JP2000113902A - アルカリ二次電池 - Google Patents

アルカリ二次電池

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JP2000113902A
JP2000113902A JP10284208A JP28420898A JP2000113902A JP 2000113902 A JP2000113902 A JP 2000113902A JP 10284208 A JP10284208 A JP 10284208A JP 28420898 A JP28420898 A JP 28420898A JP 2000113902 A JP2000113902 A JP 2000113902A
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positive electrode
sub
secondary battery
fusion
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JP10284208A
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Toshiji Yukizono
利治 柚木園
Yoshihiro Morifuji
義広 森藤
Toshiki Sato
俊毅 佐藤
Atsushi Nishiwaki
篤 西脇
Masashi Kondo
政志 近藤
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Original Assignee
Toshiba Battery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 三次元構造を有する導電性基板を含む正極に
起因する絶縁不良が防止され、充放電サイクル寿命に優
れるアルカリ二次電池を提供する。 【解決手段】 3次元構造の導電性基板を含む正極と負
極をセパレータを介して渦巻き状に捲回した電極群及び
アルカリ電解液を具備するアルカリ二次電池において、
前記正極3の巻き始め部分の外側に配置された主セパレ
ータ5に副セパレータ14が融着され、融着面積は主セ
パレータの面積の1%以下に相当し、融着箇所は4箇所
以上であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セパレータを改良
したアルカリ二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】アルカリ二次電池としては、ニッケルカ
ドミウム二次電池や、ニッケル水素二次電池が知られて
いる。近年のPC(パーソナルコンピュータ)や携帯電
話の普及により高容量電池の要求が高まっていること
と、環境問題から、アルカリ二次電池としてはニッケル
水素二次電池が主流になってきている。ニッケル水素二
次電池は一般的に円筒形構造の電池と角形構造の電池が
知られている。
【0003】円筒形ニッケル水素二次電池は、例えば、
水酸化ニッケルを含むペーストが耐アルカリ性金属多孔
体のような3次元構造の導電性基板に充填された構造を
有する正極と、水素吸蔵合金を含むペーストがパンチド
メタルのような2次元構造の導電性基板に充填された構
造を有する負極との間にセパレータ(例えば、ポリオレ
フィン製不織布を主体とするものからなる)を介して渦
巻き状に捲回することにより電極群を作製し、前記電極
群及びアルカリ電解液を容器内に収納し、前記容器の開
口部を封口することにより製造される。図7にこの電極
群の巻き始め部分の断面図を示す。図7に示すように、
負極21の巻き始め部分と正極22の巻き始め部分、及
び正極22の巻き始め部分と2周目の負極21とは、そ
れぞれ一枚のセパレータ23で隔てられている。
【0004】しかしながら、前述したようにニッケル水
素二次電池の正極には三次元構造を有する導電性基板が
使用されているため、正極の端部にバリと呼ばれるひげ
状金属が発生しやすい。また、電極群を作製する際、正
極の巻き始め部分は一番小さい屈曲半径で捲回されるた
め、クラックを生じやすい。従って、電極群の巻き始め
部分を前述した図7に示す構造にすると、正極の巻き始
め端部のバリや、電極群作製時に正極の巻き始め部分に
生じたクラックがセパレータを貫通しやすいため、絶縁
不良発生率が高いという問題点がある。
【0005】この絶縁不良は、ニッケル水素二次電池の
高容量化に伴いより頻繁に生じるようになってきた。す
なわち、ニッケル水素二次電池の高容量化を図るには、
容器内に収納する電極群の容積を増加させる、つまり正
極、負極の容積を増加させる必要がある。単純に体積を
増加させることは正負極の厚み増加を意味する。過度に
厚みが増加すると電極群の容器内への収納が不可能にな
るため、セパレータや、導電性基板の厚さを薄くした
り、あるいは電極群を作製する際に使用する巻芯の径を
細くするなどの対策を講じる。これらの対策は、絶縁不
良の発生率を助長する傾向がある。
【0006】このようなことから、特公昭61−319
41号では、正極の巻き始め部分の外側に配置された主
セパレータの正極面側にこのセパレータよりも長さが短
い副セパレータを融着させることが提案されている。こ
の提案では、渦巻き形電極群を作製する際に副セパレー
タが剥がれたり、よれたりしないようにするため、副セ
パレータの全面が主セパレータに融着されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、副セパ
レータの全面を主セパレータに融着させると、副セパレ
ータと主セパレータとの接合面全体の繊維が溶融してフ
ィルム化するため、副セパレータにより二重化されてい
る部分の保液性が低下し、充放電サイクル寿命が短くな
るという問題点がある。
【0008】本発明は、三次元構造を有する導電性基板
を含む正極に起因する絶縁不良が防止され、充放電サイ
クル寿命に優れるアルカリ二次電池を提供しようとする
ものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係わるアルカリ
二次電池は、3次元構造の導電性基板を含む正極と負極
をセパレータを介して渦巻き状に捲回した電極群及びア
ルカリ電解液を具備するアルカリ二次電池において、前
記正極の巻き始め部分の外側に配置された主セパレータ
に副セパレータが融着され、融着面積は主セパレータの
面積の1%以下に相当し、融着箇所は4箇所以上である
ことを特徴とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係わるアルカリ二
次電池(円筒形アルカリ二次電池)を図1〜図3を参照
して説明する。
【0011】図1は本発明に係るアルカリ二次電池(例
えば、円筒形アルカリ二次電池)を示す部分切欠斜視
図、図2は図1の電極群の巻き始め部分を示す断面図、
図3は主セパレータと副セパレータの融着方法の一例を
示す模式図である。
【0012】図1に示すように、有底円筒状の容器1内
には、電極群2が収納されている。この電極群2は、正
極3と負極4をその間に副セパレータが固定された主セ
パレータ5を介在してスパイラル状に捲回することによ
り作製される。前記負極4は、前記電極群2の最外周に
配置されて前記容器1と電気的に接触している。アルカ
リ電解液は、前記容器1内に収容されている。中央に孔
6を有する円形の第1の封口板7は、前記容器1の上部
開口部に配置されている。リング状の絶縁性ガスケット
8は、前記封口板7の周縁と前記容器1の上部開口部内
面の間に配置され、前記上部開口部を内側に縮径するカ
シメ加工により前記容器1に前記封口板7を前記ガスケ
ット8を介して気密に固定している。正極リード9は、
一端が前記正極2に接続、他端が前記封口板7の下面に
接続されている。帽子形状をなす正極端子10は、前記
封口板7上に前記孔6を覆うように取り付けられてい
る。ゴム製の安全弁11は、前記封口板7と前記正極端
子10で囲まれた空間内に前記孔6を塞ぐように配置さ
れている。中央に穴を有する絶縁材料からなる円形の押
え板12は、前記正極端子10上に前記正極端子10の
突起部がその押え板12の前記穴から突出されるように
配置されている。外装チューブ13は、前記押え板12
の周縁、前記容器1の側面及び前記容器1の底部周縁を
被覆している。
【0013】図2に示すように、前記電極群5の巻き始
め部分においては、正極3の巻き始め部分と負極4の
間、及び負極4と2周目の正極3の間に主セパレータ5
がそれぞれ介在されている。主セパレータ5よりも長さ
が短い副セパレータ14は、1周目の主セパレータ5の
負極面側に巻き始め端部が正極3の巻き始め端部より先
行(捲回方向を後方とする)した状態で融着されてい
る。副セパレータ14の後方部分は、前述した1周目の
主セパレータ5を介して正極3の巻き始め部分と対向し
ている。なお、副セパレータ14の巻き始め端部と正極
3の巻き始め端部が同位置にあっても良い。
【0014】前記主セパレータ5と前記副セパレータ1
4との融着方法について説明する。
【0015】融着箇所は、4箇所以上にする。例えば4
箇所にするには、図3に例示されるように、副セパレー
タ14の四隅を融着箇所15とすると良い。融着箇所を
3箇所以下にすると、取り扱い時や渦巻き形電極群作製
時に主セパレータから副セパレータが剥がれやすくなる
ため、正極に含まれる三次元構造の導電性基板に起因す
る絶縁不良を低減することが困難になる。また、主セパ
レータから副セパレータが剥がれやすいと、生産性が損
なわれる。
【0016】融着面積は、主セパレータ5の面積の1%
以下に相当する大きさにする。ここで、主セパレータの
面積とは、主セパレータの片面の面積を意味する。融着
面積が主セパレータの面積の1%を越えると、主セパレ
ータと副セパレータの接合面におけるフィルム化した領
域の割合が高くなるため、副セパレータにより二重化さ
れた箇所の保液性が低下し、二次電池の充放電サイクル
寿命が短くなる。融着面積のより好ましい範囲は、0.
50%以下である。
【0017】融着は、例えば、超音波融着や、熱融着な
どを採用することができる。中でも、超音波融着が望ま
しい。
【0018】次に、前記正極3、負極4、主セパレータ
5、副セパレータ14およびアルカリ電解液について説
明する。
【0019】1)正極3 この正極3は、活物質である水酸化ニッケル粒子、導電
材料および結着剤を含む正極材料が3次元構造を有する
導電性基板に担持された構造を有する。
【0020】前記水酸化ニッケル粒子としては、例えば
単一の水酸化ニッケル粒子、または亜鉛、コバルト、ビ
スマス、銅のような金属を金属ニッケルと共に共沈され
た水酸化ニッケル粒子を用いることができる。特に、後
者の水酸化ニッケル粒子を含む正極は、高温状態におけ
る充電効率をより一層向上することが可能になる。
【0021】前記導電材料としては、例えば金属コバル
ト、三酸化コバルト(Co2 3 )や、一酸化コバルト
(CoO)などのコバルト酸化物、水酸化コバルト(C
o(OH)2 )のようなコバルト水酸化物等を挙げるこ
とができる。
【0022】前記結着剤としては、例えば、ポリテトラ
フルオロエチレン(PTFE)、ポリエチレン、スチレ
ンブタジエンゴム(SBR)等の疎水性ポリマー、カル
ボキシルメチルセルロース(CMC)、メチルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルシメチルセルロース(HPM
C)、ポリアクリル酸ナトリウム(SPA)、ポリビニ
ルアルコール(PVA)等の親水性ポリマー:等を挙げ
ることができる。前記結着剤としては、前述したポリマ
ーから選ばれる2種又は、3種以上を用いることができ
る。なお、前記ポリテトラフルオロエチレンはディスパ
ージョンの形態で用いることができる。
【0023】前記3次元構造を有する導電性基板として
は、例えばニッケル、ステンレスまたはニッケルメッキ
が施された樹脂などから形成されたスポンジ状、繊維
状、もしくはフェルト状の多孔質構造を有するもの等を
挙げることができる。
【0024】この正極3は、例えば活物質である水酸化
ニッケル粒子に導電材料を添加し、結着剤および水と共
に混練してペーストを調製し、このペーストを3次元構
造を有する導電性基板に充填し、乾燥した後、加圧成形
することにより作製される。
【0025】2)負極4 前記負極4は、水素吸蔵合金、導電材及び結着剤を含む
負極材料が導電性基板に充填された構造を有する。
【0026】前記水素吸蔵合金としては、例えば、La
Ni5 、MmNi5 (Mmはミッシュメタル)、LmN
5 (LmはLa富化したミッシュメタル)、これら合
金のNiの一部を少なくともAl及びMnで置換した多
元素系のものを挙げることができる。前述した多元素系
の水素吸蔵合金は、Niの置換元素としてAl及びMn
の他に、Co、Ti、Cu、Zn、Zr、Cr及びBか
ら選ばれる少なくとも1種の元素を含んでいても良い。
中でも、一般式LnNiw Cox Aly Mnz(ただ
し、Lnは希土類元素、原子比w、x,y,zはそれぞ
れ3.30≦w≦4.50、0.50≦x≦1.10、
0.20≦y≦0.50、0.05≦z≦0.20で、
かつその合計値が4.90≦w+x+y+z≦5.50
を示す)で表されるものを用いることが好ましい。
【0027】前記導電材としては、例えばカーボンブラ
ック、黒鉛等を用いることができる。
【0028】前記結着剤としては、前述した正極で説明
したのと同様な種類のものの中から選ばれる1種以上を
用いることができる。
【0029】前記導電性基板としては、パンチドメタ
ル、エキスパンデッドメタル、金網などの二次元基板
や、フェルト状金属多孔体や、スポンジ状金属多孔体な
どの三次元基板を挙げることができる。
【0030】前記負極4は、例えば、以下の(1)、
(2)に説明する方法により作製することができる。
【0031】(1)前記水素吸蔵合金の粉末に導電材を
添加し、結着剤および水と共に混練してペーストを調製
し、このペーストを導電性基板に充填し、乾燥した後、
加圧成形することにより製造される。
【0032】(2)前記水素吸蔵合金の粉末に導電材及
び結着剤を添加し、混練してシート化し、得られたシー
トを導電性基板に積層することにより製造される。
【0033】前記負極4としては、前述したペースト式
水素吸蔵合金負極や、ドライ式水素吸蔵合金負極の代わ
りに焼結式水素吸蔵合金負極を用いることができる。
【0034】3)主セパレータ5 この主セパレータ5は、例えば、ポリアミド繊維製不織
布、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィ
ン繊維製不織布、またはこれらの不織布に親水性官能基
を付与したものから形成することができる。親水性官能
基の付与方法としては、例えば、ビニルモノマーのグラ
フト重合を採用することができる。
【0035】前記主セパレータを構成する繊維の平均径
は、0.1〜10μmにすることが好ましい。より好ま
しい範囲は3〜4μmである。
【0036】前記主セパレータの厚さは、100〜20
0μmにすることが好ましい。
【0037】前記主セパレータの目付量は、40〜60
g/m2 にすることが好ましい。
【0038】4)副セパレータ14 この副セパレータ14は、前述した主セパレータ5で説
明したのと同様なものから形成することができる。
【0039】前記副セパレータを構成する繊維の平均径
は、0.1〜10μmにすることが好ましい。より好ま
しい範囲は3〜4μmである。
【0040】前記副セパレータの厚さは、50〜150
μmにすることが好ましい。
【0041】前記副セパレータの目付量は、20〜40
g/m2 にすることが好ましい。
【0042】5)アルカリ電解液 このアルカリ電解液としては、例えば水酸化ナトリウム
(NaOH)と水酸化リチウム(LiOH)の混合液、
水酸化カリウム(KOH)とLiOHの混合液、KOH
とLiOHとNaOHの混合液等を用いることができ
る。
【0043】以上説明した本発明に係るアルカリ二次電
池によれば、3次元構造の導電性基板を含む正極の巻き
始め部分の外側に配置された主セパレータに副セパレー
タを融着し、融着面積を主セパレータの面積の1%以下
にし、かつ融着箇所を4箇所以上にすることによって、
取り扱い時や渦巻き形電極群作製時に主セパレータが副
セパレータから剥がれたり、ずれたりするのを防止する
ことができると共に、主セパレータと副セパレータから
なる二重化部分の保液性を十分なものにすることができ
る。この副セパレータを少なくとも正極の巻き始め部分
と対向させることによって、前記正極の巻き始め端部に
バリが存在していたり、あるいは電極群作製中に前記正
極の巻き始め部分にクラックが生じて新たにバリが発生
した際に、前記副セパレータがこれらバリに対するバリ
アとなり、バリが負極に到達するのを防止することがで
きるため、絶縁不良を防止することができる。従って、
正極に含まれる3次元構造の導電性基板に起因する絶縁
不良が回避され、充放電サイクル寿命が長いアルカリ二
次電池を提供することができる。
【0044】また、前記正極の巻き始め部分の外側に配
置された主セパレータの負極面側に副セパレータを前述
したような条件で融着させることによって、前記正極の
巻き始め部分の外側面に主に主セパレータからアルカリ
電解液が供給されることとなり、アルカリ電解液の供給
条件が内側面の場合とほぼ同様になるため、正極の巻き
始め部分のアルカリ電解液の分布が偏るのを抑制するこ
とができ、充放電反応が極部的に生じるのを抑えること
ができる。従って、このような構成にすることによっ
て、絶縁不良を防止することができ、かつ長寿命が得ら
れるという効果の他に、優れた内圧特性を実現すること
ができる。
【0045】
【実施例】以下、本発明の好ましい実施例を図面を参照
して詳細に説明する。
【0046】(例1) <ペースト式正極の作製>水酸化ニッケル粉末90重量
部および一酸化コバルト粉末10重量部からなる混合粉
体に、カルボキシルメチルセルロース0.25重量部、
ポリアクリル酸ナトリウム0.25重量部、ポリテトラ
フルオロエチレンのディスパージョン(比重1.5、固
形分60重量%)を固形分換算で3.0重量部添加して
混練することによりペーストを調製した。つづいて、こ
のペーストを3次元構造の導電性基板としてのニッケル
メッキ繊維基板内に充填し、乾燥し、ローラプレスを行
って圧延し、37.7mm×37.0mmに裁断するこ
とによりペースト式正極を作製した。
【0047】<ペースト式負極の作製>市販のランタン
富化したミッシュメタルLmおよびNi、Co、Mn、
Al、を用いて高周波炉によって、LmNi4.0 Co
0.4 Mn0.3 Al0.3 の組成からなる水素吸蔵合金を作
製した。前記水素吸蔵合金を機械粉砕し、これを200
メッシュの篩を通過させた。得られた水素吸蔵合金10
0重量部に対してポリアクリル酸ナトリウム0.5重量
部、カルボキシルメチルセルロース0.125重量部、
ポリテトラフルオロエチレンのディスパージョン(比重
1.5、固形分0.6重量%)2.5重量部および導電
材としてカーボン粉末1.0重量部を水50重量部と共
に混合することによって、ペーストを調製した。得られ
たペーストをパンチドメタルに塗布、乾燥した後、圧延
成形し、37.7mm×59.0mmに裁断することに
よってペースト式負極を作製した。
【0048】<主セパレータの作製>ポリプロピレン樹
脂からスパンボンド法によって繊維径が10μmの長繊
維からなり、目付け量が60.0g/m2 で、厚さが
0.16mmの不織布を作製した。つづいて、表面が平
滑な第一ロールと、表面に複数のピンポイント状の凹凸
が形成された第二ロールとを互いに対向して配置し、こ
れらロールを互いに反対方向に回転させると共に130
℃に加熱した後、これらロール間に前記不織布を通過さ
せた。次いで、前記不織布に紫外線を照射した後、アク
リル酸水溶液に浸漬してアクリル酸を除去し、乾燥し、
40.0mm×96.0mmに裁断することにより主セ
パレータを作製した。
【0049】<副セパレータの作製>ポリプロピレン樹
脂からスパンボンド法によって繊維径が10μmの長繊
維からなり、目付け量が26.0g/m2 で、厚さが
0.10mmの不織布を作製した。つづいて、表面が平
滑な第一ロールと、表面に複数のピンポイント状の凹凸
が形成された第二ロールとを互いに対向して配置し、こ
れらロールを互いに反対方向に回転させると共に130
℃に加熱した後、これらロール間に前記不織布を通過さ
せた。次いで、前記不織布に紫外線を照射した後、アク
リル酸水溶液に浸漬してアクリル酸を除去し、乾燥し、
40.0mm×9.0mmに裁断することにより副セパ
レータを作製した。
【0050】<副セパレータ融着>得られた主セパレー
タに副セパレータを電極群において副セパレータが主セ
パレータを介して少なくとも正極の巻き始め部分と対向
するような位置に超音波によって融着し、一部が二重化
されたセパレータを得た。超音波条件は周波数自動追尾
定振幅制御によって、周波数21kHz、発振時間0.
2secとした。また、融着箇所は、前述した図3に示
すように副セパレータの四隅とした。各融着領域の大き
さは、1.0mm×1.0mmとした。融着面積は、主
セパレータの片側面積に対して0.10%とした。
【0051】次いで、前記負極と前記正極との間に前述
した二重化セパレータを介装し、前述した図2に示すよ
うに、前記正極の巻き始め部分の外側に前記二重化セパ
レータを副セパレータ部が表になるように配し、副セパ
レータ部の巻き始め端部を正極巻き始め端部より先行
(捲回方向が後方)させ、かつ副セパレータ部の後方部
分を主セパレータ部を介して正極巻き始め部分と対向さ
せ、渦巻状に捲回することにより電極群を作製した。
【0052】このような電極群を有底円筒状容器に収納
した後、7Nの水酸化カリウムおよび1Nの水酸化リチ
ウムからなるアルカリ電解液を収容し、封口等を行うこ
とにより前述した図1に示す構造を有し、公称容量が5
50mAhであるAAAサイズの円筒型ニッケル水素二
次電池を組み立てた。
【0053】(実施例2)実施例1と同様な主セパレー
タに実施例1と同様な副セパレータを電極群において副
セパレータが主セパレータを介して少なくとも正極の巻
き始め部分と対向するような位置に超音波によって融着
し、一部が二重化されたセパレータを得た。超音波条件
は実施例1と同様にした。また、図4の(a)に示すよ
うに、融着箇所15は、副セパレータ14の四隅とし
た。各融着領域の大きさは、2.0mm×2.0mmと
した。融着面積は、主セパレータの片側面積に対して
0.42%とした。
【0054】次いで、実施例1と同様な負極と正極との
間に前述した二重化セパレータを介装し、実施例1と同
様にして渦巻状に捲回することにより電極群を作製し
た。
【0055】得られた電極群から前述した実施例1と同
様にして円筒形ニッケル水素二次電池を組み立てた。
【0056】(実施例3)実施例1と同様な主セパレー
タに実施例1と同様な副セパレータを電極群において副
セパレータが主セパレータを介して少なくとも正極の巻
き始め部分と対向するような位置に超音波によって融着
し、一部が二重化されたセパレータを得た。超音波条件
は実施例1と同様にした。また、図4の(b)に示すよ
うに、融着箇所15は、副セパレータ14の四隅と、副
セパレータ14の長手方向に沿う両端部の中央の合計6
箇所とした。各融着領域の大きさは、1.0mm×1.
0mmとした。融着面積は、主セパレータの片側面積に
対して0.16%とした。
【0057】次いで、実施例1と同様な負極と正極との
間に前述した二重化セパレータを介装し、実施例1と同
様にして渦巻状に捲回することにより電極群を作製し
た。
【0058】得られた電極群から前述した実施例1と同
様にして円筒形ニッケル水素二次電池を組み立てた。
【0059】(参照例1)実施例1と同様な主セパレー
タに実施例1と同様な副セパレータを電極群において副
セパレータが主セパレータを介して少なくとも正極の巻
き始め部分と対向するような位置に超音波によって融着
し、一部が二重化されたセパレータを得た。超音波条件
は実施例1と同様にした。また、図5の(a)に示すよ
うに、融着箇所15は、副セパレータ14の上端及び下
端の合計2箇所とした。各融着領域の大きさは、4.0
mm×8.0mmとした。融着面積は、主セパレータの
片側面積に対して1.67%とした。
【0060】次いで、実施例1と同様な負極と正極との
間に前述した二重化セパレータを介装し、実施例1と同
様にして渦巻状に捲回することにより電極群を作製し
た。
【0061】得られた電極群から前述した実施例1と同
様にして円筒形ニッケル水素二次電池を組み立てた。
【0062】(参照例2)実施例1と同様な主セパレー
タに実施例1と同様な副セパレータを電極群において副
セパレータが主セパレータを介して少なくとも正極の巻
き始め部分と対向するような位置に超音波によって融着
し、一部が二重化されたセパレータを得た。超音波条件
は実施例1と同様にした。また、図5の(b)に示すよ
うに、融着箇所15は、副セパレータ14の上端及び下
端の合計2箇所とした。各融着領域の大きさは、8.0
mm×8.0mmとした。融着面積は、主セパレータの
片側面積に対して3.33%とした。
【0063】次いで、実施例1と同様な負極と正極との
間に前述した二重化セパレータを介装し、実施例1と同
様にして渦巻状に捲回することにより電極群を作製し
た。
【0064】得られた電極群から前述した実施例1と同
様にして円筒形ニッケル水素二次電池を組み立てた。
【0065】(比較例1)前述した実施例1で説明した
のと同様な正極及び負極の間に、前述した実施例1で説
明したのと同様な主セパレータのみを介装し、渦巻き状
に捲回することにより電極群を作製した。
【0066】得られた電極群から前述した実施例1と同
様にして円筒形ニッケル水素二次電池を組み立てた。
【0067】(比較例2)実施例1と同様な主セパレー
タに実施例1と同様な副セパレータを電極群において副
セパレータが主セパレータを介して少なくとも正極の巻
き始め部分と対向するような位置に超音波によって融着
し、一部が二重化されたセパレータを得た。超音波条件
は実施例1と同様にした。また、図5の(c)に示すよ
うに、融着箇所15は、副セパレータ14の全面とし
た。融着面積は、主セパレータの片側面積に対して9.
37%であった。
【0068】次いで、実施例1と同様な負極と正極との
間に前述した二重化セパレータを介装し、実施例1と同
様にして渦巻状に捲回することにより電極群を作製し
た。
【0069】得られた電極群から前述した実施例1と同
様にして円筒形ニッケル水素二次電池を組み立てた。
【0070】実施例1〜3,参照例1〜2及び比較例1
〜2の二次電池について、電極群を10000個ずつ作
製し、各電極群を容器内へ収納したものに400Vの電
圧を10MΩの抵抗値で0.1msec加え、通電した
ものを絶縁不良と判定し、その結果を下記表1に示す。
【0071】
【表1】
【0072】前記表1から明らかなように、正極の巻き
始め部分の外側に配置された主セパレータに副セパレー
タが融着され、融着箇所が4箇所以上で、融着面積が主
セパレータの面積の1%以下に相当する構成の電極群を
備えた実施例1〜3の二次電池は、絶縁不良率が1.0
%以下であることがわかる。
【0073】これに対し、副セパレータを用いない電極
群を備えた比較例1の二次電池は、絶縁不良率が実施例
1〜3に比べて高いことがわかる。
【0074】実施例1〜3,参照例1〜2及び比較例1
〜2の二次電池について、25℃、36時間放置した
後、0.1CmAで15時間かけて充電を行い、30分
休止した後、1.0CmAで1.5時間かけて電池電圧
が1.0Vになるまで放電を行った。
【0075】次いで、これら二次電池に1.0CmAで
150%充電した後、30分の休止時間を置き、1.0
CmAで電池電圧が1.0Vに到達するまで放電する充
放電を300回繰り返し、初期容量に対する放電容量の
関係(初期容量を100%とする)を図6に示す。
【0076】前記図6から明らかなように、実施例1〜
3の二次電池は、副セパレータの無い比較例1と同等の
充放電サイクル寿命を維持できることがわかる。
【0077】これに対し、副セパレータの融着箇所が2
箇所で、主セパレータの面積に対する融着面積比率が1
%を越える構成の電極群を備える参照例1,2の二次電
池と、副セパレータの全面が主セパレータに融着されて
いる構成の電極群を備える比較例2の二次電池は、実施
例1〜3に比べてサイクル寿命が短いことがわかる。
【0078】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、正
極に含まれる3次元構造の導電性基板に起因する絶縁不
良が防止され、長寿命なアルカリ二次電池を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるアルカリ二次電池の一例を示す
部分切欠斜視図。
【図2】図1のアルカリ二次電池の電極群の巻き始め部
分を示す断面図。
【図3】主セパレータと副セパレータの融着方法の一例
を示す模式図。
【図4】主セパレータと副セパレータの融着方法の別な
例を示す模式図。
【図5】参照例1〜2及び比較例2のニッケル水素二次
電池における主セパレータと副セパレータの融着方法を
示す模式図。
【図6】実施例1〜3,参照例1〜2及び比較例1〜2
のニッケル水素二次電池におけるサイクル数と放電容量
との関係を示す特性図。
【図7】従来のアルカリ二次電池の電極群の巻き始め部
分を示す断面図。
【符号の説明】
3…正極、 4…負極、 5…主セパレータ、 14…副セパレータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 俊毅 東京都品川区南品川3丁目4番10号 東芝 電池株式会社内 (72)発明者 西脇 篤 東京都品川区南品川3丁目4番10号 東芝 電池株式会社内 (72)発明者 近藤 政志 東京都品川区南品川3丁目4番10号 東芝 電池株式会社内 Fターム(参考) 5H021 BB11 CC17 5H028 AA01 AA05 BB05 CC13 HH00 HH01

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3次元構造の導電性基板を含む正極と負
    極をセパレータを介して渦巻き状に捲回した電極群及び
    アルカリ電解液を具備するアルカリ二次電池において、 前記正極の巻き始め部分の外側に配置された主セパレー
    タに副セパレータが融着され、融着面積は主セパレータ
    の面積の1%以下に相当し、融着箇所は4箇所以上であ
    ることを特徴とするアルカリ二次電池。
  2. 【請求項2】 前記副セパレータは、前記正極の巻き始
    め部分の外側に配置された主セパレータの負極面側に融
    着されることを特徴とする請求項1記載のアルカリ二次
    電池。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103996882A (zh) * 2013-02-14 2014-08-20 湘南科力远能源株式会社 碱性蓄电池
JP2014216261A (ja) * 2013-04-26 2014-11-17 株式会社Gsユアサ 渦巻状電極群を備える電池

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103996882A (zh) * 2013-02-14 2014-08-20 湘南科力远能源株式会社 碱性蓄电池
JP2014216261A (ja) * 2013-04-26 2014-11-17 株式会社Gsユアサ 渦巻状電極群を備える電池

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