JP3272949B2 - アゾレーキ顔料組成物及びその製造方法 - Google Patents

アゾレーキ顔料組成物及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、種々の着色用途に
有用であるアゾレーキ顔料組成物及びその製造方法に関
し、更に詳しくは、例えば、印刷インキに使用した場合
に、耐熱性、透明性、鮮明性、着色力、流動性等に優れ
たインキを与えるアゾレーキ顔料組成物及びその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、水溶性基を有するアニリン誘導体
のジアゾニウム塩とβ−ナフトール又はβ−オキシナフ
トエ酸とから得られるアゾレーキ顔料は、耐溶剤性、耐
光性等が良好なことから、印刷インキ、プラスチック、
塗料等の着色に広く使用され、特に、ピグメントレッド
57(C.I.15850)はプロセスインキ用紅顔料
として大量に使用されている。
【0003】しかし、このプロセス印刷方法において
は、多色の重ね刷りを行うために透明性に優れた印刷イ
ンキが要求されている。従来のピグメントレッド57
は、透明性向上のためにロジンで処理され、処理された
顔料にはロジンが10〜30重量%も含まれている。そ
のために処理顔料の着色力の低下は避けられず、更にイ
ンキの流動性も悪い。又、オフセット印刷では、その印
刷機構上湿し水を使用するため、処理顔料のロジンが、
インキ乳化水の表面張力を低下させて、版汚れ等の印刷
上の問題を発生させ易く、必ずしも十分な印刷適性を有
するものではなかった。
【0004】そこで、ロジンの処理量をできるだけ減少
させる(処理量を1〜10重量%とする)検討が行われ
てきたが、不透明で着色力のない顔料しか得られなかっ
た。顔料合成時のロジン処理量を減らして、顔料の透明
化をはかる方法として、顔料製造時におけるジアゾ成分
のジアゾ化時に、本来のジアゾ成分とは異なるアニリン
誘導体を添加する方法が提案されている(特開平3−7
2574号公報等)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
提案方法によって得られたアゾレーキ顔料は、顔料粉末
を3本ロールミルでインキ化する場合には、インキ化工
程中の温度上昇はさほどでもなく問題はないが、ビーズ
ミル等でインキ化する場合や顔料ペーストをフラッシン
グしてインキ化する場合には、インキ化工程中の温度は
100℃近くに上昇するために、顔料の結晶粒子が成長
し、得られる顔料が不透明になることは避けられない。
又、この提案方法で得られる顔料は、色相が著しく青み
に移行し、更にフラッシング時の廃水着色が大きいとい
う欠点があった。そのためにインキ化時の温度上昇に耐
えられ、フラッシング時の廃水着色の少ないアゾレーキ
顔料の開発が望まれていた。
【0006】従って、本発明の目的は、種々の着色用途
に有用であるとともに、例えば、印刷インキに使用した
場合、耐熱性、透明性、着色力、流動性等に優れたイン
キを与えると共に、色相が黄み鮮明で、又、フラッシン
グ時の廃水着色の少ないアゾレーキ顔料組成物を提供す
ることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は以下の本発明
によって達成される。即ち、本発明は、水溶性基を有す
るアニリン誘導体のジアゾニウム塩とβ−ナフトール又
はβ−オキシナフトエ酸とをカップリングし、カップリ
ング後又はカップリングと同時にレーキ化して得られる
アゾレーキ顔料組成物において、アゾレーキ顔料がジア
ゾ成分として上記アニリン誘導体と0.1〜10モル%
下記一般式(A)で表される化合物を含む混合物を用
て得られたものであることを特徴とするアゾレーキ顔
料組成物及びその製造方法である。
【0008】
【化3】 (但し、式中のXはスルホン酸基を、mは2以上の整数
を表す。又、Yは同じでも異なってもよく、水素、ハロ
ゲン、アルキル基、アルコキシ基、アセチル基、水酸基
又はアリール基を表し、nは1〜3の整数を表す。)
【0009】
【発明の実施の形態】次に発明の実施の形態を挙げて本
発明を更に詳しく説明する。本発明においていうアゾレ
ーキ顔料とは、スルホン酸基、カルボン酸基等の水溶性
基を有する染料を、バリウム、カルシウム、ストロンチ
ウム、アルミニウム、マンガン、ニッケル、その他の多
価金属イオンにより水不溶化したものであり、例えば、
ブリリアントカーミン6B、パーマネントレッド2B、
レーキレッドC、リゾールレッド、ブリリアントスカー
レットG、レーキレッドD、ボルドー10B、オレンジ
II、カーミン3B、ピグメントルビンG、ボンマルー
ンメジアム等が例示され、このようなアゾレーキ顔料と
その製造方法自体は周知である。
【0010】これらの顔料のジアゾ成分としては、例え
ば、1−アミノ−4−メチルベンゼン−2−スルホン
酸、1−アミノ−4−メチル−5−クロルベンゼン−2
−スルホン酸、1−アミノ−4−クロル−5−メチルベ
ンゼン−2−スルホン酸、1−アミノナフタレン−2−
スルホン酸等が使用されている。
【0011】本発明では、これらのジアゾ成分の0.1
〜30モル%を前記一般式(A)で表わされる化合物に
より置換して混合ジアゾ成分とし、これを常法によりジ
アゾ化し、得られるジアゾ化物とβ−ナフトール又はβ
−オキシナフトエ酸とをカップリングして染料を合成
し、該染料を金属でレーキ化するか又はジアゾ化液に予
め上記金属を添加してカップリングと同時にレーキ化し
てアゾレーキ顔料組成物を得ることを特徴としている。
本発明のアゾレーキ顔料組成物は、その製造時における
ジアゾ液、下漬液、染料或いは顔料スラリーの適当な段
階で、各種の脂肪族アミン、水溶性樹脂、界面活性剤、
その他の添加剤を本発明の目的を妨げない程度の量で加
えて顔料組成物の更なる処理を行うこともできる。
【0012】本発明の一般式(A)で表される化合物に
おいて、Xはスルホン酸基であり、mは2以上の整数で
ある。Yは同じでも異なってもよく、1〜3個の、水
素;塩素、臭素、沃素等のハロゲン;メチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基;メトキシ
基、エトキシ基、ブトキシ基等のアルコキシ基;アセチ
ル基;水酸基;置換基を有してもよいアリール基から選
択される基である。一般式(A)で表される化合物とし
ては、例えば、アニリン−2,4−ジスルホン酸、アニ
リン−2,5−ジスルホン酸、2−アミノ−5−ヒドロ
キシ−m−ベンゼンジスルホン酸、5−アミノ−4−ヒ
ドロキシ−m−ベンゼンジスルホン酸等が挙げられる。
これらはいずれも工業的に入手しやすく且つ実用的であ
る。勿論、一般式(A)で表される化合物は、併用して
もよい。
【0013】一般式(A)で表される化合物の使用量が
0.1モル%未満である場合には、本発明の目的とする
効果が低く、一方、30モル%を越える使用量になる
と、アゾレーキ顔料の本来の優れた性質が低下するので
好ましくない。特に効果的な使用量の範囲は、ジアゾ成
分全量中で0.1〜10モル%を占める量である。
【0014】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明を更
に具体的に説明する。尚、文中、部又は%とあるのは特
に断わりの無い限り重量基準である。 実施例1 1−アミノ−4−メチルベンゼン−2−スルホン酸1
7.8部と水酸化ナトリウム3.8部とを水360部に
加え、常温で撹拌溶解する。この溶液に35%塩酸25
部を加え、次いで、水30部に水酸化ナトリウム0.4
部とアニリン−2,4−ジスルホン酸1.38部(全ジ
アゾ成分の5モル%)を加えて加熱溶解した溶液を添加
後、氷を投入して5℃とする。次に、上記の溶液に、亜
硫酸ソーダ6部を水20部に溶解した溶液を一気に加え
てジアゾ化し、5〜8℃で30分間撹拌してジアゾ液と
する。一方、水800部にβ−オキシナフトエ酸18.
8部と水酸化ナトリウム10.0部とを加えて撹拌溶解
し、水量を1000部に、温度を10℃に調整して下漬
液とする。
【0015】上記ジアゾ液を、この下漬液に20分間で
滴下してカップリング反応させて染料を作製後、1時間
撹拌する。次いでpHを10〜11に調整し、ロジンソ
ープ(ガムロジン3.2部(顔料に対し7%)と水酸化
ナトリウム0.4部とを水60部に溶解した溶液)を添
加後、塩化カルシウム(2水塩)19部(染料1モルに
対し1.3モル)を加えてレーキ化する。1時間撹拌
後、80℃に昇温し、濾過及び水洗してプレスケーキと
し、又、その一部を乾燥及び粉砕して粉末とし、本発明
のアゾレーキ顔料組成物(乾燥収量45.6部)を得
た。
【0016】比較例1 実施例1で、1−アミノ−4−メチルベンゼン−2−ス
ルホン酸18.7部を単独で使用し、アニリン−2,4
−ジスルホン酸を使用しない他は実施例1と同様にして
従来のアゾレーキ顔料組成物を得た。
【0017】比較例2 実施例1で、1−アミノ−4−メチルベンゼン−2−ス
ルホン酸17.8部と、アニリン−2,4−ジスルホン
酸の代わりに特開平3−72574号公報に記載の1,
5−ジスルホン酸−2−ナフチルアミン1.5部(全ジ
アゾ成分の5モル%)を使用してアゾレーキ顔料組成物
を得た。
【0018】実施例2 実施例1のアニリン−2,4−ジスルホン酸の代わりに
アニリン−2,5−ジスルホン酸1.38部(全ジアゾ
成分の5モル%)を使用した他は実施例1と同様にして
アゾレーキ顔料組成物を得た。
【0019】実施例3 実施例1のアニリン−2,4−ジスルホン酸の代わりに
2−アミノ−5−ヒドロキシ−m−ベンゼンジスルホン
酸1.46部(全ジアゾ成分の5モル%)を使用した他
は実施例1と同様にしてゾレーキ顔料組成物を得た。
【0020】実施例4 1−アミノ−4−メチルベンゼン−2−スルホン酸1
7.8部と水酸化ナトリウム3.8部とを水360部に
加え、常温で撹拌溶解する。35%塩酸25部を加え、
アニリン−2,4−ジスルホン酸1.38部(全ジアゾ
成分の5モル%)を実施例1と同様に溶解して添加し、
更に、塩化カルシウム(2水塩)19部(染料1モルに
対し1.3モル)を加えて5℃とする。次いで、この溶
液に、亜硫酸ソーダ6部を水20部に溶解した溶液を一
気に加えてジアゾ化し、5〜8℃で30分間撹拌してジ
アゾ液とする。
【0021】一方、水800部にβ−オキシナフトエ酸
18.8部と水酸化ナトリウム10.0部を加えて撹拌
溶解し、ロジンソープ(ガムロジン3.2部(顔料に対
し7%)と水酸化ナトリウム0.4部を水60部に溶解
した溶液)を添加後、水量を1000部に、温度を10
℃に調整して下漬液とする。上記ジアゾ液を、この下漬
液に20分間で滴下し、カップリングと同時にレーキ化
反応させる。1時間撹拌後、80℃に昇温し、濾過及び
水洗いしてプレスケーキとし、又、その一部を乾燥及び
粉砕して粉末とし、本発明のアゾレーキ顔料組成物(乾
燥収量45.6部)を得た。
【0022】比較例3 実施例4で、1−アミノ−4−メチルベンゼン−2−ス
ルホン酸18.7部を単独で使用し、アニリン−2,4
−ジスルホン酸を使用しない他は実施例4と同様にして
従来のアゾレーキ顔料組成物を得た。
【0023】実施例5 1−アミノ−4−クロル−5−メチルベンゼン−2−ス
ルホン酸21.0部と水酸化ナトリウム3.8部とを水
400部に加えて80℃に加熱溶解し、35%塩酸25
部を加え、氷を投入して5℃とし、アニリン−2,4−
ジスルホン酸1.38部(全ジアゾ成分の5モル%)を
実施例2と同様に溶解して添加する。次いで、上記の溶
液に、亜硫酸ソーダ6部を水20部に溶解した溶液を一
気に加えてジアゾ化し、5〜8℃で30分間撹拌してジ
アゾ液とする。一方、水800部にβ−ナフトール1
4.4部と水酸化ナトリウム8.0部とを加えて加熱溶
解し、水量を1000部に、温度を10℃に調整して下
漬液とする。
【0024】上記ジアゾ液を、この下漬液に20分間で
滴下してカップリング反応させて染料を作製後、1時間
撹拌する。次いでpHを7〜8に調整し、ロジンソープ
(ガムロジン2.3部(顔料に対し5%)と水酸化ナト
リウム0.3部とを水46部に溶解した溶液)を添加
後、90℃に昇温し、塩化バリウム(2水塩)16部を
加えてレーキ化する。30分間撹拌後、濾過及び水洗い
してプレスケーキとし、又、その一部を乾燥及び粉砕し
て粉末とし、本発明のアゾレーキ顔料組成物(乾燥収量
46.7部)を得た。
【0025】比較例4 実施例5で、1−アミノ−4−クロル−5−メチルベン
ゼン−2−スルホン酸22.1部を単独で使用し、アニ
リン−2,4−ジスルホン酸を使用しない他は実施例5
と同様にして従来のアゾレーキ顔料を得た。
【0026】実施例6 1−アミノ−4−メチル−5−クロルベンゼン−2−ス
ルホン酸21.0部と水酸化ナトリウム3.8部とを水
400部に入れて80℃で加熱溶解し、35%塩酸25
部を加え、氷を投入して5℃とし、アニリン−2,4−
ジスルホン酸1.38部(全ジアゾ成分の5モル%)を
実施例2と同様に溶解して添加する。次いで、上記の溶
液に、亜硫酸ソーダ6部を水20部に溶解した溶液を一
気に加えてジアゾ化し、5〜8℃で30分間撹拌してジ
アゾ液とする。一方、水800部にβ−オキシナフトエ
酸18.8部と水酸化ナトリウム10.0部とを加え常
温で撹拌溶解し、水量を1000部に、温度を10℃に
調整して下漬液とする。
【0027】上記ジアゾ液を、この下漬液に20分間で
滴下してカップリング反応させて染料を作製後、1時間
撹拌する。次いでpHを10〜11に調整し、ロジンソ
ープ(ガムロジン1.0部(顔料に対し2%)と水酸化
ナトリウム0.2部を水20部に溶解した溶液)を添加
後、50℃に昇温し、塩化ストロンチウム(2水塩)3
4部を加えてレーキ化する。更に90℃に昇温し、濾過
及び水洗いしてプレスケーキとし、又、その一部を乾燥
及び粉砕して粉末とし、本発明のアゾレーキ顔料組成物
(乾燥収量51.6部)を得た。
【0028】比較例5 実施例6で、1−アミノ−4−メチル−5−クロルベン
ゼン−2−スルホン酸22.1部を単独で使用し、アニ
リン−2,4−ジスルホン酸を使用しない他は実施例6
と同様にして従来のアゾレーキ顔料組成物を得た。以上
の実施例及び比較例のプレスケーキ及び粉末顔料を、以
下のインキ作製方法に従って平版インキとし、各種の試
験を行った。
【0029】ベースインキの作製 1.プレスケーキのインキ化 テストフラッシャー中に平版インキワニス300部を投
入し、実施例1〜6で得られたプレスケーキを顔料重量
で100部加え、温度70℃で混練し、一次分離水を除
去する。更に、減圧下110℃で二次分離水を除去後、
ワニス100部を追加してテストフラッシャーから取り
出し、3本ロールミルを通してベースインキを作製す
る。
【0030】2.粉末顔料のインキ化 粉末顔料100部と平版インキワニス400部をプレミ
キシング後、85℃でビーズミルを通してベースインキ
を作製する。粉末顔料100部と平版インキワニス40
0部をプレミキシング後、3本ロールミルを通してベー
スインキを作製する。
【0031】インキの調製 上記1及び2のベースインキを平版ワニスとソルベント
によりタック値(インコメーター、30℃、1,200
rpm、20秒)を10〜10.5に調整してインキと
した。
【0032】インキ試験 RIテスターにて黒帯アート紙に校正刷りを行ない、色
相及び透明性は比較例(ジアゾ成分の一部置換はない従
来の顔料)を標準として目視により評価し、稠度(流動
性)、濃度及び光沢を下記の方法で評価した。 (1)稠度:スプレッドメーター(JIS規格)100
秒値 (2)濃度:反応濃度計(グレタグ濃度計)で測定 (3)光沢(%):光度計(60度)で測定
【0033】顔料プレスケーキをフラッシング法でイン
キ化した評価結果を表1に、顔料粉末のビーズミル法で
インキ化した評価結果を表2に、又、顔料粉末のビーズ
ミル法と3本ロールミル法でインキ化した場合の透明性
評価結果(透明な場合を5、不透明な場合を1として評
価)を表3に示す。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】表1〜3の結果から明らかなように、比較
例の顔料は不透明で、温度による変化が大きいが、本発
明のアゾレーキ顔料組成物は透明で、且つ温度による変
化が少ない。そして、本発明品は、ピグメントレッド5
7本来の色相と同等乃至やや黄み鮮明傾向で、又、フラ
ッシング時の廃水着色も少ない。
【0038】
【発明の効果】本発明によって得られたアゾレーキ顔料
組成物は、従来のアゾレーキ顔料に比較して透明で耐熱
性に優れ、顔料ペーストを高温でフラッシングしても、
又、顔料粉末を高温でビーズミル等で分散しても、顔料
の熱変化が極めて少ない。その為、インキは透明で、着
色力があり、且つ流動性及び光沢にも優れている。そし
て、ロジンを減少できた分、版汚れ等が起きにくく、印
刷適性も向上した。又、本発明の顔料組成物はは、ピグ
メントレッド57本来の色相と同等乃至やや黄み鮮明
で、フラッシング時の廃水着色も小さい。更に、本発明
のアゾレーキ顔料組成物は、グラビアインキに使用した
場合、粘度の経時安定性が良好で、流動性に優れ、耐ソ
ワリング性も良好な適性を示す。又、プラスチック等の
用途にも有用であり、本発明のアゾレーキ顔料組成物の
用途は平版インキに限定されるものではない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高山 雅裕 東京都中央区日本橋馬喰町1−7−6 大日精化工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平9−111142(JP,A) 特開 平5−132632(JP,A) 特開 平3−97762(JP,A) 特開 昭61−7367(JP,A) 特開 昭63−6060(JP,A) 特表 平6−509370(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09B 63/00 C09B 67/20 C09B 67/22

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水溶性基を有するアニリン誘導体のジア
    ゾニウム塩とβ−ナフトール又はβ−オキシナフトエ酸
    とをカップリングし、カップリング後又はカップリング
    と同時にレーキ化して得られるアゾレーキ顔料組成物に
    おいて、アゾレーキ顔料がジアゾ成分として上記アニリ
    ン誘導体と0.1〜10モル%の下記一般式(A)で表
    される化合物を含む混合物を用いて得られたものである
    ことを特徴とするアゾレーキ顔料組成物。 【化1】 (但し、式中のXはスルホン酸基を、mは2以上の整数
    を表す。又、Yは同じでも異なってもよく、水素、ハロ
    ゲン、アルキル基、アルコキシ基、アセチル基、水酸基
    又はアリール基を表し、nは1〜3の整数を表す。)
  2. 【請求項2】 水溶性基を有するアニリン誘導体のジア
    ゾニウム塩とβ−ナフトール又はβ−オキシナフトエ酸
    とをカップリングし、カップリング後又はカップリング
    と同時にレーキ化するアゾレーキ顔料組成物の製造方法
    において、ジアゾ成分が上記アニリン誘導体と0.1〜
    10モル%の下記一般式(A)で表される化合物を含む
    混合物であることを特徴とするアゾレーキ顔料組成物の
    製造方法。 【化2】 (但し、式中のXはスルホン酸基を、mは2以上の整数
    を表す。又、Yは同じでも異なってもよく、水素、ハロ
    ゲン、アルキル基、アルコキシ基、アセチル基、水酸基
    又はアリール基を表し、nは1〜3の整数を表す。)
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