JP4830262B2 - 非水電解液二次電池 - Google Patents

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Description

本発明は、非水電解液二次電池に関し、特にそのセパレータおよび巻回型極板群の形態に関するものである。
正極にリチウム複合酸化物、例えばLiCoO、LiNiO、LiMnなどを用い、負極にリチウムを吸蔵放出可能な合金や炭素材料、およびこれらの複合体などを用い、電解質として非水系溶媒にリチウム塩を溶解した電解液を用いた非水電解液二次電池は、高電圧、高エネルギー密度を有し、近年ではポータブル機器の電源として広く使用されている。
非水電解液二次電池では、内部短絡や外部短絡によって過剰電流が流れたり、過充電が行われたりした場合などには、電池温度が上昇する可能性がある。非水電解液二次電池のセパレータとしては一般的に多孔質ポリオレフィン薄膜が用いられているが、上記のような温度上昇が起こった場合、多孔質ポリオレフィンが軟化して無孔質となり電流を遮断する、いわゆるシャットダウン機能を持つ。
外部短絡や過充電などにおいて電池温度が上昇した場合には、上記シャットダウン機能により電流が遮断されて安全性が確保されると考えられるが、内部短絡によって過剰電流が流れた場合には、短絡部は局所的かつ瞬間的に高温になっており、シャットダウン機能で温度上昇が止まる以前にセパレータが局所的に溶融してしまう可能性がある。そうするとセパレータに大きく穴が開き、正極と負極が短絡してしまう。
そこで、シャットダウン機能を維持したまま、より高温までセパレータが溶融しないようにするため、多孔質ポリオレフィン層と耐熱性多孔質層との複合膜からなるセパレータが数多く提案されてきた。例えば、ポリオレフィン多孔質体とポリフェニレンサルファイド多孔質体との積層膜(例えば、特許文献1参照)や、アラミド多孔質フィルムとポリオレフィン多孔質フィルムとの積層膜(例えば、特許文献2参照)などがある。
特開平08−87995号公報 特開2000−100408号公報
上記の手段によって電池の安全性が向上することは考えられるが、いずれも電池特性と安全性との両立が困難であるという課題があった。多孔質ポリオレフィン層と耐熱性多孔質層との複合膜からなるセパレータでは、正負極の合剤層が対向する全面に耐熱性多孔質層が介在するため、耐熱性多孔質層のリチウムイオン伝導性が電池のレート特性などに大きな影響を与えるだけでなく、多孔質ポリオレフィン薄膜単体の場合よりもセパレータとしての厚みが増えることになり、電池の体積当たりの容量密度やエネルギー密度が大きく低下する。
内部短絡について詳細に検討すると、原因の1つとして、極板群の中に異物などが混入することが考えられる。その際、異物が合剤層に接触していれば圧迫や極板の膨張などが起こった場合でも合剤層に異物が埋まり込みセパレータを破損せず内部短絡に至らない可能性が考えられるが、合剤の塗布されていない集電体露呈部分に異物が接触していればセパレータに異物を押し付けることになり、セパレータの破損による内部短絡が起こりやすい。また、正負極の集電体どうしが対向している部分では、上記異物の混入などにより内部短絡が起こって過剰電流が流れた場合でも、抵抗が小さいため発熱量が小さくあまり問題ではない。通常は正極の合剤塗布部よりも負極の合剤塗布部がひとまわり長い構成なっていることを考慮すると、以上のことから、セパレータを溶融させるような発熱量の大きい内部短絡の起こる可能性が高い部分は、正極の集電体露呈部と負極の合剤塗布部が対向している部分であると言える。
特に本発明の正負極を備えた非水電解液二次電池は高電圧で高エネルギー密度であるため、内部短絡時に流れる電気量は非常に大きい。さらに、負極に炭素材料など比表面積の大きい材料を用いているため、温度上昇は速くて大きいものとなる。
以上のような課題を解決するために、本発明による非水電解液二次電池は、リチウム複合酸化物を活物質とする正極とリチウムを吸蔵放出可能な合金および/または炭素材料を活物質とする負極とセパレータとを重ねて巻回した極板群を有し、前記正極は集電体表面
に活物質を含む合剤を部分的に塗布してなり、正極の集電体露呈部と負極の合剤塗布部とがセパレータを介して対向する部分を有する構成である非水電解液二次電池において、前記セパレータは表面の一部に耐熱層が設けられており、前記正極の集電体露呈部と負極の合剤塗布部とが対向する部分に前記耐熱層が位置していることを特徴とし、さらに前記耐熱層が、セラミック粉末を含有する多孔質薄膜層、耐熱性樹脂の多孔質薄膜層、またはセラミック粉末と耐熱性樹脂の複合体からなる多孔質薄膜層であり、前記耐熱層は、前記正極の集電体露呈部に連続する正極合剤層の端部まで含めて覆っていることを特徴とする。
上記構成によると、発熱量の大きい内部短絡の起こる可能性が高い正極集電体と負極合剤の対向部分を耐熱層で覆うことによって、発熱量の大きい内部短絡による電池温度の上昇を抑制することができる。この際、正負極の合剤が対向する部分のほとんどは多孔質ポリオレフィン薄膜のセパレータが介在するだけであるため、電池特性の大幅な低下を招くことはない。
上記正極の集電体露呈部と負極の合剤塗布部が対向している部分に耐熱層を介在させる際に、負極合剤と対向している正極集電体部分を完全に覆うようにしようとすれば、集電体露呈部に連続する正極合剤層の端部まで含めて覆うようにしなければならない。このため、耐熱層として粘着性フィルムを貼り付ける場合、正極合剤端部の活物質は充放電を行うことができず、厳密には電池の容量密度やエネルギー密度が若干低下する。そこで、耐熱層が多孔質であれば正極合剤端部の活物質も充放電を行うことが可能であり、さらに好ましい効果を得ることができる。
本発明による非水電解液二次電池は、上記構成を有し、電池特性の大幅な低下を招くことなく内部短絡による電池温度の上昇を抑制することができるという優れた効果がある。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態)
本発明における非水電解液二次電池用セパレータは、図1に示すように、耐熱層1aと多孔質ポリオレフィン層2aとからなり、耐熱層が、正極の集電体露呈部と負極の合剤塗布部とが対向する部位3に介在する多孔質ポリオレフィン層上に形成された構造を持つ。
多孔質ポリオレフィン層としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、またはこれらの複合膜などを利用することができる。電池特性への影響を考えると厚みは5〜30μm、空隙率は30〜70%が好ましく、電池の安全性を確保するためにシャットダウン温度は100〜150℃が好ましい。
耐熱層としては、電解液や極板との反応を起こさず、かつ多孔質ポリオレフィン薄膜上に薄膜層を形成できるものであれば材質は限定されないが、製造上の簡便さからは耐熱性樹脂からなる粘着性フィルムが好ましく、上記の厳密な電池特性への影響を考慮すると、セラミック粉末を含有する多孔質薄膜層、耐熱性樹脂の多孔質薄膜層、またはセラミック粉末と耐熱性樹脂の複合体からなる多孔質薄膜層がさらに好ましい。その際、電池特性や安全性への影響を考えると厚みは1〜20μm、空隙率は30〜70%が好ましい。
多孔質薄膜層に用いるセラミック粉末としては、アルミナ(Al)、マグネシア(MgO)、シリカ(SiO)、チタニア(TiO)、ジルコニア(ZrO)、またはこれらの混合物などを用いることができ、その粒径は0.1〜10μmが好ましい。この粉末を、結着剤を含む溶媒に分散させてペースト状とし、多孔質ポリオレフィン薄膜
に塗布したのち脱溶媒処理することでセラミック粉末を含有する多孔質薄膜層を作製する。結着剤としては、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリ4フッ化エチレン(PTFE)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ポリアクリル酸誘導体ゴムバインダーなどを用いることができる。
多孔質薄膜層に用いる耐熱性樹脂としては、ポリイミド、アラミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンエーテルなどが挙げられる。これら耐熱性樹脂を良溶媒に溶解させた溶液を調整し、多孔質ポリオレフィン薄膜に塗布したのち貧溶媒に接触させることによって耐熱性樹脂を析出させ、脱溶媒処理することで耐熱性樹脂の多孔質薄膜層を得る。良溶媒としては、n−メチル−2−ピロリドン(NMP)、n,n−ジメチルアセトアミド(DMA)、ジメチルスルホキシド、トルエン、キシレンなどが挙げられ、貧溶媒としては、水、エタノール、メタノールなどが挙げられる。
また、上記耐熱性樹脂の塗布用溶液にセラミック粉末を混合して分散させた溶液を調整し、多孔質ポリオレフィン薄膜に塗布して同様の処理を行うことによって、セラミック粉末と耐熱性樹脂の複合体からなる多孔質薄膜層を得る。
本発明における非水電解液二次電池は、上記のセパレータを用い、図2に示すように、正極の集電体露呈部4と負極の合剤塗布部7とが対向する部分に耐熱層1bが位置するよう、正極と負極とセパレータとを重ねて巻回した極板群を持つ。
正極活物質としては、LiCoO、LiNiO、LiMnなどのリチウム複合酸化物を用いることができ、負極活物質としては、リチウムを吸蔵放出可能な合金や炭素材料、およびこれらの複合体などを用いることができる。
電解質としては、LiPF、LiClO、LiBFなどのリチウム塩、またはこれらの混合物を用いることができ、非水系溶媒としては、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ビニレンカーボネート(VC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、テトラヒドロフラン(THF)、1,2−ジメトキシエタン(DME)などの混合溶媒を用いることができる。
本発明のより具体的な実施の形態について説明する。
(実施例1)
図1の構成を持つ非水電解液二次電池用セパレータを以下の手順で作成した。耐熱層としては、アルミナ粉末と結着剤であるPVdFからなる多孔質薄膜を用いた。
分級して平均粒径0.5μmとしたアルミナ粉末(住友化学工業(株)社製)100gに対し、PVdF(呉羽化学(株)社製、#1320)のディスパージョンを5g(固形分換算で)、溶媒としてNMPを適量添加し、塗布用のペーストを調整した。このペーストを、厚み20μmの多孔質ポリエチレン薄膜(東燃化学(株)社製、E20MMS)の片面に、バーコーターにより薄く塗布した。このとき、多孔質ポリエチレン薄膜の短手方向には全幅に渡ってペーストが塗布され、かつ長手方向にはペースト塗布部の長さが2cmとなるよう、長手方向に部分的に塗布した。この薄膜を70℃で真空乾燥を行い、非水電解液二次電池用セパレータを得た。耐熱層塗布部分の厚みは26μmであった。
正極活物質としてLiCoOの粉末を用い、この正極活物質100gに対して導電剤
としてアセチレンブラック(AB)粉末を10g、結着剤としてPVdF(呉羽化学(株)社製、#1320)のディスパージョン6g(固形分換算で)を十分混合したのち、NMPを適量加え、十分混合してペースト状にし、集電体である厚み20μmのアルミニウム箔の両面に、極板群の最外周部に相当する端部に長さ70mmの露呈部が残るようにして塗布し、乾燥、圧延して厚み200μmの正極を得た。
負極活物質である人造黒鉛粉末(ティムカル社製、KS−44)100gに対して導電剤としてのAB粉末15g、結着剤としてのSBR(日本ゼオン(株)社製、BM−400B)の水溶性ディスパージョン8g(固形分換算で)をよく混合し、水を分散溶媒に用いてペースト状としたものを集電体である厚み15μmの銅箔の両面に、極板群の最外周部に相当する端部に長さ80mmの露呈部が残るようにして塗布し、その後100℃で乾燥、圧延して厚み250μmの負極を得た。
超音波溶接で正極集電体のアルミニウム箔の端部にアルミニウムからなる正極リードを、同様に、負極集電体の銅箔の端部に銅の負極リードを超音波溶接で接合した。このようにして作製した正極、負極、セパレータを、正極の集電体露呈部と負極の合剤塗布部とが対向する部分にセパレータの耐熱層塗布部分が位置するよう、正極と負極とセパレータとを重ねたのち、正極の集電体と負極の合剤が対向する部分の正極側にニッケルの小片(長さ約2mm、幅約0.2mm、厚み約0.1mm)を挿入して巻回し、極板群とした。作製した極板群の上下それぞれにポリプロピレン製の絶縁板を配し、直径18mm、高さ65mmの電池外装缶に挿入した。そこに非水電解液として、1モル/lのLiPFを溶解したECとDECの等比体積混合溶液を注入した。その後、真空含浸し、封口板を挿入し、機械的かしめによって密閉し、円筒型電池とした。
(実施例2)
多孔質薄膜層中のセラミック粉末として、分級して平均粒径0.5μmとしたチタニア粉末(富士チタン工業(株)社製)を用い、実施例1と同様にして非水電解液二次電池用セパレータを作製した。耐熱層塗布部分の厚みは26μmであった。このセパレータを用いたこと以外は実施例1と同様にして、円筒電池を作製した。
なお、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではなく、上記に挙げた他のセラミック粉末や結着剤を用いることによっても同様の耐熱性多孔質薄膜層を得ることができる。
(実施例3)
図1の構成を持つ非水電解液二次電池用セパレータを以下の手順で作製した。耐熱層としては、以下の手順で作製したポリイミド樹脂からなる多孔質薄膜を用いた。
カルボン酸無水物としてビフェニルテトラカルボン酸二無水物(宇部興産(株)社製、s−BPDA)を、ジアミンとして4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(ODA、三井化学(株)社製)を用い、これらの等量ずつを溶媒であるDMAに溶解させて約25%の原料溶液を得た。これをさらにDMAで希釈して10%の塗布用溶液を調整した。
上記の塗布用溶液を、厚み20μmの多孔質ポリエチレン薄膜(東燃化学(株)社製、E20MMS)に、実施例1と同様にして塗布した。この薄膜を室温でメタノールに浸してポリイミドを析出させ、室温で乾燥させたのち、70℃で熱処理を行い、70℃で真空乾燥して非水電解液二次電池用セパレータを得た。耐熱層塗布部分の厚みは26μmであった。
このセパレータを用いたこと以外は実施例1と同様にして、円筒型電池を作製した。
(実施例4)
図1の構成を持つ非水電解液二次電池用セパレータを以下の手順で作製した。耐熱層としては、以下の手順で作製したアラミド樹脂、具体的にはポリパラフェニレンテレフタルアミド(PPTA)からなる多孔質薄膜を用いた。
NMP100gに対し、塩化カルシウム粉末6.5gを添加し、加熱して完全に溶解させた。この溶液を常温に戻したのち、パラフェニレンジアミン(PPD、三井化学(株)社製)3.2gを添加し、完全に溶解させた。この溶液を20℃の恒温槽に入れ、テレフタル酸ジクロライド(TPC、三井化学(株)社製)5.8gを滴下することにより、PPTA溶液を得た。さらに、この溶液50gをNMP200gで希釈し、塗布用の溶液を調整した。
上記のPPTA溶液を、厚み20μmの多孔質ポリエチレン薄膜(東燃化学(株)社製、E20MMS)に、実施例1と同様にして塗布した。この薄膜を湿度50%の雰囲気に置いてPPTAを析出させ、イオン交換水で十分に洗浄したのち、70℃で真空乾燥を行い、非水電解液二次電池用セパレータを得た。耐熱層塗布部分の厚みは26μmであった。
このセパレータを用いたこと以外は実施例1と同様にして、円筒型電池を作製した。なお、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではなく、上記に挙げた他の耐熱性樹脂、良溶媒、貧溶媒の組み合わせを用いることによっても同様にして耐熱性多孔質薄膜層を得ることができる。
参考例1
耐熱層として、ポリイミド樹脂からなる厚み25μm、幅2cmの粘着性フィルム(日東電工(株)社製、No.360UL)を用い、実施例1と同様の位置に貼り付けて非水電解液二次電池用セパレータを得た。このセパレータを用いたこと以外は実施例1と同構成の円筒方電池を作製した。
(比較例1)
第1の比較例として、耐熱層を塗布していない厚み20μmの多孔質ポリエチレン薄膜(東燃化学(株)社製、E20MMS)をセパレータとして用いたこと以外は実施例1と同構成の円筒型電池を作製した。
(比較例2)
第2の比較例として、ポリイミド樹脂による耐熱性多孔質薄膜層を、厚み16μmの多孔質ポリエチレン薄膜(東燃化学(株)社製、E16MMS)の片面全部に塗布したセパレータ(総厚み22μm)を用い、極板群の体積が大きくなる分を正負極の合剤塗布部分を長手方向に短縮することで調整したこと以外は実施例3と同構成の円筒型電池を作製した。
作製したこれらの電池について、以下の方法で内部短絡に関する安全性検証試験を行った。試験温度20℃、0.7Cで4.2Vまで定電流充電を行い、電池外装缶を分解して極板群を取り出したのち、極板群のリードに電圧モニター用の端子を取り付け、外周部に熱電対を粘着テープで貼り付けて試験用のセルとした。ニッケル小片を挿入した個所をセルの外部から強く押して圧迫することで内部短絡を発生させた。内部短絡の発生はセルの電圧が4.1V以下まで降下することによって確認した。短絡後にセルの温度が80℃まで上昇しなかったものを合格、80℃以上に上昇したものを不合格として電池の安全性を検証した。
また、ニッケル小片を挿入せずに実施例1〜4、参考例1、比較例1、比較例2と同構成の円筒型電池を作製し、試験温度20℃において0.2Cおよび2Cで4.2Vから3Vまで定電流充電を行い、0.2Cでの放電容量に対する2Cでの放電容量の比でそれぞれの電池のレート特性を確認した。さらに、比較例1の電池の0.2Cでの放電容量を100とした場合において、それに対するその他の電池の0.2Cでの放電容量の比で電池容量を確認した。
以上の試験結果を(表1)に示す。
比較例1の電池では内部短絡試験において80℃以上の温度上昇が見られたが、実施例1〜5、比較例2の電池では80℃までの温度上昇は見られず、短絡部に耐熱層が存在することによって内部短絡における安全性が向上することが確認された。
比較例1のレート特性および電池容量に対して、比較例2の電池では電池特性の低下が見られたが、実施例1〜4の電池では比較例1とほぼ同等の電池特性が得られた。これにより、耐熱性多孔質層が正負極の合剤層が対向する全面に存在する場合には電池特性が低下してしまうことが確認された。また、参考例1の電池では実施例1〜4に比べ若干の電池特性の低下が見られた。
以上の結果から、実施例1〜4の電池において、短絡部にのみ耐熱性多孔質層が存在することにより、電池特性の低下を招くことなく内部短絡による電池温度の上昇が抑制されていることが分かった。
本発明による非水電解液二次電池は、内部短絡による電池温度の上昇を抑制することができるので、ポータブル機器などの電源として有用である。
本発明の実施例1における非水電解液二次電池用セパレータの構造を示す図 本発明の実施例1における極板群巻回方法を示す断面図
1a,1b 耐熱層
2a,2b 多孔質ポリオレフィン層
3 正極集電体と負極合剤との対向部位
4 正極集電体
5 正極合剤
6 負極集電体
7 負極合剤

Claims (1)

  1. リチウム複合酸化物を活物質とする正極とリチウムを吸蔵放出可能な合金および/または炭素材料を活物質とする負極とセパレータとを重ねて巻回した極板群を有し、前記正極は集電体表面に活物質を含む合剤を部分的に塗布してなり、正極の集電体露呈部と負極の合剤塗布部とがセパレータを介して対向する部分を有する構成であり、前記セパレータは表面の一部に耐熱層が設けられており、前記正極の集電体露呈部と負極の合剤塗布部とが対向する部分に前記耐熱層が位置している非水電解液二次電池において、前記耐熱層が、セラミック粉末を含有する多孔質薄膜層、耐熱性樹脂の多孔質薄膜層、またはセラミック粉末と耐熱性樹脂の複合体からなる多孔質薄膜層であり、前記耐熱層は、前記正極の集電体露呈部に連続する正極合剤層の端部まで含めて覆っていることを特徴とする非水電解液二次電池。
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