JP3274446B2 - コンピュータ断層撮影装置及びコンピュータ断層撮影方法 - Google Patents

コンピュータ断層撮影装置及びコンピュータ断層撮影方法

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JP3274446B2
JP3274446B2 JP33827799A JP33827799A JP3274446B2 JP 3274446 B2 JP3274446 B2 JP 3274446B2 JP 33827799 A JP33827799 A JP 33827799A JP 33827799 A JP33827799 A JP 33827799A JP 3274446 B2 JP3274446 B2 JP 3274446B2
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正司 藤井
喜一郎 宇山
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非破壊で被検体の
断層画像を得るコンピュータ断層撮影装置及びコンピュ
ータ断層撮影方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、小型電子部品等を高分解能で検査
するための高分解能型の産業用のコンピュータ断層撮影
装置(以下、適宜「CTスキャナ」という)が普及しつ
つある。
【0003】図15は、従来の高分解能型CTスキャナ
の構成を示す図である。同図のCTスキャナは、X線焦
点Fの大きさが数乃至数十μm程度のマイクロフォーカ
スX線管によりX線を発生させるX線発生装置101
と、X線焦点Fから円錐状(コーン状)に放射されたX
線ビーム102を2次元の検出面で検出する検出器10
3とが対向して配置され、X線発生装置101と検出器
103との間に配置された被検体104を透過したX線
を検出器103で検出することによって、被検体104
の透過像及び断層画像(以下、適宜「画像」という)を
得るようになっている。
【0004】X線発生装置101では、マイクロフォー
カスX線管に供給する管電圧を調整して発生するX線の
エネルギーを変更し、管電流を調整して放射するX線量
を変更するようになっている。X線焦点Fの形成部材を
保護するため、管電流を上げたときにはX線焦点が拡大
するようになっているので、高分解能で撮影するときに
は管電流を低く設定するようにする。
【0005】検出器103は、検出したX線を光信号に
変換するX線像増強管(以下「X線I.I.」という)1
13と、この光信号を電気信号に変換するテレビカメラ
114とを有する構成である。この電気信号は、そのま
ま表示部110に伝送され、透過像としてリアルタイム
で表示されるほか、データ処理部109でノイズ低減等
の処理がされてから透過像としてリアルタイムで表示さ
せることもできる。
【0006】また、被検体104の断層画像を得る際に
は、まず、被検体104が載置された回転テーブル10
5を回転機構106により回転軸112を中心に所定の
角度ずつ回転させ、各角度ごとに被検体104の透過像
を得ていく。次に、このようにして得られた複数の透過
像についてデータ処理109で所定の画像再構成の処理
を行うことにより、回転軸112に略直交するX線ビー
ム102が被検体104を断層する面(以下「撮影断層
面」という)111について被検体104の断層画像を
得る。
【0007】ここで、X線焦点Fと被検体104との距
離(以下「撮影距離」という)は、シフト機構107が
回転テーブル105及び回転機構106を一体として水
平方向に移動させることにより変更できるようになって
いる。撮影距離を短くした場合は、撮影倍率を上げるこ
とができ、画像の分解能を向上させることができる。マ
イクロフォーカスX線管のX線焦点Fは十分に小さいの
で、撮影倍率を上げても画像上にボケが生じることはほ
とんどない。
【0008】このように、高分解能の画像を得るために
は撮影距離を短くすることが望ましいのであるが、被検
体104が大きいためにX線発生装置101と干渉する
ような場合には、干渉しないように必要最小限だけ撮影
距離を長くして撮影を行うようにしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述したCTスキャナ
は、被検体をX線焦点に近づけて画像の高分解能化を図
るものである。しかしながら、CTスキャナを用いた検
査においては、画像の高品質化に対する要求も強く、ま
た、被検体の種類や検査内容の拡大に伴い、多様化の要
求も益々強まる傾向にある。このため、以下のような様
々な問題が生じている。
【0010】まず、X線焦点が発生するX線ビームがコ
ーン状であるため、断層画像を撮影する場合に、撮影断
層面以外の経路においてもX線が被検体を透過すること
となる。このため、被検体の内部でのX線の散乱が多く
発生し、この散乱X線までもが検出されて断層画像が不
鮮明となり十分な検査ができなくなる。また、被検体が
撮影断層面以外の部位でもX線を被曝することとなるの
で、被検体がX線で劣化しやすい物質で構成されている
場合には、必要量のX線を透過させることができず十分
な検査ができなくなる。これを防止するためには、X線
ビームの放射口の直前にX線の吸収特性に優れたタング
ステン等で形成される2枚のスリット板を上下に所定幅
で設置し、X線ビームをこの2枚のスリット板が形成す
る開口に通過させて扇状(ファン状)に整形することが
考えられるが、この場合には、スリット板及びその設置
機構が邪魔となり、被検体をX線焦点に十分に近付ける
ことができず、高分解能の画像が得られなくなる問題が
生じる。
【0011】また、エネルギーの低い不要なX線(以下
「軟X線」という)が被検体及び検出器に入射しないよ
うにすることが、被検体の低被曝と画像の高品質化には
望ましいので、X線焦点と被検体との間に所定のフィル
タを設置して軟X線を吸収するようにすることが考えら
れるが、この場合にも上記と同様の問題が生じる。
【0012】また、透過像の検査においては、透過経路
の長い高吸収部位を観察できない場合がある。この高吸
収部位を観察できるようにするためには、X線発生装置
が放射するX線エネルギーを増加させればよいが、透過
像上の高吸収部位以外の部分にハレーションが起こり、
高吸収部位に影響を与えるため正確な検査ができなくな
るという問題がある。
【0013】また、検出器に入射するX線強度は、マイ
クロフォーカスX線管に供給する管電圧、管電流やフィ
ルタの厚さ等の撮影条件を変更することによって変化す
ることとなるが、従来の検出器のテレビカメラにおいて
は、このX線強度の変化に応じて光量が変化する光信号
を電気信号に変換するときのダイナミックレンジが狭い
ため、X線強度の変化幅に対応した電気信号を得ること
ができず、被検体の種類に応じた適切なX線強度を用い
て検査をすることができないという問題がある。
【0014】
【0015】本発明は、上記に鑑みてなされたものであ
り、その目的とするところは、画質の高品質化および撮
影の多様化に寄与し得るコンピュータ断層撮影装置を提
供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の本発明は、放射線源と検出器との間
に被検体を配置し、前記放射線源が放射した放射線を検
出器で検出することにより前記被検体の断層画像を得る
コンピュータ断層撮影装置において、放射線の形状を整
形するためのスリット板と、このスリット板を前記放射
線源と前記被検体との間又は前記被検体と前記検出器と
の間に切換配置可能とした切換配置手段と、を有するこ
とを要旨とする。
【0017】本発明にあっては、スリット板を放射線源
と被検体との間又は被検体と検出器との間に切換配置可
能としたことで、スリット板を放射線源と被検体との間
に配置した場合には、スリット板によりファン状とした
放射線を被検体に透過させることにより、被検体内部で
の散乱の発生を減少でき、また、スリット板を被検体と
検出器との間に配置した場合には、被検体を放射線源に
近付けることにより画質の高分解能化を図るとともに、
被検体内で生じた散乱線の検出器への入射をスリット板
で低減でき、もって画質の高品質化を図るようにしてい
る。
【0018】請求項2記載の本発明は、放射線源と検出
器との間に被検体を配置し、前記放射線源が放射した放
射線を検出器で検出することにより前記被検体の断層画
像を得るコンピュータ断層撮影装置において、不要な放
射線を減衰させるためのフィルタと、このフィルタを前
記放射線源と前記被検体との間又は前記被検体と前記検
出器との間に切換配置可能とした切換配置手段と、を有
することを要旨とする。
【0019】本発明にあっては、フィルタを放射線源と
被検体との間又は被検体と検出器との間に切換配置可能
としたことで、フィルタを放射線源と被検体との間に配
置した場合には、フィルタによりエネルギーが低く不要
な放射線を減衰でき、また、フィルタを被検体と検出器
との間に配置した場合には、被検体を放射線源に近付け
ることにより画質の高分解能化を図るとともに、被検体
内で生じたエネルギーの低い散乱線や不要な放射線をフ
ィルタで減衰でき、もって画像の高品質化を図るように
している。
【0020】請求項3記載の本発明は、請求項1記載の
コンピュータ断層撮影装置において、前記スリット板の
位置あるいは前記スリット板と前記被検体を移動配置さ
せる移動配置手段との相対位置を検出する検出手段と、
この検出手段による位置情報に基づいて前記スリット板
と前記移動配置手段との衝突を防止する衝突防止手段
と、を有することを要旨とする。
【0021】請求項4記載の本発明は、請求項2記載の
コンピュータ断層撮影装置において、前記フィルタの位
置あるいは前記フィルタと前記被検体を移動配置させる
移動配置手段との相対位置を検出する検出手段と、この
検出手段による位置情報に基づいて前記フィルタと前記
移動配置手段との衝突を防止する衝突防止手段と、を有
することを要旨とする。
【0022】請求項3,4に記載の本発明にあっては、
スリット板あるいはフィルタの位置あるいは前記移動配
置手段との相対位置を検出し、これらの位置情報に基づ
いてスリット板あるいはフィルタと前記移動配置手段と
の衝突を防止するようにしたことで、スリット板あるい
はフィルタを放射線源と被検体との間又は被検体と検出
器との間に切換配置することが安全にできるようにして
いる。
【0023】請求項5記載の本発明、請求項1又は3
記載のコンピュータ断層撮影装置において、前記スリッ
ト板は、開口幅を調節可能な第1のスリット板と、この
第1のスリット板に交差して開口幅を調節可能な第2の
スリット板とからなることを要旨とする。
【0024】本発明にあっては、前記スリット板を、開
口幅を調節可能な第1のスリット板と、この第1のスリ
ット板に交差して開口幅を調節可能な第2のスリット板
とにより構成したことで、透過像の任意の注目部分につ
いて放射線強度を増加させて観察する場合には、それぞ
れのスリット板の開口幅を狭めるとともに開口の位置を
その注目部分に合わせることにより、放射線強度の増加
によるハレーションの発生を防止でき、もって高品質の
透過像が得られるようにしている。
【0025】請求項6記載の本発明は、請求項1乃至5
のいずれかに記載のコンピュータ断層撮影装置におい
て、前記検出器は、検出した放射線を光信号に変換する
変換器と、この変換器で変換された光信号を光センサ上
に結像するレンズと、検出した放射線の強度に応じて前
記光センサ上に結像される光信号の光量を調節する光量
調節手段と、を有することを特徴とする。
【0026】本発明にあっては、放射線強度やフィルタ
の種類等の撮影条件の変更に応じて光センサ上に結像さ
れる光信号の光量を調節可能にしたことで、光信号の最
大光量が撮影条件に関わらず略一定となり、この光信号
を電気信号に変換する際にダイナミックレンジの範囲外
となることを防ぐことができ、もって画像の高品質を維
持しつつ撮影条件を柔軟に変更できるようにしている。
【0027】ここで、フィルタの種類の変更は、フィル
タの厚さだけを変更してもよいし、異なる材質で形成さ
れたフィルタに変更することとしてもよい。また、撮影
条件としては、放射線強度やフィルタの種類の他、放射
線源と検出器との距離を考慮するようにしてもよい。
【0028】
【0029】
【0030】請求項記載の本発明は、請求項1乃至5
のいずれかに記載のコンピュータ断層撮影装置におい
て、前記検出器は、2次元的に配列され、前記放射線の
強度を検出するための半導体センサ素子と、この半導体
センサ素子により検出された放射線強度を積分する積分
器と、を有し、前記積分器は、前記半導体センサ素子に
より検出された放射線強度に応じて前記積分の時間が調
節されるように構成されたことを特徴とする。
【0031】本発明にあっては、放射線強度やフィルタ
の種類等の撮影条件の変更に応じて積分器による放射線
の強度の積分時間を調節するようにしたことで、積分器
の最大出力信号が撮影条件に関わらず略一定となり、ダ
イナミックレンジの範囲外となることを防止することが
でき、もって画像の高品質を維持しつつ撮影条件を柔軟
に変更できるようにしている。
【0032】請求項記載の本発明は、放射線源と検出
器との間に被検体を配置し、被検体を透過させた放射線
源からの放射線を検出器でスリット板又はフィルタの少
なくとも一方を介して検出することにより前記被検体の
断層画像を得るコンピュータ断層撮影方法において、前
記スリット板あるいは前記フィルタを、前記放射線源と
前記被検体との間又は前記被検体と前記検出器との間に
切換配置可能にしたことを要旨とする。
【0033】本発明にあっては、スリット板あるいはフ
ィルタを放射線源と被検体との間に配置した場合には、
スリット板により整形した放射線を被検体に透過させる
ことにより被検体内部での散乱の発生を減少でき、ま
た、フィルタによりエネルギーの低い不要な放射線を減
衰でき、もって画像の高品質化を図るようにしている。
一方、スリット板あるいはフィルタを被検体と検出器と
の間に配置した場合には、被検体を放射線源に近付ける
ことにより画像の高分解能化を図るとともに、スリット
板により被検体内で生じた散乱線の検出器への入射を低
減でき、また、フィルタによりエネルギーの低い不要な
放射線を減衰でき、もって画像の高品質化を図るように
している。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を用いて説明する。
【0035】[第1の実施の形態]図1は、本実施の形
態に係るコンピュータ断層撮影装置の構成を示す図であ
り、同図(a)は正面図、同図(b)は上面図である。
X線発生装置1は、X線焦点Fの大きさが数乃至数十μ
m程度のマイクロフォーカスX線管とそれに印加する高
電圧を発生する高電圧発生装置(図示せず)を有する構
成であり、検出器3は、X線を2次元の検出面で検出し
て光信号に変換するX線I.I.と、この光信号を電気信
号に変換するテレビカメラとを有する構成である。X線
発生装置1と検出器3は対向して配置され、図示してい
ない固定部材によって床に固定されている。
【0036】X線焦点Fから放射されたコーン状のX線
ビーム2aは、厚さが0.1乃至2mm程度の銅板等で
構成されるフィルタ14を透過し、X線の吸収特性に優
れたタングステン等で構成される2枚のスリット板13
a,13bが形成するスリット開口18を通過すること
により奥行方向にファン状であって厚さの薄いX線ビー
ム2bに整形される。スリット板13とフィルタ14は
スリット機構15に支持され、スリット機構15はスリ
ット移動機構16によりX線発生装置1と検出器3との
間を水平方向に移動できるようになっている。また、ス
リット移動機構16は図示していない固定部材で床に固
定されている。
【0037】被検体4は回転テーブル5の上に載置さ
れ、回転テーブル5は回転・昇降機構6により回転軸1
2を中心に回転するとともに垂直方向に昇降する。ここ
で、回転軸12に略直交するX線ビーム2bが被検体4
を断層する面を撮影断層面11と定義し、撮影断層面1
1と回転軸12とが交差する位置を回転中心C、撮影断
層面11が検出器3の検出面に交差する位置を検出面中
心Dと定義しておく。
【0038】シフト機構7は床に固定されており、回転
テーブル5と回転・昇降機構6を一体としてX線発生装
置1と検出器3との間で水平方向に移動することによ
り、被検体4の位置を移動できるようになっている。な
お、X線発生装置1、検出器3及びスリット機構15、
スリット移動機構16、回転・昇降機構6等の機構の全
体は、X線遮蔽箱で覆われているものとする。
【0039】データ処理部9は、通常の計算機に相当す
るものであり、CPU、メモリ、ディスク、キーボー
ド、インターフェイス、検出器3のテレビカメラから伝
送されてくる電気信号を取り込むためのキャプチャボー
ド等を有し、撮影のシーケンスや断層画像を再構成する
ためのソフトウエア等を記憶している。操作者は、デー
タ処理部9を用いて、検査に関するメニュー選択や条件
設定、各機構の操作設定、撮影の開始指示、装置のステ
ータス状態の読み取り、画像の表示指示、データ解析等
を行う。
【0040】表示部10は、データ処理部9から伝送さ
れてきた透過像や断層画像、その他の処理結果等を表示
する。機構制御部8は、データ処理部9からの指令に従
って回転・昇降機構6やシフト機構7の制御を行う。X
線制御部17は、データ処理部9からの指令に従ってマ
イクロフォーカスX線管に供給する管電圧、管電流を制
御する。
【0041】図2は、スリット機構15の詳細な構成を
示す図であり、同図(a)は正面図、同図(b)は上面
図である。2本のボールネジ23a,23bは、フレー
ム22に支持され、それぞれモータ25a,25bによ
り回転するようになっている。このボールネジ23a,
23bにそれぞれ契合したボールナット24a,24b
にはそれぞれスリット板13a,13bが固定されてお
り、ボールネジ23a,23bの回転によってスリット
板13a,13bがそれぞれ独立して上下方向に移動
し、スリット開口18の幅を変更できるようになってい
る。
【0042】また、フィルタ14は、軟X線を吸収する
ためものであり、ホルダ26とフレーム22との間に配
置されスプリング27a,27bで固定されている。フ
ィルタ14は、ホルダ26から引き抜いたり差し込んだ
りすることによって操作者が簡単に交換することがで
き、X線発生装置1が放射するX線エネルギーに応じて
フィルタの厚さや材質等を適宜選択して用いるようにす
る。
【0043】さて、このようなコンピュータ断層撮影装
置により、被検体4の透過像を得る際には、操作者は、
被検体4を回転テーブル5の上に載置し、データ処理部
9を用いてスリット機構15にX線ビーム2bの範囲内
に被検体4が十分に入るようにスリット開口18を広げ
る指示を出し、X線制御部17に管電圧と管電流の設定
指示およびX線の放射指示を出す。X線発生装置1がX
線を放射し、検出器3が被検体4を透過したX線を検出
して得た電気信号をデータ処理部9に伝送すると、デー
タ処理部9は表示部10に透過像を表示する。
【0044】また、被検体4の断層画像を得る際には、
操作者は、まず、データ処理部9を用いて回転・昇降機
構6に回転テーブル5を上下方向に移動させる指示を出
し、被検体4の撮影対象となる断層面を撮影断層面11
の位置に一致させる。回転テーブル5の移動は、透過像
を観察しながら調整してもよい。次に、スリット機構1
5にスリット開口18を狭める指示を出してX線ビーム
2bを最小必要限の厚さのファン状とする。ここで撮影
開始を指示すると、回転テーブル5が回転軸12を中心
に回転し、X線焦点Fから放射されたX線ビーム2が被
検体4を透過して検出器3に検出され、所定の回転角度
ごとに被検体4の透過像が得られていく。データ処理部
9では、被検体4の周囲一周分の透過像のデータに基づ
いて所定の画像再構成の処理を行い、撮影断層面11に
ついての被検体4の断層画像を得て表示部10に表示す
る。
【0045】図3は、スリット板13、フィルタ14、
被検体4の位置関係を示す図である。同図(a)は、通
常時の配置であり、スリット板13とフィルタ14をX
線発生装置1と被検体4との間に配置している。このよ
うな配置とすることで、スリット板13がない場合に比
べて、被検体4のX線被曝を低減できるとともに、X線
ビーム2bが被検体4の内部で散乱して生じる散乱X線
20を低減させて検出器3に入射する散乱X線を減少さ
せることができる。
【0046】一方、同図(b)は、高倍率で画像を撮影
する時の配置であり、スリット板13とフィルタ14を
被検体4と検出器3との間に配置している。スリット移
動機構16によりスリット板13とフィルタ14を移動
させるときには、スリット板13等が被検体4や回転テ
−ブル5に衝突しないように、被検体4を回転テーブル
5から取り除き、回転テーブル5を回転・昇降機構6に
より下降させた後に、スリット板13等の移動を行う。
シフト機構7により回転テーブル5と回転・昇降機構6
を移動させるときには、X線発生装置1の近くへ移動さ
せ、回転テーブル5を上昇させてから被検体4aを載置
する。
【0047】ここで、X線焦点Fと回転中心Cとの距離
を撮影距離FCDと定義し、X線焦点Fと検出面中心D
との距離を検出距離FDDと定義する。撮影倍率はFD
D/FCDで定義され、これは撮影距離FCDが小さい
ほど撮影倍率が高くなって高分解能となることを示して
いる。
【0048】同図(b)に示す位置にスリット13とフ
ィルタ14を配置することにより、高分解能の画像が得
られるとともに、X線ビーム2aが被検体4の内部で散
乱して生じる散乱X線20が、スリット板13によって
遮られて検出器3に入射し難くなるので、高品質な画像
が得られる。
【0049】また、マイクロフォーカスX線管を一時的
に停止して一定期間が経過し、再び作動させようとする
場合には、管電圧を徐々に上げるようにしてウオーミン
グアップさせる必要があるが、この場合には、スリット
板13を全閉にしてX線が検出器3に入射しないように
する。これにより、検出器3が無駄なX線を検出するこ
とを防ぐことができ、検出器3の耐用年数を向上させる
ことができる。
【0050】したがって、本実施の形態によれば、スリ
ット板13とフィルタ14をX線発生装置1と被検体4
との間又は被検体4と検出器3との間に切換配置可能と
したことで、スリット板13とフィルタ14をX線発生
装置1と被検体4との間に配置した場合には、スリット
板13により最小限の厚さにしたファン状のX線ビーム
2bを被検体4に入射させることにより、被検体4内部
での散乱の発生を減少でき、一方、スリット板13とフ
ィルタ14を被検体4と検出器3との間に配置した場合
には、被検体4をX線焦点Fに近付けることにより高分
解能の画像を得ることができるとともに、被検体4内部
で生じた散乱X線20の検出器3への入射をスリット板
13で低減でき、もって高品質な画像を得ることができ
る。
【0051】また、上記いずれの場合にも、フィルタ1
4により不要な軟X線を減衰でき、高品質な画像を得る
ことができる。
【0052】[第1の実施の形態の変形]第1の実施の
形態においては、検出器3は、X線I.I.とテレビカメ
ラとを有する構成としたが、検出面で2次元的にX線を
検出する他の検出器、例えばフォトダイオードアレイと
シンレータとを組み合わせて構成した平面固体X線検出
器等を用いるようにしてもよい。
【0053】また、第1の実施の形態においては、スリ
ット板13とフィルタ14はむき出しの状態であるが、
カバーやガードを設け保護するようにしてもよい。ま
た、フィルタ14は、操作者が手動で交換することとし
たが、回転円盤や並進板に多種類のフィルタを取り付
け、電動で切り替えるようにしてもよい。また、復数の
フィルタを重ねて収納しておき、必要なフィルタだけを
取り出せるようにすることもできる。
【0054】さらに、第1の実施の形態においては、断
層撮影の際のX線の走査方式として、回転テーブル5だ
けを回転させるいわゆるRR(Rotate-Rotate)方式と
したが、回転テーブル5を所定の角度回転させる度に奥
行方向にも移動させるTR(Translate-Rotate)方式と
してもよく、かかる場合にも上記と同様の効果を得るこ
とができる。
【0055】また、第1の実施の形態においては、スリ
ット移動機構16は、スリット板13等をX線発生装置
1と検出器3との間で直線的に移動させることとした
が、回転テーブル5の周囲を回転させるか、コの字形に
被検体を避けて移動させる等、他の移動方式としてもよ
い。
【0056】[第2の実施の形態]本実施の形態では、
図3(b)を用いて説明したようにスリット移動機構1
6によりスリット板13とフィルタ14を移動させた
後、シフト機構7により回転テーブル5と回転・昇降機
構6を移動させて撮影距離FCDを変更するとともに、
回転テーブル5の高さを調整する際に、回転テーブル5
等がスリット板13等に衝突することを防止する手法に
ついて説明する。
【0057】本実施の形態に係るコンピュータ断層撮影
装置の基本的な構成は図1と同様であり、その要部の概
略の構成を図4に示す。
【0058】同図においては、スリット板13とフィル
タ14は、X線焦点Fと回転テーブル5との間のA位置
又は回転テーブル5と検出器3との間のB位置のどちら
か一方に手動で配置され、どちらに配置されたかを検出
するセンサ30a,30bがスリット移動機構16に設
けられている。センサ30a,30bにより検出された
スリット13等の位置情報は、論理回路で構成される衝
突防止部31に伝送される。
【0059】衝突防止部31では、これらの情報に基づ
いて撮影距離FCDの適正な範囲を切換え、シフト機構
7が回転テーブル5等を移動させたときに伝送してくる
撮影距離FCDがこの適正な範囲外となるときには、停
止信号を機構制御部8に伝送して回転テーブル5と回転
・昇降機構6の移動を停止させる。
【0060】スリット板13等をA位置に配置したとき
の撮影距離FCDの適正な範囲としては、回転テーブル
5の回転軸12が、スリット板13から少なくとも回転
テーブル5の半径Rと余裕分(クリアランス)αを加算
した距離は離れる範囲(同図の範囲A)である。一方、
スリット板13等をB位置に配置したときの撮影距離F
CDの適性な範囲としては、回転テーブル5の回転軸1
2が、フィルタ14から少なくとも回転テーブル5の半
径Rとクリアランスαを加算した距離は離れる範囲(同
図の範囲B)である。
【0061】撮影距離FCDがこの適正な範囲外となら
ないように回転テーブル5と回転・昇降機構6を移動し
た後、回転・昇降機構6は、回転テーブル5を上昇させ
て所定の高さに配置する。
【0062】したがって、本実施の形態によれば、セン
サ30a,30bによりスリット板13等の位置を検出
し、衝突防止部31でこれらの位置情報に基づいて撮影
距離FCDの適正な切換えて、回転テーブル5と回転・
昇降機構6とがこの適正な範囲外に移動しないようにし
たことで、回転テーブル5等がスリット板13等に衝突
することを防止することができ、回転テーブル5等を安
全に移動させることができる。
【0063】[第2の実施の形態の変形]図5は、コン
ピュータ断層撮影装置の要部の別の構成を示す図であ
り、フィルタ14のX線焦点Fに対向する側面に近接セ
ンサ32aを設置するとともに、スリット板13の検出
器3に対向する側面に近接センサ32bを設置し、近接
センサ32a,32bをそれぞれ機構制御部8に接続し
た構成となっている。
【0064】近接センサ32a,32bは、発光口から
光をペンシル状に発しており、発光口の近傍に物体が近
づいたときに反射光を検出してその検出信号を機構制御
部8に伝送する。例えば、近接センサ32bは、真下近
傍(同図の位置a)に回転テーブル5が移動してきたと
きには反射光を検出するが、回転テーブル5が離れた位
置(同図の位置c)にあるときには検出しない。また、
発した光が当たらない位置(同図の位置b)にあるとき
には検出しない。
【0065】シフト機構7が回転・昇降機構6等を水平
方向に移動させているとき、あるいは回転・昇降機構6
が回転テーブル5を上方向に移動させているとき、機構
制御部8は、近接センサ30a,30bからの検出信号
を受信した場合には、停止信号を機構制御部8に伝送し
て、回転テーブル5等の移動を停止する。これにより、
スリット板13等に回転テーブル5等が衝突することを
防止することができる。
【0066】次に、さらに別の衝突を防止する手法につ
いて説明する。
【0067】図6は、コンピュータ断層撮影装置の要部
のさらに別の構成を示す図であり、その特徴としては、
スリット移動機構16がスリット板13とフィルタ14
を移動するときにX線焦点Fとスリット板13の中心線
との距離FSDを衝突防止部33に伝送し、シフト機構
7が回転テーブル5と回転・昇降機構6を移動するとき
に撮影距離FCDを衝突防止部33に伝送し、回転・昇
降機構6が回転テーブル5を上下方向に移動するときに
回転テーブル5の上面までの高さHを衝突防止部33に
伝送するようにして、衝突防止部33で、これらの位置
情報に基づいてスリット板13や回転テーブル5等の各
部分が衝突しないように干渉条件を算出し、いずれかの
機構による各部分の移動がこの干渉条件に該当する場合
には、停止信号を機構制御部8に伝送して該当した部分
の移動を停止するようにしたことにある。移動する各部
分の内の2つが干渉する干渉条件は、例えば以下のよう
に全組合せごとに決められ、いずれかの干渉条件が満た
されたとき、該当する移動に停止信号が発せられる。
【0068】
【数1】(1)スリット板13、フィルタ14と回転テ
ーブル5の干渉条件 (FCD≦FSD+d3+R+α)かつ (FCD≧FSD−d2−R−α)かつ (H≧h2−α) (2)X線発生装置1と回転テーブルの干渉条件 (FCD≦d1+R+α)かつ (H≧h1−α) ここで、d1はX線焦点FとX線発生装置1のフィルタ
14に対向する側面との距離、d2はフィルタ14のX
線焦点Fに対向する側面とスリット板13の中心線との
距離、d3はスリット板13の中心線からスリット板1
3の表面までの距離、h1はX線発生装置1の下面まで
の高さ、h2はスリット板13の下面までの高さであ
る。
【0069】また、被検体4bと各部分との干渉条件を
追加することもできる。この場合には、被検体4bの最
大高さhと最大半径rとを予め衝突防止部33に設定し
ておき、例えば以下のような干渉条件とする。
【0070】
【数2】(3)スリット板13・フィルタ14と被検体
4bの停止条件 (FCD≦FSD+d3+r+α)かつ (FCD≧FSD−d2−r−α)かつ (H+h≧h2−α) (4)X線発生装置1と被検体4bの干渉条件 (FCD≦d1+r+α)かつ (H+h≧h1−α) さらに、各部分と検出器3との干渉条件を追加すること
もできるが、各部分が検出器3に衝突しないことが明ら
かである場合にはその必要はない。また、上記において
は、各部分を停止する条件を計算することとしたが、停
止させない条件を計算して当該条件を満たさない部分に
ついて移動を停止するようにしてもよい。
【0071】[第3の実施の形態]本実施の形態に係る
コンピュータ断層撮影装置の基本的な構成は図1と同様
であり、スリット機構15だけが異なる構成となってい
る。図7は、本実施の形態に係るスリット機構の構成を
示す図であり、同図(a)は正面図、同図(b)は側面
図である。同図のスリット機構は、スリット板35a,
35bが横方向に並べられ、スリット板35c,35d
が縦方向に並べられて、互いにぶつからないように段違
いにに配置されている。スリット板35a,35bの開
口幅及びスリット板35c,35dの開口幅は、スリッ
ト開口41の縦横の幅を形成している。また、スリット
板35a乃至35dのそれぞれをスリット駆動部36a
乃至36dがそれぞれ独立に移動させることによって、
スリット開口41の縦横の幅と位置を自在に変更できる
ようになっている。
【0072】スリット駆動部36aは、ボールナット3
9がスリット板35aに固着されているとともにボール
ネジ38に契合されており、モータ40aによりボール
ネジ38を回転させてボールナット39を上下方向に移
動することにより、スリット板35aを上下方向に移動
するようになっている。他のスリット駆動部も同様の構
成であるが、スリット駆動部36c,36dにおいて
は、スリット板35c,35dを左右方向に移動するよ
うになっている。なお、同図においては、図2に示した
フレーム22やホルダ26、フィルタ14等は省略して
ある。
【0073】図8(a)は、このようなスリット機構を
用いて被検体の透過像を検査するときの表示部10の表
示画面を示す図である。この表示画面は白黒階調で表示
され、検出器3で検出したX線量が少いほど黒く表示す
るものとする。
【0074】透過像4cの全体を観察する場合には、ス
リット開口41の縦横の幅に対応して形成される表示画
面上のスリット視野46aの範囲内に透過像4cが入る
ように、各スリット板を移動させる。具体的には、スリ
ット板35a,35bをそれぞれ独立に上下方向に移動
させてスリット開口41の上下の幅を変更し、スリット
板35c,35dをそれぞれ独立に左右方向に移動させ
てスリット開口41の左右の幅を変更する。
【0075】ここで、透過経路が長くX線の吸収が大き
な部分にある注目部分45(鋳物のスなど)が黒くつぶ
れて観察できない場合には、まず、各スリット板を移動
させてスリット視野46aを狭めて46bとし、注目部
分45近傍だけが表示されるようにする。そして、管電
圧を上げX線発生装置1が放射するX線エネルギーを増
加させれば、透過像上にハレーションが起こることな
く、注目部分45を観察することができる。
【0076】図8(b)は、断層撮影を行うための位置
設定をするときの表示画面を示す図である。スライス線
47は、撮影断層面11に対応する表示画面上の線であ
る。操作者は、この表示画面を参照しつつ回転テーブル
5を上下方向に移動させ、被検体の撮影対象となる断層
面の位置をスライス線47に合わせる。次に、スリット
板35a,35bを移動させてスリット視野46cの上
下の幅、すなわちX線ビームの厚さをスライス線47を
中心とする撮影に最低限必要な範囲に制限するととも
に、スリット板35c,35dを移動させてスリット視
野46cの左右の幅を、回転テーブル5が一回転したと
きのいずれの角度においても被検体がX線ビームからは
み出さない範囲に制限する。このように各スリット板を
移動させてX線ビームの形状を定めた後に、断層画像の
撮影を開始する。
【0077】したがって、本実施の形態によれば、4枚
のスリット板35a乃至35dをそれぞれ独立に移動で
きるようにして、スリット開口41の縦横の幅と位置を
自在に変更可能としたことで、透過像4cの注目部分4
5をX線エネルギーを増加させて観察する場合には、ス
リット開口41を狭めるとともにその位置を注目部分4
5に合わせることにより、ハレーションの発生を防止し
て高品質な透過像を得ることができる。
【0078】また、断層画像を撮影する場合には、スリ
ット開口41の縦横の幅を撮影に最低限必要な範囲に制
限することにより、被検体内部での散乱X線の発生を減
少させ、高品質な断層画像を得ることができる。
【0079】なお、本実施の形態においては、各スリッ
ト板を段違いに配置することとしたが、スリット板35
a,35bの組、もしくはスリット板35c,35dの
組については、それぞれ段を設けないように構成しても
よい。
【0080】また、本実施の形態においては、各スリッ
ト板を移動させるために各スリット駆動部ではボールネ
ジ38を用いることとしたが、これに限られるものでは
ない。
【0081】[第4の実施の形態]図9は、本実施の形
態に係るコンピュータ断層撮影装置の構成を示す図であ
る。検出器3は、X線I.I.51とテレビカメラ54と
を有する構成である。X線I.I.51は、検出面52で
検出したX線を光信号に変換して可視光の像として出力
面53から出力する。テレビカメラ54は、この光信号
を一対のレンズ55a,55bを介して光センサ57上
に結像する。レンズ55a,55bの中間には直径可変
の円形の開口を有するレンズ絞り56が配置され、その
開口を調節することで光信号の光量、すなわち結像の明
るさを調節するようになっている。レンズ絞り制御部5
9は、データ処理部9からの指令に従ってレンズ絞り5
6の開口を調節する。回路部58では、光センサ57上
に結像された光信号を所定のダイナミックレンジ内で微
小な電気信号に変換し、これを所定の増幅率で増幅して
データ処理部9へ伝送する。なお、図1と同一物には同
一の符号を付すこととし、ここでは説明を省略する。
【0082】図10は、レンズ絞りの制御を説明するた
めの図である。被検体の種類に応じてX線エネルギー等
の撮影条件を変更する場合には、操作者は、データ処理
部9を用いてその変更事項、例えば管電圧V、管電流
I、フィルタ14の厚さt等を設定する。これらの設定
値は、レンズ絞り部59に伝送される。
【0083】このように撮影条件を変更した場合には、
X線I.I.51の検出面52に入射するX線強度が変化
することとなる。ここで、レンズ絞り制御部59では、
これらの設定値に対応するレンズ絞り56の開口のサイ
ズを予め所定の記憶部にテーブルとして記憶しておき、
データ処理部9から伝送されてきた設定値に応じて開口
のサイズを選択し、レンズ絞り56の開口を変更するこ
とによって、光センサ57上に結像された光信号の最大
光量が略一定となるように制御する。
【0084】したがって、本実施の形態によれば、撮影
条件に応じてレンズ絞り56の開口を変更するようにし
たことで、撮影条件によって検出面52に入射するX線
強度が変化しても光センサ57上に結像された光信号の
最大光量は撮影条件に関わらず略一定となり、光信号を
電気信号に変換する際にダイナミックレンジの範囲外と
なることを防ぐことができ、もって高品質な画像を得る
ことができる。
【0085】また、撮影条件として検出距離FDDを変
更する場合には、検出距離FDDの変更に対応するレン
ズ絞り56の開口のサイズについても予め所定の記憶部
に記憶しておくようにすればよい。かかる場合にも、上
記と同様の効果を得ることができる。
【0086】[第4の実施の形態の変形]第4の実施の
形態においては、レンズ絞り制御部59で予め記憶して
おいたテーブルを用いてレンズ絞り56の開口のサイズ
を選択することとしたが、この開口のサイズは、計算に
よって求めるようにしてもよい。例えば、被検体4aを
透過していない出力面53上の光信号の強度Lの概略値
を次式により求め、これを利用することが考えられる。
【0087】
【数3】L=A・I・VB・exp{−μ(V)×t}
/(FDD2) ここで、Aは所定の定数、Bは2.0〜2.5の範囲内
の数値、μ(V)は単位厚さ当たりのフィルタ14によ
るX線の吸収係数であり管電圧Vの関数として与えられ
る。
【0088】レンズ絞り制御部59では、このようにし
て求めた光信号の強度Lに反比例してレンズ絞り部56
の開口の面積を調節するようにする。かかる場合におい
ても、上記と同様の効果を得ることができる。
【0089】また、第4の実施の形態においては、予め
記憶しておいたテーブルからレンズ絞り56の開口のサ
イズを自動的に選択することとしたが、操作者がレンズ
絞り56の開口幅diを電動で自由に調節することので
きる開口調節部を設けてもよい。この場合、操作者は、
表示部10に表示された透過像を目視しながら、明るす
ぎてハレーションが起きたり暗すぎたりしないようにレ
ンズ絞り56の開口を調節する。ここで、透過像の最も
明るい部分(もしくは空気部分)や最も暗い部分が数値
表示されるようにしたり、透過像の明度分布がグラフで
表示されるようにすれば、より正確にレンズ絞り56の
開口を調節可能となる。かかる場合においても、上記と
同様の効果を得ることができる。
【0090】[第5の実施の形態]図11は、本実施の
形態に係るコンピュータ断層撮影装置の構成を示す図で
あり、その特徴としては、図1の検出器3に代えてフォ
トダイオードアレイとシンチレータを組み合わせた平面
固体X線検出器70を設置して、検出距離FDDの変更
に伴う幾何歪の変化を防止するようにしたことにある。
検出器シフト機構72は、平面固体X線検出器70をそ
の検出面71が撮影断層面11に略垂直な状態を維持し
たまま水平方向に移動するようになっている。なお、そ
の他、図1と同一物には同一の符号を付す。
【0091】図12は、X線I.I.を用いたときの検出
距離FDDと幾何歪との関係を示す図である。同図の上
側は、X線I.I.の検出面52の直前に縦方向に平行な
格子を有するグリッド73を配置し、検出面52とグリ
ッド73との位置関係を維持した状態でX線焦点Fまで
の検出距離FDDを小、中、大の3つに変更した様子を
示す正面図である。同図の下側は、それぞれの検出距離
FDDにおけるグリッド73の透過像75を表示部10
で表示したときの表示画面74を示す図である。同図に
示すように、X線I.I.の検出面52が曲面であるた
め、検出距離FDDが小さい程グリッドの透過像75の
端部が曲折して表示され、検出距離FDDが大きい程こ
の曲折が低減して表示される。このことは、検出距離F
DDの値によって幾何歪が変化することを示しており、
従来のCTスキャナにおいては、検出距離FDDを変更
するたびに、このようなグリッドを撮影して幾何歪を較
正する必要があった。
【0092】これに対して、平面固体X線検出器70を
用いた場合には、その検出面71は平面であるので検出
距離FDDを変更しても幾何歪が変化することはなく、
幾何歪の較正は、フォトダイオードの配列の精度を補正
するために一度だけ行うようにすれば足りる。
【0093】したがって、本実施の形態によれば、平面
固体X線検出器70を用いてX線を検出するようにした
ことで、検出距離FDDを変更する度に幾何歪を較正す
る煩雑さがなくなり、撮影条件に応じて柔軟に検出距離
FDDを変更することができ、もって高品質な画像を容
易に得ることができる。
【0094】[第5の実施の形態の変形]第5の実施の
形態においては、平面固体X線検出器70をフォトダイ
オードアレイとシンチレータとを組み合わせて構成する
こととしたが、半導体Xセンサを用いて構成するように
してもよい。また、検出面が平面であればその他の形式
による検出器を用いるようにしてもよい。かかる場合に
も上記と同様の効果を得ることができる。
【0095】また、フォトダイオードアレイを用いるこ
とにより、フォトダイオードの配列の精度が十分に高い
と判断される場合には、一度だけ行うこととした幾何歪
の較正を省略してもよい。
【0096】[第6の実施の形態]図13は、本実施の
形態に係るコンピュータ断層撮影装置の構成を示す図で
あり、データ処理部9の出力を積分時間設定部80に接
続し、積分時間設定部80の出力を平面固体X線検出器
70に接続した構成である。その他、図11と同一物に
は同一の符号を付す。
【0097】図14は、平面固体X線検出器70の内部
の構成を示す図である。3×3のマトリクス状に配置さ
れたそれぞれのフォトダイオードDのカソード端子は、
それぞれ直流電圧源Eの正極性端子に接続され、それぞ
れのフォトダイオードDのアノード端子は、それぞれ対
応するトランジスタTを介してマトリクスの一行につき
一台ずつ配置されたオペアンプUに接続されている。ま
た、フォトダイオードDにはそれぞれコンデンサCが並
列に接続されている。
【0098】平面固体X線検出器70の検出面71がX
線を検出すると、図示していないシンチレータがそのX
線の強度に応じた光量で光を発し、この光を検出するこ
とによりフォトダイオードDが導通してコンデンサCに
光量に応じた量の電荷を蓄積させるようになっている。
この電荷は、トランジスタTが導通したときに読み出さ
れ、アペアンプUでサンプルアンドホールドされる。シ
フトレジスタ82は、後述するように積分時間設定部8
0で設定した積分時間に基づいてクロック部81が生成
するクロックのタイミングに従い、トランジスタTの導
通・非導通の状態をマトリクスの一列を単位として行方
向に切り換えていく。マルチプレクサ83は、クロック
部81が生成するクロックのタイミングに従い、列方向
にオペアンプUを切換えつつ、オペアンプUによる出力
を順次読み出していく。この出力はアナログ信号として
得られるものであるので、このアナログ信号をA/D変
換部84でデジタル信号に変換してデータ処理部9に伝
送する。データ処理部9では、画像加算によるノイズの
低減や断層画像の演算等の処理を行う。なお、同図にお
いては、簡単のため3×3のマトリクスとしたが、実際
には1000×1000程度とすることが実用的であ
る。
【0099】被検体4aを透過していないX線の検出面
71上の強度は、操作者がデータ処理部9を用いて設定
する管電圧V、管電流I、フィルタ14の厚さtおよび
検出距離FDD等の撮影条件によって変化する。
【0100】ところが、これらの撮影条件によっては、
X線の強度が大きくなり、コンデンサCの蓄積電荷のダ
イナミックレンジの範囲外となって、X線の強度の変化
に対応した信号が得られず、画質に劣化が生じる場合が
ある。
【0101】このような事態を防止するため、積分時間
設定部80で行う積分時間の設定について説明する。
【0102】コンデンサC(積分器として機能する)に
蓄積される電荷量は、検出面71上のX線の強度と積分
時間との乗算値として得られるものである。このことか
ら、撮影条件によってX線強度が変更されたとしても、
それに応じて積分時間を調節することで、この乗算値の
最大値を略一定とすることができる。
【0103】そこで、積分時間設定部80では、撮影条
件に対応した積分時間Tiをテーブルとして予め所定の
記憶装置に記憶しておくようにする。そして、操作者
が、データ処理部9を用いて管電圧V,管電流I、フィ
ルタ14の厚さt等を設定したときに、積分時間設定部
80は、これらの設定値に基づいて積分時間Tiをテー
ブルから選択し、クロック部81に伝送してクロックの
周期を定める。このようにして周期の定められたクロッ
クに基づいて、シフトレジスタ82がトランジスタTを
積分時間Tiの期間ごとに微小時間導通させることで電
荷量をオペアンプUに送るとともに電荷量をリセットさ
せる。これにより、この積分時間TiだけコンデンサC
がX線強度を積分するようにする。
【0104】したがって、本実施の形態によれば、撮影
条件に応じて積分時間を設定するようにしたことで、コ
ンデンサCの最大蓄積電荷が撮影条件に関わらず略一定
となり、ダイナミックレンジの範囲外となることを防止
することができ、もって高品質な画像を得ることができ
る。
【0105】[第6の実施の形態の変形]第6の実施の
形態においては、撮影条件に対応する積分時間を予めテ
ーブルとして所定の記憶装置に記憶しておくこととした
が、積分時間は、計算で求めるようにしてもよい。例え
ば、被検体4aを透過していない検出面71上のX線の
強度Lの概略値を次式により求め、これを利用すること
が考えられる。
【0106】
【数3】L=A・I・VB・exp{−μ(V)×t}
/(FDD2) ここで、Aは所定の定数、Bは2.0〜2.5の範囲内
の数値、μ(V)はフィルタ14によるX線の吸収係数
であり管電圧Vの関数として与えられる。
【0107】積分時間設定部80では、このようにして
求めたX線の強度Lに反比例して積分時間を変更するよ
うにする。かかる場合においても、上記と同様の効果を
得ることができる。
【0108】また、第6の実施の形態においては、積分
時間設定部80でテーブルから適切な積分時間を自動的
に選択することとしたが、操作者が手動で積分時間を調
節することのできる積分時間調節部を設けるようにして
もよい。操作者は、表示部10に表示された透過像を目
視しながら、明るすぎてハレーションが起きたり暗すぎ
たりしないように積分時間を調節する。ここで、透過像
の最も明るい部分(もしくは空気部分)や最も暗い部分
が数値表示されるようにしたり、透過像の明度分布がグ
ラフで表示されるようにすれば、より適切に積分時間を
調節可能となる。かかる場合においても、上記と同様の
効果を得ることができる。
【0109】また、フィルタ14を電動で切り替えるよ
うにしてもよいし、検出距離FDDを変更できるように
してもよい。
【0110】
【発明の効果】以上、説明したように、請求項1記載の
本発明によれば、スリット板を放射線源と被検体との間
又は被検体と検出器との間に切換配置可能としたこと
で、スリット板を放射線源と被検体との間に配置した場
合には、スリット板によりファン状とした放射線を被検
体に透過させることにより、被検体内部での散乱の発生
を減少でき、また、スリット板を被検体と検出器との間
に配置した場合には、被検体を放射線源に近付けること
により画質の高分解能化を図るとともに、被検体内で生
じた散乱線の検出器への入射をスリット板で低減でき、
もって画質の高品質化を図ることができる。
【0111】請求項2記載の本発明によれば、フィルタ
を放射線源と被検体との間又は被検体と検出器との間に
切換配置可能としたことで、フィルタを放射線源と被検
体との間に配置した場合には、フィルタによりエネルギ
ーが低く不要な放射線を減衰でき、また、フィルタを被
検体と検出器との間に配置した場合には、被検体を放射
線源に近付けることにより画質の高分解能化を図るとと
もに、被検体内で生じたエネルギーの低い散乱線や不要
な放射線をフィルタで減衰でき、もって画像の高品質化
を図ることができる。
【0112】請求項3,4に記載の本発明によれば、ス
リット板あるいはフィルタの位置あるいは前記被検体を
移動配置させる移動配置手段との相対位置を検出し、こ
れらの位置情報に基づいてスリット板あるいはフィルタ
と前記移動配置手段との衝突を防止するようにしたこと
で、スリット板あるいはフィルタを放射線源と被検体と
の間又は被検体と検出器との間に安全に切換配置するこ
とができる。
【0113】請求項5記載の本発明によれば、前記スリ
ット板を、開口幅を調節可能な第1のスリット板と、こ
の第1のスリット板に交差して開口幅を調節可能な第2
のスリット板とにより構成したことで、透過像の任意の
注目部分について放射線強度を増加させて観察する場合
には、それぞれのスリット板の開口幅を狭めるとともに
開口の位置をその注目部分に合わせることにより、放射
線量の増加によるハレーションの発生を防止でき、もっ
て高品質の透過像を得ることができる。
【0114】請求項6記載の本発明によれば、放射線強
度やフィルタの種類等の撮影条件の変更に応じて光セン
サ上に結像される光信号の光量を調節可能にしたこと
で、光信号の最大光量が撮影条件に関わらず略一定とな
り、この光信号を電気信号に変換する際にダイナミック
レンジの範囲外となることを防ぐことができ、もって画
像の高品質を維持しつつ撮影条件を柔軟に変更すること
ができる。
【0115】
【0116】請求項記載の本発明によれば、放射線強
度に応じて積分器による放射線の強度の積分時間を調節
するようにしたことで、積分器の最大出力信号が撮影条
件に関わらず略一定となり、ダイナミックレンジの範囲
外となることを防止することができ、もって画像の高品
質を維持しつつ撮影条件を柔軟に変更することができ
る。
【0117】請求項記載の本発明によれば、スリット
板あるいはフィルタを放射線源と被検体との間に配置し
た場合には、スリット板により整形した放射線を被検体
に透過させることにより被検体内部での散乱の発生を減
少でき、また、フィルタによりエネルギーの低い不要な
放射線を減衰でき、もって画像の高品質化を図ることが
できる。一方、スリット板あるいはフィルタを被検体と
検出器との間に配置した場合には、被検体を放射線源に
近付けることにより画像の高分解能化を図ることができ
るとともに、スリット板により被検体内で生じた散乱線
の検出器への入射を低減でき、また、フィルタによりエ
ネルギーの低い不要な放射線を減衰でき、もって画像の
高品質化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係るコンピュータ断層撮影
装置の構成を示す図である。
【図2】スリット機構15の詳細な構成を示す図であ
る。
【図3】スリット板13、フィルタ14、被検体4の位
置関係を示す図である。
【図4】第2の実施の形態に係るコンピュータ断層撮影
装置の要部の構成を示す図である。
【図5】コンピュータ断層撮影装置の要部の別の構成を
示す図である。
【図6】コンピュータ断層撮影装置の要部のさらに別の
構成を示す図である。
【図7】第3の実施の形態に係るコンピュータ断層撮影
装置のスリット機構の構成を示す図である。
【図8】透過像を表示させた表示部10の画面を示す図
である。
【図9】第4の実施の形態に係るコンピュータ断層撮影
装置の構成を示す図である。
【図10】レンズ絞りの制御を説明するための図であ
る。
【図11】第5の実施の形態に係るコンピュータ断層撮
影装置の構成を示す図である。
【図12】X線I.I.を用いたときの検出距離FDDと
幾何歪との関係を示す図である。
【図13】第6の実施の形態に係るコンピュータ断層撮
影装置の構成を示す図である。
【図14】平面固体X線検出器70の内部の構成を示す
図である。
【図15】従来のコンピュータ断層撮影装置の構成を示
す図である。
【符号の説明】
1,101…X線発生装置 2a,2b,102…X線ビーム 3,103…検出器 4,4a,4b,104…被検体 5,105…回転テーブル 6…回転・昇降機構 106…回転機構 7,107…シフト機構 8,108…機構制御部 9,109…データ処理部 10,110…表示部 11,111…撮影断層面 12,112…回転軸 51,113…X線I.I. 54,114…テレビカメラ 13a,13b,…スリット板 14…フィルタ 15…スリット機構 16…スリット移動機構 17…X線制御部 18,41…スリット開口 20…散乱X線 22…フレーム 23a,23b…ボールネジ 24a,24b…ボールナット 25a,25b…モータ 26…ホルダ 27a,27b…スプリング 30a,30b…センサ 31,33…衝突防止部 35a,35b,35c,35d…スリット板 36a,36b,36c,36d…スリット駆動部 37…レール 38…ボールネジ 39…ボールナット 40a,40b,40c,40d…モータ 44…表示画面 45…注目部分 4c…透過像 46a,46b,46c…スリット視野 47…スライス線 52…検出面 53…出力面 55a,55b…レンズ 56…レンズ絞り 57…光センサ 58…回路部 59…レンズ絞り制御部 70…平面固体X線検出器 71…検出面 72…検出器シフト機構 73…グリッド 74…表示画面 75…グリッドの透過像 80…積分時間設定部 81…クロック部 82…シフトレジスタ 83…マルチプレクサ 84…A/D変換部 T11,T12,T13…トランジスタ C11,C12,C13…コンデンサ D11,D12,D13…ダイオード U1,U2,U3…オペアンプ C…回転中心 D…検出面中心 E…直流電圧源 F…X線焦点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−93351(JP,A) 特開 平3−160351(JP,A) 特開 平6−258257(JP,A) 実開 平2−47554(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 23/04 A61B 6/00 - 6/03

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射線源と検出器との間に被検体を配置
    し、前記放射線源が放射した放射線を検出器で検出する
    ことにより前記被検体の断層画像を得るコンピュータ断
    層撮影装置において、 放射線の形状を整形するためのスリット板と、 このスリット板を前記放射線源と前記被検体との間又は
    前記被検体と前記検出器との間に切換配置可能とした切
    換配置手段と、 を有することを特徴とするコンピュータ断層撮影装置。
  2. 【請求項2】 放射線源と検出器との間に被検体を配置
    し、前記放射線源が放射した放射線を検出器で検出する
    ことにより前記被検体の断層画像を得るコンピュータ断
    層撮影装置において、 不要な放射線を減衰させるためのフィルタと、 このフィルタを前記放射線源と前記被検体との間又は前
    記被検体と前記検出器との間に切換配置可能とした切換
    配置手段と、 を有することを特徴とするコンピュータ断層撮影装置。
  3. 【請求項3】 前記スリット板の位置あるいは前記スリ
    ット板と前記被検体を移動配置させる移動配置手段との
    相対位置を検出する検出手段と、 この検出手段による位置情報に基づいて前記スリット板
    と前記移動配置手段との衝突を防止する衝突防止手段
    と、 を有することを特徴とする請求項1記載のコンピュータ
    断層撮影装置。
  4. 【請求項4】 前記フィルタの位置あるいは前記フィル
    タと前記被検体を移動配置させる移動配置手段との相対
    位置を検出する検出手段と、 この検出手段による位置情報に基づいて前記フィルタと
    前記移動配置手段との衝突を防止する衝突防止手段と、 を有することを特徴とする請求項2記載のコンピュータ
    断層撮影装置。
  5. 【請求項5】 前記スリット板は、開口幅を調節可能な
    第1のスリット板と、この第1のスリット板に交差して
    開口幅を調節可能な第2のスリット板とからなることを
    特徴とする請求項1又は3記載のコンピュータ断層撮影
    装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれかに記載のコン
    ピュータ断層撮影装 置において、 前記検出器は、検出した放射線を光信号に変換する変換
    器と、 この変換器で変換された光信号を光センサ上に結像する
    レンズと、検出した放射線の強度 に応じて前記光センサ上に結像さ
    れる光信号の光量を調節する光量調節手段と、 を有することを特徴とするコンピュータ断層撮影装置。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至5のいずれかに記載のコン
    ピュータ断層撮影装置において、 前記検出器は、2次元的に配列され、前記放射線の強度
    を検出するための半導体センサ素子と、 この半導体センサ素子により検出された放射線強度を積
    分する積分器と、を有し、 前記積分器は、前記半導体センサ素子により検出された
    放射線強度に応じて前記積分の時間が調節されるように
    構成されたことを特徴とするコンピュータ断層撮影装
    置。
  8. 【請求項8】 放射線源と検出器との間に被検体を配置
    し、被検体を透過させた放射線源からの放射線を検出器
    でスリット板又はフィルタの少なくとも一方を介して検
    出することにより前記被検体の断層画像を得るコンピュ
    ータ断層撮影方法において、 前記スリット板あるいは前記フィルタを、前記放射線源
    と前記被検体との間又は前記被検体と前記検出器との間
    に切換配置可能にしたことを特徴とするコンピュータ断
    層撮影方法。
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