JP3273502B2 - ディスクドライブ装置、ディスクドライブ装置のエラー回復処理方法及びディスクドライブ制御装置 - Google Patents

ディスクドライブ装置、ディスクドライブ装置のエラー回復処理方法及びディスクドライブ制御装置

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JP3273502B2
JP3273502B2 JP33615298A JP33615298A JP3273502B2 JP 3273502 B2 JP3273502 B2 JP 3273502B2 JP 33615298 A JP33615298 A JP 33615298A JP 33615298 A JP33615298 A JP 33615298A JP 3273502 B2 JP3273502 B2 JP 3273502B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、信頼性を向上させ
たディスクドライブ装置、ディスクドライブ装置のエラ
ー回復処理方法及びディスクドライブ制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスクを記録媒体として用いたデ
ィスクドライブ装置では、磁気ディスクに対してデータ
の記録再生を行なうためにヘッドを用いている。このヘ
ッドは、磁気ディスク側にエアベアリング面を有するヘ
ッドスライダの底面(磁気ディスク側の面)に取り付け
られている。ヘッドスライダは、ヘッドアームの先端に
取り付けられており、このヘッドアームはロータリーア
クチュエータによって回転駆動されてヘッドスライダを
磁気ディスクの略半径方向に移動させる。
【0003】また、ヘッドスライダはヘッドアームに取
り付けられた弾性部材によって磁気ディスク方向に付勢
されている。磁気ディスクの回転に伴ってヘッドスライ
ダと磁気ディスクの間に空気が流入すると、ヘッドスラ
イダは、弾性部材の付勢力に抗して磁気ディスク表面か
ら浮上する。磁気ディスクとヘッドスライダの間隔は、
エアベアリング面と磁気ディスクとの相対速度を1つの
要因として決まる所定の値となっている。
【0004】ところで、磁気ディスク表面には、加工精
度等の原因によってある程度の突出部(サーマルアスペ
リティ)が形成されていることがある。
【0005】ヘッドがこの突出部に衝突すると、摩擦熱
等によってヘッドの温度が急激に上昇する。特に、MR
(磁気抵抗効果)素子あるいはGMR(巨大磁気抵抗効
果)素子を用いたヘッドでは、ヘッド温度の上昇は再生
信号の大きな変化を招くため、記録再生の信頼性が大幅
に低下し、場合によっては記録再生を行なうことができ
なくなる。
【0006】高記録密度化が進むにつれて記録面とヘッ
ドとの距離が小さくなると、従来は問題とならなかった
程度の微小な突起部であっても、ヘッドに衝突する可能
性が高くなる。
【0007】このため、従来は、ヘッドの再生出力の直
流成分等を用いて温度変化によるヘッドの出力を補正す
る、あるいは、ヘッドの再生出力の低周波成分を低減さ
せる等の対策を講じ、サーマルアスペリティの影響を低
減させて正常に記録/再生を行なうことができるように
したディスクドライブ装置があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、サーマ
ルアスペリティは時間の経過と共に成長する場合もある
ので、サーマルアスペリティが生じたセクタを継続して
記録に用いることは、信頼性の向上の観点からは望まし
くない場合もある。
【0009】また、従来のディスクドライブ装置では、
使用時には、サーマルアスペリティの影響を低減させる
ことに主眼が置かれており、サーマルアスペリティを積
極的に検出することが考慮されておらず、信頼性の面か
らは向上の余地があった。
【0010】本発明は、上述のような問題点に鑑みてな
されたものであり、信頼性の向上に寄与することができ
るディスクドライブ装置、ディスクドライブ装置のエラ
ー回復処理方法及びディスクドライブ制御装置を提供す
ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに、本発明に係るディスクドライブ装置は、ディスク
状記録媒体と、ディスク状記録媒体に対して情報の記録
再生を行なう記録再生手段と、記録再生手段の再生出力
を補正する補正手段と、記録再生手段による記録再生に
おいて生じたエラーを検出するエラー検出手段と、エラ
ー検出手段によりエラーが検出されたときに、補正手段
による補正を行なわずに、記録再生手段を制御してエラ
ー回復処理を実行する回復手段と、回復手段によるエラ
ー回復処理によってもエラーが回復されない場合に、当
該エラーが生じた領域を不良領域として登録し、代替領
域を割り当てるエラー処理手段とを備えることを特徴と
する。
【0012】また、回復手段が、エラー位置を検出する
位置検出手段を備え、エラー処理手段が、位置検出手段
の検出出力に基づいて同じエラー位置においてエラーが
所定回繰り返された場合に、エラーが生じた領域を不良
領域として登録するようにしてもよい。
【0013】また、本発明に係るディスクドライブ装置
のエラー回復処理方法は、ディスク状記録媒体に対して
情報の記録再生を行なうステップと、再生された情報を
補正する補正ステップと、情報の記録再生を行なう際に
発生したエラーを検出する書き込みエラー検出ステップ
と、エラー検出ステップにおいてエラーが検出されたと
きに、補正ステップを実行せずに、エラー回復処理を実
行するエラー回復ステップと、エラー回復ステップによ
ってもエラーが回復されない場合に、当該エラーが生じ
た領域を不良領域として登録し、代替領域の割り当てを
行なうエラー処理ステップとを有することを特徴とす
る。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は本発明を適用した一実施形
態であるディスクドライブ装置の構成を示すブロック図
である。
【0015】このディスクドライブ装置は、データを記
録するための磁気ディスク1と、磁気ディスク1に対し
て情報の記録/再生を行うためのヘッド2と、ヘッド2
に対する記録信号の供給、ヘッド2の再生出力の増幅等
の処理を実行するアーム電子回路(アームエレクトロニ
クス:AE)3と、アナログ信号とデジタルデータとの
相互変換を行なうチャネル4と、データの記録/再生、
サーボデータの演算等の処理を実行するハードディスク
コントローラ(HDC)5とを備えている。また、この
ディスクドライブ装置は、記録/再生データのキャッシ
ュ、制御プログラムの格納等に用いられるメモリ6と、
例外処理等を実行するMPU7と、外部の情報処理装置
(ホスト装置)等との入出力を制御するためのインタフ
ェース(HIC:Host Interface Controller )8と、
HDCからのサーボデータに基づいて、サーボ制御信号
を形成するサーボ系9と、サーボ系9からの制御によ
り、ヘッド2を磁気ディスク1の略半径方向に移動させ
るヘッド駆動機構(ロータリーアクチュエータ)10等
を備えている。
【0016】HDC5、メモリ6、HIC8はデータバ
スy1によって接続されており、HDC5、MPU7、
HIC8は制御バスy2によって接続されている。
【0017】磁気ディスク1の記録面には、図2に示す
ように、例えば半径方向に多数の記録トラック50が形
成されている。この記録トラック51には、所定角(例
えば360°/66)毎にサーボセクタが記録されるサ
ーボ領域51と、データセクタが記録されるデータ領域
52が設けられている。
【0018】サーボセクタには、トラッキングのための
バーストパターンと、個々のトラックを識別するための
情報(シリンダID)、個々のサーボセクタを識別する
ための情報(物理セクタ番号:PHSN)等が記録され
ている。データ領域52には、その半径方向の位置等に
応じた数のデータセクタが記録され、このデータセクタ
単位で記録/再生が行なわれる。
【0019】ヘッド2は、例えばインダクタンス型の記
録ヘッドと、例えばMR(磁気抵抗)素子あるいはGM
R(巨大磁気抵抗)素子を用いた再生ヘッドとを備えて
いる。
【0020】ところで、磁気ディスク1の記録面には、
加工精度等の原因によってある程度の突出部(サーマル
アスペリティ)が形成されていることがある。ヘッド2
がこの突出部に衝突すると、摩擦熱等によって温度が急
激に上昇し、再生信号の大きな変化を招いて記録再生の
信頼性が大幅に低下し、場合によっては記録再生を行な
うことができなくなる。
【0021】このため、AE3は、ヘッド2の再生出力
の高域成分のみを通過させるハイパスフィルタ(HP
F)等からなる信号適応フィルタ(SAF:Signal Ada
ptiveFilter)3aを備えている。このSAF3aは、
例えばヘッド2の再生出力の低域成分を除去することに
よってサーマルアスペリティ(TA)の影響を低減させ
るために設けられている。また、このSAF3aは、M
PU7からの制御によってオン/オフを切り替えること
ができるようになっている。
【0022】なお、SAF3aは、ヘッド2の再生出力
の低域成分を除去する代わりに、ヘッド2の再生出力の
直流成分に応じてヘッド2の再生出力を補正するように
してもよい。
【0023】チャネル4は、上述のバーストパターンの
再生レベルを検出し、これをデジタルデータに変換して
HDC5に供給する。また、チャネル4は、サーボセク
タに記録されているシリンダID、PHSN、データセ
クタに記録されているデータ等を再生し、HDC5に供
給する。
【0024】HDC5は、チャネル4から供給されるバ
ーストパターンの再生レベル、シリンダID、PHSN
等に基づいてヘッド2の現在位置を検出し、MPU7か
らの指示等に応じてサーボデータの演算等の処理を実行
する。
【0025】メモリ6には、記録/再生するデータ、M
PU7の制御プログラム、データ(例えばリアサインテ
ーブル等)等が格納される領域と、記録/再生データが
格納されるバッファ領域とが設けられている。バッファ
領域は、例えば磁気ディスク1上の記録単位(データセ
クタ)の数百個分以上のデータを保持することができる
程度の容量となっている。
【0026】MPU7は、複数のプロセスを並行して実
行することができるようになっており、HDC5で処理
できない例外処理等を実行する。
【0027】HIC8は、データバスy1によってメモ
リ2に接続されており、ホスト装置との間のコマンドの
入出力制御、メモリ2を介したデータの入出力制御等を
実行する。
【0028】以下、このように構成されたディスクドラ
イブ装置の動作を説明する。
【0029】HIC8を介してホスト装置からのコマン
ドが供給されると、HDC5乃至MPU7は、このコマ
ンド中で指定された論理ブロックアドレス(LBA)に
基づいて、当該LBAに対応するセクタを求める。
【0030】具体的には、HDC5乃至MPU7は、例
えば図3に示すように、個々のLBAとデータセクタと
の対応を示すテーブル(変換テーブル)を用い、ホスト
装置から指示されたLBAとデータセクタの間の変換を
行なう。
【0031】データセクタを求めると、HDC5乃至M
PU7は、当該データセクタが記録されているトラッ
ク、物理セクタ番号等を求め、ヘッド2を当該トラック
(ターゲットトラック)に移動させるシーク制御を実行
する。
【0032】HDC5は、上述のようにヘッド2の現在
位置を求め、さらに、ターゲットトラックからの位置エ
ラーに応じたサーボデータを求め、サーボ系9に供給す
る。サーボ系9は供給されたサーボデータをロータリー
アクチュエータ10に供給する。これにより、ヘッド2
ががターゲットトラックに移動される。
【0033】ヘッド2がターゲットトラックに移動され
ると、HDC5は、ヘッド2の位置をターゲットトラッ
クに追従させるトラックフォロイング制御を実行させ
る。
【0034】この状態で、チャネル4からのPHSN等
に応じて、ヘッド2が目的とするセクタに到達するタイ
ミングを検出し、データの記録/再生を実行させる。こ
れにより、LBAに対応するセクタにデータが記録/再
生される。
【0035】ところで、ディスクドライブ装置を使用し
ているうちに、磁気ディスク1の記録面に記録/再生を
正常に行なうことができない領域(エラー領域)が発生
することがある。このため、記録面には予めスペア領域
を設けておき、エラー領域が発生した場合に、エラー領
域のデータセクタに代えてスペア領域内のデータセクタ
(スペアセクタ、例えば最内周のトラック上のデータセ
クタ)を割り当てるようになっている。これにより、ホ
スト装置からは、エラーが発生していないように記録/
再生を行なうことができる。
【0036】このようなスペアセクタの割り当て(リア
サイン)は、例えば図4に示すような再割り当てテーブ
ル(リアサインテーブル)によって管理されている。こ
のリアサインテーブルは、同図中に示すように、スペア
セクタを割り当てたデータセクタのアドレス[LBA]
と、割り当てたスペアセクタの番号[SPARE](基
準アドレスからのポインタで相対的に示されてい
る。)、エラーが発生したときの状況を示すフラグ(C
AN、RE[再生中のエラーであることを示す]、WE
[記録中のエラーであることを示す]、TA[TAであ
ることを示す])とを含んでいる。また、このリアサイ
ンテーブルは、例えば磁気ディスク1上の所定の領域等
に記録されており、動作時にメモリ6に読み出される。
【0037】HDC5乃至MPU7は、ホスト装置から
コマンドと共にアドレス(LBA)が供給されて記録/
再生が指示されると、まず、リアサインテーブルを参照
して指示されたLBAに対応するデータセクタにスペア
セクタが割り当てられているか否かを調べる。スペアセ
クタが割り当てられていなければ、HDC5乃至MPU
7は、上述の図3に示す変換テーブルを参照し、指示さ
れたLBAに対応するデータセクタの物理セクタ番号を
求め、この物理セクタ番号に対応するデータセクタに対
して記録/再生動作を実行させる。
【0038】これに対し、指示されたLBAに対応する
データセクタにスペアセクタが割り当てられていた場合
には、HDC5乃至MPU7は、割り当てられているス
ペアセクタに対して記録/再生動作を実行させる。
【0039】ところで、チャネル4は、記録/再生を行
なう際に、磁気ディスク1に対する記録/再生が正常に
終了したか否かを検出しており、検出結果をMPU7に
供給している。
【0040】この検出結果に基づいて、記録/再生が正
常に終了していないことを検出すると、MPU7はエラ
ー回復処理(エラー・リカバリ・プロシージャ:ER
P)を実行する。
【0041】このERPでは、MPU7は、サーボ系9
を制御して、ヘッド2による記録/再生の位置を基準位
置から変動させたり、あるいは上述のAE3あるいはチ
ャネル4を制御してフィルタ特性等の記録/再生のパラ
メータを変更して何度か記録/再生を繰り返し、これに
よって記録/再生が成功すればERPを終了する。しか
しながら、記録/再生が所定回数以上失敗した場合に
は、この記録/再生を行ったデータセクタを不良とし
て、上述の図4に示すリアサインテーブルに登録し、ス
ペアセクタを割り当てる。
【0042】ところで、上述のようにAE3には、TA
の影響を低減すべく、SAF3aが設けられている。T
Aが発生すると、ヘッド2の再生波形は図5(A)に示
すように変化するが、SAF3aによって低周波成分が
除去されると、図6(A)に示すような波形となり、記
録されたデータを確実に再生することができる。なお、
図5(A)及び図6(A)中の水平線はTAを検出する
ためのしきい値である。
【0043】TAに基づくエラーは、例えば6クロック
(1クロックは図5中の高周波成分の1/2周期に相
当)程度の比較的長い周期、クロックが再生されず、同
一の場所で繰り返しエラーが発生する点で特徴がある。
【0044】このため、TAの検出は、例えば再生波形
が所定クロック(例えば6クロック)期間以上の間、上
述のしきい値を超えて変化しない場合にTAが発生した
と判断し、検出出力(図5(B)、図6(B))を所定
期間ハイレベルにすることによって行なう。なお、しき
い値、所定クロック期間は、TAを過剰に検出せず、か
つ、TAの検出感度があまりに低下しすぎない程度の値
とする。
【0045】TAは時間の経過と共に成長する場合があ
り、信頼性の向上の観点からは、TAが発生したデータ
セクタは積極的に不良セクタとして上述の図4に示すリ
アサインテーブルに登録し、スキップアウトさせた方が
好ましい。
【0046】しかしながら、従来のディスクドライブ装
置では、TAの影響を低減させることに主眼が置かれて
いたため、図5及び図6の比較において明らかなように
エラーがTAによるものか否かの検出が困難であった。
【0047】このため、このディスクドライブ装置で
は、SAF3aの動作をMPU7から制御可能な構成と
し、上述のERPを実行する際にSAF3aを無効とし
て、TAを積極的に検出するステップを加えている。こ
れにより、TAが発生した場合の再生波形は図5(A)
に示すようになり、TAの検出が容易となる。
【0048】図7は、上述のERP全体の処理を概念的
に示すフローチャートである。
【0049】まず、上述のようにチャネル4によって記
録/再生時のエラーが検出されるとステップS1からの
処理が開始される。
【0050】初期状態ではSAF3aの動作は有効であ
り、ステップS1において、MPU7は所定のステップ
のERP(ERP1)を実行し、続くステップS2に進
む。
【0051】ステップS2では、エラーが回復されたか
否かを判定し、回復されていればERP処理を終了し、
回復されていなければ続くステップS3に進む。
【0052】なお、上述の説明及び図7中では省略して
いるが、ERP処理(ERP1)では、1ステップすな
わち記録/再生のパラメータを変化させた記録/再生等
の実行毎にステップS1及びステップS2の処理が繰り
返し実行され、エラーが回復されればステップS2にお
いてERP処理を終了し、全てのステップを実行しても
エラーが回復されなければステップS3に進む。
【0053】一方、ステップS3では、MPU7がSA
F3aの動作を無効とし、ステップS4に進む。
【0054】ステップS4では、エラーがTAであるか
否かを判定する。具体的には、例えば上述のように所定
クロック期間の間、再生出力がしきい値を超えて変化し
たか否かによって判断する。
【0055】TAである場合にはステップS5に進み、
TAビットをオンにした後、ステップS6に進む。一
方、TAでない場合には、そのままステップS6に進
む。
【0056】ステップS6では、MPU7がSAF3a
の動作を有効としてステップS7に進む。
【0057】ステップS7では、MPU7は上述のER
P1より強力なERP処理(ERP2)を実行し、ステ
ップS8に進む。
【0058】ステップS8では、ERP処理(ERP
2)の実行によりエラーが回復されたか否かを判定し、
回復されていなければステップS11に進み、エラーが
回復されていればステップS9に進む。
【0059】ステップS9では、MPU7はTAビット
がオンであるか否かを判定し、該当するときはステップ
S13に、該当しないときはステップS10に進む。
【0060】ステップS10では、MPU7は他のリア
サイン条件、例えばERP処理の実行ステップ数等の条
件を満たしているか否かを判定し、該当するときはステ
ップS13に進み、該当しないときはリアサインが必要
ないものとしてERP処理を終了する。
【0061】一方、ステップS11では、上述のERP
2よりさらに強力なERP処理(ERP3)を実行し、
ステップS12に進む。
【0062】ステップS12では、ERP処理(ERP
3)の実行によりエラーが回復されたか否かを判定し、
エラーが回復されていればステップS13に進む。
【0063】ステップS13では、当該ERPの対象で
あるエラーが発生したデータセクタを上述の図4に示す
リアサインテーブルに登録し、スペアセクタを割り当て
てERPを終了する。
【0064】これに対し、エラーが回復されていなけれ
ばステップS14に進み、ハードエラーであることをレ
ポートしてERPを終了する。
【0065】このディスクドライブ装置では、上述のよ
うに、エラー回復処理中にヘッド2の再生出力を補正す
るSAF3aの動作を無効とするステップを加えること
により、サーマルアスペリティの検出を容易に行なうこ
とができる。従って、サーマルアスペリティが発生した
データセクタを不良セクタとして登録する確実性を向上
させ、ディスクドライブ装置の信頼性の向上に寄与する
ことができる。
【0066】ところで、このディスクドライブ装置で
は、上述のデータセクタに記録されるデータには、エラ
ー訂正符号(ECC)が付加されており、所定バイト数
以下のエラーであれば、このECCによってエラー位置
を特定することができるようになっている。
【0067】具体的には、例えば512バイト/1セク
タのデータには、3ウェイ・インタリーブ(1セクタの
データを先頭から順次3つの部分[インタリーブ]に振
り分け、各インタリーブ毎にパリティを求める方法)に
よって10バイト/インタリーブすなわち30バイト/
セクタのパリティ(ECC)が付加されている。このよ
うなECCを付加した場合では、パリティの求め方にも
よるが、例えば1インタリーブ当たり5バイトすなわち
1セクタ当たり15バイトまでのエラー位置を特定する
ことができる。
【0068】このため、MPU7は、上述のステップS
2に対応するERPの各ステップにおいてエラー位置を
検出し、エラー位置毎のエラー回数をカウントし、同じ
位置で所定回数以上のエラーが発生した場合には、上述
のステップS3においてTAであると判定するようにし
てもよい。
【0069】このような判定を行なうことにより、例え
ば記録直後の再生ヘッドの状態が不安定である場合等
に、誤ってTAと判定されてしまういわゆるオーバーキ
ル(Over Kill )を防止することができ、スペアセクタ
を無用に減少させることを防止できる。
【0070】なお、本発明は、上述の実施形態に限定さ
れるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で適宜
変更を加えることができる。
【0071】
【発明の効果】本発明に係るディスクドライブ装置で
は、記録再生においてエラーが検出されたときに、補正
手段による補正を行なわずに、記録再生手段を制御して
エラー回復処理を実行することにより、サーマルアスペ
リティに起因するエラーを従来に比較して容易に検出す
ることができる。これにより、サーマルアスペリティに
起因するエラーが発生した領域を不良領域として登録す
る確実性を向上させ、ディスクドライブ装置の信頼性の
向上に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態であるディスクドライブ
装置の構成を示すブロック図、
【図2】 ディスクドライブ装置で記録媒体として用い
る磁気ディスク上の記録フォーマットの一例を示す図、
【図3】 ホスト装置から供給される論理ブロックアド
レス(LBA)とデータセクタの対応を示す変換テーブ
ルの一例を示す図、
【図4】 リアサインテーブルの例を示す図、
【図5】 SAFがオフであるときの再生波形の例を示
す波形図、
【図6】 SAFがオンであるときの再生波形の例を示
す波形図、
【図7】 ERPの処理手順を示すフローチャートであ
る。
【符号の説明】
1 磁気ディスク、2 ヘッド、3 AE、3a SA
F、4 チャネル、5HDC、6 メモリ、7 MP
U、9 サーボ系
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋本 敏 神奈川県藤沢市桐原町1番地 日本ア イ・ビー・エム株式会社 藤沢事業所内 (72)発明者 木坂 正志 神奈川県藤沢市桐原町1番地 日本ア イ・ビー・エム株式会社 藤沢事業所内 (56)参考文献 特開 平6−139715(JP,A) 特開 平9−251606(JP,A) 特開 平9−44810(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 20/18,20/10,20/12

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスク状記録媒体と、 該ディスク状記録媒体に対して情報の記録再生を行なう
    記録再生手段と、 該記録再生手段の再生出力を補正する補正手段と、 前記記録再生手段による記録再生において生じたエラー
    を検出するエラー検出手段と、 該エラー検出手段によりエラーが検出されたときに、前
    記補正手段による補正を行なわずに、前記記録再生手段
    を制御してエラー回復処理を実行する回復手段と、 該回復手段によるエラー回復処理によってもエラーが回
    復されない場合に、当該エラーが生じた領域を不良領域
    として登録し、代替領域を割り当てるエラー処理手段と
    を備えることを特徴とするディスクドライブ装置。
  2. 【請求項2】 前記回復手段は、エラー位置を検出する
    位置検出手段を備え、 前記エラー処理手段は、前記位置検出手段の検出出力に
    基づいて同じエラー位置においてエラーが所定回繰り返
    された場合に、前記エラーが生じた領域を不良領域とし
    て登録することを特徴とする請求項1記載のディスクド
    ライブ装置。
  3. 【請求項3】 前記補正手段は、前記記録再生手段によ
    る再生出力の低周波成分を抑制するフィルタを備えるこ
    とを特徴とする請求項1記載のディスクドライブ装置。
  4. 【請求項4】 前記補正手段は、前記記録再生手段によ
    る再生出力の直流成分に応じて補正を行なうことを特徴
    とする請求項1記載のディスクドライブ装置。
  5. 【請求項5】 前記エラー処理手段は、前記記録再生手
    段による再生出力が所定期間、所定のレベル以上となっ
    たときにエラーが回復されないと判定することを特徴と
    する請求項1記載のディスクドライブ装置。
  6. 【請求項6】 ディスク状記録媒体に対して情報の記録
    再生を行なうステップと、 再生された情報を補正する補正ステップと、情報の記録
    再生を行なう際に発生したエラーを検出する書き込みエ
    ラー検出ステップと、 該エラー検出ステップにおいてエラーが検出されたとき
    に、前記補正ステップを実行せずに、エラー回復処理を
    実行するエラー回復ステップと、 該エラー回復ステップによってもエラーが回復されない
    場合に、当該エラーが生じた領域を不良領域として登録
    し、代替領域の割り当てを行なうエラー処理ステップと
    を有することを特徴とするディスクドライブ装置のエラ
    ー回復処理方法。
  7. 【請求項7】 前記エラー回復ステップにおいてエラー
    位置を検出する位置検出ステップと、 前記エラー処理ステップにおいて、前記位置検出ステッ
    プの検出結果に基づいて同じエラー位置においてエラー
    が所定回繰り返された場合に、前記エラーが生じた領域
    を不良領域として登録することを特徴とする請求項6記
    載のディスクドライブ装置のエラー回復処理方法。
  8. 【請求項8】 ディスク状記録媒体に対して情報の記録
    再生を行なう記録再生手段による再生出力を補正する補
    正手段と、 前記記録再生手段による記録再生において生じたエラー
    を検出するエラー検出手段と、 該エラー検出手段によりエラーが検出されたときに、前
    記補正手段による補正を行なわずに、前記記録再生手段
    を制御してエラー回復処理を実行する回復手段と、 該回復手段によるエラー回復処理によってもエラーが回
    復されない場合に、当該エラーが生じた領域を不良領域
    として登録し、代替領域を割り当てるエラー処理手段と
    を備えることを特徴とするディスクドライブ制御装置。
  9. 【請求項9】 前記回復手段は、エラー位置を検出する
    位置検出手段を備え、 前記エラー処理手段は、前記位置検出手段の検出出力に
    基づいて同じエラー位置においてエラーが所定回繰り返
    された場合に、前記エラーが生じた領域を不良領域とし
    て登録することを特徴とする請求項8記載のディスクド
    ライブ制御装置。
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