JP3259403B2 - ステップモータを備えた作動機器の作動位置制御装置 - Google Patents

ステップモータを備えた作動機器の作動位置制御装置

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JP3259403B2 JP3558593A JP3558593A JP3259403B2 JP 3259403 B2 JP3259403 B2 JP 3259403B2 JP 3558593 A JP3558593 A JP 3558593A JP 3558593 A JP3558593 A JP 3558593A JP 3259403 B2 JP3259403 B2 JP 3259403B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両に装備した空気調
和制御装置のエアミックスダンパ、吹き出し口切り換え
ダンパ、フィルムダンパ或いは吹き出しルーバ、パワー
ウィンド、前照灯、ドアミラー又はプリンターの印字装
置等の各種作動機器の作動位置をその作動範囲に亘りス
テップモータにより駆動制御するに適した作動位置制御
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、車両用空気調和制御装置
においては、特開平4ー31119号公報にて示されて
いるように、モータを駆動してフィルムダンパを巻き取
り、このフィルムダンパの位置をフォトインタラプタ等
により検出し、この検出結果に基づきモータを正逆転さ
せて、フイルムダンパの位置制御を行うようにしたもの
がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような構
成においては、上述のように、フィルムダンパの位置を
フォトインタラプタにより検出しているため、このフォ
トインタラプタにほこり等が付着すると、誤検出が生じ
て、フィルムダンパの停止位置に誤差を招くという不具
合がある。
【0004】これに対しては、特公平4ー9685号公
報に示されているように、フォトインタラプタのような
位置検出手段に依存することなく、ステップモータを用
いてオープンループ制御で精度よくダンパの位置制御を
行うようにすることも考えられる。しかしながら、この
場合には、ステップモータの初期位置設定が、通常の使
用時に、同ステップモータにおいて過負荷時に生ずるい
わゆる脱調現象を利用してなされる。このため、ステッ
プモータの脱調現象の発生に伴い機械的振動等が生じて
大きな騒音を発生させる。従って、このような騒音が車
室内の乗員に対し不快感を与える要因となるという不具
合が生ずる。
【0005】そこで、本発明は、以上のような不具合に
対処すべく、車両の空気調和制御装置のフィルムダンパ
やパワーウインド、或いはプリンターの印字装置等の各
種作動機器の作動位置制御装置において、その作動位置
駆動制御にあたり採用するステップモータの初期位置設
定を、光学的検出素子の採用を招くことなく、騒音の発
を抑制しつつ、精度よく行うようにしようとするもの
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題の解決にあた
り、本発明は、ステップモータの駆動に伴い作動する作
動機器において、以下のように構成したことにその特徴
がある。
【0007】即ち、本発明の構成上の特徴は、前記作動
機器の通常作動位置範囲以内の一作動位置を初期設定位
置として記憶する初期設定位置記憶手段と、作動開始指
令に基づき、前記作動機器を前記通常作動位置範囲以内
の所望作動位置に向け作動させるように、前記ステップ
モータを駆動制御し、また、作動停止指令に基づき、前
記作動機器を前記初期設定位置にて停止させるように、
前記ステップモータを駆動制御する制御手段と、 前記作
動停止命令に基づいて駆動され、停止した前記作動機器
の位置を記憶する停止位置記憶手段と、 前記初期設定位
置記憶手段に記憶された初期設定位置と、前記停止位置
記憶手段に記憶された停止位置との偏差を判定する偏差
判定手段と、 前記偏差判定手段によって前記偏差が所定
値以上と判定されたときに、前記作動機器を、前記通常
作動位置範囲の外に設定された可動限界位置まで作動さ
せ、その後、前記初期設定位置で停止させるように、前
記ステップモータを駆動制御するイニシャライズ手段と
設けたことにある。
【0008】
【発明の作用・効果】このように本発明を構成したこと
により、前記制御手段が、前記作動開始指令に基づき、
前記作動機器を前記通常作動位置範囲以内の所望作動位
置に向け作動させるように、前記ステップモータを駆動
制御すれば、同ステップモータの駆動に伴い前記作動機
器が前記所望作動位置に向け作動する。然る後、前記制
御手段が、前記作動停止指令に基づき前記作動機器を前
記初期設定位置にて停止させるように、前記ステップモ
ータを駆動制御すれば、同ステップモータの駆動に伴い
前記作動機器が前記初期設定位置に向け作動して停止す
ここで、前記停止位置記憶手段は、前記作動停止命
令に基づいて駆動され、停止した前記作動機器の位置を
記憶し、前記偏差判定手段は、前記初期設定位置記憶手
段に記憶された初期設定位置と、前記停止位置記憶手段
に記憶された停止位置との偏差を判定するが、前記通常
作動位置範囲は、通常、前記ステップモータに脱調等を
招くような異常な過負荷が発生しない範囲であるため
前記偏差判定手段は、前記偏差は前記所定値以上とは判
定しない。従って、上述のように、前記通常作動位置範
囲以内にある前記初期設定位置に前記ステップモータの
駆動により前記作動機器を復帰させても、光学的検出素
子の採用や前記ステップモータの脱調等による騒音発生
を伴うことなく、次期使用に先立ち、前記作動機器を前
記初期設定位置への復帰を精度よくなし得る 但し、前
記偏差判定手段が前記偏差は前記所定値以上と判定した
場合には、イニシャライズ手段が、前記作動機器を、前
記通常作動位置範囲の外に設定された可動限界位置まで
作動させ、その後、前記初期設定位置で停止させるよう
に、前記ステップモータを駆動制御するので、前記作動
機器を前記初期設定位置への復帰を精度よくなし得る。
かかる場合、前記作動機器を、前記通常作動位置範囲の
外に設定された可動限界位置まで作動させように、前記
ステップモータを駆動制御すると、当該ステップモータ
の脱調現象の発生により騒音を生ずることになっても、
偏差判定手段が前記偏差は前記所定値以上と判定するこ
とは殆ど起こらないので、特に支障はない。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面により説明す
ると、図1及び図2は、車両に搭載の空気調和制御装置
を示している。この空気調和制御装置は、図2にて示す
ごとく、エアダクト10を備えており、このエアダクト
10の流入口11には、ブロワ20が組み付けられてい
る。しかして、このブロワ20は、その作動により当該
車両の外気或いは当該車両の車室内の内気をエアダクト
10内に流入口11から空気流として送風する。エバポ
レータ30は、空気調和制御装置の冷凍サイクルにおけ
る冷却手段としてエアダクト10の上流部内に配設され
ており、このエバポレータ30は、冷凍サイクルの循環
冷媒に応じ、ブロワ20からの送風空気流を冷却してエ
アミックスダンパ機構40及びヒータコア50に向けて
流動させる。
【0010】エアミックスダンパ機構40は、エアダク
ト10内のエバポレータ30の後流側に配設されてお
り、このエアミックスダンパ機構40は、ステップモー
タ41と、一対の巻き取りローラ42、43と、フィル
ムダンパ44とによって構成されている。ステップモー
タ41は、エアダクト10の内壁の図2にて図示一部か
ら延出する隔壁12aに組み付けられており、このステ
ップモータ41の出力軸には、巻き取りローラ42が同
軸的に軸支されている。巻き取りローラ43は、エバポ
レータ30の図2にて図示隅角部から延出する隔壁12
bに回転可能に軸支されており、この巻き取りローラ4
3及び巻き取りローラ42に亘り、フィルムダンパ44
が巻装されるようになっている。この場合、フィルムダ
ンパ44は、その一端にて、巻き取りローラ42の外周
面に固着されており、同フィルムダンパ44の他端は巻
き取りローラ43の外周面に固着されている。また、巻
き取りローラ42と巻き取りローラ43とはベルト(図
示しない)によって連結されており、巻き取りローラ4
2が、フィルムダンパ44を送り出す方向(後述する逆
転方向)に回転するとき、このベルトを介して巻き取り
ローラ43がフィルムダンパ44を巻き取る方向に回転
するようになっている。
【0011】しかして、ステップモータ41及び巻き取
りローラ42が、図2にて図示実線による矢印方向(以
下、正転方向という)に回転すると、フィルムダンパ4
4が、巻き取りローラ42に巻き取られる。また、ステ
ップモータ41及び巻き取りローラ42が、図2にて図
示破線による矢印方向(以下、逆転方向という)に回転
すると、前述したベルトを介して巻き取りローラ43が
フィルムダンパ44を巻き取る方向に回転し、フィルム
ダンパ44が巻き取りローラ43に巻き取られる。ま
た、フィルムダンパ44の中間部位の適所には、エバポ
レータ30からフィルムダンパ44の後流側へ冷却空気
流を流動させるための開口(図示しない)が形成されて
いる。従って、フィルムダンパ44の巻き取り位置、即
ちフィルムダンパ44の開口部の位置に応じて、エバポ
レータ30からフィルムダンパ44の開口部を通りヒー
タコア50に流入する冷却空気流の量及び同ヒータコア
50をバイパスする冷却空気流の量が調整される。
【0012】ヒータコア50は、両隔壁12a、12b
の間からフィルムダンパ44を介しエバポレータ30に
対向するようにエアダクト10内の適所に配設されてお
り、このヒータコア50は、その流入冷却空気流を、当
該車両のエンジン冷却系統からの冷却水温に応じて、加
熱して吹き出し口ダンパ機構60に向けて流動させる。
吹き出し口ダンパ機構60は、エアダクト10内のエア
ミックスダンパ機構40及びヒータコア50の後流側に
配設されており、この吹き出し口ダンパ機構60は、図
2及び図3(A)にて示すごとく、ステップモータ61
と、四つの巻き取りローラ62、63、64及び65
と、フィルムダンパ66とによって構成されている。ス
テップモータ61は、エアダクト10のベンティレーシ
ョンモード吹き出し口13(以下、ベントモード吹き出
し口13という)の図2にて図示内周縁部から延出する
隔壁13aに組み付けられており、このステップモータ
61の出力軸61aには、巻き取りローラ62が同軸的
に軸支されている。
【0013】巻き取りローラ63は、ベントモード吹き
出し口13とエアダクト10のデフロスタモード吹き出
し口14(以下、デフモード吹き出し口14という)と
の間の境界部に回転可能に軸支されており、また、巻き
取りローラ64は、デフモード吹き出し口14とエアダ
クト10のヒートモード吹き出し口15との間の境界部
に回転可能に軸支されている。また、巻き取りローラ6
5は、ヒートモード吹き出し口15の図2にて図示内周
縁部に形成した筒状周納部15a内に回転可能に軸支さ
れている。フィルムダンパ66は、両巻き取りローラ6
3及び64を介して両巻き取りローラ62及び65に亘
り巻装されるようになっている。この場合、フィルムダ
ンパ66は、その一端にて、巻き取りローラ62の外周
面に固着されており、同フィルムダンパ66の他端は巻
き取りローラ65の外周面に固着されている。また、巻
き取りローラ62と巻き取りローラ65とはベルト(図
示しない)によって連結されており、巻き取りローラ6
2がフィルムダンパ66を送り出す方向(後述する逆転
方向)に回転するときに、このベルトを介して巻き取り
ローラ65がフィルムダンパ66を巻き取る方向に回転
するようになっている。
【0014】しかして、ステップモータ61及び巻き取
りローラ62が、図2にて図示実線による矢印方向(以
下、正転方向という)に回転すると、フィルムダンパ6
6が、両巻き取りローラ63、64を介し巻き取りロー
ラ62に巻き取られる。また、ステップモータ61及び
巻き取りローラ62が、図2にて図示破線による矢印方
向(以下、逆転方向という)に回転すると、前述したベ
ルトを介して巻き取りローラ65がフィルムダンパ66
を巻き取る方向に回転し、フィルムダンパ66が、両巻
き取りローラ63、64を介し巻き取りローラ65に巻
き取られる。
【0015】また、フィルムダンパ66の中間部位の各
適所には、第1、第2及び第3の開口部(図示しない)
が、ベントモード吹き出し口13、デフモード吹き出し
口14及びヒートモード吹き出し口15にそれぞれ対向
し得るように、形成されている。従って、空気調和制御
装置の吹き出しモードの変化に伴うフィルムダンパ66
の巻き取り位置、即ちフィルムダンパ66の第1〜第3
の開口部の位置に応じて、エアミックスダンパ機構40
からヒータコア50をバイパスして流動する冷却空気流
及びヒータコア50からの加熱空気流の混合空気流が、
ベントモード吹き出し口13、デフモード吹き出し口1
4及びヒートモード吹き出し口15のいずれかから吹き
出し空気流として車室内に吹き出す。なお、図2にて、
符号60Aは、ベントモード吹き出し口13から冷却空
気流を沢山吹き出すとき開くダンパを表す。
【0016】次に、空気調和制御装置の電気回路構成に
ついて図1を参照して説明すると、温度設定器70は、
車室内の所望の温度を設定し設定温信号を発生する。セ
ンサーグループ80は、内気温センサ、外気温センサ及
び日射センサからなるもので、このセンサグループ80
においては、前記内気温センサが車室内の温度を内気温
検出信号として検出し、前記外気温センサが当該車両の
外気の温度を外気温検出信号として検出し、また、前記
日射センサが車室内への入射日射量を日射検出信号とし
て検出する。
【0017】回転位置検出機構90は、ステップモータ
61内に内蔵されているもので、この回転位置検出機構
90は、図3(B)にて示すごとく、ステップモータ6
の出力軸61aに連結した減速機91と、この減速機
91の出力軸91aに軸支したロータリー型ポテンショ
メータ92とにより構成されている。減速機91はステ
ップモータ61の出力軸61aの回転速度を、ギア列に
よる所定減速比にて減速しこの減速速度にて出力軸91
aを回転させる。ポテンショメータ92は、減速機91
の出力軸91aの回転に伴い回転し、同出力軸91aの
回転角位置を検出し回転角位置検出信号を発生する。
【0018】かかる場合、減速機91の出力軸91aの
回転角位置、即ちステップモータ61の回転角位置が最
大値のときが、フィルムダンパ66に対する巻き取りロ
ーラ62の巻き取り完了位置P1 (図3(C)参照)に
対応する。一方、減速機91の出力軸91aの回転角位
置、即ちステップモータ61の回転角位置が最小値のと
きが、フィルムダンパ66に対する巻き取りローラ65
の巻き取り完了位置P4、 即ち、巻き取りローラ62の
巻き取り長さが零の位置(図3(C)参照)に対応す
る。但し、図3(C)において、各巻き取り完了位置P
1及びP4の間の間隔がステップモータ61の可動回転角
範囲に相当し、また、最大冷房位置P2 及び最大暖房位
置P3 の間の間隔がステップモータ61の実使用回転角
範囲、即ち通常使用回転角範囲に相当する。
【0019】A−D変換器100は、温度設定器70か
らの設定温信号並びにセンサーグループ80からの内気
温検出信号、外気温検出信号及び日射検出信号をディジ
タル変換し、設定温、内気温、外気温及び日射量を表す
各ディジタル信号を発生する。A−D変換器110は、
ポテンショメータ92からの回転角位置検出信号をディ
ジタル変換し回転角位置ディジタル信号として発生す
る。マイクロコンピュータ120は、コンピュータプロ
グラムを、図4にて示すフローチャートに従い、両A−
D変換器100、110との協働により実行し、この実
行中において、ステップモータ61のための駆動装置1
30の駆動制御に必要な演算処理をする。但し、前記コ
ンピュータプログラムは、マイクロコンピュータ120
のROMに予め記憶されている。また、マイクロコンピ
ュータ120は、バッテリBとの直結に伴い作動し、コ
ンピュータプログラムの実行を開始する。
【0020】駆動装置130は、駆動回路131と、四
つのトランジスタ132〜135とにより構成されてお
り、駆動回路131は、マイクロコンピュータ120に
よる制御のもとに、各トランジスタ132〜135を、
トランジスタ132からトランジスタ135にかけて、
又はその逆にトランジスタ135からトランジスタ13
2にかけて、順次、導通させるようになっている。各ト
ランジスタ132、133、134及び135が、その
各導通により、ステップモータ61の各励磁巻線61
b、61c、61d及び61eをそれぞれ励磁する。か
かる場合、トランジスタ132からトランジスタ135
にかけて順次導通するとき、即ち励磁巻線61bから励
磁巻線61eにかけて順次励磁するときが、ステップモ
ータ61の正転方向に対応する。一方、トランジスタ1
35からトランジスタ132にかけて順次導通すると
き、即ち励磁巻線61eから励磁巻線61bにかけて順
次励磁するときが、ステップモータ61の逆転方向に対
応する。
【0021】このように構成した本実施例において、バ
ッテリBを、図1にて示すごとく、マイクロコンピュー
タ120に直結すれば、マイクロコンピュータ120
が、コンピュータプログラムの実行を、図4のフローチ
ャートに従い、ステップ200にて開始する。ついで、
マイクロコンピュータ120が、ステップ210にて、
ステップモータ61を正転させるに要する初期正転出力
信号を一定時間の間発生し駆動回路131に出力する。
但し、前記一定時間は、巻き取りローラ62によりフィ
ルムダンパ66をその全長に亘り巻き取るに必要なステ
ップモータ61の正転時間よりも幾分長く設定してあ
る。
【0022】上述のように、マイクロコンピュータ12
0から初期正転出力信号が一定時間発生すると、駆動回
路131が、各トランジスタ132〜135を、トラン
ジスタ132からトランジスタ135にかけて、順次、
繰り返し導通させる。このため、各励磁巻線61b〜6
1eが、励磁巻線61bから励磁巻線61eにかけて、
順次、繰り返し励磁される。従って、ステップモータ6
1が正転し、かつ巻き取りローラ62が巻き取りローラ
65からフィルムダンパ66を巻き取る。かかる場合、
巻き取りローラ62の巻き取り完了に伴い、ステップモ
ータ61が、巻き取り完了位置P1(以下、第1初期設
定位置P1という)に相当する回転角位置に達し、過負
荷により脱調現象を発生し騒音を生じさせることになる
が、バッテリBのマイクロコンピュータ120への直結
は、通常、当該車両がそのユーザーに渡る前になされる
ので、前記脱調現象により騒音が生じても特に支障はな
い。
【0023】ついで、コンピュータプログラムがステッ
プ220に進むと、マイクロコンピュータ120が、ス
テップモータ61の回転角位置を第1初期設定位置P1
と最大冷房位置P2(以下、第2初期設定位置P2とい
う)との間の回転角幅だけ戻すに要する初期逆転出力信
号を発生する。すると、駆動回路131が、同初期逆転
出力信号に応答して、各トランジスタ132〜135
を、トランジスタ135からトランジスタ132にかけ
て、順次、繰り返し導通させる。このため、各励磁巻線
61b〜61eが、励磁巻線61eから励磁巻線61b
にかけて、順次、繰り返し励磁される。従って、ステッ
プモータ61が逆転し、かつ巻き取りローラ65が、巻
き取りローラ62からフィルムダンパ66を、第1初期
設定位置P1と第2初期設定位置P2 との間に相当する
長さだけ巻き取る。上述のように、ステップ220にお
ける初期設定が終了すると、マイクロコンピュータ12
0が、ステップ230にて、A−D変換器110からの
回転角位置ディジタル信号の値(以下、第2初期回転角
位置Pini という)を記憶する。これにより、当該車両
がユーザーに渡る前のステップモータ61の初期設定が
完了する。以後、ステップ240における「NO」との
判別が繰り返される。
【0024】然る後、当該車両のユーザーが、イグニッ
ションスイッチIGを閉じて当該車両のエンジンを始動
させるものとする。また、このようなイグニッションス
イッチIGの閉成に伴い、マイクロコンピュータ120
が、同イグニッションスイッチIGを介するバッテリB
からの直流電圧に基づき、ステップ240にて「YE
S」と判別し、コンピュータプログラムを空調制御ルー
ティン250に進める。この空調制御ルーティン250
においては、マイクロコンピュータ120が、A−D変
換器100からの設定温、内気温、外気温及び日射量を
表す各ディジタル信号に基づき、ブロワ20の送風制
御、エアミックスダンパ機構40の開度制御及び吹き出
し口ダンパ機構60の吹き出しモード制御を、共に、或
いは選択的に行う。
【0025】かかる場合、前記冷凍サイクルが前記エン
ジンから動力を受けて作動しエバポレータ30を通して
冷媒を循環させる。また、エアミックスダンパ機構40
の制御においては、ステップモータ41の正転或いは逆
転に伴い、巻き取りローラ42による巻き取りローラ4
3からのダンパフィルム44の巻き取り長さ、或いは巻
き取りローラ43による巻き取りローラ42からのダン
パフィルム44の巻き取り長さが制御される。また、吹
き出し口ダンパ機構60の吹き出しモード制御において
は、ステップモータ61の正転或いは逆転に伴い、巻き
取りローラ62による巻き取りローラ65からのダンパ
フィルム66の巻き取り長さ、或いは巻き取りローラ6
5による巻き取りローラ61からのダンパフィルム66
の巻き取り長さが制御される。これにより、ブロワ20
からの送風空気流が、エバポレータ30により冷却さ
れ、このエバポレータ30からの冷却空気流のうちヒー
タコア50への流入量及び同ヒータコア50のバイパス
量が、エアミックスダンパ機構40の開度に応じて調整
され、かつ、車室内への吹き出し空気流の吹き出しモー
ドが、ベントモード、デフモード或いはヒートモード等
に調整される。なお、空調制御ルーティン250におけ
る演算処理はステップ260における「NO」との判別
が繰り返されている間継続される。
【0026】このような状態にて、イグニッションスイ
ッチIGが開かれると、エンジン及び冷凍サイクルが停
し、また、ステップ260におけるYESとの判定の
もと、空調制御ルーチン250の処理が禁止されて、
述のような空調制御が停止する。ついで、マイクロコン
ピュータ120が、ステップ270にて、ステップモー
タ61をその現実の回転角位置から第2初期設定位置P
2まで復帰させるに要する復帰正転出力信号を発生し駆
動回路131に出力する。従って、駆動装置130によ
る駆動制御のもと、ステップモータ61が上述と実質的
に同様に正転し、かつ巻き取りローラ62が、フィルム
ダンパ66を、ステップモータ61の現回転位置と第2
初期設定位置P2との間に相当する長さだけ巻き取る。
かかる場合、このような巻き取りローラ62の巻き取り
終了に伴い、ステップモータ62が、第2初期設定位置
P2に相当する回転角位置に達するが、この第2初期設
定位置P2は、第1初期設定位置P1から離れているの
で、ステップモータ61の脱調現象が発生することはな
く、従って、当該車両のユーザーたる運転者にとって不
快感のもとになる前記脱調現象に起因する騒音が生じる
ことはない。
【0027】ついで、マイクロコンピュータ120が、
ステップ280にて、A−D変換器110からの回転角
位置ディジタル信号の値を現在回転角位置Piniaとして
新たに読み込む。現段階にて、現在回転角位置Pinia
が、許容回転角位置範囲(Pini ±ΔP)以内にあれ
ば、マイクロコンピュータ120が、ステップ290に
て、「YES」と判別し、ステップ300にて、現在回
転角位置の実質的なずれ無しと判定する。但し、前記許
容回転角位置範囲中、±ΔPは、現在回転角位置Pinia
の第2初期回転角位置Pini からのずれ許容範囲を表
し、マイクロコンピュータ120のROMに予め記憶さ
れている。本実施例では、ΔPは、例えば、1(%)と
してある。一方、ステップ290における判別が「N
O」となる場合には、マイクロコンピュータ120が、
ステップ310にて、現在回転角位置の実質的なずれ有
りと判定し、コンピュータプログラムをステップ210
に戻す。このため、ステップ210〜ステップ230の
演算処理による第2初期回転角位置Piniの設定記憶が
再び行われる。
【0028】以上説明したように、当該車両をユーザー
に渡すのに先立ち、バッテリBのマイクロコンピュータ
120への直結時に、ステップモータ61の一定時間の
正転のもとに巻き取りローラ62がフィルムダンパ66
の巻き取りを完了した後ステップ61の回転角位置を最
大冷房位置P2まで戻したとき、同最大冷房位置P2を第
2初期回転角位置Pini として記憶して、当該車両をユ
ーザーに渡す前の初期設定がなされる。かかる場合、巻
き取りローラ62の巻き取り完了に伴い、ステップモー
タ62が、第1初期設定位置P1 に相当する回転角位置
に達し、過負荷により脱調現象を発生し騒音を生じさせ
ることになるが、バッテリBのマイクロコンピュータ1
20への直結は、当該車両がそのユーザーに渡る前であ
るので、前記脱調現象により騒音が生じても特に支障は
ない。
【0029】また、当該車両がユーザーに渡った後にお
いては、イグニッションスイッチIGの閉成に伴う空調
制御ルーティン250の実行後、イグニッションスイッ
チIGを開放した場合には、ステップモータ61の現段
階における回転角位置を最大冷房位置P2 まで戻すよう
にステップモータ61を正転させる。そして、このとき
のA−D変換器110からの回転角ディジタル信号の値
を現在回転角位置Piniaとして記憶し、かつ、同現在回
転角位置Piniaを許容回転角位置範囲(Pini±ΔP)
と比較する。この比較により、現在回転角位置Piniaが
許容回転角位置範囲(Pini ±ΔP)以内にあれば、ス
テップモータ61の第2初期回転角位置にずれ無しと判
定する。かかる場合、第2初期設定位置P2 は、第1初
期設定位置P1 から離れているので、ステップモータ6
1の脱調現象が発生することはなく、従って、当該車両
のユーザーたる運転者にとって不快感のもとになる前記
脱調現象に起因する騒音が生じることはない。
【0030】一方、現在回転角位置Piniaが許容回転角
位置範囲(Pini ±ΔP)以内になければ、ステップモ
ータ61の第2初期回転角位置にずれ有りと判定して、
上述した当該車両をユーザーに渡す前の初期設定を再び
行う。かかる場合、ステップモータ61が、第1初期設
定位置P1 に相当する回転角位置に達し、脱調現象によ
り騒音を生じさせることになるが、このような再設定は
殆ど起こらないので、特に支障はない。また、ポテンシ
ョメータ92はステップモータ61に内蔵されているの
で、同ポテンショメータ92の配置スペースを考慮する
必要はない。また、ポテンショメータ92はステップモ
ータ61の回転位置を直接電気的に検出するので、光学
的検出素子を採用した場合のようにほこりの付着による
誤差を考慮する必要もない。なお、本発明の実施にあた
っては、ステップ230における第2初期回転角位置P
ini を適宜なバックアップメモリ内に記憶しておけば、
イグニッションスイッチIGの開放下におけるバッテリ
Bのマイクロコンピュータ120からの遮断時にも、第
2初期回転角位置Pini が消失してしまうことはない。
【0031】また、前記実施例においては、ステップ2
90における判別が「NO」となった場合には、ステッ
プ210〜ステップ230における演算処理により再設
定するようにしたが、これに代えて、ステップモータ6
1の回転角位置をA−D変換器110からの回転角位置
ディジタル信号の値を参照しながら、ステップモータ6
1の回転角位置を第2初期回転角位置Pini まで駆動調
整するようにしてもよい。
【0032】また、前記実施例においては、ステップモ
ータ61の第2初期設定位置を最大冷房位置P2 とした
例について説明したが、これに限らず、ステップモータ
61の第2初期設定位置を、最大冷房位置P2と最大暖
房位置P3との間の適当な位置にて行うようにしてもよ
い。かかる場合、ステップモータ61の第2初期設定位
置を、最大冷房位置P2と最大暖房位置P3との間にて、
複数カ所設けて、イグニッションスイッチIGの開放時
には、ステップモータ61の現実の回転角位置に最も近
い第2初期設定位置にて、ステップモータ61の初期回
転位置設定を行うようにしてもよい。
【0033】また、本発明の実施にあたっては、ステッ
プモータ61に内蔵したポテンショメータ92は、同ス
テップモータ61の外側の適所に配設して実施してもよ
い。
【0034】また、本発明の実施にあたっては、キーレ
スエントリーシステムを採用した車両、ディーゼル車両
或いは電気自動車の空気調和制御装置の吹き出し口切り
換えダンパその他これに類似した作動機器におけるステ
ップモータの第2初期位置設定にあたり本発明を適用し
て実施してもよい。また、本発明の実施にあたっては、
吹き出し口ダンパ機構60に限らず、エアミックスダン
パ機構40、当該車両の空気調和制御装置の吹き出しル
ーバ機構、パワーウィンド機構、前照灯機構、ドアミラ
ー機構又はプリンターの印字装置等の各種作動機器の作
動位置をその作動範囲に亘りステップモータにより制御
するに適した作動位置制御において、同ステップモータ
の第2初期位置設定にあたり本発明を適用して実施して
もよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2の空気調和制御装置の電気回路構成を示す
ブロック図である。
【図2】車両用空気調和制御装置の一実施例の機械的構
成を示す概略断面図である。
【図3】図2の吹き出し口ダンパ機構の拡大概略断面
図、回転位置検出機構の概略拡大斜視図並びにステップ
モータの可動回転角範囲及び実使用回転角範囲の説明図
である。
【図4】図2のマイクロコンピュータの作用を示すフロ
ーチャートである。
【符号の説明】
40…エアミックスダンパ機構、41、61…ステップ
モータ、44、66…フイルムダンパ、60…吹き出し
口ダンパ機構、120…マイクロコンピュータ、130
…駆動装置、B…バッテリ、IG…イグニッションスイ
ッチ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−197298(JP,A) 特開 平4−31119(JP,A) 特開 昭50−106084(JP,A) 特開 昭58−63099(JP,A) 特公 平4−9685(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02P 8/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステップモータの駆動に伴い作動する作
    動機器において、 この作動機器の通常作動位置範囲以内の一作動位置を初
    期設定位置として記憶する初期設定位置記憶手段と、 作動開始指令に基づき、前記作動機器を前記通常作動位
    置範囲以内の所望作動位置に向け作動させるように、前
    記ステップモータを駆動制御し、また、作動停止指令に
    基づき、前記作動機器を前記初期設定位置にて停止さ
    るように、前記ステップモータを駆動制御する制御手段
    と、 前記作動停止命令に基づいて駆動され、停止した前記作
    動機器の位置を記憶する停止位置記憶手段と、 前記初期設定位置記憶手段に記憶された初期設定位置
    と、前記停止位置記憶手段に記憶された停止位置との偏
    差を判定する偏差判定手段と、 前記偏差判定手段によって前記偏差が所定値以上と判定
    されたときに、前記作動機器を、前記通常作動位置範囲
    の外に設定された可動限界位置まで作動させ、その後、
    前記初期設定位置で停止させるように、前記ステップモ
    ータを駆動制御するイニシャライズ手段とを 設けたこと
    を特徴とするステップモータを備えた作動機器の作動位
    置制御装置。
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