JP3269620B2 - カルボアニリドから4−ニトロジフェニルアミン及び4−ニトロソジフェニルアミンを製造する方法 - Google Patents

カルボアニリドから4−ニトロジフェニルアミン及び4−ニトロソジフェニルアミンを製造する方法

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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C209/00Preparation of compounds containing amino groups bound to a carbon skeleton

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術の分野】本発明は、カルボアニリド
から4-ニトロジフェニルアミンと4-ニトロソジフェニル
アミンとを製造する方法に関する。より詳しくは、カル
ボアニリドとニトロベンゼンとを適切な塩基及び極性有
機溶媒の存在下で反応させ、同時にこれにアニリンを添
加し添加したアニリンの一部を出発物質であるカルボア
ニリドとして再生させる工程を適用することにより、高
い選択率と収率で4-ニトロジフェニルアミン(4-nitrod
iphenylamine、以下、4-NDPAと称する)と4-ニトロソジ
フェニルアミン(4-nitrosodiphenylamine、以下、4-NO
DPAと称する)とを製造する方法に関する。
【0002】ここで、4-NDPA及び4-NODPAは、通常の水
素化反応を経て酸化防止剤の中間体である4-アミノジフ
ェニルアミン(4-aminodiphenylamine、以下4-ADPAと称
する)を製造する原料として用いられるものである。
【0003】
【従来の技術】現在、商業化されている4-ADPAの製造プ
ロセス(製造工程)は二つに大別することができ、その
うちの一つがモンサント(MONSANTO)工程であり、他の
一つはオウチ(OUCHI)工程である。
【0004】ここで、モンサント工程は、クロロベンゼ
ン(chlorobenzene)をニトロ化(nitration)してp-ク
ロロニトロベンゼン(p-chloronitrobenzene)を製造し
た後、このp-クロロニトロベンゼンをホルムアニリド
(formanilide)と反応させて4-NDPAを製造し、この4-N
DPAに通常の水素化方法を適用して4-ADPAを製造するプ
ロセスである。しかしながら、この工程により4-ADPAを
製造する場合には、反応中に発生した塩素を含むような
腐食性廃水と多量の有機・無機廃液を処理しなければな
らないという問題点がある。
【0005】また、オウチ工程は、ジフェニルアミン
(diphenylamine)を硝酸ナトリウム(NaNO2)と反応さ
せてN-ニトロソジフェニルアミン(N-nitrosodiphenyla
mine)を製造した後、フィッシャー−ヘップ転移(Fisc
her-Hepp Rearrangement)反応をさせてから中和した
後、通常の水素化反応により4-ADPAを製造するプロセス
である。しかしながら、この工程ではニトロソ化反応を
させているため、多量の有害性廃液が発生してしまうと
いう問題点がある。
【0006】その他、アニリンの頭と尾を結合反応させ
て直接的に4-ADPAを製造するプロセス(USP No.4,760,1
86)、p-ニトロソジフェニルヒドロキシルアミン(p-ni
trosodiphenylhydroxylamine)を水素化して4-ADPAを製
造するプロセス等が知られているが、これらは経済性及
び収率が低いために、商業化するにあたっては問題があ
る。
【0007】最近では、従来の問題点である有害性物質
の発生を抑制する代替可能な工程として、芳香族水素求
核置換反応(Nucleophilic Aromatic Substitution for
Hydrogen、以下、NASHと称する)を用いたプロセスが
提案されている。
【0008】この中の1つに、アニリンとニトロベンゼ
ンとをテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(tetram
ethylammonium hydroxide、以下、TMA(OH)と称する)
のような塩基の存在下で直接反応させて4-NDPA及び4-NO
DPAを製造するような新しい工程がある(J.Am.Chem.So
c.,1992,114(23),9237-8; USP No.5,117,063, USPNo.
5,252,737, USP No.5,331,099, USP No.5,453,541, USP
No.5,552,531, USPNo.5,633,407)。このプロセスを採
用すれば廃棄物の量を著しく減少させ、環境に有害な物
質の発生を最小化することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このプ
ロセスにおいては、使用するTMA(OH)が比較的高価な
ものであるためこれを再使用する必要があるという問題
と、アニリンがニトロベンゼンのオルト(ortho)位置
で反応し、副産物として2-ニトロジフェニルアミン(2-
nitrodiphenylamine、以下、2-NDPAと称する)及びフェ
ナジン(phenazine)が生成してしまい、製品の純度が
低下するという問題点がある。
【0010】この他に、NASH反応を用いた新しい製造プ
ロセスとして、出発物質であるアニリンとアゾベンゼン
(azobenzene)とをTMA(OH)のような塩基の存在下で
反応させて4-ADPAを製造するもの(J.Org.Chem., 1994,
59(19), 5627-5632;USP No. 5,382,691, No. 5,618,9
79, EP No. 726,889, WO No. 95/12569, JP No. 950454
6)も知られているが、収率及び経済性の点でやはり問
題がある。
【0011】本発明は、以上のような問題点に鑑みてな
されたものであり、前記NASH反応を用いたプロセスが有
する問題点を解決するためのものであって、アニリンと
ニトロベンゼンとを反応させるものよりも著しく高い反
応性を維持しながら、副産物である2-NDPA及びフェナジ
ンの生成を著しく減少させることができる4-NDPA及び4-
NODPAの製造方法を提供することを目的とする。
【0012】また、本発明は、高い収率で4-NDPA及び4-
NODPAを製造することができる方法を提供するととも
に、塩素のような腐食性廃水が発生しない安全な方法を
提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明は、芳香族水素求核置換反応を用いて
4-NDPA及び4-NODPAを製造するにあたって、塩基及び溶
媒の存在下でカルボアニリド(carboanilide)とニトロ
ベンゼンとを反応させ、これにアニリンを添加して所定
量のカルボアニリドを再生させながら4-NDPA及び4-NODP
Aを製造することを特徴としている。
【0014】より具体的には、本発明の目的は、アニリ
ンの代わりに反応性と選択性に優れたアニリド(anilid
e)化合物を出発物質として用い、このアニリド化合物
をニトロベンゼンと反応させながら同時にアニリンを添
加して反応性に優れたアニリド化合物を再生することに
より、高い収率で4-NDPAと4-NODPAを製造することを特
徴としている。
【0015】また、本発明は、通常のアルカリ金属類の
塩基及びアルカリ土類金属の塩基などを用いることによ
り、高い収率で、塩素を含むような腐食性廃水の発生を
防止して反応器の腐食要因を除去することができる4-ND
PAと4-NODPAの製造方法を提供することとしている。
【0016】より具体的には、本発明は以下のようなも
のを提供する。
【0017】(1) 塩基及び溶媒の存在下でカルボア
ニリドとニトロベンゼンとを反応させ、ここにアニリン
を添加して4-ニトロジフェニルアミン及び4-ニトロソジ
フェニルアミンを製造する方法。
【0018】(2) 前記塩基として、アルカリ金属、
水素化アルカリ金属、水酸化アルカリ金属及びアルカリ
金属アルコキシドからなる群から選択された無機塩基類
又は有機塩基類を使用することを特徴とする上記(1)
に記載の4-ニトロジフェニルアミン及び4-ニトロソジフ
ェニルアミンの製造方法。
【0019】(3) 前記無機塩基類として、水酸化ナ
トリウム、水素化ナトリウム、水酸化カリウム、t-ブト
キシカリウム、水酸化カルシウム及び水素化カルシウム
の中から選択された一種類の塩基又は二種類以上の混合
物からなる塩基を使用することを特徴とする上記(2)
に記載の4-ニトロジフェニルアミン及び4-ニトロソジフ
ェニルアミンの製造方法。
【0020】(4) 前記無機塩基類と共に相転移触媒
としてのクラウンエーテルを使用することを特徴とする
上記(2)又は(3)に記載の4-ニトロジフェニルアミ
ン及び4-ニトロソジフェニルアミンの製造方法。
【0021】(5) 前記有機塩基類として、テトラア
ルキルアンモニウムヒドロキシドを使用することを特徴
とする上記(2)に記載の4-ニトロジフェニルアミン及
び4-ニトロソジフェニルアミンの製造方法。
【0022】(6) 前記溶媒として、ジメチルスルホ
キシド、ジメチルホルムアミド、N-メチル-2-ピロリド
ン、ニトロベンゼン及びアニリンよりなる群から選択さ
れた一種類の溶媒又はこの群の中から選択された溶媒
(但し、ジメチルスルホキシドを除く)とジメチルスル
ホキシドとの混合物からなる溶媒を使用することを特徴
とする上記(1)に記載の4-ニトロジフェニルアミン及
び4-ニトロソジフェニルアミンの製造方法。
【0023】(7) 前記溶媒として、ジメチルスルホ
キシドを単独で使用するか、ジメチルスルホキシドと、
ジメチルホルムアミド、N-メチル-2-ピロリドン、t-ブ
チルアルコール、ジオキサン、テトラヒドロフランから
なる群から選択された極性有機溶媒と、を混合して使用
することを特徴とする上記(6)に記載の4-ニトロジフ
ェニルアミン及び4-ニトロソジフェニルアミンの製造方
法。
【0024】(8) 無水炭酸カリウム、無水硫酸ナト
リウム、無水硫酸マグネシウム、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、水素化ナトリウム及びモレキュラーシー
ブよりなる群から選択された一種類以上の乾燥剤を添加
することを特徴とする上記(1)に記載の4-ニトロジフ
ェニルアミン及び4-ニトロソジフェニルアミンの製造方
法。
【0025】(9) アニリンをカルボアニリドの使用
モル数に対して1から20倍程度となるように使用するこ
とを特徴とする上記(1)に記載の4-ニトロジフェニル
アミ及び4-ニトロソジフェニルアミンの製造方法。
【0026】(10) 反応温度が0℃から150℃である
ことを特徴とする上記(1)に記載の4-ニトロジフェニ
ルアミン及び4-ニトロソジフェニルアミンの製造方法。
【0027】(11) 4-ニトロジフェニルアミン及び
4-ニトロソジフェニルアミンを生成されると共にカルボ
アニリドが再生されることを特徴とする上記(1)に記
載の4-ニトロジフェニルアミン及び4-ニトロソジフェニ
ルアミンの製造方法。
【0028】(12) 反応が窒素、酸素又は空気の雰
囲気下で行われることを特徴とする上記(1)に記載の
4-ニトロジフェニルアミン及び4-ニトロソジフェニルア
ミンの製造方法。
【0029】
【発明の実施の形態】[概要]本発明に係る4-NDPA及び4-
NODPAを製造する方法の概略を表す反応式を図1に示
す。
【0030】ここで、最近のNASH反応によるアミド化合
物の直接製造に関連して発表された論文(J.Org.Chem.,
1993, 58(24), 6883-8;WO No. 93/24447)には、ベ
ンズアミド(benzamide)とニトロベンゼンとをTMA(O
H)存在下で反応させて、比較的安定な中間体であるN-
(4-ニトロフェニル)ベンズアミド(N-(4-nitropheny
l)benzamide)を分離した後、メタノール溶媒とアンモ
ニアとを添加して圧力反応器で反応させることにより、
生成物である4-ニトロアニリンと共に、出発物質である
ベンズアミドを再生する方法が示されている。
【0031】しかし、本発明においては、図1の反応式
中に出てくる中間体と判断される化合物2(以下、中間
体2と称する)が不安定であり、分離することができな
いので、出発物質であるカルボアニリドを再生するため
に、反応初期にアニリンを所定量だけ添加する方法を適
用して生成物の収率を増加させるようにしている。
【0032】即ち、本発明は、図1の反応式に示される
ように、アニリド化合物の中の1つであるカルボアニリ
ド1を出発物質として用い、アニリン及び塩基(例えば
水酸化ナトリウム等)の存在下でカルボアニリド1とニ
トロベンゼンとを反応させて、この反応中にアニリンが
カルボアニリド1に再生されるようにする方法を採用す
ることにより、容易に4-NDPA及び4-NODPAを製造できる
方法を提供するものである。
【0033】より具体的には、本発明は、カルボアニリ
ド1が塩基の存在下でニトロベンゼンと反応して中間体2
の形態となり、添加したアニリンが中間体2と反応する
ことにより、生成物の4-NDPA及び4-NODPAが生成される
と共に、出発物質のカルボアニリド1が再生され、再び
これを反応に用いることによって収率を上げるというこ
とを基本原理とする。この方法を適用すると、アニリン
とニトロベンゼンだけを反応させた場合よりも反応性を
著しく高めることができ、副産物のフェナジン及び2-ND
PAの生成を著しく減少させることができる。
【0034】前述したように、4-NDPA及び4-NODPAは、
水素化反応を通じて酸化防止剤の中間体である4-ADPAを
製造するための原料として多用されるものであって、本
発明では、尿素(urea)とアニリンとから容易に製造で
きるカルボアニリドを出発物質として用い、水酸化ナト
リウムのような塩基を用いながら高い収率で4-NDPA及び
4-NODPAが選択的に得られるという長所が得られる。
【0035】ここで、本発明に係る方法においては、ア
ニリンの添加により反応中にアゾベンゼンが副産物とし
て生成されるが、このアゾベンゼンは4-ADPAの製造のた
めの水素化反応中に容易にアニリンに変換され、このア
ニリンは分別蒸留により回収して再使用が可能であるた
め、別段問題を引き起こすものではない。
【0036】また、従来のアニリンとニトロベンゼンと
を反応させる方法においては、オルト攻撃による2-NDPA
とフェナジンが副産物として生成されるため4-NDPA及び
4-NODPAとの分離しなければならないという問題点があ
ったが、出発物質としてカルボアニリドを用いれば、ア
ミド構造の立体的な障害のためにオルト攻撃による副産
物の生成を画期的に減らすことができる。
【0037】本発明によれば、(1)通常のアルカリ金
属類の塩基及びアルカリ土類金属の塩基などを用いて高
い収率で4-NDPA及び4-NODPAが得られる、(2)塩素を
含むような腐食性廃水が全く発生しないため、反応器の
腐食要因を除去することができる、(3)反応収率が水
分の影響をあまり受けないため、乾燥剤を別々に使用す
るか又は蒸留装置等を別途に設置する必要性がなく、製
造原価を低くおさえることができる、(4)反応初期に
アニリンを添加して反応中にカルボアニリドを再生させ
る方法を採用して4-NDPA及び4-NODPAの収率を増加させ
ることができる、という利点がある。
【0038】[原料]前述したような利点を有する本発明
の製造方法において、溶媒としては、カルボアニリドの
溶解度と塩基の混和性とを考慮して極性有機溶媒を用い
ている。
【0039】ここで、極性有機溶媒としては、例えば、
ジメチルスルホキシド(dimethylsulfoxide、以下、DMS
Oと称する)N-メチル-2-ピロリドン(N-methyl-2-pyr
rolidinone、以下、NMPと称する)、テトラヒドロフラ
ン(tetrahydrofuran、以下THFと称する)、ジオキサン
(dioxane)、t-ブチルアルコール(t-buthylalcohol、
以下t-BuOHと称する)、ニトロベンゼン(nitrobenzen
e)及びアセトニトリル(acetonitrile)の中から選択
した単独のものを用いるか、又は、これらから選択した
ものとDMSOとの混合溶媒という形態のものを用いること
ができるが、例示した極性有機溶媒のみに限定されるも
のではない。例えば、DMSOとジメチルホルムアミド
(以下、DMFという。)との混合溶媒を用いることが
できる(表10)。
【0040】DMSO,NMP等を用いると反応性を良くするこ
とができるので好ましく、特にDMSOを用いた場合が4-ND
PAの収率が一番高い。
【0041】具体的には、混合溶媒として、DMSOとDMF,
NMP,ジオキサン,THF,t-BuOHを1:0〜1:5の体積比(常温
(25℃))で混合した溶媒を使用したときに、高い収
率で4-NDPA及び4-NODPAを製造することができる。
【0042】また、カルボアニリドに対する溶媒の比
は、体積比(常温(25℃))で1:100〜1:1、好ましく
は、1:30〜1:2の体積比(常温(25℃))とする。
【0043】一方、塩基としては、通常の無機塩基及び
有機塩基を用いる。
【0044】具体的には、前記塩基として、アルカリ金
属(alkali metals)、水素化アルカリ金属(alkali me
tal hydrides)、水酸化アルカリ金属(alkali metal h
ydroxides)及びアルカリ金属アルコキシド(alkali me
tal alkoxides)からなる群から選択された無機塩基類
又は有機塩基類を使用する。
【0045】ここで、無機塩基としては、例えば、水酸
化ナトリウム(NaOH)、水酸化カリウム(KOH)、水酸
化カルシウム(Ca(OH)2)、t-ブトキシカリウム(t-B
uOK)、水素化ナトリウム(NaH)、水素化カルシウム
(CaH2)等を用いることができ、これらの無機塩基は、
相転移触媒(phase transfer catalyst)であるクラウ
ンエーテル(crown ether)と共に使用することができ
る。
【0046】また、有機塩基としては、テトラアルキル
アンモニウムヒドロキシド類(tetraalkylammonium hyd
roxides)の塩基、即ち、TMA(OH)やTMA(OH)を生成
する物質の混合物を用いることができるが、必ずしもこ
の塩基のみに限定されるものではない。
【0047】これらの中でも、特に、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、水素化ナトリウムを用いるのが、
選択率及び反応収率の側面から好ましい。
【0048】そして、塩基の量は、カルボアニリドに対
してモル比率で1〜10倍程度、好ましくはカルボアニリ
ドに対して4〜8モル比程度である。
【0049】本発明では、上記したような塩基と溶媒の
存在下で、反応性と選択性に優れたカルボアニリドとニ
トロベンゼンとを反応させるが、このとき、この反応中
に反応性と選択性に優れたカルボアニリドを再生させる
ための方法として、アニリンを添加する方法を採用す
る。
【0050】アニリンの添加量は、カルボアニリドに対
してモル比率で1〜20程度、好ましくはカルボアニリド
に対して2〜10モル比程度である。
【0051】塩基の存在下でアニリンを添加すると、自
己縮合反応やニトロベンゼンとの反応によってアゾベン
ゼンが副産物として生成するが、このアゾベンゼンは、
その後の工程における4-ADPAを製造するための水素化反
応のときに容易にアニリンに分解されて再使用可能とな
るため、問題にはならない。
【0052】カルボアニリドと反応させるニトロベンゼ
ンの量は、モル比率で0.5〜20程度とするのが好まし
い。ニトロベンゼンの量が多ければ多いほど反応速度が
増大し、同一時間内に反応収率は高くなるが、ニトロベ
ンゼンの量が必要以上に多くなると、副産物のアゾキシ
ベンゼン(azoxybenzene)が生成してしまい4-NDPAの選
択率(4-NDPAの生成率)が低くなる。
【0053】アニリンとニトロベンゼンの使用モル比に
従い、生成物の4-NDPAと4-NODPAの選択性が異なる。即
ち、アニリンがニトロベンゼンに比べ過量であれば4-NO
DPAの選択率が増加し、ニトロベンゼンがアニリンに比
べ過量であれば、4-NDPAの選択率が増加するという傾向
がある。
【0054】[反応]反応温度は0℃〜150℃程度が適切で
あり、好ましくは50℃〜80℃である。ここで、反応温度
が低い場合には反応速度が遅くなるという短所があり、
反応温度が150℃以上である場合には副産物の生成が増
加して生成物である4-NDPA及び4-NODPAの収率が低下し
てしまうという問題がある。
【0055】反応溶液中で反応初期又は反応中に生成さ
れる水分を除去するために、真空蒸留を行ったり乾燥剤
を使用したりすることができる。
【0056】ここで、乾燥剤としては、無水炭酸カリウ
ム、無水硫酸ナトリウム、無水硫酸マグネシウム、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、水素化ナトリウム、モ
レキュラーシーブ(molecular sieve)等を用いること
ができる。
【0057】しかし、本発明は、反応中に生じる水分の
量に大きな影響は受けないため、乾燥剤を用いたり連続
蒸留等の別の工程を行ったりしなくてもよいが、乾燥剤
を用いたり連続蒸留を行ったりすれば収率をやや増加さ
せることができる。
【0058】反応雰囲気は、窒素又は酸素雰囲気とする
ことが好ましい。
【0059】窒素雰囲気で反応を行った場合にはアゾベ
ンゼン、アゾキシベンゼン等の副産物が生成されるが、
酸素及び空気雰囲気で反応を行った場合にはアゾキシベ
ンゼンの生成は抑制される傾向を示す。しかし、添加し
たアニリンにより生成されるアゾベンゼンは、次の工程
である4-ADPAを製造するときに水素化反応により容易に
アニリンに分解されて再利用できるので、反応雰囲気を
特に限定する必要はない。
【0060】
【実施例】本発明における反応物と生成物は、核磁気共
鳴(NMR)スペクトルとガスクロマトグラフィ−質量分
析検出器(GC-MSD)を用いた分析により確認した。ガス
クロマトグラフィを用いて定量分析値を確認するため
に、下記の表1に示す条件にて分析を行った。
【0061】
【表1】
【0062】各生成物を定量分析するため内部標準物質
としてピレン(pylene)を用い、分析前の生成物に対す
るガスクロマトグラフィ変数(factor)を面積比に適用
して最初に投与したカルボアニリドを基準として生成物
のモル比率(mole%)を換算した。
【0063】以下、本発明の実施例について説明する
が、本発明はこれらの実施例により限定されるものでは
ない。
【0064】
【実施例1】冷却器と撹拌器とを備えた100mlの三口フ
ラスコに、カルボアニリド1.0g(4.7mmole)、ニトロベ
ンゼン5.8g(47mmole)、アニリン4.4g(47mmole)、DM
SO 20mlを投入し、水酸化ナトリウム1.1g(28mmole)を
1時間おきに3回に分けて投入しながら、酸素雰囲気下
・80℃で7時間反応させた。
【0065】反応初期に内部標準物質としてピレン(py
rene)100mgを添加した(なお、これは以下の全ての実
施例について同様にした)。
【0066】反応溶液を酢酸エチルで抽出した後、ガス
クロマトグラフィーで分析した結果、最初に投与したカ
ルボアニリドを基準として4-NDPAが204 mole%, 4-NODP
Aが63mole%の収率で得られた。
【0067】
【実施例2】本実施例は、アニリンの量を変化させたと
きの4-NODPA及び4-NDPAの生成量の変化を観察するため
に行ったものである。
【0068】乾燥剤として炭酸カリウム3.2gが入れた冷
却器と撹拌器とが装着された100mlの三口フラスコに、
カルボアニリド1.0g(4.7mole)、ニトロベンゼン5.8g
(47mmole)、水酸化ナトリウム760g(10mmole)、DMSO
5mlを投入した後、アニリンの量を変化させながら酸素
雰囲気下・80℃で5時間反応させた。
【0069】反応溶液を酢酸エチルで抽出した後、ガス
クロマトグラフィーで分析し、以下の表2に示すような
結果を得た。
【0070】
【表2】
【0071】表2の結果から、アニリンの使用量に応じ
てアゾベンゼンが副産物として生成したことが確認でき
たが、このアゾベンゼンは後の工程で4-ADPAの製造のた
めの水素化反応時にアニリンに容易に分解されて再利用
が可能となるので、問題にならない。
【0072】
【比較例1】本比較例は、アニリンとニトロベンゼンだ
けを用いて4-NODPAと4-NDPAを生成する際に、これらの
生成量の変化を観察するために行ったものである。
【0073】前記実施例2においてカルボアニリドを使
用しないということ以外は同一とし、5時間反応させた
後、酢酸エチルで抽出し、ガスクロマトグラフィーで分
析し、以下の表3に示すような結果を得た。
【0074】
【表3】
【0075】表3の結果から、カルボアニリドを出発物
質として用いず、アニリンだけをニトロベンゼンと反応
させた場合には、生成物の収率が格段に低下することが
わかる。
【0076】
【実施例3】本実施例は、塩基の量を変化させたときの
4-NODPA及び4-NDPAの生成量の変化について実験したも
のである。
【0077】乾燥剤として炭酸カリウム3.2gが入れた冷
却器と撹拌器とが装着された100mlの三口フラスコに、
カルボアニリド1.0g(4.7mmole)、ニトロベンゼン5.8g
(47mmole)、アニリン4.4g(47mmole)、DMSO 5mlを投
入した後、水酸化ナトリウムの量を変化させながら酸素
雰囲気下・80℃で5時間反応させた。
【0078】反応溶液を酢酸エチルで抽出した後、ガス
クロマトグラフィーで分析し、以下の表4に示すような
結果を得た。
【0079】
【表4】
【0080】表4の結果から、塩基の使用量が増加する
に従って生成物の収率も徐々に向上することがわかる。
【0081】
【比較例2】本比較例は、アニリンとニトロベンゼンだ
けを用いて生成した4-NODPA及び4-NDPAの生成量の変化
について測定したものである。
【0082】実施例3においてカルボアニリドを使用し
ないということ以外は同一とし、5時間反応させた後酢
酸エチルで抽出し、ガスクロマトグラフィーで分析し、
以下の表5に示すような結果を得た。
【0083】
【表5】
【0084】
【実施例4】本実施例は、反応温度を変化させたときの
4-NODPA及び4-NDPAの生成量の変化について測定したも
のである。
【0085】乾燥剤として炭酸カリウム3.2gを入れた冷
却器と撹拌器とが装着された100mlの三口フラスコに、
カルボアニリド1.0g(4.7mmole)、ニトロベンゼン5.8g
(47mmole)、アニリン4.4g(47mmole)、水酸化ナトリ
ウム760mg(19mmole)、DMSO5mlを投入した後、酸素雰
囲気下で温度を変化させながら5時間反応させた。
【0086】反応溶液を酢酸エチルで抽出した後、ガス
クロマトグラフィーで分析し、以下の表6に示すような
結果を得た。
【0087】
【表6】
【0088】表6の結果から、反応温度が低くなるほど
反応速度が遅くなり、結果として収率が少し低下するこ
とがわかる。
【0089】
【実施例5】本実施例は、溶媒(DMSO)の添加量を変化
させたときの4-NODPA及び4-NDPAの生成量の変化につい
て測定したものである。
【0090】冷却器と撹拌器とが装着された100mlの三
口フラスコに、カルボアニリドを1.0g(4.7mmole)、ニ
トロベンゼン5.8g(47mmole)、アニリン4.4g(47mmol
e)、水酸化ナトリウム1.1g(28mmole、1時間間隔で3
回に分けて投入)、DMSOを投入した後、酸素雰囲気下・
80℃で5時間反応させた。
【0091】反応溶液を酢酸エチルで抽出した後、ガス
クロマトグラフィーで分析し、以下の表7に示すような
結果を得た。
【0092】
【表7】
【0093】表7の結果から、溶媒(DMSO)の添加量
は、生成物の選択率及び収率に多大な影響を与えること
がわかる。
【0094】
【実施例6】本実施例は、塩基の種類による4-NODPA及
び4-NDPAの生成量の変化について測定したものである。
【0095】冷却器と撹拌器とが装着された100mlの三
口フラスコに、カルボアニリドを1.0g (4.7mmole)、
ニトロベンゼン5.8g(47mmole)、アニリン4.4g(47mmo
le)、塩基(28mmole)、DMSO5mlを投入した後、酸素雰
囲気下・80℃で3時間反応させた。
【0096】反応溶液を酢酸エチルで抽出した後、ガス
クロマトグラフィーで分析し、以下の表8に示すような
結果を得た。
【0097】
【表8】
【0098】表8の結果から、塩基としては、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、水素化ナトリウムを用いる
と収率及び選択率が高いことが分かる。
【0099】
【実施例7】本実施例は、反応液に水を添加して4-NODP
Aと4-NDPAの生成量の変化を測定したものであり、反応
における水分の影響を確認するために行ったものであ
る。
【0100】冷却器と撹拌器とが装着された100mlの三
口フラスコに、カルボアニリド1.0g(4.7mmole)、ニト
ロベンゼン5.8g(47mmole)、アニリン4.4g(47mmol
e)、水酸化ナトリウム752mg(18.8mmole)、DMSO20ml
を投入し、外部から水を追加した後、酸素雰囲気下・80
℃で3時間反応させた。
【0101】反応溶液を酢酸エチルで抽出した後、ガス
クロマトグラフィーで分析し、以下の表9に示すような
結果を得た。
【0102】
【表9】
【0103】表9の結果から、水分は反応収率にほとん
ど影響を与えないことがわかる。
【0104】
【実施例8】本実施例は、溶媒の種類による4-NODPA及
び4-NDPAの生成量の変化について測定したものである。
【0105】冷却器と撹拌器とが装着された100mlの三
口フラスコに、カルボアニリド1.0g(4.7mmole)、ニト
ロベンゼン5.8g(47mmole)、アニリン4.4g(47mmol
e)、水酸化カリウム1.6g(28mmole)、溶媒10mlを投入
した後、大気中・0℃で、3時間反応させた。
【0106】反応溶液を酢酸エチルで抽出した後、ガス
クロマトグラフィーで分析し、以下の表10に示すよう
な結果を得た。
【0107】
【表10】
【0108】表10の結果から、本発明で使用するのに
一番好ましい溶媒はDMSOであり、その他、DMSOとDMF、N
MP、ジオキサン、THF、t-BuOHとをそれぞれ混合して使
用しても反応収率が高いことがわかる。
【0109】
【発明の効果】以上説明したように、本発明により出発
物質をアニリンの代わりに反応性と選択性に優れたアニ
リド(anilide)化合物を用いてこれをニトロベンゼン
と反応させながら、同時にアニリンを添加して反応性が
よいアニリド化合物を再生させて4-NDPAと4-NODPAを製
造した場合には、アニリンとニトロベンゼンだけを反応
させた場合よりも反応性が大きく、副産物のフェナジン
と2-NDPAの生成を著しく減少させ、塩素を含むような腐
食性廃水の発生を防止して反応器の腐食要因を除去する
ことができる利点がある。
【0110】従って、後の工程において容易に酸化防止
剤の中間体である4-アミノジフェニルアミンを製造でき
るという効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る4-NDPA及び4-NODPAを製造する方
法の概略を表す反応式を示す図である。
【符号の説明】
1 カルボアニリド 2 中間体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ウォン ジェオン−イム 大韓民国 タエジョン−シ ユスン−グ シンスン−ドン ダエリムデューレア パート 105―1002号 (72)発明者 フゥアン クム−ウィ 大韓民国 タエジョン−シ ユスン−グ シンスン−ドン ダエリムデューレア パート 102―402号 (56)参考文献 特開 平8−59571(JP,A) 米国特許5117063(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C CASREACT(STN)

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 適切な塩基及び溶媒の存在下でカルボア
    ニリドとニトロベンゼンとを反応させ、ここにアニリン
    を添加して4-ニトロジフェニルアミン及び4-ニトロソジ
    フェニルアミンを製造する方法。
  2. 【請求項2】 前記塩基として、アルカリ金属、水素化
    アルカリ金属、水酸化アルカリ金属及びアルカリ金属ア
    ルコキシドからなる群から選択された無機塩基類又は有
    機塩基類を使用することを特徴とする請求項1に記載の
    4-ニトロジフェニルアミン及び4-ニトロソジフェニルア
    ミンの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記無機塩基類として、水酸化ナトリウ
    ム、水素化ナトリウム、水酸化カリウム、t-ブトキシカ
    リウム、水酸化カルシウム及び水素化カルシウムの中か
    ら選択された一種類の塩基又は二種類以上の混合物から
    なる塩基を使用することを特徴とする請求項2に記載の
    4-ニトロジフェニルアミン及び4-ニトロソジフェニルア
    ミンの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記無機塩基類と共に相転移触媒として
    のクラウンエーテルを使用することを特徴とする請求項
    2又は3に記載の4-ニトロジフェニルアミン及び4-ニト
    ロソジフェニルアミンの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記有機塩基類として、テトラアルキル
    アンモニウムヒドロキシドを使用することを特徴とする
    請求項2に記載の4-ニトロジフェニルアミン及び4-ニト
    ロソジフェニルアミンの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記溶媒として、ジメチルスルホキシ
    N-メチル-2-ピロリドン、ニトロベンゼン及びアニ
    リンよりなる群から選択された一種類の溶媒又はこの群
    の中から選択された溶媒(但し、ジメチルスルホキシド
    を除く)とジメチルスルホキシドとの混合物からなる溶
    媒を使用することを特徴とする請求項1に記載の4-ニト
    ロジフェニルアミン及び4-ニトロソジフェニルアミンの
    製造方法。
  7. 【請求項7】 前記溶媒として、ジメチルスルホキシド
    を単独で使用するか、ジメチルスルホキシドと、ジメチ
    ルホルムアミド、N-メチル-2-ピロリドン、t-ブチルア
    ルコール、ジオキサン、テトラヒドロフランからなる群
    から選択された極性有機溶媒と、を混合して使用するこ
    とを特徴とする請求項6に記載の4-ニトロジフェニルア
    ミン及び4-ニトロソジフェニルアミンの製造方法。
  8. 【請求項8】 無水炭酸カリウム、無水硫酸ナトリウ
    ム、無水硫酸マグネシウム、水酸化ナトリウム、水酸化
    カリウム、水素化ナトリウム及びモレキュラーシーブよ
    りなる群から選択された一種類以上の乾燥剤を添加する
    ことを特徴とする請求項1に記載の4-ニトロジフェニル
    アミン及び4-ニトロソジフェニルアミンの製造方法。
  9. 【請求項9】 アニリンをカルボアニリドの使用モル数
    に対して1から20倍程度となるように使用することを特
    徴とする請求項1に記載の4-ニトロジフェニルアミ及び
    4-ニトロソジフェニルアミンの製造方法。
  10. 【請求項10】 反応温度が0℃から150℃であることを
    特徴とする請求項1に記載の4-ニトロジフェニルアミン
    及び4-ニトロソジフェニルアミンの製造方法。
  11. 【請求項11】 4-ニトロジフェニルアミン及び4-ニト
    ロソジフェニルアミンを生成されると共にカルボアニリ
    ドが再生されることを特徴とする請求項1に記載の4-ニ
    トロジフェニルアミン及び4-ニトロソジフェニルアミン
    の製造方法。
  12. 【請求項12】 反応が窒素、酸素又は空気の雰囲気下
    で行われることを特徴とする請求項1に記載の4-ニトロ
    ジフェニルアミン及び4-ニトロソジフェニルアミンの製
    造方法。
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