JPH10278737A - シートベルト用車体加速度センサー - Google Patents

シートベルト用車体加速度センサー

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Publication number
JPH10278737A
JPH10278737A JP9128693A JP12869397A JPH10278737A JP H10278737 A JPH10278737 A JP H10278737A JP 9128693 A JP9128693 A JP 9128693A JP 12869397 A JP12869397 A JP 12869397A JP H10278737 A JPH10278737 A JP H10278737A
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JP
Japan
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sensor
contact
weight
vehicle body
seat belt
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Application number
JP9128693A
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English (en)
Inventor
Kazuo Yamamoto
和夫 山本
Masanao Fukunaga
誠直 福永
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NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車体の加速度を安定して感知し、緊急ロック
機構を確実に作動させることができる信頼性の高いシー
トベルト用車体加速度センサーを提供する。 【解決手段】 シートベルト用車体加速度センサー32
は、センサーアーム31と、所定以上の速度変化を受け
るとセンサーケース30上を相対移動し、センサーアー
ム31をラチェットホイール19の歯19aに噛合させ
るボールウェイト33とを備える。センサーケース30
の円錐状凹部30aには、ボールウェイト33との境界
線である接触線の一部を含む非接触凹部37が凹設され
ている。該非接触凹部37は、回動軸線Cと直交する方
向に沿って延び、円形の前記接触線を直径方向に横切る
ように延びる長溝状に開口されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車体加速度センサ
ーに関し、特にシートベルト用リトラクターに用いられ
て、緊急時にウェビングの伸び出しを阻止する緊急ロッ
ク機構を作動させるシートベルト用車体加速度センサー
の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両の乗員等を座席に安全に保持
するためのシートベルト装置のリトラクターには、自動
ロック式リトラクターや緊急ロック式リトラクター等が
あるが、一般には、乗員を過度に拘束して装着者に圧迫
感を与えるといった問題を解決するために、急な加速、
衝突又は減速に反応する慣性感知手段によってリトラク
ターを物理的にロックする緊急ロック機構を備えて乗員
を効果的及び安全に拘束すると共にウェビングによる圧
迫感を低減する緊急ロック式リトラクターが用いられて
いる。
【0003】更に、こうした緊急ロック式リトラクター
に用いられる慣性感知手段としては、車体の加速度を感
知する車体加速度センサーがある。車体加速度センサー
は、例えば慣性体が車体の衝突や傾斜で移動すると、該
慣性体の上部に設けられたアームを揺動し、ウェビング
が巻装された巻取軸のウェビング引き出し方向の回転を
ロックするロック手段を作動させる構成である。
【0004】この様なシートベルト用車体加速度センサ
ーとしては、例えば図14及び図15に示したような車
体加速度センサー200が用いられている。車体加速度
センサー200は、慣性体であるボールウェイト210
が載置される慣性体支持面を有するセンサーケース22
0と、該センサーケース220に回動自在に枢着される
と共にボールウェイト210に当接するキャップ232
を有するセンサーアーム230とから構成されている。
【0005】そして、車両が緊急時、所定値以上の加速
度を受けると、前記ボールウェイト210が慣性体支持
面としての円錐状凹部221上を移動してセンサアーム
230を上方へ揺動し、センサアームの先端231を緊
急ロック機構のロック作動手段を構成するラチェットホ
イール19の歯19aに噛み合わせるので、ラチェット
ホイール19のベルト引出し方向の回転が阻止される。
そして、ラチェットホイール19が回動を阻止された状
態でさらにウェビングが引き出されると、ラチェットホ
イール19が図示せぬ巻取軸のウェビング引出し方向の
回転に対し回転遅れを生じることによりロック手段を作
動させ、ウェビングの引出しがロックされる。
【0006】前記センサーケース220の円錐状凹部2
21は、断面が水平面に対して傾斜した円錐形状に形成
されている。この円錐形状の傾斜角は、車体加速度セン
サー200の設定加速度により決められている。尚、前
記円錐状凹部221の中央部に設けられた孔240は、
センサケース220内に侵入したゴミを円錐状凹部22
1から排出する為の孔であり、該孔240の直径は前記
円錐状凹部221に当接するボールウェイト210の円
形の接触線よりも小さくされているので、ボールウェイ
ト210の移動に影響を与えることはない。
【0007】一方、上述の如きリトラクターを車両等の
リクライニング式シートのシートバック内に取付け、シ
ートバック(シート背もたれ)が異なる位置で傾斜して
いるときに作動可能であるスイング式の車体加速度セン
サーを備えたシートベルト装置が、特開平8−8080
7号公報等に開示されている。このような車体加速度セ
ンサーは、第二の慣性部材(センサーケース)上で移動
可能に支持された第一の慣性部材(慣性体)と、第二の
慣性部材上に支持され、第一の慣性部材により揺動させ
られるセンサーレバー(センサーアーム)とを備えてい
る。第二の慣性部材はリトラクターが取付けられたシー
トバックの調節軸線に対して平行に伸長する軸線を中心
として枢動可能に支持されている。前記第一の慣性部材
は、前記センサーレバーを動かして第一の軸線を中心と
して回転可能なラチェットに補助歯を係合させることに
より、巻取軸がウェビング引き出し方向に回転するのを
妨害する。
【0008】そこで、シートバックの角度が調節されて
異なる傾動位置にあるときは、シートバックに取付けら
れたリトラクター本体も異なる傾斜方向となるが、第二
の慣性部材が枢動可能に支持されているので、第一及び
第二の慣性部材は常に垂直方向に留まることができる。
そして、車両衝突時などの急激な減速時には、枢動可能
に支持された第二の慣性部材の中心質量の垂直上方にあ
る第一の慣性部材が第二の慣性部材よりも速く動くの
で、該第一の慣性部材はセンサーレバーを介して補助爪
をラチェットに係合させることができる。この結果、巻
取軸のウェビング引き出し方向への回転が阻止され、乗
員が拘束される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図14及び
図15に示した固定式の車体加速度センサー200にお
いては、ボールウェイト210が、センサーケース22
0の円錐状凹部221に対して円形の接触線を以て当接
している。これは、ボールウェイト210をセンサーケ
ース220の円錐状凹部221に対して全方向に移動可
能とすることで、全方向に対する車体の加速度感知を可
能とする為である。
【0010】しかしながら、前記ボールウェイト210
の移動によって揺動させられるセンサーアーム230の
回動支点は、ボールウェイト210の中心に対して特定
の方向へオフセットされた位置に固定されている。そこ
で、ボールウェイト210の移動に対するセンサーアー
ム230の感度は、必ずしも全方向に対して同一ではな
く、車体加速度センサー200の加速度感度は特定の方
向性を持ったものとなっていた。従って、車体に対する
リトラクターの取付け方向によっては、車体加速度セン
サー200の加速度感度が異なってしまうので、車体に
対するリトラクターの取付けレイアウト等の設計自由度
が高くなかった。
【0011】又、前記特開平8−80807号公報等に
開示されたスイング式の車体加速度センサーは、車両急
減速時に第一の慣性部材(慣性体)が第二の慣性部材
(センサーケース)より速く動くことによって、車体の
加速度を感知するものである。そこで、第二の慣性部材
がスイングする車体前後方向に対しては、第一の慣性部
材と第二の慣性部材との慣性力の差が小さくなり、第二
の慣性部材が第一の慣性部材と共に動いてしまって加速
度感度が低くなり易いという問題があった。更に、この
ような車体加速度センサーの感度は、車体減速度の大小
に応じて動的に変化してしまう為、センサー感度設定の
自由度が極めて小さくなるという問題がある。
【0012】従って、本発明の目的は上記課題を解消す
ることに係り、車体の加速度を安定して感知し、緊急ロ
ック機構を確実に作動させることができる信頼性の高い
シートベルト用車体加速度センサーを提供することであ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、所
定の車体加速度を感知して緊急ロック機構を作動させる
シートベルト用車体加速度センサーであって、慣性体が
載置されたセンサーケースの慣性体支持面が、前記慣性
体との境界線の一部を含む非接触凹部を有することを特
徴とするシートベルト用車体加速度センサーにより達成
される。
【0014】尚、本発明における前記境界線とは、慣性
体支持面としてのセンサーケースの円錐状凹部が慣性体
としてのボールウェイトと当接する接触線、或いは慣性
体としてのスタンディングウェイトが慣性体支持面とし
てのセンサーケースの凹部に対して傾動する際の支点と
なるスタンディングウェイト側面と凹部との交線、或い
は慣性体としての振り子型のセンサーウェイトが慣性体
支持面としてのセンサーケースの円筒状リブに対して傾
動する際の支点となるセンサーウェイトの凹部と円筒状
リブとの交線である。
【0015】上記構成によれば、センサーケースの慣性
体支持面に載置された慣性体は、前記非接触凹部に対応
した部分において慣性体支持面と接触しておらず、該非
接触凹部の方向へは他の接触部分の方向に比べて速やか
に移動し易くなる。即ち、前記慣性体が前記非接触凹部
の方向へ移動する速度変化に対してはセンサー感度を高
く(感知し易く)することができる。
【0016】そこで、センサー感度の良くない方向やセ
ンサー感度を高めたい方向のセンサーケースの慣性体支
持面に、適宜形状及び大きさの前記非接触凹部を設ける
ことにより、センサー感度の方向性を任意に設定するこ
とができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて本発明
の一実施形態を詳細に説明する。図1及び図2は本発明
の一実施形態に基づくシートベルト用車体加速度センサ
ーを備えたシートベルト用リトラクターの要部側面図及
び要部正面縦断面図であり、図3は図1に示した車体加
速度センサーの拡大断面図であり、図4及び図5は図3
に示したセンサーケースの全体斜視図及び上面図であ
る。
【0018】本実施形態のシートベルト用リトラクター
100は、リクライニング式シートに取付けられ、シー
トバック(シート背もたれ)が異なる位置で傾斜してい
るときにも作動可能であるシートベルト用車体加速度セ
ンサー32を備えたリトラクターである。前記シートベ
ルト用リトラクター100は、ウェビング90が巻装さ
れる略円筒状のボビン2と、該ボビン2を挿通してリト
ラクターベース1に回転自在に支持される共に、爪車で
あるラッチプレート4aを一端側(図2中、右側)に備
えた巻取軸4と、車両緊急時に前記ラッチプレート4a
のウェビング引出し方向の回転を阻止する緊急ロック機
構150とを備えている。そして、図示しないシートバ
ック内に取付けられた該リトラクター100から伸長し
たウェビング90は、乗員をシートに拘束する。
【0019】前記シートバックのフレーム部材(図示せ
ず)に固定される前記リトラクターベース1は、その大
部分がコの字状断面を有するように金属板をプレス成形
したものであり、左右の側板1aの対向位置には前記ボ
ビン2と組み合わされた巻取軸4が回動自在に橋架され
ている。前記リトラクターベース1の側板1aを挿通し
た巻取軸4の他端部には、該巻取軸4を介して前記ボビ
ン2をウェビング巻取り方向に常時付勢する公知の巻取
りばね装置(図示せず)が装備されている。
【0020】本発明において、車両緊急時に前記巻取軸
4のウェビング引出し方向への回転を拘束する緊急ロッ
ク機構150の具体的な構成は、公知の種々のものを採
用することができる。例えば、本実施形態の場合、ロッ
ク作動手段であるラチェットホイール19が巻取軸4に
対して回転遅れを生じることにより、ラッチカップ13
がロック手段であるポール11をラッチプレート4aに
係合させ、巻取軸4のウェビング引出し方向の回転を阻
止する。
【0021】更に、前記ラチェットホイール19の下方
には、該ラチェットホイール19の係合部である歯19
aに係合可能なセンサーアーム31と共にシートベルト
用車体加速度センサー32を構成するセンサーケース3
0が、前記リトラクターベース1に対して回動自在に配
設されている。前記車体加速度センサー32は、図3に
示すように、前記ラチェットホイール19の歯19aに
係合する第1の位置と前記歯19aに係合しない第2の
位置とにそれぞれ位置するべく前記リトラクターベース
1の側板1aに取付けられたセンサーアーム31と、所
定以上の速度変化を受けると前記センサーケース30上
を相対移動し、前記センサーアーム31を前記第1の位
置に移動させる慣性体であるボールウェイト33とを備
える。
【0022】前記センサーアーム31は、リトラクター
ベース1に支持部材35を介して揺動可能に支持されて
おり、前記ラチェットホイール19の歯19aに係合し
ない位置(図1に示す位置)から、該歯19aに係合す
る位置まで変位可能である。すなわちセンサーアーム3
1は、前記ラチェットホイール19の歯19aに係合し
て該ラチェットホイール19を巻取軸4に対して回転遅
れを生じさせることにより、ラッチカップ13を介して
ポール11をラッチプレート4aに係合させ、巻取軸4
のウェビング引出し方向の回転を阻止する。
【0023】前記センサーケース30は、ボールウェイ
ト33が載置される慣性体支持面としての円錐状凹部3
0aを備えると共に、下方には錘34が取付けられてい
る。そして、該センサーケース30は、前記側板1aの
外側面に取付けられた一対の支持アーム36に軸支され
ており、前記シートバックの調節軸線に対して平行に伸
長する回動軸線Cを中心にして前記リトラクターベース
1に対して回動自在である。
【0024】前記ボールウェイト33は、所定値以上の
車体速度変化を受けた際、センサーケース30の円錐状
凹部30a上を相対移動することにより、センサーアー
ム31を前記第1の位置に移動させる。更に、本発明の
シートベルト用車体加速度センサー32によれば、前記
センサーケース30の円錐状凹部30aには、前記ボー
ルウェイト33との境界線である接触線Lの一部を含む
非接触凹部37が凹設されている。該非接触凹部37
は、図5に示すように、前記回動軸線Cと直交する方向
に沿って延び、円形の前記接触線Lを直径方向に横切る
ように延びる長溝状に開口されている。
【0025】そこで、前記ボールウェイト33は、前記
非接触凹部37に対応した部分ではセンサーケース30
の円錐状凹部30aに接触しておらず、該非接触凹部3
7が横切る前記接触線Lの直径方向(前記回動軸線Cと
直交する方向)へは他の接触部分の方向に比べて転がり
易いので、小さい加速度でも速やかに円錐状凹部30a
上を移動することができる。即ち、前記センサーケース
30が回動軸線Cを中心にして回動自在とされている為
に加速度感度が低下し易いスイング方向に対しても、前
記非接触凹部37によって前記ボールウェイト33を移
動し易くすることができる。従って、前記車体加速度セ
ンサー32は、センサーケース30のスイング方向に対
するセンサー感度の低下を防止することができる。
【0026】又、本実施形態におけるボールウェイト3
3とセンサーケース30のそれぞれの重心は、同一鉛直
線上に位置する。更に、センサーアーム31とラチェッ
トホイール19との位置関係は、シートバックがリクラ
イニングして前記リトラクター100が傾斜されても不
変である。即ち、シートバックのリクライニングに伴っ
てリトラクターベース1が傾動すると、錘34を備えた
センサーケース30は自重により重力方向に回動し、常
に一定の対地角度に保たれる。そして、ボールウェイト
33は、センサーアーム31を前記第2の位置に位置さ
せる通常位置に位置したままである。この時、センサー
ケース30の回動軸線Cがボールウェイト33の重心と
同一軸上にあることから、ボールウェイト33の重心位
置は変化せず、したがってラチェットホイール19の歯
19aに対するセンサーアーム31の相対位置は変わら
ない。
【0027】しかして、衝突等の車両緊急時にシートベ
ルト用リトラクター100に車体加速度が加わり、シー
トベルト用車体加速度センサー32が所定以上の速度変
化を受けると、ボールウェイト33が慣性力によってセ
ンサーケース30上を相対移動し、センサーアーム31
を押し上げるので、センサーアーム31を前記第1の位
置に位置させる。
【0028】この時、センサーケース30にもボールウ
ェイト33と同一方向の慣性力が作用するので、ボール
ウェイト33とセンサーケース30との慣性力の差は小
さくなるが、前記ボールウェイト33が前記非接触凹部
37によってスイング方向に対して移動し易くなってお
り、該非接触凹部37に対応した部分では小さい加速度
でも速やかに円錐状凹部30a上を移動することができ
るので、センサーケース30に対するボールウェイト3
3の相対移動量の低下、すなわちセンサ感度の低下が確
実に防止され、緊急ロック機構150を作動すべき最小
限の減速度に対するセンサ感度を確実に高めることがで
きる。
【0029】そして、センサーアーム31がラチェット
ホイール19の歯19aに噛み合わされ、ラチェットホ
イール19のベルト引き出し方向の回転が阻止された状
態でウェビング90が更に引き出されると、ラチェット
ホイール19が巻取り軸4のウェビング引き出し方向の
回転に対し回転遅れを生じ、前記ラッチカップ13を介
してポール11をラッチプレート4aに係合させるの
で、巻取軸4のウェビング引出し方向の回転が阻止さ
れ、ウェビング90の引き出しがロックされる。
【0030】上述のような実施形態のシートベルト用車
体加速度センサー32によれば、車体速度変化の大小に
よるセンサ感度の変化を極力抑えることができ、車体速
度変化を高い信頼性を以て正確かつ確実に感知して、緊
急ロック機構150を確実に作動させることができる。
尚、本発明のシートベルト用車体加速度センサーにおい
てセンサーケースの慣性体支持面に設けられる非接触凹
部は、上記実施形態における非接触凹部37の構成に限
定されるものではなく、所望のセンサー感度設定に応じ
て種々の形状を採りうることは言うまでもない。
【0031】例えば、図6に示したセンサーケース40
の非接触凹部47は、上記実施形態における非接触凹部
37と同形状の長溝状の開口に、センサケース40内に
侵入したゴミを円錐状凹部40aから排出する為の孔4
1が組み合わされている。該孔41の直径は、前記円錐
状凹部40aに当接するボールウェイト33の円形の接
触線Lよりも小さくされているので、ボールウェイト3
3の移動に影響を与えることはない。
【0032】又、図7に示したセンサーケース50の円
錐状凹部50aには、前記ボールウェイト33との接触
線Lの一部を含む非接触凹部57,57が、前記回動軸
線Cと直交する方向に沿って延び、円形の前記接触線L
と交わった位置に開口された一対の円孔として設けられ
ている。この場合も、前記ボールウェイト33は、前記
非接触凹部57,57に対応した部分ではセンサーケー
ス50の円錐状凹部50aに接触せず、これら一対の非
接触凹部57,57が開口された前記接触線Lの直径方
向(前記回動軸線Cと直交する方向)へは他の接触部分
の方向に比べて転がり易いので、小さい加速度でも速や
かに円錐状凹部50a上を移動することができる。
【0033】又、図8に示したセンサーケース60の円
錐状凹部60aには、前記ボールウェイト33との接触
線Lの一部を含む非接触凹部67が、前記回動軸線Cと
直交する方向に沿って車体前方(図8中、左方)に延
び、円形の前記接触線Lと交わった位置に開口された円
孔として設けられている。この場合は、前記ボールウェ
イト33が、車体前方側における非接触凹部67に対応
した部分ではセンサーケース60の円錐状凹部60aに
接触せず、他の接触部分の方向に比べて車体前方へのみ
転がり易い。
【0034】又、図9に示したセンサーケース70の円
錐状凹部70aに設けられた非接触凹部77は、対角線
の長軸が前記回動軸線Cと直交する方向に沿って延び、
円形の前記接触線Lを直径方向に横切るように延びる菱
形状に開口されている。この場合も、前記ボールウェイ
ト33は、前記非接触凹部77に対応した部分ではセン
サーケース70の円錐状凹部70aに接触せず、該非接
触凹部77が横切る前記接触線Lの直径方向(前記回動
軸線Cと直交する方向)へは他の接触部分の方向に比べ
て転がり易いので、小さい加速度でも速やかに円錐状凹
部70a上を移動することができる。更にこの場合は、
ボールウェイト33が非接触凹部77に対応した部分か
ら外れて円錐状凹部70aを上り始める際の移行を滑ら
かにすることができる。
【0035】更に、上記実施形態においては、慣性体と
してボールウェイト33を用いた場合について説明した
が、本発明のシートベルト用車体加速度センサーは、図
10に示すようなスタンディングウェイト82を用いた
シートベルト用車体加速度センサー85にも応用でき
る。前記車体加速度センサー85のセンサケース80
は、スタンディングウェイト82が載置される慣性体支
持面としての截頭円錐形状の凹部81を備えている。前
記スタンディングウェイト82は、上面に球状凹部83
を有する略円筒形状を有しており、該スタンディングウ
ェイト82が前記凹部81に対して傾動する際の支点と
なるその円筒状側面と前記凹部81との交線が、該凹部
81の円形底面81aの縁部と対応している。即ち、該
円形底面81aの縁部が、本実施形態における本発明の
境界線となっている。
【0036】そして、センサケース80の凹部81に
は、前記スタンディングウェイト82との境界線である
円形底面81aの縁部の一部を含む非接触凹部87,8
7が、前記回動軸線Cと直交する方向に沿って延び、前
記円形底面81aの縁部と交わった位置に開口された一
対の円孔として設けられている。この場合、前記スタン
ディングウェイト82は、前記非接触凹部87,87が
開口された前記円形底面81aの縁部の直径方向(前記
回動軸線Cと直交する方向)へは他の方向に比べて傾き
易いので、小さい加速度でも速やかに凹部81上で傾動
することができる。
【0037】従って、ボールウェイト33を用いた上記
実施形態のシートベルト用車体加速度センサーと同様
に、本実施形態のシートベルト用車体加速度センサー8
5によっても、センサーケース80のスイング方向に対
するセンサー感度の低下を防止することができる。
【0038】図11及び図12は、慣性体として振り子
型のセンサーウェイト93を用いたシートベルト用車体
加速度センサー91の拡大断面図及び要部分解斜視図で
ある。前記シートベルト用車体加速度センサー91は、
図11に示すように、リトラクターベース1の側板1a
に支持部材35を介して揺動可能に支持されてラチェッ
トホイール19の歯19aに係合可能なセンサーアーム
92と、リトラクターベース1に対して回動自在に配設
されたセンサーケース97と、所定以上の速度変化を受
けると前記センサーケース97上で傾動し、前記センサ
ーアーム92の先端を前記歯19aに係合させる慣性体
であるセンサーウェイト93とを備える。
【0039】前記センサーケース97は、センサーウェ
イト93が載置される円筒状リブ99を備えると共に、
該円筒状リブ99の上端縁99aが慣性体支持面として
構成されている。そして、該センサーケース97は、前
記側板1aの外側面に取付けられた一対の支持アーム3
6に軸支されており、前記シートバックの調節軸線に対
して平行に伸長する回動軸線Cを中心にして前記リトラ
クターベース1に対して回動自在である。
【0040】前記センサーウェイト93は、略半球状の
上方部分93aと、該上方部分93aの下面中央から下
方に延びる軸部93bと、該軸部93bの下端部に固着
された金属製の錘93cから成る。更に、前記上方部分
93aの下面には、截頭円錐形状の凹部94が形成され
ており、センサーウェイト93は該凹部94が前記上端
縁99aに当接するようにして前記円筒状リブ99上に
載置される。そして、前記センサーウェイト93が前記
円筒状リブ99に対して傾動する際の支点となる凹部9
4の円形底面94aの縁部と前記円筒状リブ99との交
線が、前記上端縁99aと対応している。即ち、円筒状
リブ99の上端縁99aが、本実施形態における本発明
の境界線となっている。
【0041】更に、前記円筒状リブ99には、前記セン
サーウェイト93との境界線である上端縁99aの一部
を含む非接触凹部95,95が、前記回動軸線Cと直交
する方向に沿って開口し、前記上端縁99aと交わった
位置に形成された一対の切欠き部として設けられてい
る。そこで、前記センサーウェイト93は、前記非接触
凹部95,95に対応した部分ではセンサーケース97
の円筒状リブ99に接触しておらず、該非接触凹部9
5,95が開口された前記円筒状リブ99の直径方向
(前記回動軸線Cと直交する方向)へは他の方向に比べ
て傾き易いので、小さい加速度でも速やかに円筒状リブ
99上で傾動することができる。
【0042】即ち、前記センサーケース97が回動軸線
Cを中心にして回動自在とされている為に加速度感度が
低下し易いスイング方向に対しては、前記非接触凹部9
5,95によってセンサーウェイト93の回動支点が該
センサーウェイト93の重心鉛直線に近くなり、前記セ
ンサーウェイト93を移動し易くすることができる。従
って、上記実施形態のシートベルト用車体加速度センサ
ーと同様に、本実施形態のシートベルト用車体加速度セ
ンサー91によっても、センサーケース97のスイング
方向に対するセンサー感度の低下を防止することができ
る。
【0043】又、本実施形態におけるセンサーウェイト
93とセンサーケース97のそれぞれの重心は、同一鉛
直線上に位置する。更に、前記センサーアーム92のキ
ャップ部92aに当接する上方部分93aの球面は、前
記回動軸線Cを中心とした曲率半径を有しているので、
センサーアーム92とラチェットホイール19との位置
関係は、シートバックがリクライニングしてリトラクタ
ーが傾斜されても不変である。即ち、シートバックのリ
クライニングに伴ってリトラクターベース1が傾動する
と、センサーケース97は自重により重力方向に回動
し、常に一定の対地角度に保たれる。そして、センサー
ウェイト93は、センサーアーム92を前記第2の位置
に位置させる通常位置に位置したままである。
【0044】図13は、慣性体として振り子型のセンサ
ーウェイトを用いたシートベルト用車体加速度センサー
の変形例を示す拡大断面図である。図13に示したシー
トベルト用車体加速度センサー110は、リトラクター
ベース1の側板1aに揺動可能に支持されてラチェット
ホイール19の歯19aに係合可能なセンサーアーム1
11と、リトラクターベース1に対して回動自在に配設
されたセンサーケース112と、所定以上の速度変化を
受けると前記センサーケース112上で傾動し、前記セ
ンサーアーム111の先端を前記歯19aに係合させる
慣性体であるセンサーウェイト113とを備える。
【0045】前記センサーケース112は、センサーウ
ェイト113が載置される円錐状リブ114を備えると
共に、該円錐状リブ114の上端縁114aが慣性体支
持面として構成されている。そして、該センサーケース
112は、前記側板1aの外側面に取付けられた一対の
支持アーム115の各支軸115aに軸支されており、
前記シートバックの調節軸線に対して平行に伸長する回
動軸線Cを中心にして前記リトラクターベース1に対し
て回動自在である。
【0046】前記センサーウェイト113は、略半球状
の上方部分113aと、該上方部分113aの下面中央
から下方に延びる軸部の下端部に固着された金属製の錘
113cとを備える。更に、前記上方部分113aの下
面には、環状凹部117が形成されており、センサーウ
ェイト113は該環状凹部117が前記上端縁114a
に当接するようにして前記円錐状リブ114上に載置さ
れる。そして、前記センサーウェイト113が前記円錐
状リブ114に対して傾動する際の支点となる凹部94
の底部と前記円錐状リブ114との交線が、前記上端縁
114aと対応している。即ち、円錐状リブ114の上
端縁114aが、本実施形態における本発明の境界線と
なっている。
【0047】更に、前記円錐状リブ114には、前記セ
ンサーウェイト113との境界線である上端縁114a
の一部を含む非接触凹部115,115が、前記回動軸
線Cと直交する方向に沿って開口し、前記上端縁114
aと交わった位置に形成された一対の切欠き部として設
けられている。そこで、前記センサーウェイト113
は、前記非接触凹部115,115に対応した部分では
センサーケース112の円錐状リブ114に接触してお
らず、該非接触凹部115,115が開口された前記円
錐状リブ114の直径方向(前記回動軸線Cと直交する
方向)へは他の方向に比べて傾き易いので、小さい加速
度でも速やかに円錐状リブ114上で傾動することがで
きる。
【0048】従って、前記シートベルト用車体加速度セ
ンサー91と同様に、本実施形態のシートベルト用車体
加速度センサー110によっても、センサーケース11
2のスイング方向に対するセンサー感度の低下を防止す
ることができる。更に、本実施形態におけるセンサーウ
ェイト113の重心Gは、前記回動軸線C上に位置して
おり、所定以上の速度変化を受けた際にもセンサーケー
ス112は回転し難くなるので、センサーウェイト11
3のセンサーケース112に対する相対移動量の低下が
防止される。
【0049】尚、上記実施形態においては、リクライニ
ング式シートに取付けられ、シートバックが異なる位置
で傾斜しているときにも作動可能であるスイング式の車
体加速度センサーについて説明したが、本発明はこれに
限定されるものではない。即ち、図14及び図15に示
したような固定式の車体加速度センサーに応用した場合
には、センサー感度の良くない方向のセンサーケースの
慣性体支持面に、適宜形状及び大きさの前記非接触凹部
を設けることにより、固定式の車体加速度センサーにお
ける加速度感度の方向性をなくし、全方向に対して均一
な車体の加速度感度を有する車体加速度センサーを備え
たリトラクターを得ることができる。又、センサー感度
を高めたい方向の慣性体支持面に、適宜形状及び大きさ
の前記非接触凹部を設けることにより、センサー感度の
方向性を任意に設定することもでき、車体に対するリト
ラクターの取付けレイアウト等の設計自由度を大幅に高
めることができる。
【0050】また、本発明におけるセンサケースや慣性
体の構成も、上記各実施形態の構成に限定されるもので
はなく、本発明の主旨に基づいて適宜変更可能であるこ
とは勿論であり、非接触凹部の形状及び大きさも適宜変
更することができる。
【0051】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、センサー
ケースの慣性体支持面に載置された慣性体は、非接触凹
部に対応した方向へは他の接触部分の方向に比べて速や
かに移動し易くなる。即ち、前記慣性体が前記非接触凹
部の方向へ移動する速度変化に対してはセンサー感度を
高くすることができる。
【0052】そこで、センサー感度の良くない方向やセ
ンサー感度を高めたい方向のセンサーケースの慣性体支
持面に、適宜形状及び大きさの前記非接触凹部を設ける
ことにより、センサー感度の方向性を任意に設定するこ
とができる。従って、車体の加速度を安定して感知し、
緊急ロック機構を確実に作動させることができる信頼性
の高いシートベルト用車体加速度センサーを提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に基づく車体加速度センサ
ーを備えたシートベルト用リトラクターの要部側面図で
ある。
【図2】図1に示したシートベルト用リトラクターの要
部正面縦断面図である。
【図3】図1に示したシートベルト用車体加速度センサ
ーの拡大断面図である。
【図4】図3に示したセンサーケースの全体斜視図であ
る。
【図5】図3に示したセンサーケースの上面図である。
【図6】図5に示したセンサーケースの変形例を示す上
面図である。
【図7】図5に示したセンサーケースの変形例を示す上
面図である。
【図8】図5に示したセンサーケースの変形例を示す上
面図である。
【図9】図5に示したセンサーケースの変形例を示し、
(a)は上面図であり、(b)は縦断面図である。
【図10】図1に示したシートベルト用車体加速度セン
サーの変形例を示し、(a)は縦断面図であり、(b)
は(a)に示したセンサーケースの上面図である。
【図11】図1に示したシートベルト用車体加速度セン
サーの他の変形例を示す拡大断面図である。
【図12】図11に示したシートベルト用車体加速度セ
ンサーの要部分解斜視図である。
【図13】図1に示したシートベルト用車体加速度セン
サーの他の変形例を示す拡大断面図である。
【図14】従来のシートベルト用車体加速度センサーの
分解斜視図である。
【図15】図14に示した車体加速度センサーの要部断
面図である。
【符号の説明】
1 リトラクターベース 2 ボビン 4 巻取軸 4a ラッチプレート 11 ポール 13 ラッチカップ 19 ラチェットホイール 30 センサーケース 30a 円錐状凹部 31 センサーアーム 32 シートベルト用車体加速度センサー 33 ボールウェイト 37 非接触凹部 90 ウェビング 100 シートベルト用リトラクター

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の車体加速度を感知して緊急ロック
    機構を作動させるシートベルト用車体加速度センサーで
    あって、 慣性体が載置されたセンサーケースの慣性体支持面が、
    前記慣性体との境界線の一部を含む非接触凹部を有する
    ことを特徴とするシートベルト用車体加速度センサー。
JP9128693A 1997-02-05 1997-05-19 シートベルト用車体加速度センサー Pending JPH10278737A (ja)

Priority Applications (1)

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JP9128693A JPH10278737A (ja) 1997-02-05 1997-05-19 シートベルト用車体加速度センサー

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2278897 1997-02-05
JP9-22788 1997-02-05
JP9128693A JPH10278737A (ja) 1997-02-05 1997-05-19 シートベルト用車体加速度センサー

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JP9128693A Pending JPH10278737A (ja) 1997-02-05 1997-05-19 シートベルト用車体加速度センサー

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009274613A (ja) * 2008-05-15 2009-11-26 Autoliv Development Ab シートベルトリトラクタ
JP2014012476A (ja) * 2012-07-04 2014-01-23 Tokai Rika Co Ltd ウェビング巻取装置
CN104276131A (zh) * 2013-07-03 2015-01-14 比亚迪股份有限公司 用于卷带装置的车体感应机构和具有其的汽车

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