JP3274560B2 - 平版印刷版処理装置 - Google Patents

平版印刷版処理装置

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JP3274560B2
JP3274560B2 JP30814693A JP30814693A JP3274560B2 JP 3274560 B2 JP3274560 B2 JP 3274560B2 JP 30814693 A JP30814693 A JP 30814693A JP 30814693 A JP30814693 A JP 30814693A JP 3274560 B2 JP3274560 B2 JP 3274560B2
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泰洋 相澤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、平版印刷版画像形成面
にアルカリ性処理液を供給して非画像部を溶解除去して
印刷版を作製する平版印刷版処理装置に関し、製版不良
の発生がなく長期に亙って安定した処理が行なえる平版
印刷版処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】非画像部アルカリ除去型平版印刷版は、
親水性支持体上にインク受理性の画像形成層を設けてな
り、画像露光等の操作により最終印刷物に於ける画像部
に対応する部分より非画像部に対応する部分の相対的ア
ルカリ溶解性を高め、これにより非画像部画像形成層を
アルカリ性処理液によって溶解し、清浄液(リンス液)
を供給して版面を清浄した後、通常保護ガム処理され
る。これらの処理は通常自動機を用いて行なわれるが、
従来これらの平版印刷版を製版処理する装置に採用され
ている処理方式としては、液循環再利用方式、新液使捨
て処理方式、及び処理過程計量残存液廃棄方式に大別さ
れる。
【0003】最初の液循環再利用方式は、版面に過剰量
の処理液を接触させた後、溶解した非画像部を含む処理
液を版上から全て除去して循環再利用する方式であり、
液供給方法としてはロール狭持して搬送する印刷版上に
スプレー及びシャワー等から処理液を直接に、或はロー
ルや整流板等を介して供給する方法の他、特開平2−2
569号公報等に開示の様に液中シャワーやブラシによ
って処理液を対流させた処理液槽中を液中ガイドロール
等によって印刷版を湾曲浸漬(ディップ方式)させて処
理する方法、実開平1−160443号公報に開示の様
に印刷版を対向面に多数の突起を有する斜傾保持された
一対のガイド板間を搬送し、ガイド板搬送方向上方端面
から液供給する方法等、多数枚製版による液性劣化を抑
制するための補充液補充方法と共に、従来から種々の応
用例が開示されている。
【0004】二番目の新液使捨て処理方式は、特開昭6
2−238564号公報等に開示の様に、液供給スリッ
トのギャップやワイヤバーのワイヤ径等の調整によっ
て、版面に処理液を供給する前に必要最低量を前計量し
て一版毎に新液を供給し、場合に応じて処理促進手段を
処理過程で施した後、処理済みの疲労処理液は溶解した
非画像部と共に除去して廃棄する方式である。
【0005】最後の処理過程計量残存液廃棄方式は、特
公平5−78826号及び特開平5−19540号公報
等に開示の様に、一旦過剰量の処理液を供給した後に処
理液を版上で一定量に計量して計量除去液は循環再使用
し、計量後の版上の処理液は処理完了後に溶解した非画
像部成分と共に廃棄する方式で、特公平5−60854
号公報には版先頭部の製版不良を改善するため、液計量
後更に版先頭部に液計量時に除去した処理液を循環再供
給する方式である。
【0006】これらの方式の内、液循環再利用方式では
余剰液を循環再使用するので、見掛けの廃液量は少ない
が、製版に従って循環処理液への非画像部成分の蓄積に
より処理液は漸次疲労し、やがては処理不良を誘発す
る。また、循環処理液に液補充等を行なうことで循環液
自体は所期の処理特性を保持していても、流入した画像
形成層成分を多く含有する処理液では液循環系や槽内搬
送系等に液固着が起こり易くなり、液供給量の低下や液
供給スプレーの液吐出孔の目詰まり等種々の悪影響を及
ぼすばかりか、画像形成層成分の印刷版支持体上への再
付着による印刷汚れを誘引する残膜をもたらす場合があ
る。
【0007】一方、新液使捨て処理方式では処理液の繰
返し使用による処理変動を防止出来る反面、液循環再使
用方式に比してより多量の処理液を必要とするし、必然
的に多量の廃液を出す結果となる。また、必要最低量を
供給しようとして液量を絞ると、応々にして処理液が版
全面を均一に被覆しない給液ムラが誘発し、特にその傾
向は版先頭部に強く発現して結果として処理欠陥とな
る。
【0008】そこで、両者欠点を解消し長所を合せ持つ
処理方式が上記の処理過程計量残存液廃棄方式である。
この方式では、計量により除去したアルカリ性処理液は
非画像部の溶解に関与していないので循環再使用し、更
にこの循環液に補充液を補充することで、実質的に液使
い捨て方式と同様に常にほぼ新液状態で製版が出来、処
理液循環再利用方式の様な経時的影響を受け難い。ま
た、処理液は過剰に版上に供給し、しかも液計量により
少なくとも1回は版上で処理液の攪乱が起こるから、新
液使捨て処理方式よりも給液ムラによる処理欠陥がな
い。
【0009】従って上記処理方式を採れば、少量のアル
カリ性処理液の消費で比較的長期に亙って安定して行な
えるが、新液使捨て処理方式にも共通する問題として、
アルカリ処理後に除去廃棄する溶解した画像形成層成分
及び版上に残存するアルカリ性処理液の除去効率如何で
は、次工程の処理に多大な影響を及ぼして液交換を早め
るばかりか、経時的要因を加味すれば製版及び印刷品位
の降落を招く恐れさえある。則ち、非画像部除去効率の
低下は次工程以降の処理液への除去物の混入量の増大を
もたらし、処理液としての性能低下を招く。また、除去
手段により差異が生ずるとしても、処理装置の経時的断
続使用が除去手段への除去物の固着を促進し、装置上の
トラブルを招く結果となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、平版印刷版
画像形成面にアルカリ性処理液を供給して非画像部を溶
解除去して印刷版を作製する平版印刷版処理装置に関
し、除去手段に付着する除去物の固着堆積を防止して非
画像部除去効率を保持し、製版不良の発生がなく長期に
亙って安定した処理が行なえる平版印刷版処理装置を提
供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
検討を重ねた結果、平版印刷版にアルカリ性処理液を供
給して非画像部を溶解除去する平版印刷版処理装置であ
って、印刷版画像形成面にアルカリ性処理液を供給する
アルカリ性処理液供給機構、アルカリ性処理液により溶
解した非画像部画像形成層成分を除去する掻取りブレー
ド、掻取りブレード掻取り部位を擦る擦りブラシ、及び
擦りブラシを掻取りブレードに沿って走査する擦りブラ
シ走査機構を有することを特徴とする平版印刷版処理装
置により達成された。
【0012】
【作用】本発明の平版印刷版処理装置では、アルカリ性
処理液供給工程に於てアルカリ性処理液供給機構により
印刷版画像形成面にアルカリ性処理液を供給し、非画像
部除去工程に於て溶解した画像形成層成分と版上のアル
カリ性処理液とを非画像部除去手段である掻取りブレー
ドによって除去し、ブレード除去物は好ましくは廃棄す
る。溶解した非画像部画像形成層成分の除去手段とし
て、掻取りブレードはその他の一般的除去手段よりも除
去性に優れるものの、除去物がブレード掻取り部位に残
ると掻取り効率の低下や次製版物への転写及びその結果
リンス不良を招き易い。そこで、擦りブラシ走査機構に
より掻取りブレードに沿って擦りブラシを走査しながら
ブレード掻取り部位を擦ることで、掻取りブレードに付
着する除去物を除去出来、除去物除去効率の低下及び除
去物の再転写等の掻取り不良を防止して、長期に亙って
安定した製版が可能になる。
【0013】
【実施例】以下、図1に例示する処理装置を基にして、
本発明に係わる平版印刷版処理装置に於ける各工程を説
明しながらそれらに具有或は志向する作用の詳細につい
て説明する。尚、本発明はその主旨を越えない限り、本
説明及び実施例に何ら制限されるものではない。
【0014】図示しない画像形成装置を経てアルカリ性
処理液にレジストある画像部が設けられた画像形成済み
平版印刷版(以下、印刷版と略記)1は、搬送ロール対
に挟持されて図1矢印方向に搬送され、アルカリ性処理
液供給工程及び非画像部除去工程を経て非画像部が除去
され、更に図示しないリンス処理工程及び保護ガム液塗
布乾燥工程を経て製版される。
【0015】アルカリ性処理液供給工程は、搬送行程に
従ってアルカリ性処理液の供給を実施する処理液供給手
段を含む処理液供給機構からなるアルカリ性処理液供給
部、及びアルカリ性処理液の計量を実施する処理液計量
手段を含むアルカリ性処理液計量部の順に構成されてい
る。アルカリ性処理液は、これらの下方に具備された循
環アルカリ性処理液貯液槽3に貯留される様になってお
り、アルカリ性処理液計量部で計量除去された余剰のア
ルカリ性処理液は、処理液供給機構を構成する循環手段
により再び処理液供給手段に循環供給される様になって
いる。
【0016】アルカリ性処理液供給工程に搬入された印
刷版1は、図示しない駆動手段により駆動力が伝達され
た搬送ロール対10によりアルカリ性処理液供給部に搬
送され、アルカリ性処理液の供給を促すアルカリ性処理
液供給ロール11a及び下部ガイドロール11bで挟持
されて、アルカリ性処理液供給部搬送ガイドロール12
及びアルカリ性処理液計量部搬送ガイドロール13を経
て非画像部除去工程へ搬出される。アルカリ性処理液供
給部はアルカリ性処理液供給ロール11a、下部ガイド
ロール11b、及びアルカリ性処理液供給ロール11a
の搬送後方斜め上方に配置された整流板28及び処理液
供給手段であるアルカリ性処理液供給管27から構成さ
れている。
【0017】搬送ロール対10、アルカリ性処理液供給
ロール11a、及び下部ガイドロール11bは、図示し
ない一対の側板に軸支されて軸受けによって保持され、
軸受け上部の図示しない加圧機構によってロール両端が
加圧されている。整流板28は搬送方向断面が鉤状でア
ルカリ性処理液供給ロール11aに平行に設置してあ
る。この整流板28に沿ってアルカリ性処理液供給管2
7が配置されており、アルカリ性処理液供給管27には
軸方向に複数の吐出孔が一定間隔に設けられ、整流板2
8折曲げ方向に開孔している。版幅方向のアルカリ性処
理液被覆厚の均一化を図ると共にアルカリ性処理液供給
量の最終調整を行なうため、整流板28に於ける液流下
先端とアルカリ性処理液供給ロール11aとの隙間を
0.3〜1.5mmに調整し、アルカリ性処理液16を過
剰に供給して整流板28アルカリ性処理液供給ロール1
1a間に液溜りが形成される様になっている。
【0018】アルカリ性処理液16は循環アルカリ性処
理液貯液槽3に貯留されており、循環アルカリ性処理液
貯液槽3底部と連通した管路71から分岐されて、送液
ポンプ92の作動により、フィルタ(図示せず)、配管
111、バルブ102、及びアルカリ性処理液供給管2
7を経て整流板28に供給され、整流されてアルカリ性
処理液供給ロール11aを介して印刷版1に供給される
様になっている。アルカリ性処理液供給ロール11aに
てアルカリ性処理液16を供給されて搬送された印刷版
1は、串型ロール17、図示しない駆動手段により駆動
力を伝達された搬送ガイドロール12、及び串型ロール
18を経てアルカリ性処理液計量部に到るまでの処理域
に於て、非画像部画像形成層が溶解される様設定されて
いる。
【0019】非画像部画像形成層の溶解が完遂された印
刷版1は、処理液計量手段である液計量具47及び図示
しない駆動手段により駆動力を伝達された搬送ガイドロ
ール13から構成されるアルカリ性処理液計量部に到
り、液計量具47と接触しながら版上の過剰のアルカリ
性処理液は版上で一定量に計量され、次工程へと搬送さ
れる様になっている。液計量具47は図示しない一対の
側板に軸支されて軸受けによって保持され、搬送ガイド
ロール13によって或は並進する印刷版1との摺接によ
って回転駆動が伝達される様になっている。液計量具4
7としては、版表面に対し回転方向全てに均一に接触
し、液計量時は溶解した画像形成層成分の摺接剥離を抑
制防止する形状を有するものであって、計量液量の調整
及び取扱いの簡便さや液計量精度等からワイヤバーが好
適に使用される。
【0020】アルカリ性処理液供給工程に於て過剰に供
給されたアルカリ性処理液16の一部は、アルカリ性処
理液計量部に到る非画像部画像形成層溶解過程に於て印
刷版1の両端から循環アルカリ性処理液貯液槽3へ流下
する。液計量前に流下した余剰液及び計量除去液は殆ど
アルカリ性処理疲労を被っておらず、循環して再使用さ
れる。アルカリ性処理液供給部下方には液誘導板75が
配置されており、流下した余剰のアルカリ性処理液16
はアルカリ性処理液計量部で除去されたアルカリ性処理
液16と共に液誘導板75上に集められ、液誘導板75
中央最下点に設けられた液落下孔78より循環アルカリ
性処理液貯液槽3へ流下させて槽内に貯液されているア
ルカリ性処理液16との混合を促すと共に、空気中の二
酸化炭素のアルカリ性処理液16への溶解及びアルカリ
性処理液揮発成分の蒸発等を抑制させる効果をもたら
す。
【0021】循環アルカリ性処理液貯液槽3に貯留され
ているアルカリ性処理液16の製版使用減量分は循環ア
ルカリ性処理液貯液槽3内に装着されたセンサ21によ
り感知して、図示しない補充液補充制御機構の制御によ
り補充液貯液槽19に貯液された補充アルカリ性処理液
7が補充ポンプ94、電磁バルブ100、及び配管12
2を経て循環アルカリ性処理液貯液槽3に補充される様
になっており、混合されてアルカリ性処理液として循環
再使用に供される。
【0022】循環アルカリ性処理液貯液槽3に貯留され
ているアルカリ性処理液16は、循環ポンプ93の作動
により循環アルカリ性処理液貯液槽3底部から管路11
0を経て貯留液面より下方に配置した吐出口に吐出し
て、循環アルカリ性処理液貯液槽3内を循環させながら
ヒータ70によって特定温度に加温される様になってい
る。循環アルカリ性処理液貯液槽3底部には管路71か
ら分岐した管路113に連結されたバルブ105が配置
されており、循環アルカリ性処理液貯液槽3の液交換清
掃等で槽内のアルカリ性処理液16等を排出する場合に
は、バルブ105の解放によって除去廃液二次貯留槽1
09に廃棄される様になっている。
【0023】アルカリ性処理液計量部から搬出された印
刷版1は非画像部除去工程に搬送され、非画像部除去手
段により非画像部が除去される。非画像部除去工程は、
アルカリ性処理液により溶解した非画像部画像形成層成
分及び版面に残存するアルカリ性処理液の除去を実施す
る掻取りブレード22を含む非画像部除去部、掻取りブ
レード22の掻取り部位を擦る擦りブラシ9、及びこの
擦りブラシ9をブレードに沿って走査する擦りブラシ走
査機構を含むブレード清浄機構、及び掻取りブレード2
2により除去された除去物を一時的に貯留する除去物一
次貯留槽4から構成されている。
【0024】非画像部除去部は、溶解した非画像部を除
去する掻取りブレード22及び図示しない駆動手段によ
り駆動力を伝達されたバックアップロール20で構成さ
れている。掻取りブレード22は弾性材で構成されてお
り、バックアップロール20周面に接触させ搬送される
版面とブレードとを摺接させることにより、溶解した非
画像部が除去される様になっている。また、バックアッ
プロール20は、掻取りブレード22の接触押圧で変形
しない滑らかな金属ロールであって、交換洗浄等の作業
性の向上等のため中空ロールになっている。バックアッ
プロール20を駆動させる図示しない駆動力発生体は、
版搬送速度以上の周速でバックアップロール20を単独
駆動させる様になっている。
【0025】図2に示される様に、掻取りブレード22
はブレード保持手段24及び25によって挟持固定され
ている。ブレード保持手段25には矩形のブレード固定
手段62がブレード保持手段25の幅方向に渡って配置
されており、ブレード固定手段62の幅方向両端には支
持軸63が装着されており、支持軸63を回転軸とし
て、処理装置内の図示しない軸受けに掻取り角度調整可
能に固定されている。
【0026】掻取りブレード22の搬送方向手前には、
掻取りブレード22に平行に固定されたブレード清浄機
構が配置されている。ブレード清浄機構は、掻取りブレ
ード22の掻取り部位を擦る擦りブラシ9を含む清浄手
段、擦りブラシ9を掻取りブレード22に沿って走査す
る走査手段55を含む擦りブラシ走査機構、及び清浄手
段に処理液を供給する処理液供給機構から構成されてい
る。また、掻取りブレード22の搬送方向後方には、擦
りブラシ9に処理液を供給して洗浄するブラシ洗浄手段
40が配置されている。
【0027】図3に示される様に、清浄手段は大きくは
処理液を供給する処理液供給ヘッド31と掻取りブレー
ド22の掻取り部位を擦る擦りブラシ9とからなる。擦
りブラシ9は、走査中に於ても掻取りブレード22及び
バックアップロール20接触部を擦り得る充分な長さを
有し、太さ100μm前後の繊維を掻取り除去物による
ブラシの固着を抑制する密度で多数本束ねて形成されて
おり、処理液供給ヘッド31の液吐出孔34をこの擦り
ブラシ9が被覆することがない様に一定間隔を保って複
数組ブラシ保持手段5に配置固定されている。この擦り
ブラシ9はナイロン製が有利に用いられるが、掻取りブ
レード22を傷付けることなく付着したブレード掻取り
除去物を擦り取ることが出来、耐薬品性分けても耐アル
カリ性に優れ、かつ耐摩耗性に富む繊維であれば如何な
る材質であっても良い。
【0028】処理液供給ヘッド31には送液管33が挿
着されており、処理液供給ヘッド31の給液管挿着口の
対面には処理液供給ヘッド31内及び送液管33の洗浄
を容易にするために蓋36が着脱可能に螺着されてい
る。また、処理液供給ヘッド31には凹部38が形成さ
れており、ブラシ保持部材5にも同様の凹部58が設け
られている。双方の取付けには凹部38に凹部58を合
わせ、清浄手段固定部材138により走査手段55に固
定された台座52に着脱可能に重ねて固定される様にな
っており、走査手段55により台座と共に掻取りブレー
ド22の除去部位に並行に往復走査される様になってい
る。
【0029】図4に示される様に、擦りブラシ走査機構
は擦りブラシを含む清浄手段を走査する走査手段55、
走査手段55に実質的な駆動力を与える駆動力供給源6
0、及び擦りブラシ9の走査及び処理液の供給を主体と
する擦りブラシ走査機構全体を制御する作動制御手段5
0からなる。
【0030】走査手段55は、擦りブラシ9の走査距離
が掻取りブレード22有効幅より長くなる様にとってあ
り、走査手段55両端には走査速度制御機構45及び4
6が装着されている。清浄手段の走査には圧搾空気が利
用される。印刷版通過検出手段14と設定された搬送速
度とから作動制御手段50により掻取りブレード22下
を印刷版1が通過する時間が算定され、印刷版1搬送後
端が掻取りブレード22通過した所定時間後、作動制御
手段50により圧搾空気作製源を含む駆動力供給源60
が作動し、圧搾空気の駆動により走査手段55に装着さ
れている清浄手段が走査作動される様になっている。
【0031】また処理液供給ヘッド31を含む清浄手段
への給液は、図1に示される様に、処理液貯液槽89に
貯液された処理液84をポンプ99、管路127、及び
電磁バルブ101を経て供給する経路と、図示しない貯
液源から管路128及び電磁バルブ125を経て供給す
る二経路がある。電磁バルブ101及び125の開閉に
より、何れの経路からも管路133を経て掻取りブレー
ド22に供給される様になっている。
【0032】擦りブラシ9を含む清浄手段は、作動制御
手段50により常にブラシ洗浄手段40が配置されてい
る方から走査が開始される様になっている。配管68か
らの圧縮空気の供給により擦りブラシ9は走査速度制御
機構45によって速度制御されて走査速度制御機構46
方向に走査され、片端に到達するとセンサ43が
し、作動制御手段50により圧搾空気が配管69及び走
査速度制御機構46を経て走査手段55に供給され、逆
方向に走査される様になっている。また、擦りブラシ9
走査中の一定時間、作動制御手段50の制御により擦り
ブラシ9の走査に同機して処理液が供給される様になっ
ている。
【0033】設定された規定の走査回数が終了すると、
擦りブラシ9はセンサ42端に停止され、同時にポンプ
96が作動されて図示しない貯液源から配管156及び
73を経てブラシ洗浄手段40に処理液が供給され、擦
りブラシ9に付着するブラシ擦り取り除去物が洗浄され
る様になっている。処理液供給ヘッド31から掻取りブ
レード22に供給された処理液及びブラシ洗浄手段40
から擦りブラシ9に供給された処理液は何れも除去物一
次貯留槽4に一時的に貯留された後、バルブ104の開
栓により配管114を経て除去物二次貯留槽109に廃
棄される様にも、またバルブ145の開栓により配管1
52を経て処理液貯液槽89に注液し、循環再使用され
る様にもなっている。
【0034】次に本実施例の作用について説明する。図
示しない画像形成装置を経てアルカリ性処理液に難溶な
画像部が設けられた印刷版1は、アルカリ性処理液供給
部アルカリ性処理液供給ロール11a及び下部ガイドロ
ール11bによって挟持されると共にアルカリ性処理液
供給ロール11aを介して印刷版1上にアルカリ性処理
液16が供給される。アルカリ性処理液16は、アルカ
リ性処理液供給管27から整流板28に吐出されて整流
された後、整流板28とアルカリ性処理液供給ロール1
1aとで形成される隙間より供給される。これにより、
印刷版1上に均質にアルカリ性処理液16が供給され、
給液不良が防止される。
【0035】アルカリ性処理液供給ロール11aよりア
ルカリ性処理液16が供給された印刷版1は、串型ロー
ル17、搬送ガイドロール12、及び串型ロール18を
経てアルカリ性処理液計量部に到るまでの処理域に於て
非画像部画像形成層が溶解される。この処理域に於て、
アルカリ性処理液16は印刷版1上を流動してアルカリ
性処理液被覆膜厚が更に均一化されると共に、アルカリ
性処理液16中の画像形成層溶解種の被溶解部位での置
換が活発化し、印刷版1全面にわたって均質なアルカリ
性処理が可能となる。
【0036】非画像部画像形成層の溶解が完遂された印
刷版1は、液計量具47及び搬送ガイドロール13で構
成されるアルカリ性処理液計量部に到り、液計量具47
と接触しながら印刷版1上の過剰のアルカリ性処理液が
一定量に計量される。これにより、印刷版1画像形成層
界面の疲労アルカリ性処理液は印刷版1上に残され、比
較的疲労を被っていない余剰のアルカリ性処理液はアル
カリ性処理液循環系に戻せるので、アルカリ性処理液1
6の実質的な消費を抑制することが出来る。
【0037】アルカリ性処理液計量工程から搬出された
印刷版1は、非画像部除去工程に搬送され、非画像部除
去手段である掻取りブレード22によって版上に残存す
るアルカリ性処理液及び溶解した画像形成層を除去物と
して除去して廃棄する。除去物にはアルカリ性処理液を
含有しているとは云え画像形成層の溶解促進作用に乏し
く、循環するアルカリ性処理液16と分離することによ
りアルカリ溶解不良及びアルカリ性処理液16の交換頻
度を相当抑制することが可能になる。
【0038】掻取りブレード22の搬送路手前には、掻
取りブレード掻取り部位を擦る擦りブラシ9及び処理液
を供給する処理液供給ヘッド31を含む清浄手段、及び
この清浄手段を掻取りブレード22に沿って走査する走
査手段55を含むブラシ走査機構が配備されている。作
動制御手段50により印刷版1搬送後端が掻取りブレー
ド22を通過した所定時間後、走査手段55に装着され
ている清浄手段を走査すると共に走査中の一定時間処理
液供給ヘッド31を介して処理液を掻取りブレード22
に供給する。これにより、掻取りブレード22に付着し
た除去物は擦りブラシ9と処理液とによって除去され、
掻取りブレード22への除去物の蓄積に起因する除去物
除去効率の低下及び除去物の後続製版物への再転写等の
掻取り不良を防止して、長期に亙って安定した製版が可
能になる。
【0039】設定された規定の走査回数が終了すると、
ブラシ洗浄手段40から擦りブラシ9に処理液が供給さ
れ、擦りブラシ9に付着するブラシ擦り取り除去物が洗
浄される。これにより、擦りブラシ9の除去物の残留に
よる固着が防止され、常に安定した擦り取りが実現され
る。
【0040】
【発明の効果】以上説明した様に本発明は、平版印刷版
にアルカリ性処理液を供給して非画像部を溶解除去する
平版印刷版処理装置であって、印刷版画像形成面にアル
カリ性処理液を供給し、非画像部除去工程に於て溶解し
た画像形成層成分を非画像部除去手段である掻取りブレ
ードによって版上から除去した後、擦りブラシを掻取り
ブレードの掻取り部位に沿って走査することを特徴とし
ている。更に、ブレード掻取り部位には処理液を供給す
るため、掻取りブレードに付着した除去物は擦りブラシ
と処理液とによって除去され、掻取りブレードへの除去
物の蓄積に起因する除去物除去効率の低下及び除去物の
後続製版物への再転写等の掻取り不良を防止して、長期
に亙って安定した製版を可能にする秀逸なる効果が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された平版印刷版処理装置を示す
縦断面概略構成図。
【図2】平版印刷版処理装置の非画像部除去工程の要部
を示す側面図。
【図3】平版印刷版処理装置のブレード清浄機構を示す
分解斜視図。
【図4】平版印刷版処理装置の掻取りブレードに擦りブ
ラシを走査するブラシ走査機構を示す横断面概略構成
図。
【符号の説明】
1 平版印刷版 3 循環アルカリ性処理液貯液槽 4 除去物一次貯留槽 5 ブラシ保持部材 9 擦りブラシ 16 アルカリ性処理液 20 バックアップロール 22 掻取りブレード 31 処理液供給ヘッド 55 走査手段 84 処理液
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−188585(JP,A) 特開 昭63−153550(JP,A) 特開 平5−188662(JP,A) 特開 平5−165262(JP,A) 特開 平5−134476(JP,A) 特開 平2−300767(JP,A) 特開 平3−289664(JP,A) 特開 平4−121750(JP,A) 特開 平3−200971(JP,A) 実開 平4−77158(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03F 7/30 501 G03F 7/00 503

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平版印刷版にアルカリ性処理液を供給し
    て非画像部を溶解除去する平版印刷版処理装置であっ
    て、印刷版画像形成面にアルカリ性処理液を供給するア
    ルカリ性処理液供給機構、アルカリ性処理液により溶解
    した非画像部画像形成層成分を除去する掻取りブレー
    ド、掻取りブレード掻取り部位を擦る擦りブラシ、及び
    擦りブラシを掻取りブレードに沿って走査する擦りブラ
    シ走査機構を有することを特徴とする平版印刷版処理装
    置。
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