JP2765679B2 - データ処理方法及び装置 - Google Patents

データ処理方法及び装置

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JP2765679B2
JP2765679B2 JP7004303A JP430395A JP2765679B2 JP 2765679 B2 JP2765679 B2 JP 2765679B2 JP 7004303 A JP7004303 A JP 7004303A JP 430395 A JP430395 A JP 430395A JP 2765679 B2 JP2765679 B2 JP 2765679B2
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健治 小笠原
祐司 横江
孝 中村
勲 米田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、データ処理方法及び装
置にかかり、特に、少なくともデータを保持可能な情報
記録ディスクに対して情報の読み書きをするデータ処理
方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータ等で用いられる膨大
な情報を記録するための情報記録媒体として、ハードデ
ィスクドライブユニット(以下、HDD装置という。)
が実用化されている。このHDD装置では、複数の磁気
記録円盤(以下、ディスクという。)を備え、このディ
スクに定められた所望のトラック上にリード・ライトヘ
ッドを位置させて、ディスクへの情報記録またはディス
クからの情報読み取りを行っている。
【0003】このディスクへの情報記録時またはディス
クからの情報読み取り時には、ユーザが直接的に用いる
ためのユーザデータ情報、ディスク上の位置を定めるた
めのシリンダ番号やサーボ番号を表すサーボデータ情
報、及びディスク上のトラック位置を定めるためのサー
ボバースト情報が用いられる。
【0004】ところで、ディスクには、製造時には発見
されない、傷や磁性体の膜厚差等による読み取り不良を
招く経時的な物理的損傷が生ずることがある。このよう
な物理的損傷がユーザデータ情報の保持部に生じた場合
には、誤り符号訂正処理(ECC)では修正しきれずに
エラーとなってしまう。また、サーボデータ情報の保持
部に生じた場合には、シリンダ番号やサーボ番号を正確
に読み取ることができず、ディスク上の位置を定めるこ
とができない。このため、正確にユーザデータを読み書
きすることができない。サーボバースト情報の保持部に
生じた場合にも同様に、ディスク上のトラック位置を定
めることができず、正確にユーザデータを読み書きする
ことができない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事実を
考慮して、ディスクから情報を読み取る際に、経時的な
物理的損傷による読み取り不良が生じた場合であっても
継続的に読み取り可能な状態を生成することにより完全
な読み取り不良を招くことなくデータの信頼性を向上さ
せることができるデータ処理方法及び装置を得ることが
目的である。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、少なくともデータを保持するための情報記
録用ディスクに対して当該データが保持された位置を表
す予め用意された位置情報に基づいて記録再生ヘッドを
位置させて前記情報記録用ディスクに対する情報の読み
書きをするデータ処理方法であって、前記位置情報に対
応する前記情報記録用ディスクの位置から予め定めた基
準読取条件で前記データを読み取るときに読み取り不良
が生じ、当該データを読み取るまでに施した修正読取条
件が当該データの読取不能になることが予測される予め
定めた修正読取条件となる場合に、読み取ったデータを
読み取ったデータが保持された位置と異なる前記情報記
録用ディスクの予め定めた位置に書き込む。
【0007】この基準読取条件は、少なくとも前記記録
再生ヘッドに所定のバイアス電流を付与すること、所定
のオフトラック量にすること、所定の信号増幅率にする
こと、所定の追従速度にすることを含み、前記修正読取
条件は、当該バイアス電流値を変更すること、オフトラ
ック量を変更すること、信号増幅率を変更すること、追
従速度を変更することの少なくとも1つでもよい。
【0008】また、他の発明は、ディスク上の位置を識
別するためのシリンダ番号やサーボ番号を表すサーボデ
ータ情報を記憶した複数のサーボ領域と、データを記録
または再生するための少なくとも1つのデータ領域とか
らなる少なくとも1つのトラックを備えた情報記録用デ
ィスクに対して前記データが保持された位置を表す予め
用意された位置情報に基づいて記録再生ヘッドを位置さ
せて前記情報記録用ディスクに対する情報の読み書きを
するデータ処理方法であって、前記情報記録用ディスク
のトラック位置を識別するためのサーボデータ情報を読
み取るときに読み取り不良が生じ、当該サーボデータ情
報を読み取るときに生じた読み取り不良のときの前記情
報記録用ディスクと前記サーボデータ情報との関係を表
すサーボ読取条件が予め定めたサーボ読取条件となる場
合に、読み取るべきサーボデータ情報をこれまでのサー
ボデータ情報から推定し、推定されたサーボデータ情報
を用いて前記位置情報に対応する前記情報記録用ディス
ク上の位置からデータを読み取る。
【0009】このサーボ読取条件は、直前のサーボデー
タ情報が読み取り完了であると共に、読み取るべきサー
ボデータ情報が保持されるべき位置が定まることを条件
としてもよい。
【0010】また、他の発明は、トラック上における前
記記録再生ヘッドの位置を定めるためのサーボバースト
情報を記憶したサーボ領域と、データを記録または再生
するための少なくとも1つのデータ領域とからなる少な
くとも1つのトラックを備えた情報記録用ディスクに対
して当該データが保持された位置を表す予め用意された
位置情報に基づいて記録再生ヘッドを位置させて前記情
報記録用ディスクに対する情報の読み書きをするデータ
処理方法であって、前記情報記録用ディスクから前記サ
ーボバースト情報を読み取り、現在のトラック上におけ
る前記記録再生ヘッドの位置を演算し、演算された前記
記録再生ヘッドの位置が予め定めた基準値または基準範
囲を越えた場合には、これまでのサーボバースト情報に
基づいて現在のトラック上における前記記録再生ヘッド
の位置を定める。
【0011】この記録再生ヘッドの位置を定めるとき
は、直前に読み取ったサーボバースト情報を現在のサー
ボバースト情報として、現在のトラック上における前記
記録再生ヘッドの位置を定めてもよい。
【0012】また、これまでのサーボバースト情報を用
いて現在のサーボバースト情報を推定し、推定されたサ
ーボバースト情報を用い、現在のトラック上における前
記記録再生ヘッドの位置を定めてもよい。
【0013】本発明のデータ処理装置は、少なくともデ
ータを保持するための情報記録用ディスクに対して当該
データが保持された位置を表す予め記憶された位置情報
に基づいて記録再生ヘッドを位置させる位置決め手段
と、前記情報記録用ディスクの位置から前記データを読
み取るときの予め定めた基準読取条件を記憶すると共
に、前記データを読み取るときに読み取り不良が生じた
場合に変更すべき修正読取条件を複数記憶する記憶手段
と、前記位置情報に対応する前記情報記録用ディスクの
位置から前記基準読取条件で前記データを読み取る読取
手段と、前記読取手段において前記データを読み取ると
きに読み取り不良が生じたか否かを判定する判定手段
と、前記判定手段で読み取り不良と判定されたときに、
前記データを読み取るまで前記基準読取条件を前記修正
読取条件に変更する条件変更手段と、前記データを読み
取るまでに施した前記修正読取条件が当該データの読取
不能になることが予測される予め定めた修正読取条件と
なる場合に、読み取ったデータを読み取ったデータが保
持された位置と異なる前記情報記録用ディスクの予め定
めた位置に書き込む書込手段と、を備えている。
【0014】また、他の装置は、位置を識別するための
サーボデータ情報を記憶した複数のサーボ領域と、デー
タを記録または再生するための少なくとも1つのデータ
領域とからなる少なくとも1つのトラックを備えた情報
記録用ディスクと、前記情報記録用ディスクから前記サ
ーボデータ情報を読み取るときの前記情報記録用ディス
クと前記サーボデータ情報との関係を表すサーボ読取条
件を記憶する記憶手段と、前記情報記録用ディスクから
サーボデータ情報を読み取る読取手段と、前記読取手段
において前記サーボデータ情報を読み取るときに読み取
り不良であると共に前記サーボ読取条件であるか否かを
判定する判定手段と、前記判定手段の判定結果に基づい
て、読み取るべきサーボデータ情報をこれまでのサーボ
データ情報から推定する推定手段と、前記推定手段で推
定されたサーボデータ情報を用いて前記データが保持さ
れた位置を表す位置情報を求め、求めた位置情報に基づ
いて前記情報記録用ディスクに前記記録再生ヘッドを位
置させる位置決め手段と、を備えている。
【0015】また、他の装置は、トラック上における前
記記録再生ヘッドの位置を定めるためのサーボバースト
情報を記憶したサーボ領域と、データを記録または再生
するための少なくとも1つのデータ領域とからなる少な
くとも1つのトラックを備えた情報記録用ディスクと、
前記情報記録用ディスクから前記サーボバースト情報を
読み取る読取手段と、前記読取手段において読み取った
サーボバースト情報から現在のトラック上における前記
記録再生ヘッドの位置を演算する演算手段と、演算され
た前記記録再生ヘッドの位置が予め定めた基準値または
基準範囲を越えたか否かを判定する判定手段と、前記判
定手段の判定結果に基づいて、これまでのサーボバース
ト情報から現在のトラック上における前記記録再生ヘッ
ドの位置を求め、求めた位置に前記記録再生ヘッドを位
置させる位置決め手段と、を備えている。
【0016】
【作用】本発明によれば、少なくともデータを保持する
ための情報記録用ディスクに対して、予め定めた基準読
取条件でデータを読み取るときに読み取り不良が生じ、
データを読み取るまでに施した修正読取条件がデータの
読取不能になることが予測される予め定めた修正読取条
件となる場合に、読み取ったデータを読み取ったデータ
が保持された位置と異なる情報記録用ディスクの予め定
めた位置に書き込むので、データが読取不能になるまで
には情報記録用ディスクの他の位置に書き込まれてい
る。このため、読み取ったデータは読取不能になるべき
位置から除外され確実に保持される。このように、本発
明は、経時的に読み取り不良が生じる条件を予め定め、
ディスクから情報を読み取る際に、読み取り不良が生じ
た場合であっても継続的に読み取り可能にすることによ
りデータの信頼性を向上させることができる。
【0017】この基準読取条件は、少なくとも記録再生
ヘッドに所定のバイアス電流を付与すること、所定のオ
フトラック量にすること、所定の信号増幅率にするこ
と、所定の追従速度にすることを含み、修正読取条件
は、バイアス電流値を変更すること、オフトラック量を
変更すること、信号増幅率を変更すること、追従速度を
変更することの少なくとも1つを用いることができる。
【0018】また、他の発明では、ディスク上の位置を
識別するためのシリンダ番号やサーボ番号を表すサーボ
データ情報を記憶した複数のサーボ領域と、データを記
録または再生するための少なくとも1つのデータ領域と
からなる少なくとも1つのトラックを備えた情報記録用
ディスクに対して、サーボデータ情報を読み取るときに
読み取り不良が生じ、サーボデータ情報を読み取るとき
に生じた読み取り不良のときの情報記録用ディスクとサ
ーボデータ情報との関係を表すサーボ読取条件が予め定
めたサーボ読取条件となる場合に、読み取るべきサーボ
データ情報をこれまでのサーボデータ情報から推定して
いる。従って、サーボデータ情報の読み取りが不良であ
っても、サーボデータ情報を特定することができる。こ
の推定されたサーボデータ情報を用いて位置情報に対応
する情報記録用ディスク上の位置からデータを読み取る
ことにより、確実にサーボデータ情報に基づくデータを
読み取ることができる。
【0019】この場合、直前のサーボデータ情報が読み
取り完了であると共に、読み取るべきサーボデータ情報
が保持されるべき位置が定まることをサーボ読取条件と
してもよい。
【0020】また、他の発明は、トラック上における前
記記録再生ヘッドの位置を定めるためのサーボバースト
情報を記憶したサーボ領域と、データを記録または再生
するための少なくとも1つのデータ領域とからなる少な
くとも1つのトラックを備えた情報記録用ディスクに対
して、情報記録用ディスクからサーボバースト情報を読
み取り、現在のトラック上における記録再生ヘッドの位
置を演算する。この演算された記録再生ヘッドの位置が
予め定めた基準値または基準範囲を越えた場合に、これ
までのサーボバースト情報に基づいて現在のトラック上
における記録再生ヘッドの位置を定める。従って、サー
ボバースト情報の読み取り不良で記録再生ヘッドの位置
が大きくずれることがなく、記録再生ヘッドを位置させ
ることができ、確実に情報を読み取ることができる。
【0021】この記録再生ヘッドの位置を定めるとき
は、直前に読み取ったサーボバースト情報を現在のサー
ボバースト情報として、現在のトラック上における記録
再生ヘッドの位置を定めてもよい。また、これまでのサ
ーボバースト情報を用いて現在のサーボバースト情報を
推定し、推定されたサーボバースト情報を用い、現在の
トラック上における記録再生ヘッドの位置を定めてもよ
い。
【0022】本発明のデータ処理方法は、少なくともデ
ータを保持するための情報記録用ディスクに対して当該
データが保持された位置を表す予め記憶された位置情報
に基づいて記録再生ヘッドを位置させる位置決め手段
と、前記情報記録用ディスクの位置から前記データを読
み取るときの予め定めた基準読取条件を記憶すると共
に、前記データを読み取るときに読み取り不良が生じた
場合に変更すべき修正読取条件を複数記憶する記憶手段
と、前記位置情報に対応する前記情報記録用ディスクの
位置から前記基準読取条件で前記データを読み取る読取
手段と、前記読取手段において前記データを読み取ると
きに読み取り不良が生じたか否かを判定する判定手段
と、前記判定手段で読み取り不良と判定されたときに、
前記データを読み取るまで前記基準読取条件を前記修正
読取条件に変更する条件変更手段と、前記データを読み
取るまでに施した前記修正読取条件が当該データの読取
不能になることが予測される予め定めた修正読取条件と
なる場合に、読み取ったデータを読み取ったデータが保
持された位置と異なる前記情報記録用ディスクの予め定
めた位置に書き込む書込手段と、を備えたデータ処理装
置で実現可能である。
【0023】また、他の装置としては、ディスク上の位
置を識別するためのシリンダ番号やサーボ番号を表すサ
ーボデータ情報を記憶した複数のサーボ領域と、データ
を記録または再生するための少なくとも1つのデータ領
域とからなる少なくとも1つのトラックを備えた情報記
録用ディスクと、前記情報記録用ディスクから前記サー
ボデータ情報を読み取るときの前記情報記録用ディスク
と前記サーボデータ情報との関係を表すサーボ読取条件
を記憶する記憶手段と、前記情報記録用ディスクからサ
ーボデータ情報を読み取る読取手段と、前記読取手段に
おいて前記サーボデータ情報を読み取るときに読み取り
不良であると共に前記サーボ読取条件であるか否かを判
定する判定手段と、前記判定手段の判定結果に基づい
て、読み取るべきサーボデータ情報をこれまでのサーボ
データ情報から推定する推定手段と、前記推定手段で推
定されたサーボデータ情報を用いて前記データが保持さ
れた位置を表す位置情報を求め、求めた位置情報に基づ
いて前記情報記録用ディスクに前記記録再生ヘッドを位
置させる位置決め手段と、を備えてもよい。
【0024】また、他の装置としては、トラック上にお
ける前記記録再生ヘッドの位置を定めるためのサーボバ
ースト情報を記憶したサーボ領域と、データを記録また
は再生するための少なくとも1つのデータ領域とからな
る少なくとも1つのトラックを備えた情報記録用ディス
クと、前記情報記録用ディスクから前記サーボバースト
情報を読み取る読取手段と、前記読取手段において読み
取ったサーボバースト情報から現在のトラック上におけ
る前記記録再生ヘッドの位置を演算する演算手段と、演
算された前記記録再生ヘッドの位置が予め定めた基準値
または基準範囲を越えたか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段の判定結果に基づいて、これまでのサーボ
バースト情報から現在のトラック上における前記記録再
生ヘッドの位置を求め、求めた位置に前記記録再生ヘッ
ドを位置させる位置決め手段と、を備えてもよい。
【0025】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の実施例を詳
細に説明する。第1実施例は、磁気記録円盤(ディス
ク)を半径方向に所定数の領域(以下、ゾーンとい
う。)に区分し、セクタサーボ法を応用した、ディスク
の内周から外周までを所定の線密度で記録または読取す
るマルチゾーン法によるHDD装置10に本発明を適用
したものである。
【0026】図1に示すように、本実施例に係るHDD
装置10は、ディスク部11と、ローカルCPUを備え
たハードディスクコントローラ(以下、HDCとい
う。)30とから構成されている。
【0027】ディスク部11は、シャフト12を高速で
回転させる駆動装置14を備えている。シャフト12に
は、互いの軸線が一致するように円筒状の支持体16が
取付けられており、支持体16の外周面には複数枚(図
1では2枚)のディスク18A、18Bが各々所定間隔
隔てて取付けられている。ディスク18A,18Bは所
定の厚み寸法の円盤状とされており、各々硬質の材料で
製作されかつ両面に磁性材料が塗布されており、両面が
記録面とされている。ディスク18A,18Bの中心部
には支持体16の外径寸法とほぼ同径の孔が穿設されて
いる。孔には支持体16が挿入されており、ディスク1
8A,18Bは支持体16の外周面に固定されている。
従って、駆動装置14によってシャフト12が回転され
ると、ディスク18A,18Bは支持体16と一体的に
回転される。
【0028】ディスク18A,18Bの各々の記録面に
は、図2に示すようにディスク18の半径方向に沿って
複数のサーボ領域50が放射状に形成され、残りの領域
がデータトラック領域52とされている。サーボ領域5
0には、データトラックの配列方向等を示すためのバー
ストパターン等のサーボバースト情報としてのサーボ信
号が記録され、また、パターンの開始を示す特殊コード
(1μsec 程度の無信号領域等)及びサーボデータ情報
として各データトラックのアドレス(シリンダ番号)を
表すグレイコード(巡回2進符号)と円周方向に何個目
のサーボパターンであるかを表すサーボ番号が記録され
ている。データトラック領域52には複数のデータトラ
ックが半径方向に沿って同心円状にピッチPで形成され
ており、各データトラックは、後述する磁気ヘッドによ
ってディスク18の回転方向に沿ってユーザデータであ
る情報(以下、データという)が書き込まれる。
【0029】上記HDD装置10は、ディスク18A,
18Bの各々の記録面に対応して設けられた所定ヘッド
ギャップ幅及びギャップ長の磁気ヘッド20A〜20D
を備えている。各磁気ヘッド20A〜20Dは、情報を
読取るための図示しないリードエレメントと、情報を書
込むための図示しないライトエレメントと、を含んだM
R素子によって構成されている。磁気ヘッド20A〜2
0Dの各々は、対応するアクセスアーム22A〜22D
の先端部に取付けられており、ディスク18A,18B
の対応する記録面から若干(例えば 0.1〜 0.2ミクロン
程度)離れた位置に保持されている。アクセスアーム2
2A〜22Dのの後端部は支持部24に取り付けられて
いる。この支持部24は、シャフト26を介して駆動装
置28に取り付けられている。駆動装置28は、デジタ
ルアナログ変換器(D/A)、増幅回路(AMP)、及
びボイスコイルモータ(VCM)から構成されており、
HDC30のローカルCPU(図示省略)で演算された
デジタル信号が、D/Aでアナログ信号に変換されてA
MPで所定倍率で増幅された後に、VCMにおいて供給
された信号に応じた所定角度だけアクセスアーム22A
〜22Dが所定角度旋回する。このアクセスアーム22
A〜22Hの旋回によって、各磁気ヘッド20A〜20
Dがディスク18A,18Bの各記録面上を半径方向
(図2参照)に移動する。
【0030】上記駆動装置28は、ハードディスクコン
トローラ(以下、HDCという。)30に接続されてい
る。このHDC30には、磁気ヘッド20A〜20Dの
図示しないリードエレメント及びライトエレメントにも
接続されている。なお、図示は省略したが磁気ヘッドに
はオートゲインコントロール(AGC)器が接続されて
いる。また、HDC30は、ディスクに書き込むべきデ
ータまたはディスクから読み取ったデータを入出力する
ためのホストコンピュータ32に接続されている。
【0031】図2に示したように、ディスク18A,1
8Bは、半径方向に所定数nのゾーンZ0,Z1,Z
2,・・・,Znである円筒領域に区分され、各ゾーン
は位置情報等が予め定められている。
【0032】本実施例では、HDD装置10に対して、
ホストコンピュータ等の他の装置から情報の読み書きが
要求されると、ディスク18A,18B上の位置であ
る、情報の読み書きを要求されたセクタに対応する物理
シリンダ番号、面番号及び(論理ブロックアドレスLB
Aに対応する)が導出されるようになっている。この導
出は、絶対ブロックアドレス、シリンダ番号、1トラッ
クに含まれるセクタ数等の関係を、各ゾーンに関する情
報としてゾーンテーブルに予めディスク上や記憶装置の
所定位置に記録し、このゾーンテーブルを参照すること
により行ってもよい。
【0033】図3に示したように、HDC30は、ロー
カルCPU34、ROM36、RAM30からなるマイ
クロコンピュータで構成され、各々バス40に接続され
ている。このバス40には、上記説明したテーブルを記
憶するためのテーブルメモリ44、メモリ46、及び上
記ディスク部11が接続されている。このメモリ46に
は、後述するディスクからデータを読み取るときの予め
定めた基準読取条件及び読み取り不良が生じたときに施
す修正読取条件に基づくプログラムが記憶されている。
なお、テーブルメモリ44は、HDC30に備えること
なく、ディスク上に予め記憶しておき、読み取るように
してもよい。また、メモリ46は、予めROM36に記
憶してもよい。バス40には、入出力インタフェース
(I/O)42を介してホストコンピュータ32に接続
されている。
【0034】ここで、上記ディスク18A,18B上で
生じる情報の読み取り不良の1つには、データである情
報の欠落に起因する場合がある。この情報の欠落は、経
時的に発生した傷や磁性体の膜厚差の経時変化等による
ディスク上の小さな欠陥(損傷)によることが多いこと
が知られている。通常、ディスクから情報を読み取る際
には、ディスク、磁気ヘッド、及びHDCの間で標準の
読取条件を定めている。標準の読取条件には、磁気ヘッ
ドの中心とトラック中心とのずれ量であるオフトラック
量を所定値にすること、磁気ヘッドにMR素子を備えた
場合にバイアス電流を所定値にすること、再生した信号
の振幅を一定にするためのオートゲインコントロール
(AGC)で信号増幅率を可変にすること、サンプリン
グ周波数を安定させるためのPLL回路の速度を一定に
すること(追従速度を所定速度にすること)、等の条件
がある。この標準の読取条件で読み取り不良が生じたと
きには、追従性を意図的に悪化させたり、信号増幅のオ
ートゲインコントロール(AGC)の増幅率を維持させ
たりして所定回数の間で読み取れるまで、読み取りを行
っている。本発明者等は、このディスク上の小さな欠陥
では、情報がある時を境として完全に読み取り不良にな
るのではなく、軽度の欠陥(ある読取条件、すなわち修
正読取条件下で読み取りが可能な読み取り不良:Soft E
rror)を経た後に、重度の欠陥(如何なる読取条件にし
ても読み取りが不可能な読み取り不良:Hard Error)に
なるという知見を得た。以下に、修正読取条件の例を示
す。
【0035】[修正読取条件] ・オフトラック量を大きくする、または小さくする ・バイアス電流を増加させるまたは低下させる ・オートゲインコントロール器の信号増幅率を一定にす
る ・PLL回路の速度を遅くする(追従速度を遅くする)
【0036】本実施例では、この修正読取条件に基づく
プログラムをメモリ46に記憶している。
【0037】次に、本実施例の作用を説明する。先ず、
HDC30は、ホストコンピュータ32から情報の読み
書きを要求されたセクタに対応する物理シリンダ番号、
面番号及びセクタ番号を演算する。演算されたディスク
上の位置に基づいて、ヘッドを切り換えると共にシリン
ダへ移動させる、所謂シーク動作を行った後に、データ
の読み取り処理またはデータの書き込み処理を行う。
【0038】次に、目的のトラックにシークした後のホ
ストコンピュータ32から要求されるデータの読み取り
処理において、読み取り不良が発生した場合の読み取り
不良対処処理を図4のフローチャートを参照して説明す
る。
【0039】読み取り不良が発生すると、図4のステッ
プ120に進み、読み取り不良が生じたデータの移送要
求を表す情報移送要求フラグ(Auto-Reassign-Req-Fla
g)をリセットする。次のステップ122では、現在の
読み取り再試行の回数に対応する読取不良対処段階(Re
covery-Step )が何段階であるかを判別する。段階1ま
たは段階2の場合はステップ124へ進み、MR素子の
バイアス電流を前回より低下させることにより読取条件
を修正読取条件に変更する。段階3または段階4の場合
はステップ126へ進み、オフトラック量を前回より増
加させることにより読取条件を修正読取条件に変更す
る。段階9または段階10の場合はステップ128へ進
み、AGCの増幅率を当初に読み取ったデータのときの
値を維持させることにより読取条件を修正読取条件に変
更して、次のステップ136において情報移送要求フラ
グをセットしてステップ138へ進む。段階57から段
階63の場合はステップ130へ進み、追従速度、すな
わちPLLの速度を前回より遅くさせることにより読取
条件を修正読取条件に変更してステップ136へ進む。
段階64から段階70の場合はステップ132へ進み、
PLLの速度を前回より遅くすると共にAGCの増幅率
を当初に読み取ったデータのときの値を維持させること
により読取条件を修正読取条件に変更してステップ13
6へ進む。段階171の場合はステップ134へ進み、
後述するサーボデータ情報の検査の有無を表すスキップ
フラグ(Skip-Srv-Err-Flag )をセットし、ステップ1
38へ進む。これらの段階に含まれない場合は、ステッ
プ135において現状を維持してステップ138へ進
む。なお、ステップ135では、他の修正読取条件を用
いてもよい。
【0040】次のステップ138では、前記ステップ1
24〜ステップ135で設定された修正読取条件に従っ
て再度ディスクからデータを読み取り、次のステップ1
40において読み取り不良が生じたか否かを判別する。
読み取り不良が生じた場合には、肯定判定され、ステッ
プ142において読取不良対処段階を1増加し、ステッ
プ144へ進む。この増加した読取不良対処段階が予め
定めた所定段階を越えたか否かを次のステップ144で
判断し、越えていない場合にはステップ120へ戻る。
一方、読取不良対処段階が予め定めた所定段階を越えた
場合には、ステップ144で肯定判断され、次のステッ
プ146において重度の欠陥(ハードエラー)を表す信
号をホストコンピュータへ出力し、本ルーチンを終了す
る。
【0041】上記再度ディスクからデータを読み取るこ
とができて、ステップ140で否定判別の場合には、ス
テップ148へ進み、情報移送要求フラグがセットされ
ているか否かを判断する。情報移送要求フラグがセット
されている場合には、ステップ150において後述する
ように情報移送処理(Reassign)をした後に、次のステ
ップ152において残存するセクタのデータを読み取
る。一方、情報移送要求フラグがリセットされている場
合には、ステップ152へ進む。
【0042】次に、ステップ150の情報移送処理の詳
細を説明する。情報移送処理が開始されると、図5のス
テップ160へ進み、ディスク上に空きセクタが残存す
るか否かを判断する。否定判断の場合には、データを記
録する余地がないのでこのまま本ルーチンを終了する。
ディスク上に空きセクタが残存する場合には、ステップ
162へ進み、情報移送されるセクタと情報移送先の空
きセクタのLBAとの対応関係をメモリ上の情報移送テ
ーブルに情報移送セクタの情報として登録する。なお、
この情報移送テーブルは、本ルーチン実行と共にメモリ
上に生成されるまた、情報移送テーブルはディスクへの
読み書きが可能になっている。次のステップ164で
は、情報移送されるセクタのデータを情報移送先の空き
セクタへ書き込む。この情報移送されるセクタのデータ
は既に読み取りが完了しており、図示しないバッファに
記憶されている。次のステップ166では、ステップ1
64の書き込みが失敗したか否かを判断し、肯定判断で
書き込みに失敗した場合には次のステップ172でメモ
リ上の情報移送テーブルに登録済の情報移送セクタの情
報(ステップ162)を削除し、本ルーチンを終了す
る。一方、書き込みに成功し、ステップ166で否定判
断の場合にはステップ168でディスク上に、更新され
た情報移送テーブルを書き込む。次のステップ170で
は、ステップ168の書き込みが失敗したか否かを判断
し、書き込みが失敗の場合にはステップ172へ進み、
書き込みが成功の場合には本ルーチンを終了する。
【0043】このように、ディスクからデータを読み取
る時に、軽度の欠陥(ある読取条件、すなわち修正読取
条件下で読み取りが可能な読み取り不良:Soft Error)
の場合には、重度の欠陥(如何なる読取条件にしても読
み取りが不可能な読み取り不良:Hard Error)に至る可
能性が高い部分としてディスク上の他の位置へ移送する
ことができるので、ユーザデータを確実に保持すること
ができる。従って、読み取ったデータの信頼性も向上す
る。
【0044】上記では、ユーザデータの読み取り時に重
度の欠陥に至らせないための処理を説明したが、ユーザ
データの読み取りのためには、目的のトラック上で目的
のセクタ位置を識別するため、サーボデータ情報中のサ
ーボ番号を読み取っている。このサーボ番号の読み取り
不良対処処理について説明する。
【0045】図6に示すように、あるトラックTrk上
のデータの読み取り対象となるセクタ(Read Sec)の位
置を識別するため、各サーボデータ情報が保持されてい
る部分(図6のsrv)に含まれるサーボ番号の読み取
り検査をすると共に、その直前の期間内tに読取命令
(READ COMMAD )を出力する。
【0046】詳細には、目的のトラックにシークしデー
タの読み取りが要求されると、図7のステップ200へ
進み、スキップフラグがセットされているか否かを判断
し、否定判断の場合にはステップ202でHDCのサー
ボ番号検査機能をオンしてステップ206へ進み、肯定
判断の場合にはステップ204でHDCのサーボ番号検
査機能をオフしてステップ206へ進む。このHDCの
サーボ番号検査機能とは、読み取り処理を継続するか否
かを定める機能である。HDCのサーボ番号検査機能が
オンのときには、HDCに既に読取命令が出力されてい
る状態でサーボ番号が期待される値(直前のサーボ番号
+1)と異なる場合に読み取りを中止し読み取り不良を
表す信号を出力し、等しい場合に読み取りを継続する。
一方、HDCのサーボ番号検査機能がオフのときには、
サーボ番号の検査を行うことなく読み取りを継続する。
【0047】ステップ206では、ホストコンピュータ
からの指示による対象サーボ番号TSNをセットした後
に、次のステップ208で直前サーボ番号PSNを所定
値(予め定めた値、本実施例では、255)に設定する
と共に前前サーボ番号PPSNを所定値(予め定めた
値、本実施例では、255)に設定する。次のステップ
210では、再試行する回数を計数するためのカウンタ
Cをリセットする。
【0048】次のステップ212では、現在サーボ番号
CSNに現在のサーボ番号をセットする。次のステップ
214では、スキップフラグがセットされているか否か
を判断し、否定判断の場合にはステップ216へ進み、
対象サーボ番号TSNと現在サーボ番号CSNが一致す
ると共に、対象サーボ番号TSNから1減算したサーボ
番号が直前サーボ番号PSNと一致するか否かを判断す
る。ステップ216で否定判断の場合にはステップ22
2へ進み、肯定判断の場合にはステップ220で読取命
令(READ COMMAD )を出力し、本ルーチンを終了する。
【0049】一方、ステップ214で肯定判断の場合に
は、ステップ218へ進み、対象サーボ番号TSNから
1減算したサーボ番号が直前サーボ番号PSNと一致す
ると共に、対象サーボ番号TSNから2減算したサーボ
番号が前前サーボ番号PPSNと一致するか否かを判断
する。ステップ218で否定判断の場合にはステップ2
22へ進み、肯定判断の場合にはステップ220で読取
命令(READ COMMAD )を出力し、本ルーチンを終了す
る。
【0050】ステップ222では、直前サーボ番号PS
Nに現在サーボ番号CSNをセットすると共に、前前サ
ーボ番号PPSNに直前サーボ番号PSNをセットす
る。次のステップ224では、現在のサーボ番号が更新
されるまで待機し、次のステップ226でカウンタCを
インクリメントした後にステップ228へ進む。ステッ
プ228では、再試行する回数が所定値を越えたか否か
を判断し、否定判断の場合にはステップ212へ戻り、
肯定判断の場合には、ステップ230で読み取り不良を
表す信号を出力し、本ルーチンを終了する。
【0051】このようにサーボ番号中に読み取り不良が
生じた場合に、直前のサーボデータ情報が読み取り完了
でかつ現在のサーボデータ情報の位置を認識できたとき
に、サーボデータ情報が読み取れたものとみなし処理す
ることができる。
【0052】なお、上記の処理により読み取りが可能に
なったセクタに関して、上記実施例のように他の場所へ
情報移送してもよい。
【0053】次に、第2実施例を説明する。本実施例
は、上記実施例と略同様の構成であるため、同一部分に
は同一符号を付し詳細な説明を省略する。
【0054】図9に示すように、サーボ領域50には、
ディスクの半径方向に千鳥状にバーストパターン等が形
成されたサーボ信号94A及びサーボ信号94Bを含ん
でいる。通常、サーボ領域50から位置情報を得るため
には、この千鳥状のサーボ信号94A及びサーボ信号9
4Bを跨ぐように磁気ヘッドの読取素子を配置させてい
る。従って、読取素子のギャップ長RDwとトラック幅
TRKwとは相対的な関係を有して磁気ヘッドのオフト
ラック量に応じた大きさのサーボ信号を検出している。
【0055】このようにバーストパターンから位置情報
を演算し(検出し)、そのまま位置制御を行うが、バー
ストパターンに読み取り不良が生じた場合には、その外
乱因子がそのまま含まれて位置情報が演算されていた。
従って、この外乱因子がそのまま含まれた状態によるセ
クタからの読み取りでは、読み取り効率が低下すること
になる。
【0056】なお、以下の説明では、位置誤差信号(P
ES)として、1トラックを所定数(本実施例では25
6)で分割したときの磁気ヘッド中心が位置する分割数
を用い、トラックのディスク最外周側がPES値:0、
ディスク最内周側がPES値:255を表している。
【0057】本実施例では、突発的なノイズ等の外乱因
子を含む、サーボ領域50に保持された、データトラッ
クの配列方向等を示すためのバーストパターン等のサー
ボバースト情報としてのサーボ信号の読み取り不良対処
処理に関する。このため、本実施例では、磁気ヘッドの
トラック追従中に検出したセクタの位置情報が通常のト
ラックの追従時に比較して異常な値を示すときに、この
異常値に対する制御安定性を図るため、異常値に代えて
前セクタと同一の位置情報または演算された予測値を用
いている。
【0058】この異常値か否かを判断する基準は、次の
2点である。この基準に基づくプログラムがメモリ46
に記憶されている。
【0059】[異常値の基準] ・目標値からの位置誤差が予め定めた所定値を越える ・前回のセクタの位置情報及び現在のセクタの位置情報
から演算される速度が所定値を越える
【0060】次に、本実施例の作用を説明する。データ
の読み取りが要求され、目的のセクタにシークするため
の演算が終了すると、図10の割り込みルーチンが実行
され、ステップ300でPES値を演算する。PES値
は、磁気ヘッドのトラック上の半径方向の現在位置を示
し、上記のサーボ信号94A及びサーボ信号94Bの比
率から求めることができる。次のステップ302では、
速度(Verocity)及び変位(Absolute delta)を演算す
る。この速度は、現在の位置と前回の位置との差、すな
わち前回磁気ヘッドで検出したPES値との差から求め
ることができる。変位(Absolute delta)は、現在位置
と目的とする位置との差から求めることができる。次の
ステップ308では、求めたPES値を無視可能な設定
が予め成されているか否かを判断し、成されていない場
合にはこのまま本ルーチンを終了する。
【0061】一方、ステップ308で肯定判断の場合に
は、ステップ310でフラグにより初回の処理か否かを
判断し、初回でない場合にはステップ318においてフ
ラグをリセットし、本ルーチンを終了する。一方、初回
の場合でステップ310で肯定判断の場合にはステップ
312において、演算した速度が予め定めた所定値を越
えるかまたは変位が予め定めた所定値を越えるかを判断
する。何れも所定値を越えない場合には、異常値ではな
いので、そのまま本ルーチンを終了する。ステップ31
2で肯定判断の場合には、ステップ314において前回
のPES値を今回のPES値としてセットし、次のステ
ップ316でフラグをセットし本ルーチンを終了する。
【0062】なお、上記のステップ314では、前回の
PES値を今回のPES値としてセットしたが、いまま
でのPES値から推定されるPES値を用いてもよい。
【0063】図8には、磁気ヘッドをオフトラックしな
いように所定のトラックに追従させたときの、物理的位
置を示す物理セクタ番号と位置誤差信号(PES)との
関係を示した。図中、上記実施例を適用することなく、
磁気ヘッドが追従を開始してからバーストパターンの読
み取り不良に等価な信号としてノイズ成分を加算したと
き(図8の白抜矢印部分)の特性を点線で示し、本実施
例のトラックの追従時の制御安定性を図った場合の特性
を実線で示した。このように、位置誤差信号は大きく変
動し、制御が不安定になると共にこのノイズ成分を解消
するまでに十セクタ以上を要し、このノイズ成分を解消
するまでの間のセクタからの読み取りには、読み取り効
率が低下している。本発明者等は、実際に特定のセクタ
に信号を付加し、実測の結果、本実施例適用前では位置
誤差値の標準偏差がPES値が5.5であるのに対し
て、本実施例が適用された場合には、PES値3.6に
低下し、安定的になることを確認した。但し、異常値検
出の適用は速度13h、変位14hのときのものであ
る。
【0064】なお、上記実施例では、ディスクに対する
データの読み書き処理をソフトウェアによって実行する
場合を説明したが、電子回路等のハードウェアで構成し
てよいことは勿論である。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、基
準読取条件でデータを読み取るときに読み取り不良が生
じ、このために施した修正読取条件がデータの読取不能
になることが予測される修正読取条件となる場合に、デ
ータを保持された位置と異なる位置に書き込むので、読
み取ったデータは読取不能になるべき位置から除外され
確実に保持され、データの信頼性を向上させることがで
きる、という効果がある。
【0066】また、他の発明では、サーボデータ情報を
読み取るときに生じた読み取り不良のときのサーボ読取
条件が予め定めたサーボ読取条件となる場合に、読み取
るべきサーボデータ情報をこれまでのサーボデータ情報
から推定しているので、サーボデータ情報の読み取りが
不良であっても、サーボデータ情報を特定することがで
き、確実にサーボデータ情報に基づくデータを読み取る
ことができる、という効果がある。
【0067】また、他の発明は、サーボバースト情報を
読み取り、演算された記録再生ヘッドの位置が予め定め
た基準値または基準範囲を越えた場合に、これまでのサ
ーボバースト情報に基づいて現在のトラック上における
記録再生ヘッドの位置を定めるので、サーボバースト情
報の読み取り不良で記録再生ヘッドの位置が大きくずれ
ることがなく、記録再生ヘッドを位置させることがで
き、確実に情報を読み取ることができる、という効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用可能なHDD装置の概略構成を示
すブロック図である。
【図2】HDD装置のディスクのゾーンを示すイメージ
図である。
【図3】本発明が適用可能なHDD装置のHDCの構成
を示すブロック図である。
【図4】第1実施例にかかる読み取り不良対処処理の流
れを示すフローチャートである。
【図5】情報移送処理の流れを示すフローチャートであ
る。
【図6】読み取り対象となるセクタを含むトラックの一
例を示す概念イメージ図である。
【図7】読み取り開始処理の流れを示すフローチャート
である。
【図8】磁気ヘッドをトラックに追従させたときの、物
理的位置と位置誤差信号との関係を示す線図である。
【図9】サーボ領域の情報記録形態を示すイメージ図で
ある。
【図10】サーボバースト情報検査割り込み処理の流れ
を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 HDD装置 18A、18B ディスク 20A〜20D 磁気ヘッド 30 ハードディスクコントローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 孝 神奈川県藤沢市桐原町1番地 日本ア イ・ビー・エム株式会社 藤沢事業所内 (72)発明者 米田 勲 神奈川県藤沢市桐原町1番地 日本ア イ・ビー・エム株式会社 藤沢事業所内 (72)発明者 クリス チールン リン アメリカ合衆国55906、ミネソタ州ロチ ェスター、トウェンティセカンドアベニ ュー ノースイースト 1848 (56)参考文献 特開 平4−266117(JP,A) 特開 昭57−94913(JP,A) 特開 平6−75717(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 21/10 G11B 19/02 501 G11B 19/04 501 G06F 3/06 306

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともデータを保持するための情報
    記録用ディスクに対して当該データが保持された位置を
    表す予め用意された位置情報に基づいて記録再生ヘッド
    を位置させて前記情報記録用ディスクに対する情報の読
    み書きをするデータ処理方法であって、 前記位置情報に対応する前記情報記録用ディスクの位置
    から予め定めた基準読取条件で前記データを読み取ると
    きに読み取り不良が生じ、当該データを読み取るまでに
    施した修正読取条件が当該データの読取不能になること
    が予測される予め定めた修正読取条件となる場合に、読
    み取ったデータを読み取ったデータが保持された位置と
    異なる前記情報記録用ディスクの予め定めた位置に書き
    込む、 データ処理方法。
  2. 【請求項2】 前記基準読取条件は、少なくとも前記記
    録再生ヘッドに所定のバイアス電流を付与すること、所
    定のオフトラック量にすること、所定の信号増幅率にす
    ること、所定の追従速度にすることを含み、前記修正読
    取条件は、当該バイアス電流値を変更すること、オフト
    ラック量を変更すること、信号増幅率を変更すること、
    追従速度を変更することの少なくとも1つであることを
    特徴とする請求項1に記載のデータ処理方法。
  3. 【請求項3】 位置を識別するためのサーボデータ情報
    を記憶した複数のサーボ領域と、データを記録または再
    生するための少なくとも1つのデータ領域とからなる少
    なくとも1つのトラックを備えた情報記録用ディスクに
    対して前記データが保持された位置を表す予め用意され
    た位置情報に基づいて記録再生ヘッドを位置させて前記
    情報記録用ディスクに対する情報の読み書きをするデー
    タ処理方法であって、 前記情報記録用ディスクのトラック位置を識別するため
    のサーボデータ情報を読み取るときに読み取り不良が生
    じ、当該サーボデータ情報を読み取るときに生じた読み
    取り不良のときの前記情報記録用ディスクと前記サーボ
    データ情報との関係を表すサーボ読取条件が予め定めた
    サーボ読取条件となる場合に、読み取るべきサーボデー
    タ情報をこれまでのサーボデータ情報から推定し、推定
    されたサーボデータ情報を用いて前記位置情報に対応す
    る前記情報記録用ディスクの位置からデータを読み取
    る、 データ処理方法。
  4. 【請求項4】 前記サーボ読取条件は、直前のサーボデ
    ータ情報が読み取り完了であると共に、読み取るべきサ
    ーボデータ情報が保持されるべき位置が定まることを特
    徴とする請求項3に記載のデータ処理方法。
  5. 【請求項5】 トラック上における前記記録再生ヘッド
    の位置を定めるためのサーボバースト情報を記憶したサ
    ーボ領域と、データを記録または再生するための少なく
    とも1つのデータ領域とからなる少なくとも1つのトラ
    ックを備えた情報記録用ディスクに対して当該データが
    保持された位置を表す予め用意された位置情報に基づい
    て記録再生ヘッドを位置させて前記情報記録用ディスク
    に対する情報の読み書きをするデータ処理方法であっ
    て、 前記情報記録用ディスクから前記サーボバースト情報を
    読み取り、現在のトラック上における前記記録再生ヘッ
    ドの位置を演算し、演算された前記記録再生ヘッドの位
    置が予め定めた基準値または基準範囲を越えた場合に
    は、これまでのサーボバースト情報に基づいて現在のト
    ラック上における前記記録再生ヘッドの位置を定める、 データ処理方法。
  6. 【請求項6】 直前に読み取ったサーボバースト情報を
    現在のサーボバースト情報として、現在のトラック上に
    おける前記記録再生ヘッドの位置を定めることを特徴と
    する請求項5に記載のデータ処理方法。
  7. 【請求項7】 これまでのサーボバースト情報を用いて
    現在のサーボバースト情報を推定し、推定されたサーボ
    バースト情報を用い、現在のトラック上における前記記
    録再生ヘッドの位置を定めることを特徴とする請求項5
    に記載のデータ処理方法。
  8. 【請求項8】 少なくともデータを保持するための情報
    記録用ディスクに対して当該データが保持された位置を
    表す予め記憶された位置情報に基づいて記録再生ヘッド
    を位置させる位置決め手段と、 前記情報記録用ディスクの位置から前記データを読み取
    るときの予め定めた基準読取条件を記憶すると共に、前
    記データを読み取るときに読み取り不良が生じた場合に
    変更すべき修正読取条件を複数記憶する記憶手段と、 前記位置情報に対応する前記情報記録用ディスクの位置
    から前記基準読取条件で前記データを読み取る読取手段
    と、 前記読取手段において前記データを読み取るときに読み
    取り不良が生じたか否かを判定する判定手段と、 前記判定手段で読み取り不良と判定されたときに、前記
    データを読み取るまで前記基準読取条件を前記修正読取
    条件に変更する条件変更手段と、 前記データを読み取るまでに施した前記修正読取条件が
    当該データの読取不能になることが予測される予め定め
    た修正読取条件となる場合に、読み取ったデータを読み
    取ったデータが保持された位置と異なる前記情報記録用
    ディスクの予め定めた位置に書き込む書込手段と、 を備えたデータ処理装置。
  9. 【請求項9】 位置を識別するためのサーボデータ情報
    を記憶した複数のサーボ領域と、データを記録または再
    生するための少なくとも1つのデータ領域とからなる少
    なくとも1つのトラックを備えた情報記録用ディスク
    と、 前記情報記録用ディスクから前記サーボデータ情報を読
    み取るときの前記情報記録用ディスクと前記サーボデー
    タ情報との関係を表すサーボ読取条件を記憶する記憶手
    段と、 前記情報記録用ディスクからサーボデータ情報を読み取
    る読取手段と、 前記読取手段において前記サーボデータ情報を読み取る
    ときに読み取り不良であると共に前記サーボ読取条件で
    あるか否かを判定する判定手段と、 前記判定手段の判定結果に基づいて、読み取るべきサー
    ボデータ情報をこれまでのサーボデータ情報から推定す
    る推定手段と、 前記推定手段で推定されたサーボデータ情報を用いて前
    記データが保持された位置を表す位置情報を求め、求め
    た位置情報に基づいて前記情報記録用ディスクに前記記
    録再生ヘッドを位置させる位置決め手段と、 を備えたデータ処理装置。
  10. 【請求項10】 トラック上における前記記録再生ヘッ
    ドの位置を定めるためのサーボバースト情報を記憶した
    サーボ領域と、データを記録または再生するための少な
    くとも1つのデータ領域とからなる少なくとも1つのト
    ラックを備えた情報記録用ディスクと、 前記情報記録用ディスクから前記サーボバースト情報を
    読取る読取手段と、 前記読取手段において読み取ったサーボバースト情報か
    ら現在のトラック上における前記記録再生ヘッドの位置
    を演算する演算手段と、 演算された前記記録再生ヘッドの位置が予め定めた基準
    値または基準範囲を越えたか否かを判定する判定手段
    と、 前記判定手段の判定結果に基づいて、これまでのサーボ
    バースト情報から現在のトラック上における前記記録再
    生ヘッドの位置を求め、求めた位置に前記記録再生ヘッ
    ドを位置させる位置決め手段と、 を備えたデータ処理装置。
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