JP3257012B2 - 警告音発生装置 - Google Patents
警告音発生装置Info
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- JP3257012B2 JP3257012B2 JP01542392A JP1542392A JP3257012B2 JP 3257012 B2 JP3257012 B2 JP 3257012B2 JP 01542392 A JP01542392 A JP 01542392A JP 1542392 A JP1542392 A JP 1542392A JP 3257012 B2 JP3257012 B2 JP 3257012B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は警告音発生装置に関し、
特にモータを駆動源とする搬送車や電気自動車等の警告
音発生装置に関するものである。
特にモータを駆動源とする搬送車や電気自動車等の警告
音発生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】モータを駆動源とする搬送車や電気自動
車等においては、エンジン駆動車両に比べて走行中の運
転音が小さいため、付近の歩行者等がこれに気付かず思
わぬ事故を起こしてしまうことがあり、走行中に何らか
の警告音を発生する必要がある。
車等においては、エンジン駆動車両に比べて走行中の運
転音が小さいため、付近の歩行者等がこれに気付かず思
わぬ事故を起こしてしまうことがあり、走行中に何らか
の警告音を発生する必要がある。
【0003】図9には、従来より用いられている警告音
発生装置が示されており、1は電源バッテリー、2は例
えば自動車のアクセル(図10参照)等と機械的に連動
するポテンショメータ、3はコントローラ、4は駆動モ
ータ、5は駆動モータ4の回転計、6は増幅器、7は増
幅器6を介してコントローラ3に接続されたスピーカ、
そして、8は電源1とコントローラ3との接続をオン/
オフするスイッチである。
発生装置が示されており、1は電源バッテリー、2は例
えば自動車のアクセル(図10参照)等と機械的に連動
するポテンショメータ、3はコントローラ、4は駆動モ
ータ、5は駆動モータ4の回転計、6は増幅器、7は増
幅器6を介してコントローラ3に接続されたスピーカ、
そして、8は電源1とコントローラ3との接続をオン/
オフするスイッチである。
【0004】このような警告音発生装置は、図10に示
すように自動車の底部に、電源1、コントローラ3、駆
動モータ4、回転計5、及び増幅器6を備え、スピーカ
7を車外に設けて増幅器6と接続し、ポテンショメータ
2はアクセルに組み合わせて設けている。そして、スイ
ッチ8は運転台付近に設けている。
すように自動車の底部に、電源1、コントローラ3、駆
動モータ4、回転計5、及び増幅器6を備え、スピーカ
7を車外に設けて増幅器6と接続し、ポテンショメータ
2はアクセルに組み合わせて設けている。そして、スイ
ッチ8は運転台付近に設けている。
【0005】動作においては、運転者がスイッチ8をオ
ンにし、アクセルを踏み込むと、その踏込量に応じてポ
テンショメータ2の抵抗値が変化し、これをコントロー
ラ3が読み込んで駆動モータ4の回転数を制御する。
ンにし、アクセルを踏み込むと、その踏込量に応じてポ
テンショメータ2の抵抗値が変化し、これをコントロー
ラ3が読み込んで駆動モータ4の回転数を制御する。
【0006】このとき、回転計5は駆動モータ4の回転
数を検出してコントローラ3に与えるので、コントロー
ラ3は検出した回転数に対応した(同期した)音質及び
音量の警告音をスピーカ7から発生されるように増幅器
6のゲインを制御する。
数を検出してコントローラ3に与えるので、コントロー
ラ3は検出した回転数に対応した(同期した)音質及び
音量の警告音をスピーカ7から発生されるように増幅器
6のゲインを制御する。
【0007】従って、車外スピーカ7から発生される警
告音は駆動モータ4の回転上昇(速度上昇)につれて音
量・音質が変化し、例えば付近の歩行者に対して危険が
近づいたことを知らせることができる。
告音は駆動モータ4の回転上昇(速度上昇)につれて音
量・音質が変化し、例えば付近の歩行者に対して危険が
近づいたことを知らせることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このようなモータを駆
動源とする車両において発生される警告音は車内に透過
してその乗員に不快な騒音を与えるという問題点があっ
た。
動源とする車両において発生される警告音は車内に透過
してその乗員に不快な騒音を与えるという問題点があっ
た。
【0009】従って本発明は、モータを駆動源とする車
両の警告音発生装置において、車内に透過する警告音を
低減することを目的とする。
両の警告音発生装置において、車内に透過する警告音を
低減することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明に係る警告音発生装置の構成は、図1を参照
すると、駆動モータ4の回転に同期した基準信号を検出
する手段(回転計)5と、車外スピーカ7及び車内スピ
ーカ11と、車内の減音したい位置に設けたマイク9
と、該基準信号により増幅器6を介して車外スピーカ7
から警告音を発生すると共に該基準信号及びマイク9の
入力により車内空間伝達系の伝達特性に対する逆伝達特
性を同定し該マイク9の入力が最小になるように増幅器
10を介して該車内スピーカ11の出力音を制御する適
応型コントローラ3とを設けたものである。
めの本発明に係る警告音発生装置の構成は、図1を参照
すると、駆動モータ4の回転に同期した基準信号を検出
する手段(回転計)5と、車外スピーカ7及び車内スピ
ーカ11と、車内の減音したい位置に設けたマイク9
と、該基準信号により増幅器6を介して車外スピーカ7
から警告音を発生すると共に該基準信号及びマイク9の
入力により車内空間伝達系の伝達特性に対する逆伝達特
性を同定し該マイク9の入力が最小になるように増幅器
10を介して該車内スピーカ11の出力音を制御する適
応型コントローラ3とを設けたものである。
【0011】このような本発明の警告音発生装置は、図
2にも示すように、図10に示した従来例と比べて運転
室に車内スピーカ11を設け、車内の減音したい位置に
マイク9が設けられており、適応型コントローラ3が、
ホワイトノイズにより予め測定したスピーカ11−マイ
ク9間の空間伝達特性を用いて該逆伝達特性を同定する
点が異なっている。
2にも示すように、図10に示した従来例と比べて運転
室に車内スピーカ11を設け、車内の減音したい位置に
マイク9が設けられており、適応型コントローラ3が、
ホワイトノイズにより予め測定したスピーカ11−マイ
ク9間の空間伝達特性を用いて該逆伝達特性を同定する
点が異なっている。
【0012】この場合、マイク9は、車内のこもり音が
大きい箇所と該警告音の透過音が大きい箇所とにそれぞ
れ配置し、更にこれらのマイクに合わせて複数の車内ス
ピーカを設けてもよい。
大きい箇所と該警告音の透過音が大きい箇所とにそれぞ
れ配置し、更にこれらのマイクに合わせて複数の車内ス
ピーカを設けてもよい。
【0013】
【0014】また、適応型コントローラ3が作動してい
るときに点灯する確認用ライトを設けることが好まし
い。
るときに点灯する確認用ライトを設けることが好まし
い。
【0015】
【作用】図1及び図2に示す警告音発生装置において、
従来例においても説明したように、運転者がスイッチ8
をオンにしアクセルを踏み込むと、その踏込量に応じて
ポテンショメータ2の抵抗値が変化し、これを適応型コ
ントローラ3が読み込んで駆動モータ4の回転数を制御
する。
従来例においても説明したように、運転者がスイッチ8
をオンにしアクセルを踏み込むと、その踏込量に応じて
ポテンショメータ2の抵抗値が変化し、これを適応型コ
ントローラ3が読み込んで駆動モータ4の回転数を制御
する。
【0016】このとき、駆動モータ4の回転に同期した
基準信号を検出する手段としての回転計5は駆動モータ
4の回転数を検出して適応型コントローラ3に与えるの
で、適応型コントローラ3は、検出した回転数に対応し
た(同期した)警告音が車外スピーカ7から発生される
ように増幅器6のゲインを制御する。これにより、駆動
モータ4の回転上昇(速度上昇)につれて音量・音質が
変化する。
基準信号を検出する手段としての回転計5は駆動モータ
4の回転数を検出して適応型コントローラ3に与えるの
で、適応型コントローラ3は、検出した回転数に対応し
た(同期した)警告音が車外スピーカ7から発生される
ように増幅器6のゲインを制御する。これにより、駆動
モータ4の回転上昇(速度上昇)につれて音量・音質が
変化する。
【0017】一方、このように車外スピーカ7から発生
された警告音は車室内にも透過するので、これを低減さ
せるため、適応型コントローラ3は回転計5からの基準
信号とマイク9の入力とに基づいて車内空間伝達系の伝
達特性に対する逆伝達特性を、ホワイトノイズにより予
め測定したスピーカ−マイク間の空間伝達特性を用いて
同定して増幅器10を制御し、以て車内スピーカ11の
出力音を制御することにより、マイク9の入力が最小に
なり、車内への警告音の透過音を低減させることができ
る。
された警告音は車室内にも透過するので、これを低減さ
せるため、適応型コントローラ3は回転計5からの基準
信号とマイク9の入力とに基づいて車内空間伝達系の伝
達特性に対する逆伝達特性を、ホワイトノイズにより予
め測定したスピーカ−マイク間の空間伝達特性を用いて
同定して増幅器10を制御し、以て車内スピーカ11の
出力音を制御することにより、マイク9の入力が最小に
なり、車内への警告音の透過音を低減させることができ
る。
【0018】即ち、一般に騒音源と減音したい場所の音
との間には相関関係がある(コヒーレンスが大きい)の
で、騒音源としての警告音信号と減音したい場所に設け
たマイクの入力音とで上記の如くアクティブ・ノイズ・
コントロール(ANC)で警告音の逆相信号を生成する
ことによりマイク位置での充分な減音効果が得られるこ
ととなる。
との間には相関関係がある(コヒーレンスが大きい)の
で、騒音源としての警告音信号と減音したい場所に設け
たマイクの入力音とで上記の如くアクティブ・ノイズ・
コントロール(ANC)で警告音の逆相信号を生成する
ことによりマイク位置での充分な減音効果が得られるこ
ととなる。
【0019】この場合、警告音の透過音によって同時に
発生するこもり音(定在波)も減音することができる。
発生するこもり音(定在波)も減音することができる。
【0020】また、上記のように車内に透過した警告音
を低減させると警告音が運転者に聞こえ難くなってしま
うので、適応型コントローラ3が作動しているとき確認
用ライトを点灯させることができる。
を低減させると警告音が運転者に聞こえ難くなってしま
うので、適応型コントローラ3が作動しているとき確認
用ライトを点灯させることができる。
【0021】
【実施例】図3は、図1及び図2に示した適応型コント
ローラ3の一実施例を示したもので、図1及び図2と同
じ部分には同じ符号が付されており、コントローラ3
は、車両12内に設置され回転計5及びマイク9の出力
により車内空間伝達系の伝達特性の逆伝達特性を同定す
るコントローラで、回転計5のアナログ出力をディジタ
ル出力に変換するA/D変換器21と、このA/D変換
器21のディジタル出力信号に対して予め測定して記憶
したスピーカ11−マイク9間の空間伝達特性GDを与
えるフィルタ22と、このフィルタ22の出力信号を基
準信号として入力する適応フィルタ23と、適応フィル
タ23の出力信号をアナログ信号に変換するD/A変換
器24と、このD/A変換器24からのアナログ信号を
増幅してスピーカ11に与える電力増幅器25と、マイ
ク9のアナログ出力をディジタル信号に変換して適応フ
ィルタ23に制御信号として与えるA/D変換器26
と、で構成されている。
ローラ3の一実施例を示したもので、図1及び図2と同
じ部分には同じ符号が付されており、コントローラ3
は、車両12内に設置され回転計5及びマイク9の出力
により車内空間伝達系の伝達特性の逆伝達特性を同定す
るコントローラで、回転計5のアナログ出力をディジタ
ル出力に変換するA/D変換器21と、このA/D変換
器21のディジタル出力信号に対して予め測定して記憶
したスピーカ11−マイク9間の空間伝達特性GDを与
えるフィルタ22と、このフィルタ22の出力信号を基
準信号として入力する適応フィルタ23と、適応フィル
タ23の出力信号をアナログ信号に変換するD/A変換
器24と、このD/A変換器24からのアナログ信号を
増幅してスピーカ11に与える電力増幅器25と、マイ
ク9のアナログ出力をディジタル信号に変換して適応フ
ィルタ23に制御信号として与えるA/D変換器26
と、で構成されている。
【0022】このようなコントローラ3のフィルタ22
に格納され空間伝達特性GDを測定するための初期同定
モードが図4に示されており、これについて説明してお
くと、車両により車内のスピーカ−マイク間の距離や車
両環境の気圧・気温・湿度等が異なっており、それぞれ
のスピーカ−マイク間の伝達遅れを考慮しないと動作が
不安定となり収束時間が遅れ残留騒音の低減効果が悪く
なってしまう。
に格納され空間伝達特性GDを測定するための初期同定
モードが図4に示されており、これについて説明してお
くと、車両により車内のスピーカ−マイク間の距離や車
両環境の気圧・気温・湿度等が異なっており、それぞれ
のスピーカ−マイク間の伝達遅れを考慮しないと動作が
不安定となり収束時間が遅れ残留騒音の低減効果が悪く
なってしまう。
【0023】そこで、スピーカ11−マイク9間の空間
伝達特性(音響特性)GDを求めるため、図4に示した
システムでは、モータ4からの騒音成分を用いず、その
代わりにコントローラ3中に別途設けたホワイトノイズ
(乱数列)源31から発生されるディジタル信号のホワ
イトノイズをD/A変換器34と増幅器35とによりア
ナログ信号に変換してスピーカ11から出力し、このホ
ワイトノイズ信号を車室13を経由してマイク9で拾
い、A/D変換器36でディジタル信号に変換してホワ
イトノイズを受けている適応フィルタ33を制御する。
伝達特性(音響特性)GDを求めるため、図4に示した
システムでは、モータ4からの騒音成分を用いず、その
代わりにコントローラ3中に別途設けたホワイトノイズ
(乱数列)源31から発生されるディジタル信号のホワ
イトノイズをD/A変換器34と増幅器35とによりア
ナログ信号に変換してスピーカ11から出力し、このホ
ワイトノイズ信号を車室13を経由してマイク9で拾
い、A/D変換器36でディジタル信号に変換してホワ
イトノイズを受けている適応フィルタ33を制御する。
【0024】図5には、上記の適応フィルタ33の構成
例が示されており、この場合の適応アルゴリズムとして
は周知の最急降下法や、学習同定法や、LMS法等が挙
げられるが、LMS法を用いると次のようになる。
例が示されており、この場合の適応アルゴリズムとして
は周知の最急降下法や、学習同定法や、LMS法等が挙
げられるが、LMS法を用いると次のようになる。
【0025】即ち、Z-1は入力信号X(n) を各サンプル
毎に遅延させるための遅延素子を示し、h(0) 〜h(n-
1) は各遅延素子Z-1の出力信号に対して乗算するため
のフィルタ(タップ)係数であり、各フィルタ係数はL
MSアルゴリズム、即ち、 h(n+1)=h(n) +2μe(n) X(n) に従ってサンプル毎に更新される。但し、n=0…i,
μは上述したステップサイズであり、この場合のステッ
プサイズμを選択することにより、フィルタ係数を各サ
ンプルの入力信号X(n) に掛け且つ加算するという畳み
込み演算を行うことによりスピーカ11への出力信号y
(n) が求められる。
毎に遅延させるための遅延素子を示し、h(0) 〜h(n-
1) は各遅延素子Z-1の出力信号に対して乗算するため
のフィルタ(タップ)係数であり、各フィルタ係数はL
MSアルゴリズム、即ち、 h(n+1)=h(n) +2μe(n) X(n) に従ってサンプル毎に更新される。但し、n=0…i,
μは上述したステップサイズであり、この場合のステッ
プサイズμを選択することにより、フィルタ係数を各サ
ンプルの入力信号X(n) に掛け且つ加算するという畳み
込み演算を行うことによりスピーカ11への出力信号y
(n) が求められる。
【0026】そして、このスピーカ出力y(n) を、車室
13を経由してマイク9に伝達することによりマイク9
からは車室13によって減衰された成分Y(n) だけ減少
した誤差成分e(n) =Y(n) −y(n) が発生され、これ
をLMSアルゴリズムによりマイク出力e(n) を最小値
に収束させるようにフィルタ係数をサンプル毎に更新す
れば、車内空間伝達系の特性GDを同定することができ
る。
13を経由してマイク9に伝達することによりマイク9
からは車室13によって減衰された成分Y(n) だけ減少
した誤差成分e(n) =Y(n) −y(n) が発生され、これ
をLMSアルゴリズムによりマイク出力e(n) を最小値
に収束させるようにフィルタ係数をサンプル毎に更新す
れば、車内空間伝達系の特性GDを同定することができ
る。
【0027】このようにして車内空間伝達系の特性GD
を実際に測定して得たので、図3に示した通常同定モー
ドの適応制御では、スピーカ11からマイク9までの空
間伝達特性GDと、モータマウントからスピーカ11ま
での伝達系の伝達特性GCとから成るモータマウントか
らマイク9までの伝達特性GPはGP=GD+GCとな
り、従ってタイマ35で設定された一定時間が経過した
後は残りの伝達特性GCのみを図3における適応フィル
タ23で同定することになる。
を実際に測定して得たので、図3に示した通常同定モー
ドの適応制御では、スピーカ11からマイク9までの空
間伝達特性GDと、モータマウントからスピーカ11ま
での伝達系の伝達特性GCとから成るモータマウントか
らマイク9までの伝達特性GPはGP=GD+GCとな
り、従ってタイマ35で設定された一定時間が経過した
後は残りの伝達特性GCのみを図3における適応フィル
タ23で同定することになる。
【0028】尚、この図3の適応制御の場合には、入力
信号は回転計5からのモータ警告音成分X(n) となり、
成分Y(n) は座席における乗員の耳元騒音に対応するこ
ととなる。
信号は回転計5からのモータ警告音成分X(n) となり、
成分Y(n) は座席における乗員の耳元騒音に対応するこ
ととなる。
【0029】このようにして、予め測定したスピーカ−
マイク間の空間伝達特性GDのフィルタ22は適応フィ
ルタ33で求めたフィルタ係数h1…hnが与えられる
ことにより図6に示すようなフィルタ構成のメモリとな
り、これを適応フィルタ23の前に挿入することによ
り、スピーカ−マイク間の伝達遅れを考慮した形で最初
から適応制御を施すことができ、モータ回転数変化に伴
う周波数変化に追従し、警告音から透過して車内騒音と
なる振動伝達系の特性変化に追従し、更には乗員の人数
によって変化する伝達特性に追従することとなり、収束
度が向上し、残留騒音の低減効果も向上する。
マイク間の空間伝達特性GDのフィルタ22は適応フィ
ルタ33で求めたフィルタ係数h1…hnが与えられる
ことにより図6に示すようなフィルタ構成のメモリとな
り、これを適応フィルタ23の前に挿入することによ
り、スピーカ−マイク間の伝達遅れを考慮した形で最初
から適応制御を施すことができ、モータ回転数変化に伴
う周波数変化に追従し、警告音から透過して車内騒音と
なる振動伝達系の特性変化に追従し、更には乗員の人数
によって変化する伝達特性に追従することとなり、収束
度が向上し、残留騒音の低減効果も向上する。
【0030】尚、上記の実施例のように車内に透過した
警告音を低減させると警告音が運転者に聞こえ難くなっ
てしまうので、車内スピーカ11の端子電圧又はコント
ローラ3から増幅器10への警告音信号を検出したとき
に点灯する確認用ライトを設けることが好ましい。
警告音を低減させると警告音が運転者に聞こえ難くなっ
てしまうので、車内スピーカ11の端子電圧又はコント
ローラ3から増幅器10への警告音信号を検出したとき
に点灯する確認用ライトを設けることが好ましい。
【0031】また、マイク9は、上記の透過警告音と共
に車内に発生するこもり音をも低減させたいときには、
前者の透過警告音と警告音信号とのコヒーレンスが高い
場所と、こもり音の音圧が高い場所(例えば頭付近)と
の両方に設けることが好ましく(両者の場所が同じであ
れば一箇所)、これに対応してスピーカ11も複数個設
けることが好ましい。これらの設置箇所についてはそれ
ぞれ減音効果が大きい箇所を実験的に求めることとな
る。
に車内に発生するこもり音をも低減させたいときには、
前者の透過警告音と警告音信号とのコヒーレンスが高い
場所と、こもり音の音圧が高い場所(例えば頭付近)と
の両方に設けることが好ましく(両者の場所が同じであ
れば一箇所)、これに対応してスピーカ11も複数個設
けることが好ましい。これらの設置箇所についてはそれ
ぞれ減音効果が大きい箇所を実験的に求めることとな
る。
【0032】図7にはマイクとスピーカを2個づつ用い
て適応制御する場合を示したもので、この場合にはマイ
ク9a,9bとスピーカ11a,11bとの4つの組み
合わせの伝達チャネルが形成され、それぞれの空間伝達
特性はGD11〜GD22となる。
て適応制御する場合を示したもので、この場合にはマイ
ク9a,9bとスピーカ11a,11bとの4つの組み
合わせの伝達チャネルが形成され、それぞれの空間伝達
特性はGD11〜GD22となる。
【0033】そして、このような4つの空間伝達特性G
D11〜GD22を用いたときの適応制御系統が図8に示さ
れており、演算部41〜44では、上記の空間伝達特性
GD 11〜GD22のマトリックスと回転計5からの回転成
分X(n) との畳み込み演算を行ってその値R11〜R22=
X(n) *GD11〜X(n) *GD22をマルチチャネル演算
部50に与える。この演算部50ではマトリックス演算
によりタップ係数H1,H2 が求められ更新されて2つの
スピーカ11a,11bと2つのマイク9a,9bとを
組み合わせた適応制御を行い、各スピーカの入力レベル
を最小にさせることとなる。
D11〜GD22を用いたときの適応制御系統が図8に示さ
れており、演算部41〜44では、上記の空間伝達特性
GD 11〜GD22のマトリックスと回転計5からの回転成
分X(n) との畳み込み演算を行ってその値R11〜R22=
X(n) *GD11〜X(n) *GD22をマルチチャネル演算
部50に与える。この演算部50ではマトリックス演算
によりタップ係数H1,H2 が求められ更新されて2つの
スピーカ11a,11bと2つのマイク9a,9bとを
組み合わせた適応制御を行い、各スピーカの入力レベル
を最小にさせることとなる。
【0034】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る警告音発生
装置では、駆動モータの回転に同期した基準信号により
車外スピーカから警告音を発生すると共に該基準信号及
び車内の減音したい位置に設けたマイクの入力により車
内空間伝達系の伝達特性に対する逆伝達特性を、ホワイ
トノイズにより予め測定したスピーカ−マイク間の空間
伝達特性を用いて同定し該マイクの入力が最小になるよ
うに増幅器を介して該車内スピーカの出力音を制御する
ように構成したので、電気自動車等における警告音の車
内透過音を低減させ、品位の良い車両を実現することが
できる。
装置では、駆動モータの回転に同期した基準信号により
車外スピーカから警告音を発生すると共に該基準信号及
び車内の減音したい位置に設けたマイクの入力により車
内空間伝達系の伝達特性に対する逆伝達特性を、ホワイ
トノイズにより予め測定したスピーカ−マイク間の空間
伝達特性を用いて同定し該マイクの入力が最小になるよ
うに増幅器を介して該車内スピーカの出力音を制御する
ように構成したので、電気自動車等における警告音の車
内透過音を低減させ、品位の良い車両を実現することが
できる。
【図1】本発明に係る警告音発生装置の構成を示したブ
ロック図である。
ロック図である。
【図2】本発明に係る警告音発生装置を車両に取り付け
たときの構成を示した図である。
たときの構成を示した図である。
【図3】本発明に係る警告音発生装置における特に適応
型コントローラの実施例であって通常同定モードにおい
て車内空間伝達系の伝達特性に対する逆伝達特性を測定
するための構成を示すブロック図である。
型コントローラの実施例であって通常同定モードにおい
て車内空間伝達系の伝達特性に対する逆伝達特性を測定
するための構成を示すブロック図である。
【図4】本発明に用いる適応型コントローラの初期同定
モードにおいてスピーカ−マイク間の空間伝達特性を測
定するための構成を示すブロック図である。
モードにおいてスピーカ−マイク間の空間伝達特性を測
定するための構成を示すブロック図である。
【図5】本発明における警告音発生装置に用いられる適
応フィルタの構成を示したブロック図である。
応フィルタの構成を示したブロック図である。
【図6】初期同定によって得られたフィルタ係数を有す
るフィルタ(メモリ)の構成を示したブロック図であ
る。
るフィルタ(メモリ)の構成を示したブロック図であ
る。
【図7】マイク−スピーカの複数の組み合わせによる空
間伝達特性の経路を示した図である。
間伝達特性の経路を示した図である。
【図8】図7で求めた空間伝達特性を用いて適応制御す
る例を示した図である。
る例を示した図である。
【図9】従来の警告音発生装置の構成を示したブロック
図である。
図である。
【図10】従来の警告音発生装置を車両に取り付けたと
きの構成を示した図である。
きの構成を示した図である。
2 ポテンショメータ 3 適応型コントローラ 4 駆動モータ 5 回転計 6,10 増幅器 7 車外スピーカ 9 マイク 11 車内スピーカ 23,33 適応フィルタ 31 ホワイトノイズ源 図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60Q 5/00 B60L 3/00
Claims (3)
- 【請求項1】 駆動モータの回転に同期した基準信号を
検出する手段と、車外スピーカ及び車内スピーカと、車
内の減音したい位置に設けたマイクと、該基準信号によ
り車外スピーカから増幅器を介して警告音を発生すると
共に該基準信号及び該マイクの入力により車内空間伝達
系の伝達特性に対する逆伝達特性を同定し該マイクの入
力が最小になるように増幅器を介して該車内スピーカの
出力音を制御する適応型コントローラとを設け、該適応
型コントローラが、ホワイトノイズにより予め測定した
スピーカ−マイク間の空間伝達特性を用いて該逆伝達特
性を同定することを特徴とする警告音発生装置。 - 【請求項2】 該マイクが、車内のこもり音が大きい箇
所と該警告音の透過音が大きい箇所とにそれぞれ配置さ
れ、これらのマイク位置に合わせて複数の車内スピーカ
を配置したことを特徴とする請求項1に記載の警告音発
生装置。 - 【請求項3】 該適応型コントローラが作動していると
きに点灯する確認用ライトを設けたことを特徴とする請
求項1又は2に記載の警告音発生装置。
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-
1992
- 1992-01-30 JP JP01542392A patent/JP3257012B2/ja not_active Expired - Fee Related
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