JP3273222B2 - 遮音材 - Google Patents

遮音材

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和郎 難波
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は遮音材に関し、更に詳し
くは、例えば自動車内のフロア、ダッシュボード等の車
体パネルの遮音用として該パネルの車室内側に設置する
遮音材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から例えば自動車内に使用されるフ
ロア、ダッシュボード等の車体パネルの遮音用として該
パネルの車室内側に設置する遮音材としては、フエルト
材単独、或いはフエルト材と塩化ビニル樹脂(PVC)
等の熱可塑性樹脂から成る遮音表皮の積層体が知られて
おり、一般には後者の積層体を、車体の金属パネル面の
車室内側に設置して、所謂音響的二重壁構造の遮音材と
して使用している。
【0003】また、最近ではフエルト材の代わりに軟質
ポリウレタンフォームをモールド内で原料を注入し、発
泡成型してエチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)等
の熱可塑性樹脂から成る遮音表皮と一体成型することに
よって、車体パネルとのフィット性を向上させ、かつ軟
質ポリウレタンフォームの有する制振性能によって、従
来の車体パネルとフェルト材との間に配設されていたア
スファルトシート等の制振材料の使用量の低減、或いは
アスファルトシートを省略させる等の動きも出てきてい
る。
【0004】また、これらの遮音材の車室内側にカーペ
ットが施工された遮音材も知られており、該遮音材の車
体への組付け工程において、組付け工数の低減等の観点
から、これらの各部材を予め、一体化成型する方法も採
用されている。
【0005】このような一体化成型された遮音材として
は、遮音表皮とカーペットとの間にフェルト材或いは繊
維材等の所謂デカプラーを配設した遮音材、或いは特公
平5-29120号公報に開示されている、図3に示すよう
な、ポリウレタンフォームaと、熱可塑性樹脂から成る
重質層bと、カーペットcの積層体から成る遮音材dの
重質層bとカーペットcとの間に開放気泡型の軟質弾性
材料から成るデカプラーeを介在させた粘着性防音構成
体が知られている。
【0006】そして前記特公平5-29120号公報で開示さ
れた粘着性防音構成体の一体化成型の遮音材dのポリウ
レタンフォームa側を例えばダッシュボードの車室内側
に設置して例えばエンジンルームの騒音レベルの低下を
図って遮音特性を高めるようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記特公平5-29120号
公報で開示された粘着性防音構成体(一体化成型の遮音
材)はカーペットcと、重質層bが結合して結合体の曲
げ剛性が高くなることに伴なう車室内の騒音レベルの上
昇をデカプラーeが抑制することにより遮音特性が得ら
れるとしている。
【0008】しかしながら、車室内側の騒音を抑制する
観点から、騒音の広い周波数領域において更に遮音特性
の高い遮音材が要求されている。
【0009】本発明は、騒音の広い周波数領域において
更に遮音特性の高い遮音材を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は前記目的を達
成すべく鋭意検討した結果、ポリウレタンフォームと熱
可塑性樹脂から成る遮音表皮との間に特定の動的特性を
有する連続発泡性の樹脂フォーム材または繊維材を介在
させることにより、遮音表皮とカーペットの当接によっ
て生ずる両者の曲げ剛性の上昇を抑制する効果が少なく
なるはずにもかかわらず、従来構成の遮音材に比して騒
音レベルを低下させて、高い遮音特性が得られることを
知見した。
【0011】本発明の遮音材は、かかる知見に基づきな
されたものであり、車体の車室内側に設置するポリウレ
タンフォームと、熱可塑性樹脂から成る遮音表皮と、カ
ーペットの積層体から成る遮音材において、ポリウレタ
ンフォームと熱可塑性樹脂から成る遮音表皮との間に動
的ヤング率が1×104N/m2以下の連続発泡性の樹脂フ
ォーム材または繊維材から成る中間層を介在させたこと
を特徴とする。
【0012】
【作用】車体の車室内側に設置するポリウレタンフォー
ムと、熱可塑性樹脂から成る遮音表皮と、カーペットの
積層体から成る遮音材において、ポリウレタンフォーム
と遮音表皮との間に介在させた動的ヤング率の連続発泡
性の樹脂フォーム材または繊維材から成る中間層は、騒
音の広い周波数領域で車室内側の騒音レベルの上昇を抑
制する。
【0013】
【実施例】以下に添付図面により本発明の遮音材の構成
を説明する。
【0014】図1は本発明の遮音材の実施例の1例を示
し、図中、1は遮音材を示す。
【0015】遮音材1はポリウレタンフォーム2と、熱
可塑性樹脂から成る遮音表皮3と、カーペット4の積層
体から成るものであって、ポリウレタンフォーム2と遮
音表皮3との間に動的ヤング率が1×104N/m2以下の
連続発泡性の樹脂フォーム材または繊維材から成る中間
層5を介在させた。
【0016】本発明における連続発泡性の樹脂フォーム
材または繊維材から成る中間層5の動的ヤング率とは質
量−バネ系からなる遮音システムにおける音響的バネで
あり、更に詳しくは、ヤング率は材料の応力と歪みの比
で、材料の硬さ(剛性)を示す指標であり、音響或いは
振動のように繰り返し外部から周期的に振動が加えられ
るときのヤング率を動的ヤング率と称し、一般には静的
ヤング率とは値が異なり、音響現象と材料挙動の関係を
示すときには動的ヤング率を使用する。
【0017】そして、本発明において動的ヤング率を1
×104N/m2以下としたのは、動的ヤング率が1×104
/m2を超えた場合は音響的バネが硬くなり、本発明仕
様による効果が従来仕様の効果と顕著な差異がなくなる
からであり、その動的ヤング率は好ましくは8×103N/
2以下とする。
【0018】そして、中間層5の連続発泡性の樹脂フォ
ーム材としては、ポリウレタンフォーム、シリコンフォ
ーム等が挙げられる。
【0019】また、中間層5の繊維材としては、ポリエ
ステル繊維、アクリル繊維、塩化ビニル繊維等が挙げら
れる。
【0020】また、かかる中間層の厚さとしては経済
性、成形性等の観点から5〜10mm程度とする。
【0021】ポリウレタンフォーム2としては、従来よ
り用いられている粘弾性フォーム等が挙げられる。
【0022】遮音表皮3の熱可塑性樹脂としては、従来
より用いられているエチレン・酢酸ビニル共重合体(E
VA)樹脂、ポリエチレン(PE)樹脂、塩化ビニル
(PVC)樹脂等が挙げられる。
【0023】カーペット4としては、従来より用いられ
ているタフテッドカーペット、ニードルカーペット等が
挙げられる。
【0024】そしてポリウレタンフォーム2、中間層
5、遮音表皮3、カーペット4の順で積層された遮音材
1は、遮音材の成形作業性、フロア、ダッシュボード等
の車体パネル面の車室内側への設置作業性等の観点から
夫々を一体化した構成の積層体がよい。
【0025】次に本発明の具体的実施例を比較例と共に
説明する。
【0026】実施例1 重さ1.5kg/m2、厚さ5mmのタフテッド製のカーペット
4と、重さ3.5kg/m2、厚さ1.8mmのエチレン・酢酸ビ
ニル共重合体(EVA)樹脂製の遮音表皮3と、重さ12
0g/m2、厚さ8mm、動的ヤング率6×103N/m2のポリ
エステル繊維から成る中間層5と、重さ70kg/m2、厚
さ15mmの注型によるポリウレタンフォーム(粘弾性フォ
ーム)2を図1に示す一体化した構成の遮音材1。
【0027】そして、前記構成の遮音材1の遮音特性を
調べるために車体のフロアパネルに遮音材1のポリウレ
タンフォーム2側を貼着した後、無響室のシャーシダイ
ナモにて車室内騒音レベルを測定し、その結果を図2に
曲線Aとして示す。
【0028】比較例1 重さ1.5kg/m2、厚さ5mmのタフテッド製のカーペット
cと、重さ120g/m2、厚さ8mm、動的ヤング率6×103
/m2のポリエステル繊維から成るデカプラーeと、重
さ3.5kg/m2、厚さ1.8mmのエチレン・酢酸ビニル共重
合体(EVA)樹脂製の重質層bと、重さ70kg/m2
厚さ15mmの注型によるポリウレタンフォーム(粘弾性フ
ォーム)aを図3に示す一体化した構成の遮音材d。
【0029】そして、前記構成の遮音材dの遮音特性を
調べるために車体のフロアパネルに遮音材dのポリウレ
タンフォームa側を貼着した後、前記実施例1に準じて
遮音特性を調べ、その結果を図2に曲線Bとして示す。
【0030】比較例2 重さ1.5kg/m2、厚さ5mmのタフテッド製のカーペット
と、重さ3.5kg/m2、厚さ1.8mmのエチレン・酢酸ビニ
ル共重合体(EVA)樹脂製の重質層と、重さ70kg/m
2、厚さ15mmの注型によるポリウレタンフォーム(粘弾
性フォーム)を一体化した3層構成の遮音材。
【0031】そして、前記構成の遮音材の遮音特性を調
べるために車体のフロアパネルに遮音材のポリウレタン
フォーム側を貼着した後、前記実施例1に準じて遮音特
性を調べ、その結果を図2に曲線Cとして示す。
【0032】図2から明らかなように、本発明の実施例
1の遮音特性は比較例1および比較例2の遮音特性に比
して騒音レベルが2〜5dB低下している。
【0033】従って、本発明の遮音材の遮音効果は、従
来構成の遮音材の遮音効果に比して低い騒音レベルを示
し、騒音の広い周波数領域において優れた遮音特性を有
していることが確認された。
【0034】実施例2 中間層5として重さ20kg/m2、厚さ5mm、動的ヤング率
9.2×103N/m2のポリウレタン製の連続気泡性の樹脂
フォームを用いた以外は前記実施例1と同様の構成の遮
音材1。
【0035】そして、前記実施例1の同様の条件で遮音
特性を調べたところ、前記実施例1と同等の低い騒音レ
ベルを有していることが分かった。
【0036】このように車室内に伝播される騒音は、エ
ンジンやタイヤからの透過音と、エンジンやサスペンシ
ョン等の振動が車体を伝播し、車体パネルを振動させる
ことによる固体音から成るが、本発明の遮音材はそのい
ずれに対しても有効に作用するため、騒音の広い周波数
領域に亘り優れた遮音特性が得られるのである。
【0037】
【発明の効果】本発明の遮音材によるときは、ポリウレ
タンフォームと遮音表皮との間に動的ヤング率が1×104
N/m2以下の連続発泡性の樹脂フォーム材または繊維
材の中間層を介在させたので、従来構成の遮音材に比し
て騒音の広い周波数領域に亘って騒音レベルを低くする
ことが出来て、優れた遮音特性を有する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の遮音材の一実施例を示す截断側面
図、
【図2】 遮音特性試験の結果(周波数と騒音レベルと
の関係)を示す特性線図、
【図3】 従来の遮音材を示す截断側面図。
【符号の説明】
1 遮音材、 2 ポリウレタンフォーム、3
遮音表皮、 4 カーペット 5 中間層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G10K 11/16 B32B 5/24 101 B60R 13/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体の車室内側に設置するポリウレタン
    フォームと、熱可塑性樹脂から成る遮音表皮と、カーペ
    ットの積層体から成る遮音材において、ポリウレタンフ
    ォームと熱可塑性樹脂から成る遮音表皮との間に動的ヤ
    ング率が1×104N/m2以下の連続発泡性の樹脂フォー
    ム材または繊維材から成る中間層を介在させたことを特
    徴とする遮音材。
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