JP2988766B2 - 感光性平版印刷版処理装置 - Google Patents

感光性平版印刷版処理装置

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JP2988766B2
JP2988766B2 JP447192A JP447192A JP2988766B2 JP 2988766 B2 JP2988766 B2 JP 2988766B2 JP 447192 A JP447192 A JP 447192A JP 447192 A JP447192 A JP 447192A JP 2988766 B2 JP2988766 B2 JP 2988766B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像露光された感光性
平版印刷版にアルカリ現像液を供給して非画像部感光層
を溶解除去した後、リンス液で版面を洗浄する感光性平
版印刷版処理装置に関し、製版処理に於ける経時的変動
を抑制防止して、長期間安定な製版処理を可能にする感
光性平版印刷版処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】感光性平版印刷版(所謂PS版)は、親
水性支持体上に活性線による化学構造変化を伴う活性線
誘起処理液可溶化物質或は活性線硬化(架橋)物質を含
有する感光層を設けてなり、高耐刷性が要求される重印
刷分野で広く利用されている。画像形成は、予め画像記
録された銀塩写真フィルム原稿を平版印刷版感光面に密
着させて露光し、これにより最終印刷物に於ける画像部
に対応する硬化部分或は非画像部に対応する処理液可溶
化部分を形成させ、次いで非画像部感光層をアルカリ性
処理液(アルカリ現像液)によって溶解除去した後、清
浄液(リンス液)を供給して版面を清浄した後、通常保
護ガム処理される。これらの処理は通常自動機を用いて
製版されるが、従来感光性平版印刷版を製版処理する装
置に採用されている処理方式としては、下記に記載する
液循環再利用方式、新液使捨て処理方式、及び処理過程
計量残存液廃棄方式に大別される。
【0003】最初の液循環再利用方式は、版面に過剰量
の処理液を接触させた後、処理済み液を版上から全て除
去して循環再利用する方式であり、処理済み液の除去は
スクイズロールによる絞液が一般的であるが、液供給方
法としてはロール狭持して搬送する印刷版上にスプレー
及びシャワー等から処理液を直接或はロール及び/また
は整流板を介して供給する方法の他、特開平2−256
9号公報等に開示の様に処理液槽中を液中ガイドロ−ル
等によって印刷版を湾曲浸漬(ディップ方式)させ、液
中シャワーによって処理液を対流循環させると共に版面
に供給する方法や、実開平1−160443号公報に開
示の様に印刷版を対向面に多数の突起を有する斜傾保持
された一対のガイド板間を搬送し、ガイド板搬送方向上
方端面から液供給する方法等、多数枚製版による液性劣
化を防止抑制するための補充液補充方法と共に、従来か
ら種々の応用例が開示されている。
【0004】二番目の新液使捨て処理方式は、特開昭6
2−238564号公報等に開示の様に、液供給スリッ
トのギャップやワイヤバーのワイヤ径等の調整によっ
て、版面に処理液を供給する前に必要最低量を前計量し
て一版毎に新液を供給し、場合に応じて処理促進手段を
処理過程で施した後、処理済みの疲労処理液は可溶化し
た非画像部と共に除去廃棄する方式である。
【0005】最後の処理過程計量残存液廃棄方式は、特
開昭62−59957号公報等に開示の様に、版面に一
旦過剰量の処理液を供給した後にアルカリ現像が進行し
ない時間内に処理液を一定量に計量して余剰液は循環再
塗布、計量後の版上の処理液は現像完了後に可溶化した
非画像部と共に廃棄する方式で、特開昭63−163
53号公報には版先頭部の製版不良を改善するため、液
計量後更に版先頭部に液計量時に除去した処理液を循環
再供給する方式である。
【0006】これらの方式の内、液循環再利用方式では
余剰液を循環再使用するので、見掛け上廃液量を減少さ
せることが出来るが、従来非画像部感光層は処理液によ
る溶解除去工程中に殆ど全てが版上より処理液中に除去
されるため、例え処理液に液補充等を行なってそれ自体
は所期の処理特性を保持していても、流入した感光層成
分を多く含有する処理液では槽内や液循環系、処理部搬
送部位等に液固着が起こり易なって、液供給量の低下
や液供給方式としてスプレーを用いればその孔の目詰ま
り等種々の悪影響を及ぼすばかりか、感光層組成物の印
刷版支持体上への再付着による印刷汚れを誘引する残膜
をもたらす場合がある。また、アルカリ現像部に於て非
画像部感光層を機械的に強制除去しなくても、現像液処
方や液供給方法、現像時間等によっては、感光層が過剰
の現像液と共に版上より流失したりする場合があった。
【0007】一方、新液使捨て処理方式では処理変動を
防止出来る反面、液循環再使用方式に比してより多量の
処理液を必要とするし、必然的に多量の廃液を出す結果
となる。また、必要最低量を供給しようとして液量を絞
ると、応々にして処理液が版全面を均一に被覆しないこ
とがあり、特にその傾向は版先頭部に強く発現し、結果
として処理欠陥となる。
【0008】そこで、両者欠点を解消し長所を合せ持つ
処理方式が上記の処理過程計量残存液廃棄方式である。
この方式は、アルカリ現像液は版に供給してから直ちに
現像に必要な液量を残して計量するため、計量除去液に
は非画像部感光層成分の混入が殆どなく、更にはアルカ
リ現像に必要な最低量の供給消費及びそれに見合った補
充液補充によって、経時での空気中の炭酸ガスの吸収溶
解によるアルカリ度の低下に起因する経時疲労劣化を抑
制し、実質的に液使い捨て方式と同様に常にほぼ新液状
態で製版が出来、処理液循環再利用方式の様な経時的影
響を受け難い。また、例え現像液が版上に供給されない
部分が発生したとしても、現像開始前に液計量具によっ
て現像液の延展がなされるため、処理ムラが軽減され
る。
【0009】従って、上記アルカリ現像方式を採れば、
少なくとも現像処理は少量のアルカリ現像液の消費で比
較的長期に亙って安定して行なえるが、新液使捨て処理
方式にも共通する問題として、現像後に除去廃棄する可
溶化した感光層成分及び版上に残存するアルカリ現像液
の除去手段及び除去効率如何では、次工程のリンス処理
に多大な影響を及ぼすばかりか、経時的要因を加味すれ
ば製版及び印刷品位の降落を招く恐れさえある。則ち、
除去手段に関係なく除去効率の低下は次工程以降の処理
液への除去物の混入量の増大を意味し、除去物中の処理
液不溶物による循環系の機能低下をもたらす。また、除
去手段により差異が生ずるとしても、処理装置の経時的
断続使用は処理手段への除去物の固着が、印刷版非画像
部親水性層の機械的破壊(則ち、インク受理部の形成)
を招く結果となる。
【0010】その除去手段としては、エアナイフ、ブラ
シロール、モルトンロール、スクイズロール、及び掻取
りブレード等が知られている。これらの内エアナイフや
ブラシロールを用いれば相当の除去効率を期待出来る
が、除去物の飛散及び周辺部からの除去物落下による再
付着の可能性があり、モルトンロールを用いればその表
面特性から周接部に強固な固着皮膜を生成して除去効率
の低下を招き、ロールの洗浄や保守が煩雑になる。スク
イズロール及び掻取りブレードは、上記三種の除去手段
に比較すれば除去効率の経時的降落や飛散による周辺部
の汚染を抑制或は防止出来、また掻取りブレード(特に
ゴムブレード)はスクイズロールに比べ除去物の高粘化
による除去効率の低下が抑制されるが、それでもそれら
の下部版搬送補助手段との接触部での除去物の蓄積は時
間上の問題であり、何らかの除去物除去手段を講ずる必
要がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、画像露光さ
れた感光性平版印刷版を搬送しながらアルカリ現像液を
供給して非画像部感光層を溶解除去した後、リンス液で
版面を洗浄して印刷版を作製するための感光性平版印刷
版処理装置に関し、残膜等のアルカリ現像不良を防止し
て、版全面を均質に現像することは勿論、可溶化感光層
成分の除去効率の低下とその循環再使用処理液への混入
に起因する液性劣化とを抑制して長期に亙って安定した
現像処理が行なえ、処理液の交換頻度を低下させて廃液
と保守管理の負担を軽減する処理を可能にする処理装置
を提供することにあり、更に詳しくは非画像部感光層の
溶解除去に用いる除去手段に付着する除去物を除去し
て、除去効率の経時的降落や製版及び印刷品位の保持を
図る感光性平版印刷版の処理装置を提供することにあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
検討を重ねた結果、画像露光された感光性平版印刷版を
搬送しながらアルカリ現像液を供給して非画像部感光層
を溶解除去した後、リンス液で版面を洗浄する感光性平
版印刷版処理装置であって、感光層面にアルカリ現像液
を供給して非画像部感光層を可溶化する現像液供給工程
と、搬送される感光性平版印刷版の上面(感光層)側に
当接配置された除去手段であるゴムブレードにより可溶
化した感光層成分を除去する除去工程とをこの順で有
し、更に感光性平版印刷版が除去工程を通過した後に、
ゴムブレードの除去部位に沿って洗浄液供給具を走査し
ながら洗浄液を供給して、除去部位に付着した感光層成
分を洗浄除去する走査型洗浄液供給手段と、除去工程で
排出される除去物及び洗浄後の洗浄使用液を廃棄する廃
棄工程とを有する感光性平版印刷版処理装置により達成
された。
【0013】
【作用】本発明の処理装置では、現像液供給工程に於て
感光層面にアルカリ現像液を供給し、可溶化した感光層
近傍にあって感光層の可溶化で消費され疲労したアルカ
リ現像液と比較的疲労を被っていないそれとを分離する
意図から、好ましくは続いて現像液計量工程に於て版上
のアルカリ現像液を計量し、感光層界面近傍の疲労アル
カリ現像液を残して余剰の計量除去液は現像液供給工程
へと循環し再使用することで、新液使捨て処理方式より
も安定して液供給出来ると共に実アルカリ現像液消費量
を抑制出来る。
【0014】アルカリ現像液が供給された印刷版は、除
去工程に於て版上の可溶化した感光層成分と疲労したア
ルカリ現像液とを除去手段にて除去廃棄する。これによ
り、疲労したアルカリ現像液は勿論、可溶化した感光層
成分の循環現像液への混入を防止して、液循環再利用方
式よりも循環現像液の疲労を抑制出来る。
【0015】除去工程を経た版は次工程に於て循環する
リンス液により版上に残存する可溶化感光層成分等を洗
浄除去する。除去工程では可溶化した感光層成分の殆ど
が除去されるためリンスによる洗浄負担は軽減するが、
それでも液交換なしでリンス処理を続行すれば、リンス
液に感光層成分等が蓄積する。そこで、感光性平版印刷
版が除去工程を通過した後に、除去手段の除去部位に沿
って洗浄液供給具を走査しながら除去手段の除去部位に
洗浄処理液を供給洗浄する。このことで、除去した感光
層成分の付着堆積及び製版装置の断続使用による除去物
の固着が抑制防止されることは勿論、洗浄液として循環
リンス液を用いれば、洗浄使用分を未使用リンス液にて
補充することにより循環リンス液への感光層成分の蓄積
が抑制されるばかりでなく、除去手段の洗浄に用いた液
が可溶化感光層成分の廃棄系への固着を軽減させる。
【0016】洗浄効率を考慮し液圧を損ねずに最少の液
量を均一に液供給するためには、感光性平版印刷版処理
装置の液供給方式として最も一般的に採用されているシ
ャワー管では、吐出孔間隔を狭めかつ孔径を小さくしな
ければならない。この様なシャワー管では、特に感光層
成分等の除去物が混入した処理液を供給すると吐出孔の
目詰まりが発生し易く、除去手段の洗浄手段に用いると
液供給不良による洗浄不良を誘発する場合があるが、洗
浄液供給手段を走査型にすることにより、例え吐出口の
一部分が目詰まりしていても、液が吐出しさえすれば走
査長にわたって全域均一に液供給が行なえる。
【0017】以上の様に、本発明の感光性平版印刷版処
理装置を感光性平版印刷版の製版に用いれば、補充現像
液を補充し、除去工程で除かれた除去物を適宜系外へ廃
棄するだけで、各処理液及び機構的に長期間安定した製
版処理が可能となる。
【0018】
【実施例】以下、図1に例示する処理装置を基にして、
本発明に係わる感光性平版印刷版処理装置に於ける各工
程及びそれらに具有或は志向する作用の詳細について説
明する。尚、本発明はその主旨を越えない限り、本説明
及び実施例に何ら制限されるものではない。
【0019】図示しない露光装置を経て画像露光された
感光性平版印刷版(以下、印刷版と略記)1は、図1矢
印方向に搬送ロール対に挟持されて搬送され、現像処理
ゾーンA、可溶化感光層除去廃棄ゾーン(除去工程)
B、リンス処理ゾーンC、及び保護ガム液塗布ゾーンD
を経て自動製版される。
【0020】現像処理ゾーンAは、搬送行程に従って現
像液供給工程を実施する現像液供給手段を含む現像液供
給部及び現像液計量工程を実施する現像液計量手段を含
む現像液計量部の順に構成されおり、アルカリ現像液の
供給はこれらの下方に具備された循環現像液貯液槽3に
貯留され、現像液計量工程で計量除去された現像液を循
環手段により再び現像液供給工程に循環供給される様に
なっている。
【0021】現像処理ゾーンAに搬入された印刷版1
は、図示しない駆動手段により駆動力が伝達された搬送
ロール対10により現像液供給部に搬送され、アルカリ
現像液の供給を促す現像液供給ロール11a及び下部ガ
イドロール11bで挟持され、感光層可溶化部搬送ガイ
ドロール12及び現像液計量部搬送ガイドロール13を
経て除去工程Bへと搬出される。現像液供給部は現像液
供給ロール11a、下部ガイドロール11b、及び現像
液供給ロール11aの搬送後方斜め上方に配置された整
流板28及び現像液供給管27から構成されている。
【0022】搬送ロール対10、現像液供給ロール11
a、及び下部ガイドロール11bは中空の回転軸にゴム
硬度25〜40度程度の耐アルカリ性のゴムを巻いてあ
り、図示しない一対の側板に軸支されて軸受けによって
保持され、軸受け上部の図示しない加圧機構によってロ
ール両端が加圧されている。整流板28は搬送方向断面
が鉤状で現像液供給ロール11aに平行に設置してあ
る。この整流板28に沿って現像液供給管27が配置さ
れており、現像液供給管27には軸方向に複数の吐出孔
が一定間隔に設けられ、整流板28折曲げ方向に開孔し
ている。版幅方向のアルカリ現像液被覆厚の均一化を図
ると共にアルカリ現像液供給量の最終調整を行なうた
め、整流板28に於ける液流下先端と現像液供給ロール
11aとのギャップを0.3〜1.5mmに調整し、アル
カリ現像液16を過剰に供給して整流板28現像液供給
ロール11a間にアルカリ現像液16の液溜りが形成さ
れる様になっている。
【0023】アルカリ現像液16は循環現像液貯液槽3
に貯留されており、循環現像液貯液槽3底部と連通した
管路110から分岐されて、送液ポンプ92の作動によ
り、図示しないフィルタ、バルブ102、配管111、
及び現像液供給管27を経て整流板28に供給され、整
流されて現像液供給ロール11aを介して印刷版1に供
給される様になっている。現像液供給ロール11aにて
アルカリ現像液16を供給されて搬送された印刷版1
は、串型ロール17、図示しない駆動手段により駆動力
を伝達された搬送ガイドロール12、串型ロール18を
経て現像液計量部に到るまでの処理域に於て、非画像部
感光層が可溶化される。
【0024】循環現像液の劣化等により現像不良を招く
場合を考慮し、搬送ガイドロール12上方には図示しな
い保持機構により少なくとも版上のアルカリ現像液面に
接触しない位置に通常保持して、可溶化促進具15が装
着されている。可溶化促進具15としては中空の回転軸
に太目のワイヤを間隔を空けて巻付けたワイヤバーが利
用出来るが、使用時には版面に自重で接触させ、更に必
要によりバルブ103を開栓して現像液供給具53から
版上にアルカリ現像液16を供給することにより、感光
層の可溶化を促進させることが出来る。可溶化促進具1
5としては、ワイヤバーの他に摺接表面に螺旋状或は縦
横に溝を設けたロールや駆動手段により駆動力が伝達さ
れるブラシロール等を利用しても同様の効果が得られ
る。
【0025】感光層の可溶化が完遂された印刷版1は、
現像液計量具47及び図示しない駆動手段により駆動力
を伝達された搬送ガイドロール13から構成される現像
液計量部に到り、現像液計量具47の計量部位(摺接表
面)と接触しながらこの計量手段によって版上に残存す
る過剰のアルカリ現像液は一定量に計量され、次工程へ
と搬送される様になっている。現像液計量具47は図示
しない一対の側板に軸支されて軸受けによって保持さ
れ、搬送ガイドロール13によって或は並進する印刷版
1との摺接によって回転駆動が伝達される様になってい
る。現像液計量具47としては、版表面に対し回転方向
全てに均一に接触し、液計量時は可溶化した感光層成分
の摺接剥離を抑制防止する形状を有するものであって、
計量液量の調整の簡便さや可溶化した感光層成分の剥離
流出の抑制等の観点から、回転軸51に特定径のワイヤ
50を稠密に巻付けたワイヤバーが使用される。
【0026】現像液供給工程に於て過剰に供給されたア
ルカリ現像液16の一部は、現像液計量工程に到る感光
層膨潤可溶化過程に於て印刷版1の両端から循環現像液
貯液槽3へ流下する。現像液計量工程前に流下した余剰
の液及び計量除去液は殆ど現像処理疲労を被っておら
ず、循環して再使用される。感光層可溶化部下方には液
誘導板75が配置されており、流下した余剰のアルカリ
現像液16は計量工程で除去されたアルカリ現像液16
と共に液誘導板75上に集められ、液誘導板75中央最
下点に設けられた液落下孔78より循環現像液貯液槽3
へ流下させて槽内に貯液されているアルカリ現像液16
との混合を促すと共に、空気中の二酸化炭素のアルカリ
現像液16への溶解及びアルカリ現像液揮発成分の蒸発
等を抑制させる効果をもたらす様になっている。液誘導
板75の一端にはピン85よりやや大きめの孔が開けて
あり、液誘導板75はピン85に差込んで軽く固定され
る様になっている。
【0027】循環現像液貯液槽3に貯留されているアル
カリ現像液16の製版使用減量分は循環現像液貯液槽3
内に装着された図示しないセンサにより感知して、補充
液貯液槽7より補充ポンプ94、電磁バルブ100、及
び配管122を経て補充液供給管54から吐出され、現
像液計量具47を現像補充液19で湿潤洗浄させながら
搬送ガイドロール13より流下して最終的に循環現像液
貯液槽3に液面補充される様になっており、混合されて
現像液循環に供される。
【0028】循環現像液貯液槽3に貯留されているアル
カリ現像液16は、循環ポンプ93の作動により循環現
像液貯液槽3底部から管路110を経て貯留液面より下
方に配置した吐出口に吐出して、循環現像液貯液槽3内
を循環させながらヒータ70によって特定温度に加温さ
れる様になっている。循環現像液貯液槽3底部には管路
110と分岐してバルブ105が配置されており、循環
現像液貯液槽3の液交換清掃等でアルカリ現像液16等
を排出する場合には、バルブ105の解放によって配管
113を経て除去廃液二次貯留槽9に廃棄される様にな
っている。
【0029】現像液計量工程から搬出された印刷版1
は、可溶化感光層除去廃棄ゾーンBに搬送され、除去工
程に於て除去手段により非画像部の可溶化感光層成分が
除去される。可溶化感光層除去廃棄ゾーンBは、除去工
程を実施する除去手段を含む可溶化感光層除去部、除去
工程に於て除去手段に蓄積する除去物に対し、除去手段
に沿って走査しながら洗浄液を供給して洗浄する走査型
洗浄液供給手段、及び除去廃液を貯留する貯留槽から構
成されている。
【0030】可溶化感光層除去部は、可溶化した感光層
成分を除去する除去手段22及び図示しない駆動手段に
より駆動力を伝達されたバックアップロール20で構成
されている。また、特に除去手段22に付着堆積した可
溶化感光層除去物を洗浄するための洗浄手段として、除
去手段22の除去部位に沿って走査しながら洗浄液を供
給して除去部位を洗浄する洗浄液供給ノズル52及びノ
ズル走査手段55含む走査型洗浄液供給手段、及びバッ
クアップロール20周面に付着した除去物を除去する掻
落としブレード23が付帯されている。
【0031】除去手段22としてはゴムブレードが有利
に用いられる。ブレード部材としては、ゴム硬度50〜
65度の合成ゴムが良く、少なくとも版との接触面が滑
らかな弾性材を印刷版の搬送路に沿わせた状態で配置
し、図示しないブレード保持機構によってバックアップ
ロール20周面に接触させ、搬送される版面とブレード
とを摺接させることにより、可溶化した感光層が除去さ
れる様になっている。また、バックアップロール20
は、その表面が除去手段22の接触押圧で変形しない表
面の滑らかな金属ロールであって、交換洗浄等の作業性
の向上等のため中空ロールになっている。バックアップ
ロール20を駆動させる図示しない駆動力発生体は、版
搬送速度以上の周速でバックアップロール20単独を駆
動させる様になっている。
【0032】除去手段22の搬送方向手前には、図示し
ない保持機構によって除去手段22に平行に固定された
走査型洗浄液供給手段であるノズル走査手段55が設け
られており、ノズル走査手段55の走査部分に洗浄液供
給ノズル52が固定され、洗浄液供給路117が接続さ
れており、洗浄液供給ノズル52が除去手段22の除去
部位に並行に往復走査される様になっている。ノズル走
査手段55に於ける可動長、則ち洗浄液供給ノズル52
走査長は、除去手段22幅方向有効除去長さより長くな
る様にとってある。
【0033】図2に示される様に、ノズル走査手段55
の両端には走査速度制御機構73及び74が装着されて
いる。洗浄液供給ノズル52の走査は圧搾空気が利用さ
れ、コンプレッサ81からバルブ123、減圧弁12
5、配管126、及び切換弁24を経て、ノズル走査手
段55の両端の何れか一方に圧搾空気が供給される様に
なっている。また、除去手段22への洗浄は、リンス処
理ゾーンC循環リンス液貯液槽5底部に連通した管路1
18から分岐して、送液ポンプ95、電磁バルブ10
1、及び配管117を経て洗浄液供給ノズル52から除
去手段22とバックアップロール20との接触部に循環
リンス液36を供給することにより、除去手段22及び
バックアップロール20の洗浄が行なえる様になってい
る。
【0034】走査洗浄の制御は、搬送ロール対10より
搬送方向手前にあって図示しない印刷版通過検出手段と
設定された搬送速度とから作動制御手段21により除去
手段22下を印刷版1が通過する時間が算定され、印刷
版1搬送後端が除去手段22を通過した所定時間後に作
動制御手段21により切換弁24が作動し、圧搾空気が
配管130(または131)を経て走査速度制御機構7
3(または74)により速度制御されてノズル走査手段
55に装着されている洗浄液供給ノズル52が走査作動
される様になっている。
【0035】作動制御手段21及びノズル走査手段55
により、洗浄液供給ノズル52は走査両端の何れからも
走査が開始される様になっている。洗浄液供給ノズル5
2が走査速度制御機構73側から走査が開始される場合
は、ノズル52は配管130からの圧縮空気により走査
速度制御機構74方向に走査されると同時に電磁バルブ
101が開栓されて、除去手段22に循環リンス液36
が供給される様になっている。ノズル52が片端に近づ
くと、センサ89が関知して作動制御手段21により切
換弁24が切換わり、圧搾空気が配管131及び走査速
度制御機構74を経てノズル走査手段55に供給され、
逆方向に走査される様になっている。同様に、洗浄液供
給ノズル52が走査速度制御機構74側から走査される
場合は、ノズル52は配管131からの圧縮空気により
走査速度制御機構73方向に走査され、ノズル52が片
端に近づくと、センサ88が関知して作動制御手段21
により切換弁24が切換わって逆走査される様になって
いる。洗浄が終了すると、洗浄液供給ノズル52はノズ
ル走査手段55の何れか一端に停止され、同時に電磁バ
ルブ101が開栓されて液供給も停止される様になって
いる。
【0036】バックアップロール20周面に付着した可
溶化感光層成分もこの洗浄操作により除去されるが、バ
ックアップロール20を清浄化しておくため、バックア
ップロール20下方に図示しない保持機構によって固定
された掻落しブレード23を設け、バックアップロール
20に付着する除去洗浄成分を掻落とすことによりバッ
クアップロール20の洗浄を行ない、印刷版1裏面への
可溶化感光性層成分の付着が抑制される様になってい
る。掻落としブレード23のブレード部材は、印刷版1
に直接接触することがなく版面に損傷を与えないことや
耐摩耗性等から、リン青銅やバネ材用ステンレス等の金
属薄板が有利に用いられる。
【0037】除去廃液一次貯留槽4は循環現像液貯留槽
3と一体成型されており、ピン87で固定され着脱可能
な工程隔絶板77で仕切られている。連結管90は着脱
可能であって、除去廃液一次貯留槽4内側底面より管頭
部が数cm高くなっており、通常バルブ104は解放し
てあって、可溶化感光層除去部に於て除去された除去物
は、除去廃液一次貯留槽4に一時的に貯留された後オー
バーフローして、連結管90、バルブ104、及び配管
114を経て、除去廃液二次貯留槽9に廃棄される様に
なっている。
【0038】除去手段22を通過した印刷版1は、ロー
ル25を経てリンス処理ゾーンCへ搬送される。リンス
処理ゾーンCには循環リンス液貯液槽5が備えられてお
り、この貯液槽5の上方には印刷版1の搬送路に沿って
3組のロール対30、31、及び32が順に配置されて
いる。これらのロール対30、31、及び32は、図示
しない一対の側板に軸支されて軸受けによって保持さ
れ、軸受け上部の図示しない加圧機構によってロール両
端が加圧されると共に図示しない駆動手段の駆動力によ
って回転駆動される様になっている。リンス処理は、循
環リンス液貯液槽5に貯留されている循環リンス液36
を供給してリンスする第一リンスゾーン、及び未使用の
リンス液を供給してリンスする第二リンスゾーンの2ゾ
ーンで行なわれる様になっている。
【0039】可溶化感光層除去廃棄ゾーンBから搬出さ
れた印刷版1は、搬送ロール対30に挟持されて第一リ
ンスゾーンに搬入される。第一リンスゾーンは、搬送ロ
ール対30及び第一絞りロール対31、その上方に配置
された2本の循環リンス液供給管37及び38、その下
方に配置された2本のロール洗浄管57及び58、及び
串型ロール34から構成されている。
【0040】循環リンス液供給管37及び38、及びロ
ール洗浄管57及び58は軸方向に沿って複数の吐出孔
が一定間隔に設けられており、循環リンス液供給管37
及び38は鉛直下方、ロール洗浄管57及び58は夫々
搬送ロール対30及び第一絞りロール対31の接触部に
向かって開孔されている。循環リンス液供給管37及び
38は、一端が循環リンス液貯液槽5底部と連結された
管路118と連結されている。この管路118から夫々
分岐して送液ポンプ96及び97が接続されており、こ
れら送液ポンプ96及び97の作動によって、循環リン
ス液貯液槽5に貯留された循環リンス液36が夫々図示
しないフィルタ、図示しないバルブ、及び配管115及
び116を経て、循環リンス液供給管37及び38に供
給される様になっている。
【0041】循環リンス液36は循環リンス液供給管3
7及び38から印刷版1に直接供給するため、印刷版1
上に残存する可溶化した感光層成分及び循環リンス液3
6の第一リンスゾーン外への飛散を防止する目的で、第
一リンスゾーン上方にあってゾーン全体を被覆する形状
のカバー82が装着され、図示しない固定機構によって
固定されている。
【0042】第一絞りロール対31によって版面の循環
リンス液36が除去された印刷版1は、第二リンスゾー
ンに搬入される。第二リンスゾーンは、印刷版1搬送面
の上方で搬送方向に対し横列配置された複数個のスプレ
ーガン33、その下方に配置された串型ロール35、ロ
ール洗浄管59、及び第二絞りロール対32から構成さ
れている。
【0043】スプレーガン33吐出孔より上方には図示
しないスプレーガン供給用未使用リンス液貯液槽が配置
されていて、図示しないセンサの作動により印刷版1が
2組の絞りロール対31及び32の間を通過する一定の
時間だけ、圧搾空気と共に未使用リンス液が吐出され、
印刷版1上に残存する可溶化した感光層成分及び循環リ
ンス液36が洗い清められる様になっている。第二絞り
ロール対32で絞液されたリンス液は、そのまま循環リ
ンス液36の補充液となる。また、スプレーガン33作
動中は未使用リンス液のミストが発生し、系外に飛散し
て各部の汚染が懸念されるため、スプレーガン33には
シェイド83が、循環リンス液貯液槽5には図示しない
一対の貯液槽側板に差込み保持された着脱可能な貯液槽
隔絶板67及び68が設置されている。
【0044】ロール洗浄管59には軸方向に沿って複数
の吐出孔が一定間隔に設けられており、第二絞りロール
対32の接触部に向かって開孔されている。ロール洗浄
管57、58、及び59は一端が循環リンス液貯液槽5
底部と連結された管路118と連結されており、夫々分
岐して接続された図示しない送液ポンプの作動によっ
て、循環リンス液貯液槽5に貯留された循環リンス液3
6が夫々図示しないフィルタ、バルブ、及び配管を経
て、搬送ロール対30及び絞りロール31及び32へ吐
出され、リンス処理ゾーンC通過中は印刷版1裏面(感
光層を設けた面と反対面)に付着したアルカリ現像液1
6等が洗浄される様になっている。
【0045】可溶化した感光層成分には起泡を促すこと
があり、循環リンス液貯液槽5の循環リンス液36面に
起泡が発生し易いため、循環リンス液貯液槽5内には消
泡を促す消泡剤供給管62、63、64、及び65が装
着されている。消泡剤供給管62、63、64、及び6
5は軸方向に沿って複数の吐出孔が一定間隔に設けられ
ており、消泡剤供給管62は搬送方向後方の、消泡剤供
給管63は搬送方向前後方(二方)の、消泡剤供給管6
4及び65は搬送方向前方の斜め下方に開孔している。
消泡剤は図示しない消泡剤貯液槽に貯留されており、循
環リンス液貯液槽5底部と連結された図示しない管路に
注入され混合された消泡剤混合液は、消泡剤供給管6
2、63、64、及び65に供給される様になってい
る。
【0046】循環リンス液貯液槽5に貯留されている循
環リンス液36は除去手段22の洗浄に消費されるもの
の、スプレーガン33から未使用リンス液が循環リンス
液貯液槽5に供給されるため、オーバーフローを防止す
る意味で除去廃液一次貯留槽4側にリンス液逃がし口8
0が配置されており、一定量以上の循環リンス液は最終
的に除去廃液二次貯留槽9に排出される様になってい
る。
【0047】循環リンス液貯液槽5内には更にヒータ7
2が配置され、循環リンス液36の液温が一定に保持さ
れる様になっている。また、循環リンス液貯液槽5底部
には管路118の一端が連通されている。この管路11
8の途中にはバルブ106が配置されており、このバル
ブ106の解放によって循環リンス液貯液槽5内の循環
リンス液36が除去廃液二次貯留槽9に排出される様に
なっている。
【0048】第二絞りロール対32を通過した印刷版1
は、保護ガム液塗布ゾーンDに於て必要に応じて保護ガ
ム液を塗布され、次工程(保護ガム乾燥工程等、図示せ
ず)へと搬出される。保護ガム液塗布ゾーンDは、保護
ガム液一次貯留槽6及び保護ガム液供給機構からなり、
保護ガム液供給機構は給液ロール40、下部ガイドロー
ル41、計量ロール43、保護ガム液供給管45、及び
給液ロール洗浄管60から構成されている。給液ロール
40、下部ガイドロール41、及び計量ロール43は、
図示しない一対の側板に軸支されており、給液ロール4
0及び下部ガイドロール41は軸受け上部の図示しない
加圧機構によってロール両端が加圧されると共に、図示
しない駆動手段の駆動力によって回転駆動され、印刷板
1が搬送される様になっている。計量ロール43は周接
表面が特定の粗さに仕上げられており、給液ロール40
に加圧接触して回転計量される様になっている。
【0049】保護ガム液供給管45は給液ロール40計
量ロール43接触部上方に、給液ロール洗浄管60は給
液ロール40上方に配置されている。保護ガム液供給管
45及び供給ロール洗浄管60は、軸方向に沿って複数
の吐出孔が一定間隔に設けられており、保護ガム液供給
管45鉛直下方の給液ロール40計量ロール43接触部
に、給液ロール洗浄管は搬送方向前方斜め下方に向かっ
て開孔されている。保護ガム液供給管45には、一端が
保護ガム液貯液槽8の底部と連通された管路121と接
続されている。この管路121の途中には送液ポンプ9
8が配置されており、この送液ポンプの作動によって保
護ガム液貯液槽8内の保護ガム液46が保護ガム液供給
管45に供給される様になっている。給液ロール洗浄管
60には図示しない洗浄液供給系より洗浄液が供給さ
れ、給液ロール40、下部ガイドロール41、及び計量
ロール43の洗浄が行なわれる様になっている。
【0050】保護ガム液一次貯留槽6の底部には管路1
19の一端が連通されている。この管路119の途中に
はバルブ107が配置されており、このバルブ107の
解放によって保護ガム液一次貯留槽6内の保護ガム液4
6及び洗浄液が除去廃液二次貯留槽9に排出される様に
なっている。また、保護ガム液一次貯留槽6内の保護ガ
ム液46は、必要により保護ガム液一次貯留槽6底部に
連通された管路から分岐された配管120の途中に配置
されたバルブ108の解放により、保護ガム液貯液槽8
に循環される様になっている。
【0051】次に本実施例の作用について説明する。図
示しない露光装置を経て画像露光された印刷版1は、搬
送ロール対10に挿入された後に現像液供給部現像液供
給ロール11a及び下部ガイドロール11bによって挟
持され、現像液供給ロール11aを介して印刷版1上に
アルカリ現像液16が供給される。アルカリ現像液16
は、現像液供給管27から整流板28に吐出され、整流
板28によって整流されて現像液供給ロール11aに供
給される。これにより、印刷版1上に均質にアルカリ現
像液16が供給され、現像液供給不良による現像欠陥は
防止される。
【0052】現像液供給ロール11aでアルカリ現像液
16が供給された印刷版1は、串型ロール17、搬送ガ
イドロール12、串型ロール18を経て現像液計量部に
到るまでの処理域、則ち感光層可溶化部に於て搬送され
ながら非画像部感光層が可溶化される。感光層可溶化部
に於ては、アルカリ現像液16が非画像部可溶化過程中
に印刷版1上を流動してアルカリ現像液被覆膜厚が更に
均一化されると共に、アルカリ現像液16中の可溶化種
の被可溶化部位での置換が活発化し、印刷版1全面にわ
たって均質な現像処理が可能となる。
【0053】非画像部感光層の可溶化が完遂された印刷
版1は、現像液計量具47及び搬送ガイドロール13か
ら構成される現像液計量部に到り、現像液計量具47と
接触しながら印刷版1上に残存する過剰のアルカリ現像
液は一定量に計量される。これにより、印刷版1感光層
界面の疲労アルカリ現像液は印刷版1上に残され、比較
的疲労を被っていない余剰のアルカリ現像液はアルカリ
現像液循環系に循環されるので、アルカリ現像液16の
消費を抑制することが出来る。
【0054】現像液計量工程から搬出された印刷版1
は、可溶化感光層除去廃棄ゾーンBに搬送され、回転す
るバックアップロール20周面に押圧接触された除去手
段22に搬送される版面を摺接させることにより可溶化
した感光層が除去される。除去工程に於て除去された除
去物は、除去廃液一次貯留槽4に一時的に貯留された後
に除去廃液二次貯留槽9に排出される。除去物は可溶化
した感光層成分及び現像促進作用の乏しい疲労アルカリ
現像液が主であるので、アルカリ現像液16への混入よ
る性能劣化に起因する現像不良及びアルカリ現像液16
の交換頻度の上昇を相当抑制することが可能となる。
【0055】また、除去手段22の搬送方向手前には、
図示しない保持機構によって除去手段22に平行に固定
されたノズル走査手段55が設けられており、その可動
部分に洗浄液供給ノズル52が固定されている。除去手
段22の除去部位の洗浄は、ノズル走査手段55によっ
て洗浄液供給ノズル52を除去手段22に平行に走査し
ながら、リンス処理ゾーンC循環リンス液貯液槽5底部
から循環リンス液供給手段を経て洗浄液供給ノズル52
先端から除去手段22とバックアップロール20との接
触部に循環リンス液36を供給し、除去手段22及びバ
ックアップロール20の洗浄を行なう。
【0056】このことで、除去した感光層成分の付着堆
積及び製版装置の断続使用による固着が防止されること
は勿論、洗浄使用分を未使用リンス液を補充することで
循環リンス液36も感光層成分の蓄積が抑制されるばか
りでなく、粘稠な可溶化感光層成分の廃棄系への固着を
除去部位の洗浄に用いた循環リンス液36が軽減させ
る。また走査洗浄のため、走査区間に対応する除去手段
の除去部位に直接洗浄液が当てられ、全域均一に供給出
来る。
【0057】除去手段22を通過した印刷版1はリンス
処理ゾーンCへ搬送され、搬送ロール対30に挟持され
て第一リンスゾーンに搬入される。第一リンスゾーンで
は、印刷版1が第一絞りロール対31に挟持されるまで
の間に、上方に配置された2本の循環リンス液供給管3
7及び38から循環リンス液36が直接印刷版1感光層
面に吐出されることによって印刷版1上に僅かに残存す
る可溶化した感光層成分及び疲労アルカリ現像液がリン
スされ、同時にその下方に配置された2本のロール洗浄
管57及び58からの循環リンス液36によって印刷版
1裏面も洗浄される。
【0058】第一絞りロール対31によって循環リンス
液36が除去された印刷版1は、第二リンスゾーンに搬
入され、印刷版1搬送面の上方で搬送方向に対し横列配
置された複数個のスプレーガン33によって印刷版1が
2組の絞りロール対31及び32の間を通過する一定時
間だけ圧搾空気と共に未使用リンス液が供給され、印刷
版1上に残存する可溶化した感光層成分が含有される循
環リンス液36が洗い清められる。圧搾空気及び未使用
リンス液の作用により、第一リンスゾーンに於て例えリ
ンス不良が誘発されても、印刷版1表面の細部に到るま
でリンスされ得るし、第二絞りロール対32で絞液され
たリンス液は、そのまま循環リンス液36の補充液とな
る。
【0059】第二絞りロール対32を通過した印刷版1
は、保護ガム液塗布ゾーンDに於て必要に応じて保護ガ
ム液を塗布される。保護ガム液貯液槽8の底部と連通さ
れた管路121と接続された送液ポンプ98の作動によ
って保護ガム液供給管45に供給され吐出されて給液ロ
ール40計量ロール43接触部に貯液された保護ガム液
46は、印刷版1上に供給されると同時に給液ロール4
0及び下部ガイドロール41によって絞られながら搬送
されて、図示しない保護ガム乾燥工程へと搬出される。
【0060】
【発明の効果】以上説明した様に本発明は、画像露光さ
れた感光性平版印刷版を搬送しながらアルカリ現像液を
供給して非画像部感光層を溶解除去した後、リンス液で
版面を洗浄する感光性平版印刷版処理装置であって、現
像液供給工程でアルカリ現像液を版面に供給し、感光層
可溶化工程に於てアルカリ現像液は版上を流動し更に一
部は版端面より流下させて、現像の促進と液供給不良に
よる現像不良の抑制を促し、可溶化感光層除去工程では
可溶化した感光層成分と疲労アルカリ現像液とからなる
除去物を除去手段によって版上から除去することを特徴
としている。
【0061】また、アルカリ現像液の消費分は現像補充
液を補充すると共に現像に関与しなかった余剰分を循環
再使用し、疲労アルカリ現像液は可溶化した感光層と共
に除去して廃棄するので、必要最少限に近いアルカリ現
像液の消費で液交換の頻度を大幅に低下させることが出
来る。更に、除去手段の除去部位の洗浄を走査型洗浄手
段によって行なうため、比較的少量の洗浄液で除去部位
付近に付着した除去物を洗浄除去出来、併せて廃棄する
ので廃液と保守管理の負担を軽減出来る秀逸なる効果が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された感光性平版印刷版処理装置
を示す縦断面概略構成図。
【図2】感光性平版印刷版処理装置除去工程の圧搾空気
及び洗浄液を走査し吐出する走査型洗浄液供給手段を示
す横断面概略構成図。
【符号の説明】
A 現像処理ゾーン B 可溶化感光層除去廃棄ゾーン C リンス処理ゾーン D 保護ガム液塗布ゾーン 1 感光性平版印刷版 3 循環現像液貯液槽 4 除去廃液一次貯留槽 7 補充液貯液槽 9 除去廃液二次貯留槽 14 印刷版通過検出手段 16 アルカリ現像液 20 バックアップロール 21 作動制御手段 22 除去手段 36 循環リンス液 52 洗浄液供給ノズル 55 ノズル走査手段
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−107950(JP,A) 特開 昭59−18946(JP,A) 特開 昭63−172269(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03F 7/00 G03F 7/30

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像露光された感光性平版印刷版を搬送
    しながらアルカリ現像液を供給して非画像部感光層を溶
    解除去した後、リンス液で版面を洗浄する感光性平版印
    刷版処理装置であって、感光層面にアルカリ現像液を供
    給して非画像部感光層を可溶化する現像液供給工程と、
    搬送される感光性平版印刷版の上面側に当接配置された
    除去手段であるゴムブレードにより可溶化した感光層成
    分を除去する除去工程とをこの順で有し、更に感光性平
    版印刷版が除去工程を通過した後に、ゴムブレードの除
    去部位に沿って走査しながら洗浄液を供給する走査型洗
    浄液供給手段と、除去工程で排出される除去物及び洗浄
    後の洗浄使用液を廃棄する廃棄工程とを有することを特
    徴とする感光性平版印刷版処理装置。
  2. 【請求項2】 洗浄液として循環するリンス液を用い、
    該走査型洗浄液供給手段に循環リンス液を供給する循環
    リンス液供給手段を有する請求項1記載の感光性平版印
    刷版処理装置。
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