JP3258916B2 - 成形機 - Google Patents

成形機

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JP3258916B2
JP3258916B2 JP22381696A JP22381696A JP3258916B2 JP 3258916 B2 JP3258916 B2 JP 3258916B2 JP 22381696 A JP22381696 A JP 22381696A JP 22381696 A JP22381696 A JP 22381696A JP 3258916 B2 JP3258916 B2 JP 3258916B2
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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、射出成形機やダイ
カストマシン等の成形機に関する。
【0002】
【従来の技術】油圧駆動式の射出成形機等の成形機にお
いては、型締めシリンダによって可動ダイプレートを前
後進駆動して、型締めおよび型開きを行うようになって
いる。そして、型締め行程時においては、型締め完了の
手前の領域(金型タッチ直前の領域)において低圧型締
め動作を行って、然る後、所定の型締め力を発揮する最
終型締め動作を行うようにしている。
【0003】上記のように、金型タッチ直前に低圧型締
め動作を行う所以は、金型の保護のためであり、例え
ば、金型離型面に異物が存在する場合における金型損傷
を回避するためである。つまり、金型離型面に異物が存
在した場合には、低圧の型締め動作を行っているため、
異物の抵抗により可動ダイプレートの前進が停止し、こ
の前進停止を検出することにより、マシンを運転停止さ
せて金型損傷を回避することができるからである。
【0004】図2は、従来の射出成形機の型締め制御用
油圧回路の構成を示す図である。同図において、21は
可動ダイプレートを前後進駆動するための型締めシリン
ダ、22は型開閉用の高圧作動油供給源たるアキューム
レータ、23は型開閉制御用の電磁制御弁(ここでは電
磁方向制御弁)、24はノーマル開の減圧弁である。
【0005】図2に示す構成において、型締め行程の開
始タイミングに至ると、電磁制御弁23は中立位置(閉
止位置)から図示左側位置に切り替えられ、アキューム
レータ22からの高圧かつ大流量の作動油が、型締めシ
リンダ21の前進用油室に供給され、これによって、型
締めシリンダ21のピストン体が前進して、可動ダイプ
レートが前進駆動される。
【0006】上記により高圧の型締め動作が進行し、金
型タッチ直前の所定タイミングに至ると、減圧弁24が
減圧位置(減圧状態)に切り替えられて、型締めシリンダ
21の前進用油室に供給される作動油の圧力が低圧(例
えば、5kgf/cm2 程度)に切り替えられ、これに
よって低圧型締め動作が開始される。
【0007】そして、所定秒時期間の低圧型締めが行わ
れた後、減圧弁24は開位置(非減圧状態)に切り替えら
れて、再び高圧の作動油が型締めシリンダ21の前進用
油室に供給され、これによって、最終型締め動作が行わ
れるようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、型開
閉用の作動油供給源にアキュームレータ22を用いる
と、高圧で大流量の作動油を一挙に供給することができ
るので、高圧かつ高速の型締め動作を行うことができ
る。しかしながら、低圧型締めを行うために減圧弁24
(大流量の減圧弁)を用いる構成をとっているので、こ
の減圧弁24の応答性の悪さが問題となる。すなわち、
大流量の減圧弁24は、特に開状態から減圧状態に移行
するまでの応答性が悪く、このため、高圧型締めの圧力
から低圧型締めの圧力までに、圧力降下する時間がかか
るという問題があり、型締め行程時間を短縮化する際の
阻害要因となっていた。
【0009】さらに、減圧弁24によって、アキューム
レータ22に蓄圧した高圧の作動油をタンクに逃がす構
成をとっているので、折角アキュームレータ22に貯え
た高圧の作動油にロスが生じ、省エネルギー化の点でも
問題となるものであった。
【0010】本発明は上記の点に鑑みなされたもので、
その目的とするところは、特に高圧型締めから低圧型締
めに移行する時間を可及的に短縮化し、以って、型締め
行程時間を短縮化することにある。また、アキュームレ
ータに貯えた高圧の作動油のロスをなくすことにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した目的を
達成するため、可動ダイプレートを前後進駆動するため
の型締めシリンダと、該型締めシリンダに高圧の作動油
を供給するための高圧作動油供給源手段(例えば、アク
チュエータ)と、該高圧作動油供給源と上記型締めシリ
ンダとの間に介装された型締め制御用電磁制御弁とを具
備した成形機において、上記型締めシリンダの前進用油
室と後退用油室とを接続/切離し可能な電磁制御弁と、
上記型締めシリンダの前進用油室に逆止弁を介して接続
された低圧作動油供給源手段とを、備える。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を用いて説明する。図1は、本発明の1実施形態に係
る射出成形機の型締め制御用油圧回路の構成を示す図で
ある。同図において、1は可動ダイプレートを前後進駆
動するための型締めシリンダ、2は型開閉用の高圧作動
油供給源たるアキュームレータ、3は型開閉制御用の電
磁制御弁(ここでは電磁方向制御弁)、4は型締めシリ
ンダ1の前進用油室1aと後退用油室1bとを接続/切
離し可能な電磁制御弁(ここでは電磁開閉弁)、5は油
圧ポンプ、6は油圧ポンプ5から出力される作動油を減
圧する電磁可変減圧弁、7は電磁開閉弁、8は逆止弁で
ある。
【0013】アキュームレータ2に接続された電磁制御
弁3は、そのAライン側を型締めシリンダ1の前進用油
室1aと接続され、そのBライン側を型締めシリンダ1
の後退用油室1bと接続されている。電磁制御弁4は、
その入出力ポートを上記AラインとBラインとにそれぞ
れ接続され、AラインとBラインとを接続または切離し
可能なようになっている。油圧ポンプ5からの管路は、
電磁可変減圧弁6,電磁開閉弁7,逆止弁8を介して、
上記Aライン(すなわち、型締めシリンダ1の前進用油
室1a)に接続されており、油圧ポンプ5から出力され
た作動油は、電磁可変減圧弁6によって、例えば本実施
形態では、5kgf/cm2 に減圧されるようになって
いる。
【0014】続いて、本実施形態の動作を説明する。型
開き待機状態においては、電磁制御弁3は中立位置(閉
止位置)におかれ、電磁制御弁4は図示左側位置(閉止
位置)におかれ、電磁開閉弁7は図示左側位置(閉止位
置)におかれている。
【0015】上記の状態で、型締め行程の開始タイミン
グに至ると、電磁制御弁3は図示左側位置に切り替えら
れ、アキュームレータ2からの高圧かつ大流量の作動油
が、型締めシリンダ1の前進用油室1aに供給され、こ
れによって、型締めシリンダ1のピストン体1cが前進
し、可動ダイプレートが前進駆動されて、高圧型締め行
程が開始される。また、型締め行程が開始された直後の
タイミングで、電磁開閉弁7は図示右側位置(開位置)
に切り替えられ、これによって、油圧ポンプ5から出力
され、電磁可変減圧弁6によって5kgf/cm2 に減
圧された作動油が、逆止弁8まで到達する。
【0016】上記の高圧型締め動作が進行し、金型タッ
チ直前の所定タイミングに至ると、電磁制御弁3は図示
左側位置から中立位置(閉止位置)に切り替えられる。
また、この電磁制御弁3の中立位置への切り替えと同
時、あるいは電磁制御弁3の中立位置への切り替え以前
の適宜のタイミングで、電磁制御弁4は図示左側位置
(閉止位置)から図示右側位置(開位置)に切り替えら
れて、前記型締めシリンダ1の前進用油室1aと後退用
油室1bとが接続され(前記AラインとBラインとが接
続され)、これによって、前進用油室1aと後退用油室
1bにおけるピストン体1cの被圧断面積比に基づく差
動圧回路が形成される。
【0017】上記したように電磁制御弁3が閉止され、
型締めシリンダ1の前進用油室1aと後退用油室1bと
が接続されると、前記Aライン,Bラインの残圧で型締
めシリンダ1のピストン体1cは前進方向に自走する。
ピストン体1cが前進方向に自走すると、前進用油室1
aの面積が増加して急速に圧力降下して、型締めシリン
ダ1への作動油の補充がなければ、ピストン体1cは停
止してしまう。しかし、本実施形態では、型締めシリン
ダ1内の圧力(A,Bラインの圧力)が5kgf/cm
2 を下回る値となると、油圧ポンプ5から吐出され電磁
可変減圧弁6によって5kgf/cm2 に減圧された作
動油が、逆止弁8を通してA,Bラインに流れ込むの
で、これにより型締めシリンダ1のピストン体1cは低
圧・高速で前進駆動されて、低圧型締めが行われること
になる。
【0018】そして、所定秒時期間の低圧型締めが終了
すると、電磁制御弁3は中立位置(閉止位置)から図示
左側位置に切り替えられ、また、これと同時にあるいは
若干遅れて、電磁制御弁4は図示右側位置(開位置)か
ら図示左側位置(閉止位置)に切り替えられる。したが
って、再び高圧の作動油が型締めシリンダ1の前進用油
室1aに供給され、これによって、最終型締め動作が行
われる。なお、電磁開閉弁7は、最終型締め動作の終了
後の適宜のタイミングで、図示右側位置(開位置)から
図示左側位置(閉止位置)に切り替えられる。
【0019】以上の動作において、各弁の切り替えタイ
ミングは、時間または位置を検出することによって実行
される。
【0020】図3の(a)は、本実施形態における型締
め行程の時間軸に沿った圧力特性を示す図である。時刻
t0で型締め行程が開始され、所定期間の高圧型締めを
行った後、時刻t1で電磁制御弁3が閉止されて圧力が
急速降下し、時刻t2で低圧速型締めに移行する。ここ
で、高圧型締めの圧力から低速型締めの圧力まで圧力が
降下する時間T1=(t2−t1)は、本実施形態では
減圧弁を用いて圧力降下を図るのではなく、先に述べた
ように型締めシリンダ1のピストン体1cの自走によっ
て行うので、減圧弁による応答ロス時間がある場合に比
べて、圧力降下時間は大幅に短縮される。しかも、型締
めシリンダ1のピストン体1cの自走によって圧力降下
を図るので、時刻t1に至るまでの高圧型閉じが高速で
あればあるほど、圧力降下時間T1をより短くすること
が可能となり、かつ、高速の低圧型締めが可能となる。
【0021】時刻t2から時刻t3までは、予め定めら
れた一定時間T2の低圧型締めが行われ、時刻t3にお
いて、電磁制御弁3が再び第1図左側位置に切り替えら
れて、これにより圧力が急速上昇して、時刻t4で高圧
型締めに移行する(最終の高圧型締めに移行する)。こ
こで、本実施形態では低圧型締めの低圧を、高圧の作動
油をタンクに逃すことによって発生させるのではなく
(すなわち、減圧弁を用いて低圧を実現するのではな
く)、アキュームレータ5から電磁制御弁3に至る管路
を高圧に維持したまま行うので、圧力上昇の応答性がよ
く、低圧型締めの圧力から高圧型締めの圧力まで圧力が
上昇する時間T3=(t4−t3)も短くすることがで
きる。
【0022】この結果、高圧型締めから低圧型締めを経
て、再び高圧型締めに移行するまでの時間Taを、可及
的に短縮することが可能となり、型締め行程の全体時間
を短縮化できる。また、アキュームレータ5からの高圧
の作動油をタンクに逃すことがないので、高圧の作動油
のロスをなくすことができ、省エネ化を図ることができ
る。
【0023】図3の(b)は、図2に示した従来技術に
おける、型締め行程の時間軸に沿った圧力特性を示す図
である。時刻t0で型締め行程が開始され、所定期間の
高圧型締めを行った後、時刻t1で減圧弁24が減圧位
置に切り替えられて圧力が降下し、時刻t2’で低圧型
締めに移行する。ここで、高圧型締めの圧力から低圧型
締めの圧力まで圧力が降下する時間T1’=(t2’−
t1)は、減圧弁24による応答遅れがあるので、前記
本実施形態のT1に比べて、相当に大きな値となる。
【0024】時刻t2’から時刻t3’までは、予め定
められた一定時間T2の低圧型締めが行われ、時刻t
3’において、減圧弁24が開位置に切り替えられて、
これにより圧力が上昇して、時刻t4’で高圧型締めに
移行する(最終の高圧型締めに移行する)。ここで、低
圧型締めの圧力から高圧型締めの圧力まで圧力が上昇す
る時間T3’=(t4’−t3’)は、減圧弁24を用
いている関係で、先のT1とT1’の間ほどの差はない
が、時間T3’は前記本実施形態のT3に比べて若干大
きな値となる。
【0025】この結果、高圧型締めから低圧型締めを経
て、再び高圧型締めに移行するまでの時間Ta’は、前
記本実施形態のTaに比べて大きな値となる。具体的に
は、TaはTa’と比べて0.1秒程度小さな値とな
り、例えば、従来の型締め行程の全体時間が0.6秒程
度であったものを、0.5秒程度に短縮化することが可
能となる。
【0026】なお、本実施形態では、低圧型締めを予め
定められた一定時間T2であるものとしたが、低圧型締
めを予め定められた一定ストローク期間であるものとす
れば、本実施形態では高速の低圧型締めが可能であるの
で、時間T2も短縮することが可能となる。
【0027】なおまた、本実施形態では、電磁可変減圧
弁6を用いているので、低圧型締め期間において、圧力
を可変制御することも可能で、例えば型締め機構として
トグルリンク機構を用いている場合に、トグルリンクの
力の拡大率に対応して一定圧力が可動ダイプレートに伝
達されるような圧力制御を行うことも可能となる。さら
にまた、前記電磁制御弁4は、型締め期間の全域におい
て差動圧回路を形成する位置をとっても、動作的には何
等の支障もない。さらにまた、前記した型開閉用の電磁
制御弁3は、本実施形態では方向制御弁として示した
が、電磁的にオン/オフ制御される同様の機能をもつも
のであれば、どのような電磁制御弁であっても差し支え
ない。
【0028】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、特に、高
圧型締めから低圧型締めに移行する時間を可及的に短縮
でき、型締め行程時間を短縮化することが可能となる。
また、アキュームレータに貯えた高圧の作動油のロスを
なくすことができ、省エネ化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施形態に係る射出成形機の型締め
制御用油圧回路を示す構成図である。
【図2】従来の射出成形機の型締め制御用油圧回路を示
す構成図である。
【図3】本発明の1実施形態と従来技術による、型締め
行程の時間軸に沿った圧力特性を示す特性図である。
【符号の説明】
1 型締めシリンダ 2 アキュームレータ 3 型開閉制御用の電磁制御弁 4 作動圧形成用の電磁制御弁 5 油圧ポンプ 6 電磁可変減圧弁 7 電磁開閉弁 8 逆止弁 21 型締めシリンダ 22 アキュームレータ 23 型開閉制御用の電磁制御弁 24 減圧弁

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可動ダイプレートを前後進駆動するため
    の型締めシリンダと、該型締めシリンダに高圧の作動油
    を供給するための高圧作動油供給源手段と、該高圧作動
    油供給源手段と上記型締めシリンダとの間に介装された
    型締め制御用電磁制御弁とを具備した成形機において、 上記型締めシリンダの前進用油室と後退用油室とを接続
    /切離し可能な電磁制御弁と、上記型締めシリンダの前
    進用油室に逆止弁を介して接続された低圧作動油供給源
    手段とを、備えたことを特徴とする成形
  2. 【請求項2】 請求項1記載において、 前記高圧作動油供給源手段は、アキュームレータである
    ことを特徴とする成形
  3. 【請求項3】 請求項1記載において、 前記低圧作動油供給源手段には、電磁可変減圧弁が設け
    られたことを特徴とする成形
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