JP3262982B2 - 電気音響変換器 - Google Patents

電気音響変換器

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JP3262982B2
JP3262982B2 JP02157196A JP2157196A JP3262982B2 JP 3262982 B2 JP3262982 B2 JP 3262982B2 JP 02157196 A JP02157196 A JP 02157196A JP 2157196 A JP2157196 A JP 2157196A JP 3262982 B2 JP3262982 B2 JP 3262982B2
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    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R13/00Transducers having an acoustic diaphragm of magnetisable material directly co-acting with electromagnet
    • H04R13/02Telephone receivers

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気信号を音響振動に
変換する電気音響変換器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電気音響変換器は、図20及び図
21に示すように、振動板100の前面側に共鳴室10
2が形成され、この共鳴室102を形成する外装ケース
104には放音部106が形成されている。この放音部
106には、共鳴室102を外気に開放する放音孔10
8が形成されている。振動板100は、磁性体で形成さ
れており、その背面部に設置された支持手段を兼ねる円
筒形を成すマグネット110によって支持されている。
また、振動板100の背面中央部には、磁気駆動部12
0が設置されている。この磁気駆動部120は、電気信
号を磁気振動に変換することにより、振動板100に機
械的な振動を生じさせるものであり、鉄芯122がマグ
ネット110と閉磁路を成すベース123に取り付けら
れ、この鉄芯122にはコイル124が巻回されてい
る。そして、コイル124の端部は、ベース123に絶
縁されて立設されたリード端子126、128に個別に
接続されている。リード端子126、128には、入力
信号として電気信号が加えられる。
【0003】図22は、図20に示した電気音響変換器
の音圧の周波数特性(全体)、図23はその電流の周波
数特性(全体)、図24はその音圧の最大周波数近傍特
性、図25は音圧最大周波数近傍の電流特性を示してい
る。図24において、800Hzの近傍部Dには、チャ
タリングを示す波形変化は生じていない。また、図26
は、図21に示した電気音響変換器の音圧の周波数特性
(全体)、図27はその電流の周波数特性(全体)であ
る。図26において、E部は、比較的平坦な圧力変化を
示している。
【0004】そして、図20に示す電気音響変換器の例
では、振動板100の中心軸O上に放音孔108が形成
されているが、その形成位置は、放音機能上、変更可能
である。近年、このような電気音響変換器を用いる携帯
電話機等の電子機器においては、小型、偏平化等の要請
等によって多様な設置箇所、即ち、放音すべき位置に対
応するため、放音孔108の位置を変更せざるを得ない
場合がある。
【0005】そこで、このような要請に応えるために、
変則的な位置に放音孔108が形成される電気音響変換
器が提案されている。図28及び図29に示す電気音響
変換器は、放音孔108を外装ケース104の側面側に
形成した電気音響変換器、図30は放音孔108を外装
ケース104の側壁面側に形成した電気音響変換器を示
している。このような放音孔108の位置設定は一例で
あり、外装ケース104の角部側に放音孔108を形成
することもあり得る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、振動板10
0の中心軸Oから変位した位置に放音孔108を形成し
た電気音響変換器においては、放音孔108が振動板1
00の中心軸Oからずれていても、共鳴室102の共振
周波数は、放音孔108の径と長さにより調整すること
ができる。しかしながら、振動板100の振動と放音孔
108の関係が希薄になり、その結果、放音孔108に
よる空気制動が低下するため、振動板100の振動中心
oに放音孔108を備えた電気音響変換器とは異なった
音響特性を呈するようになる。電気音響変換器は、小型
化とともに大出力化、広帯域化及び高音質化が求められ
る傾向にあり、このような要請に応えるためには、共鳴
室102による音響負荷を振動系の振動増大時の空気制
動要素として活用することが行われている。
【0007】図29及び図30に示す電気音響変換器に
おいて、振動振幅を増大させると、音圧の周波数特性が
先鋭になったり、振動板100の周辺部の支持部でチャ
タリングを起こすことがある。図31は、図29に示す
電気音響変換器の音圧の周波数特性(全体)、図32は
その電流の周波数特性(全体)である。図31におい
て、F部分は、音圧特性の先鋭化を示している。また、
図33は、図30に示す電気音響変換器の音圧の周波数
特性(全体)、図34はその電流の周波数特性、図35
はその最大周波数近傍特性、図36はその音圧最大周波
数近傍の電流特性である。図35において、800Hz
の近傍部G、即ち、振幅最大時、振動板100の周辺部
でチャタリングが生じていることを示している。このよ
うな現象を回避するには、振動板100の条件も無視す
ることができない。振動板100の径に比較し、その板
厚を薄くすると、チャタリングや分割振動により高次高
調波が増大し易くなることは否めない。
【0008】このような現象及びその対策については、
例えば、実公昭56−52719号に開示されており、
この例では、共鳴室内に音響抵抗を増大させる対策が施
されている。このような対策は、上記現象を抑制する効
果があると考えられるが、共鳴室の容積を減少させて共
鳴効果を減退させるおそれがある。
【0009】そこで、本発明は、共鳴室に共鳴に必要な
空間及び容積を確保しつつ、振動系に効率良く空気制動
を付与することにより、共鳴効果を維持したまま不要な
振動現象を抑制した電気音響変換器を提供することを目
的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の電気音響変換器
は、図1ないし図9に例示するように、外装ケース
(2)により形成されて振動板(38)の振動に共鳴す
る共鳴室(50)と、前記外装ケースの内壁面に前記振
動板に向かって突設され、前記振動板の中心軸を包囲す
る筒体からなる空気制動手段(円筒状リブ56)と、
記振動板の前記中心軸より変位した位置でかつ前記空気
制動手段で包囲される空間内に形成され、前記共鳴室を
外気に開放させる放音孔(54)とを備え、前記空気制
動手段で包囲された前記空間内の空気が前記振動板の上
方への移動によって圧縮され、その反作用として前記振
動板の振動に制動を加えることを特徴とする。即ち、振
動板が上方に移動すると、空気制動手段で包囲された空
間内の空気が圧縮される結果、その反作用として振動板
の振動が制動を受けることになる。このため、共鳴室の
内部に空気制動手段が設けられ、この空気制動手段で包
囲される範囲を振動板の中心軸上より変位させた放音孔
側まで延長したので、空気制動効果とともに、リブ内の
音圧を変位している放音孔側に導いて外部に放出させる
ことができ、放音孔を振動板の中心軸上より変位させた
ことによる空気制動の低下を補償することができる
【0011】
【0012】
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示した実施
形態を参照して詳細に説明する。
【0014】図1及び図2は、本発明の電気音響変換器
の第1実施形態を示している。合成樹脂等で形成された
外装ケース2は、例えば円筒体を成し、一方を開口部
4、他方に天井面部6を備えている。この外装ケース2
の内部には、段部8を設けて第1の径大部10、この径
大部10には、傾斜段部12を設けて第2の径大部14
が形成されている。
【0015】径大部14側には、鉄等の磁性材料で形成
された円板状を成すベース部16が取り付けられ、この
ベース部16の中央には鉄芯18の径小部20が圧入、
加締め等の手段で固定されている。即ち、鉄芯18とベ
ース部16とは機械的及び磁気的に結合している。そし
て、鉄芯18には合成樹脂等の絶縁材料で形成されたコ
イルボビン22が装着されており、このコイルボビン2
2にはコイル24が巻回されている。コイルボビン22
の一方のフランジ26の下面側に突出している一対の端
子保持部28には、棒状を成す正負側のリード端子3
0、32がコイルボビン22とリード端子30、32と
のインサート成形等によって固定されている。そして、
各端子保持部28はベース部16に形成した透孔に貫通
させ、ベース部16の背面側にリード端子30、32が
突出している。各リード端子30、32の基端部側には
コイル24の端部が半田付け等の固定手段によって固定
されるとともに電気的に接続されている。ベース部16
は、外装ケース2の開口部4の内側に嵌め込まれている
とともに、絶縁性接着剤34により固着されている。
【0016】また、ベース部16の上面部と外装ケース
2の段部8との間には、円環状を成すマグネット36が
コイルボビン22を包囲して設置されている。このマグ
ネット36は、振動板38を載置する支持手段としても
機能しており、そのための手段として支持段部40が形
成されているとともに、振動板38の背面側の振動空間
を確保するための凹部42が形成されている。支持段部
40には、磁性板からなる振動板38の縁部が載置さ
れ、振動板38は鉄芯18の頂部との間にギャップ44
が設けられて水平に支持されている。振動板38の中心
部には、振動板38の振動質量を高めるための磁片46
が取り付けられている。したがって、マグネット36、
ベース部16、鉄芯18及び振動板38は、単一の閉磁
路を構成しており、振動板38は、マグネット36の磁
力に引き付けられて保持されている。また、ベース部1
6、コイル24、鉄芯18及びマグネット36は、リー
ド端子30、32間に交流電流を流すことにより、振動
板38に磁気振動を生じさせる磁気駆動部48を構成し
ている。
【0017】そして、振動板38の上面部側には、外装
ケース2によって共鳴室50が形成されている。この共
鳴室50は、振動板38の振動に共鳴する空間であっ
て、振動媒体は共鳴室50内の空気である。振動板38
は固有振動周波数を有するのに対し、共鳴室50はその
内容積及び形状等によって決定される固有振動周波数を
持っている。
【0018】この実施形態の共鳴室50には、振動板3
8の中心軸Oより変位した位置に放音部52が形成さ
れ、この放音部52には、共鳴室50を外気に開放する
放音孔54が形成されている。このように振動板38の
中心軸より変位した位置に放音孔52を形成したことに
対し、振動板38の中心軸に向かう外装ケース2の天井
面には、振動板38の振動に対する空気制動低下を補償
する空気制動手段である筒体として円筒状リブ56が形
成されている。この円筒状リブ56は、従前の放音筒と
等価的な形態を成し、従前の放音筒と異なる点は外気に
開放される透孔を形成していない点である。即ち、円筒
状リブ56で包囲された空間部58は、振動板38の中
心部に対向する閉空間を成している。
【0019】以上の構成において、動作を説明する。リ
ード端子30、32に連続した矩形パルス列電流や正弦
波交流等の振動電流を流すと、その周波数に応じてコイ
ル24には交番磁界が発生する。この交番磁界は、ギャ
ップ44を通して磁片46を持つ振動板38に作用す
る。磁性板である振動板38には、マグネット36によ
る静磁界が作用しているが、この交番磁界が作用する
と、交番磁界と一方向性の磁力との相互作用により吸引
及び反発を生じ、振動板38は上下に振動する。この振
動形態は、振動板38の中心が最も振幅が大きく、その
周縁部に向かって振幅が小さくなる。振動板38は薄い
磁性板であるから、この振動姿態は膜の振動として捉え
ることができる。これに対し、共鳴室50の空気は、流
体であって、厳密には粘性を呈する。このような条件下
における振動板38の振動及び共鳴室50の共鳴動作を
見るとき、振動板38の中心部の音圧が最も高く、その
周縁側に小さくなることは明らかであって、この実施形
態のように、振動板38の中心部から周縁部側に放音部
52を変位させた場合、その空気制動効果は、振動板3
8の中心軸Oに放音部を形成していた従来の場合に比較
して低下することは否めない。
【0020】そこで、振動板38の中心軸O上には、空
気制動手段として円筒状リブ56が形成されており、こ
の円筒状リブ56で包囲された空間58の空気は振動板
38の最大振幅部分、即ち、最大音圧部分に対して空気
制動(エアダンパ)として機能する。即ち、振動板38
が上方に移動すると、円筒状リブ56内の空気が圧縮さ
れることになり、その反作用として振動板38の振動に
制動が加えられる。このような制動効果は、振動板38
の振動振幅が大きい程、即ち、振動板38の周縁部にチ
ャタリングを生じさせるような過大な振幅時に高くな
り、小振幅時には低下する。放音部52の形成位置によ
る空気制動の低下は円筒状リブ56による空気制動効果
によって補償されるのである。また、このような空気制
動効果は、振幅が過大な周波数帯域に作用するので、周
波数特性の偏り、即ち、音圧特性の先鋭化を抑制でき、
音圧特性の平坦化が期待できる。
【0021】そして、このような円筒状リブ56の形成
は、外部に放音をしないものの、空気制動機能としては
従来の放音部の気体粘性による音響抵抗と等価的に機能
している。即ち、この円筒状リブ56の形成により、従
来の放音部が備えていた放音効果と空気制動効果の内、
空気制動効果のみを達成し、外部への放音効果は中心部
より変位した放音部52及び放音孔54で達成すること
としたものである。したがって、このような空気制動手
段を別に設置したことにより、放音のみを行う放音孔5
4の形成位置の自由度が高められることになる。
【0022】次に、図3及び図4は、本発明の電気音響
変換器の第2実施形態を示している。この実施形態の電
気音響変換器は、外装ケース2の壁部に肉厚部60が形
成され、この肉厚部60に振動板38の中心軸Oと直交
方向に放音孔54を形成し、振動板38の中心軸部に
は、第1実施形態と同様に空気制動手段としての円筒状
リブ56を形成したものである。このように放音孔54
を形成しても、第1実施形態である電気音響変換器と同
様の効果が期待できる。
【0023】次に、図5及び図6は、本発明の電気音響
変換器の第3実施形態を示している。この実施形態の電
気音響変換器は、第1実施形態の円筒状リブ56を放音
部52側に延長させて放音部52と合体させたものであ
る。詳述すれば、振動板38の中心軸を包囲する長円筒
を成す円筒状リブ56を形成し、放音孔54を振動板3
8の中心軸Oより変位した位置に設定したものである。
【0024】このような長円状を成す円筒状リブ56を
中心軸から変位した放音孔54側に形成しても、リブが
導波路として機能し、中心軸上の圧力を放音孔へ伝える
ため、第1実施形態の電気音響変換器と同様に放音孔5
4の位置的な変位による空気制動効果の低下を補償する
ことができ、放音孔54の位置的な自由度を向上させる
ことができるとともに、第1実施形態のように二つの筒
体を突出させる必要がない点で外装ケース2の加工性を
高めることができる。
【0025】次に、図7及び図8は、本発明の電気音響
変換器の第4実施形態を示している。この実施形態の電
気音響変換器は、外装ケース2の壁部に肉厚部60が形
成され、この肉厚部54に振動板38の中心軸Oと直交
方向に放音孔54を形成したものであり、この放音孔5
4に対応して第3実施形態の電気音響変換器と同様に長
円状を成す円筒状リブ56を振動板38の中心軸部及び
放音孔54を包囲する範囲に形成したものである。この
ように形成しても、第3実施形態の電気音響変換器と同
様の効果が期待できる。
【0026】次に、図9は、本発明の電気音響変換器の
第5実施形態を示している。この電気音響変換器では、
外装ケース2を蓋部2Aと円筒状を成す胴部2Bとに分
離して形成して偏平化し、胴部2Bの内壁部に支持段部
62を形成して振動板38の縁部を載せて振動板38を
支持させ、胴部2Bの内部に円環状を成すマグネット3
6を設置したものである。そして、蓋部2Aには、振動
板38の中心軸Oより変位した位置に放音孔54が形成
され、中心軸Oを包囲する範囲に円筒状リブ56が形成
されている。また、この実施形態の場合、ベース部16
の背面部には基板64が設置され、この基板64にリー
ド端子30、32が取り付けられている。
【0027】このように、マグネット36と外装ケース
2の胴部2Bとマグネット36を別部材で構成し、蓋部
2Aには放音筒を形成することなく、放音孔54のみを
形成した形態の電気音響変換器においても、振動板38
の中心軸上に空気制動手段である円筒状リブ56を形成
しても、前記実施形態と同様の効果が期待できる。
【0028】なお、実施形態では、空気制動手段として
円筒状リブ56を形成した電気音響変換器について説明
したが、空気制動手段の外形的な形態は円筒状に限定さ
れるものではなく、角筒状等、円筒又は長円筒等以外の
形態でもよい。
【0029】次に、本発明の電気音響変換器における特
性について説明する。
【0030】各特性は、一定温度(例えば20°C)に
おいて、電圧をパラメータ(1V、3V、5V、7V)
としたパルス電圧の周波数を連続的に変更し、電気音響
変換器が発生する音響を音圧計で測定し、電圧のパラメ
ータを変更することにより(例えば、4V、5V、6
V)、電流値を測定したものである。
【0031】図10は、図3に示した電気音響変換器の
音圧の周波数特性、図11はその電流の周波数特性、図
12はその音圧の最大周波数近傍特性、図13は音圧最
大周波数近傍の電流特性である。図12において、A部
分の特性がなだらかなとなり、チャタリングの発生はな
い。図14は、図7に示した電気音響変換器の音圧の周
波数特性、図15はその電流の周波数特性、図16はそ
の音圧の最大周波数近傍特性、図17は音圧最大周波数
近傍の電流特性を示している。図16において、B部分
の特性はなだらかとなっており、チャタリングの発生は
皆無である。図18は、図9に示した電気音響変換器の
音圧の周波数特性(全体)、図19はその電流の周波数
特性(全体)である。図18において、C部の特性はピ
ークの抑制が図られている。
【0032】このような結果から明らかなように、電気
音響変換器において、振動板38の中心軸Oから変位さ
せて放音部52及び放音孔54を形成しても、円筒状リ
ブ56を形成することによって空気制動効果が得られる
ため、振動板38の中心軸Oに放音部106及び放音孔
108を形成した場合と同様の音圧特性が得られ、空気
制動効果が補償される。特に、図30に示す電気音響変
換器についての特性(図35)から明らかなように、単
に、放音孔108を振動板100の中心軸Oより変位さ
せた場合には、チャタリングによる異常振動が生じるの
に対し、上記実施形態における電気音響変換器ではその
ような不都合は生じない。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載さ
れた本発明によれば、次のような効果が得られる。 a.振動板の上方移動の際、空気制動手段で包囲された
空間内の空気を圧縮させ、その反作用として振動板の振
動を制動できるので、空気制動の低下を補償でき、振動
板の中心軸上から放音孔を変位させた場合にも空気制動
の低下を来すことがなく、空気制動手段の包囲された空
間内で放音孔の位置を自由に設定することができる。 b.振動板の振幅に比例して空気制動効果を高めること
ができるので、過大振幅動作や共振現象を抑制でき、音
圧急変時のうなり音や変調音等の異常音の発生を抑制で
きる。 c.特定振幅以上に対して空気制動を加えることができ
るので、音圧の周波数特性の平坦化を図ることができ
る。d.空気制動手段で包囲された空間内に放音孔を形成し
たので、共鳴室の効果を低下させることなく、振動板の
中心軸上から放音孔を変位させた場合の空気制動の低下
を補償することができる。
【0034】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電気音響変換器の第1実施形態を示す
縦断面図である。
【図2】図1に示した電気音響変換器のII−II線断面図
である。
【図3】本発明の電気音響変換器の第2実施形態を示す
縦断面図である。
【図4】図3に示した電気音響変換器のIV−IV線断面図
である。
【図5】本発明の電気音響変換器の第3実施形態を示す
縦断面図である。
【図6】図5に示した電気音響変換器のVI−VI線断面図
である。
【図7】本発明の電気音響変換器の第4実施形態を示す
縦断面図である。
【図8】図7に示した電気音響変換器のVIII−VIII線断
面図である。
【図9】本発明の電気音響変換器の第5実施形態を示す
縦断面図である。
【図10】図3に示す電気音響変換器の音圧の周波数特
性(全体)を示す図である。
【図11】図3に示す電気音響変換器の電流の周波数特
性(全体)を示す図である。
【図12】図3に示す電気音響変換器の最大周波数近傍
特性を示す図である。
【図13】図3に示す電気音響変換器の音圧最大周波数
近傍の電流特性を示す図である。
【図14】図7に示す電気音響変換器の音圧の周波数特
性(全体)を示す図である。
【図15】図7に示す電気音響変換器の電流の周波数特
性(全体)を示す図である。
【図16】図7に示す電気音響変換器の最大周波数近傍
特性を示す図である。
【図17】図7に示す電気音響変換器の音圧最大周波数
近傍の電流特性を示す図である。
【図18】図9に示す電気音響変換器の音圧の周波数特
性(全体)を示す図である。
【図19】図9に示す電気音響変換器の電流の周波数特
性(全体)を示す図である。
【図20】従来の電気音響変換器を示す縦断面図であ
る。
【図21】従来の電気音響変換器を示す縦断面図であ
る。
【図22】図20に示す電気音響変換器の音圧の周波数
特性(全体)を示す図である。
【図23】図20に示す電気音響変換器の電流の周波数
特性(全体)を示す図である。
【図24】図20に示す電気音響変換器の最大周波数近
傍特性を示す図である。
【図25】図20に示す電気音響変換器の音圧最大周波
数近傍の電流特性を示す図である。
【図26】図21に示す電気音響変換器の音圧の周波数
特性(全体)を示す図である。
【図27】図21に示す電気音響変換器の電流の周波数
特性(全体)を示す図である。
【図28】従来の電気音響変換器を示す縦断面図であ
る。
【図29】従来の電気音響変換器を示す縦断面図であ
る。
【図30】従来の電気音響変換器を示す縦断面図であ
る。
【図31】図29に示す電気音響変換器の音圧の周波数
特性(全体)を示す図である。
【図32】図29に示す電気音響変換器の電流の周波数
特性(全体)を示す図である。
【図33】図30に示す電気音響変換器の音圧の周波数
特性(全体)を示す図である。
【図34】図30に示す電気音響変換器の電流の周波数
特性(全体)を示す図である。
【図35】図30に示す電気音響変換器の最大周波数近
傍特性を示す図である。
【図36】図30に示す電気音響変換器の音圧最大周波
数近傍の電流特性を示す図である。
【符号の説明】
38 振動板 50 共鳴室 52 放音部 54 放音孔 56 円筒状リブ(空気制動手段)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外装ケースにより形成されて振動板の振
    動に共鳴する共鳴室と、 記外装ケースの内壁面に前記振動板に向かって突設さ
    れ、前記振動板の中心軸を包囲する筒体からなる空気制
    動手段と、前記振動板の前記中心軸より変位した位置でかつ前記空
    気制動手段で包囲される空間内に形成され、前記共鳴室
    を外気に開放させる放音孔と、 を備え、前記空気制動手段で包囲された前記空間内の空
    気が前記振動板の上方への移動によって圧縮され、その
    反作用として前記振動板の振動に制動を加えることを特
    徴とする電気音響変換器。
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