JP4413294B2 - アルカリ二次電池 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、セパレータを改良したアルカリ二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
アルカリ二次電池としては、ニッケルカドミウム二次電池や、ニッケル水素二次電池が知られている。近年のPC(パーソナルコンピュータ)や携帯電話の普及により高容量電池の要求が高まっていることと、環境問題から、アルカリ二次電池としてはニッケル水素二次電池が主流になってきている。ニッケル水素二次電池は一般的に円筒形構造の電池と角形構造の電池が知られている。
【0003】
円筒形ニッケル水素二次電池は、例えば、水酸化ニッケルを含むペーストが耐アルカリ性金属多孔体のような3次元構造の導電性基板に充填された構造を有する正極と、水素吸蔵合金を含むペーストがパンチドメタルのような2次元構造の導電性基板に充填された構造を有する負極との間にセパレータ(例えば、ポリオレフィン製不織布を主体とするものからなる)を介して渦巻き状に捲回することにより電極群を作製し、前記電極群及びアルカリ電解液を容器内に収納し、前記容器の開口部を封口することにより製造される。図3にこの電極群の巻き始め部分の断面図を示す。図3に示すように、負極21の巻き始め部分と正極22の巻き始め部分、及び正極22の巻き始め部分と2周目の負極21とは、それぞれ一枚のセパレータ23で隔てられている。
【0004】
しかしながら、前述したようにニッケル水素二次電池の正極には三次元構造を有する導電性基板が使用されているため、正極の端部にバリと呼ばれるひげ状金属が発生しやすい。また、電極群を作製する際、正極の巻き始め部分は一番小さい屈曲半径で捲回されるため、クラックを生じやすい。従って、電極群の巻き始め部分を前述した図3に示す構造にすると、正極の巻き始め端部のバリや、電極群作製時に正極の巻き始め部分に生じたクラックがセパレータを貫通しやすいため、絶縁不良発生率が高いという問題点がある。
【0005】
この絶縁不良は、ニッケル水素二次電池の高容量化に伴いより頻繁に生じるようになってきた。すなわち、ニッケル水素二次電池の高容量化を図るには、容器内に収納する電極群の容積を増加させる、つまり正極、負極の容積を増加させる必要がある。単純に体積を増加させることは正負極の厚み増加を意味する。過度に厚みが増加すると電極群の容器内への収納が不可能になるため、セパレータや、導電性基板の厚さを薄くしたり、あるいは電極群を作製する際に使用する巻芯の径を細くするなどの対策を講じる。これらの対策は、絶縁不良の発生率を助長する傾向がある。
【0006】
このようなことから、特公昭61−31941号では、正極の巻き始め部分の外側に配置された主セパレータの正極面側にこのセパレータよりも長さが短い副セパレータを融着させることが提案されている。
【0007】
【発明が解決絶縁する課題】
しかしながら、このような構造の電極群を備えたニッケル水素二次電池においては、正極の巻き始め部分におけるアルカリ電解液の分布が偏りやすいため、充放電反応が極所的に生じて十分な放電容量が得られないという問題点がある。
【0008】
本発明は、三次元構造を有する導電性基板を含む正極に起因する絶縁不良が防止され、高容量なアルカリ二次電池を提供絶縁するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係わるアルカリ二次電池は、ニッケル、ステンレスまたはニッケルメッキの繊維状多孔質構造を有する導電性基板を含む正極と負極をセパレータを介して渦巻き状に捲回した電極群及びアルカリ電解液を具備するアルカリ二次電池において、前記正極の巻き始め部分の外側に配置された主セパレータに副セパレータが固定され、前記副セパレータと前記正極との対向面積は前記正極の片側面積の4.5%以上、20%未満に相当することを特徴とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係わるアルカリ二次電池(円筒形アルカリ二次電池)を図1〜図3を参照して説明する。
【0011】
図1は本発明に係るアルカリ二次電池(例えば、円筒形アルカリ二次電池)を示す部分切欠斜視図、図2は図1の電極群の巻き始め部分を示す断面図である。
【0012】
図1に示すように、有底円筒状の容器1内には、電極群2が収納されている。この電極群2は、正極3と負極4をその間に副セパレータが固定された主セパレータ5を介在してスパイラル状に捲回することにより作製される。前記負極4は、前記電極群2の最外周に配置されて前記容器1と電気的に接触している。アルカリ電解液は、前記容器1内に収容されている。中央に孔6を有する円形の第1の封口板7は、前記容器1の上部開口部に配置されている。リング状の絶縁性ガスケット8は、前記封口板7の周縁と前記容器1の上部開口部内面の間に配置され、前記上部開口部を内側に縮径するカシメ加工により前記容器1に前記封口板7を前記ガスケット8を介して気密に固定している。正極リード9は、一端が前記正極2に接続、他端が前記封口板7の下面に接続されている。帽子形状をなす正極端子10は、前記封口板7上に前記孔6を覆うように取り付けられている。ゴム製の安全弁11は、前記封口板7と前記正極端子10で囲まれた空間内に前記孔6を塞ぐように配置されている。中央に穴を有する絶縁材料からなる円形の押え板12は、前記正極端子10上に前記正極端子10の突起部がその押え板12の前記穴から突出されるように配置されている。外装チューブ13は、前記押え板12の周縁、前記容器1の側面及び前記容器1の底部周縁を被覆している。
【0013】
図2に示すように、前記電極群2の巻き始め部分においては、正極3の巻き始め部分と負極4の間、及び負極4と2周目の正極3の間に主セパレータ5がそれぞれ介在されている。主セパレータ5よりも長さが短い副セパレータ14は、1周目の主セパレータ5の負極面側に巻き始め端部が正極3の巻き始め端部より先行(捲回方向を後方とする)した状態で固定されている。副セパレータ14の後方部分は、前述した1周目の主セパレータ5を介して正極3の巻き始め部分と対向している。なお、副セパレータ14の巻き始め端部と正極3の巻き始め端部が同位置にあっても良い。
【0014】
正極の巻き始め部分と副セパレータとの対向面積は、正極の片面の面積の4.5%以上、20%未満にする。これは次のような理由によるものである。前記対向面積を4.5%未満にすると、三次元構造の導電性基板に起因する絶縁不良を回避することが困難になる。一方、前記対向面積を20%以上にすると、正極の巻き始め部分におけるアルカリ電解液の分布が偏るため、充放電反応が極所的に生じて十分な放電容量が得られない。対向面積のより好ましい範囲は、17±2.5%である。
【0015】
主セパレータと副セパレータとの固定方法としては、例えば、超音波融着や、熱融着などを採用することができる。中でも、超音波融着が望ましい。
【0016】
次に、前記正極3、負極4、主セパレータ5、副セパレータ14およびアルカリ電解液について説明する。
【0017】
1)正極3
この正極3は、活物質である水酸化ニッケル粒子、導電材料および結着剤を含む正極材料が3次元構造を有する導電性基板に担持された構造を有する。
【0018】
前記水酸化ニッケル粒子としては、例えば単一の水酸化ニッケル粒子、または亜鉛、コバルト、ビスマス、銅のような金属を金属ニッケルと共に共沈された水酸化ニッケル粒子を用いることができる。特に、後者の水酸化ニッケル粒子を含む正極は、高温状態における充電効率をより一層向上することが可能になる。
【0019】
前記導電材料としては、例えば金属コバルト、三酸化コバルト(Co2 3 )や、一酸化コバルト(CoO)などのコバルト酸化物、水酸化コバルト(Co(OH)2 )のようなコバルト水酸化物等を挙げることができる。
【0020】
前記結着剤としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエチレン、スチレンブタジエンゴム(SBR)等の疎水性ポリマー、カルボキシルメチルセルロース(CMC)、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルシメチルセルロース(HPMC)、ポリアクリル酸ナトリウム(SPA)、ポリビニルアルコール(PVA)等の親水性ポリマー:等を挙げることができる。前記結着剤としては、前述したポリマーから選ばれる2種又は、3種以上を用いることができる。なお、前記ポリテトラフルオロエチレンはディスパージョンの形態で用いることができる。
【0021】
前記3次元構造を有する導電性基板としては、例えばニッケル、ステンレスまたはニッケルメッキが施された樹脂などから形成されたスポンジ状、繊維状、もしくはフェルト状の多孔質構造を有するもの等を挙げることができる。
【0022】
この正極3は、例えば活物質である水酸化ニッケル粒子に導電材料を添加し、結着剤および水と共に混練してペーストを調製し、このペーストを3次元構造を有する導電性基板に充填し、乾燥した後、加圧成形することにより作製される。
【0023】
2)負極4
前記負極4は、水素吸蔵合金、導電材及び結着剤を含む負極材料が導電性基板に充填された構造を有する。
【0024】
前記水素吸蔵合金としては、例えば、LaNi5 、MmNi5 (Mmはミッシュメタル)、LmNi5 (LmはLa富化したミッシュメタル)、これら合金のNiの一部を少なくともAl及びMnで置換した多元素系のものを挙げることができる。前述した多元素系の水素吸蔵合金は、Niの置換元素としてAl及びMnの他に、Co、Ti、Cu、Zn、Zr、Cr及びBから選ばれる少なくとも1種の元素を含んでいても良い。中でも、一般式LnNiw Cox Aly Mnz (ただし、Lnは希土類元素、原子比w、x,y,zはそれぞれ3.30≦w≦4.50、0.50≦x≦1.10、0.20≦y≦0.50、0.05≦z≦0.20で、かつその合計値が4.90≦w+x+y+z≦5.50を示す)で表されるものを用いることが好ましい。
【0025】
前記導電材としては、例えばカーボンブラック、黒鉛等を用いることができる。
【0026】
前記結着剤としては、前述した正極で説明したのと同様な種類のものの中から選ばれる1種以上を用いることができる。
【0027】
前記導電性基板としては、パンチドメタル、エキスパンデッドメタル、金網などの二次元基板や、フェルト状金属多孔体や、スポンジ状金属多孔体などの三次元基板を挙げることができる。
【0028】
前記負極4は、例えば、以下の(1)、(2)に説明する方法により作製することができる。
【0029】
(1)前記水素吸蔵合金の粉末に導電材を添加し、結着剤および水と共に混練してペーストを調製し、このペーストを導電性基板に充填し、乾燥した後、加圧成形することにより製造される。
【0030】
(2)前記水素吸蔵合金の粉末に導電材及び結着剤を添加し、混練してシート化し、得られたシートを導電性基板に積層することにより製造される。
【0031】
前記負極4としては、前述したペースト式水素吸蔵合金負極や、ドライ式水素吸蔵合金負極の代わりに焼結式水素吸蔵合金負極を用いることができる。
【0032】
3)主セパレータ5
この主セパレータ5は、例えば、ポリアミド繊維製不織布、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン繊維製不織布、またはこれらの不織布に親水性官能基を付与したものから形成することができる。親水性官能基の付与方法としては、例えば、ビニルモノマーのグラフト重合を採用することができる。
【0033】
前記主セパレータを構成する繊維の平均径は、0.1〜10μmにすることが好ましい。より好ましい範囲は3〜4μmである。
【0034】
前記主セパレータの厚さは、0.10〜0.20mmにすることが好ましい。
【0035】
前記主セパレータの目付量は、40〜60g/m2 にすることが好ましい。
【0036】
4)副セパレータ14
この副セパレータ14は、前述した主セパレータ5で説明したのと同様なものから形成することができる。
【0037】
前記副セパレータを構成する繊維の平均径は、0.1〜10μmにすることが好ましい。より好ましい範囲は3〜4μmである。
【0038】
前記副セパレータの厚さは、前記主セパレータよりも薄くし、0.20mm以下にすることが好ましい。厚さが主セパレータより厚かったり、あるいは薄いとしても0.20mmを越えていると、電極群を容器内に収納する際に最外層の電極が容器で削られ、電極容量の低下、接触短絡等を招く恐れがある。副セパレータの厚さのより好ましい範囲は、0.15±0.05mmである。
【0039】
前記副セパレータの目付量は、20〜40g/m2 にすることが好ましい。
【0040】
5)アルカリ電解液
このアルカリ電解液としては、例えば水酸化ナトリウム(NaOH)と水酸化リチウム(LiOH)の混合液、水酸化カリウム(KOH)とLiOHの混合液、KOHとLiOHとNaOHの混合液等を用いることができる。
【0041】
以上説明した本発明に係るアルカリ二次電池によれば、3次元構造の導電性基板を含む正極の巻き始め部分の外側に配置された主セパレータに副セパレータを固定し、前記副セパレータと前記正極との対向面積を前記正極の片側面積の4.5%以上、20%未満にすることによって、前記正極の巻き始め端部にバリが存在していたり、あるいは電極群作製中に前記正極の巻き始め部分にクラックが生じて新たにバリが発生した際に、前記副セパレータがこれらバリに対するバリアとなり、バリが負極に到達するのを抑制することができるため、絶縁不良発生率を低減することができる。また、前記二次電池は、正極におけるアルカリ電解液の分布が偏るのを抑制することができ、充放電反応が不均一に生じるのを防止することができるため、高い放電容量を実現することができる。従って、正極に含まれる3次元構造の導電性基板に起因する絶縁不良が回避され、高容量なアルカリ二次電池を提供することができる。
【0042】
特に、正極の巻き始め部分の外側に配置された主セパレータに副セパレータを巻き始め端部が正極の巻き始め端部と同位置になるように固定するか、あるいはより望ましくは、正極の巻き始め部分の外側に配置された主セパレータに副セパレータを巻き始め端部が正極の巻き始め端部より先行する(捲回方向を後方とする)ように固定し、前記副セパレータと前記正極との対向面積を前述したような特定範囲にすることによって、高容量を維持しつつ、絶縁不良発生率を大幅に低減することができる。
【0043】
また、前記正極の巻き始め部分の外側に配置された主セパレータの負極面側に副セパレータを固定し、前記副セパレータと前記正極との対向面積を前述したような特定範囲にすることによって、副セパレータが負極と接することとなり、正極におけるアルカリ電解液の分布をほぼ均一にすることができるため、絶縁不良を解決しつつ、放電容量をより一層向上することができる。
【0044】
【実施例】
以下、本発明の好ましい実施例を図面を参照して詳細に説明する。
【0045】
(実施例1〜4及び参照例1〜3)
<ペースト式正極の作製>
水酸化ニッケル粉末90重量部および一酸化コバルト粉末10重量部からなる混合粉体に、カルボキシルメチルセルロース0.25重量部、ポリアクリル酸ナトリウム0.25重量部、ポリテトラフルオロエチレンのディスパージョン(比重1.5、固形分60重量%)を固形分換算で3.0重量部添加して混練することによりペーストを調製した。つづいて、このペーストを3次元構造の導電性基板としてのニッケルメッキ繊維基板内に充填し、乾燥し、ローラプレスを行って圧延し、裁断することによりペースト式正極を作製した。
【0046】
<ペースト式負極の作製>
市販のランタン富化したミッシュメタルLmおよびNi、Co、Mn、Al、を用いて高周波炉によって、LmNi4.0 Co0.4 Mn0.3 Al0.3 の組成からなる水素吸蔵合金を作製した。前記水素吸蔵合金を機械粉砕し、これを200メッシュの篩を通過させた。得られた水素吸蔵合金100重量部に対してポリアクリル酸ナトリウム0.5重量部、カルボキシルメチルセルロース0.125重量部、ポリテトラフルオロエチレンのディスパージョン(比重1.5、固形分0.6重量%)2.5重量部および導電材としてカーボン粉末1.0重量部を水50重量部と共に混合することによって、ペーストを調製した。得られたペーストをパンチドメタルに塗布、乾燥した後、圧延成形し、裁断することによってペースト式負極を作製した。
【0047】
<主セパレータの作製>
ポリプロピレン樹脂からスパンボンド法によって繊維径が10μmの長繊維からなり、目付け量が60.0g/m2 で、厚さが0.20mmの不織布を作製した。つづいて、表面が平滑な第一ロールと、表面に複数のピンポイント状の凹凸が形成された第二ロールとを互いに対向して配置し、これらロールを互いに反対方向に回転させると共に130℃に加熱した後、これらロール間に前記不織布を通過させた。次いで、前記不織布に紫外線を照射した後、アクリル酸水溶液に浸漬してアクリル酸を除去し、乾燥し、裁断することにより長さが96.0mmの主セパレータを作製した。
【0048】
<副セパレータの作製>
ポリプロピレン樹脂からスパンボンド法によって繊維径が10μmの長繊維からなり、目付け量が26.0g/m2 で、厚さが0.20mmの不織布を作製した。つづいて、表面が平滑な第一ロールと、表面に複数のピンポイント状の凹凸が形成された第二ロールとを互いに対向して配置し、これらロールを互いに反対方向に回転させると共に130℃に加熱した後、これらロール間に前記不織布を通過させた。次いで、前記不織布に紫外線を照射した後、アクリル酸水溶液に浸漬してアクリル酸を除去し、乾燥し、電極群における正極巻き始め部分との対向面積(正極の片面の面積を100%とする)が下記表1に示す値になるように裁断することにより副セパレータを作製した。
【0049】
<副セパレータ融着>
得られた主セパレータに副セパレータを電極群において副セパレータが主セパレータを介して少なくとも正極の巻き始め部分と対向するような位置に超音波によって融着し、一部が二重化されたセパレータを得た。
【0050】
次いで、前記負極と前記正極との間に前述した二重化セパレータを介装し、前述した図2に示すように、前記正極の巻き始め部分の外側に前記二重化セパレータを副セパレータ部が表になるように配し、副セパレータ部の巻き始め端部を正極巻き始め端部より先行(捲回方向が後方)させ、かつ副セパレータ部の後方部分を主セパレータ部を介して正極巻き始め部分と対向させ、この対向面積の正極片側面積に対する比率を下記表1に示すように設定し、渦巻状に捲回することにより電極群を作製した。
【0051】
このような電極群を有底円筒状容器に収納した後、7Nの水酸化カリウムおよび1Nの水酸化リチウムからなるアルカリ電解液を収容し、封口等を行うことにより前述した図1に示す構造を有し、公称容量が550mAhであるAAAサイズの円筒型ニッケル水素二次電池を組み立てた。
【0052】
(比較例)
前述した実施例1〜4で説明したのと同様な正極及び負極の間に、前述した実施例1〜4で説明したのと同様な主セパレータのみを介装し、渦巻き状に捲回することにより電極群を作製した。
【0053】
得られた電極群から前述した実施例1〜4と同様にして円筒形ニッケル水素二次電池を組み立てた。
【0054】
実施例1〜4,参照例1〜3及び比較例の二次電池について、電極群を10000個ずつ作製し、各電極群を容器内へ収納したものに400Vの電圧を10MΩの抵抗値で0.1msec加え、通電したものを絶縁不良と判定し、その結果を下記表1に示す。
【0055】
【表1】
Figure 0004413294
【0056】
前記表1から明らかなように、正極の巻き始め部分の外側に配置された主セパレータに副セパレータが固定され、正極と副セパレータとの対向面積が正極の片側面積に対して4.5%以上、20%未満である構成の電極群を備えた実施例1〜4の二次電池は、絶縁不良数が比較例に比べて少ないことがわかる。
【0057】
これに対し、副セパレータを用いない電極群を備えた比較例の二次電池は、絶縁不良数が実施例1〜4に比べて多いことがわかる。
【0058】
また、前記表1から、対向面積が5〜17%の範囲内では対向面積の増加に伴って絶縁不良数が低減しており、また、対向面積が20%以上になると対向面積を増加させても絶縁不良数はほとんど変化しないことがわかる。
【0059】
実施例1〜4,参照例1〜2及び比較例の二次電池について、0.2CmAで15時間かけて充電を行った後、0.2CmAで電池電圧が1.0Vになるまで放電した際の放電容量を測定し、その結果を下記表2に示す。
【0060】
【表2】
Figure 0004413294
【0061】
前記表2から明らかなように、実施例1〜4の二次電池は、比較例とほぼ同等の放電容量が得られることがわかる。
【0062】
これに対し、対向面積が20%以上である構成の電極群を備えた参照例1,2の二次電池は、前述した表1で述べた如く絶縁不良数を低減できるものの、十分な放電容量が得られないことがわかる。
【0063】
従って、前記表1及び表2から、正極の巻き始め部分の外側に配置された主セパレータに副セパレータが固定され、正極と副セパレータとの対向面積が正極の片側面積に対して4.5%以上、20%未満である構成の電極群を備えた実施例1〜4の二次電池は、実用的な放電容量を維持しつつ、絶縁不良数を低減できることがわかる。
【0064】
(実施例5〜7)
<副セパレータの作製>
ポリプロピレン樹脂からスパンボンド法によって繊維径が10μmの長繊維からなり、目付け量が26.0g/m2 で、厚さが下記表3に示す値である不織布を作製した。つづいて、表面が平滑な第一ロールと、表面に複数のピンポイント状の凹凸が形成された第二ロールとを互いに対向して配置し、これらロールを互いに反対方向に回転させると共に130℃に加熱した後、これらロール間に前記不織布を通過させた。次いで、前記不織布に紫外線を照射した後、アクリル酸水溶液に浸漬してアクリル酸を除去し、乾燥し、電極群における正極巻き始め部分との対向面積(正極の片面の面積を100%とする)が17%になるように裁断することにより副セパレータを作製した。
【0065】
<副セパレータ融着>
前述した実施例1〜4と同様な主セパレータに副セパレータを電極群において副セパレータが主セパレータを介して少なくとも正極の巻き始め部分と対向するような位置に超音波によって融着し、一部が二重化されたセパレータを得た。
【0066】
次いで、前述した実施例1〜4と同様な負極と正極との間に前述した二重化セパレータを介装し、前述した実施例1〜4と同様にして渦巻状に捲回することにより電極群を作製した。
【0067】
このような電極群から前述した実施例1〜4と同様にして円筒型ニッケル水素二次電池を組み立てた。
【0068】
得られた実施例5〜7及び前述した実施例4と比較例の二次電池について、電極群を10000個ずつ作製し、電極群を容器内に収納した際に電極群の最外層の負極が破損した個数を測定し、その結果を下記表3に示す。
【0069】
【表3】
Figure 0004413294
【0070】
前記表3から明らかなように、正極の巻き始め部分の外側に配置された主セパレータに厚さが0.20mm以下の副セパレータが固定され、正極と副セパレータとの対向面積が前述した特定の範囲内にある構成の電極群を備えた実施例4〜7の二次電池は、電極群を容器内に収納する際に最外層の負極が破損するのを防止できることがわかる。
【0071】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、正極に含まれる3次元構造の導電性基板に起因する絶縁不良が防止され、高容量なアルカリ二次電池を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるアルカリ二次電池の一例を示す部分切欠斜視図。
【図2】図1のアルカリ二次電池の電極群の巻き始め部分を示す断面図。
【図3】従来のアルカリ二次電池の電極群の巻き始め部分を示す断面図。
【符号の説明】
3…正極、
4…負極、
5…主セパレータ、
14…副セパレータ。

Claims (3)

  1. ニッケル、ステンレスまたはニッケルメッキの繊維状多孔質構造を有する導電性基板を含む正極と負極をセパレータを介して渦巻き状に捲回した電極群及びアルカリ電解液を具備するアルカリ二次電池において、
    前記正極の巻き始め部分の外側に配置された主セパレータに副セパレータが固定され、前記副セパレータと前記正極との対向面積は前記正極の片側面積の4.5%以上、20%未満に相当することを特徴とするアルカリ二次電池。
  2. 前記副セパレータは、前記正極の巻き始め部分の外側に配置された主セパレータの負極面側に固定されることを特徴とする請求項1記載のアルカリ二次電池。
  3. 前記副セパレータの厚さは0.12〜0.2mmであることを特徴とする請求項1または2記載のアルカリ二次電池。
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