JP3261627B2 - 画像形成装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、複数組の原稿を予約に
よってコピーすることの出来る機能を備えた画像形成装
置に関する。

【０００２】

【従来の技術】待ち時間を解消する目的から、原稿を前
もって装置にセットして置いて装置が不使用状態になっ
た時、自動的に原稿の給送を開始して、その画像のコピ
ーを行ういわゆる予約によるコピーモードの機能を備え
た画像形成装置の出現が望まれている。

【０００３】このような予約モードによるコピーの場
合、原稿は特定した容器に収めてセットされ、またその
画像を記録した記録紙もまた専用の容器に収容されて、
通常のコピーによる原稿や記録紙と混同しないよう区別
して取扱われることが必要である。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従って予約する原稿が
複数組である場合、前記の各容器も数多く必要とされ、
そのため原稿や記録紙の給排紙路が多岐にわたって搬送
面が複雑化し円滑な給排紙がむつかしくなる傾向があ
る。

【０００５】本発明はこの点を解決して改良した結果、
前記の各容器のレイアウトを改良することにより多数の
容器に対しても原稿や記録紙を搬送トラブルを起すこと
なく円滑かつ確実に給排紙することの出来る画像形成装
置の提供を目的としたものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的は、原稿の予約
機能を備える画像形成装置において、前記原稿を収納す
る複数の原稿カセットと、前記原稿の画像を記録した記
録紙を収納する複数のコピー紙容器と、を有しており、
前記原稿カセットは、前記コピー紙容器と１つづつ対と
なるように隣接して設けられ、画像読取部へ給送前の前
記原稿を収納しておく送出部と、該送出部から送出され
前記画像読取部で読取終了後に返送される前記原稿を収
納する再入部と、を有し、前記送出部から給送された原
稿は同一の原稿カセットの再入部に収納されることを特
徴とする画像形成装置によって達成される。

【０００７】

【実施例】本発明の画像形成装置を図１ないし図６によ
って説明する。

【０００８】前記装置は、通常の操作による通常モード
と共に、原稿を前もってセットして置くことによりコピ
ーの時期を予約することの出来るいわゆる予約モードの
コピーを行うことの出来る画像形成装置であって、装置
本体Ｉと予約原稿を収納しさらに画像を記録した記録紙
の収納も可能な予約原稿収納部IIとから形成される。

【０００９】前記装置本体Ｉは、画像読取部Ａとレーザ
書込み系ユニットＢと画像形成部Ｃさらに記録紙の給紙
部Ｄとから成り、画像形成部Ｃの感光体上に単色のトナ
ー像を重ね合せることによってカラーのトナー像を形成
し、これを記録紙上に転写してカラー画像を得る形式の
カラー画像形成装置であってその構成は次のようになっ
ている。

【００１０】前記画像読取部Ａはその上部に自動原稿給
紙部Ｅを設けていて、前記の予約原稿収納部IIより搬出
されてスタッカ上に積層された原稿Ｄ′は自動的に画像
読取部Ａへと給紙される。

【００１１】自動原稿給紙部Ｅにおける１および２は原
稿Ｄ′の搬出ベルトおよび搬送ベルトであって、前記給
紙部Ｅのスタッカ上に積層された原稿Ｄ′は、前記搬出
ベルト１のもつ吸着作用により最下層のものから１枚づ
つ搬出し、前記搬送ベルト２を介して画像読取部Ａのプ
ラテンガラス３上に搬送され、図示しない位置規制部材
に当接して停止される。

【００１２】４Ａ，４Ｂおよび４Ｃは画像読取部Ａを構
成する露光走査の光学系であって、露光ランプ４Ａを一
体とするミラー４Ｂの水平方向への移動と、その1/2の
速度をもって追従する一対のミラー４Ｃとによる露光走
査により、原稿Ｄ′の画像は結像レンズ４Ｄを介してカ
ラーＣＣＤ４Ｅ上にカラーの原稿画像として受光され
る。

【００１３】前記カラーＣＣＤ４Ｅに受光された原稿
Ｄ′のカラー画像は、画像処理部において各単色の画像
データに変換されて一旦画像メモリに格納される。

【００１４】次いで前記の画像データは記録時に順次各
単色毎の色信号として取出されて前記のレーザ書込み系
ユニットＢに入力される。

【００１５】すなわち前記の画像読取部Ａから出力され
る色信号が前記レーザ書込み系ユニットＢに入力される
と、レーザ書込み系ユニットＢにおいては半導体レーザ
（図示せず）で発生されたレーザビームは駆動モータ５
Ａにより回転されるポリゴンミラー５Ｂにより回転走査
され、ｆθレンズ５Ｃを経てミラー５Ｄにより光路を曲
げられて前記の画像形成部Ｃへと入力される。

【００１６】画像形成部Ｃにおける６は矢示方向に駆動
回転される感光体ドラム、７は帯電器、８Ａないし８Ｄ
はそれぞれ特定色のトナーを収容する各現像器、さらに
９はクリーニング装置である。

【００１７】前記の各現像器８Ａ，８Ｂ，８Ｃおよび８
Ｄは感光体ドラム６の周面に並列配置されていて、例え
ばイエロー、マゼンタ、シアン、黒色の各トナーを収容
するもので、感光体ドラム６の周面と所定の間隙を保つ
現像スリーブをそれぞれ備え、感光体ドラム６上の潜像
を非接触の反転現像により顕像化する。

【００１８】また前記のクリーニング装置９のブレード
９Ａは、画像の形成中には感光体ドラム６の周面より離
間した位置に保たれ、トナー像の転写後のクリーニング
時にのみ図示の如く感光体ドラム６の周面に圧接され
る。

【００１９】前記の画像形成部Ｃと給紙部Ｄにおける画
像の形成と記録のプロセスは次のようにして行われる。

【００２０】前記レーザ書込み系ユニットＢによるレー
ザビームの回転走査が開始されると、一方では走査が開
始されるとビームがインデックスセンサによって検知さ
れ、第１の色信号によるビームの変調が開始され、変調
されたビームが前記感光体ドラム６の周面上を走査す
る。従ってレーザビームによる主走査と感光体ドラム６
の搬送による副走査により感光体ドラム６の周面上に第
１の色に対応する潜像が形成されて行く。この潜像は現
像手段の内イエロー（Ｙ）のトナー（顕像媒体）の装填
された現像器８Ａにより非接触の状態で反転現像され
て、ドラム表面にトナー像が形成される。得られたトナ
ー像はドラム面に保持されたまま感光体ドラム６の周面
より引き離されている清掃手段たるクリーニング装置９
の下を通過して、つぎのコピーサイクルに入る。

【００２１】即ち、前記感光体ドラム６は前記帯電器７
により再び帯電され、次いで信号処理部から出力された
第２の色信号が前記書込み系ユニットＢに入力され、前
述した第１の色信号の場合と同様にしてドラム表面への
書込みが行われ潜像が形成されている。潜像は第２の色
としてマゼンタ（Ｍ）のトナーを装填した現像器８Ｂに
よって非接触の状態で反転現像される。

【００２２】このマゼンタ（Ｍ）のトナー像はすでに形
成されている前述のイエロー（Ｙ）のトナー像の存在下
に形成される。

【００２３】８Ｃはシアン（Ｃ）のトナーを有する現像
器で、信号処理部で発生される制御信号に基づいてドラ
ム表面にシアン（Ｃ）のトナー像を形成する。

【００２４】さらに８Ｄは黒色のトナーを有する現像器
にあって、同様の処理によりドラム表面に黒色のトナー
像を重ね合せて形成する。これ等各現像器８Ａ，８Ｂ，
８Ｃおよび８Ｄの各スリーブには直流或いはさらに交流
バイアスが印加され、顕像手段である１成分あるいは２
成分現像剤によるジャンピング現像が行われ、基体が接
地された感光体ドラム６には非接触で反転現像が行われ
るようになっている。

【００２５】かくして形成されたカラーのトナー像は、
給紙部Ｄに装填した給紙カセットＣ１もしくはＣ２から
搬出ローラ11Ａあるいは11Ｂにより搬出され、さらに搬
送ローラ12およびタイミングローラ13を介して給紙され
る何れかの記録紙に対し転写器14によって転写される。

【００２６】画像を転写した記録紙は分離器15において
ドラム周面より分離して搬送ベルト16により定着装置17
に送られ、トナーを溶着したのち排紙ローラ18を介して
Ｙ方向から装置本体Ｉの外部に搬送され前記の予約原稿
収納部IIに排出される。

【００２７】一方、記録紙を分離した感光体ドラム６、
前記クリーニング装置９のブレード９Ａの圧接を受けて
残留トナーを除去・清掃したのち再び帯電器７により帯
電されて次なる画像の形成サイクルに入る。

【００２８】装置本体Ｉに併設される前記の予約原稿収
納部IIは、原稿およびその画像を記録した記録紙を収め
る各収納部であって、その原稿の収納部に該当する複数
の原稿カセット100から原稿Ｄ′の給紙を受けて画像の
読取りを行い、読取りを終了した原稿Ｄ′を再び前記の
原稿カセット100へと返送して収納し、さらにその画像
を記録した記録紙を同じく記録紙の収納部に該当する複
数のコピー紙容器150に排出して収容するようになって
いる。

【００２９】前記原稿カセット100は図５に示す如く原
稿Ｄ′を前記の自動原稿給送部Ｅに給紙する送出部110
と、返送された原稿Ｄ′を収納する再入部120とに区分
されていて、図５（ｂ）に示すように蝶番Ｈにより開放
して原稿Ｄ′の出し入れをするようになっている。一方
前記コピー紙容器150は図６に示す如く画像を記録した
記録紙のみを収容する開放された容器である。

【００３０】前記送出部110は、原稿Ｄ′を内蔵する押
上げ板111上に載置して圧接ばね112の付勢により原稿
Ｄ′の最上面をさばき爪113に当接させて常に所定の高
さに保っている。

【００３１】前記の各原稿カセット100は予約原稿収納
部IIに格納されると、当該カセット100内の原稿Ｄ′が
予約原稿として取扱われるように装填本体ＩのＣＰＵに
登録される。その際予約原稿収納部IIに設けられた図示
せぬ操作部よりコピー条件として例えばコピー枚数、倍
率、サイズ等が設定され同様にしてＣＰＵに登録され
る。原稿Ｄ′の最上面が収納部IIの内蔵する各搬出ロー
ラ11Ｃの下方に位置され、該搬出ローラ11Ｃの回転作動
によって原稿Ｄ′が最上面から一枚づつ搬出される状態
に置かれる。

【００３２】図２は前記予約原稿収納部II内における原
稿カセット100とコピー紙容器150の第１の実施例による
レイアウトを示したもので、原稿カセット100とコピー
紙容器150はそれぞれのグループ毎に上下に分離して配
置されていて、それぞれの右側面から原稿Ｄ′の送出、
再入ならびに記録紙の収納が行われるようになってい
る。

【００３３】すなわち原稿カセット100より搬出された
原稿Ｄ′は、複数の給送ローラ201の実線の矢示方向の
回転すなわち正転作動と、ガイド板210Ａの実線あるい
は破線をもって示す位置への切換作業とにより収納部II
よりＸ方向に搬送されて前記の自動原稿給紙部Ｅに搬入
される。

【００３４】自動原稿給紙部Ｅに搬入された原稿Ｄ′は
給送ローラ202および203を介して前記のスタッカ上に載
置され、収容するすべての原稿Ｄ′の搬出作用により積
層された状態となり、前述したようにその最下面の原稿
Ｄ′から順次プラテンガラス３上に給紙される。

【００３５】画像の読取りを終えた原稿Ｄ′は、前述し
た位置規制部材の退避により再び搬送ベルト２により搬
送を開始されて給紙ローラ群204を介して画像読取り部
Ａより逆送される。

【００３６】すなわち原稿Ｄ′の搬送再開に連動して前
記の各給紙ローラ201および202が破線にて示す矢示方向
へと逆転作動に転ずると同時に原稿カセット100の対応
する位置にあるガイド板210が破線をもって示す位置に
回動して、前記の各給紙ローラによって逆送された原稿
Ｄ′をそれぞれの再入ローラ211を介して前記の再入部1
20へと回収する。なお原稿Ｄ′を送出および再入する原
稿カセット100のポジションに応じて給送ローラ201の搬
送面に設けたガイド板210Ａが実線あるいは破線にて示
す位置に回動される。

【００３７】一方装置本体Ｉより排出される画像の定着
を終えた記録紙はＹ方向から前記の予約原稿収納部IIへ
と給送、搬入される。

【００３８】前記収納部IIに搬入された記録紙は各給紙
ローラ221の回転と、コピー紙容器150の対応する位置に
あるガイド板230の破線にて示す位置への回動によって
受入ローラ231を介してそれぞれのコピー紙容器150内に
排出、収納される。

【００３９】なお記録紙の収容に際してはガイド板230
および230Ａが前記のガイド板210および210Ａの位置に
対応して回動することにより、各記録紙は原稿カセット
100と同じポジションを占める位置にあるそれぞれのコ
ピー紙容器150内に収容されるようになっている。

【００４０】このように原稿カセット100とコピー紙容
器150とを収納部IIの上部と下部に分離した上、さらに
原稿Ｄ′および記録紙をカセットあるいは容器の同一側
から搬出・搬入することにより図示の如く給搬送路が無
理なく整然と配置されて、その長さも短くて済み、給送
トラブルを生ずる危険性を極めて小さくすることが可能
となる。

【００４１】また前記原稿カセット100とコピー紙容器1
50は、図３に示す収納部IIＡのように向きを異にしてカ
セットあるいは容器の相対する側から搬出・搬入を行う
ようにすることも可能である。図においては先の実施例
に示した収納部IIに対し原稿カセット100の向きを変え
た例を示したがコピー紙容器150の向きを変えても良
く、何れの場合も収納部IIの場合と同様の効果を期待す
ることが出来る。

【００４２】さらに図３に示した原稿カセット100とコ
ピー紙容器150は図４に示す収納部IIＢのようにそれぞ
れ上下に組合せて配置させることも可能である。

【００４３】なお通常の普通モードによるコピーの場
合、原稿Ｄ′は自動原稿給紙部Ｅのスタッカ上に直接載
置されて画像読取り後には前記の各予約原稿収納部内の
専用の原稿カセット100Ａに収容され、一方その画像を
記録した記録紙も専用のコピー紙容器150Ａに排紙収容
される。

【００４４】

【発明の効果】本発明によって、予約モードにより給紙
される原稿とその画像を記録した記録紙が給搬送トラブ
ルを生ずるおそれなく所定のカセットあるいは容器内に
回収、収納されることとなり、その結果、複数組の原稿
を同時に装填して予約することの出来る有用な画像形成
装置が提供されることとなった。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の画像形成装置の断面構成図である。

【図２】前記装置に併設される予約原稿収納部の第１の
実施例の説明図である。

【図３】前記収納部の第２の実施例の説明図である。

【図４】前記収納部の第３の実施例の説明図である。

【図５】前記各収納部に格納される原稿カセットの断面
図である。

【図６】前記各収納部に格納されるコピー紙容器の断面
図である。

【符号の説明】

Ｉ 装置本体 II，IIＡ，IIＢ 予約原稿収納部 Ａ 画像読取部 Ｂ レーザ書込み系ユニット Ｃ 画像形成部 Ｄ 給紙部 Ｅ 自動原稿給紙部 １ 搬出ベルト ２ 搬送ベルト ３ プラテンガラス ６ 感光体ドラム ７ 帯電器 ８Ａ〜８Ｄ 現像器 ９ クリーニング装置 13 タイミングローラ 14 転写器 15 分離器 17 定着装置 100，100Ａ 原稿カセット 110 送出部 120 再入部 150，150Ａ コピー紙容器 201，221 給送ローラ 210Ａ，230Ａ ガイド板

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−180631（ＪＰ，Ａ) 特開 昭64−15728（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−8161（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) B65H 39/00 - 39/16 B65H 1/00 - 3/68 B65H 83/00

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】原稿の予約機能を備える画像形成装置にお
   いて、 前記原稿を収納する複数の原稿カセットと、 前記原稿の画像を記録した記録紙を収納する複数のコピ
   ー紙容器と、を有しており、 前記原稿カセットは、前記コピー紙容器と１つづつ対と
   なるように隣接して設けられ、画像読取部へ給送前の前
   記原稿を収納しておく送出部と、該送出部から送出され
   前記画像読取部で読取終了後に返送される前記原稿を収
   納する再入部と、を有し、 前記送出部から給送された原稿は同一の原稿カセットの
   再入部に収納されることを特徴とする画像形成装置。