端を熱交換器(6)の上端面に連結さ
せて、前記上流側断熱空気通路(14a)を前記上側分岐
通路(12)に連通させている。
【0068】一方、前記断熱材(11)の垂直部(11b)
は、ケーシング(2)の側板(2b)に対して小寸法を存
した内側に配置されていて、この側板(2b)との間で下
流側断熱空気通路(14b)を形成しており、該垂直部(1
1b)の上端部が前記水平部(11a)の外側端に連結さ
れ、その下端部が前記パネル(8)の上面に対して小寸
法を存した上側に配置されている。これにより、前記下
流側断熱空気通路(14b)の上端部を前記上流側断熱空
気通路(14a)に連通させ、該下流側断熱空気通路(14
b)の下端部を前記空気流通路(9)の下流端近傍部分に
開口させるようにしている。このような構成により、各
分岐通路(12,13)と各断熱空気通路(14a,14b)とは
連続した通路に形成され、その一端はターボファン
(3)の吹出部分に開放し、ケーシング(2)の天板(2
a)及び側板(2b)の内面に沿って延長された後、その
他端は、パネル(8)の空気吹出口(8b)近傍に開放す
るように構成されている。
【0069】また、本例のターボファン(3)にあって
も、上述した第2実施例と同様に、ハブ(3b)には開口
(3d)が形成されていない。
【0070】次に、上記の如く構成された空気調和装置
(1)の冷房運転時におけるモータ冷却用空気の流れに
ついて説明する。
【0071】冷房運転時において、ターボファン(3)
から導出された空気の一部は、その流通方向が反転され
て下側分岐通路(13)に導入される(図3の矢印A参
照)。この際、この空気は、ガイド板(10)の第1傾斜
部(10b)及び第2水平部(10c)にガイドされることに
よって円滑に反転されることになる。
【0072】この下側分岐通路(13)を流通した空気
は、モータ(4)の周辺部に達し、このモータ(4)を冷
却することによって温度上昇された後、上側分岐通路
(12)に導入され(図3の矢印E参照)、この上側分岐
通路(12)を、その外方に向って流通することになる。
つまり、この上側分岐通路(12)には比較的温度の高い
空気が流通されることになる。
【0073】このようにして各分岐通路(12,13)を経
た空気は、熱交換器(6)の上方を通過して断熱空気通
路(14)に導入され、該断熱空気通路(14)の上流側断
熱空気通路(14a)及び下流側断熱通路(14b)を経た
後、該下流側断熱空気通路(14b)の下流端から空気流
通路(9)に導出され、この空気流通路(9)を流通して
いる空調空気に合流されて、該空調空気と共に室内に吹
出されることになる。このようにして、モータ(4)が
冷却されることになる。
【0074】このように本例の空気調和装置(1)にあ
っても、ターボファン(3)のハブ(3b)に開口が設け
られていないことにより、騒音の低減を図ることができ
る。また、従来の構成や上述した第1及び第2実施例の
構成では、ターボファン(3)の出口部分で上方に反転
する空気はケーシング(2)の天板(2a)の折曲部(2
c)に衝突して流れが乱されることになり、この部分で
の乱流の発生によっても騒音が発生してしまう虞れがあ
ったが、本例構成によれば、ターボファン(3)から導
出された空気の一部が反転する際に該空気がケーシング
(2)の天板(2a の折曲部(2c)に衝突するような構
成ではないので、ケーシング内部での乱流発生部分が減
少でき、空調運転時における騒音を更に低減することが
できる。
【0075】また、従来の構成などでは、ターボファン
(3)の出口部分で上方に反転する空気がケーシング
(2)の天板(2a)の折曲部(2c)に衝突することに伴
う乱流の発生のためにモータ冷却用の空気をモータ
(4)に向って円滑に流すことができなくなる虞れもあ
ったが、本例の構成では、このような状況も回避するこ
とができ、モータ(c)の冷却効率を向上させることが
できることにもなる。
【0076】更に、従来の空気調和装置にあっては、ケ
ーシング(2)が配置される天井裏空間(S)は外気に通
じていて、例えば夏期にあっては高温多湿であって、こ
の空間(S)内の熱がケーシング(2)内に伝達されると
冷房運転に悪影響を与えることを考慮し、また、ケーシ
ング(2)の外表面における結露の発生の抑制を考慮し
て、ケーシング(2)の外表面には外面断熱材が貼着さ
れていた(図9のj参照)。そして、このように、ケー
シング(2)の外表面の全体に外面断熱材を貼着するよ
うにしているため、この空気調和装置の組立て作業時に
は、この外面断熱材の貼着作業が必要になり、作業時間
の長期化を招いており、また、製造コストの増大にも繋
っていた。
【0077】これに対し、本例の空気調和装置(1)で
は、上側分岐通路(12)や断熱空気通路(14)に比較的
温度の高い空気が流通されており、この上側分岐通路
(12)や断熱空気通路(14)を流れている空気が断熱層
としての機能を発揮することになるので、従来のように
ケーシング(2)の外表面の全体に断熱材を貼着するよ
うな構成を採用しなくても、天井裏空間(S)の熱が空
気流通路(9)を流れている空気を温度上昇させるよう
なことが抑制され、空調性能を高く維持することがで
き、また、ケーシング(2)の天板(2a)及び側板(2
b)の内外の温度差が比較的小さくなっているので、こ
のケーシング(2)の外表面における結露の発生を抑制
することもできる。また、このため、ケーシング(2)
の外表面の全体に断熱材を貼着することが不要になるの
で、空気調和装置の組立て作業時における作業時間の短
縮化を図ることができ、また、製造コストを低減するこ
ともできる。
【0078】尚、本例では、各分岐通路(12,13)及び
断熱空気通路(14)を通過した空気を再び空気流通路
(9)の空調空気に合流させるようにしていたが、請求
項6記載の発明に係る実施例として、ケーシング(2)
に、仮想線で示すような位置に排気孔(2d,2e)を形成
し(この排気孔は(2d,2e)のうち片側のみでよい)、
この排気孔(2d,2e)に排気通路(2f,2g)を接続し
て、断熱空気通路(14)と天井裏空間(S)とを連通す
るようにし、各分岐通路(12,13)及び断熱空気通路
(14)を流通した空気を天井裏空間(S)に排出するよ
うにすれば、温度の高い空気が空気流通路(9)に導入
されることがなくなって本空気調和装置(1)の冷房能
力の向上を図ることができることになる。また、このよ
うな位置に排気孔(2d,2e)を形成する場合には、該排
気孔(2d,2e)の下流側に断熱空気通路(14)を形成す
る必要はない。
【0079】また、一般に天井裏空間(S)は大気圧で
あって、ケーシング(2)内のターボファン(3)の下流
側は大気圧よりも僅かに高い圧力状態になっているの
で、このようにケーシング(2)に排気孔(2d,2e)を
形成したような場合には、円滑に排気を行うことがで
き、各分岐路(12,13)及び断熱空気通路(14)におけ
る空気の流量を十分に確保することができることにな
る。
【0080】また、上記以外に、熱交換器(6)の直下
流側において断熱空気通路(14)内の空気を空気流通路
(9)に戻すようにしてもよい。
【0081】(変形例) 次に、請求項7記載の発明に係る上述した第1実施例及
び第3実施例の各構成を組合わせた変形例について説明
する。
【0082】この変形例は、図5に示すように、上述し
た第3実施例で説明したガイド板(10)の下側に、上述
した第1実施例で説明した仕切板(15)を配設するよう
にしたものである。そして、この各板(10,15)の支持
構造としてしは、図6に示すように、各板(10,20)は
部分的に上方(図6にあっては紙面鉛直方向の奥側)へ
折曲げられて、この折曲げ部分が前記ケーシング(2)
の天板(2a)に対してスポット溶接されて夫々が天板
(2a)に支持されている。
【0083】このような構成によれば、ターボファン
(3)の周囲に、上流側分岐通路(16)、第1の下流側
分岐通路(17)、第2の下流側分岐通路(12)を備えさ
せることができ、1台の空気調和装置(1)に、上述し
た各実施例における効果を兼ね備えさせることができ、
空気調和装置(1)の商品性を向上することができるこ
とになる。
【0084】(第4実施例) 次に、請求項8及び請求項9記載の発明に係る第4実施
例を図7に基いて説明する。
【0085】本例はターボファン(3)の変形例であ
る。そして、図7に示すように、本例に係る空気調和装
置(1)の特徴とする構成としては、ターボファン(3)
のハブ(3b)の内周側部分である傾斜部(3e)の延長方
向に沿って延びる補助ハブ(3f)が設けられていること
にある。この補助ハブ(3f)の具体的な構成としては、
その中心部が前記ハブ(3b)におけるモータ駆動軸への
連結部の外周囲に嵌め込まれて、このモータ駆動軸及び
ハブ(3b)に対して回転一体に取付けられている。そし
て、この補助ハブ(3f)は、ハブ(3b)の傾斜部(3e)
との間に小間隔を存するように該傾斜部(3e)と略平行
に延びている。また、このハブ(3b)の傾斜部(3e)に
は、上述した第1実施例と同様に開口(3d)が形成され
ている。
【0086】そして、本例における空気調和装置(1)
の冷房運転動作におけるモータ冷却用空気の流れとして
は、ターボファン(3)の外周縁部で反転されてモータ
(4)の配設位置近傍を流れてモータ(4)を冷却した空
気(図7の矢印G参照)は、開口(3d)からターボファ
ン(3)内部に導入されることになる。そして、この開
口(3d)からターボファン(3)内部に導入された空気
は、ハブ(3b)の傾斜部(3e)と補助ハブ(3f)との間
を通過した後、補助ハブ(3f)の端縁部からブレード
(3c)に向って流れることになる(図7の矢印M
照)。
【0087】このため、上述したように、開口(3d)か
らターボファン(3)内に導入された空気がハブ(3b)
の内面から剥離して流れが乱れた状態でブレード(3c)
に導入されるような状況を回避することができ、更に
は、ターボファン(3)の内部において発生した騒音が
ハブ(3b)によって反射されて空気吸込口(8a)に向っ
て放射されるような状況において、この騒音がハブ(3
b)の傾斜部(3e)と補助ハブ(3f)との間の空間で減
衰されることになり、これら作用によって騒音の発生を
抑制することができる。
【0088】また、請求項10記載の発明に係る実施例
としての変形例として、補助ハブ(3f)を吸音材によっ
て形成するようにすれば、ターボファン(3)の内部に
おいて発生した騒音がハブ(3b)によって反射されて空
気吸込口(8a)に向って放射されるようなことを防止で
き、更に、空気調和装置(1)の運転騒音の低減を図る
ことができる。また、本来、吸音材は剛性面で劣るため
ターボファン(3)の構成部材には使用不可能であった
が、本例の構成によれば、ターボファン全体の剛性を維
持したままで、該ターボファン(3)の一部を吸音材で
形成することができることになる。
【0089】(第5実施例) 次に、請求項11記載の発明に係る第5実施例を図8に
基いて説明する。
【0090】本例はターボファン(3)のハブ(3b)に
形成されている開口(3d)の変形例である。従来例とし
て図10に示すように、ターボファン(c)のハブ(c
1)の同心円上の数箇所に長孔で放射状に延びる開口(c
2)を形成するような構成では、この開口(c2)からタ
ーボファン(c)内に導入された空気が十分に均一化さ
れないままブレードに導入されることになるので、この
際にブレードと空気との干渉により乱流騒音が発生する
虞れがあった。
【0091】本例は、この点に鑑みられたものである。
そして、図8に示すように、ターボファン(3)のハブ
(3b)の同心円上の数箇所に形成される開口(3d,3d,
…)を、その中心部から外周側に向うに従ってターボフ
ァン(3)の回転方向(図8の矢印N参照)に向って湾
曲する円弧状の開口(C2)で形成するようにしている。
【0092】このような構成によれば、この開口(3d)
からターボファン(3)内に導入された空気が比較的均
一化されてブレード(3c)に導入されることになるの
で、ブレード(3c)と空気との干渉が緩和され、上述し
たような乱流騒音の発生を抑制することができることに
なる。
【0093】また、本例では、天井埋込型の空気調和装
置を例に掲げて説明したが、本発明はこれに限らず、ケ
ーシング内部の構造が同様のものであれば、種々のタイ
プの空気調和装置に適用可能である。
【0094】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば以下に述べるような効果が発揮される。請求項1記載
の発明によれば、送風機(3)とケーシング(2)との間
に、前記ケーシング(2)との間で、送風機(3)から吹
出された空気の一部をモータ(4)の配設空間に向って
案内する上流側分岐通路(16)を形成すると共に、前記
送風機(3)との間で、モータ(4)の配設空間を通過し
た空気を空気流通路(9)に向って導出する下流側分岐
通路(17)を形成する仕切板(15)を設け、該仕切板
(15)の一端(15a)を、前記送風機(3)の空気吹出部
分から空気流通路(9)の下流側に所定間隔を存した位
置に設定するようにしたために、空気流通路(9)を流
通する空気の流速が比較的低くなっている領域で空気を
上流側分岐通路(16)に導入することができ、簡単な構
成でもって、上流側分岐通路(16)への空気の導入時に
おける騒音の発生を抑制することができ、空気調和装置
の運転音の低減を図ることができる。
【0095】また、従来では、モータ(4)に向って流
れる空気が、空気流通路(9)を流れる流速の高い空気
の誘引作用を大きく受けてしまってモータ(4)に十分
な冷却用空気量を流すことができなくなる虞れがあった
が、本発明では、上述の如く空気流通路(9)を流通す
る空気の流速が比較的低くなっている領域で上流側分岐
通路(16)に空気を導入することにより、この誘引作用
を低減でき、モータ冷却用空気の空気量を十分に確保す
ることができて、モータ(4)を効果的に冷却すること
ができる。
【0096】請求項2記載の発明によれば、送風機
(3)の外壁部(3b)における仕切板(20)と対向する
部分に、前記外壁部(3b)の回転に伴ってモータ(4)
の配設空間内の空気を下流側分岐通路(17)を経て空気
流通路(9)に向って強制的に導出させるフィン(21)
を設けるようにしたために、各分岐通路(16,17)にお
ける空気の流速が増大され、モータ(4)周辺部を流れ
るモータ冷却用空気の流量が増大されて、該モータ
(4)を効果的に冷却することができる。
【0097】請求項3記載の発明によれば、送風機
(3)とケーシング(2)との間に、前記送風機(3)と
の間で、送風機(3)から吹出された空気の一部をモー
タ(4)の配設空間に向って案内する上流側分岐通路(1
3)を形成すると共に、前記ケーシング(2)との間で、
モータ(4)の配設空間を通過した空気を前記ケーシン
グ(2)の内壁面に沿って導出する下流側分岐通路(1
2)を形成するガイド板(10)を設けるようにしたため
に、各分岐通路(12,13)を流れている空気が断熱層と
しての機能を発揮することになり、従来のようにケーシ
ング(2)の外表面の全体に断熱材を貼着するような構
成を採用しなくても、外部の熱が空気流通路(9)を流
れている空気を温度上昇させるようなことが抑制され、
空調性能を高く維持することができ、また、ケーシング
(2)の内外の温度差が比較的小さくなっているので、
このケーシング(2)の外表面における結露の発生を抑
制することもできる。
【0098】また、このため、ケーシング(2)の外表
面の全体に断熱材を貼着することが不要になるので、空
気調和装置の組立て作業時における作業時間の短縮化を
図ることができ、また、製造コストを低減することもで
きる。更に、従来のように、モータ(4)を冷却した空
気を回収するために送風機(3)に開口を形成する必要
がなくなるので、ケーシング内部での乱流発生部分が減
少でき、空調運転時における騒音を低減することもでき
る。
【0099】請求項4記載の発明によれば、空気流通路
(9)における熱交換器(6)の下流側に、ケーシング
(2)の内壁面との間で断熱空気通路(14)を形成する
断熱材(11)を配設し、前記断熱空気通路(14)の上流
端を下流側分岐通路(12)の下流端に連通するようにし
たために、モータ(4)を冷却した空気が熱交換器(6)
の下流側の空気流通路(9)と外気との間の断熱も行う
ことになり、温度調整された空調空気への外気の影響が
抑制されることになり、空調性能を更に向上することが
できる。
【0100】請求項5記載の発明によれば、ケーシング
(2)、断熱材本体部(11a,11b)、連結部(11c)で囲
まれた空間を断熱空気通路(14)に形成するようにし、
断熱材(11)自身が断熱空気通路(14)を形成すること
になるので、部品点数の低減を図りながら上記請求項4
記載の発明に係る効果を発揮させることができる。
【0101】請求項6記載の発明によれば、ケーシング
(2)の内壁面と断熱材(11)との間に形成されている
断熱空気通路(14)を、ケーシング(2)に設けられた
排気孔(2d,2e)によって外気に連通させるようにした
ために、冷房運転時において、温度の高い空気が空気流
通路(9)に導入されることがなくなり、空気調和装置
の冷房能力の向上を図ることができる。また、一般に外
気は大気圧であって、ケーシング(2)内の送風機(3)
の下流側は大気圧よりも僅かに高い圧力状態になってい
るので、円滑に排気孔(2d,2e)からの排気を行うこと
ができ、各分岐路(12,13)における空気の流量が十分
に確保されることになり、モータの冷却性能の向上を図
ることもできる。
【0102】請求項7記載の発明によれば、請求項1記
載の発明及び請求項3記載の発明の両構成を備えさせる
ようにしたために、乱流騒音の発生の抑制と、ケーシン
グ内空間と外気との断熱との両効果を同時に発揮させる
ことができる。
【0103】請求項8及び請求項9記載の発明によれ
ば、ターボファン(3)のハブ(3b)の内面との間に小
間隙を存するように補助ハブ(3f)を前記ハブ(3b)に
回転一体に設けるようにしたために、ターボファン周辺
部で発生した騒音が、該ターボファン(3)のハブ(3
b)で反射されるような状況において、この騒音をハブ
(3b)と補助ハブ(3f)との間の空間で減衰させること
ができ、騒音の発生を抑制することができる。
【0104】請求項10記載の発明によれば、補助ハブ
(3f)が吸音材で形成されていることにより、ターボフ
ァン周辺部の各所で発生した騒音を低減することがで
き、空気調和装置の運転音を大幅に低減することができ
る。
【0105】請求項11記載の発明によれば、ターボフ
ァン(3)のハブ(3b)に形成されている開口(3d)
を、前記ハブ(3b)の中心部から外周側に向うに従って
ターボファン(3)の回転方向に向って湾曲する円弧状
に形成するようにしたために、この開口(3d)からター
ボファン(3)内に導入された空気が比較的均一化され
てターボファン(3)のブレードに導入されることにな
るので、ブレードと空気との干渉が緩和されて乱流騒音
の発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例における天井埋込型空気調和装置の
一部を破断した縦断面図である。
【図2】第2実施例における図1相当図である。
【図3】第3実施例における天井埋込型空気調和装置の
縦断面図である。
【図4】図3におけるIV-IV線に沿った断面図である。
【図5】第1実施例と第3実施例との構成を組合わせた
変形例を示す図1相当図である。
【図6】変形例における空気調和装置の下面図である。
【図7】第4実施例における図1相当図である。
【図8】第5実施例におけるターボファンの下面図であ
る。
【図9】従来の空気調和装置を示す図3相当図である。
【図10】従来のターボファンを示す図8相当図であ
る。
【符号の説明】
1 空気調和装置 2 ケーシング 2d,2e 排気孔 3 ターボファン(送風機) 3b ハブ(外壁部) 3d 開口 3f 補助ハブ 4 モータ 6 熱交換器 9 空気流通路 10 ガイド板 11 断熱材 11a 水平部(断熱材本体部) 11b 垂直部(断熱材本体部) 11c 連結部 12 上側分岐通路(下流側分岐通路) 13 下側分岐通路(上流側分岐通路) 14 断熱空気通路 15 仕切板 15 a 外側端 16 上側分岐通路(上流側分岐通路) 17 下側分岐通路(下流側分岐通路) 21 フィン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 稲塚 徹 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工 業株式会社 堺製作所 金岡工場内 (72)発明者 松村 雅男 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工 業株式会社 堺製作所 金岡工場内 (56)参考文献 特開 平4−165235(JP,A) 特開 平3−39828(JP,A) 特開 平6−281180(JP,A) 実開 平6−76689(JP,U) 実公 昭62−18717(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24F 1/00 306 H02K 9/14 F04D 29/28

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシング(2)内に形成された空気流
    通路(9)に、モータ(4)により駆動される送風機
    (3)と熱交換器(6)とを備え、該送風機(3)の駆動
    に伴って空気流通路(9)を流通する空気を熱交換器
    (6)によって温度調整して室内に吹出すようにした空
    気調和装置において、 前記送風機(3)とケーシング(2)との間には、前記ケ
    ーシング(2)との間で、送風機(3)から吹出された空
    気の一部をモータ(4)の配設空間に向って案内する上
    流側分岐通路(16)を形成すると共に、前記送風機
    (3)との間で、モータ(4)の配設空間を通過した空気
    を前記空気流通路(9)に向って導出する下流側分岐通
    路(17)を形成する仕切板(15)が設けられ、 該仕切板(15)の一端(15a)は、前記送風機(3)の空
    気吹出部分から空気流通路(9)の下流側に所定間隔を
    存した位置に設定されていることを特徴とする空気調和
    装置。
  2. 【請求項2】 送風機(3)は、モータ(4)の駆動に伴
    ってその外壁部(3b)が回転するように構成され、 該外壁部(3b)における仕切板(20)と対向する部分に
    は、前記外壁部(3b)の回転に伴ってモータ(4)の配
    設空間内の空気を下流側分岐通路(17)を経て空気流通
    路(9)に向って強制的に導出させるフィン(21)が設
    けられていることを特徴とする請求項1記載の空気調和
    装置。
  3. 【請求項3】 ケーシング(2)内に形成された空気流
    通路(9)に、モータ(4)により駆動される送風機
    (3)と熱交換器(6)とを備え、該送風機(3)の駆動
    に伴って空気流通路(9)を流通する空気を熱交換器
    (6)によって温度調整して室内に吹出すようにした空
    気調和装置において、 前記送風機(3)とケーシング(2)との間には、前記送
    風機(3)との間で、送風機(3)から吹出された空気の
    一部をモータ(4)の配設空間に向って案内する上流側
    分岐通路(13)を形成すると共に、前記ケーシング
    (2)との間で、モータ(4)の配設空間を通過した空気
    を前記ケーシング(2)の内壁面に沿って導出する下流
    側分岐通路(12)を形成するガイド板(10)が設けられ
    いることを特徴とする空気調和装置。
  4. 【請求項4】 熱交換器(6)は、送風機(3)の空気流
    通下流側に配置され、 空気流通路(9)における熱交換器(6)の下流側には、
    ケーシング(2)の内壁面との間で断熱空気通路(14)
    を形成する断熱材(11)が配設され、 前記断熱空気通路(14)の上流端下流側分岐通路(1
    2)の下流端に連通されていることを特徴とする請求項
    3記載の空気調和装置。
  5. 【請求項5】 断熱材(11)は、ケーシング(2)の内
    壁面に対して所定寸法を存した位置に配置された断熱材
    本体部(11a,11b)と、該断熱材本体部(11a,11b)と
    前記ケーシング(2)の内壁面とを連結する複数の連結
    部(11c)とを備え、 前記ケーシング(2)、断熱材本体部(11a,11b)及び
    連結部(11c)で囲まれた空間が断熱空気通路(14)に
    形成されていることを特徴とする請求項4記載の空気調
    和装置。
  6. 【請求項6】 ケーシング(2)の内壁面と断熱材(1
    1)との間に形成されている断熱空気通路(14)は、ケ
    ーシング(2)に設けられた排気孔(2d,2e)によって
    外気に連通されていることを特徴とする請求項4または
    5記載の空気調和装置。
  7. 【請求項7】 ケーシング(2)内に形成された空気流
    通路(9)に、モータ(4)により駆動される送風機
    (3)と熱交換器(6)とを備え、該送風機(3)の駆動
    に伴って空気流通路(9)を流通する空気を熱交換器
    (6)によって温度調整して室内に吹出すようにした空
    気調和装置において、 前記送風機(3)とケーシング(2)との間には、送風機
    (3)から吹出された空気の一部をモータ(4)の配設空
    間に向って案内する上流側分岐通路(16)を形成すると
    共に、前記送風機(3)との間で、モータ(4)の配設空
    間を通過した空気を前記送風機(3)の外壁部(3b)に
    沿って空気流通路(9)に向って導出する第1の下流側
    分岐通路(17)を形成する仕切板(15)が設けられる
    方、 前記ケーシング(2)との間で、モータ(4)の配設空間
    を通過した空気を前記ケーシング(2)の内壁面に沿っ
    て導出する第2の下流側分岐通路(12)を形成するガイ
    ド板(10)が設けられ、 前記仕切板(15)の一端(15a)は、前記送風機(3)の
    空気吹出部分から空気流通路(9)の下流側に所定間隔
    を存した位置に設定されていることを特徴とする空気調
    和装置。
  8. 【請求項8】 ケーシング(2)内に形成された空気流
    通路(9)に、モータ(4)により駆動される送風機
    (3)と熱交換器(6)とを備え、該送風機(3)の駆動
    に伴って空気流通路(9)を流通する空気を熱交換器
    (6)によって温度調整して室内に吹出すようにした空
    気調和装置において、 前記送風機(3)は、モータ(4)の駆動に伴って回転す
    るハブ(3b)を備え、 該ハブ(3b)には、開口(3d)が
    形成される一方、 前記ハブ(3b)の内面側には、前記開口(3d)を覆う補
    助ハブ(3f)が設けられていることを特徴とする 空気調
    和装置。
  9. 【請求項9】 開口(3d)は、モータ(4)の配設空間
    を通過した空気を送風機(3)内部に導入するように形
    成される一方、 補助ハブ(3f)は、ハブ(3b)の内面との間に小間隙を
    存してハブ(3b)に回転一体に設けられていることを特
    徴とする請求項8記載の空気調和装置。
  10. 【請求項10】 補助ハブ(3f)は吸音材で形成されて
    いることを特徴とする請求項8または9記載の空気調和
    装置。
  11. 【請求項11】 開口(3d)は、ハブ(3b)の同心円上
    の数箇所に形成されると共に、 該開口(3d)は、ハブ(3b)の中心部から外周側に向う
    に従ってハブ(3b)の回転方向に向って湾曲する円弧状
    に形成されていることを特徴とする請求項8,9または
    10記載の空気調和装置。
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