JP3258584B2 - 車両用加速度センサ装置 - Google Patents
車両用加速度センサ装置Info
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Description
るシートベルト装置用リトラクタ等に用いられる車両用
加速度センサ装置に関する。
場合、シートベルト装置のリトラクタからウエビングが
引き出されないようにするため車両に加わる所定値以上
の大きな加速度を検出するための車両用加速度センサ装
置が装着されている。
えた装置類、例えばシートベルトリトラクタは、車両の
センタピラーやシートクッション等のように、車体に対
し固定した状態で取り付けられる部分へ搭載されてい
る。
イニングシートのシートバック用リトラクタ等の車体に
対して角度が変更される部分へ取り付けると、着座姿勢
の変更調整等により、このリトラクタの加速度センサ装
置の取付姿勢が変更されてしまい、加速度センサ装置が
検出すべき設定加速度とは異なる加速度を検出すること
になる。
慮し、車両に対し取り付けられた姿勢が変更されても、
車体に働く加速度を適性に検出可能な加速度センサ装置
を提供することが目的である。
速度センサ装置は、車両に加わる加速度に応じてセンサ
ボールを慣性移動させることにより、出力部材を駆動す
る車両用加速度センサ装置であって、車体側に固定され
るハウジングと、前記ハウジングの回転軸芯の回りに回
動自由に支受されたブラケットと、前記ハウジングが車
体への取付け角度を変更されても自重により前記ブラケ
ットを前記回転軸芯の回りに回動させて前記ブラケット
の前記回転軸芯の回りに一定の姿勢を取らせるように前
記ブラケットに設けられたウエイトと、前記ブラケット
に前記センサボールを転動自由に載置するよう略擂り鉢
状に形成され、前記回転軸芯に沿った前記略擂り鉢形状
の斜面が水平面となす角より、前記回転軸芯と水平方向
で、前記略擂り鉢形状の中心において直角に交わる軸線
に沿った前記略擂り鉢形状の斜面が水平面となす角を鋭
角にし、加速度が水平方向のいずれの方向から働いても
ほぼ一定の加速度で前記センサボールが同様に転動動作
するよう構成したボール受部と、を有することを特徴と
する。
両用加速度センサ装置に、ブラケットの回転軸芯に直角
方向の成分を持つ加速度が加わった場合に、ブラケット
がこの回転軸芯の回りに多少回動した状態で、ボール受
部における擂り鉢形状の斜面の回転軸芯に直角方向の部
分の緩やかな斜面が、ボール受部の回転軸芯方向の斜面
の水平面に対する傾斜角と一致することとなって、一定
の加速度でセンサボールが所定の転動動作を行うように
できる。
は、車両に加わる加速度に応じてセンサボールを慣性移
動させることにより、出力部材を駆動する車両用加速度
センサ装置であって、車体側に固定されるハウジング
と、前記ハウジングの回転軸芯の回りに回動自由に支受
されたブラケットと、前記ハウジングが車体への取付け
角度を変更されても自重により前記ブラケットを前記回
転軸芯の回りに回動させて前記ブラケットの前記回転軸
芯の回りに一定の姿勢を取らせるように前記ブラケット
に設けられたウエイトと、前記ブラケットに前記センサ
ボールを転動自由に載置するよう略擂り鉢状に形成さ
れ、前記回転軸芯に沿った前記略擂り鉢形状の斜面が水
平面となす角より、前記回転軸芯と水平方向で、前記略
擂り鉢形状の中心において直角に交わる軸線に沿った前
記略擂り鉢形状の斜面が水平面となす角を鋭角にし、加
速度が水平方向のいずれの方向から働いてもほぼ一定の
加速度で前記センサボールが同様に転動動作するよう構
成したボール受部と、前記出力部材の少なくとも一部を
構成し、前記センサボールに被さるよう略擂り鉢状、凹
部に形成され、前記回転軸芯に沿った前記略擂り鉢状の
凹部に形成された相対向する斜面の狭角より、前記略擂
り鉢状の凹部の中心において直角に交わる軸線を含む平
面に沿った前記略擂り鉢形状凹部に形成された相対向す
る斜面の狭角を鋭角にし、前記センサボールが前記ボー
ル受部内をどの方向に転動しても、前記略擂り鉢状の凹
部が転接連動していずれも同様の移動動作を生じさせる
ように構成した被動用凹部を有するパウルと、を有する
ことを特徴とする。
両用加速度センサ装置に、ブラケットの回転軸芯に直角
方向の成分を持つ加速度が加わった場合に、ブラケット
がこの回転軸芯の回りに多少回動した状態で、ボール受
部における擂り鉢形状の斜面の回転軸芯に直角方向の部
分の緩やかな斜面を一定の加速度でセンサボールが転動
して登る動作を、このセンサボールに転接する被動用凹
部で拡大し、パウルに所定の移動動作を行わせ、この車
両用加速度センサ装置が適正に作動するようにする。
を、シートベルト装置に用いられるリトラクタの加速度
センサとして構成した実施の形態が、図1、図2、図
3、及び図10に示されている。
ールの軸10の両端部をそれぞれ支受するリトラクタベ
ース12の一方の軸支側面部12Aには、ロック機構部
14と、加速度センサ本体16が装着されている。さら
に、この軸支側面部12には、ロック機構部14及び加
速度センサ本体16を収納する上カバー18が取り付け
られている。
サ本体16は、リトラクタベース12の軸支側面部12
Aに穿設された略長円形状の開口20部分に装着されて
いる。図1〜図6に示すように、加速度センサ本体16
は、センサカバー22とハンガ24とで構成されるハウ
ジング内に、ウエイト26、ブラケット28、センサボ
ール30、第1パウル32、及び第2パウル34が装着
されて構成されている。
開口20と相似形で一回り小さい平板部36の周囲から
直角に筒状の周壁38を立設し、この周壁38開口側端
部から直角に外方へ向けて延びるフランジ部40を一体
的に設けて構成されている。
カバー22のフランジ部40における図2、及び図3に
向って真横に当たる各部分は、それぞれ小さい範囲に渡
って切欠されて切欠部42が形成されており、各々の切
欠部42には、それそれ周壁38から矩形舌片状に延出
する係着突片44が一体的に突設されている。各係着突
片44の自由端部には、外方へ向けて突出する鉤形で先
すぼまりとなるよう斜面が形成された係留部46が形成
されている。
ハンガ24は、正面半円形状の全面板部48の円弧状周
端部から半筒状の周側壁50を直角方向に延出するよう
一体的に突設することにより、その内側をブラケット2
8の収容部として形成されている。さらに、前面板部4
8の半径方向に延びて鈍角をなす斜状の各辺部48Bの
中央には、小半円形状の軸受板部48Aが一体に突設さ
れている。この軸受板部48Aの部分には、小円孔状の
軸孔52が穿孔されている。
は、それぞれ矩形板状の固定部54が一体に設けられ、
その前面板部48と反対側の端部は、外方へ向けて直角
に折曲して延設され、その各自由端部には、固定ピン5
6が突設されている。各固定部54には周側壁50の内
方を向いた側面部に、前面板部48側から、その中間部
にかけて浅溝が穿設され、各固定部54の中間に位置
し、かつ浅溝の底面から直角に立ち上がる段状に形成さ
れた前記係着突片44に係合用の係止部58が設けられ
ている。
から分かるように、その周側壁50の自由端をセンサカ
バー22のフランジ部40に当接させ、係着突片44の
係留部46を係止部58に係止させることによりセンサ
カバー22と一体的に組み合わされ、加速度センサ本体
16のハウジングを構成するようにされている。
構成されるハウジング内部に支受されるブラケット28
は合成樹脂製で、略歪な擂り鉢状の凹部であるボール受
部60を有する台部62の直径方向両端部に、ボール受
部60のある側(図3に向って上側)に向けて延出する
支板64と、支受支板66とが一体に設けられている。
この支板64は、矩形小板の自由端部にボール受部60
側に向けて曲がった小鉤状の係留部68を一体に設け、
さらに、この矩形小板のボール受部60と反対側の外側
面中央部には、小円柱状の軸ピン70が一体に設けられ
ている。
部に、それぞれ支柱部72を一体に立設し、これらの支
柱部72の自由端部に軸受孔74を同軸的に穿孔し、さ
らに、矩形小板のボール受部60と反対側の外側面中央
部に、小円柱状の軸ピン76(図4)が一体に突出され
ている。
の中心線が同軸となり、かつこの中心線がボール受部6
0上に通常状態で載置されたセンサボール30の中心を
通る回転軸芯Xとなるように配置されている。すなわ
ち、これらの軸ピン70、76はブラケット28の回転
軸となるので、ブラケット28の回転軸が通常位置のセ
ンサボール30の中心を通るように設定されている。
孔52に回動自由に支受される。また、他方の軸ピン7
6は、センサカバー22の平板部36中央部に一体的に
突設された筒状の軸受部78に支受される。これによ
り、ブラケット28は、センサカバー22とハンガ24
とが組み合わさって構成されたハウジング内部に回動自
由に装着される。
の回転軸芯Xと直交する直径方向の両端部には、それぞ
れウエイト係着部80が一体的に設けられている。この
各ウエイト係着部80は、ボール受部60の両側部から
矩形台状の台部82を一体に突設し、その外側下辺中央
部から、係留部68、及び支柱部72の延出方向と逆の
方向(図3に向って下方向)に、舌片状の係着片84を
一体に突設して、形成されている。さらに係着片84の
自由端部には、ボール受部60側に向って鉤状に突設さ
れた係着突起86が一体に形成されている。
一体的に組み付けられる。このウエイト26は金属製
で、ブラケット28におけるボール受部60と反対側の
底面部を凹部に入れるようにして組み付けられる台盤部
88の一方の側面部に側面U字状のカウンタウエイト部
90が回転軸芯Xに対し対象形状となるように一体的に
形成されている。さらに、この台盤部88の他方の側面
の両角部分には、後述するブラケット28取付けのため
小角柱状の支持柱部92が一体的に立設されている。ま
た、台盤部88の各カウンタウエイト部90と各支持柱
部92との間の位置には、それぞれ台盤部88の一部を
段部94Aを有する矩形溝状に形成された係着溝94が
穿設されている。
の一対のカウンタウエイト部90の間にブラケット28
の支板64を入れ、その一対の支持柱部92の間に支受
支板66と一体の支柱部72を入れ、各カウンタウエイ
ト部90と各支持柱部92との間に台部82を入れ、さ
らに各係着片84をそれぞれ係着溝94に通して、その
段部94Aに係着突起86を係着することによって、こ
のウエイト部90がブラケット28に対し、ワンタッチ
で一体的に組み付けられる。
支柱状部の外側面部の中間位置には、それぞれ外方へ突
出する段部96が形成され、ブラケット28に一体に組
み付いたウエイト26が回転動作したとき、各段部96
のいずれかが、対応する辺部48Bに当接して、このブ
ラケット28部分の回動範囲を制限するように構成され
ている。
直径約12.7ミリメートルの金属球であるセンサボー
ル30が斜面を転動可能に載置されている。また、ブラ
ケット28の支柱部72の軸受孔74部分には、第2パ
ウル34が軸着されている。この第2パウル34は、円
形の皿を伏せた形状の頭部98から梁部100が一体に
延設され、この梁部100の自由端部の部分でT字状と
なるように軸ピン部102が設けられている。
ピン部102を軸受孔74に軸挿して、その頭部98の
下面部に略擂り鉢状の凹部に穿設した図4に示す被動用
凹部104をセンサボール30に被せるように装着され
ている。
ウル34の頭部98には、小矩形突片状の制止用突部1
06が突設されており、この制止用突部106はブラケ
ット28の支板64の係留部68と台部62との間位置
に移動自在に臨まされている。そしてブラケット28が
水平方向に対し傾くよう回動する場合や加速度が作用す
る場合に、センサボール30がボール受部60の歪な擂
り鉢状の斜面を転動して外周側へ乗り上げるとともに、
頭部98の被動用凹部104の外周側へ転接することに
よって、第2パウル34をボール受部60から離間する
ように動かした際、この制止用突部106が係留部68
に係止されて、ボール受部60の外周部と被動用凹部1
04の外周部との間隔が、センサボール30の直径より
小さくなるように制限し、これらボール受部60と被動
用凹部104との間からセンサボール30が抜け落ちな
いように構成されている。また、センサボール30によ
って微小角上方へ回動操作される第2パウル34の頭部
98における被動用凹部104と反対側の上面部中央部
位には、第1パウル32を操作するための小突起部10
5が一体的に突設されている。
部108の一端部を直角に立ち上げて全体がL字を横に
寝せた側面形状となるように形成されている。この第1
パウル32の梁状部108の一部には、筒状の軸受孔部
110が一体に設けられている。また、梁状部108か
ら直角に立ち上がった自由端部には、台形板状に一方の
横側に突出する係止爪部112が一体に形成され、さら
にこの係止爪部112の突出していない側面部の近接部
位には、小突片状の動作範囲制限部114が突設されて
いる。また、梁状部108における軸受孔部110と係
止爪部112との間部分には、係止爪部112の突出方
向と同方向に突出する受け面部116が設けられてい
る。この受け面部116には、係止爪部112の延出方
向に凸となるように湾曲させて小突起部105を摺接さ
せるようにし回転軸芯Xを中心とする円弧面に形成され
た当接面部118が設けられている。
パウル32の梁状部108の係止爪部112と反対側で
あって、軸受孔部110より自由端側には、制動保持部
120が一体に設けられている。この制動保持部120
は正面略円弧形状に形成され、この部分の係止爪部11
2の延出側(図5の上方側)の側部近くを矩形突台状の
制止突部122として残し、この他の部分を台形状平面
に切欠して図5の奥側に凹んだ摺接面部124が形成さ
れている。このように構成された第1パウル32は、そ
の軸受孔部110に、センサカバー22のフランジ部4
0から突設した丸軸棒126が通されて、軸着されてい
る。また、フランジ部40には、その丸軸棒126に軸
着した第1パウル32の制動保持部120の自由端の外
方近傍に、丸軸棒126と平行に支柱128が立設され
ている。この支柱128の自由端部には、この支柱12
8の軸線に対し直角方向に折曲し摺接面部124上へ臨
むように鉤形に形成された保持部130が一体に形成さ
れている。
摺接するようにして押え、第1パウル32が丸軸棒12
6から抜け落ちないように保持するとともに、保持部1
30が制止突部122に当ることによって、第1パウル
32の第2パウル34から離れる方向(矢印A方向)へ
の回動範囲を制限する。また、図6に示すように、第1
パウル32が矢印Aと逆方向へ回動する場合には、その
動作範囲制限部114が、フランジ部40から突設され
た制止突片132に当って、それ以上第2パウル34に
接近する方向(矢印Aと逆方向)へ回動しないように制
限する。よって、図5及び図6から分かるように、第1
パウル32は、制止突部122及び保持部130に制止
される位置と、動作範囲制限部114及び制止突片13
2に制止される位置との間の範囲を回動自由に支受さ
れ、しかも、この範囲内では保持部130が摺接面部1
24から外れることなく、この摺接面部124を押えて
第1パウル32が丸軸棒126から抜け出すのを防止す
る。
2とハンガ24とで構成されたハウジングの内部に装着
されたブラケット28部分は、ボール受部60内にセン
サボール30を置いた通常の使用状態において、ウエイ
ト26の作用で、軸ピン70、76により支受されてい
る部分全体の重心が、この軸ピン70、76の回転軸芯
より鉛直方向の下方に位置しているので、ハウジングの
姿勢が傾いてもボール受部60を水平状態、すなわちボ
ール受部60水平仮想線に対して直角の仮想垂直軸VC
を鉛直に保持するようブラケット28が回転軸芯Xの回
りに自動調節する。さらに、カウンタウエイト部90
は、軸ピン70、76の回転軸芯に直交し、かつ水平方
向の加速度が加わったとき、この軸ピン70、76に支
受されたブラケット28及びウエイト26の回転軸芯X
より鉛直下方の慣性モーメントを、カウンタウエイト部
90の回転軸芯Xより鉛直上方の慣性モーメントで相殺
して、ブラケット28部分の回動動作を抑制するよう設
定されている。
6の回りに所定角度の範囲で回動自由となっているが、
水平方向のいずれの方角から加速度が加わっても、一定
の加速度で加速度センサ装置が働くように、ボール受部
60と被動用凹部104とが構成されている。
方向では、図4に示すように、ボール受部60の斜面の
角度θA と、被動用凹部104の斜面の角度θB とを、
例えばθA =16.5度のときθB =30度に設定し、
若しくは、θA =14度のときθB =15度に設定し、
又は、θA =14度のときθB =30度に設定する。
て回転軸芯Xと直交するY軸に沿った断面におけるボー
ル受部60の斜面の角度θC と、被動用凹部104の斜
面の角度θD とは、θC <θA とし、θD >θB となる
ように設定されている。
ち、Y軸に沿った断面でのボール受部60の斜面の角度
θC を回転軸芯Xに沿った断面での対応する角度θA よ
り小さくするのは、次に説明する如く、ブラケット28
が加速度を受けてカウンタウエイト部90の慣性モーメ
ントで、ブラケット28及びウエイト26の回転軸芯X
より鉛直下方の慣性モーメントを完全に相殺できないた
め、ブラケット28が若干回転軸芯Xを中心に回転する
ことにより生ずる誤差を修正するためである。すなわ
ち、図8、図9に要部を示すように、例えば加速度セン
サ装置にY軸に沿った矢印B方向の加速度が加わると、
ブラケット28が水平方向に固定された図8の状態で
は、センサボール30は、ボール受部60の角度θE の
斜面を矢印C方向に登って、加速度検出の動作を行う。
また、ブラケット28が回転軸芯Xを中心に回動自由に
軸支されている図9の状態では、矢印B方向の加速度が
加わると、ブラケット28が矢印D方向に回動するた
め、センサボール30は、ボール受部60の急角度とな
った角度θF の斜面を矢印C方向に登らねばならなくな
るため、この急角度の斜面を登る抵抗が大きくなり、こ
の急角度の斜面を登りにくくなるので、図8の状態と比
較すると、同じ矢印B方向の加速度を受けても図9の状
態では加速度検出の動作が行われにくくなり加速度検出
の感度が悪くなる状態となる。そこで、ボール受部60
におけるY軸に沿った断面における斜面の角度θC を、
あらかじめブラケット28が、加速度を受けて回転軸芯
Xの回りに回動する角度分だけ鋭角にしておけば、加速
度検出の感度をボール受部60が水平に固定された状態
と変わらないように修正できる。
におけるY軸に沿った断面の斜面の角度θC をθA より
鋭角にすると、この斜面をセンサボール30が登ったと
きのボール受部60に対する移動高さ距離Hが小さくな
る。そこで、この小さな距離Hでも第2パウル34が適
切に作動するように、Y軸に沿った断面における被動用
凹部104の斜面の角度θD をθB より鋭角とする。な
お、このθD の角度は、θC の角度との関係から相対的
に決定される。
には、第1、第2パウル32、34を加速度検出時に所
定位置まで移動させる距離(パウルギャップ)と、セン
サボール30の大きさと、ブラケット28、センサボー
ル30、及び第1、第2パウル32、34に対する慣性
モーメント等を考慮して決定される。例えば、この加速
度センサ装置では、回転軸芯X方向と、Y軸方向とに
0.3Gの加速度が加わったとき同等に加速度検出の動
作を行わせる場合には、ボール受部60におけるY軸に
沿った断面の斜面の角度θC を、回転軸芯Xに沿った断
面の斜面の角度θ A よりも、0.05G分だけ小さな加
速度でセンサボール30が同等に、このボール受部60
の斜面を登る動作を行うように鋭角(水平方向にたいし
緩い角度)に設定する。これは、ボール受部60の斜面
が全周に渡って同角度である場合、ブラケット28の回
動によってY軸方向の加速度が0.35Gにならなけれ
ば、回転軸芯X方向に0.3Gの加速度が加わったとき
と同等の加速度検出動作を行わないため、あらかじめ
0.05G分だけ調整しておくためである。
った断面の角度θC の斜面と、回転軸芯Xに沿った断面
の角度θA の斜面との間の斜面は、その斜面の角度が連
続的に変化し、滑らかに続くように構成されている。さ
らに、ボール受部60の中央部には凹部60Aが形成さ
れており通常時にこの凹部60Aの部分にセンサボール
30が安定して載置されるように構成されている。
6は、図2、及び図3に示すように、その2個の固定ピ
ン56のうちの一方を軸支側面部12Aの開口20に近
接した透孔134に通し、他方の固定ピン56を開口2
0の一部に形成した長溝部136に通すことにより、所
定位置に配置されている。このように配置された加速度
センサ本体16における第1パウル32は、図1に示す
如くロック機構部14に隣接して位置し、加速度センサ
本体16が加速度検出動作を行うと、第1パウル32が
矢印A方向に回動し、その係止爪部112が一般に用い
られている構成のロック機構部14のVギヤ138に係
止して、Vギヤ138の矢印E方向(ウエビング引き出
し回転方向)への回動を制止する。
印E方向へ回動を第1パウル32によって制止された状
態でウエビングWが小量引き出されると、スプール軸1
0が少量ウエビング引き出し回転方向へ回動する。する
と、スプール軸10とVギヤ138とが相対的に回動
し、スプール軸10側に装着された一対のロック片14
0が、その側面に突設されたピン146を、Vギヤ13
8のカム溝148内を摺動されることにより移動操作さ
れて、そのロック片140の歯部142を軸支側面部1
2Aに穿設された内歯歯車状のロック内歯部144に噛
合してスプール軸10のウエビングW引出方向の回転を
制止するよう構成されている。なお、ロック機構部14
としてその他種々の構成のものを用いても良い。
関わる加速度センサ装置の作用及び動作について説明す
る。
着されたリクライニングシートSのシートバックBの傾
斜角度が調整されると、この角度変更に伴ってこのシー
トバックBに装着されたリトラクタRの加速度センサ装
置のブラケット28が回転軸芯Xを中心に傾動する。
ラケット28部分はウエイト26の重りの作用により、
シートバックが傾動されなかったときにおける原位置を
維持し、垂直軸VCを常に鉛直とする。すなわち、この
ブラケット28部分は回転軸芯Xを中心に回動してこの
原位置を維持する。
る軸Y方向の加速度が加わった場合には、前述したよう
に台盤部88に対する慣性力を、このカウンタウエイト
部90に働く慣性力が打ち消すように作用し、ブラケッ
ト28が回転軸芯Xを中心に回動するのを抑制する。
0の中心部上にあったものがボール受部60の斜面を登
り、第2パウル34を被動用凹部104に沿って、図4
の矢印F方向に回動する。すると、この第2パウル34
の小突起部105が当接面部118に当り、受け面部1
16と一体の第1パウル32を図1の矢印A方向に回動
し、第1パウル32の係止爪部112をVギヤ138に
噛合させロック機構部14をロック動作させて、ウエビ
ングWの引き出し動作を制止する。
場合には、この方向では、ブラケット28が回動しない
ので、通常姿勢と同じ角度θA の斜面をセンサボール3
0がこれと異なる方向に働く同値の加速度で同様に登
り、前述の通り、ロック動作させて、ウエビングWの引
き出し動作を制止する。さらに、シートバックがあらか
じめ設定された傾動範囲内で傾動している場合でも、そ
の状態における水平のあらゆる方向から加速度が加わっ
ても、これらのほぼ一定の所定加速度で、この加速度セ
ンサ装置を作動させるようにできる。
加速度センサ装置を装着したリクライニングシートのシ
ートバックが傾動角度12度以上27度以下の範囲で、
例えば傾動角度15度から20度の範囲の所定の傾動角
度まで傾動されたとき、加速度センサ装置が作動してロ
ック機構部14をロック動作する。すなわちこの加速度
センサ装置を装着したシートバックが傾動されるとその
動作にともなって加速度センサ本体16が傾動する。こ
の時ブラケット28は回転軸芯Xを中心に傾動し、ハン
ガ24の辺部48Bにウエイト26の段部96が当って
ブラケット28の動作を制止し、センサボール30が自
重でボール受部60を登り、第1、第2パウル32、3
4を作動してロック機構部14をロック動作させウエビ
ングWの引き出し操作を停止させる。
働かせた加速度が作用しなくなると、乗員の慣性移動も
ないのでウエビングWを引き出す力がなくなり、Vギヤ
138と係止爪部112との噛合解除によって、各部材
の自重によって通常状態に復帰する。
は、車両に対し取り付けられた姿勢が変更されても車体
に働く加速度を検出して適性に操作可能とするという優
れた効果を有する。
サ装置を取り付けたウエビング巻取装置の要部を一部断
面で示す側面図である。
置を取り付けたウエビング巻取装置の要部を示す分解斜
視図である。
示す分解斜視図である。
サ装置の図5のIV−IV線に対応する縦断面図であ
る。
サ装置部分を示す図1の一部拡大図に相当する部分断面
正面図である。
サ装置における図5のVI−VI線に対応した縦断面図
である。
サ装置の要部を取り出して示す縦断面説明図である。
装置の動作の要部を説明するための説明図である。
装置の動作の要部を説明するための説明図である。
サ装置を備えたウエビング巻取装置を装着した車両用座
席を例示する概略側面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 車両に加わる加速度に応じてセンサボー
ルを慣性移動させることにより、出力部材を駆動する車
両用加速度センサ装置であって、 車体側に固定されるハウジングと、 前記ハウジングの回転軸芯の回りに回動自由に支受され
たブラケットと、 前記ハウジングが車体への取付け角度を変更されても自
重により前記ブラケットを前記回転軸芯の回りに回動さ
せて前記ブラケットの前記回転軸芯の回りに一定の姿勢
を取らせるように前記ブラケットに設けられたウエイト
と、 前記ブラケットに前記センサボールを転動自由に載置す
るよう略擂り鉢状に形成され、前記回転軸芯に沿った前
記略擂り鉢形状の斜面が水平面となす角より、前記回転
軸芯と水平方向で、前記略擂り鉢形状の中心において直
角に交わる軸線に沿った前記略擂り鉢形状の斜面が水平
面となす角を鋭角にし、加速度が水平方向のいずれの方
向から働いてもほぼ一定の加速度で前記センサボールが
同様に転動動作するよう構成したボール受部と、 を有することを特徴とする車両用加速度センサ装置。 - 【請求項2】 車両に加わる加速度に応じてセンサボー
ルを慣性移動させることにより、出力部材を駆動する車
両用加速度センサ装置であって、 車体側に固定されるハウジングと、 前記ハウジングの回転軸芯の回りに回動自由に支受され
たブラケットと、 前記ハウジングが車体への取付け角度を変更されても自
重により前記ブラケットを前記回転軸芯の回りに回動さ
せて前記ブラケットの前記回転軸芯の回りに一定の姿勢
を取らせるように前記ブラケットに設けられたウエイト
と、 前記ブラケットに前記センサボールを転動自由に載置す
るよう略擂り鉢状に形成され、前記回転軸芯に沿った前
記略擂り鉢形状の斜面が水平面となす角より、前記回転
軸芯と水平方向で、前記略擂り鉢形状の中心において直
角に交わる軸線に沿った前記略擂り鉢形状の斜面が水平
面となす角を鋭角にし、加速度が水平方向のいずれの方
向から働いてもほぼ一定の加速度で前記センサボールが
同様に転動動作するよう構成したボール受部と、 前記出力部材の少なくとも一部を構成し、前記センサボ
ールに被さるよう略擂り鉢状、凹部に形成され、前記回
転軸芯に沿った前記略擂り鉢状の凹部に形成された相対
向する斜面の狭角より、前記略擂り鉢状の凹部の中心に
おいて直角に交わる軸線を含む平面に沿った前記略擂り
鉢形状凹部に形成された相対向する斜面の狭角を鋭角に
し、前記センサボールが前記ボール受部内をどの方向に
転動しても、前記略擂り鉢状の凹部が転接連動していず
れも同様の移動動作を生じさせるように構成した被動用
凹部を有するパウルと、 を有することを特徴とする車両用加速度センサ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32296096A JP3258584B2 (ja) | 1996-12-03 | 1996-12-03 | 車両用加速度センサ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32296096A JP3258584B2 (ja) | 1996-12-03 | 1996-12-03 | 車両用加速度センサ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10157569A JPH10157569A (ja) | 1998-06-16 |
JP3258584B2 true JP3258584B2 (ja) | 2002-02-18 |
Family
ID=18149572
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32296096A Expired - Fee Related JP3258584B2 (ja) | 1996-12-03 | 1996-12-03 | 車両用加速度センサ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3258584B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100751773B1 (ko) | 2007-01-24 | 2007-08-23 | 주식회사 삼송 | 시트벨트 리트랙터 |
US8308099B2 (en) | 2007-07-18 | 2012-11-13 | Autoliv Development Ab | Seat belt retractor |
DE102009036516B4 (de) * | 2009-08-07 | 2021-07-15 | Autoliv Development Ab | Selbstsperrender Gurtaufroller |
JP5738808B2 (ja) | 2012-07-04 | 2015-06-24 | 株式会社東海理化電機製作所 | ウェビング巻取装置 |
-
1996
- 1996-12-03 JP JP32296096A patent/JP3258584B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10157569A (ja) | 1998-06-16 |
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