JP3260972B2 - 水素吸蔵合金電極および同電極を用いた密閉型ニッケル−水素蓄電池 - Google Patents

水素吸蔵合金電極および同電極を用いた密閉型ニッケル−水素蓄電池

Info

Publication number
JP3260972B2
JP3260972B2 JP14294794A JP14294794A JP3260972B2 JP 3260972 B2 JP3260972 B2 JP 3260972B2 JP 14294794 A JP14294794 A JP 14294794A JP 14294794 A JP14294794 A JP 14294794A JP 3260972 B2 JP3260972 B2 JP 3260972B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
hydrogen storage
storage alloy
weight
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP14294794A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0773874A (ja
Inventor
一成 木下
和史 大川
隆 高野
敏久 広島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP14294794A priority Critical patent/JP3260972B2/ja
Publication of JPH0773874A publication Critical patent/JPH0773874A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3260972B2 publication Critical patent/JP3260972B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水素吸蔵合金電極、お
よび同電極を用いた密閉型ニッケル−水素蓄電池の改良
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来からよく利用されている密閉型アル
カリ蓄電池として、ニッケルーカドミウム蓄電池がよく
知られている。近年、この電池よりも高いエネルギー密
度を有する電池系として、低圧力において水素を可逆的
に吸蔵・放出することが可能な水素吸蔵合金を負極に利
用したニッケルー水素蓄電池が開発されている。ニッケ
ルー水素蓄電池の負極である水素吸蔵合金電極として
は、これまで以下のものが提案されている。 (1)水素吸蔵合金粉末を導電材粉末とともに焼結して
電極とする方法。 (2)水素吸蔵合金粉末を発泡ニッケルのような三次元
金属多孔体に充填して電極とする方法。 (3)水素吸蔵合金粉末をポリテトラフルオロエチレン
のような高分子結着剤によって導電性支持体のパンチン
グメタルに保持させて電極とする方法。
【0003】ところで、水素吸蔵合金電極を用いた密閉
型アルカリ蓄電池は、ニッケルーカドミウム蓄電池と同
様に、負極の容量を正極の容量より大きくし、過充電時
に正極から発生する酸素ガスを負極で消費することによ
り、電池内圧を下げる方法を採用している。ところが、
水素吸蔵合金電極を用いたアルカリ蓄電池は、ニッケル
ーカドミウム蓄電池と異なり、正極からの酸素ガスの発
生に加え、負極から発生する水素ガスの蓄積により、過
度の内圧上昇が起こる。そこで、電極表面に撥水層を設
け、さらに電極内部に親水性部分を設けることが提案さ
れている。
【0004】また、パンチングメタルを導電性支持体と
する電極をセパレータで隔離した正極とともに渦巻き状
に捲回する際、パンチングメタルの孔と孔の中心を結ぶ
直線の間隔が大きいと、電極は曲面状に曲がらず多角形
状に曲がるため、電極にクラックが生じやすくなる。そ
して、クラックが生じると、これがセパレータを突き破
って正極と接触して局部的な短絡が生じる。こうして、
正負極間にリーク電流が流れる電池不良が発生する。そ
こで、パンチングメタルの穿孔パターンを、隣接する3
つの孔が正三角形を構成するようにし、その正三角形の
一辺と平行に捲回する方法が提案されている(特開平1
ー141554号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記(1)の焼結方法
は、焼結時に水素吸蔵合金表面が酸化されて不働態化
し、電極の導電率が下がり、放電電圧の低下を招くとい
う不都合がある。また、(2)の方法は、三次元多孔体
が高価であることに加えて、電極容量に寄与しない部分
が多くなるため、電極容量を十分大きくできないという
課題がある。前記(3)の方法は、水素吸蔵合金粉末を
パンチングメタルに強固に保持させるためには、多量の
高分子結着剤の添加を必要とする。しかし、結着剤を多
量に添加すると、電極の導電性が低下して放電電圧が低
下し、また電極容量を十分大きくすることができないと
いう課題がある。また、充電時の電池の内圧上昇を防止
するために、撥水層を電極表面に設け、かつ内部に親水
性部分を設ける方法は、それだけでは1時間率あるいは
それ以上の急速充電の用途には十分対応できないという
課題がある。さらに、前記のパンチングメタルの構成
は、電極捲回時の曲がり具合を真円に近づけることはで
きるが、短絡による不良率を大幅に削減することはでき
ない。
【0006】本発明は、上記(3)の電極を改良して、
放電容量が大きく、かつ充放電サイクル寿命に優れ、急
速充電時における電池内圧の過度の上昇のない水素吸蔵
合金電極を提供することを目的とする。また、本発明
は、渦巻き状に捲回した際に短絡による不良が極めて少
ない水素吸蔵合金電極を提供することを目的とする。本
発明はまた、急速充電性能が改善された、高容量で信頼
性の高い密閉型ニッケルー水素蓄電池を提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の水素吸蔵合金電
極は、水素吸蔵合金粉末と、結着剤としての、スチレン
とブタジエンの重量比が100対30〜100であるス
チレンーブタジエン共重合体と、電極中に親水性を付与
する高分子物質と、電極に疎水性を付与するカーボンブ
ラックとを含む混合物、前記混合物を支持し集電体とし
て働く導電性支持体のパンチングメタル、および電極表
面に撥水性を付与する撥水剤を含むものである。
【0008】ただし、前記スチレン−ブタジエン共重合
体の前記混合物中における添加割合は、水素吸蔵合金粉
末100重量部に対して0.3〜2.0重量部である。
本発明の他の態様において、前記パンチングメタルは、
その孔径が1.0mm以上2.5mm以下であり、隣接
する3つの孔の中心を結んで形成される三角形頂角
角度が46°〜58°、底角の角度が67°〜61°で
ある条件を満たす二等辺三角形となる穿孔パターンで穿
孔され、前記二等辺三角形の底辺と前記パンチングメタ
ルの捲回方向とが平行であり、穿孔部の端部には、少な
くとも1組の相対向する端部に無地部(穿孔しない部
分)を有するものである。
【0009】さらに、前記電極中に親水性を付与する高
分子物質は、カルボキシメチルセルロースのナトリウム
塩であり、前記混合物における添加割合が、水素吸蔵合
金粉末100重量部に対して0.05〜2.0重量部で
あることが好ましい。前記カーボンブラックの前記混合
物中における好ましい添加割合は、水素吸蔵合金粉末1
00重量部に対して0.05〜1.5重量部である。前
記撥水剤は、ポリテトラフルオロエチレンまたはテトラ
フルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンとの共重
合体であり、その電極表面への着量が単位表面積当たり
0.1〜1.0mg/cm2であることが好ましい。
【0010】本発明はまた、上記の水素吸蔵合金電極か
らなる負極とセパレータとニッケル正極からなる電極
群、アルカリ電解液、および、安全弁を備え前記電極群
と電解液を収容する密閉電池ケースからなる密閉型ニッ
ケルー水素蓄電池を提供する。さらに、好ましい態様に
おいては、前記水素吸蔵合金電極は、セパレータによっ
て隔離された正極とともに、前記パンチングメタルの隣
接する3つの孔の中心を結んで形成される二等辺三角形
の底辺と平行な方向に、渦巻き状に捲回されて円筒形の
ロールに構成される。そして、前記三角形の底辺は円筒
形ロールの軸に垂直な面内にあり、パンチングメタルの
端部の無地部は円筒形ロールの軸方向の端部に対応する
部分にある。
【0011】
【作用】本発明の水素吸蔵合金電極は、パンチングメタ
ルに塗着する水素吸蔵合金粉末を主とする混合物中に、
結着剤としてスチレンーブタジエン共重合体、親水性を
付与する高分子物質、疎水性を付与するカーボンブラッ
クを含み、かつ電極表面に撥水層を形成する撥水剤を備
えることにより、充放電の繰返しによる電池容量の低下
が少なく、優れたサイクル寿命を有する。また、電極内
部に親水性と疎水性が共存することにより、発生ガスの
吸収速度が早く、電池内圧の過度の上昇を起こさない。
本発明者らは、各種熱可塑性樹脂やエラストマーを検討
した結果、特にスチレンとブタジエンとの特定比率のス
チレンーブタジエン共重合体は、少量の添加量でも十分
な機械的強度を付与し、充放電による水素吸蔵合金粉末
の膨張、収縮にも対応できる電極を与えることを見出し
た。
【0012】すなわち、スチレンーブタジエン共重合体
は、乾燥段階での加熱により三次元的な架橋反応が進行
して硬化することにより、支持体に塗着された水素吸蔵
合金を主とする混合物を固化する。この加熱が過度にな
ると、架橋反応が進行しすぎて堅くなったり脆くなった
りして結合剤としての好ましい機能を失う。この乾燥段
階での加熱は、必ずしも一様ではないが、例えば90℃
〜110℃で30分〜15分の加熱が適当である。この
スチレンーブタジエン共重合体におけるスチレンとブタ
ジエンとの重量比率は、スチレン100に対してブタジ
エン30〜100が好ましい。ブタジエンが前記の比率
より少ないと、電極の柔軟性が低下し、充放電の繰返し
による電極の体積変化する力が大きくなるため、合金粉
末と合金粉末間あるいは合金粉末とパンチングメタルと
の間の結着力が低下し、放電容量の低下が起こる。ま
た、ブタジエンが前記の比率より多くなると、合金粉末
の脱落は防げるが、体積膨張による合金粉末間の接触抵
抗が増大し、放電容量の低下が起こる。また、スチレン
ーブタジエン共重合体の添加割合は、水素吸蔵合金粉末
100重量部に対して0.3〜2.0重量部の範囲が適
当である。スチレンーブタジエン共重合体の添加割合が
前記より少ないと、水素吸蔵合金粉末を含む混合物をパ
ンチングメタルに十分結着することができず、電極を作
製できないか、作製できても電極強度が非常に弱くな
り、水素吸蔵合金粉末が容易に脱落してしまう。また、
スチレンーブタジエン共重合体の添加割合が前記より多
くなると、電極強度は強くなるが、水素吸蔵合金粉末の
前記共重合体で覆われる部分が多くなってガス吸収速度
が遅くなり、電池内圧が上昇する。そのため、漏液を生
じ、寿命が劣化する。
【0013】一般に、水酸化ニッケルを活物質とするニ
ッケル電極を正極、水素吸蔵合金電極を負極に用いた密
閉型アルカリ蓄電池においては、負極近傍で以下の式
(1)(2)に示す反応が起こると考えられる。また、
過充電時には、式(1)(2)の競争反応として式
(3)の反応が起こる。
【0014】
【化1】
【0015】同じく、過充電時に正極においては、式
(4)に示す反応が起こり、正極から酸素ガスが発生す
る。この酸素ガスは、水素吸蔵合金との間で式(5)に
示す反応によって消費される。
【0016】
【化2】
【0017】すなわち、正極と対向する負極の表面にお
いては、式(4)の反応で正極から発生する酸素ガス
を、式(5)で示す反応によって水素吸蔵合金の表面で
吸収し、水を発生する。以上に示したように、理論的に
は、過充電時にガス発生反応として、電池全体で式
(1)の競争反応である式(3)の水素ガス発生反応、
および、正極で式(4)の酸素ガス発生反応が起こる。
一方、ガス吸収反応としては、水素吸蔵合金近傍で式
(2)の水素ガス吸収反応および負極表面で式(5)の
酸素ガス吸収反応が起こる。
【0018】本発明においては、水素吸蔵合金粉末を主
とする混合物中の疎水性カーボンブラックが電極中に固
ー気界面を形成して式(5)の酸素ガス吸収速度を早
め、親水性のカルボキシメチルセルロースのナトリウム
塩が電極中に固ー液界面を確保して式(1)の反応によ
る水の消費速度を早める。こうして、過充電時の電池内
圧の上昇を抑制する。ここに用いる炭素粉末は実験の結
果、カーボンブラック系の材料は黒鉛系のものより水素
吸蔵合金粉末への付着性が優れ、塗着用のペーストを調
製したとき、適切な粘度を得ることができることを見出
した。また、カーボンブラック系の炭素粉末には、チャ
ネルブラック、サーマルブラック、ファーネスブラック
があるが、なかでもファーネスブラックは良好な特性を
示した。以下の実施例ではファーネスブラックを用い
た。これらのカーボンブラックの添加割合は、水素吸蔵
合金粉末100重量部に対して0.05〜1.5重量部
が好ましい。これより少ないと、酸素ガスの吸収速度が
遅くなり、電池内圧が高くなる。また、逆に多すぎて
も、水の吸収速度が低下し、電池内圧が高くなる。カー
ボンブラックの好ましい平均粒径は10nm〜60nm
である。同様に親水性付与剤として、種々の糊剤を検討
した結果、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩
が、塗着用のペーストに対し良好な粘性を与えることが
わかった。これの添加割合は、水素吸蔵合金粉末100
重量部に対して0.05〜2.0重量部が好ましい。こ
れより少ないと、水の消費速度が遅く電池内圧が高くな
り、逆に多すぎると、水素ガスの吸収速度が低下して電
池内圧が高くなる。
【0019】過充電時に正極から発生する酸素ガスは、
主として負極表面で吸収される。よって負極表面近傍で
は、電極内部よりもさらに強力な固−気界面を形成する
必要がある。そこで撥水剤としては、少量で十分な撥水
作用をもたらすポリテトラフルオロエチレン、またはテ
トラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンとの
共重合体であるフッ素樹脂が好ましい。この撥水剤の電
極表面の単位面積当たりの着量は、0.1〜1.0mg
/cm2の範囲が好ましい。これより少ないと、酸素ガ
スの吸収速度が遅くなり、多すぎると、水の消費速度が
低下し、いずれも電池内圧が高くなる。
【0020】次に、導電性支持体として、上記のよう
に、隣接する3つの孔の中心を結ぶ線によって二等辺三
角形を形成するような穿孔パターンで穿孔されたパンチ
ングメタルを用い、これに水素吸蔵合金粉末を主とする
混合物を塗着して電極を構成し、前記二等辺三角形の底
辺と平行な方向に捲回することにより、電極を真円に近
い曲面を有する渦巻き状に捲回することができ、しかも
電極にクラックを生じないので、正負極間の部分的短絡
による不良が大幅に削減される。さらに、パンチングメ
タルの端部に穿孔されていない無地部を設けることによ
り、水素吸蔵合金粉末の脱落や、電極を捲回したときに
部分的短絡の原因となる鋭利な部分の発生を防止するこ
とができる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細
に説明する。図1は、長尺帯状のパンチングメタルに水
素吸蔵合金粉末を含む混合物を塗着したものの一部を欠
いて示した平面図である。パンチングメタル1は、長尺
帯状の素材をその長手方向に繰り出して孔あけ加工した
もので、多数の孔2を設けた穿孔部3と穿孔しない無地
部4とが長手方向に平行に配列されている。このパンチ
ングメタル1をXで示す長手方向に送りながら水素吸蔵
合金粉末を含む混合物5をパンチングメタルの両面に塗
着し、乾燥後、プレスし、その後個々の電極6に切断す
る。点線7はその切断部分を表している。切離された電
極6の拡大図を図3に示す。上記のパンチングメタルに
おける穿孔パターンは、図2に示すように、隣接する3
つの孔の中心A、B、Cを結ぶ線で形成される三角形A
BCの頂角∠ABCが他の2つの底角∠BAC、∠BC
Aより小さくなる条件を満たす二等辺三角形を形成する
ようになっている。このような穿孔パターンで穿孔され
たパンチングメタルに、水素吸蔵合金粉末を主とする混
合物を塗着して電極を構成し、前記二等辺三角形の底辺
ACと平行な方向Xの方向に捲回することにより、円筒
形のロールに構成される。そして、前記三角形の底辺は
円筒形ロールの軸に垂直な面内にある。このような構成
とすることにより、電極を真円に近い曲面を有する渦巻
き状に捲回することができ、しかも電極にクラックを生
じないので、正負極間の部分的短絡による不良が大幅に
削減される。
【0022】ここにおいて、前記三角形は、頂角の角度
が46゜〜58゜、底角の角度が67゜〜61゜の三角
形であることが好ましい。頂角の角度が46゜より小さ
いと、三角形の底辺の長さは小さくなり、底辺の両端の
孔A、孔C間の間隔が狭くなる。そのためパンチングメ
タルは破断しやすくなる。また通常、パンチングメタル
は、ロールに巻き取られた長尺帯状の素材をその長手方
向に繰り出して孔あけ加工をすることによって作製され
る。そして、そのパンチングメタルをその長手方向に送
りながら、水素吸蔵合金粉末を含む混合物の塗着および
プレス等を施される。また、個々の極板に切断した後の
捲回方向も、上記の送り方向と一致させるように、前記
三角形の底辺を送り方向と平行とされる。そこで、上記
のように、孔Aと孔C間の間隔が狭くなると、水素吸蔵
合金を含む混合物の塗着後にプレスしたとき、パンチン
グメタルはその送り方向に伸びを生じる。このため、塗
着層の均質な電極を得られなくなる。また、頂角の角度
が58゜より大きいと、角張った曲面となって極板を真
円に近い曲面状に捲回することが難しい。
【0023】前記パンチングメタルの孔径は、1.0m
m以上2.5mm以下、好ましくは2.0mm以下であ
ることが望ましい。孔径が2.5mmより大きいと、電
極捲回時にパンチングメタルはその孔と孔の中心を結ぶ
(捲回方向に対して垂直な方向)直線上で曲らず、不規
則に変形し、そのため電極表面には部分的に突出する鋭
利な部分が生じて、部分的短絡による不良が発生しやす
くなる。また、孔径が1.0mmより小さい場合は、鋼
板を打ち抜く時に望みの開孔率とするためには、打ち抜
きピン数、打ち抜き回数を増やさなければならない。こ
のためパンチングメタルはコスト高となる。さらに、ピ
ン径が1.0mmより小さい場合、ピン強度が弱く、折
損しやすいので鋼板打ち抜き圧に耐えられなくなる。パ
ンチングメタルの開口率は35〜61%が適当である。
開口率が前記の範囲より小さいと極板中に占めるパンチ
ングメタルの体積が大きくなり、高容量の電極が得られ
ない。また、パンチングメタルの表裏の塗着層間の結着
効果が低下し、塗着層が脱落しやすくなる。開口率を前
記の範囲より大きくすると、パンチングメタル自体の強
度が弱くなり、塗着、プレス等の連続作業ができない。
【0024】パンチングメタルの厚さは、40〜80μ
mが好ましい。これより薄いと強度が不足し、厚いと高
容量の電極を得られない。さらに、パンチングメタルの
端部に穿孔されていない無地部を設けることにより、水
素吸蔵合金粉末の脱落や、電極を捲回したときに部分的
短絡の原因となる鋭利な部分の発生を防止することがで
きる。すなわち、電極は通常長尺のパンチングメタルに
水素吸蔵合金粉末を含む混合物を塗着した後に電極個々
の大きさに切断することにより作製される。しがって、
パンチングメタルに穿孔する際、個々の電極端部に無地
部ができるように穿孔パターンを設定しておかないと、
個々に切断した電極は、図6に示すようになる。孔の部
分で切断されると、塗着されていた水素吸蔵合金粉末
は、切断された孔の部分5aで容易にパンチングメタル
から脱落し、またパンチングメタルの端部には鋭利な部
分ができて電極捲回時に短絡を生じる原因となる。本発
明においては、図3に示すように、個々の電極に切断し
た際、少なくとも相対向する二辺、好ましくは電極の長
手方向の二辺には無地部ができるようにする。こうし
て、電極群を前記のような断面渦巻き状の円筒形ロール
に構成した際、パンチングメタルの端部の無地部は円筒
形ロールの軸方向の端部に対応する部分にあるようにす
る。図4に示すように、四辺ともに無地部ができるよう
にすることがより好ましい。
【0025】[実施例1]市販のMm(ミッシュメタ
ル)、Ni、Co、Mn、Alの所定量を混合し、その
混合物をアーク溶解法により加熱溶解し、これを冷却し
てMmNi3.55Co0.75Mn0.4Al0.3の組成の水素吸
蔵合金を作製した。これを粉砕機により37μm以下の
粒径に粉砕した後、熱アルカリ水溶液中に浸漬処理し、
水洗、乾燥した。なお、ここに用いたMmは、La33
重量%、Ce48重量%、Pr4重量%、Nd14重量
%、その他1重量%からなる希土類元素の混合物であ
る。この水素吸蔵合金粉末100重量部に対して、カル
ボキシメチルセルロースのナトリウム塩(以下CMCと
称する)0.15重量部、平均粒径30nmのカーボン
ブラック(ファーネスブラック)0.30重量部、スチ
レンとブタジエンの重量比が100:68のスチレンー
ブタジエン共重合体(以下SBRと称する)0.8重量
部、および分散媒としての水14重量部を添加し、混練
してペーストを作製した。一方、導電性支持体として、
孔径が1.0mmで、隣接する3つの孔の中心を結ぶ線
によって形成される二等辺三角形の頂角が56゜、底角
が62゜の穿孔パターンで開口率43%に穿孔したパン
チングメタルを作製した。このパンチングメタルはその
素材が厚さ60μmの冷間圧延鋼板で、穿孔後に表面に
約2〜3μmの厚みのニッケルめっきをしてある。
【0026】このパンチングメタルの両面に上記のペー
ストを塗着した後、100℃の乾燥炉において20分間
乾燥し、プレスした後、両面にポリテトラフルオロエチ
レン(以下PTFEと称する)の水性デイスパージョン
をスプレー塗布し、電極表面積に対してPTFEの着量
0.5mg/cm2の撥水層を設けた。これを所定の寸
法に切断して電極とした。なお、個々の電極は、そのパ
ンチングメタルの端部に図3に示すように、無地部がで
きるよう切断してある。この電極を電極Aとする。次
に、スチレン100に対してブタジエンの重量比がそれ
ぞれ40、90のSBRを用いて上記と同様にして電極
B、C を得た。また、スチレンとブタジエンの重量比
が100:68のSBRを用い、その添加割合を水素吸
蔵合金粉末100重量部に対してそれぞれ0.4重量
部、2.0重量部とする他は電極Aと同様にして電極
D、Eを得た。
【0027】また、比較例として、スチレン100に対
してブタジエンの重量比が20、120のSBRを用い
て電極Aと同様にして電極F、Gを得た。さらに、スチ
レン100に対してブタジエンの重量比が68のSBR
を用い、その添加割合を水素吸蔵合金粉末100重量部
に対して0.1重量部、3.0重量部とする他は電極A
と同様にして電極H、Iを得た。また、比較例としてS
BRの代りにPTFEを用い、その添加割合を水素吸蔵
合金粉末100重量部に対して0.7重量部とする他は
電極Aと同様にして電極Jを得た。これらの各水素吸蔵
合金電極A〜Jを、活物質に水酸化ニッケル粉末を用い
た非焼結式ニッケル正極およびスルホン化処理したポリ
プロピレンの不織布からなるセパレータと組合せ、水素
吸蔵合金電極のパンチングメタルの穿孔パターンである
二等辺三角形の底辺と平行な方向に捲回して、渦巻き状
の電極群を構成した。この電極群は、円筒形ロールとな
っており、前記パンチングメタルの三角形の底辺は円筒
形ロールの軸に垂直な面内にあり、無地部は円筒形ロー
ルの上下に位置している。
【0028】図5は、上記の電極群を用いたニッケルー
水素蓄電池の構造を示す。電極群10は、水素吸蔵合金
電極からなる負極11、正極12およびセパレータ13
から構成されている。14はニッケルめっきした鋼製電
池ケースであり、その内部には、絶縁板15上に電極群
10を収容している。なお、負極は、その最外周がセパ
レータで覆われず露出していて電池ケース内面に接触
し、電気的導通を保っている。電池ケースの開口部は、
封口板16および絶縁ガスケット17によって気密かつ
液密に封じられている。封口板16には、これに設けた
図示しないガス抜き孔を閉鎖するゴム弁体18、ゴム弁
体18を押さえるキャップ19が組合されて、電池内圧
が所定値を超えると作動する安全弁が構成されている。
正極のリード板20は封口板16に溶接されている。以
上の電極A〜Jを用いて組み立てた電池A〜Jについ
て、1400mAの定電流で1.5時間充電し、1時間
休止後、1400mAの定電流で1.0Vまで放電する
充放電サイクルを繰返して寿命試験をした。放電容量が
初期の60%となった時点で寿命とした。その結果を表
1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】表1から明らかように、SBRにおけるス
チレンとブタジエンの比率およびSBRの添加割合によ
って、充放電が進むにつれて、合金粉末のパンチングメ
タルからの脱落や合金粉末間の接触抵抗の変化を生じ
て、サイクル寿命が大きく異なることがわかる。また、
SBRの添加割合が水素吸蔵合金粉末100重量部に対
して0.1重量部である電池Hにおいては、水素吸蔵合
金粉末のパンチングメタルからの脱落により寿命が短
く、245サイクルであった。SBRの添加割合が水素
吸蔵合金粉末100重量部に対して3.0重量部である
電池Iは、152サイクルであった。これは、電極中の
SBR量が多いため負極の容量が小さく、充放電サイク
ルの進行とともに電池内圧の上昇により電解液が漏洩
し、このため電池容量が低下したことによる。従来から
結着剤として用いられているPTFEを用いた電池J
は、電極群作製時に70%以上の水素吸蔵合金粉末が脱
落したため、第1サイクルの充電ができなかった。
【0031】[実施例2]実施例1と同様にして粉砕機
で粒径37μm以下に粉砕したMmNi3.55Co0.75
0.4Al0.3の組成をもつ水素吸蔵合金粉末を熱アルカ
リ水溶液に浸漬処理した。この合金粉末100重量部に
対して、CMCを0.15重量部、カーボンブラックを
0.30重量部、スチレンとブタジエンの重量比が10
0:68のSBRを0.8重量部、および分散媒として
の水14重量部を混練してペーストを作製した。このペ
ーストを実施例1と同様のパンチングメタルの両面に塗
着し、乾燥後、プレスし、所定の寸法に切断して電極を
得た。この電極の両面にPTFEの水性デイスパージョ
ンをスプレー塗布し、0.5mg/cm2の撥水層を設
けた。この電極をKとする。
【0032】この電極を用いて実施例1と同様にしてニ
ッケルー水素電池Kを作製した。また、CMCの添加割
合を水素吸蔵合金粉末100重量部に対して0.05重
量部、2.0重量部および3.0重量部とした他は上記
と同様にして電池L、Mおよび比較例の電池Qを作製し
た。さらに、水素吸蔵合金粉末100重量部に対してC
MCを0.15重量部とし、カーボンブラックをそれぞ
れ0.10重量部、1.5重量部、0.01重量部、
2.5重量部とした他は電池Kと同様にして電池N、P
および比較例の電池R、Sを得た。また、カーボンブラ
ックを添加しない電極、CMCを添加しない電極、撥水
層を設けない電極およびPTFEの着量が1.5mg/
cm2とした他はKと同様の構成の電極を用いてそれぞ
れ電池T、U、VおよびWを作製した。上記の各電池に
ついて、電池ケースの底部に直径1.0mmの穴をあ
け、ここに圧力センサを取り付けて密封し、1400m
Aの定電流で2時間充電したときの電池内圧を測定し
た。その結果を表2に示す。
【0033】
【表2】
【0034】表2の電池KとUの比較から、CMCの添
加効果が明らかである。すなわち、CMCの添加によ
り、電極に親水性が付与され、前記式(1)による水の
消費速度が大きくなり、電池内圧は低くなる。しかし、
CMCの添加割合の大きい電池Qは、水素吸蔵合金近傍
の疎水性が低下し、前記式(2)および式(5)の反応
によるガス吸収速度が低下して電池内圧が上昇する。一
方、電池Kと電池Rの比較から、電極中にカーボンによ
り疎水性を付与することにより、電池内圧が低くなるこ
とが明らかである。しかし、電池Sの結果から、疎水性
カーボンの添加割合が多すぎると、電極中の親水性が低
下するため、電池内圧が高くなる。さらに、電池Kと電
池Vの比較から、電極表面に撥水層を設けることによ
り、酸素ガスの吸収速度が増大し、電池内圧は低くなる
ことがわかる。撥水剤の添加割合が多くなりすぎると、
電池の内部抵抗が高くなり、放電電圧が低下する。ま
た、電池Wのように、電極内部での式(5)の反応を低
下させ、内圧が上昇する。
【0035】[実施例3]実施例1と同様にして粒径3
7μm以下に粉砕したMmNi3.55Co0.75Mn0 .4
0.3の組成をもつ水素吸蔵合金粉末を熱アルカリ水溶
液に浸漬処理した。この水素吸蔵合金粉末100重量部
に対して、CMCを0.15重量部、カーボンブラック
を0.30重量部、スチレンとブタジエンの重量比が1
00:68のSBRを0.8重量部、および分散媒とし
ての水を14重量部添加し、混練してペーストを作製し
た。このペーストを孔径が1.0mmで隣接する三つの
孔の中心を結ぶ線によって形成される二等辺三角形の頂
角が56゜、底角が62゜、開孔率が43%となるよう
に穿孔された厚み60μmのパンチングメタルに塗着
し、乾燥、プレス後、両面にPTFEの水性ディスパー
ジョンを0.5mg/cm2の割合でスプレー塗布し表
面に撥水層を設けた。これを所定寸法に切断して得た負
極板を用いて実施例1と同様にして電池(a)を作製し
た。
【0036】また、孔径が1.0mmで隣接する三つの
孔の中心を結ぶ線によって形成される二等辺三角形の頂
角の角度をそれぞれ60゜、70゜とし、開孔率が43
%となるように穿孔された厚み60μmのパンチングメ
タルを支持体として前記と同様にして負極板を製作し
た。これら負極板をそれぞれ用いて比較例による電池
(b)、(c)を作製した。次に、孔径が1.0mmで
隣接する三つの孔の中心を結ぶ線によって形成される二
等辺三角形の頂角が56゜、底角が62゜、開孔率が4
3%となるように、かつ前記三角形の底辺が電極の捲回
方向と垂直となるように穿孔された厚み60μmのパン
チングメタルを用いた他は電池(a)と同様な方法で比
較例による電池(d)を作製した。さらに上記電池
(a)に用いた電極を長手方向の両端部に無地部を設け
ないように切断する他は電池(a)と全く同様にして比
較例による電池(e)を作製した。これらの実施例によ
る電池(a)、および比較例による電池(b)、
(c)、(d)、(e)をそれぞれ1000セル用意
し、電解液を注液する前に各々の正・負極間に250V
の電圧を印加して導通試験を実施し、短絡不良率を求め
た。その結果を表3に示す。
【0037】
【表3】
【0038】本発明の実施例による電池(a)と比較例
による電池(b)、および(c)と比較した場合、前記
三角形の頂角の角度が大きくなるにつれて、短絡不良率
は大きくなることがわかる。これは、隣接する三つの孔
の中心を結ぶ線で形成される三角形の底辺と平行に極板
を捲回した場合に、頂角が小さくなるほど穿孔列のピッ
チが小さくなり、電極群がより真円に近い状態で構成さ
れ、負極板のクラックによる短絡不良が低減されたため
と考えられる。また、端面に無地部を有しない比較例に
よる電池(e)は、実施例による電池(a)と同様なパ
ンチングメタルを使用しているにもかかわらず、短絡不
良率は、最も高い結果となった。これは、負極板の端面
での活物質の脱落およびパンチングメタルの突起がセパ
レーターを貫通し、短絡不良を引き起こしたと考えられ
る。また、比較例による電池(d)は実施例による電池
(a)の穿孔パターンを90°回転させたパターンであ
り、この短絡不良率が実施例による電池(a)の不良率
に比べて大きいことから、二等辺三角形の底辺と垂直な
方向で捲回した場合は、負極板が不規則に折れ曲ったた
めに短絡不良が多くなったと考えられる。以上のよう
に、負極板に使用されるパンチングメタルは、隣接する
三つの孔の中心を結ぶ線分で形成される三角形がその頂
角が両底角より小さい二等辺三角形であり、長手方向の
両端部に無地部を形成し前記二等辺三角形の底辺と平行
に極板群を捲回することで短絡不良を大幅に低減するこ
とができる。
【0039】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、放電容量
が大きく、かつ充放電サイクル寿命に優れ、急速充電時
における電池内圧の過度の上昇のない水素吸蔵合金電極
を得ることができる。また、渦巻き状に捲回した際に、
短絡による不良が極めて少ない水素吸蔵合金電極を得る
ことができる。さらに、本発明によれば、急速充電性能
が改善された、高容量で信頼性の高い密閉型ニッケルー
水素蓄電池を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例におけるパンチングメタルに水
素吸蔵合金粉末を含む混合物を塗着したものの一部を切
り欠いて示した平面図である。
【図2】同パンチングメタルの穿孔パターンを示す図で
ある。
【図3】同実施例における電極の一部を切り欠いた平面
図である。
【図4】本発明の他の実施例における電極の一部を切り
欠いた平面図である。
【図5】本発明の実施例におけるニッケルー水素蓄電池
の一部を切り欠いた分解斜視図である。
【図6】比較例におけるパンチングメタルを用いた電極
の一部を切り欠いた平面図である。
【符号の説明】
1 パンチングメタル 2 孔 3 穿孔部 4 無地部 5 混合物 6 電極 7 切断部分 10 電極群 11 負極 12 正極 13 セパレータ 14 電池ケース 15 絶縁板 16 封口板 17 絶縁ガスケット 18 ゴム弁体 19 キャップ 20 正極リード板
フロントページの続き (72)発明者 広島 敏久 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−284354(JP,A) 特開 平3−261072(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 4/24 - 4/26 H01M 4/62 H01M 4/74

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水素吸蔵合金粉末と、結着剤としての、
    スチレンとブタジエンの重量比が100対30〜100
    であるスチレン−ブタジエン共重合体と、電極中に親水
    性を付与する高分子物質と、カーボンブラックとを含む
    混合物、前記混合物を支持する導電性支持体のパンチン
    グメタル、および電極表面に撥水性を付与する撥水剤を
    み、前記スチレン−ブタジエン共重合体の前記混合物
    中における添加割合が水素吸蔵合金粉末100重量部に
    対して0.3〜2.0重量部である水素吸蔵合金電極。
  2. 【請求項2】 前記パンチングメタルは、その孔径が
    1.0mm以上2.5mm以下であり、隣接する3つの
    孔の中心を結んで形成される三角形頂角の角度が46
    °〜58°、底角の角度が67°〜61°である条件を
    満たす二等辺三角形となる穿孔パターンで穿孔され、
    記二等辺三角形の底辺と前記パンチングメタルの捲回方
    向とが平行であり、穿孔部の端部には少なくとも1組の
    相対向する無地部を有する請求項1記載の水素吸蔵合金
    電極。
  3. 【請求項3】 前記パンチングメタルは、その厚みが4
    0〜80μmであり、穿孔部の開口率が35〜61%で
    ある請求項記載の水素吸蔵合金電極。
  4. 【請求項4】 前記電極中に親水性を付与する高分子物
    質が、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩であ
    り、前記混合物における添加割合が、水素吸蔵合金粉末
    100重量部に対して0.05〜2.0重量部である請
    求項1記載の水素吸蔵合金電極。
  5. 【請求項5】 カーボンブラックの前記混合物中におけ
    る添加割合が、水素吸蔵合金粉末100重量部に対して
    0.05〜1.5重量部である請求項1記載の水素吸蔵
    合金電極。
  6. 【請求項6】 前記撥水剤が、ポリテトラフルオロエチ
    レンまたはテトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプ
    ロピレンとの共重合体であり、その電極表面への着量が
    単位表面積当たり0.1〜1.0mg/cm2 である請
    求項1記載の水素吸蔵合金電極。
  7. 【請求項7】 請求項1〜のいずれかに記載の水素吸
    蔵合金電極からなる負極とセパレータとニッケル正極か
    らなる電極群、アルカリ電解液、および、安全弁を備え
    前記電極群と電解液を収容する密閉電池ケースからなる
    密閉型ニッケル−水素蓄電池。
  8. 【請求項8】 水素吸蔵合金電極からなる負極とニッケ
    ル正極と両電極を隔離するセパレータとを断面渦巻き状
    の円筒形ロールに捲回した電極群、アルカリ電解液、お
    よび、安全弁を備え前記電極群と電解液を収容する密閉
    電池ケースからなり、前記水素吸蔵合金電極は、水素吸
    蔵合金粉末を主とする混合物およびこの混合物を支持す
    る導電性支持体のパンチングメタルを含み、前記パンチ
    ングメタルは、その孔径が1.0mm以上2.5mm以
    下であり、隣接する3つの孔の中心を結んで形成される
    三角形の頂角が46°〜58°、底角が67°〜61°
    の条件を満たす二等辺三角形を形成する穿孔パターンで
    穿孔され、穿孔部の端部で前記円筒形ロールの軸方向の
    端部に対応する部分に無地部を有し、さらに前記三角形
    の底辺が前記円筒形ロールの軸に垂直な面内にある密閉
    型ニッケル−水素蓄電池。
  9. 【請求項9】 前記パンチングメタル、その厚みが4
    0〜80μmであり、穿孔部の開口率が35〜61%で
    ある請求項記載の密閉型ニッケル−水素蓄電池。
JP14294794A 1993-06-30 1994-06-24 水素吸蔵合金電極および同電極を用いた密閉型ニッケル−水素蓄電池 Expired - Lifetime JP3260972B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14294794A JP3260972B2 (ja) 1993-06-30 1994-06-24 水素吸蔵合金電極および同電極を用いた密閉型ニッケル−水素蓄電池

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5-162127 1993-06-30
JP16212793 1993-06-30
JP14294794A JP3260972B2 (ja) 1993-06-30 1994-06-24 水素吸蔵合金電極および同電極を用いた密閉型ニッケル−水素蓄電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0773874A JPH0773874A (ja) 1995-03-17
JP3260972B2 true JP3260972B2 (ja) 2002-02-25

Family

ID=26474798

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14294794A Expired - Lifetime JP3260972B2 (ja) 1993-06-30 1994-06-24 水素吸蔵合金電極および同電極を用いた密閉型ニッケル−水素蓄電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3260972B2 (ja)

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3079008B2 (ja) * 1995-06-02 2000-08-21 松下電器産業株式会社 ニッケル水素蓄電池
JPH11250891A (ja) * 1998-03-03 1999-09-17 Toshiba Battery Co Ltd ニッケル・水素二次電池
JP3573964B2 (ja) 1998-06-17 2004-10-06 三洋電機株式会社 アルカリ電池用水素吸蔵合金電極及びアルカリ蓄電池用水素吸蔵合金電極の製造方法
JP4971536B2 (ja) * 2000-04-14 2012-07-11 パナソニック株式会社 ニッケル水素二次電池用極板の製造方法
JP5456326B2 (ja) * 2009-01-09 2014-03-26 三洋電機株式会社 アルカリ蓄電池およびその製造方法
JP5573419B2 (ja) * 2010-06-29 2014-08-20 株式会社Gsユアサ 水素吸蔵合金電極及びその製造方法、並びに水素吸蔵合金電極を備えた電池
JP2011198765A (ja) * 2011-05-20 2011-10-06 Dainippon Printing Co Ltd 金属箔シート
JP5822094B2 (ja) 2012-02-24 2015-11-24 株式会社Gsユアサ 電極板、巻回電極群及び円筒形電池
WO2015015540A1 (ja) * 2013-07-27 2015-02-05 エクセルギー・パワー・システムズ株式会社 電池用負極材料、電池用負極および電池
DE102014006372A1 (de) 2014-05-05 2015-11-05 Gkn Sinter Metals Engineering Gmbh Schichten eines Wasserstoffspeichers und deren Herstellung
JP6089188B2 (ja) * 2015-04-24 2017-03-08 エクセルギー・パワー・システムズ株式会社 第3電極を備えた水素製造装置および水素製造方法
JP6632264B2 (ja) * 2015-09-04 2020-01-22 プライムアースEvエナジー株式会社 電極板の小片の製造方法及び電極板の切断装置
CN110408933A (zh) * 2019-07-05 2019-11-05 南京理工大学 一种具有图案化亲/疏水区协同集水的表面及制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0773874A (ja) 1995-03-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0632513B1 (en) Hydrogen storage alloy electrode and sealed-type nickel-metal hydride storage battery using the same
JP3260972B2 (ja) 水素吸蔵合金電極および同電極を用いた密閉型ニッケル−水素蓄電池
WO2007004703A1 (ja) ニッケル水素電池
US4994334A (en) Sealed alkaline storage battery and method of producing negative electrode thereof
JP4868809B2 (ja) 円筒型アルカリ蓄電池
JP3527586B2 (ja) アルカリ蓄電池用ニッケル電極の製造法
JP4429569B2 (ja) ニッケル水素蓄電池
JPH1186898A (ja) アルカリ蓄電池
JPH11185767A (ja) ニッケル水素二次電池及び電極の製造方法
JP2002025604A (ja) アルカリ二次電池
JP3209071B2 (ja) アルカリ蓄電池
JP2002343366A (ja) アルカリ蓄電池用極板およびそれを用いたアルカリ蓄電池
JPH11162468A (ja) アルカリ二次電池
JP3116681B2 (ja) 非焼結式ニッケル極とその製造法
JP3567021B2 (ja) アルカリ二次電池
JP4413294B2 (ja) アルカリ二次電池
JP3182790B2 (ja) 水素吸蔵合金電極およびその製造法
JPH11162447A (ja) 渦巻状電極体を備えた円筒状電池およびその製造方法
JPH11250908A (ja) アルカリ二次電池用電極およびアルカリ二次電池
JP2002100396A (ja) 円筒形アルカリ二次電池
JP2002280057A (ja) アルカリ二次電池
JP2001006724A (ja) 円筒形アルカリ二次電池
JP2001307764A (ja) アルカリ二次電池及びアルカリ二次電池の製造方法
JP3267156B2 (ja) ニッケル水素二次電池
JPH11149920A (ja) アルカリ二次電池用ニッケル極およびアルカリ二次電池

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071214

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081214

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091214

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091214

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101214

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101214

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111214

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111214

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121214

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121214

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131214

Year of fee payment: 12

EXPY Cancellation because of completion of term