JP3087996B2 - アゾレーキ顔料組成物 - Google Patents
アゾレーキ顔料組成物Info
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09B—ORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
- C09B63/00—Lakes
- C09B63/005—Metal lakes of dyes
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
Description
有用であるアゾレーキ顔料組成物に関し、更に詳しく
は、例えば、インキの調製に使用した場合に、耐熱性、
透明性、着色力、流動性等に優れたインキを与えるアゾ
レーキ顔料組成物に関する。
のジアゾニウム塩とβ−ナフトール又はβ−オキシナフ
トエ酸から得られるアゾレーキ顔料は、耐溶剤性、耐光
性等が良好なことから、印刷インキ、プラスチック、塗
料等の着色に広く使用され、特に、ピグメントレッド5
7(C.I.15850)はプロセスインキ用紅顔料と
して大量に使用されている。
重ね刷りを行うためには、透明性に優れた印刷インキが
要求されており、従来のピグメントレッド57は、透明
性向上のためにロジンで処理され、処理された顔料はロ
ジンを10〜30重量%も含有している。そのために処
理顔料の着色力の低下が避けられず、又、インキの流動
性も悪い。又、オフセットインキは、その印刷機構上湿
し水を使用する為、処理顔料に含まれているロジンが、
インキ乳化水の表面張力を低下させて、版汚れ等の印刷
上の問題を発生させ易く、必ずしも十分な印刷適性を有
するものではなかった。そこで、ロジンの処理量をでき
るだけ減少させる検討(1〜10重量%)が行われてき
たが、それでも不透明で着色力のない顔料しか得られな
かった。
処理量を減らして、処理顔料の透明化をはかる方法とし
て、顔料製造時におけるジアゾ成分のジアゾ化時に、本
来のジアゾ成分とは異なるアニリン誘導体を添加する方
法(特公平7−49537号公報)が開示されている。
しかしながら、上記の開示された方法によって得られた
アゾレーキ顔料は、顔料粉末を3ロールミルでインキ化
する場合には、それほどは温度がかからないので問題は
ないが、ビーズミル等でインキ化する場合や顔料ペース
トをフラッシングしてインキ化する場合には100℃近
くの高い温度になるために、顔料の結晶粒子が成長し、
得られる顔料が不透明になるのが避けられない。そのた
めにインキ化時の温度上昇に耐えられるアゾレーキ顔料
の開発が望まれていた。従って、本発明の目的は、種々
の着色用途に有用であるとともに、例えば、インキの調
製に使用した場合に、耐熱性、透明性、着色力、流動性
等に優れたインキを与えるアゾレーキ顔料組成物を提供
することである。
によって達成される。即ち、本発明は、水溶性基を有す
るアニリン誘導体のジアゾニウム塩とβ−ナフトール又
はβ−オキシナフトエ酸とをカップリングし、カップリ
ング後又はカップリングと同時にレーキ化するアゾレー
キ顔料の製造方法において、上記アニリン誘導体の一部
を下記一般式(A)で表される化合物で置換して得られ
たことを特徴とするアゾレーキ顔料組成物である。 (但し、式中のRは、水素、アセチル基、アルキル基、
アルキルハライド基、アリル基、フェニル基、そのハロ
ゲン又はニトロ置換体、ビニール基、アクリロイル基又
はメタクリロイル基を表す。)
発明を更に詳しく説明する。本発明おいて言うアゾレー
キ顔料とは、スルホン酸基、カルボン酸基等の水溶性基
を有する染料を、バリウム、カルシウム、ストロンチウ
ム、アルミニウム、マンガン、ニッケル、その他の多価
金属イオンにより、水不溶化したものであり、例えば、
ブリリアントカーミン6B、パーマネントレッド2B、
レーキレッドC、リゾールレッド、ブリリアントスカー
レットG、レーキレッドD、ボルドー10B、オレンジ
II、カーミン3B、ピグメントルビンG、ボンマルー
ンメジアム等であり、このようなアゾレーキ顔料とその
製造方法自体は周知である。
的には、1−アミノ−4−メチルベンゼン−2−スルホ
ン酸、1−アミノ−4−メチル−5−クロルベンゼン−
2−スルホン酸、1−アミノ−4−クロル−5−メチル
ベンゼン−2−スルホン酸、1−アミノナフタレン−2
−スルホン酸等が挙げられる。
〜30モル%を前記一般式(A)で表わされる化合物に
より置換して混合ジアゾ成分とし、これを常法によりジ
アゾ化し、得られるジアゾ化物とβ−ナフトール又はβ
−オキシナフトエ酸とをカップリングして染料を合成
し、該染料を金属でレーキ化するか又はジアゾ化液に予
め上記金属を添加してカップリングと同時にレーキ化し
てアゾレーキ顔料組成物を得ることを特徴としている。
本発明のアゾレーキ顔料組成物は、その製造時における
ジアゾ液、下漬液、染料或いは顔料スラリーの適当な段
階で、各種の脂肪族アミン、水溶性樹脂、界面活性剤、
その他の添加剤を本発明の目的を妨げない程度の量で加
えて顔料組成物の更なる処理を行うこともできる。
しては、例えば、4−アミノフタルイミド、4−アミノ
−N−アセチルフタルイミド、4−アミノ−N−メチル
フタルイミド、4−アミノ−N−フェニルフタルイミド
等が挙げられる。これらの中で、4−アミノフタルイミ
ドが工業的に入手しやすく且つ実用的である。この4−
アミノフタルイミドは、ピグメントイエロー167(特
公昭41−18717号公報)のジアゾ成分として使用
されている。勿論一般式(A)で表される化合物は、前
記以外のジアゾ成分と併用してもよい。
0.1モル%未満である場合には、本発明の目的とする
効果が低く、一方、30モル%を越える使用量になる
と、アゾレーキ顔料の本来の優れた性質が低下するので
好ましくない。最も効果的な使用量の範囲はジアゾ成分
全量中で0.1〜10モル%を占める量である。
に具体的に説明する。尚、文中、部又は%とあるのは特
に断わりの無い限り重量基準である。 実施例1 1−アミノ−4−メチルベンゼン−2−スルホン酸1
7.8部と水酸化ナトリウム3.8部とを水360部に
入れ、常温で撹拌溶解する。35%塩酸25部を加え、
氷を投入して5℃とし、4−アミノフタルイミドを0.
81部(全ジアゾ成分の5モル%)添加する。次いで、
亜硫酸ソーダ6部を水20部に溶解した溶液を一気に加
えてジアゾ化し、5〜8℃で30分間撹拌してジアゾ液
とする。一方、水800部にβ−オキシナフトエ酸1
8.8部と水酸化ナトリウム10.0部とを撹拌溶解
し、水量を1000部に、温度を10℃に調整して下漬
液とする。
滴下(カップリング反応)して染料を作製後、1時間撹
拌する。次いでpHを10〜11に調整し、ロジンソー
プ(ガムロジン3.2部(顔料に対し7%)と水酸化ナ
トリウム0.4部とを水60部に溶解した溶液)を添加
後、塩化カルシウム(2水塩)19部(染料1モルに対
し1.3モル)を加えてレーキ化する。1時間撹拌後、
80℃に昇温し、濾過及び水洗いしてプレスケーキと
し、又、その一部を乾燥及び粉砕して粉末とし、本発明
のアゾレーキ顔料組成物(乾燥収量45.6部)を得
た。
ルホン酸18.7部を単独で使用し、4−アミノフタル
イミドを使用しない他は実施例1と同様にして得られた
従来のアゾレーキ顔料。
ルホン酸17.8部と、4−アミノフタルイミドの代わ
りに3−アミノ−4−メトキシベンズアミド0.83部
(全ジアゾ成分の5モル%)を使用した他は特公平7−
49537号公報に記載の方法と同様にして得られたア
ゾレーキ顔料組成物。
ノ−N−フェニルイミド1.20部(全ジアゾ成分の5
モル%)を使用した他は実施例1と同様にして得たアゾ
レーキ顔料組成物。
7.8部と水酸化ナトリウム3.8部とを水360部に
入れ、常温で撹拌溶解する。35%塩酸25部を加え、
4−アミノフタルイミドを0.81部(全ジアゾ成分の
5モル%)添加し、更に、塩化カルシウム(2水塩)1
9部(染料1モルに対し1.3モル)を加えて5℃とす
る。次いで、亜硫酸ソーダ6部を水20部に溶解した溶
液を一気に加えてジアゾ化し、5〜8℃で30分間撹拌
してジアゾ液とする。
18.8部と水酸化ナトリウム10.0部を撹拌溶解
し、ロジンソープ(ガムロジン3.2部(顔料に対し7
%)と水酸化ナトリウム0.4部を水60部に溶解した
溶液)を添加後、水量を1000部に、温度を10℃に
調整して下漬液とする。上記ジアゾ液を、この下漬液に
20分間で滴下(カップリングと同時にレーキ化反応)
する。1時間撹拌後、80℃に昇温し、濾過及び水洗い
してプレスケーキとし、又、その一部を乾燥及び粉砕し
て粉末とし、本発明のアゾレーキ顔料組成物(乾燥収量
45.6部)を得た。
ルホン酸18.7部を単独で使用し、4−アミノフタル
イミドを使用しない他は実施例3と同様にして得られた
従来のアゾレーキ顔料。
ルホン酸21.0部と水酸化ナトリウム3.8部とを水
400部に入れて80℃で加熱溶解し、35%塩酸25
部を加え、氷を投入して5℃とし、4−アミノフタルイ
ミドを0.81部(全ジアゾ成分の5モル%)添加す
る。次いで、亜硫酸ソーダ6部を水20部に溶解した溶
液を一気に加えてジアゾ化し、5〜8℃で30分間撹拌
してジアゾ液とする。一方、水800部にβ−ナフトー
ル14.4部と水酸化ナトリウム8.0部とを加熱溶解
し、水量を1000部に、温度を10℃に調整して下漬
液とする。
滴下(カップリング反応)して染料を作製後、1時間撹
拌する。次いでpHを7〜8に調整し、ロジンソープ
(ガムロジン2.3部(顔料に対し5%)と水酸化ナト
リウム0.3部とを水46部に溶解した溶液)を添加
後、90℃に昇温し、塩化バリウム(2水塩)16部を
加えてレーキ化する。30分間撹拌後、濾過及び水洗い
してプレスケーキとし、又、その一部を乾燥及び粉砕し
て粉末とし、本発明のアゾレーキ顔料組成物(乾燥収量
46.7部)を得た。
ゼン−2−スルホン酸22.1部を単独で使用し、4−
アミノフタルイミドを使用しない他は実施例4と同様に
して得られた従来のアゾレーキ顔料。
ルホン酸21.0部と水酸化ナトリウム3.8部とを水
400部に入れて80℃で加熱溶解し、35%塩酸25
部を加え、氷を投入して5℃とし、4−アミノフタルイ
ミドを0.81部(全ジアゾ成分の5モル%)添加す
る。次いで、亜硫酸ソーダ6部を水20部に溶解した溶
液を一気に加えてジアゾ化し、5〜8℃で30分間撹拌
してジアゾ液とする。一方、水800部にβ−オキシナ
フトエ酸18.8部と水酸化ナトリウム10.0部とを
常温で撹拌溶解し、水量を1000部に、温度を10℃
に調整して下漬液とする。
滴下(カップリング反応)して染料を作製後、1時間撹
拌する。次いでpHを10〜11に調整し、ロジンソー
プ(ガムロジン1.0部(顔料に対し2%)と水酸化ナ
トリウム0.2部を水20部に溶解した溶液)を添加
後、50℃に昇温し、塩化ストロンチウム(2水塩)3
4部を加えてレーキ化する。更に90℃に昇温し、濾過
及び水洗いしてプレスケーキとし、又、その一部を乾燥
及び粉砕して粉末とし、本発明のアゾレーキ顔料組成物
(乾燥収量51.6部)を得た。
ゼン−2−スルホン酸22.1部を単独で使用し、4−
アミノフタルイミドを使用しない他は実施例5と同様に
して得られた従来のアゾレーキ顔料。以上の実施例及び
比較例のプレスケーキ及び粉末顔料を、以下のインキ作
製方法に従って平版インキとし、各種の試験を行った。
入し、実施例1〜6で得られたプレスケーキを顔料重量
で100部加え、温度70℃で混練し、一次分離水を除
去する。更に、減圧下110℃で二次分離水を除去後、
ワニス100部を追加してテストフラッシャーから取り
出し、3本ロールミルを通してベースインキを作製す
る。
ミキシング後、85℃でビーズミルを通してベースイン
キを作製する。 粉末顔料100部と平版インキワニス400部をプレ
ミキシング後、3本ロールミルを通してベースインキを
作製する。
ンキを平版ワニスとソルベントによりタック値10〜1
0.5に調整(インコメーター、30℃、1,200r
pm、20秒)してインキとした。
ト紙に校正刷りを行ない、色相及び透明性は比較例(ジ
アゾ成分の一部置換はない)を標準として目視により評
価し、稠度(流動性)、濃度及び光沢を下記の方法で評
価した。 稠度:スプレットメーター(JIS規格)100秒値 濃度:反応濃度計(グレタグ濃度計)で測定 光沢(%):光度計(60度)で測定
キ化した評価結果を表1に、顔料粉末のビーズミル法で
インキ化した評価結果を表2に、又、顔料粉末のビーズ
ミル法と3ロールミル法でインキ化した場合の透明性評
価結果を表3に示す。
が大きいが、本発明のアゾレーキ顔料組成物は透明で、
且つ温度による変化が少ない。
組成物は、色相がやや青み傾向になるが、従来のアゾレ
ーキ顔料に比較して透明で耐熱性に優れ、顔料ペースト
を高温でフラッシングしても、又、顔料粉末を高温でビ
ーズミル等で分散しても、顔料の熱変化が極めて少な
い。その為、インキは透明で、着色力があり、且つ流動
性及び光沢にも優れている。又、ロジンを減少できた
分、版汚れ等が起きにくく、印刷適性も向上した。又、
本発明のアゾレーキ顔料組成物は、グラビアインキに使
用した場合、粘度の経時安定性が良好で、流動性に優れ
た適性を示し、又、プラスチック等の用途にも有用であ
り、本発明のアゾレーキ顔料組成物の用途は平版インキ
に限定されるものではない。
Claims (2)
- 【請求項1】水溶性基を有するアニリン誘導体のジアゾ
ニウム塩とβ−ナフトール又はβ−オキシナフトエ酸と
をカップリングし、カップリング後又はカップリングと
同時にレーキ化するアゾレーキ顔料の製造方法におい
て、上記アニリン誘導体の一部を下記一般式(A)で表
される化合物で置換して得られたことを特徴とするアゾ
レーキ顔料組成物。 (但し、式中のRは、水素、アセチル基、アルキル基、
アルキルハライド基、アリル基、フェニル基、そのハロ
ゲン又はニトロ置換体、ビニール基、アクリロイル基又
はメタクリロイル基を表す。) - 【請求項2】全ジアゾ成分の0.1〜30モル%が一般
式(A)で表される化合物からなる請求項1に記載のア
ゾレーキ顔料組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29501495A JP3087996B2 (ja) | 1995-10-19 | 1995-10-19 | アゾレーキ顔料組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29501495A JP3087996B2 (ja) | 1995-10-19 | 1995-10-19 | アゾレーキ顔料組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09111142A JPH09111142A (ja) | 1997-04-28 |
JP3087996B2 true JP3087996B2 (ja) | 2000-09-18 |
Family
ID=17815226
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29501495A Expired - Lifetime JP3087996B2 (ja) | 1995-10-19 | 1995-10-19 | アゾレーキ顔料組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3087996B2 (ja) |
-
1995
- 1995-10-19 JP JP29501495A patent/JP3087996B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09111142A (ja) | 1997-04-28 |
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