JP3274300B2 - 水田作業車における機体昇降装置 - Google Patents

水田作業車における機体昇降装置

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JP3274300B2
JP3274300B2 JP28266494A JP28266494A JP3274300B2 JP 3274300 B2 JP3274300 B2 JP 3274300B2 JP 28266494 A JP28266494 A JP 28266494A JP 28266494 A JP28266494 A JP 28266494A JP 3274300 B2 JP3274300 B2 JP 3274300B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、歩行型田植機などの
水田作業車に係り、詳しくは田面からの土圧を感知して
機体高さを制御する機体昇降装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の水田作業車における機体昇降装置
としては、例えば実開平4−133112号公報に示す
ようなものがある。この公報に示す機体昇降装置は図4
に示すように、植付けクラッチ1に連結している植付け
クラッチレバー2および走行クラッチ3に連結している
走行クラッチレバー5を備え、また機体に回動自在に支
持されたチェーンケースに水田車輪を設けると共に、こ
のチェーンケースを機体高さ調節用の油圧シリンダに連
結し、さらにこの油圧シリンダに連通する油圧切換バル
ブ10を、機体高さ検知機構に連結して、この油圧切換
バルブ10を切り換えて機体高さを自動的に制御するよ
うにしたものであって、前記機体高さ検知機構は、田面
の土圧を感知して機体高さを検知するフロートと、ミッ
ションケース32を貫通しているシャフト81に左右の
ボス部が回転自在に支持されている感知ロッド12とか
らなり、この感知ロッド12の左右のボス部の中央から
突出した突出部12aの先端が前記フロートに固定され
ている連結プレート82に貫挿して連結されている。
【0003】そして、前記フロートの上下方向の移動
は、感知ロッド12にシャフト81回りの回動として伝
達され、また前記感知ロッド12は両端支持構造により
シャフト81に上下方向のみの回動として伝達される。
また、シャフト81の機体左側端にはアーム19が回動
自在に支持されており、さらにこのアーム19とシャフ
ト81に支持された感知ロッド12の左ボス部との間に
第1のプレート23および第2のプレート26がそれぞ
れ回転自在に支持されている。
【0004】また、前記第1のプレート23には、前記
連結プレート21の長孔21a内を移動可能に貫通する
ロッド22の一端が固定されており、このロッド22の
他端は前記油圧切換バルブ10の操作アーム10aに連
結されている。そして、この油圧切換バルブ10は、油
圧シリンダおよび油圧ポンプに連通していると共に、そ
の操作アーム10aの回動位置により油圧切換バルブ1
0を上げ位置、下げ位置および中立位置に切り換える。
また、前記操作アーム10aには戻しスプリング93が
張設されており、この戻しスプリング93は油圧切換バ
ルブ10を下げ位置方向に付勢している。
【0005】また、第2のプレート26は、長孔26
a、一側面に突出している第1ラグ26b、他側面に突
出している第2ラグ26cおよびスプリング引掛部26
dを有している。前記第1ラグ26bには締め付けナッ
トを有するボルト95が螺合してその先端が第1のプレ
ート23の側面に当接するように設けられている。そし
て、前記油圧切換バルブ10の上げ方向への回動により
第2のプレート26の位置に拘りなく第1のプレート2
3の上げ方向への回動を許容している。また、第2のラ
グ26cは感知ロッド12に当接しており、かつスプリ
ング引掛部26dと感知ロッド12の屈曲部との間にス
プリング96が張設されて、第2のプレート26と感知
ロッド12とはスプリング96を介してまたは当接によ
り連動している。なお、感知ロッド12,ロッド22,
第1のプレート23,第2のプレート26,スプリング
96により連結部材を構成している。
【0006】また、前記機体の左右いずれか一方には、
前記植付けクラッチ1の操作部1aおよび植付けクラッ
チレバー2を配置すると共に、前記操作部1aと植付け
クラッチレバー2との間を連結する植付けクラッチ系連
結手段を配置する。さらに、前記機体の左右いずれか他
方には、前記走行クラッチ3の操作部3aおよび走行ク
ラッチレバー5を配置すると共に、前記操作部3aと走
行クラッチレバー5との間を連結する走行クラッチ系連
結手段を配置する。そして、前記油圧切換バルブ10
に、第1の融通機構を介して前記植付けクラッチ系連結
手段を連係すると共に、第2の融通機構を介して前記走
行クラッチ系連結手段を連係し、前記機体の左右いずれ
か一側には、前記植付けクラッチ系連結手段と第1融通
機構との関係を調整する下げ側油圧調整部27および前
記走行クラッチ系連結手段と第2の融通機構との関係を
調整する上げ側油圧調整部29を配設している。
【0007】そして、前記植付けクラッチ系連結手段
は、植付けクラッチレバー2から延びている植付けレバ
ー用ロッド13に第1のアーム14rを連結し、この第
1のアーム14rに一体形成されたラグ14aにロッド
15を貫通した構成で、植付けクラッチレバー2が植付
けレバー用ロッド13に連結され、植付けクラッチ1に
ロッド15が連結されている。
【0008】また、前記走行クラッチ系連結手段は、走
行クラッチレバー5から延びているロッド16の中間部
に分岐プレート17を固定すると共に、この分岐プレー
ト17の先端部に前記アーム19のブラケット19aを
介してロッド20を連結したものである。
【0009】このように構成された歩行型田植機におい
て例えば枕地を旋回させる場合に、走行クラッチレバー
5を入位置に保持した状態で、植付けクラッチレバー2
を固定位置に操作する。すると、植付けクラッチ1が切
り状態となって植付け杆の回動を停止すると共に、植付
けレバー用ロッド13、第1のアーム14r、連結軸6
5、第2のアーム14lを介して連結プレート21を移
動し、この連結プレート21の長孔21aの一端にロッ
ド22が当接する。この位置にあっては、第1のプレー
ト23は下げ方向(反時計周り)の回動が阻止され、油
圧切換バルブ10は下げ位置になることはなく、上げ方
向のみの回動が許容される上げ半自動状態となる。この
状態で、オペレータはハンドルを持ち上げると、フロー
トの前部と機体4との間隔が狭くなり、感知ロッド12
を時計方向に回動しても、スプリング96、第2のプレ
ート26および第1のラグ26部bに固定されたボルト
95を介して第1のプレート23を同方向に回動し、油
圧切換バルブ10を上げ位置に切り換える。これにより
油圧シリンダ9は車輪を下降して機体を上昇させる。そ
して、機体が希望量上昇すると、ハンドルを下げて歩行
型田植機を水平状態にする。この際、第1のプレート2
3はロッド22が連結プレート21の長孔21aの一端
に当接しているので、油圧切換バルブ10は中立位置に
保持され、機体は上昇位置に固定される。また、フロー
トの前部は垂れ下がって感知ロッド12が反時計方向に
回動し、第2のラグ26cの当接により第2のプレート
26も同方向に回動するが、第1のラグ26bに固定さ
れたボルト95と第1のプレート23の側面との当接が
離れるだけで、第1のプレート23に何ら影響を及ぼす
ことはない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、歩行型田植
機の旋回操作は、走行クラッチ3を入位置に保持した状
態で、植付けクラッチレバー2により植付けクラッチ1
を切り状態に操作して機体を上昇させると共に、左右い
ずれかのサイドクラッチレバー52L,52Rを操作し
て左右いずれかのサイドクラッチを切断することにより
機体を左右いずれかに旋回させている。このため、自動
感知荷重のままで旋回操作を行うと、田面が軟弱な圃場
では、フロートによる泥押しが発生するため、圃場を荒
すという問題がある。また、フロートの感知荷重が大き
いと、歩行型田植機を旋回させる際に、ハンドルを持ち
上げる荷重が大きくなるので、取扱いに労力が掛るとい
う問題がある。
【0011】この発明は、上記のような課題を解消する
ためになされたもので、枕地での旋回時、フロートによ
る泥押しをなくし、枕地を荒さないようにすると共に、
旋回操作が容易に行えるようにした水田作業車における
機体昇降装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】そこで、上記目的を達成
するため、この発明に係る水田作業車における機体昇降
装置では、 水田作業の停止に際して操作する停止用操
作レバーと、作業部を有し、水田車輪(7)に対して相
対的に昇降し得る機体(4)と、該機体(4)に懸架さ
れ、田面からの土圧を感知して移動する土圧感知体(1
1)と、該土圧感知体(11)の移動に応じて、上昇位
置、中立位置および下降位置に切り換えられる油圧切換
バルブ(10)と、該油圧切換バルブ(10)からの油
圧に基づき、前記機体(4)を前記水田車輪(7)に対
して相対的に昇降させる油圧アクチュエータ(9)と、
前記油圧切換バルブ(10)に融通機構(21a,2
2)を介して連結し、該油圧切換バルブ(10)を切り
換え操作する昇降用操作レバーと、を備えてなるもので
あって、前記油圧切換バルブ(10)は、回動位置によ
り前記上昇位置、中立位置および下降位置に切り換える
ロータリ型のスプールに連結している操作アーム(10
a)を有し、該操作アーム(10a)を、前記上昇位置
および下降位置のいずれか一方向への移動に対して連動
する連動部材(12,22,23,26)を介して前記
土圧感知体(11)に連動すると共に、他方向に向けて
付勢するスプリング(93)の一端に連結し、かつ該ス
プリング(93)の他端を、揺動自在に支持された揺動
部材(71)に連結し、また前記停止用操作レバーは、
操作により前記作業部の作業を停止する作業クラッチレ
バー(2)と、操作により左右サイドクラッチを切断す
る左右サイドクラッチレバー(52)とを有し、前記左
右サイドクラッチレバー(52)の操作に連係して移動
する連係部材(68,78,79,83)を設け、前記
停止用操作レバーの操作に基づく該連係部材(68,7
8,79,83)の移動により、前記スプリング(9
3)の付勢力が減少する方向に前記揺動部材(71)が
揺動するように、前記連係部材(68,78,79,8
3)と前記揺動部材(71)とを連動させることを特徴
とする。
【0013】好ましくは、前記操作アーム(10a)
は、上昇位置方向への移動に対して前記連動部材(1
2,22,23,26)を介して前記土圧感知体(1
1)に連動すると共に、前記スプリング(93)にて下
降位置方向へ引張られるようにする。
【0014】
【0015】
【0016】また好ましくは、前記昇降用操作レバー
が、前記水田車輪(7)に伝達する動力を断接する走行
クラッチ(3)を操作しかつその操作により前記油圧切
換バルブ(10)をその下降位置方向に対して連動する
走行クラッチレバー(5)と、作業クラッチ(1)に接
続しかつその操作により前記油圧切換バルブをその上昇
位置方向に対して連動する作業クラッチレバー(2)で
ある。
【0017】
【作用】以上の構成に基づき、例えば機体(4)を旋回
させる場合において、左右サイドクラッチレバー(5
2)を操作すると、連係部材(68,78,79)を介
して揺動部材(71)がスプリング(93)の付勢力を
減ずる方向に揺動するため、例えば植付作業中における
機体旋回時には、作業クラッチレバー(2)を操作する
と土圧感知体(11)による上昇位置方向への土圧感知
荷重が小さくなり、旋回性が向上する。また、植付作業
時以外における機体旋回時であっても、左右サイドクラ
ッチレバー(52)を操作すれば、左右いずれかに機体
を旋回操作可能であると共に、土圧感知体(11)によ
る泥押しが解消され、よって圃場を荒らさずに容易に旋
回操作を行うことが可能となる。
【0018】このスプリング(93)は、操作アーム
(10a)と揺動部材(71)との間に連結され、この
操作アーム(10a)の上昇位置および下降位置のいず
れか一方向への移動に対して他方向に付勢する。
【0019】そして、例えばハンドル(36)を持ち上
げて土圧感知が増加する方向に土圧感知体(11)が作
用すると、土圧感知体(11)の移動に基づいて連動部
材(12,22,23,26)を介して油圧切換バルブ
(10)の操作アーム(10a)は上昇位置に移動し、
逆に土圧感知が減少する方向に土圧感知体(11)が作
用すると、油圧切換バルブ(10)は下降位置に移動す
る。
【0020】なお、上述の括弧内の符号は、図面を対照
するためのものであって、この発明の構成を何ら限定す
るものではない。
【0021】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。
【0022】図1乃至図3は、この発明の一実施例を示
す図で、図1乃至図3において図4と同一または均一の
構成部分には同一符号を付して重複説明を省略説明す
る。歩行型田植機Pは、図2に示すように、機体4の前
部にエンジン31、ミッションケース32およびフレー
ム33などを有しており、この機体4の後部には、ハン
ドル36が延設されていると共に、苗載せ台37が左右
方向に摺動自在に支持されている。また、この苗載せ台
37の下端部分には植付け杆38が配設されている。さ
らに、前記フレーム33の下方には、後側に設けられる
揺動支点11aを中心に揺動自在に土圧感知体としての
フロート11が懸架されている。そして、このフロート
11は田面の土圧を感知して機体高さを検知する機体高
さ検知機構を構成している。また、前記ミッションケー
ス32を貫通してその左右両側に出力軸39が突設し、
さらにこの出力軸39の両端には、これを中心に揺動自
在のチェーンケース6,6が支持され、かつこれらチェ
ーンケース6,6の先端には水田車輪7,7が支持され
ている。
【0023】そして、前記エンジン31に固定されたブ
ラケット41とミッションケース32に固定されたバン
パ部材42との間には、機体高さ調節用の油圧アクチュ
エータである油圧シリンダ9が配設されている。この油
圧シリンダ9は、そのロッド9aが前記ブラケット41
およびバンパ部材42とに固定されているシリンダ可動
型であり、前記ロッド9aに案内されてシリンダ部9b
が上下に往復動する。さらに、このシリンダ部9bには
ピン43aを中心に天秤アーム43が左右揺動自在に連
結されており、この天秤アーム43の両端はそれぞれロ
ッド45,45を介して揺動チェーンケース6,6の基
端部に固定されているアーム6a,6aに連結してい
る。また、前記天秤アーム43の中間部とシリンダ部9
bとの間には水平制御用油圧シリンダ46が介在してお
り、このシリンダ46は傾斜センサ47に基づき制御さ
れて、天秤アーム43を左右に動かすことにより左右の
水田車輪7,7を背反的に上下に調節する。
【0024】そして、図2に示すようにハンドル36部
分に設けられたガイドプレート50には停止用操作レバ
ーとなる作業(植付け)クラッチレバー2および走行ク
ラッチレバー5が配置されている。また、ハンドル36
の左右の握り部36aには同様に停止用操作レバーとな
るそれぞれ左右のサイドクラッチレバー52L,52R
が配設されている。なお、図2中、53は、主変速レバ
ーであり、55は、ミッションケース32内に配置され
たスクリュー軸による往復動がアーム56を介して揺動
運動として伝達され、さらにアーム57を介して苗載せ
台37の左右往復動として伝達する揺動回転軸である。
【0025】前記ガイドプレート50の右側溝に案内さ
れて操作される植付けクラッチレバー2は、ハンドル3
6の下部にブラケットを介して回動自在に支持されてい
る右プレート59bにワイヤ60bを介して伝達されて
いる。また、ガイドプレート50の左側溝に案内されて
操作される走行クラッチレバー5は、ハンドル36の下
部にブラケットを介して回動自在に支持されている左プ
レート59aにワイヤ60aを介して伝達されている。
そして、右プレート59bからは植付けレバー用ロッド
13(図1参照)が機体4の前方に延びており、また左
プレート59aからはロッド16(図3参照)が機体4
の前方に延びている。さらに、左右サイドクラッチレバ
ー52L,52Rからそれぞれ延びているワイヤ61
L,61Rはハンドル36内を通って下方に導かれ、さ
らにフレーム33に沿って前方に導かれている。なお、
作業(植付け)クラッチ1に接続されると共に、油圧切
換バルブ10を上昇位置方向に切り換える前記植付けク
ラッチレバー2と、水田車輪7に動力を伝達する走行ク
ラッチ3を操作すると共に、油圧切換バルブ10の操作
アーム10aを下降位置方向に切り換える走行クラッチ
レバー5とにより昇降用操作レバーが構成される。ここ
で、前記操作アーム10aは、回動位置により上昇位
置、中立位置および下降位置に切り換えるロータリ型の
スプール(図示せず)に連結されている。
【0026】機体4の前後中程には、図1に示すよう
に、フレーム33に立設されたブラケット62を介して
機体横方向に延びる連結軸65が回転自在に支持されて
いる。この連結軸65の左右両側には、平面視コ字状の
左右アングル部材66,67がそれぞれ回動自在に支持
されると共に、前記連結軸65の両端で、左右アングル
部材66,67の外側には平面視コ字状の作動リンク6
8が回動自在に支持され、この作動リンク68に前記左
右アングル部材66,67が回動して当接することによ
り回動するように構成されている。また前記連結軸65
の左側端には、複数の連結孔69aを有する連結部材6
9の一端が回転自在に軸支されている。そしてこの連結
部材69は連結軸65に抜け止めが施されている。この
連結孔69aにはスプリング70の一端が係止され、こ
のスプリング70の他端は、回動自在に支持された揺動
部材71の上端面の係止孔71aに係止されている。ま
たこの係止孔71aには戻しスプリング93の一端が係
止され、かつこの戻しスプリング93の他端には前記油
圧切換バルブ10のロータリ型のスプールに連結してい
操作アーム10aに係止されている。
【0027】さらに前記作動リンク68の左側端には、
これに対して略々直角方向に延出して連繋アーム78が
固定され、この連繋アーム78の先端には連結ロッド7
9の一端が係止されている。そしてこの連結ロッド79
の他端は前記揺動部材71の下端に固着された係止アー
ム83に連結されている。すなわち、前記連結ロッド7
9の連結端はねじ部79aとなって前記係止アーム83
を貫通し、前記ねじ部79aに係止アーム83を挟んで
ナット84,84が螺合している。なお、停止用操作レ
バーの操作により左右アングル部材66,67または中
間アングル部材14を介して回動する前記作動リンク6
8と、連繋アーム78と、連結ロッド79と、係止アー
ム83とにより連係部材を構成する。
【0028】そして、左アングル部材66の内側部66
aには停止用操作レバーとなる左サイドクラッチレバー
52Lから延びているワイヤ61Lが連結され、また右
アングル部材67の内側部67aには停止用操作レバー
となる右サイドクラッチレバー52Rから延びているワ
イヤ61Rが連結されている。さらに、前記連結軸65
には、左アングル部材66と右アングル部材67との間
に左アーム14lおよび右アーム14rが一体に形成さ
れた中間アングル部材14が回転自在に支持されてい
る。この中間アングル部材14の右アーム14rには前
記植付けクラッチレバー2から延びている植付けレバー
用ロッド13が連結されている。また、右アングル部材
67の外側部67bには、ロッド72が連結されてお
り、このロッド72の先端は右サイドクラッチの操作部
73に連結されている。前記左アングル部材66の外側
部66bには、ロッド74が連結されており、このロッ
ド74の先端は左サイドクラッチの操作部75に連結さ
れている。
【0029】また右アーム14rにはラグ14aが一体
に形成されており、このラグ14aにはロッド15が貫
通していると共に、その先端ねじ部15aに螺合された
ナット76との間にスプリング77が縮設されている。
さらに、前記左アーム14lには前記作動リンク68に
当接してこれを操作する操作突起14bが突設されてい
る。前記ロッド15の先端部は植付けクラッチ1の操作
部1aの一端に連結されると共に、この操作部1aの他
端にはスプリング80が張設されている。前記左アーム
14lの先端には連結プレート21がボルトおよびナッ
トにより連結されており、かつこの連結プレート21は
その回動先端側に長孔21aが形成されている。そし
て、この長孔21aには、油圧切換バルブ10の操作ア
ーム10aの一端に連結しているロッド22の他端が貫
通して前記第1のプレート23が固定されている。
【0030】一方、前記第1のプレート23には、前記
連結プレート21の長孔21aを貫通してロッド22の
一端が固定されており、このロッド22の他端は油圧切
換バルブ10の操作アーム10aに連結している。そし
て、前記ロッド22の一端が連結プレート21の長孔2
1a内を移動することにより第1の融通機構を構成して
いる。
【0031】前記走行クラッチレバー5から上げ側油圧
調整部を介して延びている前記プレート25にはピン2
5aが植設されており、このピン25aが第2のプレー
ト26に穿設された長孔26aに沿って移動可能に嵌挿
しており、これにより第2の融通機構を構成している。
【0032】次に、作用について説明する。
【0033】歩行型田植機Pで植付け作業を行うには、
走行クラッチレバー5を入位置に操作して、機体左側に
延びているワイヤ60a、走行用ロッドなどを介して走
行クラッチ操作部3aを操作し、走行クラッチを接続状
態にすると共に、植付けクラッチレバー2を入位置に操
作して、機体右側に延びているワイヤ60b、植付けレ
バー用ロッド13、中間アングル部材14の右アーム1
4rおよびロッド15を介して操作部1aを操作し、植
付けクラッチ1を接続状態にする。これにより、歩行型
田植機Pは水田車輪7が駆動されて走行すると共に、植
付け杆38が回動して植付け作業を行う。この際、走行
クラッチレバー5に連動しているプレート25のピン2
5aは第2のプレート26の長孔26aの中間部に位置
し、連結プレート21の長孔21aの中間部にロッド2
2の先端が位置しているので、この状態にあっては、油
圧切換バルブ10の戻しスプリング93からの付勢力に
基づいてロッド22が移動しても、その先端は長孔21
a,26aを移動するのみで、第1のプレート23と第
2のプレート26とは回動しない。したがって、フロー
ト11の土圧感知に基づく上下動は、感知ロッド12の
揺動として伝達され、スプリング96を介して第2のプ
レート26に伝達され、次いで第1のプレート23およ
びロッド22を介して油圧切換バルブ10の操作アーム
10aに伝達される。これにより油圧切換バルブ10
は、フロート11の土圧感知に基づき田面に対して機体
4が一定高さになるように上げ位置、下げ位置および中
立位置に切り換えられ、油圧シリンダ9を操作して水田
車輪7,7を上下動して自動的に機体高さが制御され
る。
【0034】なお、走行クラッチレバー5および植付け
クラッチレバー2のいずれか一方または両方を切位置に
操作してもロッド22の先端およびピン25aは長孔2
1aおよび26aの中程に位置して第1のプレート2
3,第2のプレート26の自由な動きを阻害せず、上述
同様にフロート11の上下動に基づき油圧切換バルブ1
0が自動制御される。
【0035】次いで、枕地に至った歩行型田植機Pを旋
回する際は、走行クラッチレバー5を入位置に保持した
状態で、植付けクラッチレバー2を固定位置に操作す
る。すると、植付けクラッチ1が切状態となって植付け
杆38の回動を停止すると共に、植付けレバー用ロッド
13、右アーム14r、左アーム14lを介して連結プ
レート21を移動し、この連結プレート21の長孔21
aの一端にロッド22を当接させる。この位置にあって
は、第1のプレート23は下げ方向の回動が阻止され、
油圧切換バルブ10は下げ位置になることはなく、上げ
方向のみ許容される上げ半自動状態となる。
【0036】この上げ半自動状態で、オペレータはハン
ドル36を持ち上げると、フロート11の前部と機体4
との間隔が狭くなり、感知ロッド12を時計方向に回動
してスプリング96、第2のプレート26およびこの第
2のプレート26の第1のラグ26bに固定されたボル
トを介して第1のプレート23を同方向に回動し、油圧
切換バルブ10を上げ位置に切り換える。これにより油
圧シリンダ9のシリンダ部9bをロッド9aに沿って上
昇させ、水田車輪7,7を下降させて機体4を上昇させ
る。そして、前記植付けクラッチレバー2の操作に基づ
いて植付けレバー用ロッド13を介して中間アングル部
材14が揺動して作動リンク68を回動させているの
で、この作動リンク68、連繋アーム78、連結ロッド
79および係止アーム83を介して揺動部材71が戻し
スプリング93の付勢力を減ずる方向(反時計回り方
向)に揺動されることになる。
【0037】そして、上述したハンドル36の上げ半自
動状態で、かつ機体4を上昇させた状態で、歩行型田植
機Pの枕地での旋回が終了すると、オペレータは植付け
クラッチレバー2または左右サイドクラッチレバー52
L,52Rを戻す。これにより作動リンク68、連繋ア
ーム78、連結ロッド79および係止アーム83からな
る連係部材を介して揺動部材71は戻しスプリング93
が所定付勢力となる位置に復帰するように揺動する。こ
の状態では、戻しスプリング93は操作アーム10aを
下降位置に戻して、機体4はフロート11が設置して適
正作業位置になるまで下降する。
【0038】なお、同様に左右サイドクラッチレバ52
L,52Rを操作することにより揺動部材71は戻しス
プリング93の付勢力を減ずる方向に揺動することにな
るので、オペレータがハンドル36を持ち上げて、一旦
油圧切換バルブ10が上昇位置への切り換え指示を受け
ると、油圧切換バルブ10は下げ位置になることはな
く、上げ方向のみ許容される上げ半自動になる。
【0039】さらに、歩行型田植機Pの苗載せ台37に
苗補給を行う場合には、植付けクラッチレバー2を入位
置または切位置にして、走行クラッチレバー5を下げ位
置に操作する。すると、走行クラッチ3が切断されると
共に、ロッド16の先端のプレート25のピン25aが
長孔26aの他端に当接して第2のプレート26はその
上げ(時計回り)方向の回動を規制される。この位置で
は、フロート11から感知ロッド12に上げ方向の回動
が与えられても、第2のプレート26はピン25aにて
回動が規制され、したがって、第1のプレート23を介
して油圧切換バルブ10は上げ位置になることはなく、
下げ方向のみ許容される半自動状態となる。この状態で
は、機体4はフロート11に所定土圧が作用する下げ位
置となり、ハンドル36を持ち上げて機体4を上昇させ
ようとしても下げ状態に保持される。
【0040】また、運搬または格納するために、歩行型
田植機Pの高さ制御を停止して機体4を固定するには、
走行クラッチレバー5を下げ位置に操作すると共に、植
付けクラッチレバー2を固定位置に操作する。この状態
では、走行クラッチ3および植付けクラッチ1が共に切
断状態にあり、また連結プレート21の長孔21aの一
端にロッド22が当接して第1のプレート23の下げ
(反時計回り)方向の回動を規制すると共に、前記ピン
25aが第2のプレート26の長孔の他端に当接して第
2のプレート26の上げ方向の回動を規制する。したが
って、油圧切換バルブ10は中立位置に固定された状態
になり、フロート11の動きに拘わりなく、機体4は所
定高さに保持される。
【0041】なお、上記実施例は、歩行型田植機につい
て説明したが、これに限らず、水田湛水直播機などの他
の水田作業機にも同様に適用することができる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、操作アームと揺動部材との間に、この操作アームの
上昇位置および下降位置のいずれか一方向への移動に対
して他方向に付勢するスプリングを連結させ、左右サイ
ドクラッチレバーの操作に基づいて、スプリングの付勢
力が減少する方向に連係部材と前記揺動部材とを連動さ
せるようにしたので、例えば植付作業時における枕地で
の機体旋回時にあっては、作業クラッチレバーを操作す
れば、土圧感知体による泥押しをなくすことができ、よ
って枕地を荒さずに旋回操作を容易に行うことができ
る。また、例えば植付作業時以外での機体旋回時にあっ
ても、左右サイドクラッチレバーを操作すれば、サイド
クラッチが切断されて機体は左右いずれかに旋回すると
同時に、土圧感知体による上昇位置方向への土圧感知荷
重が小さくなり、土圧感知体による泥押しをなくしつつ
枕地を荒らさずに旋回操作を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る水田作業車における機体昇降装
置の一実施例を示す分解斜視図である。
【図2】上記実施例の機体昇降装置を適用できる歩行型
田植機の全体を示す側面図である。
【図3】同上の歩行型田植機における機体昇降装置を示
す側面図である。
【図4】従来の水田作業車における機体昇降装置の一例
を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1 作業クラッチ(植付けクラッチ) 2 作業クラッチレバー(植付けクラッチレバ
ー) 3 走行クラッチ 4 機体 5 走行クラッチレバー 7 水田車輪 9 油圧アクチュエータ(油圧シリンダ) 10 油圧切換バルブ 10a 操作アーム 11 土圧感知体 12 感知ロッド 21a 長孔 22 ロッド 23 第1のプレート 26 第2のプレート 52L 左サイドクラッチレバー 52R 右サイドクラッチレバー 68 作動リンク 71 揺動部材 78 連繋アーム 79 連結ロッド 83 係止アーム 93 戻しスプリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01C 11/02 A01B 63/10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水田作業の停止に際して操作する停止用
    操作レバーと、 作業部を有し、水田車輪に対して相対的に昇降し得る機
    体と、 該機体に懸架され、田面からの土圧を感知して移動する
    土圧感知体と、 該土圧感知体の移動に応じて、上昇位置、中立位置およ
    び下降位置に切り換えられる油圧切換バルブと、 該油圧切換バルブからの油圧に基づき、前記機体を前記
    水田車輪に対して相対的に昇降させる油圧アクチュエー
    タと、 前記油圧切換バルブに融通機構を介して連結し、該油圧
    切換バルブを切り換え操作する昇降用操作レバーと、 を備えてなる水田作業車における機体昇降装置におい
    て、 前記油圧切換バルブは、回動位置により前記上昇位置、
    中立位置および下降位置に切り換えるロータリ型のスプ
    ールに連結している操作アームを有し、該操作アーム
    を、前記上昇位置および下降位置のいずれか一方向への
    移動に対して連動する連動部材を介して前記土圧感知体
    に連動すると共に、他方向に向けて付勢するスプリング
    の一端に連結し、かつ該スプリングの他端を、揺動自在
    に支持された揺動部材に連結し、 また前記停止用操作レバーは、操作により前記作業部の
    作業を停止する作業クラッチレバーと、操作により左右
    サイドクラッチを切断する左右サイドクラッチレバーと
    を有し、前記左右サイドクラッチレバーの操作に連係し
    て移動する連係部材を設け、前記停止用操作レバーの操
    作に基づく該連係部材の移動により、前記スプリングの
    付勢力が減少する方向に前記揺動部材が揺動するよう
    に、前記連係部材と前記揺動部材とを連動してなる、 ことを特徴とする水田作業車における機体昇降装置。
  2. 【請求項2】 前記操作アームは、上昇位置方向への移
    動に対して前記連動部材を介して前記土圧感知体に連動
    すると共に、前記スプリングにて下降位置方向へ引張ら
    れてなる、請求項1記載の水田作業車における機体昇降
    装置。
  3. 【請求項3】 前記昇降用操作レバーが、前記水田車輪
    に伝達する動力を断接する走行クラッチを操作しかつそ
    の操作により前記油圧切換バルブをその下降位置方向に
    対して連動する走行クラッチレバーと、 作業クラッチに接続しかつその操作により前記油圧切換
    バルブをその上昇位置方向に対して連動する作業クラッ
    チレバーである、 請求項1または2記載の水田作業車における機体昇降装
    置。
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